JPH0588774B2 - - Google Patents

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JPH0588774B2
JPH0588774B2 JP62311307A JP31130787A JPH0588774B2 JP H0588774 B2 JPH0588774 B2 JP H0588774B2 JP 62311307 A JP62311307 A JP 62311307A JP 31130787 A JP31130787 A JP 31130787A JP H0588774 B2 JPH0588774 B2 JP H0588774B2
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bearing
frequency
rolling bearing
filter
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JP62311307A
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Akira Oshitani
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は回転機械の軸受として多用されてい
るころがり軸受(以下単に軸受と記する)の異常
を、機械の運転中に精度良く診断するための装置
に関する。
〔従来の技術〕
この種の装置として、ビエゾ素子を用いて振動
加速度を検出し、その自乗平均平方根値(以下
RMS値という)または尖頭値(以下ピーク値と
いう)を評価の尺度とするものが既に市販されて
いる。しかしながら軸受の欠陥の態様によつて振
動加速度の波形が著しく異なるため、単純な
RMS値またはピーク値のみの表示では精度のよ
い診断は出来ない。診断精度を上げるには、波形
処理等によつて欠陥の種類を弁別し、別に定めた
欠陥の種類毎の判定レベルにより診断するのが正
統でかつ信頼性も高いが、相当容量の情報処理装
置を必要とする関係上、高級技術者の介在を見ね
ばならず、また可搬型とすることが困難なため、
現場における診断には不適当である。診断精度を
上げる他の方法として、欠陥種類の相違、すなわ
ち波形の相違による補正を行つた振動レベルを表
示して、このレベル表示のみにて診断する方法が
考えられるが、現場における診断には向くものの
補正の量を決定するためのノウハウが必要であ
り、かつそのノウハウも理論的に明確なものでは
なく、対症療法的な経験則に基づくものであるた
め、汎用的な装置としての実現は見ていない。
そこで、これらの従来技術の有する欠点を除去
して、 (イ) 波形分析をする必要がなく、従つて大容量の
情報処理装置を具備せずに済み、その結果とし
可搬性のある装置を提供すること。
(ロ) 計器の指示する値のみで良否の判断ができ、
従つて初級技術者でも診断が可能な装置を提供
すること。
(ハ) 欠陥の種類によらずに精度の良い診断を行な
い得る装置を提供すること。
を主たる目的とし、この目的を達成するため、数
多くのこの種の診断データから波形による評価レ
ベルの相違を考慮した。新しい診断尺度を導入す
ることを特徴としたころがり軸受異常診断装置が
既に提案されている(特公昭61−57491)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、このころがり軸受異常診断装置は、 1 従来下記する装置が一般的に知られている。
すなわち、診断対象軸受の近傍に設置した加速
度検出器2で検出した軸受から発生する振動波
形をフイルタを通過させて1kHz以上10kHz以下
の高周波振動の固体音を検出してこれによつて
ころがり軸受異常診断をしているため、この周
波数帯域に診断対象のころがり軸受で軸支され
る軸上の歯車のかみあい周波数などによる外乱
振動がノイズとして混入する場合は診断の誤差
要因になるという問題がある。
2 第2図は診断の対象となるころがり軸受30
の断面図でaは玉軸受の断面図、bは円筒ころ
軸受の断面図である。この軸受30の内輪3
2,転動体34,外輪36に発生する損傷部位
のきず38は、従来軸受30の幾何学的形状、
すなわち転動体34の直径:d,転動体34の
ピツチ径:D,転動体34の接触角:α(α〓
0゜),転動体34の個数Zと、内輪32の公称毎秒
回転数:fsnとから次式で計算される結果と、
