JPH0582663B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、回転ヘツドを利用して磁気テープ上
に傾斜した不連続な記録軌跡として順次信号を記
録再生する磁気記録再生装置（以下VTRと称
す）、特にコントロール信号を用いてトラツキン
グ制御を行なうVHS方式のVTRに関するもので
ある。

従来の技術 ２ヘツド型ヘリカルスキヤンVTRとテープ互
換のとれる記録軌跡が得られるヘツドドラム径を
小型化した４ヘツド型ヘリカルスキヤンVTRの
構成としては、例えば特開昭54−89612号公報に
示されている。

この４ヘツド型ヘリカルスキヤンVTRの構成
の概要について説明する。

一般に２ヘツド型ヘリカルスキヤンVTRは周
知の如く180°より僅かに大きい角度で回転ヘツド
ドラムに巻き付けられており、このドラムには、
２つの磁気ヘツドが180°の間隔で配置されている
が、この２ヘツド型ヘリカルスキヤンVTRとの
互換のとれる記録軌跡を得る４ヘツド型ヘリカル
スキヤンVTRは、第６図に示す如く、ビデオテ
ープをドラムに270°より僅か大きい角度で巻き付
けると共にこのドラムには、Ｒ、Ｌ、R′、L′なる
４個のビデオヘツドを90°の間隔で配置し、これ
らのヘツドを１フイルドごと順次切換えて作動す
るよう構成されている。

前記、ＲとR′は＋αなるアジマス角をもつヘ
ツドであり、ＬとL′は−αなるアジマス角をもつ
ヘツドである。

また、この４ヘツド型ヘリカルスキヤンVTR
は、２ヘツド型ヘリカルスキヤンVTRに対して、
ドラム径は、2/3に減少せしめ、ドラム回転数は、
1.5倍の2700rpmで駆動している。

第７図は、この４ヘツド型ヘリカルスキヤン
VTRの回転位相に同期したパルス信号（PG信
号）と、ビデオヘツド切換え信号との関係を示
す。PG信号は、ドラム１回転で１パルス発生す
るよう構成されている。すなわち、ドラム回転数
が2700rpmであれば、PG信号の周期は45Hzとな
る。PG信号をもとに、第７図に示す如く各ヘツ
ドを切換える信号を作成している。

以上が４ヘツド型ヘリカルスキヤンVTRの構
成についての概要である。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のように構成し、かつ、コン
トロール信号を用いてトラツキング制御を行なつ
ているVTRにおいては、同一アジマス角をもつ
ヘツド２組づつ設けられている為、Ｒヘツドで記
録したトラツクをR′ヘツド（または、R′ヘツド
で記録したトラツクをＲヘツド）で再生し、Ｌヘ
ツドで記録したトラツクをL′ヘツド（または、
L′ヘツドで記録したトラツクをＬヘツド）で再生
する場合がおこり得る。

一般にドラムには回転むらが生じ、Ｒヘツドが
トラツク上を走査する軌跡の曲りとR′ヘツドが
トラツク上を走査する軌跡の曲り及びＬヘツドが
トラツク上を走査する軌跡の曲りとL′ヘツドがト
ラツク上を走査する軌跡の曲りとは一致しないも
のがある。

よつて、前記の如く記録と再生時でヘツドが異
つて走査された場合には、極めてジツタ成分の多
い再生画像になる場合がある。

本発明は、記録時に用いられたヘツドと同一の
ヘツドで再生できるようにすることによつて、ジ
ツタ成分の少ない再生画像を得ることができる磁
気記録再生装置を提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段 本発明は、４ヘツド型ヘリカルスキヤンVTR
であつて、記録媒体上のコントロールトラツクに
書き込まれたコントロール信号を用いて、記録ト
ラツクと再生磁気ヘツドの再生走査軌跡との相対
位置を制御するよう構成し、かつ、記録時には、
例えばＲヘツドに切換える為の切換え信号（Ｈ・
SW信号）の立上りもしくは立下りのタイミング
からＶブランキングまでの数Ｈの期間のカラーバ
ースト信号を十分増幅して記録する手段と、再生
時には、このカラーバースト信号が大きく再生さ
れた位置と、このカラーバースト信号を記録した
ヘツドとの位置関係を判別する手段と、この判別
結果を用いて記録時に用いられたヘツドと同一ヘ
ツドで各トラツクをトラツキングせしめる手段と
を備えた磁気記録再生装置である。

作 用 本発明は、前記した手段を用いることによつ
て、カラーバースト信号が大きく再生されたトラ
ツクと、このカラーバースト信号を大きくして記
録したヘツドとの対応関係を知り、記録されたト
ラツクに用いられたヘツドと再生時に、このトラ
ツクを再生走査するヘツドとを一致させることが
できる。

実施例 第１図は、本発明に係るトラツクパターンを示
す。矢印１は、回転ヘツドの走査方向を示してい
る。

紙面上の斜線（Ｒヘツドで記録された部分）は
前記した如く、ヘツドの切換位置からＶブランキ
ング期間までのカラーバースト信号を増幅して記
録した事を表わしており、２フレーム毎に繰り返
して記録される。

