JPH0587289B2 - - Google Patents
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- JPH0587289B2 JPH0587289B2 JP60210534A JP21053485A JPH0587289B2 JP H0587289 B2 JPH0587289 B2 JP H0587289B2 JP 60210534 A JP60210534 A JP 60210534A JP 21053485 A JP21053485 A JP 21053485A JP H0587289 B2 JPH0587289 B2 JP H0587289B2
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- exhaust gas
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Landscapes
- Treating Waste Gases (AREA)
- Gas Separation By Absorption (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は、紙パルプ工場における排ガス脱硫装
置であつて、更に詳しくは排ガス中の硫黄酸化物
を吸収除去すると共に、脱硫後の排出液から各種
パルプの薬品を高濃度に回収できる装置に関する
ものである。 [従来の技術] ボイラー等の燃焼排ガスには硫黄酸化物が多く
含まれており、排ガスをそのまま放出すれば大気
汚染による公害問題を発生する。そのため、現在
排ガス中の硫黄酸化物を取除くため、苛性ソーダ
を吸収剤とした脱硫装置が広く用いられている。 紙パルプ工場の重油ボイラーにもかかる排煙脱
硫装置を設置して脱硫処理しているが、苛性ソー
ダを吸収剤とする脱硫法では、排出液中にパルプ
化薬品として有効な亜硫酸ソーダ等のナトリウム
化合物を多く含み、従つて紙パルプ工場では排出
液からこれらの薬品を回収して再使用に供してい
る。 [発明が解決しようとする課題] しかし、排ガスのたんなる脱硫と異なり、脱硫
と同時に排出液からパルプ化薬品を回収するには
次のような問題がある。 (イ) 排出液から薬品を回収する場合、これらの薬
品を高濃度に含有していることが望ましく、そ
のために吸収液中の薬品濃度を高くする必要が
あるが、薬品の濃度増加により、吸収液中の固
形分が多く、水分が少なくなるため、吸収剤の
吸収効率が低下する。 (ロ) 吸収液の飛沫同伴により、排ガス中の媒塵濃
度が増加する。 (ハ) 吸収液による硫黄酸化物吸収能力を増加させ
るため、吸収剤濃度を高めれば、必然的に排出
液中の吸収剤残量も多くなり、吸収剤の浪費と
なるばかりか、回収液の品質にも悪影響を及ぼ
す。 本発明者等は、紙パルプ工場における排ガスの
脱硫法について種々研究の結果、排ガス中の硫黄
酸化物を除去すると共に、排出液中のパルプ化薬
品を高濃度に維持できる排ガスの脱硫装置を提供
することにある。 [課題を解決するための手段] 本発明は、第一吸収塔上部に旋回フインを介し
て第二吸収塔が取付けられ、かつ第一吸収塔及び
第二吸収塔内部が旋回フインによつて互いに連通
しており、他方前記第一吸収塔及び第二吸収塔内
部に、夫々複数の噴霧孔を有するセンターパイプ
が取付けられ、第二吸収塔のセンターパイプは循
環ポンプを介して第二吸収塔底部と連通してお
り、また第一吸収塔のセンターパイプは循環ポン
プを介して第一吸収塔底部と連通していると共
に、前記第二吸収塔底部と第一吸収塔底部とが溢
流パイプで連通し、第二吸収塔の吸収液の一部が
第一吸収塔へ供給されており、排ガスを第一吸収
塔下側から供給し、旋回フインを介して第二吸収