包絡線検波回路による包絡線波形スペクトルと
を対比させることで、そのきず38の損傷部位
を判別している。
(1) 内輪軌道面に損傷がある場合の発生周波数i i =fso/2(1+d/Dcosα)Z(Hz)…(1) (2) 外輪軌道面に損傷がある場合の発生周波数p p =fso/2(1−d/Dcosα)Z(PH)…(2) (3) 転動体に損傷がある場合の発生周波数b b =fso/2・D/d 〔1+(d/D)2cos2α〕Z (Hz)…(3) 前記の式(1),(2),(3)では公称内輪回転数fso
あらかじめ本装置と別の装置で測定するか、電動
機に表示された値から求めた値を使用して計算す
るため、本装置による診断時の内輪の実回転数fs
と若干違う場合がある。例えば誘導電動機におい
ては負荷の大小によつてすべりが異なるため、実
際の内輪回転数fsと電動機に表示された値から求
めた値fsoと異なることがある。このため、i
pbが正確に演算できず、損傷部位を検知でき
ないことがあるという問題がある。
本発明は、前記の従来装置の問題点を解決し
て、 1 通過させる信号の信号通過帯域が可変である
可変フイルタを使用し、加速度検出器からの電
気信号に混入する軸受の固体音に基づく振動以
外の外乱振動のノイズを除去し、 2 包絡線波形のスペクトル分析に合せて、内輪
の実回転数が測定され、これを使用して正確な
演算ができて、損傷部位が正確に検知できる、
ころがり軸受異常診断装置を提供することを目
的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
前記の問題点を解決するために、本発明は、こ
ろがり軸受に設置され、ころがり軸受より発生す
る固体音を加速度信号の形で電気信号に変換し出
力する加速度検出器と、診断に必要な周波数帯の
みを前記電気信号成分より取り出すフイルタと、
このフイルタを通過した波形の包絡線の波形を得
る包絡線検波回路と、この包絡線検波回路より出
力される包絡線波形の自乗平均平方根値を得る自
乗平均平方根値算出回路と、前記包絡線波形の尖
頭値を得る尖頭値算出回路と、前記自乗平均平方
根値および尖頭値より、 Q=Vrms×Vpeak×(a|Vpeak/Vrms−5|+b〕 但しVrms ;自乗平均平方根値 Vpeak;尖頭値 a,b ;定数 を演算するQ値演算回路とを備えたころがり軸受
異常診断装置において、 イ 前記のフイルタは通過させる信号の信号通過
帯域をフイルタ制御回路の制御によつて可変の
可変フイルタと、 ロ 前記の可変フイルタからの出力と前記の包絡
線検波回路からの出力とを後記する中央処理回
路からの信号によつて周波数分析回路に切換え
入力するとともに分析帯域を変更する周波数分
析制御回路と ハ 前記の周波数分析回路の出力と後記する中央
処理回路からの信号によつて表示回路を制御し
て表示するスペクトルを選択表示させるスペク
トル制御回路と、 ニ 診断対象ころがり軸受の名称,幾何学的形
状,公称内輪回転数などを入力する診断条件入
力回路と、 ホ 前記のフイルタ制御回路,Q値演算回路,周
波数分析制御回路,周波数分析回路,スペクト
ル制御回路,診断条件入力回路および表示回路
と連結して相互に信号の伝送を行う中央処理回
路と、 ヘ 前記の中央処理回路に付設する記憶回路,デ
ータ出力回路,マイクロプリンタとを備え、 表示回路に表示されるQ値の判定結果,損傷部
位の表示内容からころがり軸受の良否,きず,欠
陥の発生部位を診断できるものとする。
〔作用〕
本発明は、装置に備えた診断条件入力回路に、
診断対象軸受の名称,幾何学的形状,公称内輪回
転数などを入力すれば、同じく装置に備えた中央
処理回路は記憶回路,データ出力回路,マイクロ
プリンタを付設しており、記憶回路に記憶された
診断アルゴリズムに従つて中央処理回路が装置の
フイルタ制御回路,周波数分析回路,スペクトル
制御回路および表示回路を制御し、装置のQ値演
算回路,周波数分析回路からのデータを取り込ん
で対象軸受の自動診断を行う。すなわち、対象軸
受の近傍に設置された加速度検出器によつて回転
中の対象軸受から発生する固体音を検出し、これ
に波形処理と演算を加えてQ値を求め、一方周波
数スペクトルを得、Q値の判定結果,損傷部位を
表示回路に表示するようにしたため、これによつ
て対象軸受の損傷の程度や損傷の部位が分る。
本発明においては、フイルタ制御回路によつて
可変フイルタを制御して信号通過帯域を可変とし
