JPH05804A - 大面積複合酸化物超電導薄膜の成膜装置 - Google Patents

大面積複合酸化物超電導薄膜の成膜装置

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JPH05804A
JPH05804A JP3205526A JP20552691A JPH05804A JP H05804 A JPH05804 A JP H05804A JP 3205526 A JP3205526 A JP 3205526A JP 20552691 A JP20552691 A JP 20552691A JP H05804 A JPH05804 A JP H05804A
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laser beam
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target
film forming
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Shusuke Nakanishi
秀典 中西
Saburo Tanaka
三郎 田中
Hideo Itozaki
秀夫 糸▲崎▼
Shuji Yatsu
修示 矢津
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C14/00Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
    • C23C14/22Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the process of coating
    • C23C14/24Vacuum evaporation
    • C23C14/28Vacuum evaporation by wave energy or particle radiation
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N60/00Superconducting devices
    • H10N60/01Manufacture or treatment
    • H10N60/0268Manufacture or treatment of devices comprising copper oxide
    • H10N60/0296Processes for depositing or forming superconductor layers
    • H10N60/0521Processes for depositing or forming superconductor layers by pulsed laser deposition, e.g. laser sputtering; laser ablation

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザ蒸着法により大面積の複合酸化物超電
導薄膜を成膜する装置を提供する。 【構成】 ターゲット3の表面でレーザビームが走査す
るように、照射するレーザレーザビームの光路上に少な
くとも1つの走査光学系12を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複合酸化物超電導薄膜の
成膜装置に関する。より詳細には、本発明はレーザ蒸着
による複合酸化物超電導薄膜の成膜装置の新規な構成に
関する。
【0002】
【従来の技術】電子の相転移であるといわれる超電導現
象は、長い間、液体ヘリウムによる冷却を必要とする極
低温下においてのみ観測される現象であるとされてい
た。しかしながら、1986年にベドノーツ、ミューラー等
によって、30Kで超電導状態を示す(La,Ba)2CuO4 が発
見され、更に、1987年は、チュー等によって、90K台の
超電導臨界温度Tc を有するYBa2Cu3y が発見され、
続いて、1988年には前田等によって 100K以上の臨界温
度を示す所謂Bi系の複合酸化物系超電導材料が発見され
た。これらの複合酸化物系超電導材料は、廉価な液体窒
素による冷却でも超電導現象を実現することができるの
で、超電導技術の実用的な応用の可能性が取り沙汰され