塔へ導びき、他方吸収液は第二吸収塔及び第一吸
収塔内で夫々噴霧されて排ガスと接触させられ、
かつ循環して使用するように構成されている紙パ
ルプ工場における排ガス脱硫装置である。 [作用、効果] 本発明は以上の如き構成のものからなり、第一
段脱硫工程たる第一吸収塔上部に、第二段脱硫工
程たる第二吸収塔が取付けられており、排気ガス
は第一吸収塔下部側壁から供給し(好ましくは接
線方向に供給し旋回させつつ)更に旋回フインを
通つて第二吸収塔へ供給され、ミストセパレータ
ーを介して排気筒に送られる。 他方、新鮮な吸収液(必要によつては新鮮な工
業用水)は、吸収液供給パイプから第二吸収塔の
センターパイプに供給され、センターパイプの複
数の噴霧孔から噴霧され、第二吸収塔底部に貯留
される。 即ち、第二吸収塔における吸収液は、複数の噴
霧孔から噴霧されて底部に落下する間に、第一吸
収塔から送られてくる排ガスと向流接触し、排ガ
ス中の硫黄酸化物を吸収除去する。また、底部の
吸収液は、循環ポンプによつて、再びセンターパ
イプに供給され循環して使用される。尚、この場
合、必要によつては適宜吸収液供給パイプに供給
する工業用水及び苛性ソーダの量を制御し、排出
液の固形分濃度及びPHを任意に調整できる。 第二吸収塔に貯留された吸収液は、第二吸収塔
で排ガス中の硫黄酸化物を殆ど皆無になるまで除
去するが、しかし、第一吸収塔で除去された残り
の硫黄酸化物の除去であるから、該吸収液の有効
薬品濃度(即ち固形分濃度)は希薄で、しかも
尚、未反応の吸収剤を多量に含有しており、該吸
収液を第一吸収塔へ供給し、前記第二吸収塔と同
様循環ポンプによつてセンターパイプの複数の噴
霧孔から噴霧し、脱硫未処理の排ガスと向流接触
させて脱硫処理する。 第一吸収塔内に噴霧する吸収液は有効薬品の濃
度が高いため、吸収効率が若干低下しているが、
第一吸収塔の排ガスは、更に第二吸収塔で充分に
脱硫処理されるため、高い脱硫効率とする必要は
なく、残存する吸収剤の有効利用が図られれば足
り、従つて最終的に得られる排出液中の吸収剤残
量を大幅に低下できる。 つまり、本発明の装置は、第一段脱硫工程たる
第一吸収塔と第二段脱硫工程たる第二吸収塔とが
垂直に配置されているので、床面積が小さく、ま
た、第一吸収塔では排ガス中の被処理物質が多
く、吸収剤が少なく、反面第二吸収塔では被処理
物質が少なく、吸収剤が多いという構成になつて
いる。 従つて、第二吸収塔では豊富な吸収剤によつ
て、相対的に少ない硫黄酸化物を充分に除去する
ことができる。また、第二吸収塔で循環している
吸収液は、工業用水が供給されていて、しかも硫
黄酸化物等の被処理物質が少ないため、固形分濃
度を希薄に維持できることから、従来の如き高濃
度に伴う飛沫同伴の弊害は生じない。 他方、第一吸収塔で循環している吸収液は、吸
収液中の有効薬品の濃度が高く、従つて硫黄酸化
物の吸収能力は若干低下するが、茲で処理される
排ガスは、更に第二吸収塔に供給されて脱硫処理
されるため、実質的に吸収率低下の影響はない。 尚、前述の記述は紙パルプ工場における排ガス
の脱硫と同時に、排出液から有効薬品を回収する
場合について説明しているが、紙パルプ工場に限
らず単に排出液を廃棄する場合であつても、排出
液を高濃度にすることによつて工業用水の節約と
同時に排水処理設備の負荷軽減に役立たしめるこ
とができる。 [発明の効果] 以上の如く本発明は、第一吸収塔、第二吸収塔
が垂直方向に配置されているため、床面積も小さ
く、更に吸収液は常に噴霧して排ガスと向流接触
でき、第一吸収塔、第二吸収塔とも吸収液を循環
使用できるため、吸収効率も向上できるという効
果がある。 また、脱硫工程たる吸収塔を二段に分離して脱
硫するものであるから、脱硫効率を向上すること
ができると共に、排出液中の有効薬品を高濃度に