て、例えば歯車かみあい周波数などの軸受異常診
断に無関係な外乱を除去し、さらに軸受内輪の回
転数を従来公称回転数を使用していたのに代え
て、測定結果から実際の回転数を求めこれを演算
に使用するようにしたため、従来例に較べて診断
結果の精度が向上する。
〔実施例〕
本発明の実施例を第1図に示す。また第2図は
診断の対象となるころがり軸受30を示す断面図
で、軸受部品として内輪32,転動体34,外輪
36からなり、aは玉軸受,bは円筒ころ軸受を
示し、また38はきずを示す。
第1図によつて、本発明の構成と動作について
説明する。加速度検出器2は、診断対象の軸受3
0の近傍に接触させて、軸受30から発生する固
体音を振動加速度(G)の形で電気信号として検
出する。軸受30の固体音は1kHz以上10kHz以下
の高周波振動であつて、この帯域での高周波応答
特性の良好なピエゾ素子が加速度検出器2に用い
られる。この加速度検出器2で検出した電気信号
には、従来例と同じく軸受30以外から生じる振
動成分も含まれているため、本発明の、通過させ
る信号の信号通過帯域をフイルタ制御回路の制御
によつて可変フイルタ6により前記の信号を通過
させて診断に不要な成分やノイズを除去する。
第3図は本発明によるころがり軸受異常診断装
置の動作を説明するための各種波形図である。第
3図Aは、代表的な例として軸受30の外輪36
に傷38のある場合の加速度検出器2で検出した
原波形を示すもので、横軸に時間(単位;10-3
秒:msec)、縦軸に振動加速度(G)をとつてあ
る。第3図Bは、第3図Aの原波形の周波数スペ
クトルを示したもので、振動の主成分が1.63kHz
であることが分る。一方第3図Eは第3図Bと同
じく第3図Aの原形波の周波数スペクトルを示し
たもので、歯車のかみあい周波数が3.78kHz
(30cps×126歯)、〔cpsはcycles per second〕に
現われた例を示している。
加速度検出器2で検出した振動の電気信号に
は、軸受30以外から生じる振動成分も含まれる
ので、これを除去するため可変フイルタ6で、 1 通常は1kHz以下と10kHz以上の振動を除去
し、軸受高周波振動のみ抽出する。このため通
常は可変フイルタ6はフイルタ制御回路4によ
つて、ローパスフイルタ(以下LPフイルタと
記す)を10kHzに、ハイパスフイルタ(以下
HPフイルタと記す)を1kHzにセツトされてい
る。
2 後記する表示回路28で、前記の第3図Eの
ように3.78kHzのところに軸受高周波振動以外
の卓越スペクトルが現われる場合は、例えば歯
車かみあい周波数3.78kHzを除去するために、
フイルタ制御回路4によつて可変フイルタ6を
1.63kHzを中心とした狭帯域バンドパスフイル
タにセツトし、1.63kHz成分以外の振動成分を
除去する。なおこの可変フイルタ6は帯域を連
続可変としている。
前記の可変フイルタ6からの出力は包絡線検波
回路8に入力される。ここでは軸受30の振動に
含まれる損傷による振動を抽出する。すなわち軸
受30の振動の主成分は1kHz以上の高周波振動
であるが、この高周波振動は軸受30の転動面や
転動体34にきず38などの損傷が現われると、
低周波(500Hz以下)成分で変調される。この低
周波振動は損傷の種類によつて、振動のレベルや
周波数を変えるため、包絡線検波方式による信号
処理(復調)を行つて、軸受診断に使用する。第
3図Cは第3図Aの包絡線波形を示している。
次に軸受の損傷の程度を表わすQ値を計算する
ため、自乗平均平方根値算出回路10(以下
RMS値算出回路10と記す)に包絡線検波回路
8から入力されて、ここで包絡線波形の0.1秒間
の実効値であるRMS値;Vrmsを算出する。また
包絡線検波回路8から尖頭値算出回路12(以下
ピーク値算出回路12と記す)に入力されて、こ
こで包絡線波形の0.1秒間の最高値である尖頭値
(以下ピーク値と記す):Vpeakを算出する。こ
れらのRMS値算出回路10とピーク値算出回路
12とには市販のIC化された専用演算素子を用
いている。
Q値演算回路14には、RMS値算出回路10
からVrmsが、ピーク値算出回路12からVpeak
が入力され、次式に従つて診断尺度のQ値の計算
がなされる。
Q=Vrms×Vpeak×〔a|Vpeak/Vrms−5|+b〕…
(4) 但し(4)式においてVrmsは包絡線波形のRMS
値、Vpeakは包絡線波形のPeak(ピーク)値、
a,bは定数である。
