JPH0586185A - 高分子量の任意に枝分かれしていることもあるポリ硫化アリーレンの製造方法 - Google Patents

高分子量の任意に枝分かれしていることもあるポリ硫化アリーレンの製造方法

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JPH0586185A
JPH0586185A JP4061486A JP6148692A JPH0586185A JP H0586185 A JPH0586185 A JP H0586185A JP 4061486 A JP4061486 A JP 4061486A JP 6148692 A JP6148692 A JP 6148692A JP H0586185 A JPH0586185 A JP H0586185A
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Manfred Schmidt
マンフレート・シユミツト
Wolfgang Arlt
ボルフガング・アルルト
Thomas Fischer
トーマス・フイツシヤー
Erhard Tresper
エアハルト・トレスパー
Wolfgang Alewelt
ボルフガング・アレベルト
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G75/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G75/02Polythioethers
    • C08G75/0204Polyarylenethioethers
    • C08G75/025Preparatory processes

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抽出可能なオリゴマーおよび単量体成分の含
有量の少ない高分子量の、任意に枝分かれしていること
もあるポリ硫化アリーレン(PAS)の製造方法。 【構成】 アルカリ金属硫化物および/またはアルカリ
金属水素硫化物の水溶液を二ハロゲン化芳香族化合物の
有機溶媒溶液と、212℃以上の温度で混合することによ
り反応を実施し、反応溶液の水分含有量が 0.02 重量%
を超えず、未反応のハロゲン化芳香族化合物を連続的
に、または反応の終了時に反応混合物から除去し、ま
た、上記のアルカリ金属硫化物および/またはアルカリ
金属水素硫化物の水溶液を任意にモノヒドロキシ芳香族
化合物とともにノズルを通して高温で反応混合物に導入
して < 800 μm の平均粒子サイズを有する水性のアル
カリ金属の硫化物および/または水素硫化物の粒子を製
造することを特徴とする、任意に枝分かれしていること
もあるポリ硫化アリーレンの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、抽出可能なオリゴマーおよび単
量体成分の含有量の少ない高分子量の、任意に枝分かれ
していることもあるポリ硫化アリーレン(PAS)の、
好ましくはポリ硫化フェニレン(PPS)の製造方法に
関するものである。これらは極性有機溶媒中で、アルカ
リ金属硫化物および/またはアルカリ金属水素硫化物と
二ハロゲン化芳香族化合物との反応により製造され、ア
ルカリ金属硫化物および/またはアルカリ金属水素硫化
物は水を含有する、任意に有機溶媒との混合物として
の、熔融フラックスの形状で提供され、ノズルを通して
反応混合物に供給される。
【0002】ポリ硫化アリーレン(PAS)およびその
製造は公知である(たとえば US-A 3 354 129、EP
-A 171 021)。
【0003】PAS は高温抵抗性の合成樹脂である。
これらは好ましくは電気的/電子的分野で使用される。
この種の応用面は合成樹脂の純度と抵抗性とに関して高
度の要求をする。
【0004】アルカリ金属ハロゲン化物の分解により得
られるポリ硫化アリーレンは抽出可能な低分子量のオリ
ゴマーおよび単量体を含有している可能性がある。
【0005】高い比率の抽出可能なオリゴマーおよび重
合体を含有するポリ硫化アリーレンは、たとえばガラス
繊維または鉱物質充填剤を充填した混和物を製造するた
めに射出成形により加工する場合に欠点を有する可能性
がある。たとえば、これらから製造した成形品は表面欠
陥を有する可能性がある。これらを熱可塑的工程により
成形品に加工する場合には、熱可塑性集合体中のオリゴ
マー成分の流動性が増加するために、成形品の端部にお
いていわゆるフラッシュが形成される可能性がある。加
えて、重合体中に存在する反応性末端基、たとえば S
H 末端基およびCl 末端基の比率が増加して、これが
