JPH0586248A - プラスチゲル組成物及び該組成物を用いた成形体 - Google Patents

プラスチゲル組成物及び該組成物を用いた成形体

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JPH0586248A
JPH0586248A JP3278277A JP27827791A JPH0586248A JP H0586248 A JPH0586248 A JP H0586248A JP 3278277 A JP3278277 A JP 3278277A JP 27827791 A JP27827791 A JP 27827791A JP H0586248 A JPH0586248 A JP H0586248A
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JP
Japan
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plastigel
resin
vinyl chloride
plasticizer
weight
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JP3278277A
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Inventor
Toshihiko Hori
登志彦 堀
Toshio Nagase
敏夫 永瀬
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】平均単一粒径が0.5μm以下の塩化ビニル系
樹脂100重量部と平均単一粒径が5μm以上の塩化ビ
ニル系樹脂に該樹脂の0.3〜3倍重量の可塑剤を吸収
させた膨潤樹脂5〜100重量部と平均単一粒径が0.
5μm以下の充填剤20〜100重量部を可塑剤40〜
80重量部の中に分散させた、常温における粘度が剪断
速度1sec-1で50万cps以上500万cps以下、剪断速
度100sec-1において50万cps以下の粘度を有するプ
ラスチゲル組成物。 【目的】本発明は、上記成形方法において、バリの発生
を容易に防止でき、任意の形状に容易にかつ正確に成形
し得るプラスチゲルを提供する目的である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高価な金型及び高圧の
射出装置を使用することなく、常圧下の押し出し成形な
どの方法により簡単な吐出口金により、任意の形状、特
に薄い肉厚部分をもつ形状の軟質成形品などを容易に製
造することができるプラスチゲル組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用窓ガラスなどの周辺部にシール
や装飾を目的として、合成樹脂やゴムのガスケットを取
付けることが通常行われている。従来、このガスケット
は、溶融押し出しなどの方法で成形するが、その成形品
はひも状であるため、強く曲げすぎるとガスケットにシ
ワが寄ったりして外観が悪化したり、取り付けが困難で
あるという問題があった。さらに、人手を要するという
問題があった。この問題を解決するために、例えば、自
動車窓ガラスをその周縁部に空間を形成した成形型内に
配置し、合成樹脂や、ゴムなどのガスケット材料を溶融
状態で上記空間部に射出し、冷却した後に金型内より取
出し、ガラス周縁部にガスケット材料と一体化したガス
ケット付窓ガラスを製造する方法が提案されている。し
かしこの方法においては、合成樹脂やゴムを溶融した高
粘度状態で射出するため、ガスケット材料が、ガラスと
成形型の接触面に浸入してバリなどが発生し易い欠点が
あった。これを避けるために、すき間をなくそうと成形
型の締め付けを強くすると、ガラスが破損するという問
題があった。特に窓ガラスが、曲げ加工されたものなど
においては、ガラスの弯曲度を均一化するのが困難で、
そのため、成形型を締め付けたとき、集中的に応力がか
かる箇所があり破損に至る場合が多い。さらに、ガスケ
ット材料として、合成樹脂やゴムを使う場合、射出成形
機内で溶融させ流動性を付与した後に成形型内に射出す
るが、溶融状態での粘度が高いため、高圧で射出するこ
とを要する。そのために、ガラスと、成形型とのすき間
に高圧がかかるため、バリの発生を防ぐのが二重に困難
となる事情がある。上記問題を解決するために、ガスケ
ット成形材料としてプラスチゾルを用いることが提案さ
れている(特開平1−122722号)。この方法は、
成形型内に窓ガラスを配置し、この窓ガラスの周縁部と
前記成形型内面との間にガスケット成形用キャビティ空
間を形成し、ガスケット形成材料としてプラスチゾルを
前記空間に射出した後加熱固化させる方法である。この
方法によると、低圧で成形できるので、窓ガラス部周辺
の締付けをさほど強くしなくてもよいのでバリの発生が
防ぎ易いと考えられる。しかしこの方法でも、成形型と
ガラスの締め付けが弱いと、すき間にゲルが浸入してバ
リの原因となる可能性が大きく、また、密封された成形
型内にプラスチゲルを低圧で射出するので、気泡を巻き
込んだ状態で成形される恐れがあり、外観を損ねたり、
製品となってからの強度に問題を生ずる懸念がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記成形方
法において、バリの発生を容易に防止でき、任意の形状
に成形し得るプラスチゲルを提供することを目的とする
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記プラ
スチゲルの欠点はプラスチゲルの粘弾性的性質に依存す
ると考え、まず、短時間では自重で殆ど変形しない程度
の粘度の高いプラスチゲルにすることが必須である点及
びプラスチゲルに添加されている粒子の径を小さくする
と有効表面積が増大して粒子表面に束縛される可塑剤が
増加して流動性に寄与する可塑剤逆に減少して粘度が急
に増加する現象さらに塩化ビニル系樹脂に可塑剤を膨潤
させると同じ原理により粘度が上がる現象をプラスチゲ
ルの粘度上昇に利用することを想到し、プラスチゲルの
高粘性挙動を配合微粒子の配合量と粒径及び可塑剤の膨
潤度の条件を選定することによって制御すれば、上記バ
リ発生及び気泡の問題を解消できることを見出してこの
知見に基づき本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明は、平均単一粒径が0.5μm以下の塩化ビニル系
樹脂100重量部と平均単一粒径が5μm以上の塩化ビ
ニル系樹脂に該樹脂の0.3〜3倍重量の可塑剤を吸収
させた膨潤樹脂5〜100重量部と平均単一粒径が0.
