JPH0582710U - エアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ装置

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JPH0582710U
JPH0582710U JP024072U JP2407292U JPH0582710U JP H0582710 U JPH0582710 U JP H0582710U JP 024072 U JP024072 U JP 024072U JP 2407292 U JP2407292 U JP 2407292U JP H0582710 U JPH0582710 U JP H0582710U
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雅夫 安藤
久雄 英
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エアバッグがインフレーターのガス吐出口の
周囲をくるんでも、エアバッグとインフレーターとを良
好にシールすることができ、ケースの重量を低減でき
て、軽量化を図ることができるエアバッグ装置を提供す
ること。 【構成】 エアバッグ1が、排気孔を除き、インフレー
ター6の両端を挿入可能な挿入孔2・4だけを開口させ
た、袋状に形成される。各挿入孔周縁には、エアバッグ
1の内部側へ筒状に延びる鍔部3・5が形成される。エ
アバッグ内には、両端に配置されてエアバッグの二つの
鍔部3・5の外周面側全周にそれぞれ密着するリング部
17・18と、リング部17・18を連結する複数の連
結杆19と、を備えた金属製の骨枠16、が配設され
る。インフレーター6は、ガス吐出口7より外方の両端
6a・6bを、それぞれ、エアバッグの鍔部3・5全周
を骨枠のリング部17・18内周面に圧接させるよう
に、挿入孔2・4内に嵌合される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、自動車の助手席等に配置されるエアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車の助手席に配置されるエアバッグ装置では、折り畳まれたエアバ ッグと、エアバッグにガスを供給するインフレーターと、エアバッグとインフレ ーターとを保持し、エアバッグとインフレーターとの周囲を囲うケースと、を備 えて構成されている(米国特許第 4,846,368号明細書参照)。
【0003】 そして、従来のエアバッグは、下部を大きく開口させた袋状とし、その下部の 開口部周縁をケースの上部開口部周壁に取り付けて、ケースに対して保持されて いた。また、インフレーターは、ケースの周壁内の下部に保持されていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、従来のエアバッグ装置では、インフレーターからのガスが供給された 際に、折り畳まれたエアバッグが瞬時に拡開して膨らむようにするため、ケース に大きな衝撃荷重がかかる。そのため、ガス漏れが生じないように、ケースを強 度上の観点から金属製として、さらに、エアバッグのケースに保持される部位や インフレーターのケースに保持される部位を強固に結合させることとなって、重 量が重くなり、軽量化を図る課題があった。
【0005】 この場合、ガス漏れ対策として、インフレーターのガス吐出口の周囲をエアバ ッグで完全にくるむように構成すれば、ケースのシール性を考慮しなくとも良く なり、ケースの重量軽減を図れ、エアバッグ装置の軽量化を図ることが可能とな る。
【0006】 しかしながら、インフレーターのガス吐出口の周囲をエアバッグでくるむ際に 、エアバッグとインフレーターとを良好にシールする課題がある。
