JPH0587832B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、現像剤補給装置に関するものであ
り、特に、現像剤の交換に供することのできる現
像剤補給装置に関するものである。

（従来の技術） 従来の複写機においては、通常トナー及びキヤ
リアからなる２成分現像剤が多く使用されてい
る。この２成分現像剤においては、複写枚数の増
加に伴なつて、キヤリア表面の劣化が進み、帯電
量が低下する。帯電量が低下すると、コピーの背
景部のかぶりが増加したり濃度低下が発生する。

このような現象が生ずると、現像剤は寿命がき
たものとみなされ、該現像剤は交換される。

従来の現像剤の交換の仕方を第５図を用いて説
明する。第５図は複写機にセツトされて現像ユニ
ツトの断面図を示す。

図において、１は感光ドラム、２は現像ユニツ
トを示す。現像ユニツト２の内部には、周知のよ
うに、搬送部材３、穂立規制部材４、現像ロール
５ａ，５ｂ、トナーカートリツジ６およびトナー
補給ロール７等が設けられている。該現像ユニツ
ト２は、複写機のフレーム１３に支持されてい
る。

現像ユニツト２中の現像剤は、搬送部材３が矢
印ａ方向に回転すると、これによつて上方へ運ば
れる。現像剤が現像ロール５ａの近辺にもつて来
られると、現像剤は該現像ロール５ａに引き付け
られ、さらにこれに付着して、現像ロール５ａと
一緒に矢印方向に回動する。この時、現像ロール
５ａの近辺に設けられている穂立規制部材４によ
り、余分に付着した現像剤は削り落され、現像ロ
ール５ａには常に一定量の現像剤が付着する。

現像ロール５ａによつて運ばれてきた現像剤中
のトナーは、該現像ロール５ａに近接して設けら
れている感光ドラム１の静電潜像に吸引される。
一方、感光ドラム１に吸引されなかつたトナー
は、キヤリアと共に現像ロール５ｂに運ばれ、現
像ロール５ｂの回転中に感光ドラム１の静電潜像
に吸引される。

この過程において感光ドラム１に吸着されなか
つたトナーは、現像ロール５ｂから落され、搬送
ロール８の上に落ちる。そして、搬送ロール８に
よつて、搬送部材３の方へ搬送される。このよう
にして、現像剤は現像ユニツト２の内部を循環的
に移動する。

また、コピーを行なうことによつて消費された
トナーは、トナーカートリツジ６およびトナー補
給ロール７によつて補給される。

さて、使い古されて寿命が来た現像剤を交換す
るときは、現像ユニツト２の現像剤排出ゲート９
にかぶせてあるキヤツプ１０が取り外される。そ
して、図示されていないスイツチがオンにされ、
前記搬送部材３、現像ロール５ａ，５ｂおよび搬
送ロール８等が定められた時間回転させられる。
現像剤排出ゲート９の下には、少なくとも現像剤
排出ゲート９より大きな開口を有する現像剤回収
専用容器１１が設けられているので、現像剤排出
ゲート９を通つて排出された現像剤は、現像剤回
収専用容器１１中に収納される。

現像ユニツト２の中から寿命が来た現像剤が排
出されると、前記現像剤排出ゲート９はキヤツプ
１０によつて再び閉じられ、次いで、図示されて
いない専用ボトルに充填されている交換用現像剤
が現像ユニツト２に投入される。一方、現像剤回
収専用容器１１中に回収された現像剤は、現像剤
回収容器１１から別の回収専用袋等に移され、現
像剤回収専用容器１１は空にされる。そして、再
び現像ユニツト２の現像剤排出ゲート９と対向す
る位置に設置される。

なお、１２は現像ユニツト２の外枠を利用して
形成されたバキユーム用のダクトである。このダ
クトには、コピー中において、現像ユニツト２中
のトナーが感光ドラム１の一部の面と現像ユニツ
ト２とによつて囲まれる室の外へ散らばらないよ
うに、感光ドラム１と現像ユニツト２の境界に設
けられており、図示されていないポンプ装置によ
つて該ダクト１２を通る空気が吸入されている。