熱可塑的加工工程における気体 HCl の放出の増加お
よび電解質含有量の増加につながる結果となる可能性が
ある。
【0006】反応性末端基の比率はポリ硫化アリーレン
の分子量と副反応の広がりとに応じて変化する。
【0007】低分子量のオリゴマーおよび単量体の(た
とえば塩化メチレンを用いる)抽出は、EP-A 215 25
9 および EP-A 240 016 に記載されている。
【0008】EP-A 240 016 より、まず沈澱した固体
重合体を熱反応混合物から分離し、ついでこれを反応に
使用したものと同一の溶媒で、少なくとも 50℃ の温度
で数回洗浄する方法が公知である。オリゴマー成分およ
び単量体はこの方法で抽出することができる。
【0009】高い分子量を得るために重合助剤を添加す
ることも公知である。たとえばEP-A 0 325 061 はア
ルカリ金属カルボン酸塩の添加を記述しており、EP-
A 281 406 は CaCl2 の添加を、EP-A 306 025 は
LiCl および CaCl2の添加を、また、EP-A 302
218 は金属塩化物、金属炭酸塩または金属カルボン酸塩
の重合助剤としての、アルカリ金属硫化物1モルあたり
4.5 モル以内の量での添加を記述している。
【0010】この種の重合助剤の添加はポリ硫化アリー
レンの体積/時間収率を減少させ、材料の経費を増加さ
せるので非経済的である。
【0011】塩化メチレンを用いて抽出し得るオリゴマ
ーおよび単量体の含有量が 2.1 重量%未満である重合
体が得られるポリ硫化アリーレン(PAS)の、好まし
くはポリ硫化フェニレン(PPS)の製造方法がここに
見いだされた。これらは均一な分子量を有し(分子量分
布曲線の不均一性が少ない)、無機塩素の含有量は 5pp
m 未満である。このポリ硫化アリーレンは高い分子量を
有し、本発明に従って重合助剤を添加することなく得ら
れる。
【0012】本発明は、c)の有機溶媒 d)に対する
モル比が 1:3.4 ないし 1: 1.0、好ましくは 1:2.6
ないし 1:1.3 の範囲内であり、アルカリ金属硫化物お
よび/またはアルカリ金属水素硫化物の水溶液を二ハロ
ゲン化芳香族化合物の有機溶媒溶液と 212℃ 以上の温
度で混合することにより反応を実施し、反応溶液の水分
含有量が 0.02 重量%を超えず、未反応の式(I)、
(II)および(III)に相当するハロゲン化芳香族化合
物を連続的に、または反応の終了時に反応混合物から除
去し、また、上記のアルカリ金属硫化物および/または
アルカリ金属水素硫化物の水溶液をノズルを通して高温
で、アルカリ金属の硫化物および/または水素硫化物の
粒子が < 800 μm の、好ましくは < 400 μm の平均
粒子サイズを有するような様式で反応混合物に導入する
ことを特徴とする、 a) 式(I)および/または(II)
【0013】
【化4】
【0014】式中、X はハロゲンたとえば塩素または
臭素を表し、R は同一であっても異なっていてもよく
水素、C1-C20-アルキル、C4-C20-シクロアルキル、
6-C24-アリール、C7-C24-アルキルアリールまたは
7-C24-アリールアルキルを表し、また、相互にオル
ト位置にある 2個の R は結合して芳香環または 3 個
以内のヘテロ原子、たとえば N、Oまたは S を有す
る異節環を形成してもよく、Q は化学結合または二価
の基、たとえば Ar、O、S、SO、SO2、(C
2)m、CO、CO−Ar−CO、CO−NH またはC
O−NH−Ar−NH−CO(ここで、R は上記の意味
を有しAr は二価の C6-C24-芳香族基を表し、m は1
ないし 24 の値を有する整数を表す)を表すに相当する
1種または 2 種以上の二ハロゲン化(異節)芳香族化
合物、 b) 式(I)および/または(II)の二ハロゲン化芳
香族化合物の合計量を基準にして 0 ないし 50 モル%
の、好ましくは 0 ないし 1.25 モル%の式(III)
【0015】
【化5】 ArXn (III) 式中、Ar は芳香族基またはその環炭素原子の 3 個以
内がヘテロ原子、たとえばN、O または S により置
換されていてもよい 6 ないし 24 個の環原子を有する
異節環状基であり、Xはハロゲン、たとえば塩素または
臭素を表し、n は 3 または4 の数を表すに相当する三
ハロゲン化または四ハロゲン化芳香族化合物、ならびに c) (a + b):c のモル比が 0.75:1 ないし
1.15:1 の、好ましくは0.90:1.1:1 の範囲内である
50 ないし 100 モル%のアルカリ金属硫化物、たとえば
硫化ナトリウムまたは硫化カリウムおよび 0 ないし50