回収することができるから、抄紙工程における有
効薬品の回収に有利であるばかりか、排出液を高
濃度にでき、従つて工業用水の節減をも図ること
ができる。また、排出液を捨てる場合は排水処理
設備の負荷軽減を図ることもできる。 [実施例] 第1図乃至第3図は本発明の一実施例を示した
ものであるが、次にこれら図面に基づいて本発明
を説明する。第一吸収塔1上部に旋回フイン2を
介して第二吸収塔3が取付けられ、該旋回フイン
2によつて第一吸収塔1と第二吸収塔3内部が連
通している。第一吸収塔1下部側壁に、排ガス供
給口4が取付けられており、該排ガス供給口4は
排ガス接線方向に供給し、排ガスを旋回しつつ供
給するようになつている。 前記第一吸収塔1及び第二吸収塔3の内部には
夫々センターパイプ5a,5bが取付けられてい
る。該センターパイプ5a,5bは第3図に示す
ように、側壁に複数の噴霧孔6が取付けられ、該
センターパイプ5a,5bの上端にバツフルプレ
ート7が取付けられており、サポートパイプ8に
よつて吸収塔内部の中心の位置に固定されてい
る。 また、第二吸収塔3内のセンターパイプ5aの
下端は、吸収液供給パイプ9に連通し、他方、第
二吸収塔3の底部10に吸収液排出パイプ11が
取付けられ、該吸収液排出パイプ11は循環ポン
プ12を介して前記吸収液供給パイプ9と連通し
ている。尚、吸収液排出パイプ11には薬液注入
部13が取付けられている。 また、第二吸収塔3の底部に、溢流パイプ14
の一端が取付けられ、その他端は第一吸収塔1の
底部に連通し、また該底部は、循環ポンプ15を
介して第一吸収塔1内のセンターパイプ5bと連
通している。尚、第1図及び第2図中符号16は
排出液取出口、17は補給水供給パイプ、18は
ミストセパレーター、19は排気筒、20はミス
ト戻し管である。 薬液注入部13から硫黄酸化物の吸収に必要と
される吸収剤を含んだ吸収液を補給し、循環ポン
プ12で撹拌混合しながら第二吸収塔3のセンタ
ーパイプ5aの噴霧孔6から噴霧し、噴霧後落下
した吸収液を第二吸収塔3の底部10で回収し、
更に該底部10の吸収液排出パイプ11から抜出
し、循環ポンプ12で吸収液供給パイプ9に送り
循環して使用する。この場合、補給水供給パイプ
17から適宜工業用水を第二吸収塔3の底部10
に供給し、排出液濃度を一定に保つように調整で
きる。 また、第二吸収塔3の底部10からオーバーフ
ローする吸収液の一部は溢流パイプ14を介して
第一吸収塔1底部に送られ、更に循環ポンプ15
によつて撹拌混合されながら第一吸収塔1のセン
ターパイプ5bに送られ、噴霧孔6から噴霧し、
循環して使用される。他方、排ガスは第一吸収塔
1の排ガス供給口4から供給され、第一吸収塔1
内部を旋回しつつ上昇し、更に旋回フイン2によ
つて旋回しつつ第二吸収塔3内を旋回上昇し、ミ
ストセパレーター18を介して排気筒に送られ
る。 前記のように排ガスが第一吸収塔1及び第二吸
収塔3内を旋回上昇する間に、センターパイプ5
a及び5bの噴霧孔6から噴霧される吸収液と向
流接触して脱硫され、該吸収液は排出液取出口1
6から取出される。 本発明によつて処理される入口ガスと出口ガス
との成分比較及び排出液濃度は、夫々第1表及び
第2表の通りである。
置であつて、更に詳しくは排ガス中の硫黄酸化物
を吸収除去すると共に、脱硫後の排出液から各種
パルプの薬品を高濃度に回収できる装置に関する
ものである。 [従来の技術] ボイラー等の燃焼排ガスには硫黄酸化物が多く
含まれており、排ガスをそのまま放出すれば大気
汚染による公害問題を発生する。そのため、現在
排ガス中の硫黄酸化物を取除くため、苛性ソーダ
を吸収剤とした脱硫装置が広く用いられている。 紙パルプ工場の重油ボイラーにもかかる排煙脱