（発明が解決しようとする問題点） 上記した従来の技術は、次のような問題点を有
していた。

上記のように、従来は、現像剤の補給にあたつ
ては、専用ボトルを必要とし、また、回収された
現像剤は現像剤回収専用容器１１から別の回収専
用袋等に移さなければならず、現像剤の交換が煩
雑であるという問題があつた。また、この作業中
に、飛散したトナーによる汚れが伴なうため、ユ
ーザ自身が現像剤の交換を行うことは難しく、ま
たサービスエンジニアが行なうにしても手間がか
かるという問題があつた。

本発明は、前述の問題点を解決するためになさ
れたものである。

（問題点を解決するための手段および作用） 前記の問題点を解決するために、本発明は、交
換用現像剤を収納するカートリツジ形状の容器
と、該容器を挿入できる現像剤投入シユータとを
設け、現像剤の現像機への投入を簡易化すると共
に、該容器を回収用容器としても使用できるよう
にした点に特徴がある。

（実施例） 以下に、図面を参照して、本発明を詳細に説明
する。

第２図は現在市販されているわに口タイプ（ア
リゲータ方式）の複写機の概略構成図を示す。図
において、１は感光ドラム、２は現像ユニツトで
ある。この複写機は、プラテンや感光ドラム１等
が設けられている上部筺体２１と、現像ユニツト
２等が設けられていて下部筺体２２とは分離する
ことができ、上部筺体２１は一般に支点２３を中
心にして、下部筺体２２に対し、所定の角度回動
できるようになつている。したがつて、コピー中
にジヤムが発生したときには、上部筺体２１を点
線で示されている２１′の位置まで回動すると、
コピー用紙の搬送路が開かれ、ジヤムになつたコ
ピー用紙を簡単に取り出すことができる。また、
感光ドラム１の清掃等が簡単に出来、保守がし易
いというメリツトを有している。

さてこのような、わに口タイプの複写機におい
て、上部筺体２１を開くと、感光ドラム１は点線
１′で示す位置に移り、現像ユニツト２の上部に
空間ができる。

この発明の第１実施例は、この空間を利用し
て、現像剤の交換を容易に行なおうとするもので
ある。

第１図は本発明の一実施例の斜視図を示す。図
において３１は本発明の一実施例の現像剤補給回
収共用型カートリツジ、３２は現像剤投入シユー
タである。

現像剤補給回収共用型カートリツジ３１はかま
ぼこ形のカートリツジでありその頂面長手方向
に、シール３３で蓋をされた開口３４が形成され
ている。この現像剤補給回収共用型カートリツジ
３１内には新しい現像剤が入れられている。ま
た、該カートリツジ３１の１方の端面には、摘み
３９が固着又は一体成形により形成されている。

一方、現像剤投入シユータ３２は前記現像剤補
給回収共用型カートリツジ３１を収納する穴３５
があけられた中空本体部３０と、支持脚３６ａ，
３６ｂを有する底板３７とで形成されている。こ
の穴３５の入口は、該現像剤補給回収共用型カー
トリツジ３１の外周と一致するかまぼこ形をして
いるが、穴３５の内部は、現像剤補給回収共用型
カートリツジ３１の弧と同じ曲率の断面が円形の
孔があけられている。したがつて、現像剤補給回
収共用型カートリツジ３１を現像剤投入シユータ
３２の穴３５に入れる時は、開口３４は上向きに
なるように規制され、現像剤補給回収共用型カー
トリツジ３１が穴３５の中に完全に収納される
と、現像剤補給回収共用型カートリツジ３１は所
定位置まで回転できるようになる。また、穴３５
の内壁から、底板３７の外壁を結び、かつ穴３５
の長手方向に平行な細長い貫通孔３８が設けられ
ている。

つぎに、本実施例によつて、現像剤を新らしい
物に交換する方法を第３図を用いて説明する。な
お、第３図において、第１図および第５図と同じ
符号は同一物又は同等物を示すものとする。

