JPH0586505A - 人工毛髪 - Google Patents
人工毛髪Info
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- JPH0586505A JPH0586505A JP3243219A JP24321991A JPH0586505A JP H0586505 A JPH0586505 A JP H0586505A JP 3243219 A JP3243219 A JP 3243219A JP 24321991 A JP24321991 A JP 24321991A JP H0586505 A JPH0586505 A JP H0586505A
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Abstract
表面積1平方ミリメートル当たり103個以上、105
個以下の表面突起を有するポリエステルフィラメント製
の人工毛髪。 【効果】糸表面に高さ0.5μm以上、8μm以下で糸
表面積1平方ミリメートル当たり103個以上、105
個以下の表面突起を有しているポリエステルモノフィラ
メント製人工毛髪であるため、良好な艶消し性を有し、
かつ、腐食性の強い各種薬液でエッチング処理する必要
がないなどの優れた特徴を有する。かつら、ヘヤーウイ
ッグ、付け毛、またはヘヤーバンドなど毛髪を補う目
的、あるいはおしゃれなどの目的で毛髪部または頭部に
装着する様々な物の全部、あるいは一部分を構成する繊
維材料として好適なものである。
Description
好な艶消し性を示す表面突起を有するポリエステルフィ
ラメントから成る人工毛髪に関するものである。
はヘヤーバンドなどに用いられる人工毛髪の素材とし
て、近年、ポリエチレンテレフタレートに代表される飽
和ポリエステルを主成分とする繊維が、その優れた抗張
力、耐熱性、セット保持性の良さなどの点から広く用い
られるようになった。飽和ポリエステルを主成分とする
繊維を人工毛髪として用いる場合には易セット性、セッ
ト保持性、櫛通り性、光による退色が少ないなどの特性
のほか、特に人毛に近い適度な艶消し性と色が必要とさ
れるが、常法で製糸したポリエステル繊維そのままでは
糸表面が平坦で、かつ光の屈折率が高いためため、表面
光沢が強く、人工毛髪に適用することができない。この
点を改良するため、従来よりポリエステル繊維表面の艶
消し技術の提案が行なわれてきた。例えばポリエステル
繊維表面に多数の擦過傷を生じさせ粗面化し、艶消し人
工毛髪を得る方法が知られている。しかしながらこの方
法により得られた艶消し繊維は繊維表面に生じた擦過傷
のために繊維の強度が低下するという欠点を有してい
た。更に、特開昭61−245301号公報にはポリエ
ステルモノフィラメントをアルカリ性液で粗面化処理す
ることにより、表面光沢の抑制された艶消し人工毛髪を
得る方法が開示されている。また、特開昭63−127
16号公報には酸化硅素を主成分とする微粒子などを含
有するポリエステル系繊維をアルカリ性液で処理し、表
面に特定の微細な凹凸を形成させた人工毛髪用ポリエス
テル繊維およびその製造方法が開示されている。しかし
ながら、これらの繊維およびその製造方法は、いずれも
苛性ソーダ水溶液や酸性液などの腐食性の強い薬液で繊
維を処理する必要があるため、特別な処理工程および廃
液処理が必要となり、このため製造コスト高の要因とな
っていた。また、作業に危険を伴なったり製造装置が腐
食するなどの問題をも有していた。
維として、特公平2−50876号公報には表面に特定
形状の凸部を特定個数有し、繊度が20デニール以下の
モノフィラメントからなるポリエステル製スクリーン印
刷用の紗が公知である。かかるモノフィラメントは、製
織時における白粉スカムの発生を少なくするものであ
り、用途および目的が明らかに異なるものである。
の問題を有する特別なアルカリ性の薬液処理を行なう必
要のない、表面光沢の抑制され艶消し性に優れたポリエ
ステルフィラメントから成る人工毛髪の提供にある。
は、糸表面からの高さが0.5μm以上、8μm以下で
ある表面突起を糸表面積1平方ミリメートル当たり10
3個以上、105個以下有するポリエステルフィラメン
トから成る人工毛髪によって達成できる。以下、本発明
を詳細に説明する。本発明の人工毛髪とは、かつらある
