JPH0585137A - 車両のサスペンシヨン装置 - Google Patents

車両のサスペンシヨン装置

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JPH0585137A
JPH0585137A JP24741091A JP24741091A JPH0585137A JP H0585137 A JPH0585137 A JP H0585137A JP 24741091 A JP24741091 A JP 24741091A JP 24741091 A JP24741091 A JP 24741091A JP H0585137 A JPH0585137 A JP H0585137A
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JP
Japan
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pressure
tank
hydraulic
chamber
supply
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Application number
JP24741091A
Other languages
English (en)
Inventor
Shin Takehara
伸 竹原
Kenji Hamada
謙二 浜田
Akira Nakayama
中山  晃
Toshiki Morita
俊樹 森田
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アクティブサスペンション装置において、各
シリンダ装置に作動流体を供給するメインアキュムレー
タのレイアウト性を向上させること。 【構成】 ばね上重量とばね下重量との間に架設された
各シリンダ装置4に対する作動流体の供給と排出とを予
め設定された条件に基づいて制御するようにした車両の
サスペンション装置において、上記各シリンダ装置4に
作動流体を供給するメインアキュムレータ40を、フリ
ーピストン84により作動流体室82と気体室83とに
仕切られた第1タンク81と、内部に気体を蓄える第2
タンク86とに分離して設け、該第2タンク86と上記
第1タンクの気体室83とを連通させたことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行状態等に応じてサ
スペンション特性を任意に制御し得るアクティブサスペ
ンション装置の改良にに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の車両のサスペンション
装置としては、油圧緩衝器とスプリングとで構成された
ダンパユニットを備え、このダンパユニットのバネ特性
を予め適当に設定することにより、車両の走行安定性と
乗り心地性とを両立させるべくサスペンション特性が一
律に定められる、所謂パッシブサスペンションが一般的
である。
【0003】一方、最近では、車両の走行状態等に応じ
てサスペンション特性を任意に制御することにより、走
行安定性と快適な乗り心地とをより高度な次元で両立し
得る、所謂アクティブサスペンションが提案されている
(例えば特開昭63−130418号公報参照)。このア
クティブサスペンションは、基本的に、ばね上重量とば
ね下重量との間にシリンダ装置を架設し、該シリンダ装
置に対する作動流体の供給と排出とをきめ細かくかつ瞬
時に制御することにより、車両の走行状態等に応じたサ
スペンション特性の制御を行うもので、例えば凹凸の激
しい路面を走行する際の上下振動を制御する乗り心地制
御、あるいは車両旋回時におけるロール制御及びねじれ
抑制制御など、車両走行状態に応じた最適な制御を行う
ことができる。
【0004】かかるアクティブサスペンション装置にお
いて、前後左右の各車輪毎に設けられたシリンダ装置に
作動流体(例えばオイル)を供給する供給ラインには、通
常、作動流体の供給圧力を所定範囲内に維持するととも
に、シリンダ装置への作動流体の必要供給量が一時的に
ポンプの吐出量を上回る場合などに対応するために、所
定容積を有する蓄圧用のアキュムレータタンク(以下、
これをメインアキュムレータという)が設けられてい
る。
【0005】そして、作動流体の供給圧力が低下して下
限設定値以下になったときには、ポンプからの吐出圧を
上記メインアキュムレータに蓄圧して上記供給圧力の上
昇を図る一方、供給圧力が上昇して上限設定値以上にな
ったときには、メインアキュムレータに蓄圧された作動
流体をリザーバタンクに排出する。また、シリンダ装置