先ず、現像剤排出ゲート９からキヤツプ１０を
外し、図示されていないスイツチをオンにする。
これによつて現像ユニツト２中の搬送部材３、現
像ロール５ａ，５ｂおよび搬送ロール８等は一定
時間回転し、この結果、使い古された現像剤は、
現像剤排出ゲート９を通つて空のカートリツジ３
１′中に回収される。現像ユニツト２中の現像剤
の排出が終了すると、現像剤排出ゲート９は再び
キヤツプ１０によつて閉じられる。一方、古い現
像剤の入つたカートリツジ３１′は複写機から取
り出され、その開口をシールあるいは蓋等で蓋を
され、廃棄される。

次に、第２図に示されているように、支点２３
を中心にして、上部筺体２１を下部筺体２２に対
して回動させる。次に、この状態において、前記
ダクト１２の内壁に、前記現像剤投入シユータ３
２の支持脚３６ａおよび３６ｂを係合させて、現
像ユニツト２上に現像剤投入シユータ３２をセツ
トする。第３図は、この時の現像ユニツト２の断
面図を示す。

次に、第１図に示されている新らしい現像剤が
入つた予備の現像剤補給回収共用型カートリツジ
３１を複写機のキヤビネツト等から取り出し、シ
ール３３をはがして、第３図の現像剤投入シユー
タ３２の穴３５内に挿入する。この時、穴３５の
入口は現像剤補給回収共用型カートリツジ３１の
外形と同じ形であるので、現像剤補給回収共用型
カートリツジ３１の開口３４は上に向いた状態に
位置規制されて挿入される。現像剤補給回収共用
型カートリツジ３１が穴３５の中に挿入され終る
と、現像剤補給回収共用型カートリツジ３１は回
転可能となり、現像剤補給回収共用型カートリツ
ジ３１は開口３４が貫通孔３８と連続する位置ま
で回転させられる。

貫通孔３８はあらかじめ現像剤が自由落下でき
る角度に形成されているので、前記のように、現
像剤補給回収共用型カートリツジ３１の開口３４
と貫通孔３８とが一致すると、現像剤補給回収共
用型カートリツジ３１内の新しい現像剤は、貫通
孔３８を通つて、現像ユニツト２内の現像ロール
５ｂ上に落下する。さらに、図示されていない前
記スイツチがオンされると、現像ユニツト２内の
搬送部材３、現像ロール５ａ，５ｂおよび搬送ロ
ール８等が定められた時間回転し、現像剤補給回
収共用型カートリツジ３１内の現像剤は残ること
なく現像ユニツト２内に投入される。

現像剤補給回収共用型カートリツジ３１内の現
像剤が全部現像ユニツト２内に入ると、空になつ
た現像剤補給回収共用型カートリツジ３１は現像
剤投入シユータ３２の穴３５から引き抜かれ、現
像剤排出ゲート９と対向する位置に置かれる。そ
して今度は寿命の来た現像剤の回収用カートリツ
ジ３１′として使用される。

新しい現像剤の補給が終ると、現像剤投入シユ
ータ３２は現像ユニツト２のダクト１２内壁から
取り外され、所定の場所（キヤビネツト等）へ移
され、次の現像剤交換時まで保管される。次い
で、複写機の上部筺体２１は元の位置に戻され、
コピー作業が再開される。

なお、空の現像剤補給回収共用型カートリツジ
３１′にいれられた寿命の来た現像剤は、現像剤
補給回収共用型カートリツジ３１′の開口３４を
シールで再び密閉することにより、回収される。

以上のように、本実施例における現像剤の交換
は非常に簡単であるので、サービスエンジニアの
手を借りることなく、ユーザが簡単に行なうこと
ができる。

上記の実施例は、わに口タイプの複写機に、本
発明を適用した例であつたが、本実施例は、他の
タイプの複写機にも適用できる。この場合には、
図示されていないラツクによつて支えられている
感光ドラムを複写機からラツクごと引き出し、そ
の後ラツクよりドラムを取り外す。そうすると、
現像ユニツト２の上部に空間ができるので、この
空間に前記現像剤投入シユータ３２を取り付け
て、前記と同様にして行なう。

本発明をさらに他のタイプの複写機に応用する
例を、第４図により説明する。この複写機は、ト
ナーの補給に、オーガ４１を用いたものである。
オーガ４１を用いた複写機においては、第３図の
複写機とちがつて、トナーカートリツジ６、トナ
ー補給ロール７等が不要となり、トナー補給のた
めのスペースを小さくすることができる。本例に
おいては、オーガ４１を用いることによつて新た
に生れた空間に、現像剤交換時に前記現像剤補給
回収共用型カートリツジ３１を収納するためのシ
ユータ４２を、現像ユニツト２と一体に形成した
ものである。