【0007】 この考案は、上述の課題を解決するものであり、エアバッグがインフレーター のガス吐出口の周囲をくるんでも、エアバッグとインフレーターとを良好にシー ルすることができ、ケースの重量を低減できて、軽量化を図ることができるエア バッグ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この考案に係るエアバッグ装置は、折り畳まれた袋状のエアバッグと、該エア バッグにガスを供給するガス吐出口を周面に有する棒状のインフレーターと、前 記エアバッグと前記インフレーターとの周囲を囲うケースと、を備えて構成され るエアバッグ装置であって、 前記エアバッグが、排気孔を除き、前記インフレーターの両端を挿入させるた めの二つの挿入孔だけを開口させた、袋状に形成されて、 前記各挿入孔周縁には、前記エアバッグの内部側へ筒状に延びる鍔部が形成さ れ、 前記エアバッグ内には、両端に配置されて前記エアバッグの二つの鍔部の外周 面側全周にそれぞれ密着するリング部と、該二つのリング部を連結する複数の連 結杆と、を備えた金属製の骨枠、が配設され、 前記インフレーターが、前記ガス吐出口より外方の両端全周を、それぞれ、前 記エアバッグの鍔部全周を前記骨枠のリング部内周面に圧接させるように前記挿 入孔内に嵌合させていることを特徴とする。
【0009】
【考案の作用・効果】
この考案に係るエアバッグ装置では、インフレーターが、ガス吐出口より外方 の両端を、それぞれ、エアバッグの鍔部全周を骨枠のリング部内周面に圧接させ るように、エアバッグの挿入孔内に嵌合させている。
【0010】 すなわち、排気孔を除いて二つの挿入孔だけを設けて袋状に形成されたエアバ ッグは、各挿入孔周縁の鍔部が、その外周面側全周を骨枠のリング部に規制され て、その内周面側全面をインフレーターの外周面に密着させることとなるため、 インフレーターに対し、シール性を確保して、接続されることとなる。
【0011】 また、骨枠の二つのリング部が、相互に連結杆で連結されているために別々に 移動せず、かつ、エアバッグの各鍔部を介してインフレーターに保持固定される 態様となるため、リング部とインフレーターとで挟持されるエアバッグの二つの 鍔部は、エアバッグの拡開時、インフレーターの軸方向に沿って接近するように 移動することが規制される。すなわち、エアバッグにおけるインフレーターのガ ス吐出口と対向する面が大きく膨らむことを規制でき、インフレーターのガス吐 出口からガスが吐出される際、ケースに与える衝撃荷重を低減することができる 。
【0012】 したがって、この考案に係るエアバッグ装置では、エアバッグがインフレータ ーのガス吐出口の周囲をくるんでも、エアバッグとインフレーターとを良好にシ ールでき、また、ガス吐出時のケースに与える衝撃荷重を低減できる。そのため 、ケースのシール性と強度とを厳格に設定する必要がなくなり、ケースの重量低 減を図れ、エアバッグ装置の軽量化を図ることが可能となる。
【0013】
【実施例】
以下、この考案の一実施例を図面に基づいて説明する。
【0014】 第1実施例のエアバッグ装置M1は、助手席前方のインストルメントパネルに 配置されるものであり、図1・2に示すように、エアバッグ1、エアバッグ1に ガスを供給するインフレーター6、折り畳まれたエアバッグ1とインフレーター の周囲を囲うケース10、及び、骨枠16、を備えて構成されている。
【0015】 エアバッグ1は、可撓性とガス非透過性を有したナイロン等の織布から形成さ れ、図示しない排気孔を除いて、対向する側面に設けられた二つの挿入孔2・4 を設けただけの、完全な袋状に形成されている。なお、図示しない排気孔は、エ アバッグ1が完全に膨らんだ後に収縮できるように、ガスを排出するためのもの であり、エアバッグ1の任意の位置に形成されている。
【0016】 各挿入孔2・4は、インフレーター6を挿入させるものであり、エアバッグ1 の内部側の各挿入孔2・4周縁には、それぞれ、円筒状の鍔部3・5が形成され ている。各挿入孔2・4間の距離は、インフレーター6の後述するガス吐出口7 より外方の両端部6a・6b間の距離としている。また、挿入孔2・4が形成さ れていない側面間の内周面側の距離は、骨枠16の連結杆19を含んだ外径と略 等しい寸法としている。
