JPH0584755A - 眼鏡用プラスチツクレンズの製造方法 - Google Patents

眼鏡用プラスチツクレンズの製造方法

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JPH0584755A
JPH0584755A JP24606391A JP24606391A JPH0584755A JP H0584755 A JPH0584755 A JP H0584755A JP 24606391 A JP24606391 A JP 24606391A JP 24606391 A JP24606391 A JP 24606391A JP H0584755 A JPH0584755 A JP H0584755A
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泉 修 三 小
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水 敏 彦 清
Kazunori Miyashita
下 和 典 宮
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 顧客からの受注からレンズの成形完了までの
工程を高能率に行なうことができる眼鏡用プラスチック
レンズの製造方法を提供する。 【構成】光硬化性プラスチック素材を用い、顧客の処方
データに基づいてその成形すべきレンズ用のモールド
(21,22)をモールドストッカ(25)から取出
し、成形工程(8)の開始から終了までの工程を移行す
るモールド(21,22)に対応するモールド移送体
(型パレット23,24、トレー5)を工程の流れに随
伴させ、モールド排出時にそのモールド(21,22)
を前記モールド移送体に受収して再びモールドストッカ
(25)へ還流させる工程を含む眼鏡用プラスチックレ
ンズの製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は眼鏡用プラスチックレン
ズ、なかでも累進多焦点レンズの製造に適する眼鏡用プ
ラスチックレンズの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】眼鏡用レンズは、近視、遠視、老眼、乱
視のいずれにおいても、検眼に基づく処方にしたがって
その個人用として作成される。
【0003】一方、近時は、在来のガラスレンズに代っ
てプラスチックを素材とする成形レンズが多用化され、
特に遠近両用の累進多焦点レンズにおいて顕著である。
【0004】従来、眼鏡レンズは、予めブランクとして
製造してストックしておき、顧客の処方に合わせて度
数、乱視の角度等必要な条件にしたがって研磨し、その
顧客用の眼鏡レンズとするか、あるいは頻度の高い処方
内容を予測して予め完成品として製作してストックし、
その中から顧客に最も適合するレンズを選択して使用す
ることによっている。このときの顧客の処方データは眼
鏡小売店から所定のレンズメーカーの製造部門へファク
シミリ等でオーダーされ、そこで再度、製造ライン用の
製造データに加工されて管理用コンピュータに入力され
るようになされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、個々の顧客
の処方にしたがってブランクから研磨してレンズを製作
するには、受注してから顧客の手に渡るまでに一週間程
度の期間を要し、また、処方データから製造データの転
記ミス等の発生するおそれもある。さらに研磨加工に高
精度の加工機械設備を要するためコストが嵩むという問
題点がある。
【0006】一方、完成品を予め準備しておく場合は、
比較的短時間で顧客の手に渡る利点はあるが、遠近両用
の眼鏡レンズの場合、遠用、近用、乱視等の度数の種類
に加えその組合せ、およびレンズのサイズの種類をすべ
てカバーするには膨大な量のストックが必要となるとい
う問題点がある。
【0007】本発明は上記の点に鑑み、顧客から受注し
たのち製品発送までの工程に要する時間を大幅に短縮
し、迅速かつ正確な仕様の製品を供給可能とするととも
に、製造コストの引下げ、在庫管理の削減を図り、特に
顧客の処方に適合するレンズを確実に提供することがで
