JPH058500U - Sor光装置におけるsor光出射用窓構造 - Google Patents
Sor光装置におけるsor光出射用窓構造Info
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- JPH058500U JPH058500U JP6257691U JP6257691U JPH058500U JP H058500 U JPH058500 U JP H058500U JP 6257691 U JP6257691 U JP 6257691U JP 6257691 U JP6257691 U JP 6257691U JP H058500 U JPH058500 U JP H058500U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 SOR光装置におけるSOR光出射用の窓を
補強し、露光に影響を与えず、破損を極力防止できるよ
うにする。 【構成】 金属膜窓32の、SOR光29で露光する場
合にチップパターン34に対して影とならない位置に金
属膜窓32の内外の圧力差によって加わる力に対して補
強する補強材42を設ける。この補強材42はSOR光
29を透過させる必要がない部分の金属膜窓32を厚く
して構成する。これにより、露光を行う部分には、必要
なSOR光29を送ることができると同時に、金属膜窓
32の内外圧力差によって加わる力に対して強度の向上
をはかることができる。
補強し、露光に影響を与えず、破損を極力防止できるよ
うにする。 【構成】 金属膜窓32の、SOR光29で露光する場
合にチップパターン34に対して影とならない位置に金
属膜窓32の内外の圧力差によって加わる力に対して補
強する補強材42を設ける。この補強材42はSOR光
29を透過させる必要がない部分の金属膜窓32を厚く
して構成する。これにより、露光を行う部分には、必要
なSOR光29を送ることができると同時に、金属膜窓
32の内外圧力差によって加わる力に対して強度の向上
をはかることができる。
Description
【0001】
この考案は、SOR光(シンクロトロン放射光)装置におけるSOR光出射用 窓構造に関し、窓を構成するベリリウムなどの金属膜などを補強し、破損を極力 防止できるようにしたものである。
【0002】
近年、直径が10m以下の比較的小型の粒子加速器としてシンクロトロンが開 発されつつあり、シンクロトロン放射光(SOR光)を利用して超々LSI回路 の作成、医療分野における診断、分子解析、構造解析等様々な分野への適用が期 待されている。
【0003】 このSOR光装置の概要は、例えば図4に示すように、電子発生装置(電子銃 等)10で発生した電子ビームが直線加速器(ライナック)12で光速近くに加 速され、ビーム輸送部14の偏向電磁石16で偏向されて、インフレクタ18を 介してシンクロトロンの蓄積リング22内に入射される。蓄積リング22に入射 された電子ビームは高周波加速空洞21でエネルギを与えられながら収束電磁石 23で収束され、偏向電磁石24で偏向されて真空ダクトで構成された蓄積リン グ22内を周回し続ける。偏向電磁石24で偏向される時に発生するSOR光2 9は光取り出しライン26先端の窓32を通して出射される。
【0004】 このSOR光29の出射用の窓32は、光取り出しライン26内部の高真空と 外部の低真空または大気を遮断しながらSOR光29を出射する機能を必要とす るもので、SOR光29の透過率が高くかつ機械的強度が強いベリリウム等の薄 い金属膜またはカプトン等の有機膜を用いて構成された窓(以下、金属膜窓32 とする。)となっている。
【0005】 こうして出射されたSOR光29は、例えば露光装置28に送られて超々LS I回路作成用の光源等として利用されるが、蓄積リング22から出射されるSO R光29は本来垂直方向の広がりが小さいため、図5に示すように、垂直方向に 拡大して大きな露光面積を確保する必要があり、ミラーもしくは電子揺動によっ てSOR光を拡大することが行われる。そして、垂直方向に拡大されたSOR光 29は金属膜窓32から出射されて露光装置28内の金属膜窓32の前方に配置 されたチップパターン34が形成されたマスク36を介してウエハ38上に照射 され露光が行われる。