5μm以下の充填剤20〜100重量部を可塑剤40〜
80重量部の中に分散させた、常温における粘度が剪断
速度1sec-1で50万cps以上500万cps以下、剪断速
度100sec-1において50万cps以下の粘度を有するプ
ラスチゲル組成物及びこの組成物を常圧下に特定形状に
押し出して、これを加熱熔融して得た成形体を提供する
ものである。
【0005】本発明に用いるプラスチゲルは、塩化ビニ
ル樹脂を可塑剤中に分散させたものであって、常温にお
ける短時間の放置では、自重では流動変形しない程度の
高粘度組成物である。本発明プラスチゲルは、可塑剤に
膨潤させた塩化ビニル系樹脂と非膨潤の塩化ビニル系樹
脂を使用する点に特徴がある。前者は膨潤によってプラ
スチゲルの高粘度化に寄与し、後者は粒径を小さくする
ことによって高粘度化に寄与するものである。本発明プ
ラスチゲルの塩化ビニル系樹脂成分に用いる平均単一粒
径が0.5μm以下の塩化ビニル系樹脂とは、塩化ビニ
ル単独重合体又は他のモノマーとの共重合体で、乳化重
合や、微細懸濁重合の特定の重合条件を選定して得られ
る1次粒径が0.5μm以下の微粒の重合体であって、
プラスチゾル又はプラスチゲル加工に用いられるもので
あれば何でも使いうる。
【0006】本発明プラスチゲルにおいては、平均単一
粒径が0.5μm以下の塩化ビニル系樹脂が必須である
が、例えば、他の条件によって本発明プラスチゲルの高
粘度が既に達成されている場合などは、平均単一粒径が
0.5μmを超える塩化ビニル系樹脂を50重量%以下
の範囲で置き換えることができる。このように平均単一
粒径の大きい樹脂で一部置き換えた塩化ビニル系樹脂
も、本発明の平均単一粒径5μ以下の塩化ビニル系樹脂
の概念に含めるものとし、この割合を50重量%以下の
範囲で変化させて粘度調節する手法として好適に使用す
ることができる。従って、本発明の当該非膨潤樹脂の使
用量には、ここに一部置き換えた粒径の大きい塩化ビニ
ル系樹脂分を算入する。本発明において、塩化ビニル系
樹脂中に平均単一粒径が0.5μmを超える塩化ビニル
系樹脂が50重量%以上となると、常温における粘度が
剪断速度1sec-1で50万cps以上500万cps以下、特
に100万cps以上にするためには充填剤などを比較的
多量に使用しなければならず、その結果、硬度が上が
り、物性が低下する問題が発生する。
【0007】また、本発明プラスチゲルの塩化ビニル系
樹脂として、平均単一粒径0.5μm以下の微粒子が凝
集した凝集体を好適に使用することができる。塩化ビニ
ル系樹脂微粒子を凝集する方法としては、重合ラテック
スを酸、塩、電解(電気)、遠心、浮遊、透析、熱など
によってラテックスの安定性を壊して凝固し、乾燥する
方法やスプレー乾燥によって凝集する方法などがある。
このように凝集したものを適当な方法で可塑剤中に添加
すると前記1次粒径の微粒子に分散する。本発明に用い
る第二の樹脂成分である平均単一粒径が5μm以上の塩
化ビニル系樹脂は、塩化ビニル単独重合体又は共重合体
であり、該粒径の粒子が凝集した凝集体を使用できるこ
とは第一の樹脂成分の場合と同様である。
【0008】本発明プラスチゲルに用いる第二樹脂成分
に可塑剤を吸収させた膨潤樹脂は、5μm以上の塩化ビ
ニル系樹脂をリボンミキサーやヘンシェル、ニーダーな
どの加熱しながら撹拌できる装置に入れて、塩化ビニル
系樹脂が可塑剤を吸収する温度以上に加熱し、塩化ビニ
ル系樹脂100重量部に対し、例えば30〜300重量
部の可塑剤を吸収させることにより粉末状に得られる。
ただし、平均単一粒径が5μmより小さい塩化ビニル系