への作動流体の必要供給量が一時的にポンプの吐出量を
上回る場合には、蓄圧された作動流体を供給通路に放出
し、作動流体の供給不足を来すことが防止される。
【0006】従来では、上記メインアキュムレータは、
例えば図5に示すように、円筒形のタンク101に、そ
の内部を2室102,103に仕切るフリーピストン1
04を設け、一方の室をオイル供給ライン106に連通
させて作動流体室102とし、他方の室は例えばエア等
の気体を蓄える気体室103として構成されており、ポ
ンプ(不図示)から作動流体が圧送されて来ると、その圧
力で気体室103の気体を圧縮しながらフリーピストン
104が気体室103側に変位することにより、作動流
体を高圧状態で蓄えるようになっている。上記メインア
キュムレータ101は、一般にエンジンルーム内に配置
されるが、前輪用と後輪用とが別々に設けられる場合に
は、通常、前輪用のものはエンジンルーム内に、また後
輪用のものは車体後部のトランクルーム側に配置され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のメインアキュムレータ101では、作動流体を蓄え
る部分(作動流体室102)と気体を蓄える部分(気体室
103)とが全て一体に形成されているので、その大き
さはシステムに要求されるタンク容積に応じて大きくな
り、また、軸方向長さも長くなる。従って、このメイン
アキュムレータを、本来スペースの余裕に乏しいエンジ
ンルーム内あるいはトランクルーム側に設置する場合、
そのレイアウトが難しいものになるという問題があっ
た。
【0008】また、上記メインアキュムレータは、気体
室の気体を加圧圧縮することによって蓄圧作用を行うも
のであるので、周囲温度が変化した場合にはその圧力が
変動する。従って、熱源からできるだけ離れた箇所に設
置することが望ましい。しかしながら、エンジンルーム
内には走行に伴って高温に達するエンジン等の熱源があ
り、またトランクルーム下方には高温の排気ガスを通す
排気管が配設されており、上記従来のメインアキュムレ
ータでは、そのレイアウト性が低いので、これらの熱源
から十分に離れた箇所に設置することは、なかなかに難
しいという問題があった。
【0009】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
もので、その目的は、アクティブサスペンション装置に
おいて、各シリンダ装置に作動流体を供給するメインア
キュムレータのレイアウト性を向上させることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、この発明は、
ばね上重量とばね下重量との間にシリンダ装置が架設さ
れ、該シリンダ装置に対する作動流体の供給と排出とを
予め設定された条件に基づいて制御するようにした車両
のサスペンション装置(つまり、所謂アクティブサスペ
ンション装置)において、上記各シリンダ装置に作動流
体を供給するメインアキュムレータを、フリーピストン
により作動流体室と気体室とに仕切られた第1タンク
と、内部に気体を蓄える第2タンクとに分離して設け、
該第2タンクと上記第1タンクの気体室とを連通させた
ものである。
【0011】
【発明の効果】この発明によれば、メインアキュムレー
タを上記第1タンクと第2タンクとに分離して設けたの
で、個々のタンクを小さくすることができるとともに、
両者を別々の箇所に設置することができ、一体物であっ
た従来に比べてレイアウト性が向上する。従って、作動
流体室を有する第1タンクをシリンダ装置に作動流体を
供給する上で都合の良い箇所に配置する一方、気体を蓄
える第2タンクは熱源から離れた箇所に設置することが
でき、熱影響による圧力の変動を防止できる。更に、上
記第2タンクについては内部にピストンがないので円筒
形である必要はなく、空きスペースに応じてその形状を
任意に設定することができ、この点においてもレイアウ
トの自由度が高まる。
【0012】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら本発明の実施
例について詳述する。図1は、本実施例に係る車両のサ
スペンション装置の一実施例を示す油圧回路図、また、
図2は該サスペンション装置の全体構成図である。な
お、これら各図において、右前輪,左前輪,右後輪および
左後輪に対応した主な要素については、それぞれ数字と
共にアルファベット符号「FR」,「FL」,「RR」および
「RL」を付して示すが、以下の説明において特に区別す
る必要がない場合には、上記識別符号を付さずに表示す
ることとする。