モル%のアルカリ金属水素硫化物、たとえば硫化水素ナ
トリウムまたは硫化水素カリウム、よりの、 d) 任意に共溶媒の存在下の有機溶媒中における高分
子量の任意に枝分かれしていることもあるポリ硫化アリ
ーレンの、好ましくはポリ硫化フェニレンの製造方法に
関するものである。
【0016】本件方法の改良された態様は、アルカリ金
属硫化物および/またはアルカリ金属水素硫化物の水溶
液を一定量の有機溶媒と混合し、微細に分割された形状
で反応混合物に、100 ないし 300℃ の、好ましくは 13
0 ないし 240℃ の温度で導入する二物質ノズル、たと
えば環状チャネルノズルの使用よりなるものである。本
件方法は連続的にでもバッチ方式ででも実施することが
できる。
【0017】以下のものは、本発明に使用し得る式
(I)の二ハロゲン化芳香族化合物の例である:1,4-ジ
クロロベンゼン、1,4-ジブロモベンゼン、1-ブロモ-4-
クロロベンゼン、1,3-ジクロロベンゼン、1,3-ジブロモ
ベンゼン、1-ブロモ-3-クロロベンゼン、2,5-ジクロロ
トルエン、2,5-ジクロロキシレン、1,4-ジクロロ-2-エ
チルベンゼン、1,4-ジブロモ-2-エチルベンゼン、1,4-
ジクロロ-2,3,5,6-テトラメチルベンゼン、1,4-ジクロ
ロ-2-シクロヘキシルベンゼン、2-ベンジル-1,4-ジクロ
ロベンゼン、2,4-ジクロロトルエン、2,4-ジクロロキシ
レンおよび 2,4-ジクロロクメン。1,4-ジクロロベンゼ
ン、1,3-ジクロロベンゼンおよび 2,5-ジクロロトルエ
ンが好ましい。
【0018】以下のものは、本発明に適した式(II)の
二ハロゲン化芳香族の例である:4,4'-ジクロロジフェ
ニル、4,4'-ジブロモジフェニル、4,4'-ジクロロベンゾ
フェノン、3,3'-ジクロロベンゾフェノン、4,4'-ジクロ
ロジフェニルスルホンおよび 1,4-ビス-(4'-クロロベン
ゾイル)-ベンゼン。4,4'-ジクロロジフェニル、4,4'-ジ
クロロジフェニルスルホンおよび 4,4'-ジクロロベンゾ
フェノンが好ましい。
【0019】式(I)および/または(II)に相当する
二ハロゲン化芳香族化合物は単独でも、他のものとの混
合物としても使用することができる。
【0020】以下のものは、本発明に適した式(III)
の三ハロゲン化および四ハロゲン化芳香族化合物の例で
ある:1,2,4-トリクロロベンゼン、1,3,5-トリクロロベ
ンゼン、2,2',4,4'-テトラクロロジフェニル、2,2',4,
4'-テトラクロロジフェニルスルフィド、1,3,5-トリク
ロロトリアジン、1,2,6-トリクロロナフタレンおよび
1,3,5-トリス-(4-クロロフェニル)-ベンゼン。
【0021】アルカリ金属硫化物は通常の量で、通常の
手法で使用する。たとえば、硫化水素と水酸化ナトリウ
ムまたは水酸化カリウムとの反応により製造した硫化ナ
トリウムおよび硫化カリウムを使用することができる。
これらは硫化物1モルあたり1ないし 9 モルの水を含
有し、無溶媒で使用される。
【0022】硫化水素ナトリウムおよび硫化水素カリウ
ムが適当な水素硫化物である。これらは水酸化物と硫化
水素とから製造することができる。これらはまた、硫化
物と硫化水素との反応により製造することもできる。こ
れらは1ないし4 モルの水を含有していることがあり得
る。
【0023】1.0 モル%(式(I)および/または(I
I)の二ハロゲン化芳香族化合物の100 モル%を基準に
して)以内の連鎖停止性のモノヒドロキシ芳香族化合
物、たとえばフェノール、4-ヒドロキシジフェニルスル
フィド、4-ヒドロキシジフェニルまたは 4-ヒドロキシ
ジフェニルスルホンを、アルカリ金属硫化物および/ま
たはアルカリ金属水素硫化物とともに使用することがで
きる。
【0024】本発明に従って使用する有機溶媒には非プ
ロトン性溶媒、特に N-アルキル化ラクタム、たとえば
N-メチルピロリドン、N-エチルピロリドン、N-メチ
ルピペリドン、N-イソプロピルピロリドンおよび N-
メチルカプロラクタム、二置換環状尿素、たとえば N,
N-ジメチルピリミダゾリジノン(N,N-ジメチルプロ
ピレン尿素としても知られる)および N,N'-ジメチル
イミダゾリジノンが可能である。この溶媒の沸点は 212
℃ ないし 280℃ の、好ましくは 212℃ ないし 242℃
の範囲である。この温度範囲に達するために僅かに(1
バール以内)過剰の圧力で反応を実施することができ
る。
【0025】使用する共溶媒には、たとえば硫化物を基
準にして 0.02 ないし 19 モル%の量で導入する C1-