第２図に、前記の如く、カラーバースト信号を
一部の期間増幅して記録する為の本発明に係る一
実施例を示し、第２図に示す回路の動作波形図を
第３図に示して、構成について説明する。

端子２から、記録時にＲヘツドに切換える為に
切返信号(イ)を入力し、この切換信号(イ)の立上りで
トリガされ、数Ｈの期間パルス出力(ロ)を得る時間
幅設定回路３に入力する。この時間幅設定回路３
の出力はアンドゲート４の一方の入力に印加され
る。また、端子５からは、一般に水平同期信号か
ら形成されたバースト信号抜取りパルス(ハ)を入力
し、前記、アンドゲート４の他方の入力に印加し
出力パルス(ニ)を得る。この出力パルス(ニ)は、増幅
器６により、端子７より入力される映像入力(ホ)の
一部の期間十分増幅して、端子８より、出力(ヘ)を
得る。この信号をトラツク上に記録する。

次に、トラツク上に増幅して記録されたカラー
バースト信号を用いて、ある記録されたトラツク
に用いられたヘツドと再生時にはこのトラツクを
再生走査するヘツドとを一致させる為の本発明に
係る一実施例を第４図に示し、具体的な構成につ
いて説明する。

端子９から、再生時にＲヘツドに切換える為の
タイミングパルスを入力し、微分回路１０を介し
て、ｆ−ｖ変換回路１１に入力する。また、端子
１２からは、バースト信号のみ抜き出された再生
カラーバースト信号を入力し、このカラーバース
ト信号を検波整流する検波整流回路１３に印加す
る。検波整流回路１３の出力は、予め設定された
レベル以上になつた時パルス化するパルス整形回
路１４に入力し、この出力を微分回路１５を介し
て、前記ｆ−ｖ変換回路１１に入力される。

このｆ−ｖ変換回路１１は、微分回路１０の出
力信号の立上りのタイミングから微分回路１５の
出力信号の立上りのタイミングまでの時間間隔を
電圧に変換するように構成され、時間間隔が長く
なれば出力電圧は高くなり、時間間隔が短かくな
れば、出力電圧は低くなるよう構成されている。

さらに、このｆ−ｖ変換回路１１は、前記、微
分回路１０と微分回路１５の発生するタイミング
の時間間隔が、例えば１フイールド（33.3ｍｓ）
になればV₁なるレベルを出力するよう構成する。

またｆ−ｖ変換回路１１の出力は、前記、V₁
レベルより高くなれば、Hi電位を出力し、V₁レ
ベルより低くなればLOW電位を出力するレベル
検出回路１６に入力する。

一般に、キヤプスタン制御系においては、FG
信号を用いて制御される速度制御回路１８の出力
より得られる速度エラー信号に、コントロール信
号を用いて制御される位相制御回路１９の出力よ
り得られるトラツキングエラー信号を、前記速度
エラー電圧に複合し、この複合電圧をキヤプスタ
ンモータドライブ回路を介してキヤプスタンモー
タを駆動している。

ここでは、前記、位相制御回路１９の出力をス
イツチ回路１７（SW1）を介してから速度制御
回路１８の出力より得られる速度エラー信号に複
合するように構成し、このスイツチ回路１７を、
レベル検出回路１６の出力によつて切換えられる
よう構成している。

また、スイツチ回路１７は、切換える信号が
Hi電位であれば開放し、切換電圧がLOW電位で
あれば遮断するよう構成している。

以上が本発明の一実施例の構成について説明し
たが、第５図を用いて動作原理について述べる。

端子９から、再生にＲヘツドに切換える為のタ
イミングパルスを入力し、微分回路１０に入力す
る。この微分回路１０の出力により微分信号(ト)が
得られ、微分信号(ト)をｆ−ｖ変換回路１１に入力
する。一方、端子１２から、再生カラーバースト
信号(チ)を入力し、検波整流回路１３にて、検波整
流を行ない出力(リ)を得る。この検波整流出力(リ)
は、Vaレベルより高く、Vbレベルより低いVo
なるレベルに閾値を設けたパルス整形回路１４に
入力し、このVoレベヌより高い期間のみパルス
化し、出力信号(ヌ)を得る。

パルス整形回路１４の出力(ヌ)は、微分回路１５
に入力し、出力より微分信号（ル）を得、前記、
ｆ−ｖ変換回路１１に入力される。

まず、前記、パルス整形回路１４の出力から得
られるパルス出力(ヌ)がＲヘツドを切換える為のタ
イミングパルスの立上り位置から、１フイールド
以上離れた位置に発生している場合について説明
する。この場合は、第５図に示すごとく、ｆ−ｖ
変換回路１１に入力される微分回路１０より得る
微分出力(ト)の立上り位置から、微分回路１５より
得る微分出力（ル）の立上りの発生位置は、前記
同様１フイールド以上離れている（この時間間隔
をT₁と示す。）今、微分出力(ト)の立上り位置から
微分出力（ル）の立上りの発生位置までの時間間
隔が１フイールド期間より長いT₁なる時間とす
ると、前述した如く、ｆ−ｖ変換回路１１より得
る出力（ヲ）は、V₁レベルよりも高いV_Hなるレ
ベルになる。このV_Hレベルをレベル検出回路１
６に入力すると、レベル検出回路１６の出力は、
Hi電位となり、スイツチ回路１７は、開放状態
である。すなわち、前記した状態では、位相制御
回路１９の出力より得られるトラツキングエラー
信号は、速度エラー信号に複合しない。よつてキ
ヤプスタン位相系は、引込まず、前記したパルス
整形回路出力(ヌ)の発生位置が変化していく。