Q値算出回路14で算出したQ値は、後記する
中央処理回路24に入力する。
一方、前記の可変フイルタ6からの信号と、前
記の包絡線検波回路8からの信号と、後記する中
央処理回路24からの信号によつて周波数分析制
御回路16が周波数分析回路18を制御してい
る。この周波数分析回路18では、中央処理回路
24の指令に従つて次の周波数分析が行われる。
1 包絡線検波回路8からの前記の第3図Cに示
す包絡線波形を周波数分析して、第3図Dに示
す周波数スペクトルが求められる。第3図Dは
第3図Cの包絡線波形の周波数スペクトルを示
したもので、図中の卓越成分(78,156,211,
233,389,467Hz)は外輪36のきず38によ
つて生じた周波数スペクトルである。また周波
数分析した結果のその周波数スペクトルを中央
処理回路24に入力し、前記の従来例において
説明した損傷部位に該当した周波数ipb
の卓越成分を抽出する。
2 軸受30から検出した加速度信号には、この
軸受30で軸支されて回転するロータの不釣合
による振動成分を必ず含んでいるが、この成分
は内輪32の回転数fsに一致している。可変フ
イルタ6からの出力波形を周波数分析回路18
で周波数分析し、その周波数スペクトルを中央
処理回路24に入力し、この内輪3の回転数fs
が決定される。ただしこの場合可変フイルタ6
の信号通過帯域をfsにセツトする必要がある。
3 通常可変フイルタ6はLPフイルタを10kHz
に、HPフイルタを1kHzにセツトして軸受30
の診断を行うが、この帯域は従来例の固定され
た帯域のフイルタによるものと同じ帯域である
が、第3図Eのように軸受30の高周波振動
(1.63kHz成分)以外に3.78kHzの外乱成分を含
む場合、この外乱成分を除去するためにはフイ
ルタ制御回路4によつて可変フイルタ6の特性
を変えなければならない。このため可変フイル
タ6からの出力波形を周波数分析回路18で周
波数分析し、第3図Bや第3図Eの周波数スペ
クトルを後記する表示回路28に表示させて、
外乱成分を認識し可変フイルタ6の特性を変え
る。
周波数分析制御回路16は中央処理回路24か
らの指令に従つて、可変フイルタ6からの信号と
包絡線検波回路8からの信号を切換えて周波数分
析回路18に出力し、同時に周波数分析回路18
の分析帯域も変える。例えば前記の1)の損傷部
位に該当した周波数ipbの卓越成分を抽出
する分析をする場合は、包絡線検波回路8からの
信号に切換え、分析帯域を500Hzにする。前記2)
の内輪32の回転数fsを分析する場合は、後記す
る診断条件入力回路22で入力した対象軸受30
の内輪32の公称回転数fsoに合わせてフイルタ
制御回路4の中心周波数をこの公称回転数fso
セツトし、周波数分析回路18の分析帯域を公称
回転数fsoの2倍の2fsoにセツトする。また可変フ
イルタ6からの信号を入力し、内輪32の真の回
転数fsを分析する。
前記3)の外乱成分について分析する場合は、
信号は可変フイルタ6からの信号を入力し、分析
帯域を10kHzにする。この場合周波数分析回路1
8の周波数スペクトルは、表示回路28を制御し
て表示するスペクトルを選択表示させるスペクト
ル制御回路20の指令に従つて、第3図Bや第3
図Eの波形を表示回路28に表示する。
中央処理回路24は診断アルゴリズムに従つ
て、フイルタ制御回路4と周波数分析制御回路1
6とスペクトル制御回路20と表示回路28とを
制御するとともに、Q値演算回路14からのQ値
データ,周波数分析回路18からの周波数スペク
トルのデータ,診断条件入力回路22からの診断
対象軸受データである対象軸受名称,幾何学的形
状,公称内輪回転数fsoなどのデータを使用して
対象軸受の異常を自動診断する。また、記憶回路
25のRAMに記憶したデータは、中央処理回路
24を介してデータ出力回路26から出力され外
部の大形コンピユータシステムなどに入力するこ
とができる。このデータ出力回路26にはGP−
IB(形式名)やRS232C(形式名)などのLSIを使
用する。また表示回路28に表示される診断結果
や周波数スペクトルはマイクロプリンタ27によ
つてプリントできる。なお中央処理回路24に
は、市販のマイクロセンタプロセツサユニツト
(μCPU)を使用し、診断アルゴリズムは記憶回
路25のROMに記憶する。中央処理回路24の
機能は、 1 診断を始める前に、診断条件入力回路22か
ら入力された診断対象軸受の名称,JISによる