いはヘヤーウイッグあるいは付け毛またはヘヤーバンド
など毛髪を補う目的、あるいはおしゃれなどの目的で毛
髪部または頭部に装着する様々な物の全部あるいは一部
分を構成する繊維材料をさすものである。本発明の人工
毛髪を構成するところのポリエステルフィラメントのポ
リエステルとは、テレフタル酸を主たる二官能性カルボ
ン酸とし、エチレングリコールを主たるグリコール成分
とするポリエステルが好ましいが、テレフタル酸の一部
あるいは全部を2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,
4´−ジカルボキシフェノキシメタン、イソフタル酸な
どに置き換えたもの、また、エチレングリコールの一部
あるいは全部をジエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ビスフェノールAのEO付加物、ブタンジオー
ルなどに置き換えたものであってもよい。また、少量で
あればトリメシン酸、トリメリット酸、硼酸、グリセリ
ン、トリメチロールプロパンなどの三官能化合物を共重
合したものでもよい。
の熱可塑性合成樹脂、例えばナイロン6,ナイロン6・
6などのポリアミド類、ポリエチレン,ポリプロピレン
などのポリオレフィン類、ポリテトラフルオロエチレ
ン,ポリフッ化ビニリデン,エチレン・テトラフルオロ
エチレンコポリマーなどの含フッ素ポリマー類などを
0.5重量%から50重量%の範囲でブレンド使用する
こともできる。
のフィラメント表面を基底にした概ね円錐小丘状や台丘
状および半球状などの突起のことであり、従来のアルカ
リ性薬液などでフィラメント表面をエッチングして付与
した凹凸とは明確に異なるものである。本発明のフィラ
メント表面に存在するところの高さ0.5μm以上、8
μm以下で糸表面積1平方ミリメートル当たり103個
以上、105個以下の表面突起の高さおよび単位面積当
たりの存在個数はELIONIX社のESM−3200
およびPMS−1を用い計測したものである。
エステルフィラメント表面には、高さ0.5μm以上、
8μm以下の表面突起が、糸表面積1平方ミリメートル
当たり103個以上、105個以下存在することが必須
である。表面突起の個数が糸表面積1平方ミリメートル
当たり103個以上、105個以下であっても、糸表面
の突起高さが0.5μmより低いと艶消し効果が不十分
となり、本発明の目的を達成できない。同様に、突起高
さが8μmを越えると表面のざらつきが肉眼で見えるよ
うになり、艶消し状態が不良となる。
m以上、8μm以下であっても、糸表面積1平方ミリメ
ートル当たりの表面突起の存在個数が103個より少な
いと艶消し効果が不十分となる。また、存在個数が10
5個より多いと隣接する突起と突起が重なり合うため
に、効果が不十分となる。ここで、表面突起のうち、高
さ1μm以上の表面突起が糸表面積1平方ミリメートル
当たり50個以上で、かつ高さ2μm以上の表面突起が
糸表面積1平方ミリメートル当たり10個以上存在する
と艶消し効果が一層顕著となるので、好ましい。
る方法で形成させたものでもよく、例えばポリエチレン
テレフタレート(以下、PETという)やポリブチレン
テレフタレート(以下、PBTという)などのポリエス
テルチップを溶融紡糸して得たフィラメントの表面に突
起形成性の薬剤、粒状物などを接触・固着してもよい
が、操作が複雑となる。より効率的には平均粒径が1μ
m以上、10μm以下の不活性粒子を0.1重量%以
上、10重量%以下含有するポリエチレンテレフタレー
トやポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルチ
ップを常法により溶融紡糸・延伸することにより得るこ
とができる。本発明のポリエステルフィラメントが含有
するところの不活性粒子の平均粒径は株式会社堀場製作
所製のCAPA−500を用いて測定したものである。
該不活性粒子の含有量は艶消し効果、およびモノフィラ
メントとしての物理特性の点から、0.1重量%以上、
10重量%以下が好ましい。また、平均粒径も艶消し効
果、およびフィラメントとしての物性の点から1μm以
上、10μm以下であることが好ましい。
するところの不活性粒子とは、有機粒子、無機粒子いず
れでもよく、例えば炭酸カルシウム,酸化硅素,酸化チ