【0013】図2に示すように、車体2には各車輪12
毎に液圧シリンダ4が固定され、該液圧シリンダ4内に
摺動自在に嵌挿されたピストン6により液圧室8が画成
されている。このピストン6と一体化されたピストンロ
ッド10に、車輪12が保持されている。上記液圧室8
には、液圧通路を介してガスばね14が連通されてい
る。このガスばね14は、可動隔壁としてのダイヤフラ
ム16により画成されたガス室18と液室20とを有
し、この液室20が上記液圧室18に連通されている。
【0014】上記ガスばね14は、図1に示すように、
前輪用に3個ずつ後輪用に2個ずつ設けられ、それらは
互いに並列の関係で各液圧シリンダ4に連通されてい
る。そして、これらガスばね14のそれぞれに連通する
液圧通路22には、各々オリフィス24が設けられてい
る。このような液圧シリンダ4,ガスばね14およびオ
リフィス24の組合わせからなるユニットは、ガスばね
14の緩衝作用と、オリフィス24の減衰作用とで、サ
スペンション装置としての基本的な機能を備えることと
なる。
【0015】上記各液圧シリンダ4には高圧配管26F
あるいは26Rが接続され、この配管を通して液圧シリ
ンダ4に対する作動油液の供給および排出がなされる。
この作動油液を供給するポンプ28は、エンジンにより
駆動されるベーンポンプで構成され、リザーバタンク3
0から作動油液32を汲み上げ、共通高圧配管26を通
して該作動油液を前輪用、後輪用の各高圧配管26F,
26Rに圧送する。この供給高圧配管26には上流側か
ら順にフィルター36,チェック弁38が設けられ、前
輪用,後輪用の各高圧配管26F,26Rには、蓄圧作用
を果たすアキュムレータ40F,40R(メインアキュム
レータ),システム油圧計42F,42R(圧力センサ)が
それぞれ設けられている。またポンプ28内には、吐出
側圧力が異常上昇したとき、吐出した作動油液を吸込側
に還流させるポンプ内リリーフ弁44が設けられてい
る。
【0016】尚、上記メインアキュムレータ40(40
F,40R)は、作動流体の供給圧力を所定範囲内に維持
するとともに、各車輪12の液圧シリンダ4への作動流
体の必要供給量が一時的にポンプの吐出量を上回る場合
などに対応するために設けられるもので、その構成の詳
細については後で詳しく説明する。また、本実施例で
は、上記メインアキュムレータ40は、前輪用のもの4
0Fと後輪用のもの40Rとが別々に設けられ、前輪用
のもの40Fは車体前部のエンジンルーム内に、また後
輪用のもの40Rは車体後部のトランクルーム側に配置
されている。
【0017】前輪用の高圧配管26Fは右前輪用高圧配
管26FR,左前輪用高圧配管26FLに分岐され、こ
れらの各配管26FR,26FLはそれぞれ右前輪用液
圧シリンダ4FR,左前輪用液圧シリンダ4FLの各液
圧室8に連通されている。後輪用についても全く同様で
ある。また上記各高圧配管26F,26Rからはパイロ
ット通路46F,46Rが分岐され、これらパイロット
通路46F,46Rは電磁開閉弁48にそれぞれ接続さ
れている。
【0018】上記各高圧配管26FR,26FL,26R
R,26RLには、上流側から順に、流量制御弁52,加
圧作動型開閉弁54,リリーフ弁56,シリンダ内圧検出
用のシリンダ油圧計58が介設されている。これによ
り、前輪用の流量制御弁52FRおよび52FLの左右
の差圧は、システム油圧計42Fの検出圧力とシリンダ
油圧計58FRおよび58FLの各検出圧力との差圧と
してそれぞれ検出されるようになっている。同様に、後
輪用の流量制御弁52RRおよび52RLの左右の差圧
は、システム油圧計42Rの検出圧力とシリンダ油圧計
58RRおよび58RLの各検出圧力との差圧としてそ
れぞれ検出されるようになっている。
【0019】そして、より好ましくは、コントロールユ
ニット74(これについては後述する。)は、このように
して検出された差圧に基づいて、上記各流量制御弁52
FR,52FL,52RR,52RLを流れる作動油液の
流量制御を行うようになっている。すなわち、上記差圧
と流量との間には、一般に、作動油液を完全流体と考え
れば、次式の関係がある。 Qa=C・a{2g/γ・(R1−P2)}05 尚、この式において、Qa は流量、a は絞り部分の断面
積、P1,P2は絞り部分の前後の圧力、γは流体の比重
量、gは重力加速度、またCは流量係数である。
【0020】ここで、仮りに差圧弁が設けられており、
該差圧弁によりその前後の圧力が一定差圧P0に設定保
持されるようになっているとすれば、検出された差圧P
1−P2がP0である場合には差圧弁が有っても無くても
流量は等しくなることとなる。一方、P1−P2≠P0