【0006】 このためSOR光出射用の金属膜窓32は拡大されたSOR光29に対応して 、図6に示すように、全露光範囲に対応した面積を有するものが用いられ、露光 装置28のマスク36においては、SOR光を有効に利用するよう、たとえば図 7に示すように、4個のチップパターン34を並べて形成したものが用いられて 、1度に4個のパターン34をウエハ38に露光するようになっている。
【0007】
ところが、通常、金属膜窓32はSOR光の透過率を向上するためベリリウム など薄膜で構成され、しかも面積の大きい1枚の膜を用いるため強度が弱いとい う問題があり、強度向上のため厚くするとSOR光の透過率が低下するという問 題がある。
【0008】 この考案は、前記従来の技術における欠点を解決して、従来と同一の露光面積 を確保しながら金属膜窓の強度を向上することができるSOR光装置におけるS OR光出射用窓構造を提供しようとするものである。
【0009】
この考案のSOR光装置におけるSOR光出射用窓構造は、光取り出しライン 先端のフランジ部に配設され当該光取り出しラインを真空封止してSOR光を取 り出す金属膜窓のSOR光出射用窓を備え、当該SOR光出射用窓から出射され たSOR光で複数のチップパターンが形成されたマスクを介してウエハ上に露光 するSOR光装置において、前記SOR光出射用窓を構成する前記フランジ部と 前記金属膜窓との少なくともいずれか一方に前記チップパターンに対して影とな らない位置に金属膜窓の内外の圧力差に対する強度を補強する補強材を設けたこ とを特徴とするものである。
【0010】
この考案のSOR光装置におけるSOR光出射用窓構造によれば、金属膜窓自 体、金属膜窓が取付けられるフランジ部、あるいは金属膜窓とフランジ部の両方 の、SOR光で露光する場合にチップパターンに対して影とならない位置に金属 膜窓の内外の圧力差によって加わる力に対する補強材を設けるようにしており、 たとえばSOR光を透過させる必要がない部分の金属膜を厚くして補強したり、 フランジ部に格子を設けて面積の小さい金属膜で済むようにして補強することが できる。 これにより、露光を行う部分には、必要なSOR光を送ることができると同時 に、金属膜窓の強度の向上をはかることができる。
【0011】
以下、この考案の一実施例を図面に基づき詳細に説明する。 図1〜図3はこの考案のSOR光装置におけるSOR光出射用窓構造の一実施 例にかかり、図1は金属膜窓の正面図及び断面図、図2は光取り出しライン先端 のフランジ部の断面図及び正面図、図3は露光状態の説明図である。 このSOR光出射用窓構造40が設置されるSOR光装置では、図4及び図5 に示すように、蓄積リング22から出射されるSOR光29は、たとえばミラー もしくは電子揺動によってSOR光29の垂直方向の広がりが拡大されて光取り 出しライン26の先端から出射される。
【0012】 この光取出しライン26の先端に設けられるSOR光出射用窓構造40は、光 取出しライン26の真空遮断に必要な強度と、SOR光29を効率良く透過させ る機能とを必要とするだけでなく、さらに、複数のチップパターン34が形成さ れたマスク36によるウエハ38への露光に必要な照射面積(露光面積)を確保 する必要がある。 このSOR光29を用いる露光についてみると、ウエハ38へのチップパター ン34の露光に有効に利用されているSOR光29は、マスク36に照射される SOR光29のうちチップパターン34に照射されているものだけであり、図7 中に両方向斜線で示すように各チップパターン34の間や周囲に照射されている SOR光29は、露光に寄与していない。 したがって、光取り出しライン26先端のSOR光出射用窓構造40にマスク 36上のチップパターン34に対して影とならない位置であれば、補強材42な どを配置しても露光の支障とならない。
【0013】 そこで、このSOR光出射用窓構造40では、具体的な補強構造として、図1 に示すように、SOR光出射用窓構造40を構成する光取り出しライン26先端 のフランジ部27と、このフランジ部27に取付けるたとえばベリリウムなどの 金属膜窓32とのうち、金属膜窓32に補強材42を設けるようにしている。 この補強材42としては、たとえば金属膜窓32と同一材料のベリリウムを用 い、マスク36のチップパターン34に対して影とならない金属膜窓32の外側 部分を厚くして構成する。補強材42が設けられた金属膜窓32を作る場合には 、SOR光29を透過させて露光に利用する部分は通常の厚さと同程度もしくは 周囲などが補強された分だけ薄く形成されたベリリウム薄膜の金属膜窓32とし 、このベリリウム薄膜の金属膜窓32上に蒸着法によって金属膜窓と同一材料の ベリリウムを必要部分だけ蒸着して厚くして補強材42とする。また、補強材4 2としては、他の熱伝導率が高い材料、たとえば銅などを用い、これを金属膜窓 32に蒸着して厚くすることで補強材42とすることもできる。 また、ベリリウムの膜をエッチングなどでSOR光29の透過部分だけを薄く するようにし、残りの部分を厚くして金属膜窓32と一体の補強材42としたり 、SOR光29の透過部分と補強材42とを別々に作り、これらを貼り合わせる などして補強するようにすることもできる。
