JPH0587493B2 - - Google Patents

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JPH0587493B2
JPH0587493B2 JP2232019A JP23201990A JPH0587493B2 JP H0587493 B2 JPH0587493 B2 JP H0587493B2 JP 2232019 A JP2232019 A JP 2232019A JP 23201990 A JP23201990 A JP 23201990A JP H0587493 B2 JPH0587493 B2 JP H0587493B2
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JP
Japan
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tsz
reaction mixture
crystalline aluminosilicate
sio
catalyst
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JP2232019A
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English (en)
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JPH03204824A (ja
Inventor
Satoshi Sakurada
Yoshiaki Tagaya
Tsugio Maejima
Tadashi Miura
Takao Hashimoto
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Tonen General Sekiyu KK
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Tonen Corp
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Publication date
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Application filed by Tonen Corp filed Critical Tonen Corp
Priority to JP2232019A priority Critical patent/JPH03204824A/ja
Publication of JPH03204824A publication Critical patent/JPH03204824A/ja
Publication of JPH0587493B2 publication Critical patent/JPH0587493B2/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、分子形状選択性と触媒能を有する新
規な結晶性アルミノ珪酸塩を用いた鎖状炭化水素
の接触分解方法に関し、更に詳しく述べるなら
ば、本発明は、特異な結晶構造を有し、炭化水素
の選択的接触反応に好適なSiO2/Al2O3比の高い
結晶性アルミノ珪酸塩による鎖状炭化水素の接触
分解方法を提供するものである。 結晶性アルミノ珪酸塩は、一般に、結晶性ゼオ
ライトとして知られ、天然産および合成品共に、
その結晶構造は、珪素(Si)を中心として形成さ
れる4個の酸素原子が頂点に配位したSiO4四面
体と、この珪素(Si)の代りにアルミニウム
(Al)で置換したAlO4四面体の三次元骨格を基本
とした構造を有するアルミノ珪酸塩水和物であ
る。SiO4四面体とAlO4四面体は、4、5、6、
8または12個連結して形成される4員環、5員
環、8員環または12員環と、これらの4、6、8
および12員環が各々重なつた二重環が基本単位と
なり、これらが連結して結晶性アルミノ珪酸塩の
骨格構造が決定される。これらの連結方式により
決定される骨格構造中には、特定の空洞が存在
し、空洞構造の入口は、6、8、10および12員環
からなる空洞を形成する。形成された空洞は、直
径が均一であり、特定の大きさ以下の分子は吸着
されるが、大きい分子は空洞内に入れない状態と
