JPH0581422B2 - - Google Patents

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JPH0581422B2
JPH0581422B2 JP63228048A JP22804888A JPH0581422B2 JP H0581422 B2 JPH0581422 B2 JP H0581422B2 JP 63228048 A JP63228048 A JP 63228048A JP 22804888 A JP22804888 A JP 22804888A JP H0581422 B2 JPH0581422 B2 JP H0581422B2
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JP
Japan
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powder
acrylic resin
magnesium hydroxide
extrusion molding
artificial marble
Prior art date
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JP63228048A
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JPH0274317A (ja
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Yasuhiro Kadota
Shinichiro Nagasawa
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Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
Original Assignee
Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0581422B2 publication Critical patent/JPH0581422B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/022Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor characterised by the choice of material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/03Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor characterised by the shape of the extruded material at extrusion

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、建築材料、洗面化粧台や流し台の天
板等に使用される人工大理石の製造方法、とくに
アクリル樹脂マトリツクス中に粉末状無機質充填
材を分散させて天然大理石調の外観を付与した人
工大理石を、押出成形法によつて製造する方法に
関する。 従来の技術 従来、この種の人工大理石として、透明性、硬
度、耐候性、耐熱性等の諸特性に優れたアクリル
系樹脂をマトリツクスとし、これに粉末充填材と
して水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、
炭酸カルシウム、シリカ等を1種あるいは2種以
上の組合わせにおいて均一分散させたものが既知
である。なかでも、水酸化アルミニウムは、マト
リツクス樹脂としてのアクリル系樹脂と屈折率が
近似しているため、製品に透明性と隠蔽性とを兼
ね備えた深みのある外観を与え、かつ切削加工も
容易なものとなしうる点で、粉末充填材の主材と
して一般的に多く使用されている。 上記のような従来の人工大理石の構成例は、例
えば特開昭53−104621号、特開昭61−141653号、
特開昭61−178458号等に多くの例を見ることがで