樹脂を用いた場合には可塑剤の吸収に時間がかかるか、
又は吸収完了時にはゲル化してしまいブロック状とな
り、粉末状の場合のようにプラスチゲル中にうまく分散
できなくなる。故に、可塑剤を膨潤させる塩化ビニル系
樹脂の粒径を5μm以上に選定することが膨潤方法によ
る高粘度プラスチゲルを得る場合に必須条件となる。本
発明プラスチゲルは、このように使用する塩化ビニル系
樹脂の一部に可塑剤を膨潤させて粘度を高くする手法と
他の樹脂成分粒子の粒径及び充填剤の粒子の粒径を非常
に小さくすることによる粘度向上の相乗作用によって、
プラスチゲルの高粘度化を達成しているものである。
【0009】本発明プラスチゲルに用いる可塑剤は、D
OP、DHP、DINP、DIDPなどのフタル酸系エ
ステル、DOA、DOSなどの脂肪酸系エステル、アジ
ピン酸とポリエチレングリコールの縮合物などのポリエ
ステル、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステ
ル、TCPなどのリン酸エステルなど通常ポリ塩化ビニ
ル加工に使用できる可塑剤を単独又は混合して使用する
ことができる。本発明プラスチゲルに用いる充填剤は、
炭酸カルシウム、マイカ、タルク、カオリンクレー、セ
ライト、アスベスト、パーライト、バライタ、シリカ、
ケイ砂、リン片状黒鉛、ドロマイト石灰石、石膏、アル
ミニウム微粉、無水ケイ酸、炭酸カルシウムなどの微粒
子の無機物、有機・無機複合系チクソトロープ剤、有機
チクソトロープ剤などが挙げられ、チキソトロープ剤と
しては無水ケイ酸、含水ケイ酸などのケイ酸系と有機ベ
ントナイトなどのベントナイト系とサイロデックスなど
のアスベスト系とジベンジリデンソルビトールのような
有機系などが使用可能であり、必要量前記ポリ塩化ビニ
ルと可塑剤の組成物に添加して用いられる。平均単一粒
径が0.5μm以下の充填剤が必須であるが、例えば、
他の条件によってプラスチゲルの粘度が十分高い場合な
どは、平均単一粒径が0.5μm以上の充填剤によっ
て、50重量%以下の範囲で置き換えることができる。
このように一部を粒径の大きい充填剤で置き換えたもの
も本発明の充填剤の概念に含むものとして、本発明の配
合割合の中に算入する。
【0010】平均単一粒径が0.5μmを超える充填剤
が50重量%以上になると、常温における粘度が剪断速
度1sec-1で50万cps以上500万cps以下、特に10
0万cps以上にするためには充填剤を多量に使用しなけ
ればならず、その結果、硬度が上がり、物性が低下する
問題が発生する。本発明プラスチゲルに用いる充填剤
は、プラスチゲルの粘度を向上させる一方で、口金から
押し出すときに高粘度物質に見られる粘弾性挙動すなわ
ち形状の膨張を押さえる作用も有していて、成形体の寸
法精度を維持することができる。本発明プラスチゲルを
高粘度化する他の方法として、可塑剤に、ゴム、樹脂な
ど高分子を溶解させる方法がある。好ましい溶解ポリマ
ーとしてポリ塩化ビニル、NBR、EVAなどが挙げら
れる。その他の物質であっても可塑剤に対して溶解性が
あり、高粘度化しうるものであってもよい。
【0011】本発明プラスチゲルには、希釈剤、安定
剤、顔料、紫外線吸収剤など通常ポリ塩化ビニル加工に
使用できる配合剤を適宜使用することができ、これによ
っても粘度が変更する。本発明プラスチゲルにおいて
は、必須成分として使用する2種の塩化ビニル系樹脂と
充填剤によって、高粘度化を達成するものであるが、そ
れぞれの配合割合は、樹脂の平均単一粒径、充填剤と可
塑剤の種類と配合量によって相違し、本発明プラスチゲ
ルが特定の高粘度範囲に入るように3成分の配合量を選