なる。このような結晶性アルミノ珪酸塩は、その
作用から「分子篩」として知られており、上記の
如き特性を利用して、種々の化学プロセスの吸着
剤および化学反応用の触媒および触媒担体として
利用されている。 上記の如き結晶性アルミノ珪酸塩のアルミニウ
ムを含有する四面体の電子価は結晶内に陽イオン
を含有させることにより平衡が保持されている。
天然の結晶性アルミノ珪酸塩では、その陽イオン
は元素周期律表第族または同表第族の金属、
特にナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネ
シウムおよびストロンチウムである。合成結晶性
アルミノ珪酸塩においても上記の金属陽イオンが
使用されるが、金属陽イオンのほかに、近年、有
機窒素陽イオン、例えばテトラアルキルアンモニ
ウムイオンの如き第4級アルキルアンモニウムイ
オンが提案されている。そして、シリカ/アルミ
ナ比の高い結晶性アルミノ珪酸塩の合成には、ア
ルカリ源として上記の如き有機含窒素化合物の使
用が不可欠であるとされていた。 しかしながら、有機含窒素化合物を使用する場
合には、原料価格が高いという不利益に加えて、
製造された合成アルミノ珪酸塩を触媒として使用
するために合成物中に存在する有機窒素化合物を
高温にて焼成により除去することが必要であり、
製造工程を複雑化するという不利益があつた。 さらに、上記の如くに、テトラアルキルアンモ
ニウム化合物または、C2−C10の第1級アミン等
の如きアミン系有機化合物を使用した従来の製造
法においては、その合成工程ならびに乾燥および
焼成工程時に該有機物の有する潜在的毒性または
該有機物の分解等により生理的危険性を伴い、作
業上の安全性の点で問題があつた。 本発明者らは、種々の研究、実験の結果、顕著
な形状選択性と触媒能を有し、また吸着剤として
優れた性能を発揮する新規な結晶構造を有する結
晶性アルミノ珪酸塩およびこれを実質的に無機反
応材料から製造し得る方法を見出した。斯る結晶
性アルミノ珪酸塩及びその製造法は本出願人によ
る特公昭61−44805号に開示される。該出願に記
載される結晶性アルミノ珪酸塩は「TSZ」と呼
ばれ、酸化物のモル比で表示して、 0.8〜1.5M2/oO・Al2O3・10〜100SiO2・ZH2
O (ここで、Mは、少なくとも一種の金属陽イ
オンであり、nはその金属陽イオンの原子価で
あり、Zは、0〜40である。) の化学組成を有し、かつ、少なくとも次表に表わ
した格子面間隔を示す粉末X線回折図形を有す
る。
【表】 本発明者らは、更に上記TSZを研究し、種々
の実験を試みた結果、TSZの製造に使用される
水性反応混合物と同等の水性反応混合物を用いて
も、この反応混合物を結晶化するための加熱態様
を変動することにより、全く異なる結晶構造を有
する結晶性アルミノ珪酸塩を作ることができ、又
該結晶性アルミノ珪酸塩はより優れた形状選択性
と触媒能を有し、また吸着剤としても優れた性能
を有していることを見出した。 従つて、本発明の目的は、X線回折図形により
特徴づけられた特異な結晶構造を有し、SiO2
Al2O3比の高い高度の触媒活性を有する、特に鎖
状炭化水素の選択的分解活性が著しく優れた結晶
性アルミノ珪酸塩による鎖状炭化水素の接触分解
方法を提供することである。 本発明は、前述の知見に基いて完成したもので
あり、上記の目的を効果的に達成することができ
る。 すなわち、本発明は、酸化物のモル比で表示し
て 0.8〜1.6M2/oO・Al2O3・10〜50SiO2・ZH2
O (ここでMは、金属陽イオンであり、nは、
その金属陽イオンの原子価であり、Zは、0〜
50である。) の化学組成を有し、かつ少なくとも第1表に表わ
した格子面間隔、即ち、d−距離を示す粉末X線
回折図形を有する結晶性アルミノ珪酸塩に関する
ものである。
【表】 上記の如き、X線回折図形により特徴づけられ
る結晶構造を有するアルミノ珪酸塩は、従来、未
知のものであり、以後TSZ−と称する。 これらの値は、常法により測定した結果であ
る。照射線は、銅のK−α二重線であり、ストリ
ツプチヤートベン記録計を備えたシンチレーシヨ
ンカウンターを使用した。チヤートから2θ(θは
ブラツク角)の函数としてピーク高さ及びその位
置を読み取つた。これらから、記録された線に対
応する相対強度及びオングストローム単位で表示
