JPH0585495A

JPH0585495A - 展開型トラス構造体

Info

Publication number: JPH0585495A
Application number: JP3243230A
Authority: JP
Inventors: Akio Iso; 彰夫磯; Mitsuaki Ogasa; 光明織笠; Koichi Furukawa; 功一古川; Tatsuyoshi Aisaka; 達吉逢坂
Original assignee: UCHU TSUSHIN KISO GIJUTSU KENKYUSHO KK; Toshiba Corp
Current assignee: UCHU TSUSHIN KISO GIJUTSU KENKYUSHO KK; Toshiba Corp
Priority date: 1991-09-24
Filing date: 1991-09-24
Publication date: 1993-04-06

Abstract

(57)【要約】【目的】この発明は、軽量化と共に、信頼性のある折畳
み展開動作を実現し得るようにすることにある。【構成】骨組部材１３を立方体状に組合わせて各節点を
折曲自在に結合して、そのうち上及び下立方体面の対角
線上にワイヤ部材１４を略十字状に張架し、又上記４節
点で形成される周囲立方体面のうち対向する一方の対の
立方体面に伸縮駆動用の駆動部材１５を架設して両端を
折曲自在に結合させ、他方の対の立方体面に斜部材１６
を架設して両端を折曲自在に結合し、そのうち一方端を
摺動部材１７を介して縦梁を形成する骨組部材１３に摺
動自在に配設して、駆動部材１５を伸縮駆動させると共
に、斜部材１６を摺動制御させることにより、折畳み展
開される展開トラス１２を組合せて構成したものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えば宇宙基地を構
成する構造物や宇宙空間に構築されるアンテナ装置等に
用いられる展開型トラス構造体に関する。

【０００２】

【従来の技術】宇宙開発の分野においては、宇宙基地構
想の開発が進められている。この宇宙基地構想にあって
は、その宇宙基地の骨格や、アンテナの支持構造体を含
む各種の展開トラス構造体を、予め地上において組立て
た後、折畳み収容して宇宙空間まで輸送し、宇宙空間で
展開させる方法が考えられ、開発されている。このよう
な展開型トラス構造体としては、特開昭６１ー９８６９
９号公報等に記載されるところの骨組部材を立方体状に
トラス結合した展開トラスが複数個、所望の形状に組合
わされて構成するものが知られている。この展開型トラ
ス構造体は、伸縮自在な駆動部材が複数の展開トラスの
立方体面の対角線上にそれぞれ配設されており、これら
複数個の展開トラスの駆動部材を駆動モータを用いて同
期して伸縮駆動させることにより、構造体全体の折畳み
展開が行われる。

【０００３】ところが、上記展開型トラス構造体にあっ
ては、伸縮駆動用の駆動モータの配置数等の点から、１
個の展開トラスの重量が比較的重くなるうえ、折畳み展
開時に全ての駆動モータを同期して駆動制御しなければ
ならないことにより、宇宙開発の分野での適用を考える
と、重量の点と、動作制御の信頼性の点で満足の行くも
のでなかった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来の展開型トラス構造体では、重量が比較的重いという
点と共に、動作制御の信頼性の点で満足の行くものでな
いという問題を有していた。

【０００５】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
ので、簡易な構成で、軽量化の促進を図り得、且つ、動
作制御の信頼性を向上し得るようにした展開型トラス構
造体を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は、折畳み展開
自在な立方体状の展開トラスを複数個組合わせてなる展
開型トラス構造体において、前記展開トラスは、骨組部
材を立方体状に組合わせて形成した８節点を折曲自在に
結合した骨組構造と、この骨組構造の上及び下立方体面
それぞれの節点間に略十字状に張架されるワイヤ部材
と、前記骨組構造の周囲立方体面のうち対向する一対の
立方体面の対角線上の２節点間であって、前記一対の立
方体面で互いに略直交するように架設されて両端が節点
に折曲自在に結合される伸縮自在な第１及び第２の駆動
部材と、前記骨組構造の周囲立方体面の対向する他の一
対の立方体面に前記第１及び第２の駆動部材に対応する
対角線上の２節点間であって、前記他の一対の立方体面
で互いに略直交するように架設されて両端部が折曲自在
に結合され、かつ一方端が縦梁を形成する骨組部材に沿
って摺動自在に結合される第１及び第２の斜部材と、前
記第１及び第２の駆動部材を伸縮駆動して前記骨組構造
を折畳み展開する伸縮駆動手段と、前記第１及び第２の
斜部材の一方端を前記第１及び第２の駆動部材の伸縮に
連動して前記骨組部材に沿って摺動させる摺動手段とを
備えて構成したのである。