きる眼鏡用プラスチックレンズの製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】上記従来の技
術が有する問題点を解決することを課題として本発明
は、各小売店等から得られる顧客の処方データに基づい
てレンズの成形を行うものであって、光硬化性プラスチ
ック素材を用い、顧客処方データに基づいてその成形す
べきレンズ用のモールドをモールドストッカから取出
し、成形工程の開始から終了までの工程を移行する特定
のモールドに対応するモールド移送体を工程の流れに随
伴させ、モールド排出時にそのモールドを前記モールド
移送体に受収して再びモールドストッカへ還流させる工
程を含む眼鏡用プラスチックレンズの製造方法であり、
また本発明は、前記モールド移送体として、個々のモー
ルドを収容する型パレットと、上下対となるモールドを
個々に収容する型パレットを上下分を一対として収納す
るトレーとを用いること、前記モールドストッカからの
モールド取出し時にそのモールドを収容する移送体に顧
客の処方データにしたがって成形されるレンズの種類、
度数、あるいは製造識別ナンバー等当該レンズ固有の表
示を施す予備工程を有すること、前記モールドを組立て
て所定のキャビティを成形するモールド組立工程の直前
に上下のモールドの使用面および非使用面の洗浄を行な
う洗浄工程を有することを含む。さらに過去の受注実績
により製造すべきレンズの処方データを予測し、製造ラ
インの稼働率低下時に前記の予測データに基づいて製造
を指示する手段を有すること、および小売店等の端末か
らオンラインで伝送される顧客の処方データを受取って
加工用指示値を算出し、その算出データに基づいて前記
工程の開始指示を与える手段を有することを含む。
【0009】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例を参照して
説明する。
【0010】本発明における眼鏡用プラスチックレンズ
の製造方法におけるレンズの成形については、プラスチ
ック素材として光硬化性プラスチック(例えばウレタン
アクリル系樹脂)が用いられ、その工程としては、図1
にブロック図を示すように、受注時に得た顧客の処方デ
ータおよび成形工程に必要なデータがプリンタ1により
打出された作業ラベル2を発行する作業ラベル発行工程
3、作業ラベル仕分け工程4、モールド移送体としての
トレー5に作業ラベル2を貼布するトレー出しラベルセ
ット工程6、型出し照合工程7までの予備工程を有し、
レンズ成形工程8としてトレーセット工程9、モールド
の洗浄工程10、モールドの組立工程11、プラスチッ
ク原料の注入工程12、注入原料の重合工程13、除材
工程14、バッファ工程15、照合・脱テープ工程1
6、離型工程17を持ち、ここから成形されたレンズの
検査工程18へと続く。
【0011】前記予備工程においては、処方データに基
づいてその内容、すなわち一貫品か作り込み品かの別で
分けられ、作り込み品の場合はブランクストックか、ハ
ードコートストックか、ハードコート+反射防止処理ス
トックかに分けられ、それぞれにおいて必要なデータ
(図2)がプリンタ1により印字された作業ラベル2が
発行される。発行される作業ラベル2としては、図2に
示すように「一貫品」、「作り込み品」、「研磨払い出
し品」、「HC(ハードコート)払い出し品」、「蒸着
払い出し品」がある。ここに表示されるデータにおい
て、「製造No. 」は受注時の整理No. を基にホストコン
ピュータ20により製造No. に置換えて付されるもの
で、5桁の数列が用いられる。また「ガラス型(P
型)」とは上モールド21を指し、「ガラス型(A,C
型)」とは下モールド22の2つの種類を指す。
【0012】これらモールド21,22を収納する型パ
レット23,24は、1つのモールドが丁度納まる程度
の大きさを有する薄箱状のものであり、この型パレット
23,24を収納するトレー5は上記型パレット23,
24が2個並列して個々に収納され得るよう2つの受入
部5a,5bが隣接された薄箱状のものである。そして
モールドストッカ25にはモールド21,22が型パレ
ット23,24に1個ずつ納められた状態で格納されて
