JP2007302755A - 自動車用接着剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境上の問題がない材料を用い、簡易な配合により、加熱処理工程前後に求められる諸性能を改善する。
【解決手段】本発明の自動車用接着剤は、ゴム成分と重合性成分を必須成分として含み、かつ重合性成分が金属塩構造を有する単量体又はオリゴマーからなっているものである。重合性成分である単量体又はオリゴマーの形態としてはアクリル酸又はメタアクリル酸の誘導体であるカルシウム、アルミニウム、亜鉛もしくはマグネシウムとの金属塩、又はそれらの混合物が好ましい。重合性成分である単量体又はオリゴマーの配合割合は、ゴム成分100重量部に対して1〜30重量部が適当である。
【選択図】なし

Description

本発明は有機合成による接着剤、特に金属板などのパネルを接合するための自動車用接着剤に関し、特にマスチックシーラーと呼ばれる接着剤に関する。
自動車用接着剤としては、パネルの接合に用いるマスチックシーラーの他に、水漏れを防止するスポットシーラーや強度と防錆効果を高めるヘミングシーラーなどが用いられている。マスチックシーラーは、一般に他のシーラーよりも柔軟な性質を示す。
マスチックシーラーは車両メーカーの溶接現場で使用され、防錆油やプレス油などが塗布された金属基材上に塗布してパネルを接着するものであるので、油面定着性が求められるため、一般に、親油性を有するポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレンブタジエンゴム(SBRゴム)又はニトリルゴム(NBRゴム)等のゴム系成分に、芳香族系の可塑剤やプロセスオイル系鉱油類を配合して調製されており、それを目的箇所に塗布し硬化させている。
マスチックシーラーのゴム系成分を硬化させる架橋反応は、一般に接着剤の塗布後すぐには行なわれず、金属板の目的箇所に接着剤を塗布した後、(1)アルカリ水槽で金属板表面の油膜を除去する脱脂工程、(2)金属板表面に塗料を付着しやすくする燐酸金属塩からなる防錆層を析出させて固定する化成処理工程、及び(3)金属板を電着槽に浸漬する電着塗装工程を経た後、(4)電着塗料を加熱して硬化させる加熱処理工程(例えば、170℃で30分間加熱する。)に至って初めて行われる。
したがって、(4)の加熱処理工程に至るまでの接着剤は未硬化の状態であるので、それまでの工程を未硬化状態で経てくるために、マスチックシーラーには水洗いに対する耐シャワー性及び耐ブロッキング性が要求され、さらに、金属板に接着剤を塗布するときの押し出し作業が確保できるだけの高粘度性、耐垂れ性及び耐水性が要求される。ここで、ブロッキング性とは水没時の水圧による圧縮と引き上げ時の開放広がりに追従する性質をいう。
マスチックシーラーには、また、耐液汚染性と呼ばれる性質も要求される。これは、電着塗料は電着塗料溶液の電気的変化に敏感であるため、上記の工程(1)〜(3)に用いる各処理液のpHが異なることによって接着剤から呈色性を示す物質やイオンが溶出しないこと、さらにはシリコーンなどの撥水性物質があると電着塗料膜にハジキによる欠陥が生じるので、そのような撥水性物質が溶け出さないことである。
接着剤を加熱硬化型とするために、架橋剤として硫黄加硫剤や過酸化物加硫剤の他、チオウレア系、チアゾール系、チウラム系、ジチオカルバニン酸塩類、キノンジオキシム系などの架橋剤が使用されている。
また、加熱炉での(4)の加熱処理工程後、室温に戻したときに硬化反応の影響によって金属表面に微妙な歪が残らない様に発泡剤を添加したり、水分による異常な発泡を抑えるために脱水剤を添加したりするなどの工夫もなされている(特許文献1参照。)。
下地となる金属板としては、冷間圧延鋼板の他、最近では車輌の軽量化に伴って亜鉛表面処理鋼板やアルミニウム鋼板、皮膜付き高潤滑亜鉛鋼板など多彩になっているために、接着剤に付着補助剤の添加が検討されている。そのような付着補助剤としては、アクリル樹脂や塩化ビニル樹脂、キシレン樹脂、シランカップリング剤、有機の酸無水物、メタアクリル酸モノマー、燐酸系モノマーなどが挙げられている。
