JP3127632B2 - 遮音構造体 - Google Patents

遮音構造体

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JP3127632B2 JP04314820A JP31482092A JP3127632B2 JP 3127632 B2 JP3127632 B2 JP 3127632B2 JP 04314820 A JP04314820 A JP 04314820A JP 31482092 A JP31482092 A JP 31482092A JP 3127632 B2 JP3127632 B2 JP 3127632B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽量薄形で遮音性能が
高く、かつ施工の容易な遮音構造体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、住生活の向上に伴い、空間の有効
利用や音に対する関心の高まりとともに騒音に関するト
ラブルが増加している。また、建築業界では高層建築の
増加や、プレハブ工法が普及する一方、熟練作業者の不
足が深刻化している。このため軽量薄型で施工の容易な
遮音構造体が強く求められている。
【0003】ところで従来の遮音構造は、コンクリート
壁や、石、煉瓦、ブロックなどの組積作りによる一重壁
と、プラスターボード、合板などを柱、間柱を介して二
重に張りつけた二重壁とが主として使用されている。1
重壁による遮音に関しては、音の透過損失(D)と壁面
の面密度とが比例するという質量則がよく知られてい
る。また、2重遮音壁は1重壁における質量則の問題を
克服するために用いられる。例えば、厚さ24mmの合板を
2枚張り合わせた板の透過損失は、(図5)の51に示
すように、オクターブ当り約5dBで上昇するのに対し、
上記の合板を完全独立2重壁となるように設置した場合
には、(図5)の52に示すように、オクターブ当り約
10dBで上昇する。又、上記の合板を30mmのギャップを設
けて設置した場合には(図5)の53に示すような遮音
特性が得られる。
【0004】ところで遮音構造体の透過損失周波数特性
は、低い周波数では構造体のスティフネスによって決ま
り、質量則よりも高い透過損失を示すことが知られてい
る。これをスティフネス領域と呼んでいる。例えば(図
6)の61、62は厚さの異なるハニカムパネルの透過
損失と周波数との関係を示すものである(例えば、「音
響工学講座3 建築音響」:コロナ社、p101参
照)。パネルの剛性が高いため低い周波数では質量則よ
りも高い透過損失を示している。これと同じように表面
材を球殻状または円筒状にしたり、表面材に補強桟を設
ける、といった方法によっても低域の遮音性能を上げる
ことができる。また表面材を手で押さえる等の方法によ
って振動を小さくすると透過損失は向上する。しかしな
がらハニカムパネルの場合には表面材同志がコアで連結
されているため、音はコアをサウンドブリッジとして伝
わり、高い周波数では質量則よりも低い透過損失しか示
さない。
【0005】(図7)に従来の上記遮音構造体の構造を
示す。(a)は外観斜視図、(b)は断面図である。7
1は縦90cm、横90cm,厚さ4.5cmの遮音構造体(遮音パネ
ル)で枠体72の四隅に設けられた穴73にボルトを通
して、フレーム(図示せず)に固定することによって壁
面を構成する。パネルの表面材74は厚さ3mmの合板の
間に厚さ1mmの鉛をはさんだ複合板で面密度は15kg/m2
ある。表面材の間隔は30mmである。表面材の間には厚さ
30mmのグラスウール75が設けられている。この遮音パ
ネルの透過損失は(図5)の53にほぼ等しい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の遮音構造体には、1重壁で透過損失の大きな壁を実現
するには、壁の重量が大きくなるという課題があった。
また、2重壁で壁の独立性を確保するためには、少なく
とも壁の間隔を20〜30cmあける必要があり、居住空間が
小さくなるという問題があった。しかも実際には、間柱
などによって前後の壁を結合するため、完全な独立壁と
することは困難であった。また壁の間隔が小さい場合に
は(数1)で示される周波数で共鳴透過による遮音欠損
が生じる。
【0007】
【数1】
【0008】このため壁間距離(l)を小さくすると、
共鳴透過周波数(fc)が高くなり、重要な中高域に遮
音欠損を生じる。例えば、先の例では140Hz付近に遮音
欠損が生じている。
【0009】表面材の剛性を上げ、fc以上の周波数ま
でスティフネス領域を広げることは有効であるが角錘状
