JP2001021059A - 比例制御弁 - Google Patents
比例制御弁Info
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Abstract
削減して製造コストを低減するとともに、ヒステリシス
を小さくすることにより流量制御の精度を向上させるこ
とにある。 【解決手段】ピン部材60が固定鉄心52に当接した状
態を保持しながら、コイル44の励磁作用下に、板ばね
80のばね力に打ち勝ってプランジャ54が固定鉄心5
2側に変位することにより、前記プランジャ54と一体
的に変位する弁体70が着座部74から離間するように
設けられる。
Description
ーラ等の制御部から導出される入力信号に比例した圧力
流体の流量を出力することが可能な比例制御弁に関す
る。
の変位速度を制御するために、前記シリンダに供給・排
出される圧力流体の流量を制御する比例制御弁が用いら
れている。この比例制御弁は、例えば、コントローラ等
の制御部から導出される入力信号(電圧または電流)に
比例した圧力流体の流量を流体圧アクチュエータに対し
て供給することにより、シリンダ室に沿って往復動作す
るピストンの変位速度を制御している。
ば、米国特許第5232196号参照)を図10に示
す。この比例制御弁1は、コイル2が複数巻回されたボ
ビン3と前記ボビン3の貫通する孔部内に固定された固
定鉄心4とを有するソレノイド部5と、圧力流体供給ポ
ート6および圧力流体排出ポート7が形成されたバルブ
ボデイ8とを備える。
磁作用下に固定鉄心4側に向かって変位するプランジャ
9が設けられ、前記プランジャ9の一端部には板ばね1
0およびコイルスプリング11が装着されている。ま
た、前記プランジャ9の一端部には、バルブボデイ8に
形成された着座部12に着座しあるいは着座部12から
離間することにより、オリフィス13を開閉する弁体1
4が設けられている。なお、前記弁体14と着座部12
によってポペット弁が構成される。
てゴム製のダンパ部材16が装着され(図11参照)、
コイル2の励磁作用下にプランジャ9が固定鉄心4側に
変位した際、プランジャ9が固定鉄心4に当接するのを
防止する機能を営む。
説明すると、図示しないコントローラからの入力信号
(電圧または電流)がコイル2に供給されることによ
り、前記コイル2が励磁される。前記コイル2の励磁作
用下にプランジャ9は板ばね10のばね力に打ち勝って
固定鉄心4側に変位し、前記プランジャ9と一体的に弁
体14も変位する。この場合、図12に示されるよう
に、ダンパ部材16の摺動作用によってプランジャ9の
一端部が固定鉄心4に当接することが阻止される。
て着座部12から離間することによりオリフィス13が
開成され、圧力流体供給ポート6と圧力流体排出ポート
7とが連通する。この結果、入力信号に比例した圧力流
体の流量を圧力流体排出ポート7に連通接続されたシリ
ンダ等の流体圧機器(図示せず)に供給することができ
る。
除して非励磁状態とすることにより、前記プランジャ9
は、板ばね10のばね力によって固定鉄心4から離間す
る方向に変位し、弁体14が着座部12に着座してオリ
フィス13が閉塞される。この場合、弁体14は、コイ
ルスプリング11の弾発力によって着座部12に押圧さ
れ、オリフィス13が気密に閉塞される。
術に係る比例制御弁では、プランジャにゴム製のダンパ
部材を装着することにより、摺動抵抗が増大してヒステ
リシスが大きくなる。従って、前記ヒステリシスが大き
くなることにより、圧力流体の流量制御に誤差が発生す
るという不都合がある。なお、前記ヒステリシスとは、
入力信号と出力流量との入出力静特性を示すヒステリシ
スループにおいて、出力流量の差の最大値をいう。
たものであり、ダンパ部材を不要とすることにより部品
点数を削減して製造コストを低減するとともに、ヒステ
リシスを小さくすることにより流量制御の精度を向上さ
せることが可能な比例制御弁を提供することを目的とす
る。
めに、本発明は、入力信号に比例した圧力流体の流量を
出力する比例制御弁において、ケーシング内に配設さ
れ、コイルに対する励磁作用下に固定鉄心側にプランジ
ャを吸引するソレノイド部と、圧力流体供給ポートおよ
び圧力流体排出ポートが形成され、前記ケーシングと一