特開平10−34068号公報
しかし、付着補助剤として挙げられている物質のうち、塩化ビニル樹脂、キシレン樹脂及び有機の酸無水物は環境上の問題がある。
また、焼き付け硬化時に接着剤中に水分が残存していると異常な発泡状態になることがあり、これを避けるため酸化カルシウム粉末を接着剤に添加することがあるが、その場合、貯蔵中に燐酸系モノマーが酸化カルシウム粉末と中和反応してしまい、充分な効果を保証できていないのが現状である。
したがって添加剤の配合処方は非常に複雑になり、中には添加した添加剤の効果が他の添加剤によって相殺されてしまうこともあるので最終物性の設計が難しくなっている。
また、加熱炉では金属板の接合部位が熱膨張によってずれる動きをすることがあるが、そのずれた状態で添加剤が硬化して固化しやすく、それが室温での冷却後に残留歪を生じる原因となる。そのため固化の程度に応じて接合部位毎に発泡倍率や硬度などを変えた接着剤を用いることで対応しているのが実情である。
更に昨今は世界中の車両メーカーに同品質の自動車用接着剤を供給する必要があり、添加剤の原材料の種類が多くなることは現地調達上好ましくない。また、塩化ビニルや、可塑剤のフタル酸ジオクチル(DOP)や無水フタル酸などの環境上の問題から規制される原料を用いずに、低公害な原料を用いることが要請されている。
そこで本発明は、環境上の問題がない材料を用い、簡易な配合により、加熱処理工程前後に求められる諸性能を達成できる自動車用接着剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、接着剤の各種被着体に対する付着力や引張り物性、油面定着性、耐バックリング性(硬化前の圧縮、引張りに対する追従性)などの知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明の自動車用接着剤は、ゴム成分と重合性成分を必須成分として含み、かつ重合性成分が金属塩構造を有する単量体又はオリゴマーからなっているものである。
金属塩構造を構成する金属としては、カルシウム、アルミニウム、亜鉛又はマグネシウムが好ましい。これらの金属は基材鋼板と比較してイオン化傾向が大きく、置換して接着力を得やすい。それらの金属を1種又は2種以上を選択して使用することができる。
重合性成分である単量体又はオリゴマーの形態としては、ビニル基、アリル基、アリール基などの不飽和結合をもつものでよいが、ラジカル重合性の高いアクリル酸又はメタアクリル酸の誘導体であるカルシウム、アルミニウム、亜鉛もしくはマグネシウムとの金属塩、又はそれらの混合物は特に有機酸化物を添加しなくてもゴムの架橋温度でラジカル重合しやすいという理由で好ましい。さらに、アクリル系の燐酸金属塩でもよい。
ゴム成分としてはブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム又はニトリルゴムがコストパフォーマンス(費用対効果)のある汎用ゴムで基板表面の油とも相溶性があり、油面定着性があるという理由で好ましい。
重合性成分である単量体又はオリゴマーの配合割合は、ゴム成分100重量部に対して1〜30重量部が適当である。重合性成分の割合がこれより少ない場合は接着効果が得られにくくなり、逆にこれより多くなるとゴムとしての弾性が乏しくなって、脆い硬化体となり、自動車用接着剤として適さなくなる。
本発明の接着剤を塗布して硬化させる方法としては加熱硬化方法が適当である。加熱硬化のために、従来の硫黄加硫剤、チオウレア系、チアゾール系、チウラム系、ジチオカルバニン酸塩類、キノンジオキシム系などの架橋剤の他、有機過酸化物も架橋剤として使用できる。また、紫外線や可視光線でラジカルを発生する所謂紫外線開始剤や、電子線などでラジカルを発生させることで硬化するタイプの架橋剤を用いることもできる。
本発明の自動車用接着剤は、金属塩構造を有する重合性の単量体又はオリゴマーと、ゴム成分とを少なくとも含むようにしたので、従来の複雑な配合に陥ることなく、また環境上の問題も生じさせることなく、各種被着体に対する付着力や引張り物性、油面定着性、耐バックリング性、コストパフォーマンスなどの接着特性に優れた接着剤を提供することができるようになる。