次に、前記した状態からパルス整形回路出力(ヌ)
が、Ｒヘツドを切換える為のタイミングパルスの
立上り位置から、１フイールド期間よりわずか内
の位置にきた場合について説明する。この場合に
は、第５図に示す如く、ｆ−ｖ変換回路１１に入
力される。微分回路１０より得る微分出力(ト)の立
上り位置から微分回路１５より得る微分出力
（ル）の立上り発生位置は、前記同様１フイール
ド期間よりわずか内の位置にある。（この時間間
隔をT₂と示す。）今、微分出力(ト)の立上り位置か
ら、微分出力（ル）の立上り発生位置までの時間
間隔が１フイールド期間よりわずか短かいT₂な
る時間とすると、前述した如く、ｆ−ｖ変換回路
１１より得る出力（ヲ）は、V₁レベルよりわず
か低いV_Lなるレベルとなる。このV_Lレベルをレ
ベル検出回路１６に入力すると、レベル検出回路
１６の出力はHi電位からLOW電位に変化し、ス
イツチ回路１７は、遮断状態となるよつて、位相
制御回路１９の出力より得られるトラツキングエ
ラー信号は、速度エラー信号に複合させ、キヤプ
スタン位相系は、引込むよう動作する。一般に、
キヤプスタン制御系は、記録されたトラツクを同
一のアジマス角をもつヘツドで再生する位置で引
込むように設定している。前述した如く、パルス
整形回路１４のパルス出力(ヌ)は、Ｒヘツドで記録
したトラツクから得られる信号であり、前記、位
相エラー信号が速度エラー信号に複合されてか
ら、位相系が完全に引込むものに最も近い位置、
すなわち、Ｒヘツドで記録されたトラツクを再生
時に同一のＲヘツドで再生する位置で位相系が引
込む。この時には、パルス整形回路出力(ヌ)は、Ｒ
ヘツドに切換えるタイミングパルス内で発生して
いる。

また、いうまでもないが、Ｒヘツドで記録され
たトラツクを再生時に同一のＲヘツドで、オント
ラツクして走査するという事は、他のヘツドも、
記録時に用いられたヘツドと一致した関係で走査
する事になる。

発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、常に同
一ヘツドで記録再生が可能にできるため、４ヘツ
ド型ヘリカルスキヤンVTRにおいて、ジツタ成
分の少ない再生画像を得る事ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明におけるカラーバースト信号を
増幅して記録したトラツクパターンを示す説明
図、第２図は本発明に係る一実施例の記録処理回
路のブロツク図、第３図は同実施例の動作波形
図、第４図は本発明に係る一実施例の再生処理回
路のブロツク図、第５図は同実施例の動作波形
図、第６図は４ヘツド型ヘリカルスキヤンVTR
の回転ドラムとテープ巻きつけの関係図、第７図
は、第６図に示すビデオヘツドの切換えるタイミ
ングを示す説明図である。 ３……時間幅設定回路、４……アンドゲート、
６……増幅器、１０……微分回路、１３……検波
整流回路、１４……パルス整形回路、１５……微
分回路、１１……ｆ−ｖ変換回路、１６……レベ
ル検出回路、１７……スイツチ回路、１８……速
度制御回路、１９……位相制御回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ４個のビデオヘツドが90°間隔で配置され、
   かつ、ビデオテープを回転ドラムに270°より僅か
   に大きい角度で巻きつけられた４ヘツド型ヘリカ
   ルスキヤン型磁気記録再生装置であつて、磁気記
   録媒体上のコントロールトラツクを用いて記録ト
   ラツクと磁気ヘツド再生走査軌跡との相対位置制
   御を行なうよう構成し、前記ドラムに取り付けら
   れた４個のヘツドのいずれか１ケのヘツドを切換
   えるタイミング信号（Ｈ・SW信号）の立上りも
   しくは立下りのタイミングからＶブランキングま
   での数Ｈ（Ｈは水平同期信号）の期間のカラーバ
   ースト信号を通常記録レベルより、増幅して記録
   する手段と、再生時には、このカラーバースト信
   号が大きく再生された位置と、このカラーバース
   ト信号を記録したヘツドとの位置関係を判別する
   手段と、この判別結果を用いて記録時に用いられ
   たヘツドと同一ヘツドで各トラツクをトラツキン
   グせしめる手段を備えたことを特徴とした磁気記
   録再生装置。