JPH0586169A - エポキシ樹脂組成物及び硬化物 - Google Patents
エポキシ樹脂組成物及び硬化物Info
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- JPH0586169A JPH0586169A JP27310091A JP27310091A JPH0586169A JP H0586169 A JPH0586169 A JP H0586169A JP 27310091 A JP27310091 A JP 27310091A JP 27310091 A JP27310091 A JP 27310091A JP H0586169 A JPH0586169 A JP H0586169A
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Abstract
化剤、(3)下記一般式(1)で示される硬化促進剤、 【化1】 (但し、式中Xは水素原子又はメトキシ基を示す。) (4)アルミナを必須成分として配合したエポキシ樹脂
組成物。 【効果】 上記エポキシ樹脂は保存安定性が良好である
上、低応力性と高熱伝導性の両特性を備え、電圧を印加
した状態における耐湿性に優れた特性を有する硬化物を
与える。
Description
として好適なエポキシ樹脂組成物及びその硬化物に関す
る。
装置のパッケージとしては、従来から良好な電気特性,
機械特性,耐薬品性,耐湿性等を有する硬化物を与える
エポキシ樹脂組成物が広く用いられている。なかでも、
ノボラック型エポキシ樹脂にフェノール樹脂を硬化剤と
して配合し、これに無機質充填剤を加えた樹脂組成物
が、現在、半導体装置の樹脂封止の主流となっている。
機能化に伴い、封止材に対する要求も厳しくなり、高熱
伝導性と低応力性の両特性を備えた封止材が求められて
いる。
填剤として結晶シリカが多用されてきたが、結晶シリカ
を用いたエポキシ樹脂組成物は熱膨張係数が大きくなっ
てしまい、低応力性を付与することは困難である。
て使用した場合、高熱伝導性及び低応力性の両者を満足
するエポキシ樹脂組成物を得ることができる。
使用した場合、硬化性、保存性、耐熱性、電気特性、耐
湿性等の優れたエポキシ樹脂組成物が得られることが知
られている。
無機質充填剤としてアルミナを用い、かつ有機リン化合
物系硬化促進剤として最も一般的なトリフェニルホスフ
ィンを使用すると、得られるエポキシ樹脂組成物は、高
熱伝導性と低応力性に優れるものの、硬化特性の変動が
大きく、特に組成物が吸湿した場合に硬化性の低下が著
しく、保存安定性に劣る問題があることを知見した。
25010号公報において、エポキシ樹脂と、硬化剤と
してフェノール樹脂と、硬化促進剤と、無機充填剤とを
含有するエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂と
して有機酸の含有量が100ppm以下、塩素イオンの
含有量が2ppm以下、加水分解性塩素の含有量が50
0ppm以下、エポキシ当量が180〜230のクレゾ
ールノボラックエポキシ樹脂を使用し、フェノール樹脂
として軟化点が80〜120℃、有機酸の含有量が10
0ppm以下、遊離のNa,Clが2ppm以下、フリ
ーのフェノールが1%以下のノボラック型フェノール樹
脂を使用すると共に、該エポキシ樹脂のエポキシ基
(a)と、該フェノール樹脂のフェノール性水酸基
(b)とのモル比(a/b)を0.8〜1.5の範囲に
調整し、更に硬化促進剤として、カルボキシル基、メチ
ロール基、アルコキシ基、ヒドロキシル基から選ばれる
官能基を分子中に少なくとも1個有する第3級有機ホス
フィン化合物、具体的には下記式(I)で示される化合
物を該エポキシ樹脂と該フェノール樹脂との合計量10
0重量部当り0.4〜5重量部使用することを特徴とす
るエポキシ樹脂組成物を提案した。
ル基、メチロール基、アルコキシ基、ヒドロキシル基の
いずれかにより構成されるが、R1〜R5の少なくとも1
個はカルボキシル基、メチロール基、アルコキシ基、ヒ
ドロキシル基から選ばれたものであり、nは1〜3の整
数である。)
高温時の電気特性、耐熱性(高ガラス転移温度Tg)、
耐湿特性に優れ、その結果、高温高湿下で長時間にわた
って放置してもアルミニウム線が腐食せず、断線も起ら
ず、しかも成型作業性に優れ、長期の保存安定性が高い
ものである。
5010号公報で提案したエポキシ樹脂組成物について
