JPH0586620U - 車両用空気清浄器のフィルタ構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の車両用空気清浄器においては、小型化
を図る際にはエアフィルタも同時に小型化して性能が低
下したり、あるいは短時間で目詰まりを生じてメンテナ
ンスが煩雑化するなどの問題を生じ、この点の解決を図
る。 【構成】 エアフィルタ１はフィルタエレメント３を波
型加工すると共に、前記波型加工されたものを更に前記
車両用空気清浄器のケースの二辺に沿うように略Ｌ字状
に湾曲させた形状とした車両用空気清浄器１０のフィル
タ構造としたことで所定投影面積でのエアフィルタ１の
有効面積の拡大を可能とし、小型化による性能低下、メ
ンテナンスの煩雑化の問題を解消し課題を解決する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は車両に搭載され車室内の空気を清浄する空気清浄器に関するものであ り、詳細には前記清浄器において空気を濾過するために備えられるフィルタの構 造に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の空気清浄器８０におけるエアフィルタ９０の構造の例を示すものが図２ であり、取付状態での外側から比較的に粒子径の大きい塵埃を濾過するためのプ レフィルタ９１ａと、微粒子の塵埃を吸着させるための帯電フィルタ９１ｂと、 臭気を吸着させるための活性炭フィルタ９１ｃとを積層して一体化したフィルタ エレメント９１に適宜な形状とした枠部９２を取付けたものであり、前記空気清 浄器８０の空気吸込口８１の近傍に例えばスライド溝８２を設けるなどして交換 自在となるように取付けるものであった。 尚、この外に前記エアフィルタ９０には、例えば比較的に目詰まりを早期に生 じ易いプレフィルタの部分を別体としたものなど各種の構成がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記した従来のエアフィルタ９０の構造においては、このエア フィルタ９０の有効面積が前記空気吸込口８１と略等しいものとなり、例えば空 気清浄器８０の小型化が要求されたときにはエアフィルタ９０の有効面積も同時 に狭いものとなり、これにより極めて短い使用時間において前記エアフィルタ９ ０の目詰まりを生じて頻繁な交換作業が必要となり、取扱が煩雑化する問題点を 生じ、また、この面積の縮小に伴って脱臭効果なども低下し、これらの点の解決 が課題とされるものと成っていた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は前記した従来の課題を解決するための具体的な手段として、プレフィ ルタと帯電フィルタと活性炭フィルタとを積層し一体化したエアフィルタを車両 用空気清浄器の空気吸込口に取付けるときの車両用空気清浄器のフィルタ構造に おいて、前記エアフィルタはフィルタエレメントを波型加工すると共に、前記波 型加工されたものを更に前記車両用空気清浄器のケースの二辺に沿うように略Ｌ 字状に湾曲させた形状としたことを特徴とする車両用空気清浄器のフィルタ構造 を提供することで比較的に小型の空気取入口でも長時間の使用と充分な浄化効果 が得られるものとして課題を解決するものである。

【０００５】

【実施例】

つぎに、本考案を図に示す一実施例に基づいて詳細に説明する。 図１に符号１で示すものは本考案に係るエアフィルタであり、このエアフィル タ１は空気清浄器１０への取付状態での外側からプレフィルタと帯電フィルタと 活性炭フィルタとが積層されたフィルタエレメント２と、前記空気清浄器１０に 取付けるための枠部３とで構成されるものである点は従来例のものと同様である が、本考案により前記フィルタエレメント２には波型加工と湾曲加工とが同時に 施されるものとなっている。

【０００６】 ここで、前記フィルタエレメント２に施される前記した夫々の加工について更 に詳細に説明を行えば、前記フィルタエレメント２には先ず面が波型となるよう に波型加工が施され、更に加えて前記空気清浄器１０のケース１１の二面に沿う ように略Ｌ字状に湾曲加工が施されているものとされている。

【０００７】 尚、前記した湾曲加工を施すに当たっては前記フィルタエレメント２には既に 波型加工が施されるものとなっているので、適宜な曲率を有するようにして波型 加工を損なうことの無いように湾曲加工が行われる。

【０００８】 また、前記フィルタエレメント２には上記した加工が施されたことで、これを 支持する枠部３も当然に略Ｌ字状に湾曲するものとなり、これに対応して前記ケ ース１１も空気吸込口１２が設けられる部分に蓋１３が設けられるなどして前記 エアフィルタ１の交換に適する適宜な構造に変更されるものとされている。

【０００９】 次いで、上記の構成としたエアフィルタ１の作用、効果について説明を行えば 、本考案によりフィルタエレメント２に波型加工を施し、更に加えて略Ｌ字状と なる湾曲加工を施したことでエアフィルタ１は所定の投影面積に対して非常に大 きな表面積を有するものとなる。

【００１０】

【考案の効果】

以上に説明したように本考案により、エアフィルタはフィルタエレメントを波 型加工すると共に、前記波型加工されたものを更に前記車両用空気清浄器のケー スの二辺に沿うように略Ｌ字状に湾曲させた形状とした車両用空気清浄器のフィ ルタ構造としたことで、例えば空気清浄器の小型化の要求に伴ってエアフィルタ の設置面積が縮小されたときにも、充分な有効面積を確保できるものとし、小型 化に伴う性能の低下あるいはエアフィルタの寿命の短縮を生じないものとして、 この種の車両用空気清浄器の実用性の向上に優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係る車両用空気清浄器のフィルタ構
造の一実施例を示す斜視図である。

【図２】 従来例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１……エアフィルタ ２……フィルタエレメント ３……枠部 １０……空気清浄器 １１……ケース １２……空気吸込口 １３……蓋

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 エアフィルタを車両用空気清浄器の空気
   吸込口に取付けるときの車両用空気清浄器のフィルタ構
   造において、前記エアフィルタはフィルタエレメントを
   波型加工すると共に、前記波型加工されたものを更に前
   記車両用空気清浄器のケースの二辺に沿うように略Ｌ字
   状に湾曲させた形状としたことを特徴とする車両用空気
   清浄器のフィルタ構造。