JPH0587661U - バーコード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 原料である管・棒・帯状物を切り分けて複数
の製品とする場合に、切り分ける位置や切り分けた後の
検出位置等に制約のないバーコードを提供する。 【構成】 長手方向にバーコード２が印刷された帯状物
１ａを、長い管状体４の外周面あるいは内周面に、連続
して設ける。このような管状体４はどの位置で切断して
も同一のバーコード２があらわれる。軸方向のどの位置
においても、センサと管状体を管の周方向に相対移動さ
せれば、一周期分のバーコード２を検出できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、商品情報等を表示するためのバーコードに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

相当の長さを有する管・棒・帯状物を所定の長さに切り分けて製品とする場合 には、各製品にバーコードを設けるために次のような手法が取られていた。 まず、切り分けた後、バーコードが記入されたラベル等を各製品に貼り付ける という方法がある。 また、製品に切り分ける前に、管・棒・帯状物にあらかじめ一定間隔で複数の バーコードを設けておき、各製品にバーコードが入るように所定の位置で切り分 ける方法もある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

切り分けた後、各製品にバーコードのラベルを貼る方法では、各製品の所定位 置に正確にラベルを貼らなければならない。これは、製品を機械にセットした状 態でバーコードを自動的に読み取る場合には、貼る位置がずれていると読み取り 不能になってしまうからである。ところが、このようにラベルを正確な位置に一 つ一つ貼るには、多くのコストがかかるという問題がある。 原料である管状物等にあらかじめ一定間隔で複数のバーコードを設けておき、 所定の位置で切り分ける方法によれば、高い印刷位置精度と、切断精度が必要に なるという問題がある。また、コスト面から原料１本からの取り数はできるだけ 多くしたいが、誤差が積み重なるため歩留りが下がってしまう。 また、実開平３−３０６８号によれば、管・棒状物に、リング状のバーコード を設ける方法が記載されている。しかしながら、原料から製品を切り分ける工程 をとる場合には、この方法でも前記２つの方法と同様の問題がある他、さらにバ ーコードをリング状に貼り付けたり、印刷する際、ズレの為にバーコードの継ぎ 目が不連続になると、この部分をスキャンしたときに、エラーが発生してしまう 。 本考案は、原料である管・棒・帯状物を切り分けて複数の製品にする場合に、 切り分ける位置や切り分けた後の検出位置等に制約のないバーコードを提供する 事を目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案のバーコードは、管状又は棒状のワークの周面に、該ワークの中心軸に 沿って、互いに平行な複数の線を、一端から他端まで切れ目なく設けた構成にな っている。または、帯状のワークの表面に、互いに平行な複数の線を、一端から 他端までの全長にわたって切れ目なく設けた構成としてもよい。

【０００５】

【作用】

原料となる管・棒・帯状のワークの長手方向に、あらかじめ平行な複数の線か らなるバーコードを切れ目無く設けておけば、切断位置・長さによらず、全ての 製品に同一のバーコードが現れる。このため、製品に容易にバーコードを設ける ことが出来る。

【０００６】 管状又は棒状のワークの周面に設けられたバーコードは、該ワークの中心軸に 沿って、一端から他端まで切れ目なく設けられているため、バーコードと直交す る方向（周方向）にセンサを相対移動させれば、センサの位置によらず、検出す ることが出来る。

【０００７】

【実施例】

図１は、円筒状に巻いた帯状物１である。その表面には、帯の長手方向に沿っ て互いに平行な複数本の線からなるバーコード２が連続して印刷されている。こ の帯状物１は、バーコード２が始端から終端まで連続しているのでどの位置で切 断しても同じバーコード２が得られる。

【０００８】 図２は紙製のワークである管状体４の外周面に、前記帯状物１と同様のバーコ ード２を有する帯状物１ａを中心軸線に対して平行に取付けた物であるが、印刷 等により管状体４の周囲に直接バーコードを設けてもよい。

【０００９】 この管状体４は、図７に示したような筒状の容器に用いるほか、紐状の物を巻 くための芯、あるいは紙や布等のシート状の物を巻くための芯に用いる事が出来 る。このような紐やシート等を巻いたロールを製造するには、前述したようなバ ーコード２を有する長い管状体を用意し、これに前述した紐又はシート等を巻き 付けた後に所定の長さに切断、あるいは所定の長さに切断した管状体に巻き付け れば良い。

