JPH0582776U - 履帯用パッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 乾地用の履板１に極めて強固に固着できるよ
うにする。 【構成】 履板１の踏面に沿う形状に形成された補強板
６に踏面と構成する弾性部材５，５´を固着してなり、
かつ履板１を貫通するボルトにて着脱可能に固着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ブルトーザに用いられる乾地用の履帯の履板に装着して用いること ができる履帯用パッドに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より履帯から路面を保護するために、履帯を構成する各履板の踏面側にパ ッドを着脱可能に取付けている。 この種の従来の履帯用パッドとしては、例えば実開平３−２４４８５号公報に 示されたものがある。 この従来のものは図６に示すように、硬質ゴム素材で作られた略四角柱状のパ ッド本体ａと、これの長手方向端部にボルトｂにて着脱可能に固着され、かつ履 板の端部に係合するための鉤部材ｃ，ｃとからなっており、また上記パッド本体 ａの底面には履板の突条（グローサ）に嵌合する溝ｄが設けてあり、この溝ｄを 履板の突条に係合することにより、上記両鉤部材ｃ，ｃで履板に取付けられたパ ッドが履板とこれの走行方向に係合するようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の履帯用パッドにあたっては、これと履板との走行方向の係合を、履 板の突条にゴム素材からなるパッド本体ａの溝ｄを係合することによってなされ ていたため、走行方向に強固に係合することができず、ブルトーザ等硬く、かつ 不整地路盤を走行するようにした建設車両の乾地用の履帯の履板に用いることが できなかった。

【０００４】 本考案は上記のことにかんがみなされたもので、乾地用の履板に極めて強固に 固着でき、乾地用ブルトーザ等、重作業を行なう建設車両にも用いることができ るようにした履帯用パッドを提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案に係る履帯用パッドは、履板１の踏面に沿 う形状に形成された補強板６に踏面と構成する弾性部材５，５´を固着してなり 、かつ履板１を貫通するボルトにて着脱可能に固着する。 そしてその固着手段としては、履板１の長手方向に両側部に貫通孔を設け、こ れを貫通するボルトにて固着してもよく、またトラックリンク３と履板１とを結 合するリンク取付けボルト２にて共締めにより履板１に固着するようにする。

【０００６】

【作 用】

履帯用パッド４，４´は履板１に対してボルトにより着脱可能に強固に固着さ れる。

【０００７】

【実 施 例】

本考案の第１実施例を図１から図３に基づいて説明する。 図中１はブルトーザ用で、かつ乾地用の履板であり、この履板１はそれぞれ２ 本づつのリンク取付けボルト２を用いて結合されるトラックリンク３にて無端状 に連結されて履帯を構成するようになっている。 ４は上記各履板１の踏面側に着脱容易に取付け可能にした本考案に係る履帯用 パッドであり、この履帯用パッド４は踏面を構成する弾性部材５と、この弾性部 材５の背面側に焼付けあるいは接着剤等の手段にて強固に固着された補強板６と からなっている。この補強板６は履板１の踏面形状に沿った形状、すなわち、３ 個の突状１ａ、１ｂ、１ｃに係合する形状になっている。

【０００８】 上記補強板６の長手方向両側部には２本づつの取付けボルト７が背面側に突出 させて溶着してある。 そして上記履板１の長手方向両側部には上記履帯用パッド４の取付けボルト７ が貫挿する孔８が設けてある。

【０００９】 上記構成において、履帯用パッド４は、これの背面側に突設された取付けボル ト７を履板１の孔８に貫挿してそれぞれにばね座金９を介してナット１０を螺合 することにより取付けられる。

【００１０】 なおこの構成において、履帯用パッド４の取付けボルト７を補強板６に突設す るかわりに、補強板６の裏側にナットを溶着し、これに履板１の裏側から孔８を 貫通するボルトを螺合することにより取付けるようにしてもよい。また上記履帯 用パッド４の背面はリンク取付けボルト２の頭部が嵌合する凹部１１が設けてあ る。

【００１１】 本考案の第２実施例を図４、図５に基づいて説明する。 この実施例では、上記第１の実施例で示した履帯用パッドをトラックリンク３ と共にリンク取付けボルト２にて共締める構成になっている。 すなわち、履帯用パッド４´の弾性部材５´に、上記リンク取付けボルト２の 頭部が貫挿される穴１２が設けてあり、また補強板６にはリンク取付けボルト２ が貫通するボルト孔１３が設けてある。

【００１２】 しかして履板１とトラックリンク３との組立てのときに、履板１の踏面に履帯 用パッド４´を重ねてこれの穴１３からリンク取付けボルト２を貫挿して履帯用 パッド４´、履板１、トラックリンク３を共締めにより結合する。 この構成によれば、第１実施例のように履板１に履帯用パッド４の取付けボル ト７を貫挿するための孔８が不要となる。

【００１３】

【考案の効果】

本考案によれば、ブルドーザ等の建設車両に用いられる乾地用の履板に極めて 強固に結合できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示す一部破断正面図であ
る。

【図２】図１のＡ−Ａ線に沿う断面矢視図である。

【図３】本発明の第１実施例に係る履帯用パッドの下面
図である。

【図４】本発明の第２実施例を示す一部破正面図であ
る。

【図５】図４のＢ−Ｂ線に沿う断面矢視図である。

【図６】従来例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１…履板、１ａ，１ｂ，１ｃ…突条、２…リンク取付け
ボルト、３…トラックリンク、４，４´…履帯用パッ
ド、５，５´…弾性部材、６…補強部材、７…取付けボ
ルト、８…孔、１１…凹部、１２…穴、１３…ボルト
孔。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 履板１の踏面に沿う形状に形成された補
   強板６に踏面を構成する弾性部材５，５´を固着してな
   り、かつ履板１を貫通するボルトにて着脱可能に固着す
   ることを特徴とする履帯用パッド。
2. 【請求項２】 履板１の長手方向両側部に貫通孔を設
   け、これを貫通するボルトにて履板１に固着するように
   したことを特徴とする請求項１記載の履帯用パッド。
3. 【請求項３】 トラックリンク３と履板１と結合するリ
   ンク取付けボルト２にて共締めにより履板１に固着する
   ようにしたことを特徴とする請求項１記載の履帯用パッ
   ド。