JPH0581412U - 壁材のオープンジョイント施工構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 壁材を支承する１次金具及び２次金具が表側
から見えないように改良された壁材のオープンジョイン
ト施工構造を提供する。 【構成】 上下に隣接する壁材４４（４４Ａ，４４Ｂ）
のうち下段側の壁材４４Ｂの上部と上段側の壁材４４Ａ
の下部とが共通の１次金具４０に連結されている。隣接
する壁材４４同志の間の目地間隙４６は開放してオープ
ンジョイントとなっている。１次金具４０及び２次金具
４２は、縦目地４６（４６Ｖ）の目地間隙を避けて壁材
裏側に配置されている。この１次金具４０及び２次金具
４２は、横目地４６（４６Ｈ）の目地間隙の後側の直近
部分を迂回している。 【効果】 壁材の目地間隙の背後直近部分に１次金具、
２次金具が存在せず、壁材正面から金具が見えない。こ
のため、壁材を施工した壁面の外観上の見栄えが良くな
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は目地間隙を開放させた壁材のオープンジョイント施工構造に関する。 詳しくは、壁材を支承する１次金具及び２次金具が表側から見えないように改良 された壁材のオープンジョイント施工構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

オープンジョイントとした壁材の施工構造の従来例（実開平２−１１３６５３ 号）を第３図に示す。

【０００３】 躯体８に１次金具１０と２次金具１２を介して壁材１４が支承されている。１ 次金具１０はアンカーボルト１６及びナット１８を介して躯体８に固定され、２ 次金具１２はボルト２０及びナット２２によって１次金具１０に固定されている 。２次金具１２の先端からは起立片２４と垂下片２６が上下に延出されている。

【０００４】 上段側の壁材１４（１４Ａ）の下部の裏面に固定された小プレート２８と壁材 １４Ａの裏面との間の隙間に起立片２４が差し込まれることにより、上段側壁材 １４Ａの下部の支承が行われている。

【０００５】 下段側の壁材１４（１４Ｂ）の上部の裏面に固定されたボルト３０によって垂 下片２６が壁材１４Ｂに固定され、これによって該下段側の壁材１４Ｂの上部の 支承が行われている。

【０００６】 壁材１４Ａ，１４Ｂ間の横目地の間隙３２は開放している。即ち、目地材は充 填されておらず、オープンジョイントとなっている。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の壁材のオープンジョイント施工構造においては、２次金具１２が目 地間隙３２の背後の直近部分に配置されており、目地間隙３２を通して２次金具 １２が壁材１４の表側から見える。この２次金具１２が見えると、タイル、石材 等よりなる壁材同志の間に金属材が介在したことになり、外観上の見栄えが悪く なる。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案の請求項１の壁材のオープンジョイント施工構造は、躯体側に固定され た１次金具と、該１次金具と壁材とを連結する２次金具と、壁面を構成するよう にこれら１次金具及び２次金具によって支承された複数枚の壁材と、を備え、上 下に隣接する壁材のうち下段側の壁材の上部と上段側の壁材の下部とが共通の１ 次金具に連結されており、隣接する壁材同志の間の目地間隙が開放している壁材 のオープンジョイント施工構造において、該１次金具及び２次金具は、横目地の 目地間隙の後側の直近部分を迂回しており、該１次金具及び２次金具は、縦目地 の目地間隙を避けて壁材裏側に配置されていることを特徴とするものである。

【０００９】 請求項２の壁材のオープンジョイント施工構造は、請求項１において、前記１ 次金具は、板面を上下方向とし、躯体側に対し固定された基板部と、該基板部の 上部から水平前方に延出された上片部と、該基板部の下部から水平前方に延出さ れた下片部とを備えてなり、該上片部は前記上段側の壁材の下端よりも上方に位 置されており、この上片部に対し固定された上段側の２次金具によって上段側の 壁材の下部が支承されており、該下片部は前記下段側の壁材の上端よりも下方に 位置されており、この下片部に対し固定された下段側の２次金具によって下段側 の壁材の上部が支承されていることを特徴とするものである。

【００１０】 本考案において、壁材としてはタイル、石材など各種のものを採用できる。

【００１１】

【作用】

請求項１，２の壁材のオープンジョイント施工構造においては、壁材の目地間 隙の背後直近部分に１次金具、２次金具が存在せず、壁材正面から金具が見えな い。このため、壁材を施工した壁面の外観上の見栄えが良くなる。