きる。 発明が解決しようとする課題 ところが、従来の人工大理石は、その組成、あ
るいは使用材料の面から、その製造方法がキヤス
ト成形法、あるいはプレス成形法のいずれかに制
約されるという問題があつた。キヤスト成形法
は、アクリル系樹脂シロツプに無機粉末充填材を
均一分散させ、同時に適量の重合触媒を添加し、
金型に注入後型内で重合硬化せしめるものであ
り、プレス成形法は、アクリル系樹脂粉末と無機
粉末充填材とを均一混合し、成形型内で温度と圧
力を加えて溶融軟化後冷却固化せしめるものであ
る。 もとより、これらの従来の製造方法では、いず
れも成形に要する時間が長くかゝるのみならず、
バツチ方式で成形するものであるから、生産性に
劣り、ひいてはコスト高につくものとなる。更に
は、成形製品の大きさに応じて、成形装置も大型
のものを要し、該装置によつて製品サイズが制限
されると共に、長尺品の製造は不可能で、使用に
際して接合を必要とする場合が多くなる等々の本
質的な問題点があつた。 上記のような問題点に対して、人工大理石を押
出成形法で連続的に製造することの有利性は当然
に予見されるところである。しかしながら、従来
の人工大理石の樹脂組成物においては、粉末状無
機充填材の多量配合によつて成形機の中で行うマ
トリツクス樹脂との均一混練が困難であること、
また該充填材が混練時において成形機のスクリユ
ー、バレル等に激しい摩耗を生じさせ早期にそれ
らを損耗させること、更には、無機充填材として
最も一般的に使用される水酸化アルミニウム粉末
にあつては、熱分解温度が低く、180℃をこえる
と徐々に熱分解が進行して水とアルミナになるた
め、アクリル樹脂の押出成形加工温度(200〜250
℃)では分解した水が発泡し所期する大理石調の
成形品を得ることができないこと等の理由から、
押出成形の有利性は認識されつゝも採用し得なか
つた。 もつとも、押出成形の利用による人工大理石の
製造法として、唯一特開昭59−91111号の提案が
なされている。しかしながら、該先行提案はメタ
クリレートの重合性シロツプと無機粉末充填材と
の混合物に、重合開始剤としてのシラツプ用触
媒、即ち熱硬化性触媒と光増感剤を混合し、更に
メタクリレート樹脂粉末を混合してドウ、即ちペ
ースト状あるいはパテ状の混合物を形成し、この
ドウを常温のまゝ押出機で押出して賦形したの
ち、直後に光照射を行つて表面部を硬化させ、更
に加熱して連続的に重合硬化を進行せしめること
により製品を得るものであり、本来の固化押出成
形法によるものではなく、その製造には多くの工
程と時間を要するのみならず、連続操作で品質的
に良好かつ均整な製品を得ることが甚だ困難なも
のであつて実用化に至つていないのが現状であ
る。 この発明は、上記のような従来技術の背景の中
で、常法に従つた固化押出成形法により、外観及
び品質特性に優れた人工大理石の連続的な製造を
可能とすることを所期課題としてなされたもので
ある。 課題を解決するための手段 この発明者らは、上記のような所期課題のもと
種々実験と研究を重ねたところ、特に粉末状無機
充填材に特定の材料選択を行いかつ可塑剤を併用
することで、充填材を相当多量に配合してもなお
支障なく通常の固化押出成形が可能であり、しか
も成形品において外観上の透明感、深み、隠蔽効
果を兼ね備えて天然大理石に極めて近似したもの
が得られることを見出すに至り、本発明を完成し
得たものである。 即ち、この発明の基本とするところは、マトリ
ツクス樹脂としてアクリル系樹脂粉末を、また粉
末状無機質充填材として平均粒径10μm以上かつ
比表面積7m2/g以下の水酸化マグネシウム粉末
を用い、これらを、アクリル系樹脂と相溶性を示
す少量の可塑剤と共に均一に混合し、該混合物を
成形用材料として押出機により所定断面形状に固
化押出し成形することを特徴とする押出成形によ
る人工大理石の製造方法である。 水酸化マグネシウムは、その熱分解温度が約
350℃程度と高いため、アクリル系樹脂の通常の
押出成形温度である200〜250℃では分解しない。
かつモース硬度が2.5と低く、軟かいことから、
これをアクリル系樹脂中に高充填しても、押出成
形機中での溶融混練時にスクリユーやバレルに著
