JP2001140059A - レーザー蒸着成膜方法 - Google Patents

レーザー蒸着成膜方法

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JP2001140059A
JP2001140059A JP35961099A JP35961099A JP2001140059A JP 2001140059 A JP2001140059 A JP 2001140059A JP 35961099 A JP35961099 A JP 35961099A JP 35961099 A JP35961099 A JP 35961099A JP 2001140059 A JP2001140059 A JP 2001140059A
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target
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laser beam
vapor deposition
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JP35961099A
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Katsuo Fukutomi
勝夫 福富
Kazunori Komori
和範 小森
Kyoko Kawagishi
京子 川岸
Kazumasa Togano
一正 戸叶
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National Research Institute for Metals
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National Research Institute for Metals
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きな面積を持つ基板ウェハー上における高
品質な薄膜の生成を、低コスト、高効率で実現する新し
いレーザー蒸着成膜方法を提供する。 【解決手段】 レーザービーム(1)を集光レンズ
(2)により集光し、チャンバー(4)に設置されたレ
ーザー導入窓(3)からレーザービーム(1)を入射
し、回転機構(12)および水平移動機構(11)を有
するターゲット(6)上に焦点を結ぶことにより発生し
たレーザプルーム(7)を、レーザービーム(1)の光
軸に水平に設置された回転機構(8)を有する基板
(9)に接触させることにより、基板上にターゲット物
質の薄膜を生成するレーザー蒸着成膜方法であって、タ
ーゲット(6)の法線方向とレーザービーム(1)の光
軸方向が一定の角度を有し、また、ターゲット(6)と
集光レンズ(2)との間隔が集光レンズ(2)によるレ
ーザービーム(1)の焦点距離と等しくなるよう維持し
つつ、ターゲット(6)および集光レンズ(2)を水平
移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、レーザー
蒸着成膜方法に関するものである。さらに詳しくは、大
きな面積を持つ基板ウェハー上に、高品質な薄膜を生成
することが可能となるレーザー蒸着成膜方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術とその課題】レーザー蒸着法は、金属、セ
ラミックス、有機物質といった各種の物質から、比較的
容易に薄膜を生成することが可能であることから、新し
い薄膜生成技術として、近年さかんに研究開発が行われ
ている。事実、レーザー蒸着法による薄膜生成技術は、
現在、実験室における研究段階から製品製造の現場での
実用段階への移行期にあり、高温超伝導薄膜応用分野
(マイクロ波フイルター、アンテナ、遅延素子)、半導
体素子分野(フラットパネル表示素子用薄膜、IRタイ
オードアレー用光学膜)などの幅広い工業分野への応用
が期待されている。
【0003】しかしながら、小さなレーザープルーム近
傍に成膜領域が限局されることから、大面積を持つ基板
上への成膜処理には適さず、産業上の応用には限界があ
った。
【0004】このため、レーザー蒸着法により、大面積
を持つ基板ウェハー上への高品質な薄膜の生成を実現す
べく、多くの方法の提案がなされてきた。例えば、図4
に示すように、回転するターゲットステージ(41)に
固定されたターゲット(42)および回転する基板ステ
ージ(43)に固定された基板(44)を、それぞれの