定することができる。本発明プラスチゲルは、平均単一
粒径が0.5μm以下の非膨潤塩化ビニル系樹脂100
重量部に対して、平均単一粒径が5μm以上の塩化ビニ
ル樹脂に該樹脂の0.3〜3倍重量の可塑剤を吸収させ
た膨潤樹脂5〜100重量部及び平均単一粒径が0.5
μm以下の充填剤20〜100重量部を可塑剤40〜8
0重量部に分散させたものである。
【0012】この配合割合において、膨潤塩化ビニル系
樹脂成分が5重量部未満では成形品の硬度が高くなりす
ぎ、100重量部を超えると成形品の表面の肌目が粗く
なり外観が悪化する。この配合割合において、充填剤の
割合が20重量部より少ないとプラスチゲルの粘度が低
く、100重量部より多いとチクソトロピー性が下が
り、賦形されたゲルの形状が崩れ易い。さらに可塑剤の
割合が40重量部より少ないと成形品が堅くなり、80
重量部より多いとプラスチゲルの粘度が低下する。
【0013】本発明プラスチゲルは、プラスチゲルの常
温における粘度は剪断速度1sec-1で50万cps以上50
0万cps以下、剪断速度100sec-1において50万cps
以下の粘度である必要がある。剪断速度1sec-1で50
万cpsより小さいと、成形型内にプラスチゲルを充填し
たときに、流動し、開放部より、流出してしまう危険が
ある。一方、500万cpsより大きいと流動性が悪く、
常圧で押出成形が困難になる。また剪断速度100sec
-1において、50万cpsより大きいと、供給配管抵抗が
大きく、供給圧を高くしなければならず、本発明の目的
である、容易な成形ができなくなってしまうばかりでな
く、吐出性が劣り、任意の形状の製造が困難になる。上
記のようなプラスチゲルの各成分を合わせて既存のプラ
ネタリーミキサー、ニーダー、ロールなど、公知の混合
機で混合撹拌して本発明プラスチゲルを製造することが
できる。本発明プラスチゲルは、例えば、図1のような
押出機によってガラス周縁部にガスケットを成形して付
着させることができる。ガラスの全周縁部に形成する場
合、吐出開始部と吐出終了部が不連続となるが、加熱処
理前のプラスチゲルは容易に形状を補修成形することが
できるのでヘラなどでの連続曲面に容易に修正すること
ができる。
【0014】本発明プラスチゲルを窓ガラス周縁部に付
着させたのち、加熱することによってプラスチゲルは溶
融し、室温に冷却することによって強度を大きくするこ
とができる。当該加熱方法は熔融に十分な熱量を与える
ものであれば特に制限なく使用でき、熱風、高周波誘電
加熱、高周波誘導加熱など、プラスチゾルの溶融に用い
られる任意の方法で行うことができる。さらに、本発明
プラスチゲルは、これが接触して成形されるガラスなど
に対する接着性を有することが望ましい。本発明プラス
チゲルにガラスなどに対する接着性を付与するには、塩
化ビニル系樹脂が、塩化ビニルと他の官能基含有モノマ
ーとの共重合体にする方法を用いることができる。官能
基含有モノマーの例としては、2−ヒドロキシプロピル
メタクリレートなどの水酸基含有モノマー、グリシジル
メタクリレートなどのエポキシ基含有モノマー、無水マ
レイン酸などのカルボキシル基含有モノマー、ジメチル
アミノエチルメタクリレートなどのアミノ基含有モノマ
ーなどが挙げられる。これらの共重合体を単独又は通常
のポリ塩化ビニルと混合することによってガラスに対す
る接着性を付与できる。接着強度を上げるために官能基
の種類に応じた架橋剤を併用することもできる。
【0015】本発明プラスチゲルに接着性を付与する他
の方法として、ガラスの表面へのプライマー塗布が挙げ
られる。ガスケットの付着する部分に予め接着用プライ