おり、取出しまたは格納指示にしたがって適宜取出し手
段により取出しまたは格納されるようになっている。
【0013】作業ラベル発行工程3においてホストコン
ピュータ20で加工された顧客の処方データ、レンズの
種類、度数、製造識別ナンバー等、当該固有の表示内容
(その表示内容は図2に例示)がプリントされた作業ラ
ベル2として発行され、このラベル2がトレー5の外側
面に入手または機械的手段によって貼布される(ラベル
セット工程6)。このトレー5内に前記取出された上下
一対分の型パレット23,24が1組として納められ
る。
【0014】このトレー5は段積みされて数箇所にセッ
トされ、モールド21,22の組立工程11に入る直前
の洗浄工程10へは段積みされた下側から搬出される。
このとき作業ラベル2による指示内容の「加工優先順
位」が特急である場合にはそのトレーが優先的に洗浄工
程10へ送られる。
【0015】洗浄工程10においては、モールド21,
22の光透過性を完全にするためその両面、および後工
程におけるテープ貼りを良好にするため周面の洗浄が行
なわれる。この洗浄は、図3〜図6にその工程を示すよ
うに、第1槽において各モールド21または22の周面
に洗浄液を含むウレタンフォーム等のスポンジロール2
6の周面を当て、モールド21,22を保持するチャッ
ク27(吸着パッド)を500〜1000rpm で回転さ
せるとともにスポンジロール26を同方向に回転させて
洗浄する。このときモールド21,22の外径計測結果
に基づいてスポンジロール26の押付力が制御される。
第2槽では、各モールド21,22の使用面側をチャッ
クし、非使用面にスポンジロール28を200〜500
rpm で回転させながらモールド中心から外側方へ移動さ
せて洗浄する。このときモールド21,22は前記と同
様の回転が与えられており、またスポンジロール28の
移動距離はモールド21,22の外径データに基づいて
制御され、スポンジロール28がモールド21,22の
外端に至ったときモールド21,22から離間される。
第3槽では、第2槽の場合と同様にして純水により洗浄
が行なわれる。こうして洗浄されたのち第4槽において
モールド21,22の洗浄面に適量(2〜3cc)のIP
A(イソプロピルアルコール)が塗布され、乾燥させ
る。この際、チャック27の回転数をIPA塗布時には
低く、乾燥時には高く(図7参照)され、サイクルタイ
ムとしては20秒程度であるが、搬送時間等を差引けば
実際の所要時間は13秒以内で終了することができる。
こうして非使用面の洗浄および乾燥が完了したのち第5
槽に入る前に各モールド21,22を反転させ、使用面
が上側となるようにチャックさせる。
【0016】第5、第6、第7槽においては、前記第
2、第3、第4槽と同様のプロセスによりモールド2
1,22の使用面の洗浄および乾燥が行なわれる。但し
第7槽においては、使用面とプラスチック原料との密着
性をコントロールするため、例えばカチオン系の活性剤
50〜3000ppm を添加したIPAを塗布し、乾燥さ
せる。これによりプラスチック原料の離型性を良くする
ことができる。この第7槽における処理が終了したのち
モールド組立工程11へ移送される。
【0017】モールド組立工程11は、図8〜図10に
その一例を示している。この実施例では、上モールド2
1用と下モールド22用との搬送手段29,30(具体
的にはベルトによる)により上下のモールド21,22
が搬送され、これら搬送手段29,30からセット治具
31,32によりモールド21,22を把持して位置決
め部33へ移載される。
【0018】この位置決め部33は、図8のように各モ
ールド21,22の直径方向前後端部の下面を支え、か
つモールド21,22間にモールド保持具34,35が
挿入され得る間隔をおいて完全水平状態に配置されたモ
ールド受台36,36および37,37の上面にそって
おかれ、このモールド受台の対向端部に跨って置かれる
モールド21,22の直径方向前後端面に向け均等に移
動する一対の芯出し具38,38および39,39を有
し、この芯出し具の対向端面はモールド21,22の周
面の2点に接触するよう平面形状が浅いV字状の当接縁
38a,39aとされている。