【0014】 このような補強材42を金属膜窓32に設けたSOR光出射用窓構造40を用 いてウエハ38の露光を行うと、たとえば図3に示すように、補強材42によっ て厚くなっている部分によってマスク36のチップパターン34が形成されてい ない部分に対しては、影となるが、チップパターン34の部分には直接SOR光 29が照射されて支障なく露光が行われる。
【0015】 このような補強材42を金属膜窓32に設けるようにすることで、金属膜窓3 2の補強材42取付部分の強度を上げることができ、金属膜窓32全体の強度を 向上することができると同時に、ウエハ38への露光対しては、SOR光29の 影とならない部分に配置してあるので、露光面積を従来と同様に確保することが できる。 また、補強材42を金属膜窓32と同一の材料で形成すれば、SOR光29の 透過による温度上昇によって剥離するなどの問題がなく、熱伝導率の高い材料で 形成すれば、金属膜窓32の冷却効果を期待することができる。
【0016】 次に、このSOR光出射用窓構造40の他の具体的な補強構造としては、図2 に示すように、SOR光出射用窓構造40を構成する光取り出しライン26先端 のフランジ部27と、このフランジ部27に取付けられるたとえばベリリウムな どの金属膜窓32とのうち、フランジ部27に補強材44を設けるようにする。
【0017】 この補強材44としては、たとえばフランジ部27の貫通孔をSOR光29を 透過させる部分だけにチップパターン34の個数に対応する4個の小さな貫通孔 46を形成し、他の部分を塞いだ形状にしたものを用いる。そして、この補強材 44を光取り出しライン26先端のフランジ部27を介して取付けたり、直接溶 接などで光取り出しライン26先端取付ける。
【0018】 この補強材44には、SOR光29を透過させる4個の貫通孔46部分にベリ リウムなどの金属膜窓32を取付ける。この金属膜窓32は、たとえば従来と同 一の4個分の貫通孔46を同時に塞ぐことができる1枚の金属膜を取付けるよう にしたり、SOR光透過用に形成した4個の貫通孔46のそれぞれに対応した小 さい4個の金属膜を取付けるようにして金属膜窓32とする。
【0019】 このような補強材44をフランジ部27に設けたSOR光出射用窓構造40を 用いてウエハ38の露光を行うと、金属膜窓32を補強材42で補強した図3の 場合と同様に、フランジ部27の補強材44によってマスク36のチップパター ン34が形成されていない部分に対しては、影ができるが、チップパターン34 の部分には直接SOR光29が照射されて支障なく露光が行われる。
【0020】 このとき、金属膜窓32に補強材42を設ける場合に比べて、フランジ部27 に補強材44を設ける場合には、SOR光29の照射方向上流側に補強材44が 位置するので、その分だけSOR光44を透過させる部分を僅かであるが、小さ くすることができる。
【0021】 このような補強材44を光取出しライン26の先端のフランジ部27に設ける ようにすることで、4個の貫通孔46の1つを覆うことができる面積の小さい金 属膜窓32を用いることができ、金属膜窓32の内外の圧力差によって加わる圧 力を小さくして、金属膜窓32の強度を確保することができると同時に、ウエハ 38への露光対しては、SOR光29の影とならない部分に配置してあるので、 露光面積を従来通り確保することができる。
【0022】 なお、前記実施例では、金属膜窓に補強材を設ける場合と、フランジ部に補強 材を設ける場合を説明したが、金属膜窓とフランジ部の両方に補強材を設けるよ うにしても良い。
【0023】