【0017】 なお、第1実施例の場合には、後述する圧接リング20・21を介在させてイ ンフレーター6を挿入するため、挿入孔2・4の内径は、圧接リング20・21 の外径と略等しいか若干小さい寸法としている。
【0018】 インフレーター6は、略円柱状に形成され、インフレーター6の軸方向に沿っ て外周面の対称的な位置に、複数のガス吐出口7を配置させている。そして、元 部側には、フランジ部8が形成され、先端側には、雄ねじ部9が形成されている 。雄ねじ部9の元部には、断面を非円形とする異形部9aが形成され、この異形 部9aは、後述するブラケット23の挿入孔23aに挿入されるものである。
【0019】 ケース10は、耐熱性と低温脆性に対する強度を有したガラス繊維入りの変性 PPO(ポリフェニレンオキサイド)等の合成樹脂から形成され、底部を半円筒 状とした有底の略四角箱形状としている。
【0020】 このケース10には、対向する二つの側面に、それぞれ、インフレーター6を 挿入させる組付孔11・12が形成されている。また、ケース10の上端に形成 されたフランジ部10b下方の外周には、鋼板等の金属から四角環状に形成され たブラケット13が取り付けられている。
【0021】 このブラケット13は、長辺側の二辺の外表面に、それぞれ、複数のボルト1 4・15が設けられている。ボルト14は、ケース10の開口部10aを塞ぐ図 示しない蓋体をナット止めするものであり、他方のボルト15は、図示しない蓋 体の他端側を破断可能に保持するものである。
【0022】 骨枠16は、鋼板等の金属板から略円筒状に形成され、両端には、円筒状のリ ング部17・18が形成されるとともに、各リング部17・18の間には、リン グ部17・18相互を連結するための四本の連結杆19が配設されている。
【0023】 そして、各リング部17・18の内径は、エアバッグ1における各鍔部3・5 の外周面全周に密着可能な寸法に形成されている。また、連結杆19の長さは、 インフレーター6の両端部6a・6b間の距離と略等しい距離とし、各リング部 17・18を無理なくエアバッグ1の鍔部3・5の外周面に外装可能な距離とし ている。
【0024】 20・21は、合成樹脂若しくは金属からなり、フランジ部20a・21aを 備えた円環状の圧接リングである。そして、圧接リング20・21は、フランジ 部20a・21aを除いた外径を、エアバッグ1の各鍔部3・5の内径と略等し いか若しくは若干大きい寸法として、フランジ部20a・21aを除いた内径を 、インフレーター6の各端部6a・6bの外径より若干小さい寸法としている。 これらの圧接リング20・21は、エアバッグ1の各挿入孔2・4内へインフレ ーター6を挿入する際、エアバッグ1の各鍔部3・5(特に鍔部5側)がめくれ ないよう、予め各鍔部3・5内へ挿入しておくものである。
【0025】 22・23は、エアバッグ装置M1を車両に取り付ける際のブラケットであり 、それぞれ、インフレーター6の元部側の端部6aと雄ねじ部9の異形部9aを 挿入可能な挿入孔22a・23aを備えている。
【0026】 第1実施例のエアバッグ装置M1の組立作業を説明すると、まず、エアバッグ 1を完全な袋状にする前に、骨枠16をエアバッグ1内に入れ、骨枠16の各リ ング部17・18をエアバッグ1の各鍔部3・5外周面に外装させておく。その 際、骨枠16の所定の連結杆19・19が、後述するインフレーター6の挿入後 に、ガス吐出口7に対向するように外装させておく。
【0027】 その後、挿入孔2・4を除いてエアバッグ1を完全な袋状に形成し、各挿入孔 2・4内に圧接リング20・21を挿入させる。
【0028】 そして、骨枠16と圧接リング20・21とを配置させたエアバッグ1を、挿 入孔2・4をそれぞれ組付孔11・12に一致させるように、ケース10内に収 納する。
【0029】 その後、ブラケット22・23をそれぞれ組付孔11・12の外側に配置させ 、雄ねじ部9を先頭に、インフレーター6を、挿入孔22a・組付孔11・圧接 リング20・挿入孔2内へ挿入させ、さらに、挿入孔4・圧接リング21・組付 孔12を経て、挿入孔23aから雄ねじ部9を突出させ、雄ねじ部9にナット2 4を螺合させる。