【０００７】

【作用】上記構成によれば、展開トラスは駆動部材が駆
動手段により伸縮駆動されると、連動して斜部材の一方
端が骨組部材に沿って摺動されることにより、折畳み展
開される。これにより、駆動部材を１個の展開トラスに
少なくとも２箇所配設するだけの構成で、確実な展開動
作制御が実現され、軽量化の促進と共に、動作制御の信
頼性の向上を図ることが可能となる。

【０００８】

【実施例】以下、この発明の実施例に係る展開型トラス
構造体について、図面を参照して詳細に説明する。

【０００９】図１はこの発明の一実施例に係る展開型ト
ラス構造体に適用される立方体状の展開トラス１０を示
すものである。この展開トラス１０は、例えば図２に示
すように２１個が組合わされてアンテナ装置の鏡面支持
用の展開トラス構造体１１が形成され、その上面部側に
は反射鏡メッシュ１２が取付けられて鏡面が形成されて
いる。なお、図２において、同図（ａ）は平面を示し、
同図（ｂ）は側面を示すもので、展開型トラス構造体１
１は隣接する展開トラス１０同士の対向する立方体面を
共用するように組合されている。

【００１０】上記展開トラスは、１２本の骨組部材１３
が立方体状に組合わされて、各節点（Ａ₁，Ａ₂，
Ａ₃，Ａ₄，Ｂ₁，Ｂ₂，Ｂ₃，Ｂ₄）を折曲自在に結
合した骨組構造が形成される。この骨組構造の４節点
（Ａ₁，Ａ₂，Ａ₃，Ａ₄）及び（Ｂ₁，Ｂ₂，Ｂ₃，
Ｂ₄）で形成される立方体面には、節点Ａ₁と節点
Ａ₂、節点Ａ₃と節点Ａ₄及び節点Ｂ₁と節点Ｂ₂、節
点Ｂ₃と節点Ｂ₄との間にそれぞれのワイヤ部材１４が
張架される。

【００１１】また、骨組構造の節点（Ａ₂，Ａ₃，
Ｂ₂，Ｂ₃）、節点（Ａ₁，Ａ₂，Ｂ₁，Ｂ₂）、節点
（Ａ₁，Ａ₄，Ｂ₁，Ｂ₄）、節点（Ａ₃，Ａ₄，
Ｂ₃，Ｂ₄）の周囲立方体面のうち節点（Ａ₃，Ａ₄，
Ｂ₃，Ｂ₄）及び節点（Ａ₁，Ａ₂，Ｂ₁，Ｂ₂）で形
成される対向する対の立方体面には、伸縮自在な駆動部
材１５が、その節点Ａ₄と節点Ｂ₃、節点Ａ₂と節点Ｂ
₁との間に架設されて両端が折曲自在に結合される。こ
の駆動部材１５は、例えば図示しない駆動モータが内蔵
され、この駆動モータ（図示せず）が図示しない制御部
を介して伸縮駆動制御される。駆動部材１５は骨組部材
１３の長さをＬとすると、最も収縮された状態で、２
^1/2 Ｌ寸法となり、最も伸長された状態で、２Ｌとな
る。

【００１２】他方、節点（Ａ₁，Ａ₄，Ｂ₁，Ｂ₄）及
び節点（Ａ₂，Ａ₃，Ｂ₂，Ｂ₃）で形成される対向す
る対の立方体面には、その節点Ａ₄とＢ₁、節点Ａ₂と
Ｂ₃との間には斜部材１６が架設される。この斜部材１
６は、その一方端が節点Ａ₄及び節点Ａ₂に対して摺動
部材１７を介して縦梁を形成する骨組部材１３に摺動自
在で、かつ折曲自在に結合され、他方端は節点Ｂ₁及び
節点Ｂ₃に折曲自在に結合される。この摺動部材１６
は、例えばばね機構を用いて駆動部材１５の伸縮に連動
して骨組部材１３に対して摺動制御される。

