JPH0586658A - 複合遮音材および遮音壁構造 - Google Patents

複合遮音材および遮音壁構造

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Publication number
JPH0586658A
JPH0586658A JP3246302A JP24630291A JPH0586658A JP H0586658 A JPH0586658 A JP H0586658A JP 3246302 A JP3246302 A JP 3246302A JP 24630291 A JP24630291 A JP 24630291A JP H0586658 A JPH0586658 A JP H0586658A
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JP
Japan
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sound insulation
sound insulating
wall
composite
wall structure
Prior art date
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Pending
Application number
JP3246302A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Nakai
隆 中井
Kazuaki Umeoka
一哲 梅岡
Yuzo Okudaira
有三 奥平
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コインシデンス効果および共鳴透過による遮
音性能の低下が適切な形で抑制できて低周波域の遮音性
が向上した遮音材および遮音壁構造を提供する。 【構成】 この発明にかかる複合遮音材1は、表面板2
の裏面に損失係数0.2以上の制振材3を積層してなる
構成をとり、この発明にかかる遮音壁構造は、壁の表面
に前記複合遮音材が貼りつけられている構成をとってい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複合遮音材およびこ
の遮音材を用いた遮音壁構造に関する。
【0002】
【従来の技術】マンション等の集合住宅における界壁や
間仕切りなど従来の遮音壁構造においては、図9にみる
ように、一般にRC等のコンクリート壁(躯体)Wの表
面に胴縁93を介して石膏ボード等の表面板91を固定
する工法、および、図10にみるように、コンクリート
壁Wの表面にGLボンド94で石膏ボード等の表面板9
1を固定するGL工法がある。これらの構造をとる場合
の遮音特性は、以下の通りである。
【0003】コンクリート壁単独での遮音性能は、図1
1にみるように、特定の周波数fcで低下する。これ
は、コンクリートの屈曲振動と入射音波による振動が一
致したために起こる現象でコインシデンス効果と呼ばれ
る。コインシデンス効果が起こる周波数fcは、下式
で求まるが、普通はかなり低い。
【0004】
【数1】
【0005】但し、C:空気中の音速、t:壁厚み、
ρ:壁材の密度、μ:壁材のポアソン比、E:壁材のヤ
ング率である。図9および図10の場合、コンクリート
壁Wと表面板91の間に空気層96が介在しており、こ
の空気層96が表面板91とコンクリート壁Wの間でバ
ネ作用をするために共鳴透過が起こり、図12にみるよ
うに、コインシデンス効果の起こる周波数fcよりも低
い周波数frでも遮音性能の低下が生じる。このよう
に、従来の遮音壁構造では、低周波域での遮音性能が十
分でなく、その改善が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記事情
に鑑み、コインシデンス効果および共鳴透過による遮音
性能の低下が適切な形で抑制できて低周波域の遮音性が
向上した遮音材および遮音壁構造を提供することを課題
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明にかかる複合遮音材1は、例えば、図1に
みるように、表面板2の裏面に損失係数0.2以上の制
振材3を積層してなる構成をとるようにしている。この
発明の建築用の複合遮音材に用いられる表面板として
は、石膏ボード、ケイ酸カルシウム板、合板、パーティ
クルボード、フレキシブルボード、ファイバーボード等
の建築用の板材が挙げられるが、これらに限らない。表
面板の厚みは、通常、5〜15mm程度である。
【0008】この発明の複合遮音材に用いられる制振材
は、損失係数が0.2以上(好ましくは1.0以上)で
あるが、具体的には、例えば、シート状に成形された樹
脂材、特に内部に板状粉体を分散させた樹脂材が適当で
ある。さらに、樹脂材が発泡樹脂材であると損失係数の
大きいものが得やすい。制振材の厚みは、通常、1〜2