【0030】 その際、各圧接リング20・21がインフレーター6の両端部6a・6bによ って拡径され、エアバッグ1の鍔部3・5全周がそれぞれ各圧接リング20・2 1と骨枠16の各リング部17・18に挟持されるような態様となる。その結果 、エアバッグ1の各鍔部3・5全周が、圧接リング20・21を介在させて、イ ンフレーター6の両端部6a・6bに密着されることとなる。
【0031】 また、ケース10が、ブラケット23とインフレーター6のフランジ部8とで 挟持される態様となって、インフレーター6が、ケース10の組付孔11・12 に保持される態様となる。
【0032】 その後、エアバッグ1をケース10内に折り畳むとともに、ブラケット13の ボルト14・15を利用し、開口部10aを塞ぐように、ケース10に対して、 図示しない蓋体を取り付ける。
【0033】 そして、ブラケット22・23を利用して、車両にエアバッグ装置M1を取り 付ければ良い。
【0034】 このような構成の第1実施例のエアバッグ装置M1では、排気孔を除き二つの 挿入孔2・4だけを設けて袋状に形成されたエアバッグ1は、各挿入孔2・4周 縁の鍔部3・5が、その外周面側全周を骨枠16の各リング部17・18に規制 されて、その内周面側全面を、圧接リング20・21を介在させて、インフレー ター6の両端部6a・6bの外周面に密着させることとなる。
【0035】 そのため、エアバッグ1は、インフレーター6に対し、シール性を確保して、 接続されることとなる。
【0036】 また、骨枠16の二つのリング部17・18が、相互に連結杆19で連結され ているために別々に移動せず、かつ、エアバッグ1の各鍔部3・5と各圧接リン グ20・21とを介して、インフレーター6に保持固定される態様となる。
【0037】 そのため、リング部17・18とインフレーター6とで挟持されるエアバッグ 1の二つの鍔部3・5は、エアバッグ1の拡開時、インフレーター6の軸方向に 沿って接近することが規制される。すなわち、エアバッグ1におけるインフレー ター6のガス吐出口7と対向する面が大きく膨らむことを規制でき、インフレー ター6のガス吐出口7からガスが吐出される際、ケース10に与える衝撃荷重を 低減することができる。
【0038】 したがって、第1実施例のエアバッグ装置M1では、エアバッグ1がインフレ ーター6のガス吐出口7の周囲をくるんでも、エアバッグ1とインフレーター6 とを良好にシールでき、また、ガス吐出時のケース10に与える衝撃荷重を低減 できる。そのため、ケース10のシール性と強度とを厳格に設定する必要がなく なり、ケース10の重量低減を図れ、エアバッグ装置M1の軽量化を図ることが 可能となる。
【0039】 ちなみに、第1実施例のエアバッグ装置M1では、25%の軽量化を達成する ことができる。
【0040】 また、第1実施例のエアバッグ装置M1では、インフレーター6のガス吐出口 7に対向して、骨枠16の所定の連結杆19が配置されているため、ガス吐出口 7から吐出されるガスが高温であっても、エアバッグ1に与える影響を極力避け ることができる。
【0041】 つぎに、図3・4に示す第2実施例のエアバッグ装置M2について説明する。 この第2実施例のエアバッグ装置M2は、第1実施例のエアバッグ1を、予め排 気孔や挿通孔2・4を除いて完全に袋状に形成する手間を省き、エアバッグ装置 M2の組立時に所定の袋状にするものであり、また、第1実施例の圧接リング2 0・21に、エアバッグ装置M2の車両への取付用のブラケットとしての機能を 持たせたものである。
【0042】 第2実施例のエアバッグ31は、第1実施例と同様な材料から形成され、図5 に示すように、下部に長方形に開口する開口部32を備えている。
【0043】 この開口部32には、二つの長辺側に、下方へ延びる延設部33・34が形成 されるとともに、二つの短辺側に、インフレーター6を挿入させるための挿入孔 39・41の周縁の一部(実施例では、各挿入孔39・41周縁の上側半分)を 構成する凹部35・37が形成されている。そして、各凹部35・37のエアバ ッグ31の内部側には、ヒレ部36・38が形成されている。これらのヒレ部3 6・38は、実施例の場合、各挿入孔39・41の周縁に形成される鍔部40・ 42の上側半分を構成するものである。