タン,酸化アルミニウムなどの酸化物、燐酸カルシウ
ム,燐酸一水素カルシウム,燐酸二水素カルシウム,燐
酸カリウム,燐酸一水素カリウム,燐酸二水素カリウム
などの燐酸塩、硫酸バリウム,硫酸カルシウムなどの硫
酸塩、架橋ポリスチレンなどを挙げることができるが、
特に酸化硅素を主成分とする一次粒径が数十から数百n
mなどの微粒子が集合した凝集性粒子や球状の単分散性
粒子が取扱い易さや該フィラメントよりなる人工毛髪の
発色性などの面から好ましい。凝集性の酸化硅素粒子を
用いると該フィラメント表面に様々な形状の混在した突
起を形成させることができ、更には染色時に粒子内部に
も染料が侵入するため、人工毛髪のいわゆる白ちゃけを
防ぐことができる。一方、球状の単分散性酸化硅素粒子
を用いると表面突起の高さが比較的均一となり、よって
粒子を選択することで目的に応じた艶消し効果を発現す
ることができる。また、更には凝集性の酸化硅素粒子と
単分散性酸化硅素粒子を適宜使い分けたり、組み合わせ
て用いることもできる。また、上記した各種の粒子2種
以上を適宜、組み合わせて用いることもできる。
のでもよく、例えば丸、楕円、3角、T、Y、H、+、
5葉,6葉,7葉,8葉などの多葉形状、正方形、長方
形、菱形、繭型、馬蹄型などを挙げることができ、ま
た、これらの形状を一部変更したものであってもよい。
また、使用に当たってはこれら各種断面形状のフィラメ
ントを適宜組み合わせて用いることができる。
エステルフィラメント一本の太さは20デニール以上、
100デニールであることが、天然様の効果を発現させ
る点から望ましい。更に好ましくは25デニール以上、
80デニールである。本発明の人工毛髪をヘヤーバンド
として用いるときは、単一デニールのフィラメントを束
ねて用いても良いが、かつらあるいはヘヤーウイッグま
たは付け毛などとして用いる場合は30デニールから5
0デニールの範囲の太さのフィラメントを適宜組み合わ
せ、ミックスして用いることが好ましい。
活性粒子を0.1重量%以上、10重量%以下含有する
ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレ
ートなどのポリエステルチップを溶融紡糸・延伸するな
どして得た糸表面に高さ0.5μm以上、8μm以下で
糸表面積1平方ミリメートル当たり103個以上、10
5個以下の表面突起を有するポリエステルフィラメント
は次いで染色処理を行なう。染料は分散染料を使用でき
るが、耐光堅牢度が5級以上のものが使用中の人工毛髪
の変・退色が少ないので、好ましい。また、染色は公知
の染色キャリヤー剤を併用しても良いが、染色キャリヤ
ー剤を必要としない高圧染色が好ましい。また、染色前
の該ポリエステルモノフィラメントにカーボンブラック
や各種顔料などが添加されていてもよく、この場合には
染色時の染料が節約できたりばかりでなく、用途によっ
ては染色を行なう必要がないなど、好ましいものであ
る。
変・退色を防止するため公知の紫外線吸収剤を含有させ
ることができる。紫外線吸収剤としては、例えば2,2
−メチレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチル
ブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イ
ル)フェノール、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス
(α,α−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベン
ゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔3,5−ビス
(2,2−ジメチルプロピル)−2−ヒドロキシフェニ
ル〕ベンゾトリアゾール、2−(3−ターシャリーブチ
ル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロ
ロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ターシャリーブ
チル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾト
リアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス
(α,α−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベン
ゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤および2−ヒドロキシ−4−(メタクリロイルオキシ
エトキシ)ベンゾフェノン30〜50モル%とメタクリ
ル酸メチル70〜30モル%とのランダムコポリマー、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2´,4,
4´−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−(β−ヒドロキシエトキシ)−ベンゾフェノ
ン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メト
キシフェニル)メタンなどのベンゾフェノン系紫外線吸
収剤および酸化鉄微粒子などを挙げることができる。こ
れらの紫外線吸収剤中でもビス(5−ベンゾイル−4−
ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタンおよび2,
2−メチレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチ
ルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イ
ル)フェノールおよび2−〔2−ヒドロキシ−3,5−
ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−
ベンゾトリアゾールおよび酸化鉄微粒子などが溶融状態
のポリエステルに添加・混合する際の耐熱性が良好で高
い耐光性が得られるため、好ましく用いることができ
る。また、2−ヒドロキシ−4−(メタクリロイルオキ
シエトキシ)ベンゾフェノン30〜50モル%とメタク
リル酸メチル70〜30モル%とのランダムコポリマー
は高分子量でありポリエステルフィラメント中からのブ
リードアウトが少なく安定した耐光性が得られるため、
好ましく用いることができる。また、これらの各種紫外
線吸収剤の2種以上を組み合わせて用いることもでき
る。
ら人体を守るため、燐系,ハロゲン系,三酸化アンチモ
ンなどの公知の有機または無機質の難燃剤が含まれてい
てもよい。また、該人工毛髪には、フィラメントの帯電
によるまとわり付きや絡まり、あるいは埃の付着を防止
する目的で、毛髪を構成するポリエステルを変性、ある
いは帯電防止剤を表面付与したものでもよい。
エステルフィラメントからなる人工毛髪は表面の光沢が
抑制されているため、かつらあるいはヘヤーウイッグあ
るいは付け毛またはヘヤーバンドなど毛髪を補う目的、
あるいはおしゃれなどの目的で毛髪部または頭部に装着
する様々な物の全部あるいは一部分を構成する繊維材料
など、光によるキラ付き感の嫌われる様々な分野におい
て好適に用いることができる。
明する。なお、実施例中の艶消し性の評価は、フィラメ
ント5000本を束ね、直射日光の当たる屋内の窓際で
視覚判定し、繊維軸方向に直線的かつ連続した強い光沢
を示したものは人工毛髪として不適当なもの、また、く
すんだサラサラ感のある人の毛髪に類似した良好な艶消
し性を示したものを人工毛髪として好適なものと判定し
たものである。
量%含有する極限粘度(フェノールとテトラクロルエタ
ン1:1の混合溶剤中25℃で測定)0.67のポリエ
チレンテレフタレートチップを真空下160℃で8時間
乾燥した。該チップを、290℃でエクストルーダ型混
練機と計量ギヤポンプおよび50メッシュのガラスビー
ズと150メッシュの金網より成る濾過層とを有する紡
糸機により、孔径0.3mmの紡出孔を30ホール有す
る紡糸口金より溶融紡糸し、次いでトータル5.0倍に
延伸し、更に8%のリラックス処理を施した後に巻取っ
た。得られたポリエステルフイラメントの糸表面には、
高さ0.5μm以上、8μm以下の表面突起が糸表面積
1平方ミリメートル当たり約17000個存在し、その
表面突起のうち1μm以上の高さの表面突起が約200
0個で、更にその表面突起のうち2μm以上の高さの表