しい損耗を生じさせることがない。加えて平均粒
径が10μm以上と、従来粉末充填材として一般に
用いられている水酸化マグネシウムの平均粒径で
あるサブミクロンないしせいぜい大きいものでも
2〜3μ程度のものに較べて充分に大きいものを
用いること、及び比表面積が7m2/g以下の可及
的表面積の小さいものを用いることにより、押出
機中でのマトリツクス樹脂との均一混練を支障な
く行うことが可能となる。更に加えて、水酸化マ
グネシウム粉末は、屈折率が1.56とアクリル系樹
脂の屈折率1.49と近似していること、及び上記の
ようにその十分に大きい粒径のものを用いること
により、成形品に良好な透明性を付与し、外観上
の深みを与える一方で、水酸化マグネシウム粒子
はもともとアクリル系樹脂に対して漏れ性が悪
く、アクリル系樹脂との界面に極微小の多数の気
泡を生じることにより、成形品の透明性を減じ所
要の隠蔽力を生じさせる。従つて、成形品に透明
性と隠蔽性の両方をバランスよく具有させ、天然
大理石に近似した良好な外観を与え得る。加え
て、可塑剤の添加により、アクリル系樹脂粉末と
水酸化マグネシウム粉末との均一混合性を向上
し、かつ押出成形性を向上する。 この発明は上記相俟つて、天然大理石の近似し
た外観的に全体が均一無垢である人工大理石を、
押出成形法によつて連続的に製造することを可能
にするものである。 この発明を実施する上で、当然に必要であり、
あるいは好ましいその他の主な条件事項を挙示す
れば次のとおりである。 上記水酸化マグネシウム粉末は、比表面積と
の関係で粒子形状が球形であるものを用いるこ
とが望ましい。 また、マトリツクス樹脂としてのアクリル樹
脂粉末は、押出成形が可能なものであることの
ほか、成形品に可及的優れた耐熱性を付与しう
るものであることが望ましい。従つて、該アク
リル系樹脂粉末は、メルトフローレート
(MFR、230℃、3.8Kg)が0.5g/10min以上
(試験法・単位;ASTM D 1238)で、かつ
重量平均分子量(w)が80000〜300000の範
囲であるものを用いることが推奨される。 更に、上記各配合成分の配合割合は、アクリ
ル樹脂粉末と水酸化マグネシウム粉末との混合
物の総量を基準として、前者を20〜50wt%、
後者を80〜50wt%の範囲とし、またこれらの
粉末混合物の総量を基準として可塑剤の添加量
は0.5〜5重量部を範囲とすることが好ましい。 以下、この発明に用いる成形用材料中の各成
分、配合、成形方法について更に具体的に詳しく
説明する。 〔マトリツクス樹脂〕 マトリツクス樹脂としては、透明性、耐候性、
硬度、耐熱性等の諸特性に優れている点でアクリ
ル系樹脂が用いられる。該樹脂として具体的に
は、単量体組成が種々異なる熱可塑性アクリル系
樹脂、および熱可塑性メタクリル系樹脂を使用で
きるが、特にメチルメタクリレートの単独重合
体、もしくはメチルメタクリレートが単量体全体
の50重量%以上、好ましくは70重量%以上でこれ
に他のメタクリル酸エステル、その他メチルメタ
クリレートと共重合可能なビニル系単量体の少な
くとも1種を共重合せしめてなる共重合体が好適
であり、成形材料要素としてはそれらのビーズも
しくは粉砕した粉末が用いられる。その粒子径は
特に制限されるものではないが、一般に5〜
200μm、特に好ましくは20〜100μm程度のものが
好適に使用される。 上記アクリル系樹脂は、押出機内での溶融混練
操作を支障なく行うために、メルトフローレート
(MFR、230℃、3.8Kg)、(試験法・単位;ASTM
D 1238)が0.5g/10min以上で、かつ重量平
均分子量wが300000未満であるものを用いるべ
きである。メルトフローレート(MFR)が0.5
g/10min未満あるいは平均分子量wが30万を
こえるものを用いると、押出機内での充填材との
混練時、溶融粘度が高まり、流動性が低下し、そ
れに伴つて押出機の能力以上の動力負荷が発生
し、運転が不本意に停止したり、あるいは樹脂洩
れやスクリユーの破損等の問題が生じ、円滑な押
出成形ができない。もつとも重量平均分子量w
は、成形製品である人工大理石が耐熱性の要求さ
れる用途に用いられるものである場合、下限値と
してMwが80000以上のものを用いることが必要