8-脂肪族カルボン酸および C6-C12-芳香族カルボン
酸のN,N-ジアルキルアミノカルボン酸または N-アル
キルアミノカルボン酸が可能である。N,N-ジメチルア
セタミド、N,N-ジエチルアセタミド、N,N-ジメチル
プロピオナミドまたは N-アルキルカルボン酸、たとえ
ば N-メチルカプロン酸が有利に使用される。アミノ酪
酸も共溶媒として使用することができる。
【0026】本発明記載の工程を実施する好ましい方法
においては、上記の溶媒ならびに式(I)および(II)
および/または(III)に相当するハロゲン化芳香族化
合物を任意に共溶媒とともに反応器に導入し、この反応
混合物に水性水素硫化物および/または硫化物を、任意
に連鎖停止性モノヒドロキシ芳香族化合物(たとえばフ
ェノール)とともに、一物質ノズルを通して同時に、ま
たは順次に添加する。本発明の好ましい具体例として
は、使用する一物質ノズルはジルコニウム、タンタル、
白金または鋼 1.4575(チッセン(Thyssen,BRD)の
“スーパーフェライト”)のような材料から製造した、
熱処理の可能な全円錐形一物質ノズルである。本発明記
載の方法の改良された態様においては、これもまたジル
コニウム、タンタル、白金または鋼 1.4575 から製造し
た熱処理の可能な二物質ノズル、たとえば環状チャネル
ノズルを使用する。無機硫化物反応成分の水性熔融物を
ノズルの内側の有機溶媒と合一させ、緊密に混合して小
さな粒子の形状で反応混合物に供給する。
【0027】この種の噴霧用ノズルの予備的な液体圧で
の使用により、無機硫化物反応剤の反応性表面の拡大の
可能性により、微細に分割された無機硫化物反応成分と
有機ハロゲン化芳香族反応成分との間のより均一な、か
つ迅速な反応が得られる。この迅速な反応により、高い
分子量と大きな純度とを有するポリ硫化アリーレンが得
られる。
【0028】この場合には、反応混合物の温度は 212℃
以上である。脱水が自発的に起こり、同時に共沸的に
蒸留除去された式(I)、(II)および(III)のハロ
ゲン化芳香族化合物が復帰する。反応混合物の水分含有
量は 0 ないし 0.02 重量%である。
【0029】反応時間は1時間以内から 40 時間まで変
化し得る。2ないし 24 時間が最も好ましい。未反応の
式(I)、(II)および(III)のハロゲン化芳香族化
合物は、たとえば反応の間に、または反応の終了に近い
時期に蒸留により反応混合物から除去される。
【0030】ポリ硫化アリーレンは、たとえば冷却、濾
過および、最初にケトンたとえばアセトンまたはアルコ
ールたとえばメタノール、エタノールもしくはイソプロ
パノールを用いる反応混合物の洗浄により単離すること
ができる。ついで、残留物1部に対して水 5 ないし 20
部の比率で残留物を水に懸濁させ、このようにして得
られる懸濁液を酸、たとえば酢酸、塩酸、リン酸または
硫酸で pH 1 − 5 に調節し、ついで中性になるまで水
で洗浄する。
【0031】このようにして製造したポリ硫化アリーレ
ンは、ジクロロメタンで抽出し得るオリゴマー成分およ
び単量体成分の含有量が 2.1 重量%未満である。これ
らは均一な分子量を有する。これらの無機塩素含有量は
5 ppm 未満である。通常行われる酸化的な熱後処理と
抽出による付加的な精製とは省略することができる。本
発明に従って製造したポリ硫化アリーレンの、その分子
量の尺度としての熔融粘性の測定は、たとえば 310℃
で、DIN 54 811 に記載されている高圧毛細管粘度計
で行う。τ = 1000 秒-1 の熔融粘性を比較値として選
択する。表1を参照されたい。
【0032】抽出可能な成分を測定するには、100 g の
乾燥ポリ硫化アリーレンを 800 ml(= 1070 g)ずつの
塩化メチレンで 2 回抽出し、抽出液を蒸発により濃縮
し、秤量する。反応に使用した溶媒の残留物および反応
に導入した単量体の残留物、ならびに副反応で精製した
単量体、たとえばジベンゾチオフェンおよび 4-クロロ
ジフェニルエーテルは、ガスクロマトグラフィーにより
抽出液中で測定することができる。溶媒の蒸発後に残さ
れた物質の重量から単量体の重量を引いたものが抽出し
得るオリゴマーの量である。
【0033】分子量分布の測定は、たとえばポリ硫化ア
リーレンの N-メチルカプロラクタム中の 0.05 重量%
溶液の、シリカゲルカラムを用いる 185℃ での高温ゲ
ル透過クロマトグラフィーにより実施することができ
る。
【0034】重合体の不均一性 U1 は、重量平均分子
量 Mw を数平均分子量 Mn で割った商と数1との間の
差として定義される。
【0035】
【数1】
【0036】ポリ硫化アリーレン中の無機塩素含有量の