【0019】したがって上下のモールド21,22がそ
れぞれのモールド受台36,36,37,37上に置か
れることによりその上面でモールド21,22の平行度
が出され、芯出し具38,38,39,39の接近移動
でその当接縁38a,38aおよび39a,39a間で
挟持されることによりモールド21,22の光軸が出さ
れ、これらによりモールド21,22の位置決めがなさ
れる。
【0020】モールド保持具34,35は、モールド2
1,22の背面中心に向けサーボモータにより進退移動
され、その先端はモールド21,22をその平行度を失
わないで吸着保持する吸着パッドとされており、これに
よりモールド21,22が吸着保持される。
【0021】なおモールド21,22には、図10に示
すように乱視軸出しのためにその周面に指標となる刻印
40a,41aが施されており、この刻印位置を光セン
サで検出し、上下のモールド21,22間における乱視
軸を合わせる。この操作はモールド保持具34,35の
回転によって行なわれる。このとき刻印40a,41a
以外の痕の誤検出を防止するため、基準位置に対し所定
角度ずれた位置にも刻印40b,41bを施しておき、
まず第1の刻印40a,41aを検出したのち所定角度
回転させ、第2の刻印40b,41bを検出したときを
正規の位置(基準位置)とすることが望ましい。
【0022】各モールド21,22の基準位置を検出し
たのち下モールド22を乱視軸に相当する角度回転さ
せ、下モールド22が回転したのち上モールド21に形
成されている原料注入位置42に対応する下モールド2
2の縁厚を光センサによりスキャンして計測する。なお
この原料注入位置42は、図11に示すように上モール
ド21の周辺部半径方向に断面かまぼこ状に凹陥する切
欠43からなっており、この切欠43の内端は成形され
るレンズの周辺に若干重なる位置まで延びている。前記
のように原料注入位置42に対応する下モールド22の
縁厚を計測したのちモールド保持具34,35を同一軸
線上に移動させ(図8(C)〜(D))、ついでモール
ド21,22間が所定の中心厚となるよう軸方向に互い
に接近移動させて中心厚を決定したのちモールド21,
22の周面に跨がるようにして接着テープ44を巻着す
る。これにより内部にレンズ成形用キャビティが形成さ
れたモールド組立体45が得られる。
【0023】上記乱視軸、中心厚はPC−3により予め
算出されており、モールド保持具34,35の回転用、
厚み制御用のサーボモータを制御することによって行な
われる。
【0024】そして接着テープ44が巻き終る直前に接
着テープ44の外表面に前記トレー5に付したと同じナ
ンバー(照合用)の印字46がインキジェットにより行
なわれる。
【0025】上記洗浄工程10〜組立工程11において
は、モールド21,22はトレー5と分離しているが、
トレー5は並走する搬送手段(例えばベルトコンベア)
により各工程の流れに同期して移送される。
【0026】原料の注入工程12においては、組立工程
11で定められた注入位置42が崩れないようモールド
組立体45を保持し、その注入位置42の接着テープ4
4に図12に示すような注入ヘッド47の注入ノズル4
8が刺通されてプラスチック原料の注入が行なわれる。
【0027】前記注入ノズル48の挿入位置の両側の接
着テープ44には接着テープ巻着後注入工程へ至る間に
注入位置の両側に空気抜き用の2個の穴49,49があ
けられており、その穴の間に注入ノズル48が挿通され
て原料の注入が行なわれる。原料の注入が進むにつれて
キャビティ内の空気が前記穴49,49から抜ける。こ
のとき原料の流入状況は、原料が粘性を有するのでキャ
ビティの中央から次第に両側方へ流入し、注入ノズル4
8の両側の空間部a,a内の空気が両側の穴49,49
からそれぞれ排気され、この空気が抜けきって原料が穴
49,49から出始めた時点を静電容量センサ50で検
知することにより充満状態を検出して注入が停止され
る。
【0028】原料の注入が完了したのちは、注入ヘッド
47を後退させて注入ノズル48、を抜き、その刺穴を
図15に示すようなテープ状の治具51を用いてそのテ
ーブ面で押え手段52により押え、光源53(図13)
から光を照射(UV照射)して仮重合させる。上記治具