した格子面間隔(d)Åを測定したものである。 上記の如き本発明に係るTSZ−と類似の結
晶性アルミノ珪酸塩として、これも又本出願人の
特願昭55−63653号に記載される「HSM」と呼ば
れるものがある。このHSMは、酸化物のモル比
で表わして 0.5〜3.0M2/oO・Al2O3・15〜30SiO2・0〜
50H2O (ここでMは、金属陽イオンであり、nは、
その金属陽イオンの原子価である。) の化学組成を有し、かつ少なくとも次表に表わし
た格子面間隔、即ち、d−距離を示す粉末X線回
折図形を有する結晶性アルミノ珪酸塩組成物に関
するものである。
【表】 本発明に係るTSZ−は上記HSMとはその結
晶構造が相違しており、又その種々の性能の点に
おいても優れていることが分つた。 TSZ−はある面においてTSZ及びHSMと部
分的にX線回折図形が類似している。しかし、
TSZ−のX線回折図形においてはTSZのX線
回折図形にはみられない特徴が表われる。即ち格
子面間隔d=3.72±0.05,3.76±0.05,3.82±
0.05,3.86±0.05,10.11±0.2Åにおいて観察され
る明瞭な分割された回折ピークが本発明のTSZ
−においては不明瞭になる。一方HSMとの比
較においてはミラー指数が(110)、(111)、(200)
を示す格子面間隔d=13.56、6.55、5.78(Å)に
おける相対強度比の著しい変化となつて表われて
いる。通常のHSMゼオライトにおいては、ミラ
ー指数(200)の最強線の相対強度を100とした場
合(110)、(111)、(200)は各々40%、80%、100
%である。しかしTSZ−の場合にみられ、
HSMに帰属されるべきこれらの強度比はミラー
指数(202)面が最強線となり(110)、(111)、
(200)の相対強度は20%、60%、80%である。こ
のようにTSZ−において斜方晶系結晶子の外
殻構造をなす単純なミラー指数面の強度が低減し
ていることはTSZ−が混晶であることを示し
ている。 本発明のTSZ−は、一見TSZとHSMとを単
に物理的に混合した如きX線回折図形を呈するこ
とがあるがTSZ−はこのようなTSZとHSMの
単なる物理的混合によつて得られるのではなく、
単一の結晶構造と有するものである。このことは
本発明に係るTSZ−の製造条件、つまり水性
反応混合物の組成及び結晶化温度までの昇温速度
を変えることにより、3.72±0.05Åおよび3.75±
0.05Åの分割したピークが合致して一重線の如く
観察される場合があることから明らかである。 即ち、このような現象は、HSMとTSZを物理
的に混合することによつては決して得られず、
HSMとTSZが、同一結晶粒子内で混晶している
からである。 本発明に係るTSZ−の結晶構造上の特徴は、
格子面間隔d=3.46±0.02Åにおいて観察される
ピークが非常に強く表われることを包含するもの
であるが、混晶の割合がTSZ側にずれるならば、
3.86±0.05Åにおいて観察されるピークが強く表
われるようになる。 上述した如き結晶構造を有するTSZ−を製
造するための重要な条件には、前述のように水性
反応混合物の昇温速度を約1.2℃/分以下に設定
することが包含される。好ましい昇温速度は、約
1℃/分以下である。水性反応混合物を約1.2
℃/分以上の速度で昇温した場合は、比較例にも
示す如く、上述の如き特徴を有する結晶を得るこ
とができない。昇温速度を特定することにより、
特異な結晶が生成する理由については詳しくは不
明であるが、次の如く推定することができる。す
なわち、結晶性アルミノ珪酸塩の生成機構として
は、ゲル化後、多数の核が生成し、その核を中心
として結晶が成長する。ゲルが結晶化する間、ア
ルミネートとシリケートは、結晶構造を形成する
ため核を中心として再配列する。このアルミネー
トイオンとシリケートイオンの反応性は温度に依
存し、TSZとHSMの反応性を検討した結果、
HSMの結晶成長が比較的低温域において生じや
すいことが明らかとなつた。従つて、昇温速度を
特定することにより、HSMの結晶成長速度と
TSZのそれを近似させHSMとTSZの混晶が生成
するものと推定することができる。その結果水性
反応混合物の組成と昇温速度によつて制御し得る
ことが判明した。 第1図及び第2図は、本発明の結晶性アルミノ
珪酸塩の電子顕微鏡写真(約1000倍)であり、明