0mm程度である。なお、損失係数は下記の式であら
わされる。
【0009】損失係数=E2 /E 1 ・・・ 但し、E1 ,E2 は複素ヤング率E=E1 +jE2 にお
ける値である。具体的な樹脂材には、例えば、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アク
リロニトリル、メタクリル酸エチル等のモノマーで構成
されたアクリル樹脂材があるが、この他、ウレタン樹脂
材などもある。
【0010】樹脂材中に分散される板状粉体(鱗片状粉
体)は、粒径が1μm〜10mm程度、普通、10μm
〜2mm程度であり、アスペクト比が10〜1000程
度、普通、50〜200程度である。具体的な板状粉体
としては、マイカ、タルク、バーミュキュライトなどが
挙げられる。なお、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニ
ウム、硫酸バリウム等の球状あるいは不定形の粉体も板
状粉体と一緒に樹脂材中に分散させるようにしてもよ
い。
【0011】表面板と制振材の複合化は、例えば、表面
板の裏面に制振材を接着剤などで貼りつけ一体化するこ
とで出来る。この発明の遮音壁構造は、勿論、以上に説
明した複合遮音材を壁の表面に接着剤で貼りつけるなど
して固定することにより実現されるものである。複合遮
音材が設置される壁としては、マンションのような集合
住宅のコンクリート壁が挙げられるが、これに限らな
い。この発明の複合遮音材は、戸建住宅などの壁に対し
用いられてもよい。この発明の複合遮音材は、コンクリ
ート壁以外の造作材に適用されてもよいことは言うまで
もない。
【0012】
【作用】この発明の複合遮音材を用いた場合、造作材
(例えば壁)と表面板の間は従来の如く空気層ではな
く、損失係数0.2以上の制振材で占められていて、界
壁や間仕切りなどの壁や表面板の屈曲振動や透過共鳴の
周波数の振動が十分に低減され、コインシデンス効果お
よび共鳴透過による遮音性能の低下が阻止されるため、
低周波域での遮音性能が向上する。
【0013】そして、表面板と制振材とが複合化されて
いるため、施工は、実質的に複合遮音材を造作材の表面
に貼りつける程度あるため極めて容易である。それに、
制振材は従来は空間であった所に入る形となるため、制
振材で壁の厚み増大して部屋が狭くなり過ぎて困るとい
う心配もない。制振材が、板状粉体を分散させた樹脂材
からなる場合は、制振材に大きな損失係数を持たせて顕
著な遮音性向上を図ることが出来るという利点がある。
【0014】この発明の遮音壁構造は、勿論、上に説明
した優れた複合遮音材が壁の表面に貼りつけられている
ため、低周波域での遮音性が向上している。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例を、図面を参照しな
がら詳しく説明する。 −実施例1− 複合遮音材を貼りつける造作材は、図2にみるように、
厚み190mmのコンクリートブロック72の空所に砂
73を充填して構築した上に厚み10mmのモルタル仕
上げ74を施した壁70である。
【0016】一方、複合遮音材1は、表面板2である厚
み12mmの石膏ボードの裏面に、制振材3としてマイ
カ(板状粉体)含有の発泡アクリル樹脂材を積層一体化
したものである。そして、図3にみるように、複合遮音
材1を壁70の片面だけに胴縁75を介して貼りつけ、
遮音壁構造を完成した。
【0017】この実施例1の遮音壁構造の遮音性能の周
波数特性を、図5に実線であらわす。 −比較例1− 実施例1で用いたと同じ壁70の片面だけに、図4にみ
るように、表面板2である厚み12mmの石膏ボードだ
けを胴縁75を介して貼りつけ、遮音壁構造を完成し
た。
【0018】この比較例1の遮音壁構造の遮音性能の周
波数特性を、図5に破線であらわす。 −実施例2− 実施例1で用いたと同じ壁70の両面に、図6にみるよ
うに、実施例1で用いたと同じ複合遮音材1を2枚それ
ぞれ胴縁75を介して貼りつけ、遮音壁構造を完成し
た。
【0019】この実施例2の遮音壁構造の遮音性能の周
波数特性を、図8に実線であらわす。 −比較例2− 実施例1で用いたと同じ壁70の両面に、図7にみるよ
うに、表面板2である厚み12mmの石膏ボードだけを
2枚それぞれ胴縁75を介して貼りつけ、遮音壁構造を
完成した。
【0020】この比較例2の遮音壁構造の遮音性能の周
波数特性を、図8に破線であらわす。図5および図8の
グラフから、実施例の遮音壁構造では、500Hz以下の
低周波域での遮音性能が大きく向上しており、バランス
のとれた優れた遮音性能となっていることが分かる。大
きいところでは実施例と比較例の遮音性能に5dBの差
がついている。
【0021】この発明は、上記実施例に限らない。例え
ば、複合遮音材を壁に貼りつけるのにGLボンドを使う
GL工法によってもよい。
【0022】
【発明の効果】この発明の複合遮音材は、損失係数0.