体的に連結されるバルブボデイと、前記プランジャの一
端部に連結されたキャップ部材を介して保持され、着座
部に着座することにより圧力流体供給ポートと圧力流体
排出ポートとの連通を遮断する弁体と、前記プランジャ
の軸線方向に沿って延在する孔部内に配設され、一端部
が、該プランジャから突出して、常時、固定鉄心に当接
するように設けられたピン部材と、前記ピン部材の他端
部と前記弁体との間に介装され、弾発力の作用下に弁体
を着座部側に向かって押圧するとともに、ピン部材を固
定鉄心側に向かって押圧するコイルスプリングと、前記
プランジャに外嵌され、該プランジャと一体的に変位す
るキャップ部材が係合する板ばねと、を備え、前記プラ
ンジャは、ピン部材が固定鉄心に当接した状態を保持し
ながら、コイルの励磁作用下に、板ばねのばね力に打ち
勝って固定鉄心側に変位することにより、前記プランジ
ャと一体的に変位する弁体が着座部から離間するように
設けられることを特徴とする。
略円形状の中心孔と、前記中心孔から半径外方向に向か
って延在する複数のスリットを設けるとよい。
接した状態を保持しながら、コイルの励磁作用下に、板
ばねのばね力に打ち勝って固定鉄心側に変位することに
より、前記プランジャと一体的に変位する弁体が着座部
から離間するように設けられているため、ダンパ部材が
不要となる。従って、プランジャの変位によって摺動抵
抗が増大することがなく、ヒステリシスを抑制すること
ができる。
好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以
下詳細に説明する。
実施の形態に係る比例制御弁を示す。
延在する断面円形状の孔部22が形成されたケーシング
24と、圧力流体供給ポート26および圧力流体排出ポ
ート28が形成されたバルブボデイ30とを有し、二方
弁として機能するものである。前記ケーシング24の一
側面には、図2に示されるように、複数の取付用突起部
32が突出して形成され、前記取付用突起部32に係合
する取付用ピン34によってケーシング24とバルブボ
デイ30とが一体的に連結される。なお、ケーシング2
4とバルブボデイ30との連結面には気密性を保持する
ためにシール部材36が設けられる。
部22には、図1に示されるように、非磁性材料によっ
て形成された有底円筒状部材38が挿入され、前記有底
円筒状部材38の内部にはソレノイド部40が配設され
る。
て貫通する孔部42が形成されコイル44が複数巻回さ
れたボビン46と、前記有底円筒状部材38の孔部48
内に一端部50が係止されることにより前記ボビン46
の孔部42内に固定される固定鉄心52とを有する。前
記ボビン46の孔部42内には、前記固定鉄心52と同
軸状に略円筒状のプランジャ54が変位自在に挿入さ
れ、前記プランジャ54は、例えば、磁性を帯びたステ
ンレス鋼によって形成されている。なお、前記ボビン4
6は、有底円筒状部材38の開口部に嵌合するリング体
56によって保持されている。
び図3に示されるように、軸線方向に沿って延在する孔
部58が形成され、前記孔部58内には、例えば、樹脂
製材料によって形成されたピン部材60が挿入されてい
る。小径に形成された前記ピン部材60の一端部62
は、プランジャ54に形成された小孔64を介して外部
に露呈し、後述するコイルスプリング66の弾発力によ
って、常時、固定鉄心52に当接するように設けられて
いる。
部材68が加締められて固定され、前記キャップ部材6
8の内部には、ゴム製の弁体70と非磁性材料によって
形成されたばね受部材72とが保持される。前記弁体7
0とばね受部材72は、一体的に固着されている。前記
ピン部材60の他端部とばね受部材72との間には、コ
イルスプリング66が介装されている。前記弁体70の
一部は、キャップ部材68から突出してバルブボデイ3
0に形成された着座部74に着座するように設けられて
いる。なお、バルブボデイ30には、着座部74に連続
し圧力流体供給ポート26に連通するオリフィス76が
形成されている。
繞するように環状部材78が装着され、前記環状部材7
8には、環状凹部とプランジャ54が挿通する孔部とが
形成されている。また、前記プランジャ54には略円形
状の板ばね80が外嵌され、前記板ばね80は、環状部
材78の環状凹部とキャップ部材68のフランジ部82
