JPH0586249A - プラスチゲル組成物及び該組成物を用いた成形体 - Google Patents

プラスチゲル組成物及び該組成物を用いた成形体

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JPH0586249A
JPH0586249A JP3278278A JP27827891A JPH0586249A JP H0586249 A JPH0586249 A JP H0586249A JP 3278278 A JP3278278 A JP 3278278A JP 27827891 A JP27827891 A JP 27827891A JP H0586249 A JPH0586249 A JP H0586249A
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vinyl chloride
plastigel
vinyl
resin
weight
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JP3278278A
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Toshihiko Hori
登志彦 堀
Toshio Nagase
敏夫 永瀬
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Zeon Corp
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Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】平均単一粒径が0.5μm以下の塩化ビニル系
樹脂100重量部とエチレン系炭化水素、脂肪酸ビニ
ル、アクリル酸エステル、ビニルエーテル、ハロゲン化
ビニリデン及びアリル化合物からなる群より選ばれた少
なくとも1種のモノマー1〜30重量%と塩化ビニルと
を共重合した平均単一粒径が5μm以上の塩化ビニル系
共重合樹脂2.5〜50重量部と、平均単一粒径が0.5
μm以下の充填剤20〜100重量部とを可塑剤40〜
80重量部の中に分散させて得た組成物であって、常温
における粘度が剪断速度1sec-1で50万cps以上500
万cps以下、剪断速度100sec-1において50万cps以
下の粘度を有するプラスチゲル組成物。 【目的】本発明は、上記成形方法において、バリの発生
を容易に防止でき、任意の形状に成形し得るプラスチゲ
ル組成物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高価な金型及び高圧の
射出装置を使用することなく、常圧下の押し出し成形な
どの方法により簡単な吐出口金により、任意の形状、特
に薄い肉厚部分をもつ形状の軟質成形品などを容易に製
造することができるプラスチゲル組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用窓ガラスなどの周辺部にシール
や装飾を目的として、合成樹脂やゴムのガスケットを取
付けることが通常行われている。従来、このガスケット
は、溶融押し出しなどの方法で成形するが、その成形品
はひも状であるため、強く曲げすぎるとガスケットにシ
ワが寄ったりして外観が悪化したり、取り付けが困難で
あるという問題があった。さらに、人手を要するという
問題があった。この問題を解決するために、例えば、自
動車窓ガラスをその周縁部に空間を形成した成形型内に
配置し、合成樹脂や、ゴムなどのガスケット材料を溶融
状態で上記空間部に射出し、冷却した後に金型内より取
出し、ガラス周縁部にガスケット材料と一体化したガス
ケット付窓ガラスを製造する方法が提案されている。し
かしこの方法においては、合成樹脂やゴムを溶融した高
粘度状態で射出するため、ガスケット材料が、ガラスと
成形型の接触面に浸入してバリなどが発生し易い欠点が
あった。これを避けるために、すき間をなくそうと成形
型の締め付けを強くすると、ガラスが破損するという問
題があった。特に窓ガラスが、曲げ加工されたものなど
においては、ガラスの弯曲度を均一化するのが困難で、
そのため、成形型を締め付けたとき、集中的に応力がか
かる箇所があり破損に至る場合が多い。さらに、ガスケ
ット材料として、合成樹脂やゴムを使う場合、射出成形
機内で溶融させ流動性を付与した後に成形型内に射出す
るが、溶融状態での粘度が高いため、高圧で射出するこ
とを要する。そのために、ガラスと、成形型とのすき間
に高圧がかかるため、バリの発生を防ぐのが二重に困難
となる事情がある。上記問題を解決するために、ガスケ
ット成形材料としてプラスチゾルを用いることが提案さ
れている(特開平1−122722号)。この方法は、
成形型内に窓ガラスを配置し、この窓ガラスの周縁部と
前記成形型内面との間にガスケット成形用キャビティ空
間を形成し、ガスケット形成材料としてプラスチゾルを
