JPH0580940B2 - - Google Patents

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JPH0580940B2
JPH0580940B2 JP62264683A JP26468387A JPH0580940B2 JP H0580940 B2 JPH0580940 B2 JP H0580940B2 JP 62264683 A JP62264683 A JP 62264683A JP 26468387 A JP26468387 A JP 26468387A JP H0580940 B2 JPH0580940 B2 JP H0580940B2
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JP
Japan
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molecular weight
ultra
high molecular
weight polyethylene
lubricating oil
Prior art date
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JP62264683A
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JPH01104622A (ja
Inventor
Seiji Saka
Shuji Mori
Tadao Matsuo
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Mitsuboshi Belting Ltd
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Mitsuboshi Belting Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は摺動特性を有する樹脂成形体の製造法
に係り、詳しくは超高分子量ポリエチレンを均一
に分散した樹脂を射出あるいは押出成形し、これ
を超高分子量ポリエチレンが吸収することの出来
る潤滑油中に浸漬処理した樹脂成形体の製造法に
関するものである。 (従来技術) 含油合成樹脂組成物は低摩擦係数、耐摩耗性、
高い限界PV値等の特性を生かして軸受、カム、
摺動板等の要滑部材に巾広く使用されている。こ
のような含油合成樹脂組成物は一般にポリアミ
ド、ポリアセタール、ポリアセテート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリテ
トラフルオロエチレン等の自己潤滑性及び耐摩耗
性に優れた樹脂が主として使用され、またこれら
の樹脂の粉末体に潤滑油を混合し、これを押出
機、射出成形機にて混練含油化したものも知られ
ている。(特公昭46−42217号公報参照) 更に、潤滑油を混合する場合、これをマトリツ
クス樹脂へよく吸収させるために潤滑油担体が使
用されていたが、その例としてノルボルネン系合
成エラストーが使用されている。(特公昭59−
24286号公報参照) (発明が解決しようとする問題点) しかし、潤滑油を混入する場合、混練時に潤滑
油が合成樹脂から分離しやすくて加工安全性が悪
く、また高サイクル成形に適さない問題点があつ
た。 また、このため潤滑油担体としてノルボルネン
系合成エラストマーを使用しても、このエラスト
マー自身が固体潤滑材としての性質に欠けるた
め、他の固体潤滑材として黒鉛、金属粉等を混入
しなければならなかつた。 本発明者等はこのような問題点を改善し検討し
た結果、潤滑油の吸収材として自己潤滑性を有す
る超高分子量ポリエチレンを使用したところ摺動
特性に優れた樹脂成形体が得られること見出し発
明に至つた。 (問題点を解決するための手段) 即ち、本発明の特徴とするところは超高分子量
ポリエチレンを除く合成樹脂100重量部に1〜30
重量部の超高分子量ポリエチレンを混合した成形
体を、液状の潤滑油中に浸漬し、該潤滑油を成形
体の表面層に分散した超高分子量ポリエチレンに
吸収させてなる摺動特性を有する樹脂成形体の製
造法にある。 本発明によると潤滑油を吸収し且つ自己潤滑性
の良い特性をもつた超高分子量ポリエレンを合成
樹脂中に所定量混入分散させているため、この樹
脂成形体の表面層に分散した超高分子量ポリエチ
レンは、潤滑油を容易に吸収するため、得られた
成形体も低い摩擦係数、耐摩耗性、そして高い磁
界PV値を有する要滑部材になる。 ここでいう限界PV値とは一般に軸受材料が、
ある一定の面圧P(Kg/cm2)と周速V(m/min)
以上になると材料が融けたり、焼き付いたるする
負荷の限界値を示す。従つて、限界PV値が大き
い程、耐摩擦、耐摩耗性は良好であり高負荷に耐
えることを意味する。 本発明において使用する合成樹脂(マトリツク
ス樹脂)は特に限定はないが、例えばポリアセタ
ール、ポリマミド、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテル
エーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリフエニ
レンサルフアイド、ポリエーテルイミド、ポリイ
ミド等の耐油性あるひは自己潤滑性の優れた樹脂
であることが好ましい。 尚、マトリツクス樹脂としては超高分子量ポリ
エチレンを使用することは、潤滑剤が該ポリエチ
レンを膨潤させるため好ましくない。 本発明で使用される超高分子量ポリエチレンは