らかに晶系の異なる二つの結晶子が合体して成長
している様子を観察することができる。このこと
は、水性反応混合物の昇温速度を制御することに
よりHSMとTSZの結晶を混晶させることができ
ることを裏付けている。かかる特異的なX線回折
図形は合成アルミノ珪酸塩の置換陽イオンの変
化、特に水素イオン型への変化、SiO2/Al2O3
の変化等によつてもその格子面間隔は著しい影響
を受けるものではない。 合成したままの形態におけるTSZ−の好ま
しい組成は酸化物のモル比で表示して 0.8〜1.3M2/oO・Al2O3・15〜40SiO2・0〜
30H2O (ここで、Mは、金属陽イオンの少なくとも
1種であり、nは、その金属陽イオンの原子価
である。) である。合成時において存在する金属陽イオン
は、少なくとも一部をイオン交換等により置換す
ることができる。イオン交換は、元素周期律表第
族から同表第族の金属もしくは酸の如き水素
イオンを使用し、またはアンモニウムイオンを使
用して行なうことができる。水素、アンモニウ
ム、貴金属、または希土類金属等で交換すること
により、触媒活性、特に、炭化水素転化用触媒と
しての活性を付与することができる。 本発明による結晶性アルミノ珪酸塩、つまり
TSZ−は、次の方法により製造することがで
きる。即ち、シリカ源、アルミナ源、アルカリ源
および水を含有し、実質的に無機反応材料からな
り、かつ、下記のモル比により表示して次の組
成: SiO2/Al2O3 10〜60 M2/oO/SiO2 0.03〜0.5 H2O/M2/oO 100〜1000 X-/SiO2 0.01〜20 (ここで、Mは、元素周期律表の第族およ
び同表第族から選択される金属陽イオンであ
り、nは、その金属陽イオンの原子価であり、
X-は鉱化剤の塩の陰イオンである。) を有する水性反応混合物を調製し、自己圧におい
て、約120℃〜約200℃の範囲で約10時間〜約20時
間維持することから成る結晶性アルミノ珪酸塩組
成物の製造法を提供するものである。 水性反応混合物の好ましい組成をモル比で示す
と次の通りである。 SiO2/Al2O3 15〜45 Na2O/SiO2 0.03〜0.3 (Na2O+M2/oO)/SiO2 0.03〜0.3 H2O/(Na2O+M2/oO) 200〜600 X-/SiO2 0.05〜10 以上の説明で、式中、Mは元素周期律表の第
族および第族、特にリチウム、バリウム、カル
シウムおよびストロンチウムから選択される金属
陽イオンであり、nは、その金属陽イオンの原子
価である。このM2/oOおよびNa2Oは、遊離の
M2/oOおよびNa2Oであり、一般に水酸化物およ
びゼオライト合成において効果を示すような極弱
酸塩、例えばアルミン酸塩、珪酸塩の形態であ
る。また、上記の「遊離Na2O」は、硫酸アルミ
ニウム、硫酸、硝酸等の添加により調節すること
ができる。 水性反応混合物を調節するにあたり、使用する
上記組成物の酸化物の反応試剤源は、合成ゼオラ
イトの製造に一般に使用されるものである。例え
ば、シリカ源は、珪酸ナトリウム、シリカゲル、
珪酸、水性コロイド状シリカゲル溶解シリカ、粉
末シリカおよび無定形シリカ等がある。アルミナ
源としては、活性アルミナ、γ−アルミナ、アル
ミナ三水和物、アルミン酸ナトリウムおよびアル
ミニウムの塩化物、硝酸塩、硫酸塩等の各種アル
ミニウム塩等を使用することができる。M2/oOに
より表わされる金属酸化物は、水溶性塩の形態ま
たは水酸化物の形態で反応混合物に添加される。
ナトリウム陽イオン源としてのNa2Oは、水酸化
ナトリウム、アルミン酸ナトリウムまたは珪酸ナ
トリウムの形態で添加され、また、リチウム陽イ
オン源としてのLi2Oは、水酸化物、ハロゲン化
物、硫酸塩、硝酸塩および塩素酸塩(LiClO4
等の形態で添加される。水性反応混合物は、上記
シリカ源、アルミナ源、アルカリ源、および水を
混合することにより調製される。特に、好適なシ
リカ源は、珪酸ナトリウム、水ガラス、コロイド
状シリカ等であり、アルミナ源は、アルミン酸ナ
トリウム、硫酸アルミニウム等である。 本発明の結晶性アルミノ珪酸塩TSZ−の製
造にあたり、水性反応混合物の水分含量は重要で
あり、前述の如く、該反応混合物はH2O/
(Na2O+M2/oO)モル比により表わして100以
上、好ましくは300〜500以上の範囲の水分含量を
有することが必要である。水分含量を上記範囲に