【0044】 各延設部33・34は、その幅寸法をインフレーター6の両端部6a・6b間 の距離と略等しくし、後述する骨枠51の外周面の下部側を重なって覆うもので ある。そして、各延設部33・34のそれぞれの左右の縁は、開口部32側にヒ レ部33a・33b・34a・34bが形成されている。
【0045】 ヒレ部33a・34aは、実施例の場合、後述する骨枠51のリング部52に 巻き付けられて、インフレーター6を挿入させる挿入孔39と鍔部40との下側 半分を構成するものである。ヒレ部33b・34bは、実施例の場合、後述する 骨枠51のリング部53に巻き付けられて、インフレーター6を挿入させる挿入 孔41と鍔部42との下側半分を構成するものである。
【0046】 なお、各延設部33・34に形成されている貫通孔33c・34cは、後述す るボルト55を挿通させるものである。
【0047】 骨枠51は、図6・3・4に示すように、第1実施例の骨枠16と同様に、両 端にリング部52・53を備えるとともに、リング部52・53相互を連結する 複数の連結杆54を備えている。そして、第2実施例の骨枠51は、リング部本 体52a・53aと連結杆54a・54b・54cとが、鋼板等の金属から形成 され、本体52a・53aの内周面側に配置される樹脂リング52b・53bと 、三本の連結杆54d・54eと、が、耐熱性と低温脆性に対する強度を有する 補強繊維入りの変性PPO等の合成樹脂から形成されている。
【0048】 このように、連結杆54の一部54dを樹脂製とした理由は、エアバッグ31 を組み立てる際、エアバッグ31の延設部33を連結杆54dに接着させて仮止 めし、エアバッグ31を袋状に形成する作業を容易にさせるためである。また、 樹脂リング52b・53bを設けた理由は、樹脂製の連結杆54dを接着させて 固定するためである。なお、連結杆54eは、エアバッグ31を折り畳んだ際に 、エアバッグ31が落ち込まないようにするためのものである。
【0049】 そして、骨枠51のリング部52・53の内径は、エアバッグ31の鍔部40 ・42を挿入させて、それらの鍔部40・42内に後述する圧接リング56・5 8を挿入させた際、各鍔部40・42をリング部52・53と圧接リング56・ 58とで挟持できる寸法としている。
【0050】 また、骨枠51の全長は、エアバッグ31の各延設部33・34の幅寸法と略 等しく、かつ、インフレーター6の両端部6a・6b間の距離と略等しく構成さ れている。
【0051】 なお、下部の金属製の連結杆54cには、下方へ延びる複数のボルト55が溶 着されている。これらのボルト55は、骨枠51を内部に配置させたエアバッグ 31を、ケース43に止めるものである。
【0052】 ケース43は、図7・3・4に示すように、第1実施例と同様な材料から有底 の四角箱形状に形成され、上部に開口部43aを備え、開口部43a周縁には、 フランジ部43bが形成されている。また、外周面上部のフランジ部43b下方 には、開口部43aを覆う蓋体49を取り付けるための、複数のボルト47・4 8を備えたブラケット46が固定されている。
【0053】 ケース43の下部の内周形状は、骨枠51を内部に配置させたエアバッグ31 を下部部位を嵌め込むことができる形状に形成され、底面には、ボルト55用の 貫通孔43cが形成されている。
【0054】 そして、開口部43aの長手方向に位置する二つの側面には、後述する圧接リ ング56・58を挿入可能な組付孔44・45が形成されている。
【0055】 圧接リング56・58は、実施例の場合、鋼板から形成され、外周縁のフラン ジ部57・59の下部側が、下方に延びて、エアバッグ装置M2を車両に取り付 けるためのブラケット部57a・59aとしている。圧接リング56・58は、 フランジ部57・59を除いた外径を、エアバッグ31の各鍔部40・42の内 径と略等しいか若しくは若干大きい寸法として、フランジ部57・59を除いた 内径を、インフレーター6の各端部6a・6bの外径より若干小さい寸法として いる。