マーを塗布しておくことによって接着性が付与できる。
本発明プラスチゲルの接着性を付与する他の方法とし
て、接着性付与剤をプラスチゲル中に添加する方法が挙
げられる。接着性付与剤としては、ポリエチレンイミ
ン、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。
これらの方法による接着性は、ガラス表面などに存在す
る水酸基と官能基の反応又は水素結合によって発現され
るものと思われる。本発明プラスチゲルの接着強度は、
90°剥離試験によって評価することができる。本発明
では、この接着強度は、0.1kg/cm(引張強度200m
m/min)以上、特に1kg/cm以上あることが望ましい。
本発明プラスチゲルに接着性を付与する場合は、平均単
一粒径0.5μm以下の塩化ビニル系樹脂を含む非膨潤
塩化ビニル系樹脂成分又は可塑剤膨潤塩化ビニル系樹脂
のいずれか一方又は両成分の全部又は一部に2.5〜5
0重量%の極性ビニル単量体単位を含む塩化ビニル共重
合体を使用することができる。
【0016】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。 実施例1〜4、比較例1〜6 ゼオンレジン51[日本ゼオン(株)製塩化ビニル樹脂、
平均粒径40μm]100重量部とジイソノニルフタレ
ート100重量部をリボンミキサーに入れ、混合しなが
ら100℃で20分加熱し、粉末状の可塑剤吸収ゼオン
レジン51を得た。次に第1表に示す各原料の表示量を
ホバート式ミキサーで混合し、脱泡してプラスチゲルを
調製した。得られた各プラスチゲルを2枚のガラス板
に、それぞれ塗布厚3mm、塗布幅150mm×100mmに
なるように塗布し、180℃の熱風循環式オーブン中で
10分間加熱した。こうして得られたシートを用いて、
各種物性を測定し、評価した。物性の測定法及び評価法
は、下記の通りである。
【0017】〈硬度〉前記サンプルを50mm×100mm
のシート3枚に裁断し、3枚のシートをかさねて、スプ
リング式硬さ試験(A型)で硬度を測定した。(JIS
K-6301に基づく。) 〈引張強さ〉JIS K-7113に準じた。 〈加熱後の形状〉図1は、本発明のガラス周縁部に直接
プラスチゲルを吐出させる装置と、所定の形状を有した
ガン口金よりプラスチゲルを吐出させながらガラス周縁
部にプラスチゲルを付着させている状態を示す斜視図で
ある。1はガラス、2は吐出されたプラスチゲル、3は
ガン吐出口金、4はプラスチゲル供給ホースを示す。前
述のプラスチゲルをタンクに入れ、スネークポンプにて
加圧し、10mmφの内径を有するホース4よりガン吐出
口金3より50cc/minで吐出し、30cm×50cm×3m
m厚さのガラスの周縁部に移動しながらガラス面垂直方
向の最大厚さ20mm、水平方向の巾10mmのゲルを付着
させ、180℃の熱風炉中で、15分間加熱した。しか
るのち室温近くまで冷却し、加熱後の形状を目視で評価
した。 〈粘度〉ロトビスコ回転粘度計を用いて剪断速度1sec
-1と剪断速度100sec-1での粘度を測定した。 コントロールコンソール:HAAKE ROTOVIS
CO RV−3 センサー:コーンプレート型 PK−2 第1表に評価結果を示した。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】注 1)ゼオンレジン43F:日本ゼオン(株)製塩化ビニル
樹脂、平均粒径0.2μm 2)エポキシ基含有PVC:塩化ビニル97重量%、グ
リシジルメタクリレート3重量%からなる平均粒径0.