場合には、差圧弁が有るときと無いときとで流量を共に
等しくするには上記断面積aを(P0/(P1−P2))05
すればよい。したがって、上式において、定数項を適当
に決めれば、1/(P1−P2)05を差圧補正項とするこ
とができ、この差圧補正項を用いて上記流量制御を行う
ようにすることができる。
【0021】上記流量制御においては、P1,P2の検出
精度を高めることが重要であるので、システム油圧計4
2およびシリンダ油圧計58は、できるだけ流量制御弁
52の近くに設けて配管抵抗による影響を極力小さくす
ることが要求される。このため、本実施例においてはメ
インアキュムレータ40およびシステム油圧計42を前
輪用(40F,42F)および後輪用(40R,42R)に分
け、これらを前輪用の液圧シリンダ4FR,4FL,後輪
用の液圧シリンダ4RR,4RLの近傍にそれぞれ設け
るようにしている。
【0022】上記各リリーフ弁56のリリーフ口は、還
流配管60Fあるいは60Rに接続されている。また電
磁開閉弁48の各作動油圧液還流口も、上記還流配管6
0Fあるいは60Rに接続されている。これら還流配管
60F,60Rの流量制御弁52近傍には、リターンア
キュムレータ62がそれぞれ取り付けられている。ま
た、前輪側の還流配管60Fと、後輪側の還流配管60
Rは、冷却回路64を経てリザーバタンク30に至る共
通還流配管60に接続されている。そして、この共通還
流配管60と共通高圧配管26とはリリーフ配管66お
よび68によって連通され、これらリリーフ配管66お
よび68にはアンロードリリーフ弁70およびイグニッ
ションスイッチ連動弁72がそれぞれ介設されている。
上記リリーフ配管66および68と共通高圧配管26と
の接続は、チェック弁38の上流側および下流側におい
てそれぞれなされている。
【0023】次に、上記のサスペンション装置の作動の
概略について説明する。アンロードリリーフ弁70,イ
グニッションスイッチ連動弁72,電磁開閉弁48およ
び流量制御弁52の作動は、例えばマイクロコンピュー
タを主要部として構成されたコントロールユニット74
(図2参照)によって制御される。このコントロールユニ
ット74には、前記システム油圧計42、各液圧シリン
ダ4毎に設けられたシリンダ油圧計58、各車輪12F
R,12FL,12RR,12RL毎にばね上加速度を検
出する加速度センサ76、および同じく各車輪12F
R,12FL,12RR,12RL毎に車高(つまりシリン
ダストローク)を検出する車高センサ78などの各セン
サ類の検出信号が入力される(なお図2では、左後輪1
2RLに対応する油圧計58,加速度センサ76,および
車高センサ78のみを示してある)。そして、コントロ
ールユニット74は、油圧計58,加速度センサ76お
よび車高センサ78がそれぞれ示すシリンダ内圧、ばね
上加速度および車高に基づいて、作動油液の給排を制御
する。
【0024】すなわち、まず上記コントロールユニット
74により電磁開閉弁48が閉じられている場合、ポン
プ28等が正常に作動していても、パイロット通路46
の作動油液は、この電磁開閉弁48において加圧作動型
開閉弁54へ供給が断たれる。パイロット通路46に接
続された加圧作動型開閉弁54は、常時は閉状態を保
ち、作動圧受入口54aに所定の作動圧を受けたときの
み開くものである。したがって上述のようにして作動圧
受入口54aへの作動油液の供給が断たれたときは、閉
状態となる。こうして加圧作動型開閉弁54が閉じられ
ている場合、サスペンション装置は、ガスばね14の弾
性率と、オリフィス24の絞り抵抗に基づく特性を示
す。すなわち、このときサスペンション装置は、所謂パ
ッシブサスペンションとなる。
【0025】一方ポンプ28等が正常に作動していると
きに、コントロールユニット74により電磁開閉弁48
が開かれると、加圧作動型開閉弁54の作動圧受入口5
4aに作動油液の圧力が加えられる。それにより該開閉
弁54が開く。こうして加圧作動型開閉弁54が開かれ
るとともに、コントロールユニット74が指定する開度
に流量制御弁52が開かれている場合において、例えば
ピストン10が上方(第1図中左方)に変位している最中
に、液圧シリンダ4の液圧室8に作動油液が供給される
と、この供給された作動油液によってピストン6の変位
が抑制される結果、サスペンション装置の動ばね定数が
大となる方向に変化する。こうして液圧シリンダ4内に
作動油液を給排することにより、オリフィス24の絞り
抵抗およびガスばね14の弾性率を変化させたのと同じ
作用が得られ、サスペンション装置はいわゆるアクティ