測定は、たとえば銀滴定法により実施することができ
る。
【0037】他の無機または有機のオリゴマーまたは重
合体、ならびに顔料および充填剤、たとえばカーボンブ
ラック、黒鉛、金属粉末、ガラス粉末、粉末石英、雲
母、ガラス繊維および炭素繊維または他の無機もしくは
有機物質の繊維、金属酸化物および金属硫酸塩から選択
した通常の無機充填剤、ならびに他の添加剤、たとえば
安定剤および/または離型剤を、本発明に従って製造し
たポリ硫化アリーレンに添加することができる。
【0038】本発明に従って製造したポリ硫化アリーレ
ン、またはその混合物は押出し、押出しブロー成形、射
出成形または他の通常の加工技術により直ちに加工して
フィルム、成形品または繊維を製造することができる。
これらは通常の応用面に、たとえば自動車部品、枠材お
よび結合部材、バルブ、ボールベアリング部品、電気部
品たとえばスィッチ、電子回路板、耐化学薬品性部品お
よび耐候性部品、ならびに機械部品、たとえばポンプケ
ースおよびポンプの羽根車、腐食浴用の皿、シーリング
リング、オフィス用機械部品、通信機器、家屋備品等と
して使用することができる。
【0039】本発明記載の方法により製造した重合体は
好ましくは電気部品、たとえばトランジスター、ダイオ
ードおよびマイクロチップの被覆に使用する。
【0040】
【実施例】
【0041】
【実施例1】N-メチルカプロラクタム(NMC)2331
kg(18.35 キロモル)と 1,4-ジクロロベンゼン 1197 k
g(8.14 キロモル)とを窒素下で 6 m3 の反応器に導入
し、214℃ に加熱する。硫化ナトリウム 625.3 kg(8.2
キロモル)、硫化水素ナトリウム 5.6 kg(0.1 キロモ
ル)、N-メチルカプロン酸 208 kg(1.44 キロモ
ル)、フェノール 7.65 kg(0.08 キロモル)(= 1,4-
ジクロロベンゼンを基準にして 0.5 モル%)および水
522 kg(29 キロモル)よりなる 140℃ に加熱した熔融
物を、140℃ に加熱したジルコニウム製の全円錐形ノズ
ル(ノズル直径 2mm)を通して、撹拌し、かつ、反応混
合物の温度 214 ないし 220℃ で反応混合物を共沸的に
脱水しながら 6.5 時間以内に導入する。300 μm の平
均粒子サイズを有する粒子が得られる。硫化ナトリウム
三水和物と 30 重量%の水分含有量を有する硫化水素ナ
トリウムとを使用した。硫黄供与体のモル数(= 8.12
キロモル)の溶媒のモル数(= 18.35 キロモル)に対
する比は 1:2.26 である。ジクロロベンゼンのモル数
の(硫化ナトリウム + 硫化水素ナトリウム)のモル数
に対する比は 1:0.9975 である。水とともに共沸的に
蒸留除去される 1,4-ジクロロベンゼンは、連続的に反
応器に戻される。ついで反応混合物を還流下で 4時間沸
騰させる。この間に反応混合物の温度は 235℃に上昇す
る。
【0042】ついで N-メチルカプロラクタム 70 kg
と 1,4-ジクロロベンゼン 50 kg とを蒸留除去し、0.1
バールの過剰の窒素圧下、238 ないし 240℃ でさらに
4 時間反応を継続させる。反応混合物を反応器から取り
出し、窒素雰囲気下で 70℃にまで放冷し、撹拌しなが
ら 1.4 トンのイソプロパノールと混合する。塩および
重合体を濾別し、0.6 トンのイソプロパノールで洗浄し
て溶媒の NMC を除去する。残留物を 6 トンの水に
懸濁させ、この懸濁液を 78 %硫酸で pH 2.5にまで酸
性化し、重合体を濾別する。この重合体を電解質がなく
なるまで水で洗浄し、真空中で乾燥する(120℃、12 時
間)。
【0043】上記の量は純粋物質の量に変換した。この
ことは以下の各実施例にも適用される。
【0044】収量:800.6 kg(= 使用したジクロロベ
ンゼンを基準にして 95 %)。比較した分析データは表
1に示してある。
【0045】
【実施例2】NMC 1836 kg(14.46 キロモル)と 1,4
-ジクロロベンゼン 1093 kg(7.435キロモル)とを窒素
下、214℃ で実施例1に記述した反応器に導入する。硫
化ナトリウム 504 kg(6.462 キロモル)、硫化水素ナ
トリウム 3.7 kg(66 モル)、フェノール 0.7 kg(7.4
モル)(= 1,4-ジクロロベンゼンを基準にして0.05
モル%)、N-メチルカプロン酸 175 kg(1.2066 キロ
モル)および水 563kg(31.28 キロモル)よりなる 130
℃ に加熱した熔融物を、210℃ に加熱したジルコニウ
ム製の全円錐形ノズル(ノズル直径 2 mm)を通して 6.