2μm、平均重合度1200の塩化ビニル樹脂 3)ゼオンレジン121:日本ゼオン(株)製塩化ビニル
樹脂、平均粒径1.0μm 4)ゼオンレジン51:日本ゼオン(株)製塩化ビニル−
酢酸ビニル3.5重量%共重合体、平均粒径40μm 5)エポキシ樹脂:旭電化工業(株)製ビスフェノールA
型エポキシ樹脂E−4001 6)ポリエチレンイミン:日本触媒化学工業(株)製ポリ
エチレンイミンSP−018 7)カルシーズPL:神島化学工業(株)製微粒炭酸カル
シウム、平均粒径0.1μm 8)ホワイトンB:白石工業(株)製微粒炭酸カルシウ
ム、平均粒径3.6μm
【0021】実施例1、実施例2、実施例3、実施例4
とも、吐出口金からのプラスチゲルの吐出はスムーズ
で、断面形状は所定の形状を維持し、加熱後も、形状は
変化することなく、外観、強度共に満足のいくガスケッ
ト付窓ガラスを得ることができた。また、実施例2、実
施例3は、ガラスへのガスケットの接着が強固で容易に
剥離できないものが得られた。比較例2及び4は、吐出
口金からプラスチゲルはスムーズに吐出されるが、加熱
後少し形状が崩れてしまった。比較例4は、吐出するこ
とができなかった。比較例5は、吐出口金からプラスチ
ゲルはスムーズに吐出されるが、所望の形を保てず、す
ぐに流れ出してしまった。
【0022】比較例1は成形品の硬度が大きすぎ、ガス
ケットとして不適であった。比較例3は成形品の引張強
さが小さくて脆いものであった。比較例5はプラスチゲ
ルの粘度が高すぎて吐出できなかった。比較例6はプラ
スチゲルの粘度が低すぎ、吐出後ガスケット形状が直ち
に崩れた。比較例2及び4は加熱後、少し形状が崩れて
しまった。
【0023】
【発明の効果】本発明プラスチゲルを用いれば、高価な
金型及び高圧の射出装置を使用することなく、常圧下の
押し出し成形で簡単な吐出口金の形状によりバリのない
成形品を容易にかつ正確に製造することができる。ま
た、常圧下の成形であるのでガスケットを付けるべき窓
ガラスなどの破損を防止できるばかりでなく、大きなガ
ラスへのガスケット付加を容易に行うこともできる。
【0024】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のガスケット付窓ガラスの製造
法の1例を示す斜視図である。
【0025】
【符号の説明】
1 ガラス 2 吐出されたプラスチゲル 3 ガンの吐出口金 4 プラスチゲル供給ホース
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年5月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】<硬度>前記サンプルを50mm×100
mmのシート3枚に裁断し、3枚のシートをかさねて、
スプリング式硬さ試験(A型)で硬度を測定した。(J
ISK−6301に基づく。) <引張強さ>JIS K−7113に準じた。 <加熱後の形状>図1は、本発明のガラス周縁部に直接
プラスチゲルを吐出させる装置と、所定の形状を有した
ガン口金よりプラスチゲルを吐出させながらガラス周縁
部にプラスチゲルを付着させている状態を示す斜視図で
ある。1はガラス、2は吐出されたプラスチゲル、3は
ガン吐出口金、4はプラスチゲル供給ホースを示す。前
述のプラスチゲルをタンクに入れ、スネークポンプにて
加圧し、10mmφの内径を有するホース4よりガン吐
出口金3より50cc/min吐出し、30cm×50
cm×3mm厚さのガラスの周縁部に移動しながらガラ
ス面垂直方向の最大厚さ20mm、水平方向の巾10m
mのゲルを付着させ、180℃の熱風炉中で、15分間
加熱した。しかるのち室温近くまで冷却し、加熱後の形
状を目視で評価した。 <粘度>ロトビスコ回転粘度計を用いて剪断速度1se
−1剪断速度100sec−1での粘度を測定した。 コントロールコンソール:HAAKE ROTOVIS
CO RV−3 センサー:コーンプレート型PK−1−3° 第1表に評価結果を示した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均単一粒径が0.5μm以下の塩化ビニ
    ル系樹脂100重量部と平均単一粒径が5μm以上の塩
    化ビニル系樹脂に該樹脂の0.3〜3倍重量の可塑剤を
    吸収させた膨潤樹脂5〜100重量部と平均単一粒径が
    0.5μm以下の充填剤20〜100重量部を可塑剤4
    0〜80重量部の中に分散させた、常温における粘度が
    剪断速度1sec-1で50万cps以上500万cps以下、剪
    断速度100sec-1において50万cps以下の粘度を有す
    るプラスチゲル組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の組成物を常圧下に押し出し
    て成形し、これを加熱熔して得た成形体。
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