硫装置を設置して脱硫処理しているが、苛性ソー
ダを吸収剤とする脱硫法では、排出液中にパルプ
化薬品として有効な亜硫酸ソーダ等のナトリウム
化合物を多く含み、従つて紙パルプ工場では排出
液からこれらの薬品を回収して再使用に供してい
る。 [発明が解決しようとする課題] しかし、排ガスのたんなる脱硫と異なり、脱硫
と同時に排出液からパルプ化薬品を回収するには
次のような問題がある。 (イ) 排出液から薬品を回収する場合、これらの薬
品を高濃度に含有していることが望ましく、そ
のために吸収液中の薬品濃度を高くする必要が
あるが、薬品の濃度増加により、吸収液中の固
形分が多く、水分が少なくなるため、吸収剤の
吸収効率が低下する。 (ロ) 吸収液の飛沫同伴により、排ガス中の媒塵濃
度が増加する。 (ハ) 吸収液による硫黄酸化物吸収能力を増加させ
るため、吸収剤濃度を高めれば、必然的に排出
液中の吸収剤残量も多くなり、吸収剤の浪費と
なるばかりか、回収液の品質にも悪影響を及ぼ
す。 本発明者等は、紙パルプ工場における排ガスの
脱硫法について種々研究の結果、排ガス中の硫黄
酸化物を除去すると共に、排出液中のパルプ化薬
品を高濃度に維持できる排ガスの脱硫装置を提供
することにある。 [課題を解決するための手段] 本発明は、第一吸収塔上部に旋回フインを介し
て第二吸収塔が取付けられ、かつ第一吸収塔及び
第二吸収塔内部が旋回フインによつて互いに連通
しており、他方前記第一吸収塔及び第二吸収塔内
部に、夫々複数の噴霧孔を有するセンターパイプ
が取付けられ、第二吸収塔のセンターパイプは循
環ポンプを介して第二吸収塔底部と連通してお
り、また第一吸収塔のセンターパイプは循環ポン
プを介して第一吸収塔底部と連通していると共
に、前記第二吸収塔底部と第一吸収塔底部とが溢
流パイプで連通し、第二吸収塔の吸収液の一部が
第一吸収塔へ供給されており、排ガスを第一吸収
塔下側から供給し、旋回フインを介して第二吸収
塔へ導びき、他方吸収液は第二吸収塔及び第一吸
収塔内で夫々噴霧されて排ガスと接触させられ、
かつ循環して使用するように構成されている紙パ
ルプ工場における排ガス脱硫装置である。 [作用、効果] 本発明は以上の如き構成のものからなり、第一
段脱硫工程たる第一吸収塔上部に、第二段脱硫工
程たる第二吸収塔が取付けられており、排気ガス
は第一吸収塔下部側壁から供給し(好ましくは接
線方向に供給し旋回させつつ)更に旋回フインを
通つて第二吸収塔へ供給され、ミストセパレータ
ーを介して排気筒に送られる。 他方、新鮮な吸収液(必要によつては新鮮な工
業用水)は、吸収液供給パイプから第二吸収塔の
センターパイプに供給され、センターパイプの複
数の噴霧孔から噴霧され、第二吸収塔底部に貯留
される。 即ち、第二吸収塔における吸収液は、複数の噴
霧孔から噴霧されて底部に落下する間に、第一吸
収塔から送られてくる排ガスと向流接触し、排ガ
ス中の硫黄酸化物を吸収除去する。また、底部の
吸収液は、循環ポンプによつて、再びセンターパ
イプに供給され循環して使用される。尚、この場
合、必要によつては適宜吸収液供給パイプに供給
する工業用水及び苛性ソーダの量を制御し、排出
液の固形分濃度及びPHを任意に調整できる。 第二吸収塔に貯留された吸収液は、第二吸収塔
で排ガス中の硫黄酸化物を殆ど皆無になるまで除
去するが、しかし、第一吸収塔で除去された残り
の硫黄酸化物の除去であるから、該吸収液の有効
薬品濃度(即ち固形分濃度)は希薄で、しかも
尚、未反応の吸収剤を多量に含有しており、該吸
収液を第一吸収塔へ供給し、前記第二吸収塔と同
様循環ポンプによつてセンターパイプの複数の噴
霧孔から噴霧し、脱硫未処理の排ガスと向流接触
させて脱硫処理する。 第一吸収塔内に噴霧する吸収液は有効薬品の濃
度が高いため、吸収効率が若干低下しているが、