設定することにより反応試剤のゲルの混合および
攪拌も容易となる。 上記の如く、反応試剤を混合した後、反応混合
物は、自己圧において、約120℃〜約200℃の範囲
で約10時間〜約20時間維持される。 結晶化に際して、水性反応混合物中に鉱化剤を
加えることにより結晶化生成物の結晶性を一層向
上させることができ、無定形アルミノ珪酸塩の生
成を抑制することができる。鉱化剤としては、
NaCl、Na2CO3、Na2SO4、Na2SeO4、KCl、
KBr、KF、BaCl2またはBaBr2等のアルカリ金
属またはアルカリ土類金属の中性塩を使用するこ
とができる。好適な鉱化剤はNaClである。この
場合において、その添加量は、鉱化剤としての塩
の陰イオンをX-(n価の陰イオンは1価当量とす
る。)とするとき、好ましいX-/SiO2モル比は、
約0.01〜約20の範囲である。更に、好ましい添加
量は、約0.05−約15の範囲であり、最適添加量は
約0.1−約10の範囲である。 生成した結晶性アルミノ珪酸塩は、過により
溶液から分離した後、水洗し乾燥する。乾燥後、
生成物を空気または不活性気体雰囲気中において
約200℃以上の温度で焼成することにより脱水す
る。脱水した生成物は、化学反応用触媒または触
媒担体として有用である。さらに好ましくは、生
成物中の陽イオンは、少なくともその1部を熱処
理および/またはイオン交換により除去または置
換する。この場合において陽イオン交換を行なつ
たものは、特に、炭化水素転化用触媒として有用
である。置換イオンは、目的とする反応により選
択することができるが、元素周期律表の第a、
a、a、b、b、b、bおよび族
金属から選択される少なくとも1種が好ましい。
また、酸処理またはNH4 +による置換と熱処理に
より水素イオンで置換することができる。炭化水
素の分解、異性化、アルキル化等の転化反応にと
つて好ましい置換イオンは、水素イオンおよび第
族金属イオンである。 陽イオン交換は、結晶化生成物を所望の交換用
陽イオンまたは陽イオン類の塩と接触させること
により行なうことができる。この場合において、
種々のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の中
性塩を使用することができ、特に、塩化物、硝酸
塩、硫酸塩および酢酸塩等が好適である。 本発明に係るTSZ−を触媒として使用する
には、前述の如くイオン交換による活性金属成分
の導入または鉱酸処理による水素イオンの導入等
により触媒活性を向上させることが好ましい。ま
た、通常のシリカ−アルミナ、アルミナ等の担体
と混合することが行なわれる。TSZ−に改質
活性成分を含有させた場合は、約380℃−約500℃
の温度、約5−約50Kg/cm2、好ましくは約10−約
30Kg/cm2の圧力、約0.5−約5.0V/H/V、好ま
しくは約1.0−約3.0V/H/V液空間速度の反応
条件で改質用原料を接触改質することができる。
また、Co、Ni、などの遷移金属あるいは、白金、
パラジウム等の貴金属成分を含有させた場合は、
TSZ−は、軽油留分、潤滑油留分の接触脱用
触媒として使用することができる。接触脱は、約
250℃−約450℃、好ましくは、約300℃−約400℃
の温度、約5Kg/cm2−約50Kg/cm2、好ましくは、
約10Kg/cm2−約30Kg/cm2の圧力約0.25V/H/V
−約3V/H/V、好ましくは、約1.0V/H/V
−約2.0V/H/Vの反応条件を採用することが
できる。更に、TSZ−は、ノルマルパラフイ
ンの水添異性化、水素化脱水素、脱硫アルコール
の炭化水素への転化、芳香族環へのアルコール類
によるアルキル化、芳香族化合物間による不均化
等有機化合物の転化反応においても触媒活性を発
揮する。 本発明に係るTSZ−は、以上述べた如く、
特定の化学組成および粉末X線回折図形により示
す格子面間隔を有し、有機原料の転化反応、特
に、炭化水素の分解反応において顕著な効果を奏
するものである。 以下、本発明の結晶性アルミノ珪酸塩、TSZ
−について実施例により説明する。 実施例 1 810gの純水中に27.8gの硫酸アルミニウムを溶
解し、更に17.0gの濃硫酸(95wt.%)および
81.0gの塩化ナトリウムを添加し、硫酸アルミニ
ウム溶液を調製した。この硫酸アルミニウム溶液
を150gの水と300gの水ガラス(Na2O;9.36wt.