ブサスペンション装置として機能する。また、液圧シリ
ンダ4の液圧室8の作動油液量を制御して、車高を各輪
毎に制御することも可能である。
【0026】上記給排制御中に、システム油圧計42が
示す高圧配管26内の圧力(すなわち、供給圧力)が上限
設定値以上になると、コントロールユニット74のアン
ロード指令によりアンロードリリーフ弁70が開かれ、
これにより作動油液がリザーバタンク30に戻され、高
圧配管26内の圧力異常上昇が防止される。また、コン
トロールユニット74は、イグニッションスイッチON
のときのみイグニッションスイッチ連動弁72を閉じる
制御を行い、これにより、エンジン停止後はイグニッシ
ョンスイッチ連動弁72が開かれて高圧配管26内の高
圧状態が解除される。
【0027】一方上記給排制御中に、上記供給圧力が下
限設定値(所定圧P1)以下になると、コントロールユニ
ット74のロード指令によりアンロードリリーフ弁70
が閉じられ、これにより作動油液がメインアキュムレー
タ40に供給されて該メインアキュムレータ40内に蓄
圧され、高圧配管26内の圧力上昇が図られる。コント
ロールユニット74は、上記所定圧P1よりも供給圧力
が低下した場合、所定圧P2(P2<P1)で電磁開閉弁4
8を閉じて給排制御を休止し、さらに、所定圧P3(P3
<P2)で給排制御を終了するようになっている。これ
は、供給圧力が低下して上記所定圧P1になれば供給圧
力の上昇が図られるはずであるが、これが所定圧P2
まで低下したということは、液圧シリンダ4で多くの作
動油液が消費されているか、あるいは、配管系に異常が
発生しているかのいずれかである。したがって、給排制
御を休止してその後の供給圧力の変化を待ち、上記所定
圧P1まで供給圧力が上昇回復すれば、配管系に異常な
しとして給排制御を再開し、一方、供給圧力がさらに低
下して所定圧P3になったならば、配管系に異常ありと
して給排制御を終了することによりフェイルセーフを図
るようにしたものである。
【0028】上記のように配管系の異常に対するフェイ
ルセーフは、コントロールユニット74の制御によって
なされるが、本実施例では、より好ましくは、機械的に
もフェイルセーフがなされるようになっている。すなわ
ち、例えば高圧配管26が破損する等して、流量制御弁
52よりも上流側の油圧(供給圧力)が異常低下すると
(例えばP<90kgf/cm2になると)、たとえ電磁開閉弁
48が開かれていても、加圧作動型開閉弁54には所定
の作動圧が加わらないことになる。それにより該開閉弁
54は自動的に閉状態となり、このときサスペンション
装置は前述のパッシブ状態となる。勿論、この状態でサ
スペンション装置としての基本的な機能は維持されるか
ら、車両の走行上は何等問題がない。また車両駐車時に
エンジンが停止されると、ポンプ28が停止し、しかも
イグニッションスイッチ連動弁72が開くので、加圧作
動型開閉弁54の作動圧受入口54aには所定の作動圧
が加わらない。したがってこの場合、たとえ電磁開閉弁
48が故障して開き放しになっていても、加圧作動型開
閉弁54は閉状態となるので、液圧シリンダ4から作動
油液が少しずつ流出して車高が低くなってしまうという
ような事態が確実に防止される。
【0029】ところで、本実施例では、各車輪12の液
圧シリンダ4に作動油液を供給するメインアキュムレー
タ40(40F,40R)が、一体物でなく二つのタンク
に分離して形成されている。すなわち、図3に示すよう
に、上記メインアキュムレータ40は、内部に円板状の
フリーピストン84を有する円筒形の第1タンク81
と、内部にガス(例えばエア)を蓄える第2タンク86と
に分離して形成され、上記第1タンク81は、フリーピ
ストン84によって油液室82とガス室83とに仕切ら
れている。
【0030】そして、このガス室83と上記第2タンク
86とを連通管87によって連通させることによりメイ
ンアキュムレータ40が構成され、上記油液室82を高
圧配管26に接続することによって上記メインアキュム
レータ40がシステムに組み込まれる。尚、上記フリー
ピストン84は、その外周部に該外周部と第1タンク8
1の内周部との間をシールするシール部材85が装着さ
れており、上記油液室82とガス室83とを気密および
液密にシールした状態に仕切るとともに、両室82,8
3の圧力差に応じて、第1タンク81の長手軸方向に自
在に変位するようになっている。従って、ポンプ28か
ら作動油液が圧送されて来ると、その圧力でガス室83
及び第2タンク86内のガスを圧縮しながらフリーピス
トン84がガス室83側に変位することにより、作動油
液が高圧状態で第1タンク81の油液室82内に蓄えら
れる。