前記空間に射出した後加熱固化させる方法である。この
方法によると、低圧で成形できるので、窓ガラス部周辺
の締付けをさほど強くしなくてもよいのでバリの発生が
防ぎ易いと考えられる。しかしこの方法でも、成形型と
ガラスの締め付けが弱いと、すき間にゲルが浸入してバ
リの原因となる可能性が大きく、また、密封された成形
型内にプラスチゲルを低圧で射出するので、気泡を巻き
込んだ状態で成形される恐れがあり、外観を損ねたり、
製品となってからの強度に問題を生ずる懸念がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記成形方
法において、バリの発生を容易に防止でき、任意の形状
に成形し得るプラスチゲルを提供することを目的とする
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記プラ
スチゲルの欠点をプラスチゲルの粘弾性的性質に依存す
ると考え、まず、短時間では自重で殆ど変形しない程度
の粘度の高いプラスチゲルにすることが必須である点及
びプラスチゲルに添加されている粒子の径を小さくする
と有効表面積が増大して粒子表面に束縛される可塑剤が
増加して流動性に寄与する可塑剤逆に減少して粘度が急
に増加する現象に着目し、プラスチゲルの高粘性を配合
微粒子の配合量と粒径を選定することによって制御し、
かかる高粘度化手法において、成形体の硬度が大きくな
りすぎる傾向を、使用樹脂を共重合体にすることにより
防止すれば、上記欠点のない成形体の性質及び成形性及
び成形操作性のバランスのとれたプラスチゲルを製造で
きることを見出してこの知見に基づき本発明を完成する
に至った。
【0005】すなわち、本発明は、平均単一粒径が0.
5μm以下の塩化ビニル系樹脂100重量部とエチレン
系炭化水素、脂肪酸ビニル、アクリル酸エステル、ビニ
ルエーテル、ハロゲン化ビニリデン及びアリル化合物か
らなる群より選ばれた少なくとも1種のモノマー1〜3
0重量%と塩化ビニルとを共重合した平均単一粒径が5
μm以上の塩化ビニル系共重合樹脂2.5〜50重量部
と、平均単一粒径が0.5μm以下の充填剤20〜10
0重量部とを可塑剤40〜80重量部の中に分散させて
得た組成物であって、常温における粘度が剪断速度1se
c-1で50万cps以上500万cps以下、剪断速度100s
ec-1において50万cps以下の粘度を有するプラスチゲ
ル組成物及び該組成物を常圧下に押し出して加熱熔融し
て得た成形体を提供するものである。本発明に用いるプ
ラスチゲルは、塩化ビニル系樹脂と可塑剤を必須成分と
する分散物であって、常温での短時間放置では自重で流
動変形しない程度の高粘度組成物である。
【0006】本発明プラスチゲルに用いる平均単一粒径
0.5μm以下の塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル単独
重合体又は他のモノマー30重量%以下を含む共重合体
で、乳化重合や、微細懸濁重合で特定の重合条件得られ
る1次粒径が大体0.01〜100μmの範囲でその平
均値が0.5μm以下の微粒の重合体であって、プラス
チゾル又はプラスチゲル加工に用いられるものであれば
何でも使いうる。本発明プラスチゲルには、平均単一粒
径0.5μm以下の樹脂粒子が凝集した凝集体も好適に
使用することができる。この凝集体は、塩化ビニル系樹
脂の重合ラテックスを酸、塩、電解(電気)、遠心、浮
遊、透析、熱などによって乳化安定性を壊して凝固し、
乾燥する方法やスプレー乾燥によって凝集する方法など
によって得ることができる。この凝集体は可塑剤に適当
な方法で混合すると元の微粒子状に分散する。
【0007】本発明プラスチゲルに用いる平均単一粒径
5μm以上の塩化ビニル系共重合体成分は、前記樹脂と
同じく凝集体も好適に使用できる。当該共重合体樹脂
は、エチレン系炭化水素、脂肪酸ビニル、アクリル酸エ
ステル、ビニルエーテル、ハロゲン化ビニリデン、アリ
ル化合物から選ばれた少なくとも1種のモノマー1〜3
0重量%と、塩化ビニルとを共重合した塩化ビニル系樹
脂成分であり、乳化重合や、微細懸濁重合の特定の重合
条件で得られる平均1次粒径が5μm以上の重合体であ
って、プラスチゾル又はプラスチゲル加工に用いられる
ものであれば何でも使いうる。ただし、平均単一粒径が
5μm以下の場合には、プラスチゲルの粘度経時変化が
激しいので望ましくない。また、エチレン系炭化水素、
脂肪酸ビニル、アクリル酸エステル、ビニルエーテル、
ハロゲン化ビニリデン、アリル化合物から選ばれた少な
くとも1種のモノマー量が30重量%以上になっても同
様にプラスチゲルの粘度経時変化が激しいので望ましく
ない。本発明プラスチゲルにおいて、平均単一粒径5μ
m以上の塩化ビニル系共重合体を添加しないときは、成
形品の硬度が堅くなり、ガスケットなどの用途に適さな
くなる。
【0008】本発明プラスチゲルの塩化ビニル系共重合
体成分の共重合単量体であるエチレン系炭化水素として