更に検討した結果、該エポキシ樹脂組成物で成形したI
Cに電圧を印加した状態で高温高湿中に放置した場合、
アルミニウム配線に断線が生じることが多いという問題
があることを知見し、従ってこの点の解決が望まれた。
保存安定性に優れ、かつ、加熱成形時には迅速に硬化
し、高熱伝導性と低応力性に優れると共に、熱的、電気
的、機械的、化学的特性の良好な硬化物を与え、しかも
電圧を印加した状態における耐湿性に優れ、半導体の封
止等に有用なエポキシ樹脂組成物及びその硬化物を提供
することを目的とする。
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、エポキシ
樹脂、フェノール系硬化剤、それに無機質充填剤として
アルミナを含有するエポキシ樹脂組成物に、硬化促進剤
として、下記一般式(1)で示される有機リン化合物を
配合することが有効であることを知見した。
も、上記式(1)で示される特定の有機リン化合物は、
トリフェニルホスフィンなどと異なり、吸湿後でも硬化
性の低下がなく、しかも成形時の加熱温度で初めて十分
な触媒作用を示し、従って、エポキシ樹脂と硬化剤その
他の成分との加熱混合の際やその後の保管時には硬化が
進むことがなくて保存安定性に優れ、かつ、加熱成形時
には迅速に硬化すると共に、電圧を印加した状態におけ
る耐湿性が顕著に増大した硬化物を与えることを知見し
た。それ故、アルミナと式(1)で示される有機リン化
合物を併用したエポキシ樹脂組成物は、アルミナと有機
リン化合物の両者の長所が有効に発揮され、高熱伝導性
と低応力性に優れると共に、熱的、電気的、機械的、化
学的特性の良好な硬化物を与え、特に、かかるエポキシ
樹脂組成物で封止したICに電圧を印加した状態で高温
高湿中に晒してもアルミニウムの配線に断線が生じ難い
という顕著な効果が生じることを知見した。
シ樹脂又はアルケニル基含有フェノール樹脂のアルケニ
ル基に下記一般式(2) HaR1 bSiO2-(a+b)/2 …(2) (但し、式中R1は置換もしくは非置換の一価炭化水素
基を示し、a,bは0.01≦a≦1、1≦b≦3、1
≦a+b<4を満足する正数である。また、1分子中の
けい素原子の数は20〜400の整数であり、1分子中
のけい素原子に直結した水素原子の数は1以上の整数で
ある。)で表わされる有機けい素化合物のSiH基が付
加されてなる重合体であるシリコーン変性エポキシ樹脂
又はシリコーン変性フェノール樹脂を配合することによ
り、上記効果を発現しながら、なおかつ、低応力性に優
れたものとすることができることを知見し、本発明をな
すに至ったものである。
(2)フェノール系硬化剤、(3)上記式(1)で示さ
れる硬化促進剤、(4)アルミナを必須成分として配合
してなることを特徴とするエポキシ樹脂組成物、特に上
記(1)、(2)成分として上記のシリコーン変性エポ
キシ樹脂又はシリコーン変性フェノール樹脂を配合した
エポキシ樹脂組成物、及びそれらの硬化物を提供する。
と、本発明のエポキシ樹脂組成物に使用する第1必須成
分のエポキシ樹脂は、1分子中に1個以上、特に2個以
上のエポキシ基を有するものであれば特に制限はなく、
例えばビスフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ
樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型
エポキシ樹脂、ナフタレン環含有エポキシ樹脂、アラル
キル基含有エポキシ樹脂等が挙げられ、これらの1種を
単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
その中に含まれる有機酸含有量が100ppm以下、よ
り好ましくは20ppm以下、塩素イオンが2ppm以
下、より好ましくは1ppm以下、加水分解性の塩素の
含有量が500ppm以下、より好ましくは300pp
m以下であるものを用いることが好ましく、これらの条
件が1つでも満足しないと耐湿性が劣悪となる場合が生
じる。
(フェノール樹脂)は、1分子中に2個以上のフェノー
ル性水酸基を有すればその構造に特に制限はなく、例え
ばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹
脂、ナフトール樹脂、アラルキルフェノール樹脂、トリ
フェノール樹脂等が好適に使用される。上記エポキシ樹
脂と同様に、半導体の耐湿性の点からこのフェノール樹
