JPH0582849U - インナーシール材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 容器を開封する際に、容器本体の口に固着さ
れているメンブレムを、容器本体の口から容易に除去し
うるようにする。 【構成】 このインナーシール材は、パッキング１とメ
ンブレム２とが積層されてなる。メンブレム２には舌片
３が形成されている。舌片３は、メンブレム２の外周縁
の多くがパッキング１の外周縁に沿っており、そしてメ
ンブレム２の外周縁の一部がパッキング１の外周縁の外
方に突設されることによって、形成されている。また、
舌片３を設けるのに代えて、メンブレム２の外周縁の全
体が、パッキング１の外周縁よりも外方に張り出してい
てもよい。 【効果】 舌片３又はパッキング１の外周縁よりも外方
に張り出したメンブレム２の外周縁を手指で把持して、
メンブレム２を容器本体の口から剥離できるので、メン
ブレム２の除去が容易である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、容器の口を密封するために用いるインナーシール材に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、インナーシール材としては、板紙、ポリスチレン製の発泡シート、 コルクシート等のパッキングと、アルミニウム箔等よりなるメンブレムとが積層 されたものが使用されている。このインナーシール材は、メンブレムが容器本体 の口と当接するようにして、容器本体の口に固着され、そしてその容器本体に容 器蓋を嵌合して、コーヒー粉末等の容器とするのである。この容器を開封する際 には、まず容器蓋を外すわけであるが、このときインナーシール材が剥離し、パ ッキングは容器蓋の側に収まる。一方、メンブレムは容器本体の口に固着されて おり、このメンブレムを容器本体の口から剥離してコーヒー粉末等の内容物を取 り出すのである。

【０００３】 しかるに、従来のインナーシール材は、パッキングの外周縁とメンブレムの外 周縁とは同一で、両者共、容器蓋の側壁の内周縁と同一の形状をしていた。この ようなインナーシール材の場合、開封時に容器本体の口からメンブレムを剥離す るのが、困難であるという欠点があった。即ち、容器本体の口の外周縁は容器蓋 の側壁の内周縁とほぼ同一形状をしており、またメンブレムの外周縁は容器蓋の 側壁の内周縁とほぼ同一形状をしているから、結局容器本体の口の外周縁とメン ブレムの外周縁ともほぼ同一形状をしている。従って、メンブレムには手指で把 持しうる箇所が存在せず、容器本体の口からメンブレムを剥離することが困難だ ったのである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、本考案は、メンブレムの外周縁の形状を工夫して、メンブレムを手指 で容易に把持でき、容器本体の口からメンブレムを剥離しやすいようにしたもの である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

即ち、本考案は、パッキングとメンブレムとが積層されてなるインナーシール 材において、該パッキングの外周縁は容器蓋の側壁の内周縁とほぼ同一形状をし ており、且つ該メンブレムの外周縁の多くは該パッキングの外周縁に沿っている と共に、該メンブレムの外周縁の一部が該パッキングの外周縁の外方に突設され て、該メンブレムに舌片が形成されていることを特徴とするインナーシール材に 関するものである。また、本考案は、パッキングとメンブレムとが積層されてな るインナーシール材において、該パッキングの外周縁は容器蓋の側壁の内周縁と ほぼ同一形状をしており、且つ該メンブレムの外周縁は該パッキングの外周縁に 沿っていると共に、該メンブレムの外周縁が該パッキングの外周縁の外方に張り 出していることを特徴とするインナーシール材に関するものである。

【０００６】 以下、図面に基づいて本考案を説明する。図１は、本考案の一例に係るインナ ーシール材の平面図であり、図２は、図１に示したインナーシール材のＡ−Ａ線 断面図である。このインナーシール材は、ポリスチレン製やコルク製等のパッキ ング１と、アルミニウム箔製等のメンブレム２とが積層されてなるものである。 パッキング１とメンブレム２とは、接着剤等で貼合されている。メンブレム２に は、舌片３が形成されている。この舌片３は、メンブレム２の外周縁の多くがパ ッキング１の外周縁に沿っており、そしてメンブレム２の外周縁の一部がパッキ ング１の外周縁の外方に突設されることによって、形成されている。また、この 舌片３は、図１に示す如く１個設けられていてもよいし、図示していないが複数 （例えば２個又は３個以上）設けられていても良い。なお、この舌片３は、一般 的にパッキング１の外周縁の外方に１〜５mm、好ましくは２〜３mmの長さで突設 されているものである。