は、エチレン、プロピレン、イソブチレンなどを使用す
ることができる。同じく、脂肪酸ビニルとしては、酢酸
ビニル、カプロン酸ビニル、ペラルゴン酸ビニル、ラウ
リン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニ
ルなど、アクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、アクリル−2−ヒドロキシエチルなど、ビニルエー
テルとしては、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエ
ーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニル−n−ブチ
ルエーテル、セチルビニルエーテルなど、ハロゲン化ビ
ニリデンとしては、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン
など、アリル化合物としては、塩化アリル、臭化アリル
などのハロゲン化アリル類、メチルアリルエーテル、エ
チルアリルエーテルなどのアリルアルコールのアルキル
エーテル類、エチレングリコールモノアリルエーテル、
プロピレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレ
ングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレングリ
コールモノアリルエーテルなどのアリルアルコールの
(ポリ)オキシアルキレンエーテル類、ビニル酢酸、ウ
ンデセン酸などのアリルカルボン酸、酢酸アリル、酪酸
アリルなどのアリルアルコールのエステル類、オイゲノ
ール、イソオイゲノールなどのアリルフェノール類、ア
リルチオール及びそのエーテル、エステル類、N,N−
ジメチルアリルアミン、アリルアミンなどのアリルアミ
ン及びその塩類などを使用することができる。
【0009】本発明プラスチゲルに用いる平均単一粒径
が0.5μm以下の塩化ビニル系樹脂は、例えば、他の
条件によってプラスチゲルの高粘度化が相当程度達成さ
れている場合など、平均単一粒径が0.5μm以上の塩
化ビニル系樹脂を50重量%以下の範囲で置き換えるこ
とができる。この場合のように一部を置き換えたもの全
体も本発明プラスチゲルの平均単一粒径0.5μm以下
の塩化ビニル系樹脂の概念に入るものとする。従って、
該塩化ビニル系樹脂の使用量には、一部置換された樹脂
全量を算入する。ただし、上記した本発明の平均単一粒
径5μ以上の塩化ビニル共重合体成分の定義に該当する
ものは、共重合体樹脂成分の方に算入するものとする。
この算入方式に従って、平均単一粒径が0.5μm以上
の塩化ビニル系樹脂を50%を超えて置き換えた場合
は、常温における粘度が剪断速度1sec-1で50万cps以
上500万cps以下、特に100万cps以上にするために
は充填剤などを多量に使用しなければならす、その結
果、硬度が上がり、物性が低下する問題が発生する。
【0010】本発明プラスチゲルに用いる可塑剤は、D
OP、DHP、DINP、DIDPなどのフタル酸系エ
ステル、DOA、DOSなどの脂肪酸系エステル、アジ
ピン酸とポリエチレングリコールの縮合物などのポリエ
ステル、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステ
ル、TCPなどのリン酸エステルなど通常ポリ塩化ビニ
ル加工に使用できる可塑剤が単独又は混合して用いられ
る。
【0011】本発明プラスチゲルに用いる充填剤は、炭
酸カルシウム、マイカ、タルク、カオリンクレー、セラ
イト、アスベスト、パーライト、バライタ、シリカ、ケ
イ砂、リン片状黒鉛、ドロマイト石灰石、石膏、アルミ
ニウム微粉、無水ケイ酸、炭酸カルシウムなどの微粒子
の無機物、有機・無機複合系チクソトロープ剤、有機チ
クソトロープ剤などが挙げられ、チキソトロープ剤とし
ては無水ケイ酸、含水ケイ酸などのケイ酸系と有機ベン
トナイトなどのベントナイト系とサイロデックスなどの
アスベスト系とジベンジリデンソルビトールのような有
機系などが使用可能であり、必要量前記ポリ塩化ビニル
と可塑剤の組成物に添加して用いられる。平均単一粒径
が0.5μm以下の充填剤が必須であるが、平均単一粒
径が0.5μm以上の充填剤を併用してもよい。平均単
一粒径が0.5μmを超える充填剤のみでは、常温にお
ける粘度が剪断速度1sec-1で50万cps以上500万cp
s以下、特に100万cps以上にするためには充填剤など
を多量に使用しなければならず、その結果、硬度が上が
り、物性が低下する問題が発生する。
【0012】本発明プラスチゲルに用いる充填剤は、粘
度を向上させる一方において、高粘度物質を押し出すと
き示す粘弾性挙動による形状の膨張を押さえる作用を果
たす。これによって、成形品の形状の寸法精度を安定さ
せることができる。本発明プラスチゲルにおける必須成
分の配合割合は、前記の概念における平均単一粒径0.
