JPH058778B2 - - Google Patents

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JPH058778B2
JPH058778B2 JP59146488A JP14648884A JPH058778B2 JP H058778 B2 JPH058778 B2 JP H058778B2 JP 59146488 A JP59146488 A JP 59146488A JP 14648884 A JP14648884 A JP 14648884A JP H058778 B2 JPH058778 B2 JP H058778B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、主として水蒸気接触改質炉用加熱管
等の遠心鋳造管の経年使用に伴い生ずる内部傷を
高い精度に以つて検出することを可能とする超音
波探傷による非破壊検査方法に関する。
この種水蒸気接触改質炉用加熱管の特質を説明
すると、この管は耐蝕、耐熱、耐圧の必要から主
に遠心鋳造により製作されたHK−40(0.40%C、
25%Cr、20%Ni系)材等のオーステナイト系耐
熱鋳鋼管を、所定長さに複数本溶接接続してつく
られる。この管は使用状態においては、触媒が充
填された管内に高圧水蒸気と原料ガスが圧送され
るとともに管外部から加熱され、高温高圧下にさ
らされる。このため使用時間の経過に伴いフープ
応力によりクリープフイツシヤが生じまた外熱内
冷の温度差により管内面の周方向に欠陥が発生し
ている怖がある。
従つて上記加熱管の経年変化による欠陥発生状
況を検査し残存寿命を推定することは操業安定上
不可欠の事項となる。
(従来の技術) 水蒸気接触改質炉内に立設されている多数の加
熱管につき経年変化により発生する可能性のある
欠陥を探傷するには個別に非破壊検査を実施する
必要がある。一般にこの目的の非破壊検査方法と
しては放射線透過検査と超音波探傷とがある。こ
のうち放射線透過検査法は、放射線の進行方向に
ある程度以上の厚さ、一般的には板厚の1%程度
以上の厚さと放射線の進行方向に対して直角方向
の拡がりを持つた欠陥でないと検出され難く、そ
れ以外の欠陥、例えばワレ状欠陥のような場合は
検出できず、検出精度が悪い。
他方、超音波探傷法は、一般鍜圧鋼材や炭素鋼
鋳鋼材等の比較的均質な鉄鋼材料の内部欠陥に対
する非破壊検査方法として有効であり、実施技法
として、パルス反射法、透過法、共振法等があ
り、また探触子を1個あるいは2個使用するも
の、さらには超音波の被検体に投入する方向を垂
直あるいは斜角に設定する方法等が知られてお
り、それぞれの被検体の形状、欠陥の種類等の適
用条件に応じて選択使用されている。しかし前記
の遠心鋳造オーステナイト系耐熱鋳鋼管の場合に
は、超音波の減衰が大きいこと、また結晶粒が粗
大で粒界反射により林状エコーがでやすく波形が
複雑となるため、材質中の欠陥の解析は非常に困
難である。さらに加熱管外表面が鋳放し(黒皮)
のままで所定の超音波入射を得難いこともあつ
て、超音波探傷法は殆んど実施されていないか実
施されているとしても欠陥の検出確率の低い不充
分なものであつた。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明はこの種の管の超音波探傷データの解析
の困難性およびそれによる欠陥の検出確率の低さ
を是正するためになされたものである。
(問題点を解決するための手段および作用および
実施例) 本発明は、管の超音波探傷を反射法と透過法と
を併用して実施し両データを特定の組合せによる
評価値に換算することにより補正を行い、材質の
影響を最小限とする簡単化された評価値により欠
陥の有無を判定することを特徴とする。
以下、本発明を添付図を用いて詳細に説明す
る。
第1図は本発明方法の実施に用いる超音波探触
子のセツテイングの基本的な1例を示し、被検管
1に対し欠陥2を含む探傷領域を挟み2探透過法
に従い1個の発信探触子Aからの超音波が被検管
の肉厚中央部を透過して透過波受信探触子Bに到
達するようセツトし、またもう1つは欠陥2で反
射した超音波が反射波受信探触子Cに到達するよ
うセツトする。lは透過超音波の路程長、Dはそ
の中点、D,C間の1/2lは反射超音波の路程を