るようになった。
【0003】上述のような高い臨界温度を示す複合酸化
物系超電導材料は、当初粉末冶金法により焼結体として
合成されていたが、焼結体材料では特に臨界電流密度等
の特性について好ましい特性が得られず、最近では薄膜
として作製する方法が広く研究されるようになってい
る。通常、複合酸化物系超電導薄膜は、SrTiO3 単結晶
基板、MgO単結晶基板等の上に、真空蒸着法、スパッタ
リング法等の各種蒸着法によって成膜される。
【0004】従来から知られている各種の蒸着法によっ
て作製された複合酸化物薄膜は、一般にはそのままでは
十分な超電導特性を示さず、有用な超電導薄膜を得るた
めには形成された複合酸化物薄膜に対してポストアニー
ル処理を行う必要がある。即ち、複合酸化物超電導材料
は、一般に大きな酸素不定比性を示すことが知られてお
り、また、一般に非化学量論性が低い程高い超電導特性
を発揮することが知られている。従来法による超電導薄
膜の作製においては、この酸素不定比性による酸素の不
足を補う目的でポストアニール処理が実施されていた。
【0005】しかしながら、基板上に形成された薄膜に
アニール処理を実施すると、アニール処理時の高熱下で
基板材料が薄膜中に拡散するために、基板近傍の領域で
は超電導薄膜の品質が大幅に低下することが知られてい
る。従って、このような処理を受けた薄膜は、その表面
付近を実験的に使用することはできても、これを加工し
て各種デバイスを作製する等の実用的な用途には供する
ことができない。このような状況に対して、従来あまり
顧みられることがなっかたレーザ蒸着法が俄に注目され
ている。
【0006】即ち、レーザ蒸着法は、大出力レーザをタ
ーゲットに照射して蒸発させこれを基板上に堆積させる
方法であるが、ターゲットの加熱と基板の加熱とを各々
独立して制御することができ、また、蒸着雰囲気を必ず
しも高真空にする必要がないので、適切な条件を選択す
ることによって成膜速度を速くすることができる。更
に、化合物ターゲットを使用した場合に、ターゲットの
組成と薄膜の組成との組成ずれが少なく、複合酸化物超
電導材料の薄膜化に適した成膜技術であると考えられて
いる。更にまた、レーザ蒸着法によって成膜された酸化
物超電導薄膜は、前述のポストアニール処理無しに有効
な超電導特性を発揮することが確認されており、今後、
酸化物超電導薄膜の作製方法として主流をなすものと期
待されている。
【0007】上述のようなレーザ蒸着法において、ター
ゲットに対してレーザビームを照射すると、ターゲット
からはブルームと呼ばれる炎の如きものが発生する。こ
れはレーザビームの照射によってターゲットの表面から
発生した活性物質の集合体であり、これが基板上に堆積
されることによって薄膜が形成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ブルー
ムの成膜に寄与する断面積は一般に基板の面積よりも小
さく、レーザ蒸着法により形成された薄膜は基板の成膜
面の一部にのみ形成される。従って、通常使用される20
mm×20mm程度の基板に対して、有効な超電導特性を発揮
する薄膜はせいぜい10mm径程度しか形成されず、このよ
うな小さな薄膜では、実用的な用途に供することができ
ない。
【0009】そこで、本発明は、上記従来技術の問題点
を解決し、基板上に、より面積の大きい酸化物超電導薄
膜を成膜することができる新規な成膜装置を提供するこ
とをその目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明に従うと、
レーザビームを複合酸化物超電導材料からなるターゲッ
トに照射し、レーザ蒸着法により該ターゲットの組成に
対応した薄膜を基板上に形成する薄膜の成膜装置におい
て、該ターゲットの表面で該レーザビームを走査させる
ような走査光学系を、該レーザビームの光路上に少なく
とも1つ備えることを特徴とする複合酸化物超電導薄膜
を成膜装置が提供される。
【0011】
【作用】本発明に係る成膜装置は、レーザ蒸着法により
薄膜を作製するために使用する装置であって、成膜装置
としての基本的な設備と、例えば回転する多面鏡のよう
な走査光学系とを併せて備えていることをその主要な特
徴としている。
【0012】即ち、本発明に係る装置では、回転多面鏡
によりレーザビームを走査させることにより、固定され
たレーザビームでは狭い範囲にした形成されない超電導