第一吸収塔の排ガスは、更に第二吸収塔で充分に
脱硫処理されるため、高い脱硫効率とする必要は
なく、残存する吸収剤の有効利用が図られれば足
り、従つて最終的に得られる排出液中の吸収剤残
量を大幅に低下できる。 つまり、本発明の装置は、第一段脱硫工程たる
第一吸収塔と第二段脱硫工程たる第二吸収塔とが
垂直に配置されているので、床面積が小さく、ま
た、第一吸収塔では排ガス中の被処理物質が多
く、吸収剤が少なく、反面第二吸収塔では被処理
物質が少なく、吸収剤が多いという構成になつて
いる。 従つて、第二吸収塔では豊富な吸収剤によつ
て、相対的に少ない硫黄酸化物を充分に除去する
ことができる。また、第二吸収塔で循環している
吸収液は、工業用水が供給されていて、しかも硫
黄酸化物等の被処理物質が少ないため、固形分濃
度を希薄に維持できることから、従来の如き高濃
度に伴う飛沫同伴の弊害は生じない。 他方、第一吸収塔で循環している吸収液は、吸
収液中の有効薬品の濃度が高く、従つて硫黄酸化
物の吸収能力は若干低下するが、茲で処理される
排ガスは、更に第二吸収塔に供給されて脱硫処理
されるため、実質的に吸収率低下の影響はない。 尚、前述の記述は紙パルプ工場における排ガス
の脱硫と同時に、排出液から有効薬品を回収する
場合について説明しているが、紙パルプ工場に限
らず単に排出液を廃棄する場合であつても、排出
液を高濃度にすることによつて工業用水の節約と
同時に排水処理設備の負荷軽減に役立たしめるこ
とができる。 [発明の効果] 以上の如く本発明は、第一吸収塔、第二吸収塔
が垂直方向に配置されているため、床面積も小さ
く、更に吸収液は常に噴霧して排ガスと向流接触
でき、第一吸収塔、第二吸収塔とも吸収液を循環
使用できるため、吸収効率も向上できるという効
果がある。 また、脱硫工程たる吸収塔を二段に分離して脱
硫するものであるから、脱硫効率を向上すること
ができると共に、排出液中の有効薬品を高濃度に
回収することができるから、抄紙工程における有
効薬品の回収に有利であるばかりか、排出液を高
濃度にでき、従つて工業用水の節減をも図ること
ができる。また、排出液を捨てる場合は排水処理
設備の負荷軽減を図ることもできる。 [実施例] 第1図乃至第3図は本発明の一実施例を示した
ものであるが、次にこれら図面に基づいて本発明
を説明する。第一吸収塔1上部に旋回フイン2を
介して第二吸収塔3が取付けられ、該旋回フイン
2によつて第一吸収塔1と第二吸収塔3内部が連
通している。第一吸収塔1下部側壁に、排ガス供
給口4が取付けられており、該排ガス供給口4は
排ガス接線方向に供給し、排ガスを旋回しつつ供
給するようになつている。 前記第一吸収塔1及び第二吸収塔3の内部には
夫々センターパイプ5a,5bが取付けられてい
る。該センターパイプ5a,5bは第3図に示す
ように、側壁に複数の噴霧孔6が取付けられ、該
センターパイプ5a,5bの上端にバツフルプレ
ート7が取付けられており、サポートパイプ8に
よつて吸収塔内部の中心の位置に固定されてい
る。 また、第二吸収塔3内のセンターパイプ5aの
下端は、吸収液供給パイプ9に連通し、他方、第
二吸収塔3の底部10に吸収液排出パイプ11が
取付けられ、該吸収液排出パイプ11は循環ポン
プ12を介して前記吸収液供給パイプ9と連通し
ている。尚、吸収液排出パイプ11には薬液注入
部13が取付けられている。 また、第二吸収塔3の底部に、溢流パイプ14
の一端が取付けられ、その他端は第一吸収塔1の
底部に連通し、また該底部は、循環ポンプ15を
介して第一吸収塔1内のセンターパイプ5bと連
通している。尚、第1図及び第2図中符号16は
排出液取出口、17は補給水供給パイプ、18は
ミストセパレーター、19は排気筒、20はミス