との間に介装されている。
に、略円形状に形成された中心孔84と、前記中心孔8
4から相互に直交する4方向(半径外方向)に向かって
延在するスリット86が形成されている。このように、
板ばね80を円板状に形成し、しかも複数のスリット8
6を設けることにより、プランジャ54の微小な変位量
を微小荷重によってコントロールして制御性を向上させ
ることができるという利点がある。
リット86を設けていない板ばね(図示せず)を用いた
場合、付与される荷重に対応してばね定数が大きくなっ
てしまうという不具合がある。これに対して、板ばね8
0にスリット86を設けることにより、始めにB部分
(キャップ部材68のフランジ部82が当接する部位)
が撓むときにはスリット86によって容易に変形し、さ
らに板ばね80が撓むとB部分とC部分とが加算された
範囲でばね定数が変化する。このように、板ばね80に
スリット86を設けることにより、プランジャ54の微
小な変位量を精度良くコントロールすることができる。
なお、前記環状部材78には、板ばね80が変形しやす
いようにテーパ面88が形成されている。
は、基本的には以上のように構成されるものであり、次
にその動作並びに作用効果について説明する。なお、以
下の説明では、図1に示されるように、コイル44に電
圧が印加されていない非励磁状態にあって弁体70が着
座部74に着座した状態を初期位置として説明する。
弁20a、20bを組み込んで、シリンダ90のピスト
ン92の変位速度を制御する流体回路94を構成する。
この流体回路94は、圧力流体供給源96に対してそれ
ぞれ直列に接続されるドレン排出付フィルタ98および
リリーフ付減圧弁100と、前記リリーフ付減圧弁10
0の出力側に分岐通路102a、102bを介して並列
に接続される一組の比例制御弁20a、20bとを含
む。
御弁20a、20bの圧力流体排出ポート28に接続さ
れるシリンダ90と、前記一組の比例制御弁20a、2
0bにそれぞれ入力信号を導出する一組のコントローラ
104a、104bと、各コントローラ104a、10
4bに指令信号を導出する制御回路106と、ピストン
92の位置を検出してその検出信号を前記制御回路10
6に向かって導出する一組のセンサ108a、108b
とを有する。
ラ104a(104b)は、制御回路106の指令信号
に基づいて比例制御弁20a(20b)に対して入力信
号を導出することにより、前記比例制御弁20a(20
b)がオン状態となる。なお、前記入力信号は、コイル
44に印加される電圧またはコイル44に通電される電
流のいずれであってもよい。前記入力信号に基づいてコ
イル44が励磁され、プランジャ54は固定鉄心52側
に向かって吸引される。
部材68は、固定鉄心52に対してピン部材60の一端
部62が当接した状態を保持しながら、板ばね80のば
ね力およびコイルスプリング66の弾発力に打ち勝って
一体的に固定鉄心52側に向かって変位する。この結
果、キャップ部材68に保持された弁体70が着座部7
4から離間してオリフィス76が開口することにより、
圧力流体供給ポート26と圧力流体排出ポート28とが
連通する。
8が一体的に変位する際、キャップ部材68のフランジ
部82が板ばね80を変位方向に向かって押圧するため
に、図5に示されるように、板ばね80は、変位方向側
に向かって、しかも、環状部材78のテーパ面88に沿
って変形する。
リンダ室には、比例制御弁20aの圧力流体排出ポート
28を介して、入力信号に比例した圧力流体の流量が供
給され、前記圧力流体の作用下にピストン92が変位終
端位置まで移動する。前記ピストン92が変位終端位置
に到達すると、センサ108bによって検出され、該セ
ンサ108bから出力される検出信号によって制御回路
106は、ピストン92が変位終端位置に到達したこと
を確認する。
例制御弁20a(20b)に対して導出される入力信号
に基づいて、比例制御弁20a(20b)をオン状態か
らオフ状態とすることにより、コイル44の励磁作用が
解除される。従って、プランジャ54およびキャップ部
材68は、板ばね80のばね力とコイルスプリング66
の弾発力との共働作用下に、固定鉄心52から離間する
方向に向かって変位し、弁体70が着座部74に着座し
