JPH0586214A - 積層板用プリプレグ並びにそれを用いた銅張積層板 - Google Patents

積層板用プリプレグ並びにそれを用いた銅張積層板

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JPH0586214A
JPH0586214A JP27347891A JP27347891A JPH0586214A JP H0586214 A JPH0586214 A JP H0586214A JP 27347891 A JP27347891 A JP 27347891A JP 27347891 A JP27347891 A JP 27347891A JP H0586214 A JPH0586214 A JP H0586214A
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JP
Japan
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prepreg
cyanate ester
copper
glass fiber
ester resin
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JP27347891A
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Yoshiaki Iwaya
嘉昭 岩屋
Toshiro Ikeda
俊郎 池田
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Unitika Ltd
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ガラス基材との濡れ性、含浸性を高めて、耐熱
性、耐湿性、耐アルカリ性にすぐれたシアネートエステ
ル樹脂基板を作ることにより、高速コンピューター、衛
星通信、移動無線機器等に適した低誘電率プリント基板
材料を提供する。 【構成】分子中に少なくとも1個のアミノ基とベンゼン
環を有するシランカップリング剤で表面処理したガラス
繊維基材に、シアネートエステル樹脂を含浸乾燥させて
なるプリプレグおよびそれを用いた銅張積層板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータ、衛星通
信、移動無線通信機器、計測機器等に好ましく使用され
る両面もしくは多層プリント配線板材料としてのプリプ
レグ並びに該プリプレグを用いたプリント配線用銅張積
層板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンピュータ、計測機器等に
使用される両面もしくは多層プリント配線板用の樹脂材
料としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等が用いら
れてきた。しかしながら、近年、高度情報化社会への移
行により、使用される周波数がGHz のような高周波領
域にシフトしている。そして、このようなGHz 帯領域
で用いられるプリント基板材料を構成する樹脂において
は、信号の伝播速度を速めるうえで、誘電率がより小さ
いことが、また電力ロスを小さくするうえで誘電正接が
より小さいことがそれぞれ望まれており、このような特
性を満足する樹脂としてシアネートエステル樹脂が注目
され一部使用されるに至っている。
【0003】他方、積層板を作製するにあたっては、通
常、ガラス繊維基材で補強されたプリプレグが使用され
るが、この際、ガラス繊維基材に対する樹脂の濡れ性や
含浸性を向上させ、成形後の積層板の耐熱性や耐湿性、
耐薬品性を改善するために、ガラス繊維基材の表面をシ
ランカップリング剤で処理することが行われている。
【0004】このシランカップリング剤としては、使用
する樹脂によって種々のものが用いられており、使用す
る樹脂がエポキシ樹脂の場合にはアミノシラン、エポキ
シシラン、カチオニックシランなどが主として用いら
れ、ポリイミド樹脂の場合にはアミノシラン、ビニルシ
ランなどが、不飽和ポリエステル樹脂やポリブタジエン
樹脂の場合にはビニルシラン、メタクリルシランなと
が、また、ビスマレイミド・トリアジン樹脂の場合には
スチレンシランなどが主として用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
シアネートエステル樹脂はガラス繊維基材に対して濡れ