や球殻状の表面材を実際に制作することは難しくコスト
アップの要因となっていた。
【0010】本発明はこれらの問題点に鑑み、軽量薄型
でかつ施工性に優れ、遮音性能の高い遮音構造体を提供
するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明の遮音構造体
は、枠体と、枠体に取り付けられた表面材と、表裏の表
面材の間に充填された吸音材とからなり、上記枠体と表
面材とで囲まれた空間を加圧または減圧したことを特徴
とする。
【0012】また第2の発明の遮音構造体は、枠体と、
枠体に取り付けられた表面材と、表裏の表面材の間に充
填された吸音材とからなり、表面材を枠体に取り付ける
際に吸音材を加圧圧縮してとりつけたことを特徴とす
る。
【0013】
【作用】第1の発明の構成によれば、内部を加圧または
減圧したことによって表面材が変形し、その結果自然に
表面材の剛性が上がる。更に表面材には全面に均等に力
が加わるので丁度全面を押さえたのと同じように表面材
の振動を抑えられる。表面材自体の剛性を高めることに
より、ハニカムパネルのようにコアで表面材同志を連結
することなくスティフネス領域を広げることができ、共
鳴透過による遮音欠損を防ぐことができる。また表面材
が独立していることにより固体伝播による高い周波数で
の透過損失の低下がなく、広い周波数にわたって高い透
過損失を得ることができる。また、コア材の空間に充填
された吸音材によって、高域の遮音特性は更に向上す
る。
【0014】また、第2の発明の構成においては、内部
に充填する吸音材として自然状態で枠体の厚みよりも厚
いものを用いる。表面材を取り付ける際に吸音材を加圧
圧縮しながら取り付けることにより、表面材には吸音材
の反発力によって張力が働き表面材の動きをダンピング
する。この作用によって第1の発明と同じように広い周
波数にわたって高い透過損失を得ることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について(図1)と共
に説明する。(図1)は第1の発明の一実施例における
遮音構造体の断面図である。外形は従来例で述べたもの
と同じである。11は金属製の枠体で、12は厚さ0.8m
mの鉄板の間に厚さ1mmの防振シートを挟んだ表面材であ
る。13は表面材12を枠体11に固定するための押さ
え板である。また、表面材12の両者の間には吸音材と
して密度48kg/m3のグラスウール14が充填されてい
る。全体の重量は30kgで等価面密度は37kg/m2である。
この状態で表面材の間の圧力が約0.8気圧になるまで真
空ポンプで排気したところ、パネルは中央部が約5mmへ
こんだ凹状を呈した。このパネルの透過損失を測定した
ところ、(図2)の21のようになった。一方、内部を
減圧する前の透過損失は22のようになった。表面材の
間の空間を減圧した場合にはパネルの剛性が向上し、ま
た表面材全体が押さえられているため減圧しない場合に
比べ低域の透過損失が著しく向上した。なお、本実施例
では表面材の破壊を防ぐために圧力を0.8気圧程度にし
たが更に減圧すれば効果は大きくなり、また表面材の間
の空間の空気のスティフネスが小さくなるために共鳴透
過による遮音欠損は原理的に生じなくなる。また減圧す
る代わりに内部を加圧しても同様の効果が得られる。こ
の場合にはパネルは中央部が膨れた凸状を呈する。
【0016】次に第2の発明の一実施例について(図
3)と共に説明する。(図3)において(a)は組立の
状態を示し、(b)は完成した遮音構造体の断面図を示
している。31は枠体で、32は表面が略円弧状に成形
された吸音材である。この両側から表面材12をプレス
機33によって加圧しながらとりつけ、周辺を固定し
た。圧力を開放すると吸音材32の反発力によって表面
材12は内側から押され、(図3(b))に示すように
パネルは全体としてわずかに凸状を呈した。このパネル
の透過損失を測定したところ上述した実施例と同様に低
域の遮音欠損が改善された。尚、表面材として元々剛性
の高いものを用いれば完成した遮音構造体が凸状を呈す
ることはない。この方法は、内部を減圧したり加圧した
りするような方法に比べて簡単でまた空気が漏れて次第
に性能が低下するという問題もないため、枠体や表面材
として木質系の材料を用いることもできる。また、内部
に充填する吸音材も必ずしも成形加工する必要はなく
(図4)に示すように通常の直方体の吸音材を中央部が
厚くなるように重ねて配置すれば良い。
【0017】なお、枠体と表面材との固定方法について
は、固体伝播による遮音性能の低下を防ぐために従来か
ら行われているように、防振材などを介して固定すれば
良いことは当然である。また、本発明に用いる吸音材は