【００１２】

【実施例】

以下、図面を参照して実施例について説明する。第１図は実施例に係る壁材の オープンジョイント施工構造の縦断面図、第２図は第１図のＩＩ−ＩＩ線に沿う 断面図である。

【００１３】 本実施例の壁材のオープンジョイント施工構造は、躯体の鉄骨３８に固定され た１次金具４０と、該１次金具４０と壁材とを連結する２次金具４２と、壁面を 構成するようにこれら１次金具及び２次金具によって支承された複数枚の壁材４ ４とを備えている。上下に隣接する壁材４４（４４Ａ，４４Ｂ）のうち下段側の 壁材４４Ｂの上部と上段側の壁材４４Ａの下部とが共通の１次金具４０に連結さ れている。隣接する壁材４４同志の間の目地間隙４６は開放してオープンジョイ ントとなっている。

【００１４】 １次金具４０及び２次金具４２は、縦目地４６（４６Ｖ）の目地間隙を避けて 壁材裏側に配置されている。この１次金具４０及び２次金具４２は、横目地４６ （４６Ｈ）の目地間隙の後側の直近部分を迂回している。

【００１５】 ４８は止水パネルであるが、この止水パネル４８は省略されても良い。

【００１６】 １次金具４０は、板面を上下方向とし、鉄骨３８に対し固定された基板部４０ ａと、該基板部４０ａの上部から水平前方に延出された上片部４０ｂと、該基板 部４０ａの下部から水平前方に延出された下片部４０ｃとを備えている。該上片 部４０ｂは、上段側の壁材４４Ａの下端Ａよりも上方に位置されている。この上 片部４０ｂに対しボルト６０及びナット６２で固定された上段側の２次金具４２ （４２Ａ）によって上段側の壁材４４Ａの下部が支承されている。

【００１７】 本実施例では、小プレート５０がボルト５２及びナット５４において壁材４４ Ａの裏面に固着されており、この小プレート５０と壁材４４Ａの裏面との間の隙 間に、２次金具４２Ａの先端の起立片４２ａが挿入されている。下片部４０ｃは 、前記下段側の壁材４４Ｂの上端よりも下方に位置されている。この下片部に対 しボルト６４及びナット６６で下段側の２次金具４２（４２Ｂ）が固定されてい る。この１次金具４０Ｂの先端の垂下片４０ｂがボルト６８及びナット７０によ って下段側の壁材４４Ｂの上部に固着されている。

【００１８】 このように構成された壁材のオープンジョイント施工構造においては、壁材４ ４の目地間隙４６Ｈの背後直近部分に１次金具、２次金具が存在せず、また目地 間隙４６Ｖの背後には金具が全く存在しない。従って、壁材正面から目地間隙４ ６（４６Ｈ，４６Ｖ）を通して金具が見えない。このため、壁材を施工した壁面 の外観上の見栄えが良くなる。

【００１９】 上記実施例では、基板部４０ａを最大限まで後退させているため、この基板部 ４０ａも全く視覚されない。

【００２０】

【考案の効果】

以上の通り、本考案の請求項１，２の壁材のオープンジョイント施工構造によ ると、壁材の目地間隙の背後直近部分に１次金具、２次金具が存在せず、壁材正 面から金具が見えない。このため、壁材を施工した壁面の外観上の見栄えが良く なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例に係る壁材のオープンジョイント施工構
造の縦断面図である。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線に沿う断面図である。

【図３】従来例を示す縦断面図である。

【符号の説明】

８ 躯体 １０，４０ １次金具 １２，４２ ２次金具 １４，４４ 壁材 ４４ａ 基板部 ４４ｂ 上片部 ４４ｃ 下片部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 躯体側に固定された１次金具と、該１次
   金具と壁材とを連結する２次金具と、壁面を構成するよ
   うにこれら１次金具及び２次金具によって支承された複
   数枚の壁材と、 を備え、上下に隣接する壁材のうち下段側の壁材の上部
   と上段側の壁材の下部とが共通の１次金具に連結されて
   おり、 隣接する壁材同志の間の目地間隙が開放している壁材の
   オープンジョイント施工構造において、 該１次金具及び２次金具は、横目地の目地間隙の後側の
   直近部分を迂回しており、 該１次金具及び２次金具は、縦目地の目地間隙を避けて
   壁材裏側に配置されていることを特徴とする壁材のオー
   プンジョイント施工構造。
2. 【請求項２】 請求項１において、 前記１次金具は、板面を上下方向とし、躯体側に対し固
   定された基板部と、該基板部の上部から水平前方に延出
   された上片部と、該基板部の下部から水平前方に延出さ
   れた下片部とを備えてなり、 該上片部は前記上段側の壁材の下端よりも上方に位置さ
   れており、この上片部に対し固定された上段側の２次金
   具によって上段側の壁材の下部が支承されており、 該下片部は前記下段側の壁材の上端よりも下方に位置さ
   れており、この下片部に対し固定された下段側の２次金
   具によって下段側の壁材の上部が支承されていることを
   特徴とする壁材のオープンジョイント施工構造。