実施例で使用した、金属塩構造を有する重合性の単量体又はオリゴマーの金属塩としては、カルシウム、アルミニウム、亜鉛及びマグネシウムのうちの1種又は2種の塩を使用した。それらの塩は、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、水酸化マグネシウムの水溶液にアクリル酸又はメタアクリル酸を反応させて調製し、その後その塩を沈降させ、精製して乾燥して使用したり、市販の同等品を使用した。なお実施例において調製した合成品は、その金属の原子価に応じて便宜上ジ(メタ)アクリル塩、トリ(メタ)アクリル塩と称しているが、それ以外の構造のものが含まれていてもよい。
実施例1で使用したゴム成分は、ムーニー粘度43(ML1+4、100℃)重量平均分子量53万、シス98%の市販の汎用のポリブタジエンゴム(宇部興産製 UBEPOL-BR150)を使用し、これに可塑剤と充填剤を混ぜ、加圧ニーダーで混練して使用した。
可塑剤としてはフタル酸ジイソノニル(ジエイプラス製DINP)を使用した。
充填剤としては、乾燥した重質炭酸カルシウム(東洋ファインケミカル製 ホワイトンP−30)、合成炭酸カルシウム(白石工業製 白艶華CCR)、及び水分による異状発泡を防ぐための吸湿剤として酸化カルシウム粉末(近江化学工業製 CML31)を配合した粉末を使用した。
実施例1の接着剤ではさらに加硫剤を配合した。加硫剤としてはp−キノンジオキシム(大内新興化学工業製 バルノックGM)を使用した。
実施例及び比較例では、それぞれの配合処方に従って組成物を三本ロールで混合後、攪拌しながら減圧脱泡して接着剤を調整した。そして、あらかじめ防錆油を塗布した後に軽く拭き取った幅25mm、長さ100mm、厚さ1mmの金属板の長さ方向の片端から25mm部分に、その金属板の全幅にわたる25mm幅の帯状に厚み3mmで塗布した後、もう一枚の金属板を対称的に重ね合わせ、170℃で30分間加熱して硬化させた。
金属板としては、冷間圧延鋼板の他に、付着が困難とされる亜鉛鋼板、アルミニウム板、及び皮膜付き高潤滑亜鉛鋼板を使用した。
接着剤により2枚の金属板を上のように接合した試験片を引張り試験機にかけ、せん断引張り試験を行った。評価は、接着剤硬化体中央で破断するものを○、金属面に接着剤硬化体が多少付着した状態で破断するものを△、接着剤硬化体と金属板の界面で剥離するものを×と判定した。また最も付着しやすい冷間圧延鋼板での引張り試験での破断強度が1MPa以上のものを◎、1.0未満で0.5MPa以上のものを○、0.5未満で0.2MPa以上のものを△、0.2MPa未満のものを×とし、その結果の表1に示した。
各成分の配合割合は下記の実施例1〜18の通りに配合した。
(実施例1)
重合性の単量体又はオリゴマーとしてジメタアクリル酸亜鉛1重量部、ゴム成分としてポリブタジエンゴム10重量部、可塑剤55重量部、充填剤110重量部、及び加硫剤0.5重量部を配合して混練りし、接着剤を得た。
(実施例2)
実施例1におけるジメタアクリル酸亜鉛を0.5重量部として、実施例1と同様に接着剤を得た。
(実施例3)
実施例1におけるジメタアクリル酸亜鉛を2.5重量部として、実施例1と同様に接着剤を得た。
(実施例4)
実施例1における加硫剤を5重量部として、実施例1と同様に接着剤を得た。
(実施例5)
実施例1におけるジメタアクリル酸亜鉛1重量部に替えてジアクリル酸亜鉛を1重量部として、実施例1と同様に接着剤を得た。
(実施例6)
実施例1におけるジメタアクリル酸亜鉛1重量部に替えてジメタアクリル酸カルシウム1重量部として、実施例1と同様に接着剤を得た。
(実施例7)
実施例1におけるジメタアクリル酸亜鉛1重量部に替えてジアクリル酸カルシウム1重量部として、実施例1と同様に接着剤を得た。
(実施例8)
実施例1におけるジメタアクリル酸亜鉛1重量部に替えてトリメタアクリル酸アルミニウム1重量部として、実施例1と同様に接着剤を得た。
(実施例9)
実施例1におけるジメタアクリル酸亜鉛1重量部に替えてトリアクリル酸アルミニウム1重量部として、実施例1と同様に接着剤を得た。
(実施例10)