【0031】このように、上記メインアキュムレータ4
0を、第1タンク81と第2タンク86とに分離して設
けたことにより、個々のタンク81,86を小さくする
ことができるとともに、両者81,86を別々の箇所に
設置することができる。すなわち、本実施例の場合、上
記したように、メインアキュムレータ40は前輪用のも
の40Fと後輪用のもの40Rとが別々に設けられてお
り、前輪用のもの40Fはエンジンルーム内に、また後
輪用のもの40Rは車体後部のトランクルーム側に配置
されているが、図4に示すように、各メインアキュムレ
ータ40F,40Rの特に第2タンク86F及び86R
は、それぞれ高温の熱源であるエンジンE及び排気管P
exからできるだけ離れた箇所に設置されている。また、
第1タンク81F及び81Rは、上記第2タンク86F
及び86Rとは別に、前輪及び後輪のシリンダ装置4F
R,4FL,4RR,4RLに作動油液を供給する上で都
合の良い箇所、例えば左右のシリンダ装置のいずれかに
近い箇所に設置され、各々のガス室83F,83Rが、
連通管87F,87Rを介してそれぞれ第2タンク86
F,86Rに連通している。
【0032】以上、説明したように、本実施例によれ
ば、上記メインアキュムレータ40を、第1タンク81
と第2タンク86とに分離して設けたことにより、個々
のタンク81,86を小さくすることができるととも
に、両者81,86を別々の箇所に設置することがで
き、一体物であった従来に比べてレイアウト性を向上さ
せることができる。従って、油液室82を有する第1タ
ンク81をシリンダ装置4に作動油液を供給する上で都
合の良い箇所に設置する一方、ガスを蓄える第2タンク
86は、エンジンEあるいは排気管Pexなどの熱源から
離れた箇所に設置することができ、熱影響による圧力変
動の発生を防止することができるのである。更に、上記
第2タンク86については、内部にピストンがないので
円筒形である必要はなく、空きスペースに応じてその形
状を任意に設定することができ、この点においてもレイ
アウトの自由度が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る車両のサスペンション
装置の油圧回路図である。
【図2】 上記サスペンション装置の全体構成図であ
る。
【図3】 上記サスペンション装置のメインアキュムレ
ータの縦断面説明図である。
【図4】 上記メインアキュムレータの配置を示す車両
の斜視図である。
【図5】 従来例に係るメインアキュムレータの縦断面
説明図である。
【符号の説明】
4FR,4FL,4RR,4RL…液圧シリンダ(シリンダ
装置) 26…作動油液(作動流体) 40(40F,40R)…メインアキュムレータ 81(81F,81R)…第1タンク 82…油液室(作動流体室) 83(83F,83R)…ガス室(気体室) 84…フリーピストン 86(86F,86R)…第2タンク 87(87F,87R)…連通管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 俊樹 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ばね上重量とばね下重量との間にシリン
    ダ装置が架設され、該シリンダ装置に対する作動流体の
    供給と排出とを予め設定された条件に基づいて制御する
    ようにした車両のサスペンション装置において、 上記各シリンダ装置に作動流体を供給するメインアキュ
    ムレータを、フリーピストンにより作動流体室と気体室
    とに仕切られた第1タンクと、内部に気体を蓄える第2
    タンクとに分離して設け、該第2タンクと上記第1タン
    クの気体室とを連通させたことを特徴とする車両のサス
    ペンション装置。
JP24741091A 1991-09-26 1991-09-26 車両のサスペンシヨン装置 Pending JPH0585137A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102437629B1 (ko) * 2022-06-03 2022-08-30 현대강전(주) 유체와 압력탱크를 이용한 차량용 서스펜션

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102437629B1 (ko) * 2022-06-03 2022-08-30 현대강전(주) 유체와 압력탱크를 이용한 차량용 서스펜션

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