性や含浸性が悪く、前記したシランカップリング剤を用
いた積層板では、吸湿処理後のハンダ耐熱性や耐薬品性
の点で問題があった。さらに、これに代替しうるものと
して、特開平2−89634号公報にはフェノール性水
酸基を有するシランカップリング剤で処理する方法が開
示されているが、これらは汎用のシランカップリング剤
として入手出来ないうえに、吸湿処理後の耐熱性の点で
十分に満足するものが得られていないのが実状である。
【0006】従って、本発明の目的は、シアネートエス
テル樹脂の濡れ性や含浸性が良好な積層板用ガラス繊維
基材を提供すること、及び吸湿耐熱性や耐薬品性にすぐ
れた銅張積層板を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、分子中に少なくと
も1個のアミノ基とベンゼン環を有するシランカップリ
ング剤でガラス繊維基材を表面処理したのち、シアネー
トエステル樹脂を含浸させることにより、吸湿耐熱性が
格段に良くなることを見い出し本発明に至った。すなわ
ち、本発明は(1) 分子中に少なくとも1個のアミノ基と
ベンゼン環を有するシランカップリング剤で表面処理し
たガラス繊維基材に、シアネートエステル樹脂を含浸乾
燥させてなることを特徴とする積層板用プリプレグ、並
びに(2)該プリプレグを積層して表面に銅箔を貼り合わ
せてなることを特徴とする銅張積層板である。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明に用いられる分子中に少なくとも1個のアミノ基と
ベンゼン環を有するシランカップリング剤としては、一
般に芳香族系アミノシランと称されているものであれば
よく、例えばN−β−(N−ビニルベンジルアミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、N−β−(N−ベンジルア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−β−(N−ベンジルアミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、γ−(p−アミノフェ
ニル)プロピルトリメトキシシラン、γ−(p−アミノ
フェニル)プロピルトリエトキシシランなどが挙げられ
る。
【0009】ガラス繊維基材としては、E−ガラスクロ
ス、S−ガラスクロス、D−ガラスクロス、シリカガラ
スクロス、石英クロス等が挙げられる。さらに本発明で
用いられるガラスクロスを構成するガラス繊維の単糸径
は取扱い易さ、成形品の表面平滑性などの点で、3〜1
5μmであるものが好ましく、ガラスクロスの厚みは強
度、表面処理や成形加工プロセスでの取扱い易さ、成形
品の表面平滑性、シランカップリング剤や樹脂のガラス
クロスへの含浸性などの点で、20〜250μmが好ま
しい。
【0010】前記シランカップリング剤のガラスクロス
に対する付着量は、吸湿耐熱性、シアネートエステル樹
脂のガラスクロスへの含浸性などの点で、ガラスクロス
に対して0.05〜0.6重量%、特に0.08〜0.
3重量%にするのが好ましい。
【0011】シランカップリング剤によるガラスクロス
の表面処理の方法としては、各種の方法が採用される
が、例えば前記シランカップリング剤を水に溶解し、こ
の処理液にガラスクロスを浸漬するか、処理液をガラス
クロスに吹き付けた後、パッダーロール等で絞り熱処理
する。この際、処理液濃度は0.1〜5.0重量%のも
のが作業性の点で好ましく、熱処理条件は80〜170
℃で2〜15分間加熱するのがシランカップリング剤の
架橋硬化反応の点で好ましい。
【0012】本発明に用いられるシアネートエステル樹
脂としては、分子中に少なくとも2個のシアネートエス
テル基を有する化合物であればよいが、その具体例とし
ては、一般式〔1〕もしくは一般式〔2〕で示される化
合物が用いられ、これらは混合して用いることもでき
る。また、この際に難燃性を付与するために、難燃剤を
樹脂中に添加することもできる。
【0013】
【化1】
【0014】
【化2】
【0015】一般式〔1〕において、Aは芳香環または
芳香環を含む基を意味するものであり、具体的には、フ
ェニレン基、ナフチレン基、アンスリレン基、ビフェニ
レン基、ビナフチレン基、もしくはアルキレン基によっ
て結合された2個以上の芳香環を含む基等であり、その
中でもフェニレン基、ナフチレン基が好ましく、フェニ
レン基が特に好ましい。