【０００７】 図３は、図１に示したインナーシール材を容器本体５の口に適用した場合の断 面図であり、図４は、図３に示した容器を開封した場合の断面図である。インナ ーシール材は、メンブレム２が容器本体５の口と当接するようにして、容器本体 ５の口に接着剤等で固着されている。そして、その上から容器蓋４が容器本体５ に嵌合されている。即ち、この容器は、容器本体５の口に当接されたインナーシ ール材、特にメンブレム２によって、密封状態が保たれているのである。容器蓋 ４にはリブ６が設けられているが、一般的にこのリブ６は、容器蓋４の側壁内周 に連続的に設けられておらず、間歇的に設けられている。従って、容器蓋４の側 壁内周には、リブ６の存在しない箇所が１個又は複数個あり、この存在しない箇 所に、メンブレム２に設けられた舌片３を通すのが好ましい。この容器を開封す る場合、容器蓋４を外すと、容器蓋４の側壁に設けられたリブ６によって、パッ キング１はメンブレム２と剥離し、容器蓋４に収まる。一方、メンブレム２は、 、容器本体５の口に固着したままである。特に、メンブレム２の舌片３は、一般 的にリブ６の存在しない箇所に収まっているので、メンブレム２には殆ど外力が 働かず、メンブレム２は容器本体５の口に固着したまである。そして、このメン ブレム２には、舌片３が設けられているので、この舌片３を手指で把持して、容 器本体５の口からメンブレム２を剥離し、内容物を取り出すのである。その後は 、再び容器蓋４を容器本体５に嵌合することにより、容器を密封するのである。 この際、パッキング１が容器本体５の口に当接し、このパッキング１によって容 器が密封状態に保たれるのである。

【０００８】 図５は、本考案の他例に係るインナーシール材の平面図である。このインナー シール材は、メンブレム２の外周縁がパッキング１の外周縁に沿っている。そし て、このメンブレム２の外周縁の全体がパッキング１の外周縁の外方に張り出し ている。メンブレム２の張り出しの程度は、一般的に１〜５mm、好ましくは２〜 ３mmである。即ち、パッキング１の外周縁の外方に、一般的に１〜５mm、好まし くは２〜３mm延びている。このインナーシール材も、前述したのと同様の方法で 容器に適用される。このインナーシール材の場合、必ずメンブレム２が容器蓋４ の側壁に設けられたリブ６と接触する。しかし、メンブレム２は、一般的に薄く て柔らかいものであるので、容器蓋４を容器本体５に嵌合した場合でも、容器蓋 ４の側壁と容器本体５の側壁との間に収まるものである。また、容器を開封する 場合においても、メンブレム２がリブ６と接触して、メンブレム２に外力が働く 。しかし、メンブレム２は、薄くて柔らかいものであるため、リブ６をすり抜け て容器本体５の口に固着したままとなる。

【０００９】

【作用及び考案の効果】

以上説明したように、本考案に係るインナーシール材には、パッキングの外周 縁よりも外方に突設された舌片が、メンブレムに設けられている。または、メン ブレムがパッキングの外周縁よりも外方に張り出している。従って、このインナ ーシール材を使用した容器を開封した際には、容器本体の口の外周縁よりも外方 に延びる舌片を有するメンブレムが、容器本体の口に固着している。または、容 器本体の口の外周縁よりも外方にメンブレムの外周縁が張り出している。依って 、この舌片を又はメンブレムの外周縁を手指で把持して、メンブレムを容器本体 の口から剥離し、除去することができる。即ち、本考案に係るインナーシール材 を用いれば、容器を開封する際に、容器本体の口から容易にメンブレムを除去し うるという効果を奏するのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一例に係るインナーシール材の平面図
である。

【図２】図１に示したインナーシール材のＡ−Ａ線断面
図である。

【図３】図１に示したインナーシール材を容器本体５の
口に適用した場合の断面図である。

【図４】図３に示した容器を開封した場合の断面図であ
る。

【符号の説明】

１ パッキング ２ メンブレム ３ 舌片 ４ 容器蓋

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【手続補正書】

【提出日】平成４年１０月３０日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図５

【補正方法】追加

【補正内容】

【図５】 本考案の他例に係るインナーシール材の平面
図である。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パッキングとメンブレムとが積層されて
   なるインナーシール材において、該パッキングの外周縁
   は容器蓋の側壁の内周縁とほぼ同一形状をしており、且
   つ該メンブレムの外周縁の多くは該パッキングの外周縁
   に沿っていると共に、該メンブレムの外周縁の一部が該
   パッキングの外周縁の外方に突設されて、該メンブレム
   に舌片が形成されていることを特徴とするインナーシー
   ル材。
2. 【請求項２】 パッキングとメンブレムとが積層されて
   なるインナーシール材において、該パッキングの外周縁
   は容器蓋の側壁の内周縁とほぼ同一形状をしており、且
   つ該メンブレムの外周縁は該パッキングの外周縁に沿っ
   ていると共に、該メンブレムの外周縁が該パッキングの
   外周縁の外方に張り出していることを特徴とするインナ
   ーシール材。