薄膜を広く形成することを実現している。
【0013】但し、走査光学系によるレーザビームの走
査範囲が一次元的なものであるときはレーザビームの走
査方向と直角に基板を移動させながら成膜を行うことが
好ましく、これにより任意の面積の超電導薄膜を製造す
ることが可能になる。一方、レーザビームが二次元的に
走査するように走査光学系を構成することもでき、この
場合は、基板を固定したまま大面積薄膜の成膜が可能と
なる。このような構成は、複数の走査光学系を組み合わ
せることにより実現できる。
【0014】走査光学系としては、回転多面鏡やガルバ
ノメータミラー等を使用することができる。
【0015】本発明に係る成膜装置は、レーザ蒸着法が
適用できる成膜処理全般に利用できるが、特に複合酸化
物超電導薄膜の成膜に有利に使用することができる。よ
り具体的には、SrTiO3 単結晶、MgO単結晶等の基板上
でのLa−Ba−Cu系あるいはY−Ba−Cu系の他、Bi系やTl
系を含む酸化物超電導薄膜の成膜への利用を例示するこ
とができる。
【0016】尚、上記のような複合酸化物超電導薄膜を
実際に成膜する場合は、複合酸化物超電導体の酸素不定
性等を補う目的で、ターゲットの組成を調整したり非酸
化物ターゲットを使用する場合があり、複合酸化物超電
導薄膜を成膜するためのターゲットが必ずしも超電導体
であるわけではない。また、同様の理由で、成膜時の成
膜室を酸素雰囲気とする等の補助的な処理を実施する場
合があり、このような処理を実施するための設備が成膜
装置に付加されることがある。
【0017】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、以下の開示は本発明の一実施例に過ぎ
ず、本発明の技術的範囲を何ら限定するものではない。
【0018】
【実施例】
〔実施例1〕図1は、本発明に従う成膜装置の具体的な
構成例を示す断面図である。
【0019】同図に示すように、この装置は、基板1を
保持する基板ホルダ2とターゲット3を保持するターゲ
ットホルダ4とを収容し、排気孔5、酸素供給孔6およ
びレーザビーム入射窓7を備えた成膜室8と、光学系10
を備えレーザビームを発生するレーザ装置11および回転
多面鏡12からなるレーザ照射手段とから主に構成されて
いる。
【0020】ここで、基板ホルダ2は、後述する移送装
置20にセットされており、成膜中に図面の紙面に対して
垂直方向に移動できるように構成されている。また、酸
素供給孔6は、ノズル6aに結合されており、基板1の
成膜面近傍に酸素ガスを吹きつけることができるように
構成されている。尚、光学系10は、レーザ装置11の発生
したレーザビームの出力を補うためにレーザビームを絞
ったり、逆に、レーザビームのビーム径を拡大したりす
るために使用することができ、必要な成膜条件に応じて
適切に設計される。
【0021】図2は、図1に示した装置における基板ホ
ルダ2の移送装置20の構成例を示す図であり、移送装置
20を転倒させて基板1の成膜面側から描かれている。
【0022】同図に示すように、この移送装置20は、一
定の断面形状を有するフレーム21と互いに対面した複数
対のガイドローラ22とから主に構成されている。
【0023】ここで、ガイドローラ22は、板状の基板ホ
ルダ2の両側面に切られた1対の案内溝2aと嵌合する
ように配列されている。また、ガイドローラ22の内のい
くつかは、駆動手段24により強制的に駆動されている。
尚、駆動手段24を、逆転可能に構成することにより、移
送方向を反転できるように構成することもできる。
【0024】更に、フレーム21の内部には、ヒータ23が
配置されている。このヒータ23は、基板ホルダ2の移送
方向に対して直角に配列された複数の棒状発熱体23aを
備えている。この棒状発熱体23aは、各々独立に制御す
ることができるように構成されており、基板ホルダ2の
移送方向に温度分布を形成することもできる。
【0025】以上のように構成された移送装置20は以下
のように使用する。
【0026】即ち、基板1をセットした基板ホルダ2
を、ガイドローラ22と案内溝2aとが嵌合するようにフ
レーム21に挿入する。この状態で、図1に示した成膜室
8の所定の位置にセットする。そして、駆動手段24を動
作させることにより、基板を直線状に移送することがで
きる。このとき、ヒータ23を動作させることにより、基