粘度法による平均分子量が100万以上、光散乱法
で300万以上の分子量を有し、粒子径は約30〜
200μmでそのSP値は約7.9である。例えば
GUR412、GUR415(ヘキスト社製)、ミペロン
XM220(三井石油化学社製)が挙げられる。 尚、本発明では合成樹脂100重量部に超高分子
量ポリエチレンを1〜30重量部添加する必要があ
るが、もし超高分子量ポリエチレンの添加量が30
重量部を越えると機械的強さが低下し、実使用上
問題があり、一方1重量部未満では本発明の効果
が薄い。好ましくは3〜10重量部の範囲内が適当
である。 使用される潤滑油は超高分子量ポリエチレンの
SP値が7.9であるので、これに近い約6〜9のSP
値を有するものであつて超高分子量ポリエチレン
に吸収され易いものであり、不揮発性のものが好
ましい。また、潤滑剤吸収を促進するために加熱
(60〜120℃)してもよいので常温でワツクス(固
体)であつても60〜120℃で加熱して液体になる
ものであれば、使用可能である。例えばこのよう
な潤滑油としてはオイル、ワツクス類があり、ナ
フテン系潤滑油、パラフイン系潤滑油又は炭化水
素エステル等の潤滑油が使用される。 また、ワツクスとしては例えば、天然品として
石油系パラフインワツクス、マイクロクリスタリ
ンワツクス、石炭系としてモンタンワツクス、植
物系としてカルナバワツクス、ビーズワツクス、
合成品としてポリエチレンワツクスが使用され
る。 潤滑油の浸漬処理は樹脂成形体の極表面付近に
存在している超高分子量ポリエチレンの粒子に吸
収させる程度のものである。それは潤滑油中に長
時間浸していたとしても樹脂マトリツクス中では
浸透する速度が遅くあまり浸漬が進まないからで
あり、従つて本発明における浸漬は室温〜100℃
の温度中、10〜120分の範囲で行われる。また、
超高分子量ポリエレンの粒子系が約30〜200μm
であることを考えると、本発明の成形体は極めて
表面のみを使用し、しかも摩耗深さが100μm程
度にも達すると寿命となされる様な部品、例えば
軸受等に有効である。 次に本発明を実施例によつて、更に詳述する
が、この範囲に限定するものではない。 実施例 1 ポリアセタール樹脂(ウルトラフオルム
H2330BASF社製)100重量部に対して超高分子
量ポリエチレン(GUR412Hoechst社製)10重量
部を2軸押出機にて溶融混練りしペレツトを製造
した。このペレツトを用い射出成形機にて外形
φ12mm、内径φ10mm、長さ10mmの軸受を成形した。
この軸受を流動パラフイン(和光純薬社製)中に
80℃で1hr浸漬処理した後、n−ヘキサンで表面
の流動パラフインを完全に除去した。 この軸受にSUS304表面粗さ3Sの軸を用いて軸
受荷重2Kg/cm2、回転数3000rpm(94.2m/min)
で24hr走行後の摩擦係数を測定した。その結果を
表1に示す。 実施例 2 ポリアセタール樹脂の替わりにナイロン−6を
用いた以外は実施例1と全く同様にして樹脂成形
体を作製し、その摩擦係数を測定した。その結果
を表1に示す。 実施例 3 流動パラフインの替わりに固体のマイクロクリ
スタリンワツクス[エスマツクス180(m.p.82.2〜
87.8℃)エツソスタンダード社製]を用い90℃×
30分浸漬した以外は実施例1と同様の操作を行な
つた。その結果を表1に示す。 実施例 4 流動パラフインの替わりにてマイクロクリスタ
リンワツクス[エスマツクス180]を用いた以外
は実施例2と全く同様にして結果を得た。その結
果を表1に示す。 比較例 1 実施例1において射出成形後、流動パラフイン
で浸漬処理しなかつた以外は実例1と全く同様に
して結果を得た。その結果を表1に示す。 比較例 2 実施例2において射出成形後、流動パラフイン
で浸漬処理をしなかつた以外は実施例1と全く同
様にして結果を得た。その結果を表1に示す。
【表】 以上の結果によると、本発明方法によつて得ら
れた樹脂成形体は摩擦係数が小さくなつており、
マトリツクス樹脂の表面層に分散された超高分子
量ポリエチレンが潤滑剤を吸収していることが判
る。 (効果) このように、本発明方法によると超高分子量ポ
リエチレンを含有した樹脂成形体を液状の潤滑剤
中に浸漬すると、樹脂成形体の表面層に分散した
超高分子ポリエチレンが潤滑材を吸収するため、
上記成形体の表面層の摩擦係数が低下し、更に超
高分子量ポリエチレン自身が自己潤性と耐摩耗性
を有するため、より一層低い摩擦係数、耐摩耗性
を有し、優れた摺動特性を具備する樹脂成形体が
得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 超高分子量ポリエチレンを除く合成樹脂100
    重量部に1〜30重量部の超高分子量ポリエチレン
    を混入して得られた成形体を、液状の潤滑油に浸
    漬し、該潤滑油を成形体の表面層に分散した超高
    分子量ポリエチレンに吸収させてなることを特徴
    とする摺動特性を有する樹脂成形体の製造法。
JP26468387A 1987-10-19 1987-10-19 摺動特性を有する樹脂成形体の製造法 Granted JPH01104622A (ja)

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JPH01104622A JPH01104622A (ja) 1989-04-21
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