脂中の遊離のNa,Clを2ppm以下とすることが好
ましい。また、これに含まれるモノマーのフェノール、
即ちフリーのフェノールの量が1%を越えると、上記耐
湿性に悪影響を及ぼすほかに、この組成物で成形品を作
る時、成形品にボイド、未充填、ひけ等の欠陥が発生し
易いため、上記フリーのフェノールの量は1%以下にす
ることが好ましい。更に、フェノール樹脂製造時に残存
している微量のホルムアルデヒドのカニツァロ反応によ
って生じる蟻酸などの有機酸の量も半導体の耐湿性の点
から100ppm以下とすることが有効である。
0℃未満になるとガラス転移温度(Tg)が低くなり、
このため耐熱性が悪くなる場合があり、また軟化点が1
20℃を越えるとエポキシ樹脂組成物の溶融粘度が高く
なって作業性に劣る場合があり、いずれの場合も耐湿性
が悪くなるおそれがあるため、フェノール樹脂の軟化点
は80〜120℃とすることが好ましい。
ールの量のより好ましい範囲は0.3%以下、有機酸の
量のより好ましい範囲は30ppm以下、フェノール樹
脂の軟化点のより好ましい範囲は90〜110℃であ
り、これらの範囲に調整することにより本発明の目的を
より確実に発揮することができる。
フェノール樹脂及び/又はシリコーン変性エポキシ樹脂
を配合することが好ましく、これによって電圧を印加し
た状態における耐湿性がより顕著に増大し、低線膨張
率、低弾性率を有する硬化物を与える組成物を得ること
ができる。
リコーン変性エポキシ樹脂は、アルケニル基含有エポキ
シ樹脂又はアルケニル基含有フェノール樹脂のアルケニ
ル基に下記一般式(2)で表わされる有機けい素化合物
のSiH基が付加されてなる重合体である。
又はアルケニル基含有フェノール樹脂としては、より好
適には下記式(3)で示されるアルケニル基含有エポキ
シ樹脂又はフェノール樹脂が好適に用いられ、これと上
記式(2)で表わされる有機けい素化合物との付加重合
体が有効である。
キシ樹脂又はフェノール樹脂は、加水分解性塩素の含有
量が500ppm以下で、遊離のNa,Clイオンが各
々2ppm以下、有機酸含有量が100ppm以下であ
ることが好ましく、加水分解性塩素、遊離のNa,Cl
イオン、有機酸の含有量が上記値を越えると、封止した
半導体装置の耐熱性が悪くなることがある。
ノール樹脂は単独でもあるいは2種以上を混合して配合
してもよく、さらに配合量は、組成物に配合するエポキ
シ樹脂と硬化剤との合計量100部(重量部、以下同
様)当り5〜70部、特に8〜50部とすることが好ま
しい。シリコーン変性エポキシ樹脂又はフェノール樹脂
の配合量が5部より少ないと十分な低応力性を得にく
く、70部を越えると成形品の機械的強度が低下する場
合がある。
性エポキシ樹脂又はフェノール樹脂を含めたエポキシ樹
脂とフェノール樹脂とを、エポキシ樹脂のエポキシ基
(a)とフェノール樹脂のフェノール性水酸基(b)と
のモル比(a/b)を0.8〜1.5、好ましくは0.
9〜1.5の範囲に調整することが好ましい。両基のモ
ル比が0.8より小さくなると組成物の硬化特性や成形
品のガラス転移温度(Tg)が悪くなって耐熱性が低下
し、一方1.5より大きくなると成形品のガラス転移温
度や電気特性が悪くなる場合が生じる。
て、下記一般式(1)、より具体的には(1a),(1
b)で示される有機リン化合物を使用する。
6位にメトキシ基が導入された第3級有機ホスフィン化
合物又は2位と6位に加えて4位にメトキシ基が導入さ
れた第3級有機ホスフィン化合物を硬化促進剤として使
用するもので、他の化合物、例えばメトキシ基が導入さ
れていないトリフェニルホスフィンやメトキシ基が4位
だけに導入されたトリフェニルホスフィンでは、本発明
の目的を達成することができない。
(1)の化合物を単独で使用してもよいが、他の硬化促
進剤と併用して用いることもでき、他の硬化促進剤とし
て特に1,8−ジアザビシクロ−7−ウンデセンとの併
用が組成物の耐湿性の点から望ましい。
分としてのエポキシ樹脂と第2成分としてのフェノール
系硬化剤(フェノール樹脂)との合計量100部に対し
て0.1〜10部、特に0.3〜5部が好ましく、配合
量が0.1部に満たないと硬化性が悪くなる場合があ
り、一方10部を越えると保存安定性、耐湿特性が悪く
なる場合がある。なお、1,8−ジアザビシクロ−7−
ウンデセンを併用する場合は、式(1)で示される化合
物1部に対し1,8−ジアザビシクロ−7−ウンデセン
を0.02〜2部の配合割合で併用することが望まし
い。