て圧力流体供給ポート26と圧力流体排出ポート28と
が非連通状態となる初期位置に復帰する。
に固定鉄心52に常時当接するピン部材60を挿入し、
前記ピン部材60が固定鉄心52に当接した状態でプラ
ンジャ54が固定鉄心52側に向かって変位するように
設けることにより、従来技術におけるダンパ部材が不要
となる。従って、部品点数を削減することにより、製造
コストを低減することができる。
して、プランジャ54が変位する際の摺動抵抗を抑制す
ることにより、ヒステリシスを小さくすることができ、
このことは、図7に示されるように、本実施の形態に係
る比例制御弁20、20a、20bを用いた実験結果に
よって確認することができた。この結果、流量制御にお
ける誤差の発生を抑制することにより、入力信号に対す
る圧力流体の流量制御の精度を向上させることができ
る。
る。
状態を保持しながらプランジャを固定鉄心側に向かって
変位自在に設けることにより、ダンパ部材が不要とな
る。従って、部品点数を削減して製造コストを低減する
ことができる。
変位する際の摺動抵抗を減少させることにより、ヒステ
リシスを小さくして流量制御の精度を向上させることが
できる。
向に沿った縦断面図である。
った縦断面図である。
ランジャの縦断面図である。
の構成図である。
ープを示す説明図である。
ていない板ばねとの撓み量を示す説明図である。
の説明に供される図である。
た縦断面図である。
パ部材が変形した状態を示す部分拡大断面図である。
8、58…孔部 24…ケーシング 26…圧力流体供
給ポート 28…圧力流体排出ポート 30…バルブボデ
イ 40…ソレノイド部 44…コイル 46…ボビン 52…固定鉄心 54…プランジャ 56…リング体 60…ピン部材 64…小孔 66…コイルスプリング 68…キャップ部
材 70…弁体 74…着座部 76…オリフィス 78…環状部材 80…板ばね 82…フランジ部 88…テーパ面
Claims (2)
- 【請求項1】入力信号に比例した圧力流体の流量を出力
する比例制御弁において、 ケーシング内に配設され、コイルに対する励磁作用下に
固定鉄心側にプランジャを吸引するソレノイド部と、 圧力流体供給ポートおよび圧力流体排出ポートが形成さ
れ、前記ケーシングと一体的に連結されるバルブボデイ
と、 前記プランジャの一端部に連結されたキャップ部材を介
して保持され、着座部に着座することにより圧力流体供
給ポートと圧力流体排出ポートとの連通を遮断する弁体
と、 前記プランジャの軸線方向に沿って延在する孔部内に配
設され、一端部が、該プランジャから突出して、常時、
固定鉄心に当接するように設けられたピン部材と、 前記ピン部材の他端部と前記弁体との間に介装され、弾
発力の作用下に弁体を着座部側に向かって押圧するとと
もに、ピン部材を固定鉄心側に向かって押圧するコイル
スプリングと、 前記プランジャに外嵌され、該プランジャと一体的に変
位するキャップ部材が係合する板ばねと、 を備え、 前記プランジャは、ピン部材が固定鉄心に当接した状態
を保持しながら、コイルの励磁作用下に、板ばねのばね
力に打ち勝って固定鉄心側に変位することにより、前記
プランジャと一体的に変位する弁体が着座部から離間す
るように設けられることを特徴とする比例制御弁。 - 【請求項2】請求項1記載の比例制御弁において、 前記板ばねは、円板状を呈し、略円形状の中心孔と、前
記中心孔から半径外方向に向かって延在する複数のスリ
ットとを有することを特徴とする比例制御弁。
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JP3478997B2 JP3478997B2 (ja) | 2003-12-15 |
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ID=16361885
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1999
- 1999-07-09 JP JP19668499A patent/JP3478997B2/ja not_active Expired - Fee Related
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