軸受分類形式,前記の第2図に示す転動体34
の直径d,転動体34のピツチ径D,転動体3
4の個数Z,転動体34の接触角αなどの幾何
学的形状のデータ,公称内輪回転数fsoを記憶
回路25のRAMに記憶する。
2 実機内輪回転数fsを測定するため、公称内輪
回転数fsoに従つてフイルタ制御回路4と周波
数分析制御回路16をセツトし、周波数分析回
路18からの周波数スペクトルを中央処理回路
24に取込む。この周波数スペクトルと公称内
輪回転数fsoとを対比させて、fso近傍の卓越ス
ペクトルを検出し、その周波数から実際の内輪
32の回転数fsを検知して、記憶回路25の
RAMに記憶する。
3 診断を行うため、フイルタ制御回路4をLP
フイルタを10kHzに、HPフイルタを1kHzにセ
ツトし、周波数分析制御回路16の制御によつ
て包絡線検波回路8からの信号を周波数分析回
路18に取り込み、分析周波数帯域を500Hzに
セツトする。次にQ値演算回路14からのQ値
データを中央処理回路24に取り込み、記憶回
路25のROMにあらかじめ記憶した判定基準
と対比させ、軸受30の良否を判定する。この
基準は実験から決めたもので、Qが10以下は良
好、10から50までが注意、50以上は危険と判定
する。
また同時に周波数分析回路18からの周波数ス
ペクトルを中央処理回路24に取り込み、損傷部
位に該当するipbの有無を調べる。この抽
出は、先に2)によつて検知した内輪32の実際
の回転数fsと、あらかじめ入力した軸受30の幾
何学的形状から、前記の〔発明が解決しようとす
る問題点〕の項で記載した式(1),(2),(3)にfso
代りにfsを使用して演算したipbと周波数
スペクトルとを対比させて、ipbに相当す
る卓越したスペクトルを抽出する。
Q値の判定結果と損傷部位とは表示回路28に
表示され、作業者はこの表示内容からころがり軸
受30の良否(良好,注意,危険)、きず38,
欠陥の発生部位を診断することができる。このよ
うにしてたとえば (1) Q値が良好でipbも無ければころがり
軸受は良好と診断。
(2) Q値が良好でもipbの何れかが現われ
た場合は注意と診断、その後の診断周期を短縮
する。
(3) Q値が注意あるいは交換の状態と判定されて
も、ipbが何れも無ければ、グリース切
れもしくは均一な通常の摩耗が進展しているも
のと診断。
(4) 一方前記の(3)の要因がなく、Q値のみが高い
場合は、ころがり軸受は正常であるが、軸受以
外の外乱によるものと診断。
(5) 前記の(2)より状態が悪化して、Q値が注意あ
るいは交換と判定され、ipbの何れかが
現われた場合、iならば内輪、pならば外輪、
bならば転動体というように損傷の部位が診断
できる。
(6) 一方、前記の(3)のようにQ値のみが高く注意
あるいは交換の状態と判定され、ipb
何れも無く、他の外乱によるものと思われる場
合は、スペクトル制御回路20に原波形の周波
数スペクトル表示を指定し、第3図Bや第3図
Eのような周波数スペクトルを表示回路28に
表示させることができる。この表示がもし第3
図Bのように正常なスペクトルで外乱が無けれ
ば、前記の(3)のようにグリース切れもしくは均
一な通常の摩耗が進展しているものと診断が確
定できる。しかし第3図Eのようなスペクトル
であれば、3.78kHzの外乱によりQ値が高くな
つたものと断定できる。この場合は第3図Eか
ら読み取つた軸受30の高周波振動数1.63kHz
を、診断条件入力回路22から入力し、フイル
タ制御回路4で可変フイルタ6の特性を狭帯域
にセツトし、3.78kHz成分を除去し、再診断を
行いこれによつて軸受高周波振動の振動波形デ
ータだけで正確な軸受30の異常診断を行うこ
とができる。
前記の診断結果によつて、良好の場合はそのま
ま運転を継続し、注意であれば診断周期を短縮
し、交換の場合はその損傷の部位によつて、可能
の場合は軸受部品を交換し、あるいは軸受自体を
交換するなどの処置をとることができ、軸受の破
損による当該機械の重大な事故を未然に防止する
ことができる。
〔発明の効果〕
本発明は、装置に備えた診断条件入力回路に診
断対象軸受の名称,形状,回転数などを入力すれ
ば、同じく装置に備えた中央処理回路が装置の制
御回路を制御し、分析,演算のデータを取り込ん
で、対象軸受の自動診断を行い、結果を表示回路
に表示するようにしたため、これによつて対象軸
受の損傷の程度や損傷の部位が分る。
また本発明によれば、 1 狭帯域の可変フイルタで信号通過帯域を可変