2以上の制振材がコインシデンス効果および共鳴透過に
よる遮音性能の低下を阻止するため、低周波域での遮音
性能を向上させることが出来、しかも、施工が容易で設
置空間が狭くなり過ぎる心配もなく、適切な形で遮音性
能の向上が実現できるため、非常に有用である。
【0023】また、制振材が板状粉体を分散させた樹脂
材からなる場合は、制振材に大きな損失係数を持たせ顕
著な遮音性向上を図ることができるため、より有用性が
高い。この発明の遮音壁構造は、コインシデンス効果お
よび共鳴透過による遮音性能の低下を阻止できる複合遮
音材が表面に貼りつけられているため、低周波域での遮
音性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の複合遮音材の構成例をあらわす斜視
図である。
【図2】実施例の複合遮音材を張りつける壁をあらわす
断面図である。
【図3】実施例1において完成した遮音壁構造をあらわ
す断面図である。
【図4】比較例1において完成した遮音壁構造をあらわ
す断面図である。
【図5】実施例1と比較例1の遮音壁構造の遮音性能の
周波数特性をあらわすグラフである。
【図6】実施例2において完成した遮音壁構造をあらわ
す断面図である。
【図7】比較例2において完成した遮音壁構造をあらわ
す断面図である。
【図8】実施例2と比較例2の遮音壁構造の遮音性能の
周波数特性をあらわすグラフである。
【図9】従来の遮音壁構造をあらわす断面図である。
【図10】従来の他の遮音壁構造をあらわす断面図であ
る。
【図11】コンクリート壁単独の遮音性能の周波数特性を
あらわすグラフである。
【図12】従来の遮音壁構造の遮音性能の周波数特性をあ
らわすグラフである。
【符号の説明】 1 複合遮音材 2 表面板 3 制振材 70 壁
【手続補正書】
【提出日】平成3年12月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】損失係数=E/E ・・・ 但し、E,Eは複素ヤング率E=E+jEにお
ける値である。具体的な樹脂材には、例えば、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アク
リロニトリル、メタクリル酸エチル等のモノマーで構成
されたアクリル樹脂材があるが、この他、ウレタン樹脂
材などもある。さらには、周知のSBR樹脂材、エポキ
シ樹脂材、ラテックスなども使用可能である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面板の裏面に損失係数0.2以上の制
    振材を積層してなる複合遮音材。
  2. 【請求項2】 損失係数0.2以上の制振材が、板状粉
    体を分散させた樹脂材からなる請求項1記載の複合遮音
    材。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の複合遮音材が壁
    の表面に貼りつけられてなる遮音壁構造。
JP3246302A 1991-09-25 1991-09-25 複合遮音材および遮音壁構造 Pending JPH0586658A (ja)

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JP (1) JPH0586658A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0938910A (ja) * 1995-07-26 1997-02-10 Natl House Ind Co Ltd 接着剤の養生方法
US7854295B2 (en) 2008-06-03 2010-12-21 Panasonic Corporation Active noise control system
CN103334505A (zh) * 2013-07-15 2013-10-02 东南大学 宽频带吸音墙体
US9483070B2 (en) 2010-12-20 2016-11-01 Teruo Matsuyama Pedal guide system device

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