ト戻し管である。 薬液注入部13から硫黄酸化物の吸収に必要と
される吸収剤を含んだ吸収液を補給し、循環ポン
プ12で撹拌混合しながら第二吸収塔3のセンタ
ーパイプ5aの噴霧孔6から噴霧し、噴霧後落下
した吸収液を第二吸収塔3の底部10で回収し、
更に該底部10の吸収液排出パイプ11から抜出
し、循環ポンプ12で吸収液供給パイプ9に送り
循環して使用する。この場合、補給水供給パイプ
17から適宜工業用水を第二吸収塔3の底部10
に供給し、排出液濃度を一定に保つように調整で
きる。 また、第二吸収塔3の底部10からオーバーフ
ローする吸収液の一部は溢流パイプ14を介して
第一吸収塔1底部に送られ、更に循環ポンプ15
によつて撹拌混合されながら第一吸収塔1のセン
ターパイプ5bに送られ、噴霧孔6から噴霧し、
循環して使用される。他方、排ガスは第一吸収塔
1の排ガス供給口4から供給され、第一吸収塔1
内部を旋回しつつ上昇し、更に旋回フイン2によ
つて旋回しつつ第二吸収塔3内を旋回上昇し、ミ
ストセパレーター18を介して排気筒に送られ
る。 前記のように排ガスが第一吸収塔1及び第二吸
収塔3内を旋回上昇する間に、センターパイプ5
a及び5bの噴霧孔6から噴霧される吸収液と向
流接触して脱硫され、該吸収液は排出液取出口1
6から取出される。 本発明によつて処理される入口ガスと出口ガス
との成分比較及び排出液濃度は、夫々第1表及び
第2表の通りである。
【表】
【表】
第一表の結果から明らかな如く、脱硫効率は、
脱硫効率=1280ppm−6ppm/1280ppm×100
=99.53%
また、除塵効率は、
除塵効率=312mg/Nm3−59mg/Nm3/312mg/Nm3×
100 =81.09% となり、従来法における脱硫率約95%max、除
塵効率約60%maxと比較して脱硫効率、除塵効
率共に非常に好成績である。また、排出液中の亜
硫酸ソーダ濃度も186g/と充分満足できる値
である。
100 =81.09% となり、従来法における脱硫率約95%max、除
塵効率約60%maxと比較して脱硫効率、除塵効
率共に非常に好成績である。また、排出液中の亜
硫酸ソーダ濃度も186g/と充分満足できる値
である。
第1図は本発明の一実施例の断面図、第2図は
第1図中第1吸収塔及び第2吸収塔の一部切欠し
た斜視図、第3図はセンターパイプの一例の斜視
図である。 1:第1吸収塔、2:旋回フイン、3:第2吸
収塔、4:排ガス供給口、5a,5b:センター
パイプ、6:噴気孔、7:バツフルプレート、
8:サポートパイプ、9:吸収液供給パイプ、1
0:第2吸収塔底部、11:吸収液取出しパイ
プ、12,15:循環パイプ、13:薬液注入
部、14:溢流パイプ。
第1図中第1吸収塔及び第2吸収塔の一部切欠し
た斜視図、第3図はセンターパイプの一例の斜視
図である。 1:第1吸収塔、2:旋回フイン、3:第2吸
収塔、4:排ガス供給口、5a,5b:センター
パイプ、6:噴気孔、7:バツフルプレート、
8:サポートパイプ、9:吸収液供給パイプ、1
0:第2吸収塔底部、11:吸収液取出しパイ
プ、12,15:循環パイプ、13:薬液注入
部、14:溢流パイプ。
Claims (1)
- 1 第一吸収塔上部に旋回フインを介して第二吸
収塔が取付けられ、かつ第一吸収塔及び第二吸収
塔内部が旋回フインによつて互いに連通してお
り、他方前記第一吸収塔及び第二吸収塔内部に、
夫々複数の噴霧孔を有するセンターパイプが取付
けられ、第二吸収塔のセンターパイプは循環ポン
プを介して第二吸収塔底部と連通しており、また
第一吸収塔のセンターパイプは循環ポンプを介し
て第一吸収塔底部と連通していると共に、前記第
二吸収塔底部と第一吸収塔底部とが溢流パイプで
連通し、第二吸収塔の吸収液の一部が第一吸収塔
へ供給されるようになつており、排ガスを第一吸