である。即ちwが8万未満のアクリル系樹脂を
用いると、耐熱性の低下により、成形製品の上に
高温の鍋を載せたり着火している煙草を誤つて落
したような場合に表面が損われるおそれが生じ
る。メルトフローレート(MFR)及び重量平均
分子量(w)の最も好ましい範囲は、MFR:
1.0g/10min以上、w12〜17万の範囲である。 (粉末状無機充填材) 粉末状無機充填材としては、特に水酸化マグネ
シウム粉末を主材として用いることを必要とす
る。しかも該水酸化マグネシウム粉末は、平均粒
子径が10μm以上であり、かつ比表面積(BET
法)が7m2/g以下であるものを用いることを必
要とし、好ましくは更に粒子形状が略球形である
ものを用いるべきである。 上記の要件を満たす水酸化マグネシウム粉末を
充填材に用いることにより、人工大理石の押出に
よる連続的な成形が可能となる理由については、
完全に知悉し得たわけではないが、前述のとお
り、水酸化マグネシウムの硬度がモース硬度2.5
と比較的低いこと、粒径が大きくてしかも比表面
積が小さいこと、マトリツクス樹脂と屈折率が近
似していること、アクリル系樹脂に対する漏れ性
に劣ること等が相互に関連し相俟つて有効に作用
しているものと考えられる。 ところで、従来、粉末無機質充填材として一般
に広く市販されている水酸化マグネシウム粉末
は、海水に消石灰、苛性ソーダ等を作用せしめて
得られるものであるが、このような方法で得られ
るいわゆる海水水マグは、一次粒子あるいは2次
粒子の形状が大体において六角板状、不定形、針
状のものであり、その平均粒子径もサブミクロン
ないし大きくても2〜3μm程度のものである。こ
のような水酸化マグネシウム粉末はこの発明に適
合性を有しない。何故ならば、粒子径が小さく比
表面積が大きいことから、押出機中でアクリル系
樹脂と均一に混合する操作が著しく困難であり、
均整な成形品を押出成形することができない。の
みならず、粒子径が小さいことで隠蔽力が強くな
り過ぎ、成形品の外観において透明感に乏しく、
白つぽさが強調されて深みのないものとなる。即
ち、透明性と隠蔽性のバランスのとれた良好な大
理石調の成形品を得ることができない。 而して、この発明に用いられる平均粒径10μm
以上、比表面積7m2/g以下、更に好ましくは粒
子形状が球形であることの条件を満足する水酸化
マグネシウム粉末は、製法が限定されるものでは
ないが、以下に述べるような方法で製造すること
ができる。即ち、例えば固形分濃度として1〜60
重量%の水酸化マグネシウムを含む塩化マグネシ
ウム水溶液スラリーにアンモニアを供給し、水酸
化マグネシウムの晶析負荷が500Kg/m2・h以下
となるように水酸化マグネシウムを晶析せしめる
ことにより製造しうる。かくして得られる水酸化
マグネシウムは、粒子形状が略球形であり、前記
条件に適合するが、この発明の最好適な実施のた
めには平均粒子径が20μm以上、比表面積が5
m2/g以下のものを選択使用することが特に好ま
しい。 (可塑剤) 可塑剤の添加は、本来の可塑剤としての働きで
アクリル系樹脂の溶融粘度を低下させ、成形性を
向上させるために有用なものであり、アクリル樹
脂に対して相溶性を示す液状可塑剤であることを
必要とする。即ち、アクリル樹脂と相溶性のない
可塑剤では、たとえそれを添加した成形材料が押
出成形可能であつたとしても成形品にブリードが
発生したり、微小クラツクを生じ易いものとな
り、実用上耐久性に劣るものとなる。また、可塑
剤が液状であることは、混練時にアクリル系樹脂
粉末を漏らし、これに水酸化マグネシウム粉末を
付着せしめて、均一な混合物を得られ易くするた
めに必要とするものである。 使用する可塑剤の透明性は、着色された成形品
を製造しようとする場合にはさして問題にならな
い。しかし、白色無垢の人工大理石を得ようとす
る場合、透明性がAPHAで100を超える可塑剤を
使用するときは成形品に黄ばみを生じたり、その
他有害な着色の原因となるため好ましくない。従
つてこの場合、可塑剤としては、透明性が
APHAで100以下、特に好ましくは50以下のもの
用いるべきである。 その他可塑剤の種類等は特に限定されない。使
用可能な可塑剤としては例えばフタル酸エステル