51はテープ51aを巻取るようにして常に新しいテー
プ面を使用して押えるようにする。
【0029】前記原料の注入に際しては、図14のよう
に特に縁厚が薄いレンズの場合、原料がモールド21,
22の内面に伝わって広がったとき充満状態と誤検出し
てしまうことを避けるため、注入初期の注入スピードを
遅くし、原料の流路が形成された時期に速度を早め、充
満状態に近づいたとき再び遅くするようにセッティング
する。この注入終期に注入速度を遅くすることは検出精
度を高めるためである。そしてこの注入速度の制御は、
PC−3で予めキャビティの体積計算を行ない、注入バ
ルブの開度を調整する弁体の移動用サーボモータをコン
トロールすることによって行なわれる。注入終期に注入
速度を遅くする時期は、キャビティの体積の60〜95
%まで原料が達した時点とすることが好ましい。
【0030】注入工程36を経たのちモールド組立体4
5の保持を解き、つぎの重合工程13に搬出される。
【0031】重合工程13における光の照射時間は、レ
ンズの物性確保のため2.5〜4分とされ、このうち2
分に相当する時間は120℃±10℃の雰囲気で行な
い、かつ照射方向はモールド組立体45の両面から行な
われる。
【0032】重合工程13を経たのちの原料温度は16
0℃以上の高温であり、後工程の脱テープ、脱ポリマー
作業が不可能となるため、50℃〜80℃の雰囲気中で
約10分間の冷却期間をおく。
【0033】一方、モールド21,22が前記の洗浄工
程10へ搬入された順序にしたがってトレー5も搬送手
段により搬送されており、モールド組立体45をロボッ
トによりトレー5に戻す(除材工程14)。トレー5に
モールド組立体45を受入れたのち、後工程における手
作業部分のスピードを考慮して、前記50℃〜80℃前
後の雰囲気内にて凡そ15分間のバッファ保温工程15
をおく。このときトレー5に貼布されている作業ラベル
2に表示のナンバーとモールド組立体45の接着テープ
44に印字されているナンバーとを照合し、その同一性
の確認が行なわれる。
【0034】上記の照合後、接着テープ44を剥ぎとる
脱テープ作業を行なう工程16、モールド21,22と
接着テープ44との境界部分に溜りやすいポリマー等の
除去作業が行なわれ、ついで下モールド22と成形され
たレンズ53との間にくさびを打込んで両者を剥離さ
せ、さらにレンズ53から上モールド21を剥してレン
ズ53を取出す(離型工程17)。これら脱テープ、離
型作業は人手により行なわれるが、これらを自動化する
ことは可能である。
【0035】こうして離型されたのちの上、下のモール
ド21,22は、これと対応して流れていた型パレット
23,24へそれぞれ戻され、成形されたレンズ53は
別のレンズパレット54へ入れられ、同時にトレー5に
貼布されていた作業ラベル2をこのレンズパレット54
の外側面に貼り替える。空になったトレー5はトレー置
場へ戻され、またモールド21,22が戻された型パレ
ット23,24は洗浄工程55においてスピン洗浄が行
なわれ、同時に外観チェックが行なわれたのち型照合が
行なわれ、パスしたものはモールドストッカ25の所定
の位置へ格納される。
【0036】一方、成形されたレンズ53は、外観検査
工程18で目視により観察して傷や混入物の存否等の欠
陥の有無の判定がなされる。この外観検査により不良品
と判定された場合には、その不良項目を端末でキー入力
し、再作指示がなされる。
【0037】外観検査をパスしたレンズ53は、後工程
の寸度検査工程への移行と、研磨品としてストックする
系とに分かれる。
【0038】寸度検査工程では、レンズ53の度数、中
心厚、プリズム、乱視軸のチェックが行なわれる。これ
らのチェックはオートレンズメータとデジタルゲージに
より行なわれ、このレンズ53のデータをコンピュータ
へ読込まて、予め作業ラベル2に表示(バーコード表
示)された所期の処方データと比較して判定が行なわれ
る。なおこの工程で不良品と判定された場合は、不良項
目とともに再作指示が出され、不良項目はその測定デー
タとして蓄積されて技術解析に供される。
【0039】こうして外観、寸度ともパスしたレンズ5
3は、レンズパレット54から独立するので、そのレン