【００１０】 この実施例において、バーコード２は管状体４の一端から他端までエンドレス に設けてあるので、どこで切断しても製品となった各ロールの芯には同一のバー コード２があらわれる。即ち、切断すべき位置には高い精度が要求されない。

【００１１】 図に示した物は、いずれも孔版原紙に適用した例であり、このようなバーコー ド２を有するロール状の孔版原紙を自動製版印刷装置に設けた場合には、例えば 図３に示すように、芯となった前記管状体４の一部がロールの端面からあらわれ るようにし、その外周面をセンサ５で読み取って製品である孔版原紙の商品情報 を得るようにすればよい。センサ５の設置位置には高精度は要求されず、固定さ れたセンサ５に対してロールが一回転すれば継目のない一周期のバーコード２を 確実に読み取ることができる。

【００１２】 図４は図１と同様の帯状物１ａをロール紙等の包装紙として用いた例である。 ロール紙の外周面を、帯状物１ａがロール紙の中心軸に平行になる様に包めば 、図２で示した管状体４と同様の構成のバーコード２が得られる。

【００１３】 また帯状物１ａの表面には製造者の社名等３を印刷出来る。前記バーコード２ が光学的に読み取られるものであれば、この社名等３の印刷は光学センサが読み 取れない色彩のインクで印刷すればよい。

【００１４】 図示はしないが、センサとロール紙を相対的に周方向に移動すれば、バーコー ド２を読み取る事ができ、その際、センサの設置位置に高い精度が要求されない 。

【００１５】 図３はロール状孔版原紙の芯である管状体４を示している。この管状体４はそ の外周面にバーコード２を設けている。

【００１６】 このような管状体４を芯とする孔版原紙のロールを自動製版印刷装置に設けた 場合には、図３に示すように、ロールはホルダ６を介して不図示の桟枠に回転自 在に支えられる。センサ５は、管状体４の外周面のバーコード２を検出する。バ ーコード２は外周面のどの位置でも同様にあらわれるのでセンサ５の位置には高 い精度が要求されず、管状体４が一回転する間にセンサ５はバーコード２を確実 に読み取れる。

【００１７】 以上説明した各実施例からわかるように、本考案によれば、筒状体の内周面・ 外周面又は円柱体の外周面に、中心軸線に平行なバーコードを連続して設ける構 成をとることができる。また、帯状物については、長手方向に連続したバーコー ドを形成することができる。

【００１８】 このような構成とすれば、長手方向のどの位置でワーク乃至帯状体を切断して も、切断して得られた製品には同一のバーコードがあらわれる。また、得られた 製品のバーコードは製品１回転につき少なくとも１回位現れるため、読み取るた めのセンサの設置位置には高い位置精度が要求されない。

【００１９】 また、ワークの周面又は帯状体の表面に設けられる連続したバーコード２は、 図５に示す例のように複数種類（２ａ≠２ｂ）あるいは複数組（２ａ＝２ｂ）で あってもよい。

【００２０】 以上説明した各実施例では、光学的に認識できる線で構成されたバーコードに ついて述べたが、本考案は磁気的静電的、機械的に記録されたバーコードについ ても適用できる。

【００２１】 また、上記実施例では管状体又は円柱体として、その中心軸線に直交する断面 が円形のものを示したが、第６図に示したように、バーコードを検出するセンサ ９の検出許容範囲１１から外れないものであれば、上記断面形状は多角形であっ てもあるいは変形していても、前記実施例と同様の作用・効果を生ずる。

【００２２】

【考案の効果】

本考案のバーコードによれば、原料である管・棒・帯状物を切り分けて複数の 製品を作る場合に、切り分ける位置や切り分けた後の検出位置等に大きな自由度 が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の斜視図である。

【図２】他の実施例の斜視図である。

【図３】図２の実施例の検出方法の一例を示す斜視図で
ある。

【図４】他の実施例の斜視図である。

【図５】他の実施例を示す斜視図である。

【図６】他の実施例の説明図である。

【図７】他の実施例の斜視図である。

【符号の説明】

１ 帯状物 ２，２ａ，２ｂ バーコード ４ 管状体

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 管状又は棒状のワークの周面に、該ワー
   クの中心軸に沿って、互いに平行な複数の線を、一端か
   ら他端まで切れ目なく設けてなるバーコード。
2. 【請求項２】 帯状のワークの表面に、互いに平行な複
   数の線を、一端から他端まで全長にわたって切れ目なく
   設けてなるバーコード。