示す。図中矢印RBは透過超音波の進行方向、RC
は反射超音波の進行方向を示し、式中では
(RB),(RC)はそれぞれの受信音圧の記号とし
て使用する。
以上のようにセツテイングした探触子A,B,
Cにより任意の管軸方向位置において管周方向の
全周にわたり、発信探触子Aから発信した超音波
を反射法および透過法の受信探触子C,Bに受信
して反射量すなわち反射音圧(RC)と透過量す
なわち透過音圧(RB)を個々に測定する。そし
て本発明においてはこれら測定データに次の処理
を施す。
第1図において、反射音圧(RC)および透過
音圧(RB)は次式で示されるようになる。
(RC)=PoKΓRe-l (RB)=PoKΓTe-l ここに、 (RC):反射音圧 (RB):透過音圧 K:材表面での往復透過率および音波の拡がり
に関する係数 ΓR:反射率 ΓT:透過率 μ:減衰定数 e=超音波透過および反射距離(路程長) Po:入射音圧 本発明では各測定値を次の評価値式で開運させ
ることとする。
評価値=(RC)/(RB)=ΓR/ΓT また一般にΓR=c/ΓT(c:定数)の関係が
あるので、これを代入すると、 評価値=ΓR2/cとなる。
上式より反射音圧と透過音圧との比を評価値に
選べば、この評価値はΓRだけの値に依存し、減
衰率等の材料固有の諸特性を依存しないというこ
とが判る。従つて欠陥が全くない場合は評価値は
一定値となり、これに対し欠陥の存在する個所で
はΓR2に比例して大きくなるので、欠陥の検出が
確実になされるようになる。
第2図は、溶接部3を欠陥2を含む探傷領域と
しその上下の被検管部分1aと1bとに材質的差
異があり、減衰係数がそれぞれμ1,μ2の場合に適
する探触子のセツテイングを示す。2個の発信探
触子A1,A2および2個の受信探触子B1,B2を共
やく的に配置する。この範置は先願特願昭59−
49653号(特開昭60−194355号)のそれと共通性
がある。
本願発明では、受信探触子B1は発信探触子A1
から発信した超音波の反射波R1および発信探触
子A2から発信した超音波の透過波R4を受信し、
受信探触子B2は発信探触子A1から発信した超音
波の透過波R3および送信探触子A2から発信した
超音波の反射波R2を受信するよう設定する。R1
R2,R3,R4は前同様それぞれの受信音圧の記号
として使用する。
前同様にして測定を実施する。各受信音圧は次
式で示されるようになる。
(R1)=PoΓRKe-1 l (R2)=PoΓRKe-2 l (R3)=PoΓTKe-1 l/2e-2 l/2 (R4)=PoГTKe-1 l/2e-2 l/2 各測定値を次の評価値式で関連させ、ΓR=
C/ΓTを代入すると、 評価値=(R1)×(R2)/(R3)×(R4)=ΓR4
cとなり、ΓRだけの値に依存し、材料の材質に
影響されない値となる。
この評価値により、溶接部をはさんで材質の異
る材料でも材料固有の諸特性に依存しないで欠陥
の有無を判定することができ、確度の高い探傷を
行うことができる。
上記のように、本発明では探触子対による超音
波探傷は管周方向の全周にわたつて行なわれデー
タが採取される。そして本発明による各データと
その関連結果を示せば次のようになる。
第3図は、第1図の探触子配置による探傷を行
つた時に反射法より採取されたデータの1例を、
横軸に管周方向位置を、縦軸に反射音圧強度をと
つて示したものである。第4図はその時に透過法
により採取されたデータを、同じ横軸のもとに縦
軸に透過音圧強度をとつて示す。被検管としては
肉厚tの1/2の深さの人工欠陥を設けたテストピ
ースを使用し、各図の上部の矢印は人工欠陥の位
置を指摘している。材質、欠陥の条件を単純化し
たテストピースを使用しているので、第3図およ
び第4図では林状エコー中に人工欠陥らしき波形
を認めることができるが、実際の遠心鋳造管では
欠陥の存在を識別することは非常に困難である。
第5図は本発明方法に従い評価値(RC)/
(RB)により演算した結果を示す。縦軸の値は
材料の材質の影響を受けない無次元化された値と
なつている。
第2図のように探触子を配置し、探傷データか
ら評価値(R1)×(R2)/(R3)×(R4)を算出す
る場合も、第3〜5図と同様な結果が得られる。
以上の本発明方法による欠陥の検出率をさらに