【0056】 つぎに、この第2実施例のエアバッグ装置M2の組立作業について説明すると 、まず、予め、骨枠51を製造しておく。この骨枠51の製造は、金属部位であ る本体52a・53aと連結杆54a・54b・54cとを溶接し、本体52a ・53a内に樹脂リング52b・53bを嵌め、樹脂リング52b・53bに樹 脂製の連結杆54d・54eを接着させて、製造する。
【0057】 そして、エアバッグ31の開口部32から内部に骨枠51を挿入させ、リング 部52・53の内周面の上部側にヒレ部36・38を配置させる。また、エアバ ッグ31の延設部33を、骨枠51の下部側の外周面に対し、連結杆54d・5 4dに接着剤を塗布した後に巻き付け、さらに、その外周に接着剤を塗布した後 にエアバッグ31の延設部34を巻き付ける。そして、同時に、ヒレ部33a・ 34a・33b・34bを、リング部52・53の内周面の下部側に折り曲げる 。なお、この時、各貫通孔33c・34cにボルト55を通しておく。また、こ の時、樹脂リング52b・53bの内周面に予め、接着剤を塗布しておいて、各 ヒレ部36・38・33a・34a・33b・34bをリング部52・53の内 周面に固着させるようにしても良い。
【0058】 上記作業により、エアバッグ31には、凹部35・ヒレ部33a・34aによ って、挿入孔39が形成され、また、凹部37・ヒレ部33b・34bによって 、挿入孔41が形成されて、完全な袋状に形成される。そしてさらに、ヒレ部3 6・33a・34aによって、挿入孔39の周縁に形成される鍔部40が形成さ れ、ヒレ部38・33b・34bによって、挿入孔41の周縁に形成される鍔部 42が形成されることとなる。
【0059】 その後、骨枠51を内部に配置させてサブアッシー化したエアバッグ31をケ ース43内に嵌め、各挿入孔39・41を組付孔44・45に一致させる。
【0060】 そして、リテーナ62を介在させて各ボルト55にナット61を螺合させ、サ ブアッシー化したエアバッグ31をケース43に止める。
【0061】 その後、エアバッグ31の上部を折り畳んでケース43内に収納させ、ブラケ ット46の各ボルト47・48を利用して、開口部43aを塞ぐように、蓋体4 9をケース43に取り付ける。
【0062】 そして、各組付孔44・45内に圧接リング56・58を挿入させるとともに 、圧接リング56側からインフレーター6を挿入させて、雄ねじ部9にナット6 0を螺合させれば、エアバッグ装置M2を組み立てることができる。
【0063】 その後、組み立てたエアバッグ装置M2を、ブラケット部57a・59aを利 用して、車両の取り付ければ良い。
【0064】 この第2実施例のエアバッグ装置2では、第1実施例と同様に、エアバッグ3 1の各挿入孔39・41周縁の鍔部40・42が、その外周面側全周を骨枠51 の各リング部52・53に規制されて、その内周面側全面を、圧接リング56・ 58を介在させて、インフレーター6の両端部6a・6bの外周面に密着させる こととなる。
【0065】 そのため、エアバッグ31は、インフレーター6に対し、シール性を確保して 、接続されることとなる。
【0066】 また、骨枠51の二つのリング部52・53が、相互に連結杆54で連結され ているために別々に移動せず、かつ、エアバッグ31の各鍔部40・42と各圧 接リング56・58とを介して、インフレーター6に保持固定される態様となる 。
【0067】 そのため、リング部52・53とインフレーター6とで挟持されるエアバッグ 31の二つの鍔部40・42は、エアバッグ31の拡開時、インフレーター6の 軸方向に沿って接近することが規制される。すなわち、エアバッグ31における インフレーター6のガス吐出口7と対向する面が大きく膨らむことを規制でき、 インフレーター6のガス吐出口7からガスが吐出される際、ケース43に与える 衝撃荷重を低減することができる。