5μm以下の塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、
塩化ビニル共重合体樹脂成分2.5〜50重量部と、前
記概念における充填剤成分20〜100重量部とを40
〜80重量部の可塑剤中に混合して得ることができる。
【0013】本発明プラスチゲルの配合割合において、
塩化ビニル共重合体成分の割合が2.5重量部未満のと
きは、成形品が堅くなり、50重量部を超えるときは成
形品の表面の肌目が粗くなる。本発明プラスチゲルの充
填剤成分が20重量部未満のときは、粘度が低下し、1
00重量部を超えるとチクソトロピー性が下がり、熱処
理前の成形体の形状が崩れ易くなる。本発明プラスチゲ
ルの可塑剤の量は、要求される成形品の軟化度に応じて
適宜選択されるものであるが、この範囲を超えると粘度
が低下する。
【0014】本発明プラスチゲルの高粘度化の他の方法
として、可塑剤、ゴム、樹脂など高分子を溶解させる方
法がある。好ましい溶解高分子としては、NBR、EV
Aなどが挙げられる。その他可塑剤に対して溶解性があ
り、高粘度化しうるものであってもよい。さらに、本発
明プラスチゲルの高粘度化の別方法として、ポリ塩化ビ
ニルと可塑剤の分散物を、加熱処理して、可塑剤を適度
にポリ塩化ビニル系樹脂に吸収膨潤させることもでき
る。この場合は、塩化ビニル系樹脂と可塑剤の分散物を
加熱しすぎると、ゲル化してしまうので、適度に加温す
る必要がある。その他、希釈剤、安定剤、顔料、紫外線
吸収剤など通常ポリ塩化ビニル加工に使用できる配合剤
が任意に使用できる。
【0015】本発明プラスチゲルは、常温における粘度
は剪断速度1sec-1で50万cps以上500万cps以下、
剪断速度100sec-1において50万cps以下の粘度であ
る必要がある。剪断速度1sec-1で50万cpsより小さい
と、成形型内にプラスチゲルを充填したときに、流動
し、開放部より、流出してしまう危険がある。一方、5
00万cpsより大きいと流動性が悪く、吐出し難い。ま
た剪断速度100sec-1において、粘度が50万cpsより
大きいと、押出の供給配管抵抗が大きく、供給圧を高く
しなければならず、本発明の目的である、容易な成形が
できなくなってしまうばかりでなく、吐出性が劣り、任
意の形状に吐出できなくなってしまう。本発明プラスチ
ゲルは、上記各成分を既存のプラネタリーミキサー、ニ
ーダー、ロールなど、公知の混合機で混合撹拌する。
【0016】本発明プラスチゲルは、例えば、図1に示
すような成形機により、ガラス周縁部にガスケットを成
形して付着させることができる。ガラスの全周縁部に形
成する場合、吐出開始部と吐出終了部が不連続となる
が、プラスチゲルは加熱処理前は容易に形状を補修成形
できるのでヘラなどでの連続曲面形状への修正も容易で
ある。プラスチゲルを周縁部に付着させたのち、加熱す
ることによってプラスチゲルは溶融し、室温に冷却する
ことによって強度の大きい成形品を得ることができる。
加熱方法はプラスチゲルを熔融出来る熱量を与えるもの
であれば特に制限はなく、熱風、高周波誘電加熱、高周
波誘導加熱など、プラスチゾルの溶融に用いられる任意
の方法で行うことができる。
【0017】さらに、本発明に用いるプラスチゲルは、
ガラスに対する接着性を有することが望ましい。プラス
チゲルに接着性を付与するには、ポリ塩化ビニル樹脂
が、塩化ビニルと他の官能基含有モノマーとの共重合体
であってもよい。官能基含有モノマーの例としては、2
−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどの水酸基含有
モノマー、グリシジルメタクリレートなどのエポキシ基