0 時間以内に導入し、同時にこの反応混合物を撹拌し、
かつ、215 ないし 221℃ の温度で共沸的に脱水して 30
0 μmの平均粒子サイズを有する粒子を製造する。硫黄
供与体のモル数(6.528 キロモル)の溶媒のモル数(1
4.46 キロモル)に対する比は1:2.215 である。ジクロ
ロベンゼンのモル数の(硫化ナトリウム+硫化水素ナト
リウム)のモル数に対する比は 1:1.139 である。実施
例1と同様にして反応を継続させて、4 時間の反応時間
ののちに NMC 60 kg と 1,4-ジクロロベンゼン 46 k
g とを蒸留除去する。反応混合物の後処理は実施例1と
同様にして行う。ポリ硫化フェニレン 735 kg(= ジク
ロロベンゼンを基準にして 95.5 %)が得られる。比較
した分析データに関しては表1を参照されたい。
【0046】
【実施例3】NMC 1920 kg(15.12 キロモル)と 1,4
-ジクロロベンゼン 1199 kg(8.1565キロモル)とを窒
素下、212℃ で 6 m3 の反応器に導入する。硫化ナトリ
ウム 480 kg(6.154 キロモル)、硫化水素ナトリウム
165 kg(2.946 キロモル)、フェノール 770 g(8.1 モ
ル)(= 1,4-ジクロロベンゼンを基準にして0.05 モル
%)および水 695 kg(38.61 キロモル)よりなる 130
℃ に加熱した熔融物を、150℃ に加熱したジルコニウ
ム製の全円錐形ノズル(ノズル直径 1.8mm)を通して
6.0 時間以内に導入し、同時にこの反応混合物を撹拌
し、かつ、212 ないし 220℃ の温度で共沸的に脱水し
て250 μm の平均粒子サイズを有する粒子を製造する。
硫黄供与体のモル数(6.154 + 2.946 = 9.1 キロモ
ル)の溶媒のモル数(15.12 キロモル)に対するモル比
は 1:1.66 である。実施例1と同様にして反応を継続
させて、235℃ における 3.5 時間の反応時間ののちに
NMC 70 kg と 1,4-ジクロロベンゼン 75 kg(0.51
キロモル)とを反応混合物から蒸留により除去する。実
施例1に記述したものと同様にして反応を継続させ、反
応混合物を実施例1と同様にして後処理する。ポリ硫化
フェニレン 780kg(= ジクロロベンゼンを基準にして
94.5 %)が得られる。
【0047】比較データに関しては表1を参照された
い。
【0048】
【比較例1】 (直接比較用の本発明に従わない変法)NMC 2200 kg
(17.32 キロモル)と 1,4-ジクロロベンゼン 1190 kg
(8.095キロモル)とを窒素下、214℃ で 6 m3 の反応
器に導入する。硫化ナトリウム621.6 kg(7.97 キロモ
ル)、硫化水素ナトリウム 5.6 kg(0.1 キロモル)、
N-メチルカプロン酸 207 kg(1.43 キロモル)、フェ
ノール 7.60 kg(0.08 キロモル)(= 1,4-ジクロロベ
ンゼンを基準にして 0.5 モル%)および水 691 kg(3
8.38 キロモル)よりなる 140℃ に加熱した熔融物を、
140℃ に加熱した 25mm の内径を有する導入管を通して
8.5 時間以内に導入し、同時にこの反応混合物を撹拌
し、かつ、213 ないし 220℃ の温度で共沸的に脱水す
る。硫黄供与体のモル数(7.97 + 0.1 = 8.07 キロモ
ル)の溶媒のモル数(17.32 キロモル)に対するモル比
は 1:2.146 である。ジクロロベンゼンのモル数の(硫
化ナトリウム+ 硫化水素ナトリウム)のモル数に対す
るモル比は 1:0.997である。水とともに共沸的に蒸留
除去したジクロロベンゼンは反応器に連続的に戻す。こ
の反応混合物を還流下、235℃ で 4 時間沸騰させ、つ
いで NMC 70 kg と 1,4-ジクロロベンゼン 55 kg と
を蒸留除去し、0.1 バールの過剰圧の窒素下、238℃な
いし 240℃ でさらに 4 時間反応を継続させる。反応混
合物を実施例1と同様にして後処理したのちに、ポリ硫
化フェニレン 710.3 kg(= 工程に投入したジクロロベ
ンゼンを基準にして 92 %)が得られる。表1は比較の
分析データを包含している。
【0049】
【比較例2】 (直接比較用の本発明に従わない変法)NMC 1920 kg
(15.12 キロモル)と 1,4-ジクロロベンゼン 1199 kg
(8.1565 キロモル)とを窒素下、212℃ で 6 m3 の反
応器に導入する。硫化ナトリウム 480 kg(6.154 キロ
モル)、硫化水素ナトリウム 165 kg(2.946 キロモ
ル)、フェノール 770 g(8.1 モル)(= 1,4-ジクロ
ロベンゼンを基準にして 0.05 モル%)および水 695 k
g(38.61 キロモル)よりなる 130℃ に加熱した熔融物
を、150℃ に加熱した 25 mm の内径を有する導入管を
通して 9.0 時間以内に導入し、同時にこの反応混合物
を撹拌し、かつ 213 ないし 220℃ の温度で共沸的に脱
水する。硫黄供与体のモル数(6.154 + 2.946 = 9.1
キロモル)の溶媒のモル数(15.12 キロモル)に対する
モル比は 1:1.66 である。ジクロロベンゼンのモル数
の(硫化ナトリウム+ 硫化水素ナトリウム)のモル数