この複写機によれば、感光ドラム１を取り外さ
ずに、現像剤補給回収共用型カートリツジ３１を
シユータ４２にセツトできるので、現像剤の交換
が非常に簡単になる。

なお、トナーの補給にオーガを用いた現像機
は、特開昭59−164571号公報に明らかにされてい
る。

上記の実施例においては、現像剤補給回収共用
型カートリツジ３１の形状は、かまぼこ形であつ
たが、本発明はこの形状に限定されず、多角形状
あるいはその他の形状であつてもよい。

また、現像剤補給回収共用型カートリツジ３１
の開口３４はシールで密閉した例であつたが、該
開口３４の長手方向の縁にガイドを設け、そのガ
イドに蓋が摺動自在になるように嵌合して、該蓋
によつて開口３４を密閉してもよい。また、この
蓋は現像剤補給回収共用型カートリツジを現像剤
投入シユータ３２又はシユータ４２に差し込んだ
後、引き抜くようにしてもよい、あるいは、現像
剤補給回収共用型カートリツジをシユータに差し
込む過程において、該蓋の先端を該シユータに設
けたストツパに係合させ、該蓋が一定以上穴３５
内に入らないようにして、現像剤補給回収共用型
カートリツジが穴３５内に深く進入すると共に蓋
が自動的に抜けるようにしてもよい。

（発明の効果） 以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば、つぎのような効果が達成される。

(1) 現像剤収納容器をカートリツジ方式とし、現
像剤投入シユータを使用するようにしたため、
現像剤の現像機への投入を簡単に行なうことが
できる。また、現像剤補給・回収共用形カート
リツジ底面が平坦とされ、カートリツジを収容
する現像剤投入シユータが該カートリツジの断
面形状と同じ形でほぼ同サイズの入口をもつて
いるので、現像剤の補給時に、ユーザは必ず該
カートリツジを該現像剤投入シユータの入口形
状に合わせて挿入することになり、ユーザは現
像剤をこぼすことなく簡単にカートリツジを現
像剤投入シユータに差し込むことができる。

(2) 現像剤投入後の空容器を回収容器として使用
できるため、容器の無駄がない。

(3) 現像剤の回収に際しても、古い現像剤の入つ
た容器にシール又は蓋等で密閉するだけの作業
で済むので、手を汚さずに容易に行なえる。

(4) 現像剤の交換を、サービスエンジニアの手を
借りずにユーザ自身で行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の斜視図、第２図は
わに口タイプの複写機の概略図、第３図は前記実
施例の動作を説明するための現像ユニツトの断面
図、第４図はオーガを用いた現像ユニツトの断面
図、第５図は従来の現像ユニツトの断面図を示
す。 ２……現像ユニツト、３１……現像剤補給回収
共用型カートリツジ、３２……現像剤投入シユー
タ、３４……開口、３９……摘み、４１……オー
ガ、４２……シユータ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 平坦な底面と該底面と対向する上面の長手方
   向に開口を有する中空の筒状体と、該開口を密閉
   する手段と、該筒状体の端面の一方に設けられた
   摘みとを具備した現像剤補給・回収共用形カート
   リツジと、 前記現像剤補給・回収共用形カートリツジの断
   面形状と同じ形でほぼ同サイズの入口と該カート
   リツジを収容できる大きさの長手方向に伸びる穴
   を有する本体部と、該本体部に固着された底板
   と、前記穴と連結されかつ前記底板を貫通する長
   手方向に伸びる貫通孔とを具備した現像剤投入シ
   ユータとからなり、 前記現像剤補給・回収共用形カートリツジを前
   記現像剤投入シユータの穴に挿入、回転して、該
   現像剤補給・回収共用形カートリツジの前記開口
   を前記底板の貫通孔に合わせることにより、前記
   現像剤補給・回収共用形カートリツジ中の現像剤
   を現像機に投入できるようにしたことを特徴とす
   る現像剤補給装置。