収塔下側から供給し、旋回フインを介して第二吸
収塔へ導びき、他方吸収液は第二吸収塔及び第一
吸収塔内で夫々噴霧されて排ガスと接触させら
れ、かつ循環して使用するように構成されている
ことを特徴とする紙パルプ工場における排ガス脱
硫装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60210534A JPS6271516A (ja) | 1985-09-24 | 1985-09-24 | 紙パルプ工場における排ガス脱硫装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60210534A JPS6271516A (ja) | 1985-09-24 | 1985-09-24 | 紙パルプ工場における排ガス脱硫装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6271516A JPS6271516A (ja) | 1987-04-02 |
JPH0587289B2 true JPH0587289B2 (ja) | 1993-12-16 |
Family
ID=16590950
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60210534A Granted JPS6271516A (ja) | 1985-09-24 | 1985-09-24 | 紙パルプ工場における排ガス脱硫装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6271516A (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0618612B2 (ja) * | 1986-10-13 | 1994-03-16 | 日立造船株式会社 | 排ガスの湿式処理方法 |
JP3501465B2 (ja) * | 1997-05-21 | 2004-03-02 | ターボタック テクノロジーズ インコーポレイテッド | レーヨンの製造におけるガス流からの汚染物の除去 |
CN102580504A (zh) * | 2012-03-07 | 2012-07-18 | 武汉兴能环保技术有限公司 | 一种新型氨法脱硫吸收装置 |
JP5998915B2 (ja) * | 2012-12-19 | 2016-09-28 | 富士電機株式会社 | 排ガス処理装置 |
JP5910789B1 (ja) * | 2015-11-17 | 2016-04-27 | 富士電機株式会社 | 排ガス処理装置および幹管の分割体を吸収塔から取り出す方法 |
JP2019076798A (ja) * | 2016-03-15 | 2019-05-23 | 富士電機株式会社 | 排ガス処理装置 |
KR20220002566A (ko) * | 2019-12-04 | 2022-01-06 | 후지 덴키 가부시키가이샤 | 배기 가스 처리 장치 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6074729U (ja) * | 1983-10-27 | 1985-05-25 | 石川島播磨重工業株式会社 | 排煙脱硫装置の吸収剤供給装置 |
-
1985
- 1985-09-24 JP JP60210534A patent/JPS6271516A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6271516A (ja) | 1987-04-02 |
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