ズ個有の識別が可能なようにレンズ自体に表示が施され
る。この表示は必ずしもトレー5(またはレンズパレッ
ト54)に付したナンバーと一致するものでなくともよ
く、それ以後の作業工程において使用し得るものであれ
ばよい。
【0040】このレンズへの表示56は、モールド組立
体45のキャビティに原料を注入するために上モールド
21に形成された切欠43によりレンズ53の外周にそ
の切欠43の形状(図16(A)、(B))のかまぼこ
状に形成される凸部57を利用してなされる。したがっ
てこの凸部57を接触式検出手段により検出し、そのピ
ーク点を中心として刻印することにより実施することが
できる。このほか画像処理により凸部57を検出し、刻
印するようにしてもよい。そしてこの刻印にはCO
ーザーの使用が適する。この刻印には、作業ラベル2の
バーコードから刻印すべき位置(半径方向位置)の値を
受取り、刻印が行なわれる。これは外周整形工程時に周
辺が削られる際に影響を受けない位置とするためであ
る。
【0041】こうして刻印がなされたあと、図17のよ
うに周辺部分が乾式または湿式研削により切削されて所
定外径寸法に外周整形がなされる。この外周整形が終了
したのち右眼用と左眼用との一対のレンズのペアリング
が行なわれ、これによりレンズ成形工程が完了する。
【0042】なお、レンズの成形工程において用いられ
るモールドのうち、凸面用のモールドにその凸面成形用
型部分の輪郭が眼鏡フレームの形状に近い形状としたも
のを用い、これに通常成形用の凹面用モールドを組合わ
せることにより実質的に小径のレンズを成形する手段が
含まれる。
【0043】こうして成形されたレンズは、処方にした
がって後にハードコーティング、反射防止膜の蒸着、染
色等、所要の処理がなされる。
【0044】上記洗浄工程、組立工程および注入工程の
各作業工程にはすべてパーソナルコンピュータ(PCセ
ル)が装備され、M/C制御されるようになされる。し
たがって、各セルPCには対応するレンズの加工データ
(例えば、レンズ中心厚設定値、レンズ径、乱視軸設定
値、型寸法および注入情報)を入力する必要がある。そ
こで、PC−3によりレンズやパレットに付されたバー
コードの製造NO.を参照して上位の対応ブロックPC
から上記加工データを上記PCセルに送ることができる
ようにしている。これら加工データの入力については、
洗浄工程前のトレーセット時にトレー5に付されたバー
コードを読み込み、PC−3からPCセルへモールド2
1,22の移動と共にデータが転送される。すなわち、
トレーセット時にバーコードの読み込みだけで洗浄、組
立、注入工程での必要な加工データをモールド移動のタ
イミングでPC−3からPCセルへ入力させる。またト
レー5もモールド21,22と同期して搬送される場
合、モールド21,22が各工程に入ったときにトレー
5からバーコードを読み込むようにし、加工データをP
C−3からPCセルへ入力させることができる。すなわ
ちトレー5の移送タイミングで加工データを入力するこ
とになる。これら2つの方式のいずれか一方、または双
方を組合せての採用が可能である。最終的には注入工程
が終了すると加工終了情報がPC−3に送られ、通過チ
ェックが実行され、ブロックPC−1にその結果が入力
される。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、モ
ールドストッカに収納されているモールドを保有する容
器を移送体によりモールド使用中レンズ成形工程の流れ
に随伴して移行させ、成形終了後離型したあとのモール
ドを前記容器に再び受入れてモールズトスッカへ戻すよ
うにしているので、モールドとモールド容器とは常に対
応関係を失なうことなく保たれ、工程終了後のモールド
ストッカへの格納時にいちいち仕分ける必要がなく、モ
ールドストッカへの格納時にモールドを所定の箇所に確
実に戻すことができる。
【0046】またモールド容器を1個のモールドが納ま
る型パレットとし、移送体を2個の型パレットが納まる
トレーとすることによりモールドの取出しや移送時の取
扱いが容易となり、モールドを傷つけることがない。こ
のトレーに種々の必要なデータを表示(ラベル表示)す
ることが容易にできるので、使用するモールドを確認す