伝導性を付与するための無機質充填剤としてアルミナを
配合する。アルミナの形状は特に限定されないが、球状
又は球状に近い形状のものが好ましい。その平均粒径は
好ましくは5〜75ミクロンであるが、全無機質充填剤
量の30%を越えない範囲で平均粒径が0.1〜5ミク
ロンのものを用いてもよい。
素のような不純物含有量を10ppm以下、特に5pp
m以下としたものが好ましい。なお、必要に応じて、窒
化アルミニウム等の他の無機質充填剤をアルミナと併用
してもよいが、この場合でも全無機質充填剤中のアルミ
ナの含有率を30重量%以上とすることにより、本発明
の目的を達成する必要がある。
は特に限定されるものではないが、組成物全体の60重
量%以上であることが好ましい。
剤等であらかじめ処理してもよい。この場合、処理に用
いるシランカップリング剤としては、下記構造式(4) R4 4-cSi(OR5)c …(4) で示されるような加水分解性残基含有シラン類が好適に
用いられる。
基,エチル基、プロピル基,フェニル基などの無官能の
アルキル基、アルケニル基、アリール基、更にエポキ
シ,アミノ,アクリル,アルケニル,アシル官能性であ
るような下記に示すものが挙げられる。
ル基、アリール基、カルボニル基などが挙げられるが、
その内のメチル基、エチル基、イソプロペニル基などが
一般的であり、またcは1〜4であるが、cが3又は4
であることが好ましい。
理する方法としては乾式、湿式のどちらを用いても良
く、乾式法はボールミル、ヘンシェルミキサー等で、湿
式法は溶剤中でそれぞれ無機質充填剤にシランカップリ
ング剤を混合、撹拌することによって行なうことができ
る。シランカップリング剤の量は、無機質充填剤100
部に対して0.001〜8部、より好ましくは0.01
〜5部の範囲である。シランカップリング剤が少なすぎ
ると処理をした効果、即ち耐湿性の向上等があらわれ
ず、多すぎるとバリ特性などがかえって悪化してしまう
ことがある。これらのシランカップリング剤は2種類以
上を併用しても良く、さらには、これらをあらかじめ一
部加水分解したものを用いても良い。湿式法に使用され
る溶剤としてはトルエン,キシレンなどの炭化水素系、
メタノール,エタノール,イソプロピルアルコールなど
のアルコール系、アセトン,2−ブタノンなどのケトン
系、イソプロピルエーテル,テトラヒドロフランなどの
エーテル系等が挙げられ、水および加水分解促進剤とし
ての錫系,チタン系,あるいはアミン化合物を併用する
こともできる。このようにして処理した後に400〜1
200℃程度の加熱炉で焼結することもできる。
目的、用途などに応じ、各種の添加剤を配合することが
できる。例えば、ワックス類、ステアリン酸などの脂肪
酸及びその金属塩等の離型剤、カーボンブラック等の顔
料、染料、難燃化剤、表面処理剤(γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン等)、老化防止剤、その他の
添加剤を配合することは差し支えない。
を均一に撹拌、混合し、予め60〜95℃に加熱してあ
るロール、二ーダーなどにより混練、冷却し、粉砕する
などの方法で得ることができる。なお、成分の配合順序
に特に制限はない。
SI,トランジスタ、サイリスタ、ダイオード等の半導
体装置の封止用、プリント回路板の製造などに好適に使
用される。なお、半導体装置の封止を行なう場合は、従
来より採用されている成形法、例えばトランスファ成
形、インジェクション成形、注型法などを採用して行な
うことができる。この場合、エポキシ樹脂組成物の成形
温度は150〜180℃、ポストキュアーは150〜1
80℃で2〜16時間行なうことが好ましい。
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。なお、以下の例において部は重量部を示
す。
(5)で示されるアルケニル基含有エポキシ樹脂と下記
式(6)で示される有機けい素化合物の付加反応物であ
るシリコーン変性エポキシ樹脂50部、クレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量230)13部、
臭素化エポキシ樹脂(エポキシ当量280)5部、フェ
ノールノボラック樹脂(フェノール当量100)32
部、カルナバワックス1.5部、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン1.5部、カーボンブラック