含有モノマー、無水マレイン酸などのカルボキシル基含
有モノマー、ジメチルアミノエチルメタクリレートなど
のアミノ基含有モノマーなどが挙げられる。これらの共
重合体を単独又は通常のポリ塩化ビニルと混合すること
によってガラスに対する接着性を付与できる。接着強度
を上げるために官能基の種類に応じた架橋剤を併用する
こともできる。他の接着性を付与する方法として、ガラ
スの表面へのプライマー塗布が挙げられる。ガスケット
の付着する部分に予め接着用プライマーを塗布しておく
ことによって接着性が付与できる。
【0018】他の接着性を付与する方法として、接着性
付与剤をプラスチゲル中に添加する方法が挙げられる。
接着性付与剤としては、ポリエチレンイミン、ポリアミ
ド樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。接着性は、ガ
ラス表面の水酸基と官能基の反応又は水素結合によって
発現されるものと思われる。接着強度は、90°剥離試
験によって求められる。接着強度は、0.1kg/cm(引
張強度200mm/min)以上、特に1kg/cm以上あるこ
とが望ましい。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。 実施例1〜4、比較例1〜6 ゼオンレジン51[日本ゼオン(株)製塩化ビニル樹脂、
平均粒径40μm]100重量部とジイソノニルフタレ
ート100重量部をリボンミキサーに入れ、混合しなが
ら100℃で20分加熱し、粉末状の可塑剤吸収ゼオン
レジン51を得た。次に第1表に示す各原料の表示量を
ホバート式ミキサーで混合し、脱泡してプラスチゲルを
調製した。得られた各プラスチゾルを2枚のガラス板
に、それぞれ塗布厚3mm、塗布幅150mm×100mmに
なるように塗布し、180℃の熱風循環式オーブン中で
10分間加熱した。こうして得られたシートを用いて、
各種物性を測定し、評価した。物性の測定法及び評価法
は、下記の通りである。
【0020】〈硬度〉前記サンプルを50mm×100mm
のシート3枚に裁断し、3枚のシートをかさねて、スプ
リング式硬さ試験(A型)で硬度を測定した。(JIS
K-6301を参照) 〈引張強さ〉JIS K-7113に準じた。 〈加熱後の形状〉図1は、本発明のガラス周縁部に直接
プラスチゲルを吐出させる装置と、所定の形状を有した
ガン口金よりプラスチゲルを吐出させながらガラス周縁
部にプラスチゲルを付着させている状態を示す斜視図で
ある。1はガラス、2は吐出されたプラスチゲル、3は
ガン吐出口金、4はプラスチゲル供給ホースを示す。前
述のプラスチゲルをタンクに入れ、スネークポンプにて
加圧し、10mmφの内径を有するホース4よりガン吐出
口金3より50cc/minで吐出し、30cm×50cm×3m
m厚さのガラスの周縁部に移動しながらガラス面垂直方
向の最大厚さ20mm、水平方向の巾10mmのゲルを付着
させ、180℃の熱風炉中で、15分間加熱した。しか
るのち室温近くまで冷却し、加熱後の形状を目視で評価
した。 〈粘度〉ロトビスコ回転粘度計を用いて剪断速度1sec
-1と剪断速度100sec-1での粘度を測定した。 コントロールコンソール:HAAKE ROTOVIS
CO RV−3 センサー:コーンプレート型 PK−2 第1表に評価結果を示した。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】注 1)ゼオンレジン43F:日本ゼオン(株)製塩化ビニル
樹脂、平均粒径0.2μm 2)エポキシ基含有PVC:塩化ビニル97重量%、グ
リシジルメタクリレート3重量%からなる平均粒径0.