系のものとしてDMP,DOP,DBP等を、脂肪酸
(二塩基性)エステル系のものとしてDIOA,
DBS,DOS等を、またトリメリツト酸エステル
系のものとしてTOTM等を挙示することができ
る。 (配合) 成形用材料の配合割合は、アクリル系樹脂粉末
と水酸化マグネシウム粉末との混合物の総量を基
準としてこれを100wt%とした場合、アクリル系
樹脂粉末20〜50wt%、水酸化マグネシウム粉末
80〜50wt%の範囲とすべきである。アクリル樹
脂粉末の配合割合が20wt%未満であり、従つて
水酸化マグネシウムの配合量が80wt%をこえる
と、水酸化マグネシウム粉末中にマトリツクス樹
脂が均一に分散されず、その結果押出成形機中で
溶融軟化が十分に進まず、押出成形が困難にな
る。一方、アクリル樹脂粉末配合量が50wt%を
こえ、相対的に水酸化マグネシウム粉末の配合割
合が50wt%未満になると、たとえ押出成形操作
は容易化されたとしても、成形品における隠蔽性
が不十分で透明感が強すぎるものとなり、天然大
理石に似た重量感を表出できなくなると共に、耐
熱性も不十分なものとなる。最も好ましい配合割
合は、アクリル系樹脂粉末において25〜40wt%
の範囲である。 可塑剤の配合量は、上記アクリル系樹脂粉末と
水酸化マグネシウム粉末との粉末混合物の総量を
基準として、それを100重量部とした場合、0.5重
量部未満では所期の添加効果を十分に得ることが
できない。即ち、アクリル樹脂を十分に漏らすこ
とができず、水酸化マグネシウム粉末が二次凝集
したり、粗い粒子が偏析し、均一な混合物を得る
ことができない。かつ可塑化効率としての役目も
十分に発揮されず、押出成形時、押出流動性が安
定せず長時間の均整な連続押出成形が困難になる
と共に、押出成形したとしても成形製品中におい
て水酸化マグネシウム粉末の分布が不均一なもの
となり、その凝集物が核となつて外部からの衝撃
に対し極めて強度的に劣るものとなる欠点が派生
する。一方、可塑剤の配合量が5重量部をこえる
と、たとえ均一混合物が得られたとしても、成形
品の耐熱性が著しく低下する。従つて、可塑剤の
配合量は0.5〜5重量部の範囲とすべきであり、
特に1.0〜3重量部の範囲で添加することが好ま
しい。 この発明に用いる成形材料は、上記の必須配合
成分のほか、着色人工大理石を得るために着色剤
を添加すること、また滑剤として少量のステアリ
ン酸、パルミチン酸等の高級脂肪酸、そのアルカ
リ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩
等)、あるいはモンタン酸ワツクス、高級脂肪酸
のアミド類等を添加すること等は当然に許容され
る。また、必要に応じて、水酸化マグネシウム粉
末を予め脂肪酸金属塩、シランカツプリング剤、
チタネートカツプリング剤等で表面処理を行つて
も良い。更にまた、この発明の効果を損わない範
囲で、水酸化マグネシウム粉末の一部を、他の種
類の粉末無機質充填材に置換して、材料コストの
低減、成形品外観の調整を行うものとすることも
許容される。 (成形方法) 成形に際しては先ず前配合材料の予備混合を行
う。この混合操作は、例えば攪拌羽根のあるヘン
シエルミキサー、リボンブレンダー、V型タンブ
ラー等を用い、アクリル系樹脂粉末、水酸化マグ
ネシウム粉末、及び液状可塑剤をそれぞれ前記配
合割合に投入し、「まゝ粉」状の塊状物がなくな
るまで均一に混合することによつて行う。こゝに
混合機として、攪拌羽根を有しないドライブレン
ダー等を使用することは長時間混合操作を行つて
も「まゝ粉」状塊状物がなくならないため、不適
当である。また、混合機への該配合材料の投入順
序はあまり問題にならない。 次に、上記予備混合操作によつて得られた混合
物を成形材料として用い、これを固化押出成形装
置によつて所定断面形状に固化押出成形する。
こゝに、用いる押出成形装置は、通常熱可塑性樹
脂の押出成形に汎用されているものをそのまゝ適
用でき、格別の設計変更を必要としない。その代
表的なものゝ一例を示せば第1図に示すとおりで
ある。同図中1は押出機本体、2はそのシリンダ
ー、3はそれに内装した押出スクリユー、4A,
4B,4C,4Dはシリンダー2の第1ないし第