1.2部、更に表1に示す無機質充填剤と硬化促進剤と
を70〜80℃の熱ロールにかけて混練し、冷却粉砕し
て、エポキシ樹脂組成物を得た。
度、ガラス転移温度、線膨張係数、熱伝導率、アルミニ
ウム配線腐食率(パワーICの耐湿性)を下記方法で評
価した。結果を表1に併記する。硬 度 トランスファー成形機を用い、175℃/70kg・c
m-2で2分成形した後の熱時硬度をバーコール硬度計9
35を用いて測定した。
したものを初期硬度とし、調製後に強制的に吸湿させて
水分含有量が0.15重量%となった組成物の硬度を吸
湿時硬度とした。線膨張係数、ガラス転移温度 4mmφ×15mmの試験片を用いて、ディラトメータ
ーにより毎分5℃の速さで昇温した時の値を測定した。熱伝導率 50mmφ×6mmの試験片を上部ヒーターと熱量計及
び下部ヒーターの間にサンドイッチ状に挿入し、空気圧
にて一定圧に密着させ、50℃で定常状態に達した後の
試験片両面間の温度差、熱量計出力から自動的に熱コン
ダクタンスを算出し、この熱コンダクタンスの値と試験
片の厚さとの積から熱伝導率を求めた。 アルミニウム腐食テスト チップにアルミニウム配線を行なっている14ピンIC
をトランスファー成形機にて100個成形し、成形品を
180℃、4時間ポストキュアーし、その後20Vの電
圧を印加した状態で130℃85%RHの試験槽中に1
00時間放置し、アルミニウム配線の断線を検出して不
良判定を行なった(n=20)。
00部をボールミルに入れ、0.05重量%の1,8−
ジアザビシクロ−7−ウンデセンを含む2.5部のγ−
グリシドキシトリプロピルメトキシシランを噴霧し、均
一に分散した。その後、150℃で20時間加熱処理を
行なったアルミナ。 **溶融シリカA :平均粒径11μmの破砕溶融シリ
カ。 ***結晶シリカA:平均粒径21μmの結晶シリカ。
ェニルホスフィンを使用し、アルミナと併用した場合
(比較例1)、吸湿時硬度が悪く、ガラス転移温度も低
く、アルミニウム腐食が悪い。硬化促進剤としてイミダ
ゾール類を使用した場合(比較例2)、アルミニウム腐
食が極端に悪い。また、無機質充填剤として溶融シリカ
を使用した場合(比較例3)、線膨張係数は低いものの
熱伝導率が劣り、アルミニウム腐食も悪い。更に、無機
質充填剤として結晶シリカを使用した場合(比較例
4)、線膨張係数が大きく、その結果アルミニウム腐食
が悪い。
ナ、硬化促進剤として式(1)で示される有機リン化合
物を併用した本発明の組成物(実施例)は、吸湿時硬度
が良好であり、ガラス転移温度が高く、低線膨張率を有
し、しかも熱伝導率が高く、このため低応力性に優れ、
アルミニウム腐食性に優れるものであることが確認され
た。
樹脂組成物は、保存安定性が良好である上、低応力性と
高熱伝導性の両特性を備え、熱的、電気的、機械的、化
学的特性が良好で、特に、電圧を印加した状態における
耐湿性に優れた硬化物を与え、半導体装置の封止等に有
用である。
Claims (3)
- 【請求項1】 (1)エポキシ樹脂、 (2)フェノール系硬化剤、 (3)下記一般式(1)で示される硬化促進剤、 【化1】 (4)アルミナを必須成分として配合してなることを特
徴とするエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項2】 アルケニル基含有エポキシ樹脂又はアル
ケニル基含有フェノール樹脂のアルケニル基に下記一般
式(2) HaR1 bSiO2-(a+b)/2 …(2) (但し、式中R1は置換もしくは非置換の一価炭化水素
基を示し、a,bは0.01≦a≦1、1≦b≦3、1
≦a+b<4を満足する正数である。また、1分子中の
けい素原子の数は20〜400の整数であり、1分子中
のけい素原子に直結した水素原子の数は1以上の整数で
ある。)で表わされる有機けい素化合物のSiH基が付
加されてなる重合体であるシリコーン変性エポキシ樹脂
又はシリコーン変性フェノール樹脂が配合された請求項
1記載のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載のエポキシ樹脂組成
物を硬化させることにより得られる硬化物。
Priority Applications (3)
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ID=17523144
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