面突起が約1200個存在していた。また、糸強度は
3.8g/デニールで、糸の直径は60μmであった。
このフィラメントを高圧スミス染色機を用い、次に示す
染料液にて浴比20:1、130℃で60分間の条件で
染色を行ない、次いでハイドロサルファイト1.5g/
l,苛性ソ−ダ1g/l,アミラジン1g/lを含む水
溶液中(浴比20:1)にて80℃で20分間還元洗浄
を行ない、染め上がりフィラメントを得た。このフィラ
メントの艶消し性を評価したところ、くすんだサラサラ
感のある人の毛髪に類似した良好な艶消し性を示し、人
工毛髪として好適なものであった。 〔染料液〕 Sumikaron Brown 2.5% owf Miketon Polyester Black 0.3% owf Dianix Fast Yellow 1.5% owf Dianix Fast Dark Green 1.0% owf 実施例2 ポリエチレンテレフタレートチップ中の凝集性酸化硅素
粒子の平均粒径を1.16μmに変更した以外は、実施
例1と同様にしてポリエステルフィラメントを得た。フ
イラメントの突起の高さが0.5μm以上、8μm以下
の表面突起は糸表面積1平方ミリメートル当たり約20
000個存在していた。糸強度が3.9g/デニールの
染め上がりフィラメントを得た。このフィラメントの艶
消し性を評価したところ、くすんだサラサラ感のある人
の毛髪に類似した良好な艶消し性を示し、人工毛髪とし
て好適なものであった。
子を含有しないこと以外は実施例1と同様にしてフイラ
メントを得た。突起の高さ0.5μm以上の表面突起は
存在していなかった。このフィラメントの艶消し性を評
価したところ、直線的かつ連続した強い光沢を示し、人
工毛髪には適用できないものであった。
粒子の含有量を0.05重量%に変更した以外は実施例
1と同様にしてフィラメントを得た。フイラメント表面
には、高さ0.5μm以上の突起が糸表面積1平方ミリ
メートル当たり約800個存在していたが、艶消し性が
不十分で、人工毛髪には適用できないものであった。
粒子の含有量を15重量%に変更した以外は、実施例1
と同様にしてフィラメントを得た。高さ0.5μm以
上、8μm以下の突起が糸表面積1平方ミリメートル当
たり約13万個存在していたが、フィラメントは糸強度
が1.8g/デニールと低く、艶消し性も今一歩であり
人工毛髪としては好ましくなかった。
粒子の平均粒径を0.5μmに変更した以外は、実施例
1と同様にして得たフィラメントは0.5μm以上の表
面突起が糸表面積1平方ミリメートル当たり約300個
であり、艶消し性が不十分で、人工毛髪としては好まし
くないものであった。
粒子の平均粒径を12μmに変更した以外は、実施例1
と同様にして得たフィラメントは高さ8μm以上の表面
突起が糸表面積1平方ミリメートル当たり約3000個
存在し、肉眼で表面にザラ付きが観察され、糸強度も
1.6g/デニールと低く、人工毛髪としては好ましく
なかった。
なる人工毛髪は、糸表面に高さ0.5μm以上、8μm
以下で糸表面積1平方ミリメートル当たり103個以
上、105個以下の表面突起を有していた。該フイラメ
ントは、表面光沢が抑制された良好な艶消し状態を示
し、かつ、腐食性の強い各種薬液でエッチング処理する
必要がないなどの優れた特徴を有するものであり、かつ
らあるいはヘヤーウイッグあるいは付け毛またはヘヤー
バンドなど毛髪を補う目的、あるいはおしゃれなどの目
的で毛髪部または頭部に装着する様々な物の全部あるい
は一部分を構成する繊維材料として好適なものである。
Claims (3)
- 【請求項1】糸表面からの高さが0.5μm以上、8μ
m以下である表面突起を糸表面積1平方ミリメートル当
たり103個以上、105個以下有するポリエステルフ
ィラメントから成る人工毛髪。 - 【請求項2】糸表面の表面突起のうち、高さ1μm以上
の表面突起が糸表面積1平方ミリメートル当たり50個
以上であり、かつ、高さ2μm以上の表面突起が糸表面
積1平方ミリメートル当たり10個以上である請求項1
記載の人工毛髪。 - 【請求項3】人工毛髪のポリエステルフィラメント一本
の太さが20デニール以上、100デニール以下である
請求項1または2記載の人工毛髪。
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