【0068】 したがって、第2実施例のエアバッグ装置M2も、第1実施例と同様に、エア バッグ31がインフレーター6のガス吐出口7の周囲をくるんでも、エアバッグ 31とインフレーター6とを良好にシールでき、また、ガス吐出時のケース43 に与える衝撃荷重を低減できる。そのため、ケース43のシール性と強度とを厳 格に設定する必要がなくなり、ケース43の重量低減を図れ、エアバッグ装置M 2の軽量化を図ることが可能とする。
【0069】 ちなみに、第2実施例のエアバッグ装置M2では、25%の軽量化を達成する ことができる。
【0070】 なお、第1・2実施例では、インフレーター6とエアバッグ1・31の鍔部3 ・5・40・42との間に、合成樹脂製若しくは金属製の圧接リング20・21 ・56・58を介在させたものを示したが、インフレーター6のエアバッグ挿入 孔2・4・39・41への挿入時に、鍔部3・5・40・42がめくれず、支障 が生じなければ、圧接リング20・21・56・58は使用しなくとも良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の第1実施例のエアバッグ装置の部分
分解斜視図である。
【図2】同実施例の部分断面図である。
【図3】第2実施例の縦断面図であり、第4図のIII −
III 部位に対応する。
【図4】同実施例の縦断面図であり、第3図のIV−IV部
位に対応する。
【図5】同実施例に使用する組立前のエアバッグの部分
斜視図である。
【図6】同実施例に使用する骨枠の斜視図である。
【図7】同実施例に使用するケースと圧接リングとの斜
視図である。
【符号の説明】
1・31…エアバッグ、 2・4・39・41…挿入孔、 3・5・40・42…鍔部、 6…インフレーター、 6a・6b…端部、 7…ガス吐出口、 10・43…ケース、 16・51…骨枠、 17・18・52・53…リング部、 19・54…連結杆、 M1・M2…エアバッグ装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 堀内 範之 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)考案者 栗山 雄治 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 折り畳まれた袋状のエアバッグと、該エ
    アバッグにガスを供給するガス吐出口を周面に有する棒
    状のインフレーターと、前記エアバッグと前記インフレ
    ーターとの周囲を囲うケースと、を備えて構成されるエ
    アバッグ装置であって、 前記エアバッグが、排気孔を除き、前記インフレーター
    の両端を挿入させるための二つの挿入孔だけを開口させ
    た、袋状に形成されて、 前記各挿入孔周縁には、前記エアバッグの内部側へ筒状
    に延びる鍔部が形成され、 前記エアバッグ内には、両端に配置されて前記エアバッ
    グの二つの鍔部の外周面側全周にそれぞれ密着するリン
    グ部と、該二つのリング部を連結する複数の連結杆と、
    を備えた金属製の骨枠、が配設され、 前記インフレーターが、前記ガス吐出口より外方の両端
    全周を、それぞれ、前記エアバッグの鍔部全周を前記骨
    枠のリング部内周面に圧接させるように前記挿入孔内に
    嵌合させていることを特徴とするエアバッグ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH068782A (ja) * 1992-06-11 1994-01-18 Ikeda Bussan Co Ltd エアバッグ装置
JPH063756U (ja) * 1992-06-22 1994-01-18 東洋ゴム工業株式会社 エアバッグ装置
JP2006056291A (ja) * 2004-08-17 2006-03-02 Nissan Motor Co Ltd エアバッグ装置の取付構造

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