に対するモル比は 1:1.1157 である。水とともに共沸
的に蒸留除去したジクロロベンゼンは反応器に連続的に
戻す。この反応混合物を 0.1 バールの過剰圧の窒素
下、235℃で 4 時間加熱して NMC 60 kg とジクロロ
ベンゼン 82 kg とを蒸留除去し、238℃ ないし240℃
でさらに 6 時間加熱を継続し、反応混合物を実施例1
と同様にして後処理する。
【0050】ポリ硫化フェニレン 751 kg(= ジクロロ
ベンゼンを基準にして 91.5 %)が得られる。表1は比
較の分析データを包含している。
【0051】
【表1】
【0052】本発明の主なる特徴および態様は以下のと
おりである。
【0053】1. c)の有機溶媒 d)に対するモル比
が 1:3.4 ないし 1: 1.0、好ましくは 1:2.6 ないし
1:1.3 の範囲内であり、アルカリ金属硫化物および/
またはアルカリ金属水素硫化物の水溶液を二ハロゲン化
芳香族化合物の有機溶媒溶液と 212℃ 以上の温度で混
合することにより反応を実施し、反応溶液の水分含有量
が 0.02 重量%を超えず、未反応の式(I)、(II)お
よび (III)に相当するハロゲン化芳香族化合物を
連続的に、または反応の終了時に反応混合物から除去
し、また、上記のアルカリ金属硫化物および/またはア
ルカリ金属水素硫化物の水溶液を任意に式(IV)に相当
するモノヒドロキシ芳香族化合物とともにノズルを通し
て高温で反応混合物に導入して < 800 μm の平均粒子
サイズを有する水性のアルカリ金属の硫化物および/ま
たは水素硫化物の粒子を製造することを特徴とする、 a) 式(I)および/または(II)
【0054】
【化6】
【0055】式中、X はハロゲンたとえば塩素または
臭素を表し、R は同一であっても異なっていてもよく
水素、C1-C20-アルキル、C4-C20-シクロアルキル、
6-C24-アリール、C7-C24-アルキルアリールおよび
7-C24-アリールアルキルを表してもよく、また、相
互にオルト位置にある 2 個の R は結合して芳香環ま
たは 3 個以内のヘテロ原子、たとえば N、O または
S を有する異節環を形成してもよく、Q は化学結合ま
たは二価の基、たとえば Ar、O、S、SO、SO2
(CR2)m、CO、CO−Ar−CO、CO−NH また
はCO−NH−Ar−NH−CO(ここで、R は上記の
意味を有しAr は二価の C6-C24-芳香族基を表し、m
は1ないし 24 の値を有する整数を表す)を表すに相当
する1種または 2 種以上の二ハロゲン化(異節)芳香
族化合物、 b) 式(I)および/または(II)に相当する二ハロ
ゲン化芳香族化合物の合計量を基準にして 0 ないし 5
モル%の式(III)
【0056】
【化7】 ArXn (III) 式中、Ar は芳香族基またはその環炭素原子の 3 個以
内がヘテロ原子、たとえばN、O または S により置
換されていてもよい 6 ないし 24 個の環原子を有する
異節環状基であり、Xはハロゲン、たとえば塩素または
臭素を表し、n は 3 または4 の数を表すに相当する三
ハロゲン化または四ハロゲン化芳香族化合物、ならびに
式(I)、(II)および(III)に相当するハロゲン化
芳香族化合物を基準にして 0 ないし30 モル%の式(I
V)
【0057】
【化8】 HO−Ar−R (IV) 式中、Ar は式(III)に関して与えた意味を有し、R
は H、C1-C8-アルキル、C65,S-C65、SO2-
65またはCO-C65 を表し得るに相当する連鎖停
止性モノヒドロキシ芳香族化合物、ならびに c) (a + b):c のモル比が 0.75:1 ないし
1.15:1 の範囲内である50 ないし 100 モル%のアルカ
リ金属硫化物、たとえば硫化ナトリウムまたは硫化カリ
ウムおよび 0 ないし 50 モル%のアルカリ金属水素硫
化物、たとえば硫化水素ナトリウムまたは硫化水素カリ
ウム、よりの、 d) 任意に共溶媒を添加した有機溶媒中における高分
子量の任意に枝分かれしていることもあるポリ硫化アリ
ーレンの製造方法。 2. 使用する有機溶媒が N-メチルピロリドンである
ことを特徴とする 1.記載の方法。
【0058】3. 使用する有機溶媒が N-メチルカプ
ロラクタムであることを特徴とする1.記載の方法。
【0059】4. 使用する有機溶媒が N,N'-ジメチ
ルプロピレン尿素であることを特徴とする 1.記載の方
法。
【0060】5. 使用する式(I)の二ハロゲン化芳
香族化合物が 1,4-ジクロロベンゼン、1,3-ジクロロベ
ンゼンおよび/または 2,5-ジクロロトルエンであるこ
とを特徴とする 1.記載の方法。
【0061】6. 使用する式(II)の二ハロゲン化芳
香族化合物が 4,4'-ジクロロジフェニル、または 4,4'-
ジクロロベンゾフェノンであることを特徴とする 1.記
載の方法。
【0062】7. アルカリ金属硫化物の水溶液が 212
℃ 以上の温度で反応溶液に導入される間中、また反応
混合物の共沸脱水がこれに伴って起きている間中、水と
ともに共沸的に蒸留除去される式(I)、(II)および
/または(III)の多ハロゲン化芳香族化合物を反応混
合物に連続的に戻すことを特徴とする 1.記載の方法。 8. 式(IV)のモノヒドロキシ芳香族化合物および 1