板1を任意の温度に加熱することができる。尚、基板1
の温度制御を正確にするために、基板ホルダ2は、熱伝
導性に優れた金属またはセラミックスによって構成する
ことが好ましい。
【0027】以上のように構成された薄膜製造装置は、
以下のように操作される。
【0028】基板ホルダ2およびターゲットホルダ4
に、それぞれ基板1およびターゲット3をセットした
後、成膜室8内を排気する。続いて、回転多面鏡12を回
転させながら、レーザ装置11を起動してターゲットにレ
ーザビームを照射する。更に、レーザビームの照射中
は、移送装置20を動作させ、基板1にターゲット3から
発生したブルーム9が隈無く照射されるようにする。ま
た、成膜中は、基板1の成膜面に対してノズル6aより
酸素ガスを吹きつける。以上のような操作により、基板
1の表面全体に均一な薄膜を形成することができる。
【0029】〔作製例〕図1および図2に示した構成の
成膜装置により、YBCO薄膜を作製した。
【0030】レーザ光源11としては、出力パワー密度が
2J/cm2 、周波数が10HzのArFパルスレーザ発振器を
用いた。ターゲット3としては、15cm×3cm×1cmなる
大きさのYBa2Cu3x 焼結体を用いた。また、基板1
は、図3に示すように、(100)面を成膜面とした5
cm×5cmなる大きさの正方形のMgO単結晶基板を、2×
3=15枚並べて使用した。
【0031】基板1とターゲット3との距離は5cmと
し、成膜室8内は200mTorrの真空とした上で、ノズル
6aによって30cc/分の割合で酸素ガスを基板1に吹き
つけながら成膜処理を行った。成膜時の成膜温度は 700
℃とした。更に、12面の反射面を有する回転多面鏡12を
使用し、その回転数は5rpm とした。
【0032】以上のような成膜条件で50分の成膜処理を
行ない、得られた酸化物超電導薄膜の特性を、図3に示
すa〜fの箇所についてそれぞれ測定した。測定項目
は、膜厚、臨界温度TC および臨界電流密度JCであ
る。測定結果は、下記の表1に併せて示す。尚、臨界電
流密度は、77Kで測定した。
【0033】
【表1】
【0034】本作製例によれば、本発明に従う成膜装置
を使用することにより、15×10cm程度の広い面積におい
ても、均一で良好な複合酸化物超電導薄膜を成膜できる
ことが判明した。
【0035】〔実施例2〕図4は、本発明の他の具体的
な構成例を示す模式的に図である。
【0036】同図に示すように、この成膜装置において
も、基板1が基板ホルダ2に保持されていること、ター
ゲット3がターゲットホルダ(不図示)に保持されてい
ること、これらがレーザビーム入射窓7を備えた成膜室
8に収容されていることについては、実施例1と同様で
ある。また、酸素供給用のノズル(不図示)が基板1の
近傍に設けられていること、および、レーザ光源11から
のレーザビームがレンズ10で集束されていることも、実
施例1と同じ構成となっている。
【0037】本実施例に係る成膜装置と実施例1との相
違点は、以下の3点である。
【0038】第1の相違点は、レーザビームの走査(タ
ーゲット3におけるy方向の走査)光学系として、回転
多面鏡ではなくガルバノメータミラー40、50が採用され
ているである。このガルバノメータミラー40、50は、レ
ーザビームの光路上に配置された平面鏡41、51と、平面
鏡41、51の中心に固定された軸芯42、52と、これに連結
された電磁駆動型の反転駆動装置43、53とを備えてお
り、反転駆動装置43、53を図中の矢印方向に一定範囲で
反転駆動させることにより平面鏡41、51に対するレーザ
ビームの入射角が変化しターゲット3上におけるレーザ
ビームの照射点が走査される。
【0039】第2の相違点は、1対のガルバノメータミ
ラー40、50を使用することにより、ターゲット3の表面
上で、レーザビームの照射点をx方向およびy方向の2
方向に走査させていることである。
【0040】第3の相違点は、上記第2の相違点に対応
している。即ち、本実施例に係る装置では、1対のガル
バノメータミラー40、50により、ターゲット3上でのレ
ーザビームの照射点が2次元的に走査するので、実施例
1の装置において使用したような基板の移送装置を設け
ていないことである。
【0041】以上のように構成された成膜装置は、以下
のように操作する。
【0042】即ち、y方向走査用のミラー40を駆動しな