【0016】また、式〔1〕において、BはC7 〜C20
の多環脂環基を表し、これは2個以上の環を含む脂環基
を意味するものであり、多環脂環基には1つ以上の二重
結合または三重結合が含まれていてもよい。その具体例
を列記すれば次のものがあり、中でも(a),(b),(c),(d),
(e) が好ましく、特に(a) が好ましい。
【0017】
【化3】 (式中、YはCH2 ,S,S=O,O=S=Oであり、
D′はC1 〜C5 のアルキル基である。)
【0018】一般式〔1〕において、Dは各々独立に活
性水素基を含まない置換基であり、活性水素原子を含む
置換基は除外される。ここで活性水素原子とは、酸素、
硫黄、窒素原子に結合する水素原子を意味する。その具
体例としては、水素原子、C1 〜C10のアルキル基、C
1 〜C10のアルケニル基、C1 〜C5 のアルキニル基、
1 〜C5 のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル
基、ハロゲン原子等であり、その中でも水素原子、C1
〜C3 のアルキル基、ハロゲン原子が好ましく、水素原
子、ブロム原子が特に好ましい。
【0019】一般式〔1〕において、sは0〜4までの
整数であり、その中でも0〜1の整数が好ましく、0が
特に好ましい。また,p,q,rは各々独立に0〜3の
整数であり、その中でも1が特に好ましい。ただし、
p,q,rの合計は2以上になるように設定される。さ
らに、xは0〜5までの整数であるが、一般式〔1〕の
シアネートエステル樹脂はxが0〜5までの化合物の混
合物として見出されるものである。
【0020】一般式〔1〕で示されるシアネートエステ
ル樹脂の好ましい具体例としては、次の式で示されるも
のであり、これはQUATREX 7187(ダウケミ
カル社製)として入手しうるものである。
【0021】
【化4】
【0022】式〔2〕において、Rは芳香環または芳香
環を含む基であり、mは2〜5までの整数であり、その
具体例としは、1,3−ジシアナートベンゼン、1,4
−ジシアナートベンゼン、1,3,5−トリシアナート
ベンゼン、1,3−、1,4−、1,6−、1,8−、
2,6−または2,7−ジシアナートナフタレン、1,
3,6−トリシアナートナフタレン、4,4′−ジシア
ナートビフェニル、ビス(4−ジシアナートフェニル)
メタン、2,2−ビス(4−シアナートフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−シアナー
トフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロ
モ−4−シアナートフェニル)プロパン、ビス(4−シ
アナートフェニル)エーテル、ビス(4−シアナートフ
ェニル)チオエーテル、ビス(4−シアナートフェニ
ル)スルホン、トリス(4−シアナートフェニル)ホス
ファイト、トリス(4−シアナートフェニル)フォスフ
ェート、およびノボラックとハロゲン化シアンとの反応
により得られるシアン酸エステルなどがあり、その中で
もビス(4−ジシアナートフェニル)メタン、2,2−
ビス(4−シアナートフェニル)プロパンが特に好まし
い。
【0023】次に、本発明の分子中に少なくとも1個の
アミノ基とベンゼン環を有するシランカップリング剤で
表面処理したガラス繊維基材を用いたプリント配線板用
のプリプレグおよび銅張積層板の製法について説明す
る。
【0024】プリプレグをつくるに際しては、まずはじ
めにシアネートエステル樹脂を有機溶剤に溶解すること
により樹脂ワニスを調整する。次いで、前記の方法によ
り表面処理したガラス繊維基材にこの樹脂ワニスを含浸
させて加熱乾燥する。この際、ガラス繊維基材へのワニ
スの含浸量は、乾燥後の全重量に対する樹脂固形分の比
率が30〜70重量%になるように設定するのが好まし
い。プリプレグを製造する際の加熱乾燥条件は反応触媒
の添加量によって影響されるが、例えば、加熱温度が1
50℃の場合には、加熱時間を3〜10分程度に設定す
ることにより、所望のプリプレグのストロークゲルタイ
ムを得るようにすることができる。
【0025】また、反応触媒としては、ナフテン酸コバ
ルト、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、オクチル
酸マンガン等の有機酸金属塩類、酢酸カリウム、酢酸ナ
トリウム、シアン酸ナトリウム、イソシアン酸ナトリウ
ム、ホウ素化ナトリウム等の金属塩、ピリジン、イミダ