%,SiO2;29.4wt.%)(日本工業規格3号水ガラ
ス)の混合溶液に攪拌しながら混合し、酸化物の
モル比で表示して3.9Na2O・Al2O3・35SiO2
1528H2Oの組成を有する水性反応混合物を得た。
この場合、鉱化剤たる塩化ナトリウムのCl-
SiO2モル比は0.94であつた。水性反応混合物を
SUS製オートクレープに張り込み0.8℃/分で昇
温し、自己圧において、182℃で20時間加熱維持
した。結晶化した固体生成物を過分離し、水で
洗浄後110℃で乾燥した。この固体生成物の試料
を化学分析に供したところ、Na2O;2.69wt.%,
Al2O3;4.61wt.%,SiO2;84.71wt.%,H2O;
7.71wt.%の化学組成が得られた。 これを酸化物のモル比で表示すると次の通りであ
つた。 0.96Na2O・Al2O3・31.2SiO3・9.5H2O この生成物をX線分析に供したところ、第3表
及び第3図に示す結果を得た。 このX線分析は、粉末X線回折の常法によつて
行なつた。照射線は、銅のK−α二重線であり、
X線管電圧および管電流はそれぞれ40kVおよび
50mAとした。回折角2θおよび回折線の強度の測
定には、ゴニオメーター、ストリツプチヤートペ
ン記録計を備えたシンチレーシヨンカウンターを
使用した。このとき、走査速度は2θ回転で0.5°/
分、レートメーターの時定数は2秒を採用した。 生成物の一部分を約3時間、540℃で焼成後、
さらに真空下に300℃で約3時間脱気処理した。
該ゼオライトは12mmHgおよび25℃において8.3重
量%の水、20mmHgおよび25℃において10.8重量
%のn−ヘキサン20mmHgおよび25℃において5.2
重量%のシクロヘキサンを各々吸着した。
【表】
【表】 (活性評価) TSZ−の触媒作用を明らかにするために、
従来公知の粉末X線回折図形を有する結晶性アル
ミノ珪酸塩との活性比較を行なつた。 TSZ−のナトリウムイオンをイオン交換す
るために5%NH4Cl溶液を用い80℃において1.5
時間イオン交換操作を行なつた。この操作を4回
行ない、終了後600℃において3時間焼成しH型
TSZ−を調製した。 上記のTSZ−触媒を使用し、n−ヘキサン
分解反応を以下の如く行なつた。 触媒1.0gをガラスリアクターに充填し、シリカ
ウール約0.2gを触媒床上部及び下部に充填し反応
物の拡散と加熱を良好にした。触媒床は300℃に
保持した。 n−ヘキサンを10℃に保持したサチユレーター
中に入れキヤリアーガスとして窒素を流し、窒素
ガス中n−ヘキサンの濃度が10%になるようにし
た。 n−ヘキサン/窒素を触媒床の下部より上部に
向けて流れるようにリアクター系に導入してから
一定時間後にガスクロマトグラフイーにてn−ヘ
キサンの残存量を測定しフイード中のn−ヘキサ
ンの量と比較した転化率(Conversion)を求め
た。 その後リアクター系に空気を導入し触媒床温度
500℃にて触媒に付着した炭素質物質を燃焼させ
触媒を新鮮な状態に戻し再び空間速度を変化させ
て実験を行なつた。 このようにして300℃、275℃にてn−ヘキサン
の転化率を求め次の結果を得た(第4表)。 同様にして、公知の粉末X線回折図形および組
成を有する結晶性アルミノ珪酸塩(市販モルデナ
イト“ゼオロン100H”)を水素交換型に変換させ
て得た触媒についてもn−ヘキサン分解活性を評
価し結果を同表に併記した。この結果から、本発
明によるTSZ−は顕著な炭化水素分解活性を
有していることが判明した。
【表】 比較例−1 実施例1で調製した水性反応混合物をSUS製
オートクレープに張り込み、室温より1.5℃/
minの昇温速度で昇温し、自己圧において182℃
20時間加熱維持した。結晶化した固体生成物を
過分離し水で洗浄後110℃で乾燥した。この固体
生成物の試料を化学分析に供したところNa2O:
2.60wt%、AL2O3:4.38wt%、SiO2:84.55wt%、
H2O:8.05wt%の化学組成が得られた。 これを酸化物モル比で表示すると次の通りであ
る。 0.98Na2O・Al2O3・32.8SiO2・ 10.4H2O 生成物をX線分析に供したところ、第5表に示
