JP3000854B2 - 遮音性能に優れたロックウール成形板 - Google Patents

遮音性能に優れたロックウール成形板

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JP3000854B2
JP3000854B2 JP6163236A JP16323694A JP3000854B2 JP 3000854 B2 JP3000854 B2 JP 3000854B2 JP 6163236 A JP6163236 A JP 6163236A JP 16323694 A JP16323694 A JP 16323694A JP 3000854 B2 JP3000854 B2 JP 3000854B2
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rock wool
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sound insulation
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恵一 梁川
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、建材として幅広く使
用されているロックウール(スラグウールを含む)、グラ
スウール、繊維のフエルト状物(以下ロックウールとい
う)成形板の遮音性能を改善したロックウール成形板に
関する。
【0002】
【従来の技術】ロックウール成形板は、図2に示すとお
り、綿状のロックウールに合成樹脂等の結合材を全体に
均質になるよう混合して成形した密度の小さい成形板31
で、建築用内装材として幅広く使用されている。ロック
ウール成形板は、繊維の交絡により微小の連続した無数
の空間を有しており、ここに空気伝播音が入射するとこ
れら微小の空間で空気の粘性抵抗や繊維の微少な振動な
どにより音のエネルギーの一部が熱エネルギーなどに変
換され、見かけ上、音のエネルギーが吸収されたような
現象が起こる。
【0003】一方、遮音性能とは、空気伝播音を反射す
ることにより伝播音を遮断し、透過音を少なくする性能
のことである。音を反射させるためには、前記ロックウ
ール成形板のようにポーラス状のものでないこと、ま
た、遮音材に音波が入射したとき、この音波により遮音
材自体が振動し、この振動により音波がさらに伝播する
のを防ぐことが必要である。この音波による振動に対抗
するためには、重い材質の方が効果がある。これは質量
則と呼ばれ、遮音材は質量を増すことによりその効果が
大きくなる。
【0004】前記ロックウール成形板は、表面が粗であ
るため騒音を吸収する効果を有するが、軽量のため遮音
効果が小さく、遮音壁には向かない。このため、ロック
ウール成形板は、遮音性能を要する場所に使用するため
には、他の遮音性能を有するものと二重貼り等の方法に
より使用する必要があり、高価なものとなる。また、遮
音性能は、材料の面密度(面積当たり重量)と音の周波数
の積の対数に比例することから、重量を増すことにより
高めることができるが、面密度を高めることにより吸音
性能が低下する。遮音性能を高める他の方法としては、
質量を大きくする目的で結合材である樹脂中に高比重物
質、例えば鉛繊維、鉄粉、硫酸バリウムなどを充填する
ことが行われている。
【0005】吸音性能と遮音性能を合わせ持つ吸遮音板
としては、受音側のセラミック板と、その背後にあって
箱空間を形成する枠体とを備える吸遮音板において、受
音側を開放面となし、背面、天井面、底面および両側面
を構成する箱状枠体と、前記開放面と背面との間に介装
されて背後空間を形成させる内部セラミック板と、前記
開放面を覆い前記内部セラミック板との間に中空空間を
形成させる複数の吸音孔を有する外部セラミック板と、
前記箱状枠体に対する前記内部セラミック板の装着位置
を規制する係止体と、前記外部セラミック板を前記箱状
枠体に固定するための取付け部材とを有する吸遮音板
(実開平4-26208号公報)が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記ロックウール成形
板は、綿状のロックウールと結合材を全体に均質になる
よう混合しているため、表面が粗で吸音性能が高いが、
遮音性能が低いという欠点を有している。また、実開平
4-26208号公報に開示の吸遮音板は、受音側を開放面と
なし、背面、天井面、底面および両側面を構成する箱状
枠体の開放面と背面との間に内部セラミック板を、前記
開放面を覆い前記内部セラミック板との間に中空空間を
形成させる複数の吸音孔を有する外部セラミック板を設
けるため、かなりの厚さを必要とし、鉄道車両用の吸遮
音板として使用できるが、建材用としては使用できな
い。
【0007】この発明の目的は、ロックウール成形板の
吸音性能の低下を抑制し、遮音性能を付与した遮音性能
に優れたロックウール成形板を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく種々試験研究を重ねた。その結果、綿状の
ロックウールと結合材の混合比率または結合材の材質を
替え、あるいは結合材中に高比重物質、例えば、鉛繊
維、鉄粉、硫酸バリウムを充填することによって、ロッ
クウール成形板に表層および裏層よりも面密度の高い中
層を形成することによって、吸音性能を低下させるこ
となく、遮音性能を向上できることを究明し、この発明
に到達した。
【0009】すなわち、本願発明は、綿状のロックウー
ルに合成樹脂等の結合材を混合して成形したロックウー
ル成形板において、表層および裏層よりも密度の高い中
間層を形成したことを特徴とする遮音性能に優れたロッ