ゾール類、トリエチルアミン等の第三級アミン類、塩化
アルミニウム、塩化第二鉄、塩化亜鉛等のルイス酸等を
用いることができるが、特にナフテン酸コバルトやオク
チル酸コバルト、オクチル酸マンガン等の有機酸金属塩
類が好ましい。反応触媒の添加量は特に限定されるもの
ではないが、例えば、有機酸コバルトを用いる場合に
は、所望するプリプレグのゲルタイムに応じて、シアネ
ートエステル樹脂の重量に対し金属の重量比で10〜5
00ppm の範囲で配合される。
【0026】さらに、有機溶剤としては、シアネートエ
ステル樹脂を溶解し、反応に悪影響を与えないものであ
れば、特に制限はないが、例えば、アセトン、メチルエ
チルケトン等のケトン類、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の極性アミ
ド溶媒が用いられ、これらは単独あるいは混合して用い
ることができる。添加する有機溶剤の量は、ワニス中の
固形分濃度が50〜70重量%になるように調合するの
が一般的である。
【0027】そして、このようにして調製したプリプレ
グを複数枚重ね、さらに、上下の両面に銅箔を重ねてこ
れを加熱加圧成形することにより、プリプレグ中の樹脂
成分とが重合硬化して構成される絶縁基板の両面に銅箔
を積層接着した銅張積層板を作製することができる。こ
の際の成形条件は、加熱温度を170〜230℃、圧力
を25〜50kg/cm2 、時間を1〜2時間程度に設定す
るのが一般的である。また、成形後に220〜230℃
でアフターキュアする場合には、成形温度は170〜1
80℃で十分である。
【0028】また、多層のプリント配線板を作製するに
は、前記の方法によって作製した銅張積層板の銅箔をエ
ッチング加工等して回路形成することにより内層板を作
製し、次いで、この内層板を複数枚の上記プリプレグを
介して重ねるとともに、最外層に銅箔を重ね、これを加
熱成形することにより、多層のプリント基板であるシー
ルド板を作製することができる。このようにして得られ
た両面銅張積層板、シールド板については、以下公知の
方法を用いてプリント配線板にすることができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳述する。
【0030】実施例1 紡糸糊剤と経糸糊剤を熱処理して除去したE−ガラスク
ロス116T(ユニチカ社製、単糸径:7.0μm 、織
密度:経糸60本/25mm、緯糸58本/25mm、厚さ
100μm )を、N−β−(N−ビニルベンジルアミノ
エチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(S
Z6032:東レシリコーン社製)を有効成分4.0g
/l 、PH5.0の水溶液に調整した処理液に浸漬し、パ
ッダーロールで絞って、付着量を0.1重量%とした
後、130℃で5分間熱処理して表面処理ガラスクロス
を得た。
【0031】次いで、一般式〔1〕で示されるシアネー
トエステル樹脂としてQUATREX7187(ダウケ
ミカル社製)100gをメチルエチルケトン(MEK)
とジメチルホルムアミド(DMF)の1:1混合溶媒6
7gに溶解し、これに反応触媒としてオクチル酸コバル
トをシアネートエステル樹脂に対してCoが重量比で7
00ppm になるように添加してワニスを調整した。この
ワニスを前記表面処理したガラスクロスに固形分含有率
が50重量%になるように含浸し、150℃で5分間、
加熱乾燥することによりプリプレグを作製した。
【0032】そして、このプリプレグを18枚重ねると
ともに、その両面に18μm 厚の銅箔を重ね、成形温度
177℃、成形圧力30kg/cm2 、成形時間60分の条
件で成形したのち、さらに、225℃で2時間アフター
キュアすることにより両面銅張積層板を得た。
【0033】実施例2 シランカップリング剤としてγ−(p−アミノフェニ
ル)プロピルトリメトキシシラン(SZ−6083、東
レシリコーン社製)を用いること以外は、実施例1と同
様にして表面処理ガラスクロス、プリプレグ、および銅
張積層板を得た。
【0034】実施例3 シアネートエステル樹脂として、XU−71787.0
8(ダウケミカル社製、難燃剤入り)100gを用いる
こと以外は、実施例1と同様にして表面処理ガラスクロ
ス、プリプレグ、および銅張積層板を得た。
【0035】実施例4 D−ガラス繊維DCE270 1/0(日本電気硝子社製、
単糸本数160本、単糸径8.7μm )を用いてガラス