4加熱装置、5は材料供給ホツパー、6は駆動装
置、7はシリンダー2の先端の絞り部、8はそれ
に続いて設けられた押出金型、9は更にその前方
に連設された水冷ジヤケツト9a付きのフオーミ
ングダイ、10はゴムロールとかキヤタピラ等よ
りなる成形品の引取装置、11,12は上記絞り
部7及び押出金型8の加熱装置である。上記押出
金型8及びフオーミングダイ9の内面の押出材料
との接触面には、固着防止のためガラス繊維にフ
ツ素系樹脂をラミネートした離型用フイルム(図
示略)が貼付される。 而して、成形材料はホツパー5から投入され、
シリンダー2内において加熱作用を受けて溶融軟
化しながらスクリユー3により混練され、絞り部
7を経て押出金型8に向けて押出される。そし
て、押出金型から押出された溶融物は、フオーミ
ングダイ9を通る間にそれに装備する水冷ジヤケ
ツト9aで冷却され、所定断面形状に賦形されて
固化状態の成形品A、即ち人工大理石に製造され
る。 上記による押出成形温度は、使用する成形材料
の特性やスクリユー3の圧縮化、押出速度等によ
つて適宜に設定されるが、一般的には180〜270
℃、好ましくは200〜250℃の範囲に設定される。
この設定温度が180℃未満の場合はアクリル系樹
脂の溶融軟化が十分進行しないため、押出機の背
圧が大きくなりすぎて押出成形が困難となる。一
方、270℃までの温度で通常成形材料は十分な溶
融軟化状態が得られるので、それ以上の高温に設
定することは必要でなく、むしろアクリル系樹脂
に熱劣化を起こすおそれが派生するため好ましく
ない。 発明の効果 この発明によれば、マトリツクス樹脂として透
明性、耐熱性等に優れたアクリル系樹脂粉末を選
択することのほか、特に粉末無機充填材として、
平均粒径10μm以上、比表面積7m2/g以下の水
酸化マグネシウム粉末を選択し、これらの粉末と
アクリル系樹脂に相溶性のある液状可塑剤との混
合物を成形材料として用いるものとしたことによ
り、従来成形不可能なものとされていた常法によ
る固化押出成形法により、支障なく人工大理石の
連続的な成形を行うことができる。従つて、任意
に長尺の、かつ所要断面形状の人工大理石を高能
率に製造しうると共に、製造された人工大理石
は、透明性と隠蔽性とがうまく調和し、深み、重
厚感に優れて天然大理石に近似した外観を有し、
かつ品質的にも全体に均整な高品位のものを得る
ことができる。 また、請求項2のように、水酸化マグネシウム
粉末に略球形のものを用いることにより、その比
表面積を最少のものとして愈々押出成形性を向上
し、かつそれを高率充填して成形品の耐熱性を工
場しつゝなお製品が外観を透明感、深みのあるも
のに製造することができる。 また、請求項3のメルトフローレート
(MFR)、重量平均分子量(w)を有するアク
リル系樹脂粉末をマトリツクスとして用いること
により、耐熱性にも優れた人工大理石を押出成形
法によつて支障なく製造しうる。 更に、請求項4,5の配合割合を採用すること
をもつて、前記諸特性を具備した人工大理石の押
出成形法による長時間連続成形を可能とする。 実施例 〔配合材料〕 マトリツクス樹脂、粉末状無機充填材、及び可
塑剤として、それぞれ下記第1〜3表に示す各種
のものを用意した。 ◎ マトリツクス樹脂粉末
【表】 ◎ 粉末無機質充填材
【表】
【表】 ◎ 可塑剤
〔押出成形条件〕
スクリユー回転数:20rpm シリンダーの加熱装置温度 第1加熱装置4A:220℃ 第2加熱装置4B:255℃ 第3加熱装置4C:250℃ 第4加熱装置4D:250℃ 絞り部の加熱装置温度:250℃ 金型の加熱装置温度:250℃ 水冷ジヤケツト水温:20℃ そして、上記の各種配合組成物において、予備
混合時における混合物の均一分散性、押出成形性
を調べると共に、押出成形品について、その外
観、耐熱油性、耐衝撃性、表面硬度を調べた。こ
れらの評価方法は下記のとおりとし、評価結果を
第4表に併せて示す。 〔評価方法〕 混合物の分散性 ◎:混合時に粉末飛散が少なく、全体に均一な
しつとりとした混合物が得られたもの、 ○:混合時に多少の粉末飛散が見られたが全体に
ほゞ均一な混合物が得られたもの、 ×:混合時に粉末飛散が多く、かつ微細粒子の塊