実施例で用いたグラスウールに限定されるものではな
く、ロックウールや軟質発泡ウレタンなど弾性を有する
もので有れば良い。また表面材に補強桟を設けたり、形
状を角錘状や円筒状や球殻状にしたり、ハニカム構造体
を用いたり、あるいはリブを一体に設けるなど剛性の高
い構造にすれば一層大きな効果を発揮することは言うま
でもない。更に本発明の遮音構造体の一方に他の吸音材
を一体に配置すれば、遮音と吸音の効果を合わせ持つ構
造体とすることができる。
【0018】なお、実施例では表面材の厚みや材質を一
定としたが、それぞれの表面材の厚さや材質を変化させ
ることにより、コインシデンス効果による中高域の遮音
特性の低下を防止できることは当然である。
【0019】
【発明の効果】以上の説明より明かなように、第1の発
明の遮音構造体は、枠体と、枠体に取り付けられた表面
材と、表裏の表面材の間に充填された吸音材とからな
り、上記枠体と表面材とで囲まれた空間を加圧または減
圧したことにより、パネルの剛性が向上すると共に表面
材全体がダンピングされたことによって共鳴透過周波数
付近の遮音欠損が改善され、広い周波数帯域において高
い透過損失を得ることができる。
【0020】また、第2の発明の遮音構造体において
は、内部に充填する吸音材として自然状態で枠体の厚み
よりも厚いものを用い、表面材を取り付ける際に吸音材
を加圧圧縮しながら取り付けることにより、第1の発明
の遮音構造体と同じように広い周波数にわたって高い透
過損失を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の一実施例における遮音構造体の構
成を示す断面図
【図2】第1の発明の一実施例及び従来の遮音構造体の
透過損失周波数特性を示す図
【図3】(a)は第2の発明の一実施例の遮音構造体の
組立方法を示す図 (b)は第2の発明の一実施例の遮音構造体の断面図
【図4】第2の発明の一実施例における遮音構造体の構
成を示す図
【図5】従来の遮音構造体の透過損失の周波数特性を示
す図
【図6】従来のハニカムパネルの透過損失の周波数特性
を示す図
【図7】(a)は従来の遮音構造体の構成を示す斜視図 (b)は従来の遮音構造体の構成を示す断面図
【符号の説明】
11、31 枠体 12 表面材 13 押さえ板 14、32 吸音材 33 プレス機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 11/16 - 11/175 E04B 1/86 - 1/99

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】枠体と、前記枠体の両側に取り付けられた
    表面材と、前記各表面材の間に充填された吸音材とから
    構成され、上記枠体と表面材とで囲まれた空間を加圧ま
    たは減圧したことを特徴とする遮音構造体。
  2. 【請求項2】枠体と、前記枠体の両側に取り付けられた
    表面材と、前記各表面材の間に充填された吸音材とから
    構成され、かつ上記吸音材の厚みが自然状態で枠体の厚
    みよりも厚く、表面材を取り付ける際に吸音材を加圧圧
    縮した状態で取り付けたことを特徴とする遮音構造体。
  3. 【請求項3】吸音材がグラスウール、ロックウール、軟
    質発泡ウレタンなどの弾性を有する材料からなることを
    特徴とする請求項1または請求項2記載の遮音構造体。
  4. 【請求項4】表面材の少なくとも一方の外側に吸音材を
    設けたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    遮音構造体。
  5. 【請求項5】表面材の少なくとも一方に補強材を設けた
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記
    載の遮音構造体。
  6. 【請求項6】 表面材の少なくとも一方が略角錐状、
    筒状、または球殻状の形状であることを特徴とする請求
    項1から請求項4のいずれかに記載の遮音構造体。
  7. 【請求項7】表面材の少なくとも一方がハニカム構造体
    からなることを特徴とする請求項1から請求項4のいず
    れかに記載の遮音構造体。
  8. 【請求項8】表面材の少なくとも一方が補強のためのリ
    ブを一体に形成した成形品からなることを特徴とする請
    求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項6
    のいずれかに記載の遮音構造体。
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