JPH058706U - 磁気ヘツド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】金属軟磁性材よりなり記録媒体と対向するギャ
ップ６及びこのギャップ６の深さを規定するように形成
された貫通孔３を備える磁気コア１と、この磁気コア１
をその両側から挟み込み且つ貫通孔３に適合する貫通孔
を有する一対の補強材２ａ，２ｂとから成り、補強材２
ａ，２ｂのコイルが形成される部分の厚さがコイルの形
成されない部分の厚さよりも薄く、且つ金属軟磁性材に
接する補強材２ａ，２ｂの面は平坦である。 【効果】コイルの断面積が減少することから再生効率が
向上する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は磁気ヘッドに関し、特にその巻線部の形状に関する。

【０００２】

【従来の技術】

磁気記録の高密度化にともない、記録媒体としては保持力の増大、磁気ヘッド としては高保持力媒体に対応した飽和磁束密度の大きい金属軟磁性材料（例えば 、センダスト、アモルファス）を磁気コアとする磁気ヘッドが求められている。

【０００３】 図３はこの種の磁気ヘッドの代表的な従来例である。この従来の磁気ヘッドは 、磁気コア１１と、この磁気コア１１をその両側から挟み込む補強材１２ａ，１ ２ｂとからなり、巻き線窓１３を利用してコイル１４を形成している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来の磁気ヘッドではコイル形成部の断面を示した図３（ｂ）から解 るように、磁気コアを取り囲むコイル１４の範囲が補強材１２ａ，１２ｂの外形 によって制約され、磁気コア１１の磁気特性が十分に生かしきれない構造となっ ている。即ち、磁気コア１１とコイル１４との間隔が大きいので再生効率が低下 するという欠点がある。

【０００５】 本考案は上記従来の欠点に留意して成されたものであり、再生効率を向上でき る磁気ヘッドを提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は金属軟磁性材よりなり記録媒体と対向するギャップ及びこのギャップ の深さを規定するように形成された貫通孔を備える磁気コアと、この磁気コアを その両側から挟み込み且つ前記貫通孔に適合する貫通孔を有する一対の補強体と から成る磁気ヘッドにおいて、前記補強体のコイルが形成される部分の厚さがコ イルの形成されない部分の厚さよりも薄く、且つ前記金属軟磁性材に接する前記 補強体の面は平坦となっている。

【０００７】

【実施例】

次に、本考案について図面を参照して説明する。

【０００８】 図１は本考案の一実施例を示し、同図（ａ）は斜視図、同図（ｂ）はコイル形 成領域の断面図である。

【０００９】 本実施例の磁気ヘッドはセンダストより成る磁気コア１と、これを両側から挟 むセラミック製の補強材２ａ，２ｂと、コイル４とを備えている。コイル形成部 の補強材２ａ，２ｂは溝切りされ、コイルが形成される部分の厚さがコイルの形 成されない部分の厚さよりも薄くなっており、従ってコイル４の断面積は小さく なっている。補強材２ａ，２ｂをセラミックとすることによって、図１（ｂ）の ようにコイル形成部の補強材の断面積が減少した構造としても、実用上問題のな い強度が得られる。

【００１０】 磁気コア１は補強材２ａ上にスパッタ法により成膜され、補強材２ｂはガラス 接合層５により接合される。磁気コア１の厚みは５〜２０μｍであり、補強材２ ａ，２ｂの厚みはともに１００μｍ程度である。磁気コア１は全厚がトラック巾 に相当する２枚のコア半体を、所定のギャップ長を空けて接合されることにより なり、記録媒体と対向するギャップ６とギャッブ６の下端を規定する貫通孔（巻 き線窓）３を備えるように構成される。コア半体は接合ガラス７或いは８により 一体化されている。本ヘッドの記録媒体と対向する面は図１（ａ）のように、媒 体との整合を取るためにＲ付けされている。

【００１１】 なお図１（ａ）において、コイル４が形成される部分のみの断面積を小さくし 、ヘッド全体の断面積を小さくしないのは、ヘッドの機械的強度を保つためであ り、これが十分に保たれる限りにおいては、図１（ａ）において、コイル４が形 成される部分よりも上側あるいは下側を、コイル４が形成される部分と同様の断 面にしても、同様に再生効率が向上する。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明した本考案によれば、磁気コアの磁気特性が効率よく生かされること によって、再生出力特性を向上させることができる。図２に保磁力１５０００ｅ の磁気テープに従来ヘッドＡ、本考案のヘッドＢで同一の記録パターンを再生し たときの規格化出力特性を示す。高周波での再生であるほど規格化出力の向上が 顕著である。即ち、再生効率が向上している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示し、同図（ａ）は斜視
図、同図（ｂ）はコイル形成領域の断面図である。

【図２】再生出力の周波数特性図である。

【図３】従来の磁気ヘッドを示し、同図（ａ）は斜視
図、同図（ｂ）はコイル形成領域の断面図である。

【符号の説明】

１，１１ 磁気コア ２ａ，２ｂ，１２ａ，１２ｂ 補強材 ３，１３ 貫通孔（巻き線窓） ４，１４ コイル ５，１５ ガラス接合層 ６，１６ ギャップ ７，８，１７，１８ 接合ガラス

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 金属軟磁性材よりなり記録媒体と対向す
   るギャップ及びこのギャップの深さを規定するように形
   成された貫通孔を備える磁気コアと、この磁気コアをそ
   の両側から挟み込み且つ前記貫通孔に適合する貫通孔を
   有する一対の補強体とから成る磁気ヘッドにおいて、前
   記補強体のコイルが形成される部分の厚さがコイルの形
   成されない部分の厚さよりも薄く、且つ前記金属軟磁性
   材に接する前記補強体の面は平坦であることを特徴とし
   た磁気ヘッド。