クロス(単糸径:8.7μm 、織密度:経糸64本/2
5mm、緯糸54本/25mm、厚さ:100μm )を製織
した。以下、実施例1と同様にして表面処理ガラスクロ
ス、プリプレグ、および両面銅張積層板を得た。
【0036】実施例5 シリカ繊維(エンカ社製)を用いてシリカクロス(単糸
径:9.6μm 、織密度:経糸40本/25mm、緯糸3
2本/25mm、厚さ120μm )を製織した。以下、実
施例1と同様にして表面処理ガラスクロス、プリプレ
グ、および両面銅張積層板を得た。
【0037】比較例1 シランカップリング剤として、γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン(A−1100、日本ユニカー社製)を
用いること以外は、実施例1と同様にして銅張積層板を
得た。
【0038】比較例2 シランカップリング剤として、フェニルトリメトキシシ
ラン(KBM−103,信越シリコーン社製)を用いる
こと以外は、実施例1と同様にして銅張積層板を得た。
【0039】比較例3 シランカップリング剤として、γ−(グリシジルエーテ
ル)プロピルトリメトキシシラン(KBM,信越シリコ
ーン社製)を用いること以外は、実施例1と同様にして
銅張積層板を得た。
【0040】以上、得られた積層板につき、次に記述し
た方法により積層板としての評価を行った。
【0041】(1) 誘電率および誘電正接 JIS C−6481に従い、LPインピーダンスアナ
ライザー4194A(横河ヒユーレツトパツカード社
製)を用いて1MHzにおける値を測定した。
【0042】(2) 曲げ強度 JIS C−6481に従い、所定サイズの試料を作製
し,精密万能材料試験機2020型(インテスコ社製)
を用いて支点間50mmで測定した。
【0043】(3) ピール強度 JIS C−6481に従い、所定サイズの試料を作製
し、精密万能材料試験機2020型(インテスコ社製)
を用いて測定した。
【0044】(4) 絶縁抵抗 IPC−B25に従い、375μm 幅のくし型電極を作
製し、バイブレイテイングリードエレクトロメーターT
R−84M(タケダ理研社製)を用いてDC500V印
加時の絶縁抵抗を測定した。
【0045】(5) 耐熱性 積層板をプレッシャークッカー処理(121℃、2atm
下で1時間)したのち、260℃のハンダ浴に60秒浸
漬し、外観性状を目視観察することにより評価した。 ○…異常なし、 ×…白化現象が生じたもの
【0046】(6) 耐アルカリ性 積層板をカセイソーダ10重量%の水溶液に80℃で1
0分間浸漬したのちに、外観性状を目視観察することに
より評価した。 ○…異常なし、 ×…白化現象が生じたもの
【0047】以上、得られた結果について表1に示し
た。本発明の実施例の銅張積層板は比較例のものに比し
て、特に耐熱性、耐アルカリ性が優れていた。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
においては、ガラス繊維基材の表面処理剤として、分子
内に少なくとも1個のアミノ基とベンゼン環を有するシ
ランカップリング剤を用いたので、ガラス繊維基材に対
するシアネートエステル樹脂の濡れ性や含浸性を高める
ことができ、耐熱性や耐アルカリ性にすぐれたものが得
られ、衛星通信機器、高速コンピューター用などのプリ
ント配線板材料として好適に使用することができるもの
が得られた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子中に少なくとも1個のアミノ基とベ
    ンゼン環を有するシランカップリング剤で表面処理した
    ガラス繊維基材にシアネートエステル樹脂を含浸乾燥さ
    せてなることを特徴とする積層板用プリプレグ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプリプレグを積層して、
    表面に銅箔を貼り合わせてなることを特徴とする銅張積
    層板。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1996039457A1 (en) * 1995-06-05 1996-12-12 Minnesota Mining And Manufacturing Company Aromatic cyanate ester silane coupling agents
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