状物が所々に偏在する混合物が得られたもの、 押出成形性 ○:60分間以上の円滑な連続押出成形操作が可能
であり、かつ成形品において表面性状が良好で
亀裂やボイド等が見られなかつたもの、 ×1:押出成形が全く不能であるか、又は5分以
内で成形不能になつたもの、 ×2:20分以内で成形不能になつたもの、 ×3:押出成形は可能であつたが、スクリユー等
の押出機部品の摩耗が激しく、長時間連続押出
しには明らかに不適であつたもの、 ×4:押出成形は可能であつたが、押出動力負荷
の変動が激しく、吐出変動(サージング)によ
り所定断面形状の成形品が得られなかつたも
の、 外観 ○:白色天然大理石との比較において、それに近
似した適度の透明感、深みを有すると認められ
たもの、 ×:表面に透明感がなく、天然大理石近似性に乏
しいもの、 耐熱油性 ○:JIS K−6902に基づく判定法(温度200℃)
において、表面に溶融やフクレ等の有害変化が
生じなかつたもの、 ×:同測定法において、表面に変化を生じたも
の、 耐衝撃性 ○:JIS K−6718に基づき12mm板5枚に150mmの
高さから200g鋼球を落下させたとき、5枚と
も割れを生じなかつたもの、 ×:上記判定法において5枚中1枚以上に割れを
生じたもの、 表面硬度 ○:バコール硬度計934−1による測定結果にお
いてバコール硬度60以上の値を示したもの、 ×:同測定結果において、バコール硬度60未満で
あつたもの、
【表】 実施例1〜5、比較例10〜14は、主に使用する
粉末状無機質充填材を各種に変化させたものであ
る。水酸化マグネシウム粉末で、その平均粒径及
び比表面積がこの発明の限定範囲のものにあつて
は、実施例1〜5のとおり、いずれも良好な結果
が得られるのに対し、上記限定範囲を外れる水酸
化マグネシウム粉末及び他の種類の無機粉末を用
いる場合には、比較例10〜14のように混合物の分
散性、押出成形性に劣り、少なくとも良好な品質
の成形品を得ることができなかつた。 また、実施例6〜9は、マトリツクス樹脂の種
類及び可塑剤の種類とそれらの配合量の変化との
関係を調べたものであるが、いずれの場合も良好
な結果が得られるのに対し、比較例15のように可
塑剤を使用しない場合は粉末の混合分散性が悪
く、押出成形性にも劣るものとなることを確認し
得た。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の押出成形操作に用いる固化
押出成形装置の一例を示す概略縦断面図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 マトリツクス樹脂としてアクリル系樹脂粉末
    を、また粉末状無機質充填材として平均粒径
    10μm以上かつ比表面積7m2/g以下の水酸化マ
    グネシウム粉末を用い、これらを、アクリル系樹
    脂と相溶性を示す少量の可塑剤と共に均一に混合
    し、該混合物を成形用材料として押出機により所
    定断面形状に固化押出成形することを特徴とする
    押出成形による人工大理石の製造方法。 2 水酸化マグネシウム粒子は、粒子形状が略球
    形であるものを用いる請求項1記載の押出成形に
    よる人工大理石の製造方法。 3 マトリツクス樹脂としてのアクリル樹脂粉末
    は、メルトフローレート(MFR、230℃、3.8Kg)
    が0.5g/10min以上でかつ重量平均分子量(
    w)が80000〜300000であるものを用いる請求項
    1または2記載の押出成形による人工大理石の製
    造方法。 4 成形材料とする前記混合物は、アクリル系樹
    脂粉末と水酸化マグネシウム粉末との粉末混合物
    の総量を基準として、アクリル系樹脂粉末20〜
    50wt%、水酸化マグネシウム80〜50wt%の配合
    割合とする請求項1〜3のいずれか1記載の押出
    成形による人工大理石の製造方法。 5 可塑剤は、前記粉末混合物の総量を基準とし
    て0.5〜5重量部の範囲に配合する請求項4記載
    の押出成形による人工大理石の製造方法。
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