c)記載の反応成分を射出するために使用する全円錐形
ノズルがジルコニウム、タンタル、白金、または鋼より
なるものであることを特徴とする 1.記載の方法。
【0063】9. 式(IV)のモノヒドロキシ芳香族化
合物および1c)記載の反応成分を射出するための二物
質ノズルがジルコニウム、タンタル、白金、または鋼
1.4575よりなるものであることを特徴とする1.記載の
方法。
【0064】10. 反応剤 1c)の導入用のノズルを 1
00℃ 以上の温度で作動させることを特徴とする 1.記
載の方法。
フロントページの続き (72)発明者 ボルフガング・アルルト ドイツ連邦共和国デー4150クレーフエル ト・シエーンバツサーシユトラーセ230シ ー (72)発明者 トーマス・フイツシヤー ドイツ連邦共和国デー4150クレーフエル ト・エミール−フアイネンデゲンシユトラ ーセ2 (72)発明者 エアハルト・トレスパー ドイツ連邦共和国デー4150クレーフエル ト・メルザーシユトラーセ394 (72)発明者 ボルフガング・アレベルト ドイツ連邦共和国デー4150クレーフエル ト・シユトラトウマーフエルト17

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 c)の有機溶媒 d)に対するモル比が
    1:3.4ないし 1:1.0、好ましくは 1:2.6 ないし 1:
    1.3 の範囲内であり、アルカリ金属硫化物および/また
    はアルカリ金属水素硫化物の水溶液を二ハロゲン化芳香
    族化合物の有機溶媒溶液と 212℃ 以上の温度で混合す
    ることにより反応を実施し、反応溶液の水分含有量が
    0.02 重量%を超えず、未反応の式(I)、(II)およ
    び(III)に相当するハロゲン化芳香族化合物を連続的
    に、または反応の終了時に反応混合物から除去し、ま
    た、上記のアルカリ金属硫化物および/またはアルカリ
    金属水素硫化物の水溶液を任意に式(IV)に相当するモ
    ノヒドロキシ芳香族化合物とともにノズルを通して高温
    で反応混合物に導入して < 800 μm の平均粒子サイズ
    を有する水性のアルカリ金属の硫化物および/または水
    素硫化物の粒子を製造することを特徴とする、 a) 式(I)および/または(II) 【化1】 式中、X はハロゲンたとえば塩素または臭素を表し、
    R は同一であっても異なっていてもよく水素、C1-C
    20-アルキル、C4-C20-シクロアルキル、C6-C24-ア
    リール、C7-C24-アルキルアリールおよび C7-C24-
    アリールアルキルを表してもよく、また、相互にオルト
    位置にある 2 個の R は結合して芳香環または 3個以
    内のヘテロ原子、たとえば N、O または S を有する
    異節環を形成してもよく、Q は化学結合または二価の
    基、たとえばAr、O、S、SO、SO2、(CR2)m
    CO、CO−Ar−CO、CO−NH またはCO−NH
    −Ar−NH−CO(ここで、R は上記の意味を有しA
    r は二価の C6-C24-芳香族基を表し、m は1ないし 2
    4 の値を有する整数を表す)を表すに相当する1種また
    は 2 種以上の二ハロゲン化(異節)芳香族化合物、 b) 式(I)および/または(II)に相当する二ハロ
    ゲン化芳香族化合物の合計量を基準にして 0 ないし 5
    モル%の式(III) 【化2】 ArXn (III) 式中、Ar は芳香族基またはその環炭素原子の 3 個以
    内がヘテロ原子、たとえばN、O または S により置
    換されていてもよい 6 ないし 24 個の環原子を有する
    異節環状基であり、Xはハロゲン、たとえば塩素または
    臭素を表し、n は 3 または4 の数を表すに相当する三
    ハロゲン化または四ハロゲン化芳香族化合物、ならびに
    式(I)、(II)および(III)に相当するハロゲン化
    芳香族化合物を基準にして 0 ないし30 モル%の式(I
    V) 【化3】 HO−Ar−R (IV) 式中、Ar は式(III)に関して与えた意味を有し、R
    は H、C1-C8-アルキル、C65,S-C65、SO2-
    65またはCO-C65 を表し得るに相当する連鎖停
    止性モノヒドロキシ芳香族化合物、ならびに c) (a + b):c のモル比が 0.75:1 ないし
    1.15:1 の範囲内である50 ないし 100 モル%のアルカ
    リ金属硫化物、たとえば硫化ナトリウムまたは硫化カリ
    ウムおよび 0 ないし 50 モル%のアルカリ金属水素硫
    化物、たとえば硫化水素ナトリウムまたは硫化水素カリ
    ウム、よりの、 d) 任意に共溶媒を添加した有機溶媒中における高分
    子量の任意に枝分かれしていることもあるポリ硫化アリ
    ーレンの製造方法。
JP4061486A 1991-02-22 1992-02-17 高分子量の任意に枝分かれしていることもあるポリ硫化アリーレンの製造方法 Pending JPH0586185A (ja)

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