す結果を得て、純粋なTSZであることがわかる。 第 5 表格子面間隔d(Å) 相対強度I/I0(%) 11.18 76 10.08 50 9.76 14 6.71 6 6.36 12 6.01 13 5.72 7 5.58 10 4.99 7 4.27 13 3.86 100 3.82 65 3.76 42 3.73 46 3.65 30 3.45 10 3.05 12 3.00 9 2.98 11 2.94 7 実施例 2 実施例1で得られた新規結晶性アルミノ珪酸塩
(TSZ−)と市販合成ゼオライト(ノートン社
製Zeolon100H)の活性比較をするためガラスリ
アクターを用いてアルコール転化反応を行なつ
た。 TSZ−ゼオライトを0.35g(約1.0c.c.)ガラス
リアクターに充填し、触媒床を窒素気流中におい
て500℃で2時間保持し、窒素気流中下に300℃ま
で降温した。そのままリアクターの温度を300℃
に保持し、次にメタノールの分圧が0.163気圧に
なるように維持したサチユレーター中に窒素をキ
ヤリアーガスとして導入して触媒床にメタノール
を通した。 このときの反応条件を次に示す。 温度 : 300℃ ガスレート : 3216 c.c./Hr 重量空間速度(SV): 232w/H/w メタノール 0.81g/Hr メタノール分圧 0.163atm 分解生成物はガスクロマトグラフイーにて分析
したところ第6表に示す結果を得た。 以上の結果から本発明により得られたゼオライ
トTSZ−はアルコール変換反応において顕著
な触媒能を有し、かつ化学工業における有用な原
料であるオレフインへの選択性も高いことが判明
した。また活性維持能もすぐれていることが証明
された。
【表】 実施例 3 210gの純水に48.7gの硫酸アルミニウムを溶解
し、これに、更に、8.8gの濃硫酸(95wt.%)を
添加し、硫酸アルミニウム溶液(A液)を調製し
た。次に、150gの純水と300gの水ガラス(Na2
O;9.36wt.%,SiO2;29.4wt.%)との混合溶液
(B液)を調製し、更に、81.5gの塩化ナトリウム
を600gの純水に溶解させた塩化ナトリウム水溶
液を調製した。上記A液およびB液を同時に塩化
ナトリウム水溶液中に攪拌しながら添加し、酸化
物のモル比で表示して、2.0Na2O・Al2O3
20SiO2・876H2Oの組成を有する水性反応混合物
を得た。この場合、鉱化剤たる塩化ナトリウムの
濃度は、SiO2に対し0.95モルであつた。 上記の水性反応混合物をSUS製オートクレー
ブに張り込み0.4℃/分昇温し、自己圧において
180℃に20時間維持し結晶化させ、固体生成物を
得た。得られた固体生成物を過分離し、水で洗
浄後、110℃で乾燥した。この固体生成物の試料
を化学分析に供し化学組成を求めたところ、Na2
O;4.60wt.%,Al2O3;6.63wt.%,SiO2
76.4wt.%,H2O;12.4wt.%の結果を得た。これ
を酸化物のモル比で表示すると次の通りであつ
た。 1.14Na2O・Al2O3・19.6SiO2・10.6H2O この生成物を実施例1に記載と同様の方法でX
線分析に供したところ、第7表及び第4図に示す
結果を得た。
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は実施例−1で得られた
TSZ−の結晶構造の電子顕微鏡写真である。
第1図と第2図は同一のサンプルの別な部位につ
いて撮影したものである。倍率は約10000倍であ
る。第3図及び第4図は本発明に係る合成結晶性
アルミノ珪酸塩のX線回折図形である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 鎖状炭化水素を接触分解条件下において、酸
    化物のモル比により表示して 0.8〜1.6M2/oO・Al2O3・10〜50SiO2・0〜
    50H2O (ここで、Mは少なくとも一種の金属陽イオンで
    あり、nはその金属陽イオンの原子価である。)
    の化学組成を有し、かつ第1表に表わした格子面
    間隔を示す粉末X線回折図形を有する結晶性アル
    ミノ珪酸塩を含有する触媒と接触させることを特
    徴とする鎖状炭化水素の接触分解方法。 【表】 【表】 2 結晶性アルミノ珪酸塩が水素、アルカリ土類
    金属、または希土類金属を含有するものである特
    許請求の範囲第1項記載の鎖状炭化水素の接触分
    解方法。
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