高めるためには、次の手法を付加してもよい。す
なわち反射波および透過波は粒界で発生する局部
的散乱ノイズの影響を受ける。しかしこの散乱ノ
イズはビームパスが変わると変化するランダムノ
イズである。これに対して欠陥はある程度の拡が
りを持つていると考えられる。
この差異を利用し、管周方向および管軸方向の
データをある範囲、加算平均して粒界での散乱ノ
イズを平坦にしたデータを使用し、本発明方法に
よる評価値演算処理を行う。第6図はこのように
した結果を示し、これによりさらに確度の高い探
傷を行うことができる。なお上記ではデータを平
均化したのち演算処理を行なつたが、これに代り
得た生データに本発明の評価演算処理を先に行
い、これを平均化してもよい。
(発明の効果) 以上のように、本発明方法によると、結晶粒が
粗大で超音波の透過性が局所的に大きく変動する
種類の管に対する非破壊検査の超音波探傷法とし
て、超音波反射法と透過法とを併用しそれらのデ
ータに独自の処理を加えることにより、個々の材
料特性の因子を取り除いて簡略化された評価式に
より欠陥の検出が可能となる。
また、加算平均処理を加えることにより精度の
高い確実な信頼すべき探傷結果を得ることができ
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施に使用する超音波探触子
の基本的な設定の1例を示す正面図、第2図は超
音波探触子の設定の他例を示す正面図、第3図は
横軸に管周方向角度位置、縦軸に受信反射強度を
とり反射法により採取したデータの1例を示す図
表、第4図は横軸に管周方向角度位置、縦軸に受
信透過強度をとり透過波による採取した対応デー
タを示す図表、第5図は第1図探触子配置の場合
の採取データからの評価値を縦軸にとり横軸に管
周方向角度位置をとつて示す評価図表、第6図は
第5図と同じ横座標のもとに平均化処理したデー
タからの評価値を縦軸にとつて示した図表であ
る。 1,1a,1b…被検管、2…欠陥、3…溶接
部、A,A1,A2…発信探触子、B,B1,B2,C
…受信探触子、D…中点、l…超音波ビーム路程
長、RB,R3,R4…透過波、RC,R1,R2…反射
波。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 超音波反射法および超音波透過法を1個の発
    信探触子とそれに対し配置した反射波受信探触子
    および透過波受信探触子とにより欠陥存在領域を
    経由する路程長を等しくして行い、各受信探触子
    で得た反射音圧RCと透過音圧RBとの比RC/RB
    を評価値として欠陥の有無を判定することを特徴
    とする管の超音波探傷法。 2 超音波反射法および超音波透過法を、2個の
    発信探触子とそれに対し対角配置した2個の受信
    探触子とにより欠陥存在領域を経由する路程長を
    等しくして行い、2個の発信探触子の発信により
    それぞれ受信探触子で得た2つの反射音圧R1
    R2と2つの透過音圧R3,R4によりR1×R2/R2×
    R4を評価値として欠陥の有無を判定することを
    特徴とする管の超音波探傷法。
JP14648884A 1984-07-13 1984-07-13 管の超音波探傷法 Granted JPS6125057A (ja)

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JP14648884A JPS6125057A (ja) 1984-07-13 1984-07-13 管の超音波探傷法
US06/752,596 US4699007A (en) 1984-07-13 1985-07-08 Method of and apparatus for ultrasonic flaw detection
KR1019850005040A KR890000391B1 (ko) 1984-07-13 1985-07-13 초음파 탐상법 및 장치

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JPS6125057A JPS6125057A (ja) 1986-02-03
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