8μm、平均重合度1200の塩化ビニル樹脂 3)ゼオンレジン121:日本ゼオン(株)製塩化ビニル
樹脂、平均粒径10μm 4)ゼオンレジン54J:日本ゼオン(株)製塩化ビニル
−酢酸ビニル11重量%共重合体、平均粒径40μm 5)ゼオンレジンZXA:日本ゼオン(株)製塩化ビニル
樹脂、平均粒径40μm 6)エチレン−塩化ビニル共重合体:塩化ビニル95重
量%、エチレン5重量%からなる平均粒径40μmのエ
チレン−塩化ビニル共重合体 7)エポキシ樹脂:旭電化工業(株)製ビスフェノールA
型エポキシ樹脂E−4001 8)ポリエチレンイミン:日本触媒化学工業(株)製ポリ
エチレンイミンSP−018 9)カルシーズPL:神島化学工業(株)製微粒炭酸カル
シウム、平均粒径0.1μm 10)ホワイトンB:白石工業(株)製微粒炭酸カルシウ
ム、平均粒径3.6μm
【0024】実施例1、実施例2、実施例3、実施例4
とも、吐出口金からのプラスチゲルの吐出はスムーズ
で、断面形状は所定の形状を維持し、加熱後も、形状は
変化することなく、外観、強度共に満足のいくガスケッ
ト付窓ガラスを得ることができた。また、実施例2、実
施例3は、ガラスへのガスケットの接着が強固で容易に
剥離できないものが得られた。比較例1〜4は成形品の
硬度が大きすぎてガスケットとして不適であった。比較
例5はプラスチゲルの粘度が高すぎて吐出できなかっ
た。比較例6はプラスチゲルの粘度が低すぎ、吐出後ガ
スケット形状が直ちに崩れた。
【0025】
【発明の効果】本発明プラスチゲルを用いると、高価な
金型及び高圧の射出装置を使用することなく常圧下で簡
単な吐出口金の形状により成形品を容易にかつ正確に製
造することができる利点がある。また、空気の巻き込み
による成形困難又はプラスチゲルの成形品を付ける窓ガ
ラスなどの破損を防止できるなどの従来のプラスチゲル
の欠点を解消している。また、特に、大きなガラスへの
ガスケット付加などの成形を非常に容易に行うこともで
きる利点がある。
【0026】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のガスケット付窓ガラスの製造
法の1例を示す説明図である。
【0027】
【符号の説明】
1 ガラス 2 吐出されたプラスチゲル 3 ガンの吐出口金 4 プラスチゲル供給ホース

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均単一粒径が0.5μm以下の塩化ビニ
    ル系樹脂100重量部とエチレン系炭化水素、脂肪酸ビ
    ニル、アクリル酸エステル、ビニルエーテル、ハロゲン
    化ビニリデン及びアリル化合物からなる群より選ばれた
    少なくとも1種のモノマー1〜30重量%と塩化ビニル
    とを共重合した平均単一粒径が5μm以上の塩化ビニル
    系共重合樹脂2.5〜50重量部と、平均単一粒径が0.
    5μm以下の充填剤20〜100重量部とを可塑剤40
    〜80重量部の中に分散させて得た組成物であって、常
    温における粘度が剪断速度1sec-1で50万cps以上50
    0万cps以下、剪断速度100sec-1において50万cps
    以下の粘度を有するプラスチゲル組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の組成物を口金から常圧下に
    押し出して成形しこれを加熱熔融して得た成形体。
JP3278278A 1991-09-30 1991-09-30 プラスチゲル組成物及び該組成物を用いた成形体 Pending JPH0586249A (ja)

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JP3278278A Pending JPH0586249A (ja) 1991-09-30 1991-09-30 プラスチゲル組成物及び該組成物を用いた成形体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010123351A (ja) * 2008-11-18 2010-06-03 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 制御弁式モノブロック型鉛蓄電池の製造方法

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JP2010123351A (ja) * 2008-11-18 2010-06-03 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 制御弁式モノブロック型鉛蓄電池の製造方法

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