実施例1におけるジメタアクリル酸亜鉛1重量部に替えてジメタアクリル酸マグネシウム1重量部として、実施例1と同様に接着剤を得た。
(実施例11)
実施例1におけるジメタアクリル酸亜鉛1重量部に替えてジアクリル酸マグネシウム1重量部として、実施例1と同様に接着剤を得た。
(実施例12)
実施例1におけるジメタアクリル酸亜鉛1重量部に替えて、燐酸系モノマーのトリスアクロイルオキシエチルフォスフェート(大阪有機化学工業製 ビスコート3PA)と水酸化亜鉛を反応させた後乾燥させて得たアクリルの燐酸亜鉛の塩を1重量部配合し、実施例1と同様に接着剤を得た。
(実施例13)
実施例1におけるポリブタジエンゴム10重量部に替えてスチレンブタジエンゴム(日本ゼオン製 ニポール1009)10重量部として、実施例1と同様に接着剤を得た。
(実施例14)
実施例1におけるポリブタジエンゴム10重量部に替えてニトリルゴム(日本ゼオン製 ニポールDN219)10重量部として、実施例1と同様に接着剤を得た。
(実施例15)
実施例1におけるポリブタジエンゴム10重量部に替えてポリイソプレンゴム(日本ゼオン製 ニポールIR2200L) 10重量部として、実施例1と同様に接着剤を得た。
(実施例16)
実施例1におけるポリブタジエンゴム10重量部に替えてブチルゴム(JSR製 Butyl 365)10重量部として、実施例1と同様に接着剤を得た。
(実施例17)
実施例1における加硫剤としてのp−キノンジオキシム0.5重量部に替えて架橋剤としてラジカル開始剤0.5重量部(日本油脂製パーブチルP−40)を配合して、実施例1と同様に接着剤を得た。
(実施例18)
実施例1の配合組成にさらに紫外線開始剤(チバスペシャリティケミカルズ製 ダロキュア 184)を0.1重量部加えて、実施例1と同様に接着剤を得た。この接着剤は、塗布後に一旦高圧水銀灯で3J/cm2以上の紫外線を照射して仮硬化させ、その後に以上の実施例と同様に本硬化させて評価した。
実施例の他に、従来使われている比較例についても同様に評価し、評価結果を実施例と合わせて下記の表1に示す。
比較例の各成分の配合割合は下記の比較例1〜11の通りに配合した。
(比較例1)
ゴム成分としてポリブタジエンゴム10重量部、充填剤110重量部、可塑剤55重量部、加硫剤1重量部を配合して混練りし、接着剤を得た。
これは、実施例1の組成から金属塩構造の重合性の単量体又はオリゴマー成分を除き、接着剤として実用的な硬化体の強度を得るために加硫剤を増量したものであるが、この増量により実用的には脱脂用のアルカリ浴液を茶色に着色してしまう量である。
(比較例2)
比較例1の組成に、さらに発泡剤としてアゾジカルボン酸アミド系(三協化成製 セルマイクCAP500)1重量部を配合して混練りし、接着剤を得た。
(比較例3)
比較例1の組成に、さらに塩化ビニル樹脂粉末(新第一塩ビ製 ZEST PNHA)1重量部を配合して混練りし、接着剤を得た。
(比較例4)
比較例1の組成に、さらにフェノール変性キシレン樹脂(フドー製 ニカノールNP−100)1重量部を配合して混練りし、接着剤を得た。
(比較例5)
比較例1の組成に、さらにシランカップリング剤としてビニルトリメトキシシラン(チッソ製 S210)1重量部を配合して混練りし、接着剤を得た。
(比較例6)
比較例1の組成に、さらにメタアクリル酸モノマーとしてトリメチロールプロパントリメタアクリレート(三菱レイヨン製 アクリエステルTMP)1重量部を配合して混練りし、接着剤を得た。
(比較例7)
比較例1の組成に、さらに燐酸系モノマーとしてトリスアクロイルオキシエチルフォスフェート(大阪有機化学工業製 ビスコート3PA)1重量部を配合して混練りし、接着剤を得た。
(比較例8)
比較例1の組成に、さらにジメタアクリル酸亜鉛0.01重量部を配合して混練りし、接着剤を得た。この接着剤は実施例1のものと比較すると、成分は同じであるが、ジメタアクリル酸亜鉛の割合が少ない。
(比較例9)
比較例1の組成に、さらにジメタアクリル酸亜鉛5重量部を配合して混練りし、接着剤を得た。この接着剤は実施例1のものと比較すると、成分は同じであるが、ジメタアクリル酸亜鉛の割合が多い。