とし、軸受高周波振動以外の外乱を除去できる
ようにしたため、診断精度の向上とともに、診
断対象機種を拡大することができる。
2 特別な準備を必要とせず簡単に実機の内輪回
転数を計測できるようにしたため、損傷の部位
の診断を誤らず正確に検知できる。
前記の診断結果によつて必要に応じて対象軸受
の交換,グリースの補給などの点検保守が適切か
つ確実に行えるから、軸受の破損による当該回転
機械の重大な事故を未然に防止することができ、
当該回転機械の信頼性,稼動率を大巾に向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示すブロウク図、第
2図は診断対象となるころがり軸受の断面図でa
は玉軸受の断面図、bは円筒ころ軸受の断面図、
第3図は本発明の装置の動作を説明するための各
種波形図で第3図Aはころがり軸受の外輪に傷の
ある場合の加速度検出器で検出した原波形を示す
図、第3図Bは第3図Aの原形波の周波数スペク
トルを示す図、第3図Cは第3図Aの原形波の包
絡線波形を示す図、第3図Dは第3図Cの包絡線
波形の周波数スペクトルを示す図、第3図Eは第
3図Bと同じく第3図Aの原形波の周波数スペク
トルを示す図である。 2…加速度検出器、4…フイルタ制御回路、6
…可変フイルタ、8…包絡線検波回路、10…自
乗平均平方根値算出回路(RMS値算出回路)、1
2…尖頭値算出回路(ピーク値算出回路)、14
…Q値演算回路、16…周波数分析制御回路、1
8…周波数分析回路、20…スペクトル制御回
路、22…診断条件入力回路、24…中央処理回
路、28…表示回路、30…ころがり軸受(軸
受)。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ころがり軸受に設置され、ころがり軸受より
    発生する固体音を加速度信号の形で電気信号に変
    換し出力する加速度検出器と、診断に必要な周波
    数帯のみを前記電気信号成分より取り出すフイル
    タと、このフイルタを通過した波形の包絡線の波
    形を得る包絡線検波回路と、この包絡線検波回路
    より出力される包絡線波形の自乗平均平方根値を
    得る自乗平均平方根値算出回路と、前記包絡線波
    形の尖頭値を得る尖頭値算出回路と、前記自乗平
    均平方根値および尖頭値より、 Q=Vrms×Vpeak ×〔a|Vpeak/Vrms−5|+b〕 但しVrms ;自乗平均平方根値 Vpeak;尖頭値 a,b ;定数 を演算するQ値演算回路とを備えたころがり軸受
    異常診断装置において、 イ 前記のフイルタは通過させる信号の信号通過
    帯域をフイルタ制御回路の制御によつて可変の
    可変フイルタと、 ロ 前記の可変フイルタからの出力と前記の包絡
    線検波回路からの出力とを後記する中央処理回
    路からの信号によつて周波数分析回路に切換え
    入力するとともに分析帯域を変更する周波数分
    析制御回路と、 ハ 前記の周波数分析回路の出力と後記する中央
    処理回路からの信号によつて表示回路を制御し
    て表示するスペクトルを選択表示させるスペク
    トル制御回路と、 ニ 診断対象ころがり軸受の名称,幾何学的形
    状,公称内輪回転数などを入力する診断条件入
    力回路と、 ホ 前記のフイルタ制御回路,Q値演算回路,周
    波数分析制御回路,周波数分析回路,スペクト
    ル制御回路,診断条件入力回路および表示回路
    と連結して相互に信号の伝送を行う中央処理回
    路と、 ヘ 前記の中央処理回路に付設する記憶回路,デ
    ータ出力回路,マイクロプリンタとを備え、 表示回路に表示されるQ値の判定結果,損傷部
    位の表示内容からころがり軸受の良否,きず,欠
    陥の発生部位を診断できることを特徴とするころ
    がり軸受異常診断装置。 2 特許請求の範囲第1項記載の装置において、
    前記の周波数分析回路でころがり軸受の内輪の実
    回転数を検出し、ころがり軸受の内輪,外輪およ
    び転動体の損傷に起因する周波数の計算に前記の
    実回転数を使用して、前記の損傷に起因する周波
    数スペクトルを抽出することを特徴とするころが
    り軸受異常診断装置。
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