クウール成形板である。
【0010】
【作用】この発明においては、ロックウール成形板に表
および裏層よりも面密度の高い中間層を形成したこと
によって、面密度の低い表層および裏層によって吸音性
能が維持されると共に、面密度の高い中間層によって遮
音性能が向上し、ロックウール成形板に吸音性能および
遮音性能の双方を兼ね備えさせることができる。
【0011】この発明における表層および裏層よりも密
度の高い中間層の形成は、中間層で綿状のロックウール
と結合材の混合比率または結合材の材質を替え、あるい
は中間層の結合材中に高比重物質を充填することによっ
、中間層の密度が表層およ び裏層よりも高くなり、遮
音性能が向上し、ロックウール成形板に吸音性能および
遮音性能の双方を兼ね備えさせることができる。
【0012】この発明において、綿状のロックウールと
混合する合成樹脂等の結合材としては、不飽和ポリエス
テル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹
脂、ビニルエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、塩
化ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロ
ン、ポリフェニレンサルファド樹脂、セメント類などが
挙げられる。この発明において結合材に充填する高比重
物質としては、例えば、鉛繊維、鉄粉、硫酸バリウム等
を挙げることができる。
【0013】
【実施例】
実施例1 以下にこの発明の詳細を実施の一例を示す図1に基づい
て説明する。図1はこの発明の表層および裏層よりも密
度の高い中間層を形成したロックウール成形板の断面図
である。図1において、11は密度の小さい表層部、12は
表層部11よりも密度の高い中間層部で、綿状のロックウ
ールと結合材の混合比率または結合材の材質を替え、あ
るいは結合材中に高比重物質、例えば、鉛繊維、鉄粉、
硫酸バリウムを充填し、表層部11よりも高密度に構成さ
れている。13は表層部11と同様に密度の小さい裏層部で
ある。
【0014】上記のとおり構成したことによって、図1
のロックウール成形板では、表層部11および裏層部13の
表面が粗で密度が小さく、吸音性能の低下が防止され、
表層部11よりも面密度の高い中間層部12によって透過損
失値が上昇し、遮音性能が向上し、ロックウール成形板
に吸音性能および遮音性能の双方を兼ね備えさせること
ができる。
【0015】 実施例2 ロックウール1号(JISA9504ロックウール保温材)に塩化
ビニル樹脂を5%混合して幅300mm、長さ300mmの型枠に6m
m厚さで展開し、しかるのち、前記ロックウール1号に塩
化ビニル樹脂を50%混合して型枠に7mm厚さで展開させ、
その上に前記ロックウール1号に塩化ビニル樹脂を5%混
合して型枠に10mm厚さで展開し、加圧・成形して中間層
が表層部および裏層部に比較して密度の高い厚さ15mm、
幅300mm、長さ300mmのロックウール成形板Bを得た。比
較のため、前記ロックウール1号に塩化ビニル樹脂を5%
混合して幅300mm、長さ300mmの型枠に25mm厚さで展開
し、加圧・成形して全体が均一な密度の厚さ15mm、幅30
0mm、長さ300mmのロックウール成形板Cを得た。得られ
たロックウール成形板B、Cのそれぞれについて、残響室
法により125〜4000Hzにおける吸音率を測定した。その
結果を表1に示す。また、ロックウール成形板B、Cのそ
れぞれについて、JIS A 1416-1974に準じて125Hz〜4kHz
における透過損失を測定した。その結果を表2に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】表1および表2に示すとおり、中間層が表層
部および裏層部に比較して密度の高いロックウール成形
板Bは、従来の全体が均一な密度のロックウール成形板C
に比較し、吸音率が若干劣るものの、透過損失が大幅に
上昇して遮音性能が向上しており、吸音性能ならびに遮
音性能の双方を兼ね備えていることは明らかである。
【0019】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明のロックウ
ール成形板は、軽量で吸音性能ならびに遮音性能の双方
を兼ね備えているため、遮音性能を有するものとの二重
貼り等の必要がなく、施工が容易であり、施工工数なら
びに費用を低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の表層および裏層よりも密度の高い中
間層を形成したロックウール成形板の断面図である。
【図2】従来の全体が均一な密度のロックウール成形板
の断面図である。
【符号の説明】
11 表層部 12 中間層部 13 裏層部 31 成形板

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 綿状のロックウールに合成樹脂等の結合
    材を混合して成形したロックウール成形板において、表
    層および裏層よりも密度の高い中間層を形成したことを
    特徴とする遮音性能に優れたロックウール成形板。
JP6163236A 1994-06-21 1994-06-21 遮音性能に優れたロックウール成形板 Expired - Lifetime JP3000854B2 (ja)

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JPH084144A JPH084144A (ja) 1996-01-09
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