(比較例10)
比較例1におけるポリブタジエンゴム10重量部に替えてスチレンブタジエンゴム(日本ゼオン製 ニポール1009)10重量部を配合して混練りし、接着剤を得た。
(比較例11)
比較例1におけるポリブタジエンゴム10重量部に替えてニトリルゴム(日本ゼオン製 ニポールDN219)10重量部を配合して混練りし、接着剤を得た。
Figure 2007302755
冷間圧延鋼板における油面接着性は、実施例、比較例ともに接着剤硬化体の中央で破断する○が多数を占め、金属面に接着剤硬化体が多少付着した状態で破断する△は少数であった。
亜鉛鋼板における油面接着性は、実施例では接着剤硬化体の中央で破断する○が多数を占め、比較例では金属面に接着剤硬化体が多少付着した状態で破断する△と、接着剤硬化体と金属板の界面で剥離する×が半々程度であり、接着剤硬化体の中央で破断する○はなかった。
皮膜付き高潤滑亜鉛鋼板における油面接着性は、実施例では接着剤硬化体の中央で破断する○が多数を占め、比較例では接着剤硬化体と金属板の界面で剥離する×が多数を占め、金属面に接着剤硬化体が多少付着した状態で破断する△は少数であり、接着剤硬化体の中央で破断する○はなかった。
アルミニウム板における油面接着性は、実施例では接着剤硬化体の中央で破断する○が多数を占め、比較例では接着剤硬化体と金属板の界面で剥離する×が多数を占め、金属面に接着剤硬化体が多少付着した状態で破断する△は少数であり、接着剤硬化体の中央で破断する○はなかった。
冷間圧延鋼板における引張り試験での破断強度を評価した場合、実施例では破断強度が1MPa以上の◎と、破断強度が1.0未満で0.5MPa以上の○が半々であり、比較例では破断強度が1.0未満で0.5MPa以上の○と、破断強度が0.5未満で0.2MPa以上の△が半々であった。
以上の結果に基づき、実施例の接着剤は比較例のものよりも、各種の金属板に対する接着特性が優れていることがわかる。これは接着剤中に金属塩構造を有する重合性の単量体又はオリゴマーを含んでいるためであると考えられる。
また、比較例からわかるように、金属塩構造を有する重合性の単量体又はオリゴマーを含まない場合の加硫剤の量は脱脂用のアルカリ浴液を茶色に着色してしまう程の量を入れないと、硬化体は実用的な強度とならない。
本発明は上記の実施例に限定されるものではない。
通常はゴムに可塑剤を配合して用いるが、ゴムを溶剤に希釈した液状ゴムとしても実施することができる。

Claims (5)

  1. ゴム成分と重合性成分を必須成分として含み、かつ前記重合性成分が金属塩構造を有する単量体又はオリゴマーであることを特徴とする自動車用接着剤。
  2. 前記金属塩構造を構成する金属はカルシウム、アルミニウム、亜鉛及びマグネシウムからなる郡から選ばれた少なくとも一種である請求項1に記載の自動車用接着剤。
  3. 前記単量体又はオリゴマーはアクリル酸誘導体又はメタクリル酸誘導体である請求項1又は2に記載の自動車用接着剤。
  4. 前記ゴム成分はブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム又はニトリルゴムである請求項1から3のいずれかに記載の自動車用接着剤。
  5. 前記単量体又はオリゴマーの配合割合はゴム成分100重量部に対して1〜30重量部である請求項1から4のいずれかに記載の自動車用接着剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010143956A (ja) * 2008-12-16 2010-07-01 Asahi Rubber Kk マスチック接着剤
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JP2013523954A (ja) * 2010-03-29 2013-06-17 グリーン, ツイード オブ デラウェア, インコーポレイテッド 自己付着性特性を有するフルオロエラストマー組成物およびそれを作製する方法

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