【００１３】上記構成において、展開トラス１０は、駆
動部材１５が最も短い２^1/2 Ｌの長さ寸法を司る立方体
状に展開された状態から上記制御部（図示せず）を介し
て最も伸長される２Ｌまで駆動される、斜部材１６が上
記ばね機構（図示せず）のばね力に抗して横梁を形成す
る骨組部材１３に並列に重なる如く折畳まれることによ
り、折畳み収容される（図１（ｂ）参照）。そして、駆
動部材１５が上記制御部（図示せず）を介して上記２
^1/2 Ｌに縮小されると、展開トラス１０は斜部材１６の
一方端が上記ばね機構（図示せず）により摺動部材１７
を介して骨組部材１３に対して摺動されることにより、
立方体状に展開される（図１（ａ）参照）。

【００１４】なお、上記展開トラス１０は、上述したよ
うに展開トラス構造体１１を構成する２１個が同期して
展開駆動され、展開型トラス構造体全体の展開が実現さ
れる。

【００１５】このように、上記展開トラス１０は、骨組
部材１３を立方体状に組合わせて各節点を折曲自在に結
合して、そのうち上及び下立方体面の対角線上にワイヤ
部材１４を略十字状に張架し、又上記４節点で形成され
る周囲立方体面のうち対向する一方の対の立方体面に伸
縮駆動用の駆動部材１５を架設して両端を折曲自在に結
合させ、他方の対の立方体面に斜部材１６を架設して両
端を折曲自在に結合し、そのうち一方端を摺動部材１７
を介して縦梁を形成する骨組部材１３に摺動自在に配設
して、駆動部材１５を伸縮駆動させると共に、斜部材１
６を摺動制御させることにより、折畳み展開するように
構成した。これによれば、駆動部材１５を少なくとも２
本備えるだけの構成で、確実な折畳み展開制御が可能と
なることにより、駆動モータ（図示せず）の軽減化が図
れて軽量化の促進と共に、省電力化の促進が図れる。ま
た、駆動モータ（図示せず）の削減が図れることによ
り、動作制御の簡便化が図れるという利点も有する。

【００１６】なお、上記実施例では、展開トラス１０を
２１個組合せてアンテナ装置に適用した場合を代表して
説明したが、この数の組合せに限ることなく、構成可能
である。そして、適用範囲としては、宇宙基地の骨格を
含む各種の構造物や、地上に構築する各種の建築物に適
用することも可能である。よって、この発明は上記実施
例に限ることなく、その他、この発明の要旨を逸脱しな
い範囲で種々の変形を実施し得ることは勿論である。

【００１７】

【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、簡易な構成で、軽量化の促進を図り得、且つ、動作
制御の信頼性を向上し得るようにした展開型トラス構造
体を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例に係る展開型トラス構造体
の展開トラスを示した図。

【図２】図１の展開トラスを用いて構成したアンテナ装
置を示した図。

【符号の説明】

１０…展開トラス、１１…展開型トラス構造体、１２…
反射鏡メッシュ、１３…骨組部材、１４…ワイヤ部材、
１５…駆動部材、１６…斜部材、１７…摺動部材。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者古川功一神奈川県川崎市幸区小向東芝町１番地株式会社東芝小向工場内 (72)発明者逢坂達吉神奈川県川崎市幸区小向東芝町１番地株式会社東芝小向工場内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】折畳み展開自在な立方体状の展開トラス
を複数個組合わせてなる展開型トラス構造体において、前記展開トラスは、骨組部材を立方体状に組合わせて形成した８節点を折曲
自在に結合した骨組構造と、この骨組構造の上及び下立方体面それぞれの節点間に略
十字状に張架されるワイヤ部材と、前記骨組構造の周囲立方体面のうち対向する一対の立方
体面の対角線上の２節点間であって、前記一対の立方体
面で互いに略直交するように架設されて両端が節点に折
曲自在に結合される伸縮自在な第１及び第２の駆動部材
と、前記骨組構造の周囲立方体面の対向する他の一対の立方
体面に前記第１及び第２の駆動部材に対応する対角線上
の２節点間であって、前記他の一対の立方体面で互いに
略直交するように架設されて両端部が折曲自在に結合さ
れ、かつ一方端が縦梁を形成する骨組部材に沿って摺動
自在に結合される第１及び第２の斜部材と、前記第１及び第２の駆動部材を伸縮駆動して前記骨組構
造を折畳み展開する伸縮駆動手段と、前記第１及び第２の斜部材の一方端を前記第１及び第２
の駆動部材の伸縮に連動して前記骨組部材に沿って摺動
させる摺動手段とを具備したことを特徴とする展開型ト
ラス構造体。