以上、実施例とともに具体的に説明したように、この考案のSOR光装置にお けるSOR光出射用窓構造によれば、金属膜窓自体、金属膜窓が取付けられるフ ランジ部、あるいは金属膜窓とフランジ部の両方の、SOR光で露光する場合に チップパターンに対して影とならない位置に金属膜窓の内外圧力差に対する強度 を補強する補強材を設けるようにしたので、金属膜窓のチップパターンの露光に 対して影響を与えずに補強することができる。 これにより金属膜窓をさらに薄くしても十分な強度を確保することができ、S OR光の透過率を向上することができる。 また、補強材を設けても、露光に必要な部分にはSOR光を送ることができ、 大きな露光面積を確保して露光することができる。
【図1】この考案のSOR光装置におけるSOR光出射
用窓構造の一実施例にかかる金属膜窓の正面図及び断面
図である。
用窓構造の一実施例にかかる金属膜窓の正面図及び断面
図である。
【図2】この考案のSOR光装置におけるSOR光出射
用窓構造の一実施例にかかる光取り出しライン先端フラ
ンジ部の断面図及び正面図である。
用窓構造の一実施例にかかる光取り出しライン先端フラ
ンジ部の断面図及び正面図である。
【図3】この考案のSOR光装置におけるSOR光出射
用窓構造の一実施例にかかる露光状態の説明図である。
用窓構造の一実施例にかかる露光状態の説明図である。
【図4】SOR光装置の概要を示す平面図である。
【図5】露光装置の断面図である。
【図6】従来の金属膜窓の正面図及び断面図である。
【図7】従来の露光用マスクの正面図及び断面図であ
る。
る。
26 光取り出しライン 27 先端のフランジ部 29 SOR光 32 金属膜窓 34 チップパターン 36 露光用のマスク 38 ウエハ 40 SOR光装置におけるSOR光出射用窓構造 42 補強材(金属膜窓用) 44 補強材(フランジ部用) 46 貫通孔
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 光取り出しライン先端のフランジ部に配
設され当該光取り出しラインを真空封止してSOR光を
取り出す金属膜窓のSOR光出射用窓を備え、当該SO
R光出射用窓から出射されたSOR光で複数のチップパ
ターンが形成されたマスクを介してウエハ上に露光する
SOR光装置において、前記SOR光出射用窓を構成す
る前記フランジ部と前記金属膜窓との少なくともいずれ
か一方に前記チップパターンに対して影とならない位置
に金属膜窓の内外の圧力差に対する強度を補強する補強
材を設けたことを特徴とするSOR光装置におけるSO
R光出射用窓構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6257691U JPH058500U (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | Sor光装置におけるsor光出射用窓構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6257691U JPH058500U (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | Sor光装置におけるsor光出射用窓構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH058500U true JPH058500U (ja) | 1993-02-05 |
Family
ID=13204278
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6257691U Pending JPH058500U (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | Sor光装置におけるsor光出射用窓構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH058500U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006162535A (ja) * | 2004-12-10 | 2006-06-22 | Ushio Inc | 電子ビーム管 |
-
1991
- 1991-07-12 JP JP6257691U patent/JPH058500U/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006162535A (ja) * | 2004-12-10 | 2006-06-22 | Ushio Inc | 電子ビーム管 |
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