ることなく所定のモールドであることの確認ができる。
さらに作り込み用のデータに基づけば、製造ラインの稼
動率低下時に作り込み品を製造することができ、生産性
を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるレンズ成形工程の一実施例を示
す工程図。
【図2】図1において用いられる作業ラベルの表示デー
タの内容例を示す説明図。
【図3】図1の洗浄工程におけるモールドの第1槽目に
おける周面洗浄の一手段を示す説明図。
【図4】同、第2槽目の表面洗浄の一手段を示す説明
図。
【図5】同、第3槽目の洗浄手段を示す説明図。
【図6】同、第4槽目においてIPA塗布状態および第
5槽目における支持状態を示す説明図。
【図7】IPA塗布時とスピン乾燥時との回転数と時間
を示すグラフ。
【図8】(A)〜(F)は図1のモールド組立工程の一
例を示す説明図。
【図9】図8の各工程時における上下のモールドの位置
関係を示す平面図。
【図10】(A)、(B)は上下モールドの乱視軸検出
用指標を示す説明図。
【図11】上モールドに形成される切欠を示す斜視図。
【図12】プラスチック原料の注入ヘッドの一例を示す
正面図。
【図13】モールド組立体に注入ヘッドによりプラスチ
ック原料を注入する状態を示す断面図。
【図14】同、正面からみた内部の状況を示す説明図。
【図15】プラスチック原料注入後、注入口部を封止す
る一手段を示す説明図。
【図16】(A)、(B)は成形されたレンズへのマー
キングの位置関係を示す正面図。
【図17】外周整形後のレンズを示す正面図。
【符号の説明】
2 作業ラベル 5 トレー 21 上モールド 22 下モールド 23,24 型パレット 25 モールドストッカ 26,28 スポンジロール 33 位置決め部 34,35 モールド保持具 36,37 モールド受台 38,39 芯出し具 42 原料注入位置 43 切欠 44 接着テープ 45 モールド組立体 47 注入ヘッド 48 注入ノズル 50 静電容量センサ 51 テープ押え治具 53 成形されたレンズ 54 レンズパレット 57 凸部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光硬化性プラスチック素材を用い、顧客処
    方データに基づいてその成形すべきレンズ用のモールド
    をモールドストッカから取出し、成形工程の開始から終
    了までの工程を移行する特定のモールドに対応するモー
    ルド移送体を工程の流れに随伴させ、モールド排出時に
    そのモールドを前記モールド移送体に受収して再びモー
    ルドストッカへ還流させる工程を含む眼鏡用プラスチッ
    クレンズの製造方法。
  2. 【請求項2】前記モールド移送体は、個々のモールドを
    収容する型パレットと、上下対となるモールドを個々に
    収容する型パレットを上下分を一対として収納するトレ
    ーとを用いる請求項1記載の眼鏡用プラスチックレンズ
    の製造方法。
  3. 【請求項3】前記モールドストッカからのモールド取出
    し時にそのモールドを収容する移送体に顧客の処方デー
    タにしたがって成形されるレンズの種類、度数、あるい
    は製造識別ナンバー等当該レンズ固有の表示を施す予備
    工程を含む請求項1記載の眼鏡用プラスチックレンズの
    製造方法。
  4. 【請求項4】前記モールドを組立てて所定のキャビティ
    を成形するモールド組立工程の直前に上下のモールドの
    使用面および非使用面の洗浄を行なう洗浄工程を含む請
    求項1記載の眼鏡用プラスチックレンズの製造方法。
  5. 【請求項5】光硬化性プラスチック素材により予測処方
    データに対応するレンズを成形しその成形されるレンズ
    の種類、度数、あるいは製造識別ナンバー等当該レンズ
    個有の表示をレンズまたはその移送体に施す表示工程を
    含み、常備品のレンズを作り込み形成することを特徴と
    する請求項1記載の眼鏡用プラスチックレンズの製造方
    法。
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