がら、x方向偏向用のミラー50を相対的に低速で駆動す
る。この状態でレーザビームを照射することによりレー
ザビームはx方向およびy方向に走査され、ターゲット
3の表面上で広い範囲にレーザビームが照射される。従
って、成膜処理中に基板1を移動させなくても、基板1
上の広い範囲に薄膜が堆積される。また、ターゲット3
に対してレーザビームが広い範囲で照射されるので、タ
ーゲット3は全体に均一に消耗される。
【0043】以上のような操作により、静止している基
板1に対して、大面積で均一かつ良質の超電導薄膜を形
成できる。
【0044】本発明に係る成膜装置の構成は上記実施例
に限定されるものではなく、他にも種々の変形をなすこ
とが可能である。
【0045】例えば、レーザビームの走査光学系として
は、反射鏡を可動にした型式に限らず、光学的屈折率を
可変とした透過型のものを用いてもよい。具体的には、
LiNbO3 のような電気光学結晶は印加する電界によって
屈折率を変化させることができるので、電界印加用の電
極を設けた結晶中にレーザビームを透過させながら、電
極への印加電圧を変調することで、レーザビームを走査
させることができる。また、2方向の走査のうちの一
方、即ち、本実施例においてはy方向の走査に比べてx
方向の走査は相対的に低速なので、低速な方のレーザビ
ームの偏向は、レーザ光源そのものを移動させることに
よっても実現できる。
【0046】要するに、本発明に係る成膜装置は、ター
ゲット3上の一方の方向(例えばy方向)に光学系によ
ってレーザビームの光軸を比較的高速で走査しながら、
ターゲット3上の他方の方向(x方向)に、比較的低速
で、基板もしくはレーザビームの光軸を移動(または偏
向)させる点に特徴があり、その具体的手段は限定され
ていない。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る成膜
装置を使用するならば、面積が大きく且つ特性が均一な
複合酸化物超電導薄膜を成膜することが可能になる。前
述したように、複合酸化物超電導薄膜の成膜方法として
のレーザ蒸着法は、その作成プロセスにおいてポストア
ニール処理を省略することができるので、この成膜装置
を使用して作製された酸化物超電導薄膜は、下地基板材
料の超電導材料層への拡散が少ない良質な超電導薄膜で
ある。従って、種々の超電導薄膜素子や超電導量子干渉
計(SQUID)等の各種素子の作製基材として好まし
く使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る成膜装置の具体的な構成例を示す
断面図である。
【図2】図1に示した成膜装置において使用することが
できる基板移送装置の構成例を示す図である。
【図3】図1に示した成膜装置を使用して作製例におい
て使用した基板の形態と、得られた複合酸化物超電導薄
膜の評価方法を示す図である。
【図4】本発明に従う成膜装置の他の構成例を模式的に
示す図である。
【符号の説明】
1 基板、 2 基板ホル
ダ、3 ターゲット、 4 ターゲットホルダ、5
排気孔、 6 酸素供給孔、
7 レーザビーム入射窓、 8 成膜室、9
ブルーム、 10 光学系、11 レーザ装置、
12 回転多面鏡、20 移送装置、
21 フレーム、22 ガイドロー
ラ、 23ヒータ、24 駆動手段、40、50
ガルバノメータミラー、 41、51 平面鏡、42、
52 軸芯、 43、53 反転駆動装
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢津 修示 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】レーザビームを複合酸化物超電導材料から
    なるターゲットに照射し、レーザ蒸着法により該ターゲ
    ットの組成に対応した薄膜を基板上に形成する薄膜の成
    膜装置において、該ターゲットの表面で該レーザビーム
    を走査させるような走査光学系を、該レーザビームの光
    路上に少なくとも1つ備えることを特徴とする複合酸化
    物超電導薄膜を成膜装置。
JP3205526A 1990-08-01 1991-07-22 大面積複合酸化物超電導薄膜の成膜装置 Pending JPH05804A (ja)

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