回転の中心軸が距離dの間隔をおくように配置し、進行
方向が固定されたレーザービーム(45)によりレーザ
ープルーム(46)が形成され、薄膜の生成が行われる
オフアクシス法が挙げられる。しかし、この方法におい
ては、単純な機構による方法であるが、基板の一辺の上
限が25mm程度であり、十分に大きい面積を持つ薄膜
生成は不可能である。
【0005】オフアクシス法を改良した方法で、図5に
示すように、進行方向が固定されたレーザービーム(5
1)により形成されるレーザープルーム(52)中を、
基板(53)が、回転と同時に水平移動を繰り返すこと
により薄膜を生成する方法(J.A.Geer et
al,J.Vac.Sci.Technol.13(1
995)pp.1176)も提案されているが、この方
法においては、回転と水平移動と、更には基板の加熱と
を同時に実現するために、装置の機構が極めて複雑にな
ることから、工業的規模での実用化は困難であるといわ
れている。
【0006】一方、レーザービームの進行方向を固定せ
ず走査させる方法として、例えば、図6に示すように、
レーザー導入窓(61)を通過し、レーザービーム(6
2)がチャンバー(63)内部に入射する。このとき、
集光レンズ(64)を偏心回転させることにより、レー
ザービーム(62)がターゲット(65)上に結ぶ焦点
の位置を変動させることにより、レーザープルーム(6
6)の形成範囲を広げ、基板(67)上の広範囲に薄膜
を生成する方法(K.H.Wu et al,Phys
ica C289(1993),p.230)が提案さ
れている。また、同様な方法として、図7に示すよう
に、集光レンズ(71)と反射鏡(72)を同時に平行
移動させ、レーザービーム(73)が位置を固定されて
いるターゲット(74)上に結ぶ焦点の位置を変動さ
せ、これに伴い、レーザープルーム(75)の形成範囲
を広げることにより回転する基板(76)上に薄膜を生
成する方法(K.Fujino et al,App
l.Supercond. Vol.5(1997),
p.41)も提案されている。これらの方法により、大
面積の成膜は可能となるが、大きな面積を持つターゲッ
トを用意する必要がある上に、レーザービームの焦点位
置をターゲット上で大きく走査させるためには、大きな
レーザー導入窓が不可欠となる。通常、レーザー窓とし
て用いられる材料は、高価な石英かサファイアであり、
しかも、蒸着物質の付着汚染とレーザー照射による損傷
のために、定期的に交換する必要があり、コストパフォ
ーマンスを考慮した改善が望まれている。
【0007】この出願の発明は、以上の通りの事情に鑑
みてなされたものであり、大きな面積を持つ基板ウェハ
ー上における高品質な薄膜の生成を、低コスト、高効率
で実現する新しいレーザー蒸着成膜方法を提供すること
を課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、レー
ザービームを集光レンズにより集光し、チャンバーに設
置されたレーザー導入窓からレーザービームを入射し、
回転機構および水平移動機構を有するターゲット上に焦
点を結ぶことにより発生したレーザプルームを、レーザ
ービームの光軸に水平に設置された回転機構を有する基
板に接触させることにより、基板上にターゲット物質の
薄膜を生成するレーザー蒸着成膜方法であって、ターゲ
ットの法線方向とレーザービームの光軸方向が一定の角
度を有し、また、ターゲットと集光レンズとの間隔が集
光レンズによるレーザービームの焦点距離と等しくなる
よう維持しつつ、ターゲットおよび集光レンズを水平移
動させることを特徴とするレーザー蒸着成膜方法を提供
する(請求項1)。
【0009】この出願の発明のレーザー蒸着成膜方法
は、基板中心を原点とし、基板半径方向をx軸方向、基
板法線方向をy軸方向と考える座標系において、ターゲ
ットのx座標がx=rであるとき、そのx座標における
座標保持時間Δtを、次式
【0010】
【数2】
【0011】で決定することを特徴とする(請求項
2)。また、上記のレーザー蒸着成膜方法を実現するレ
ーザー蒸着成膜装置であって、レーザービームを集光す
るための集光レンズと、集光レンズを水平移動させるた
めのスライダーと、レーザー蒸着用チャンバーと、この
チャンバーに設置されたレーザー導入窓と、法線方向が
チャンバー内に導入されたレーザービームの光軸方向と
一定の角度を持ち、かつ、回転機構および水平移動機構
を有するターゲットと、チャンバー内に導入されたレー
ザービームの光軸方向に水平に設置された回転機構を有
する基板とを具備し、ターゲットの回転速度、位置、お
よび水平移動速度と、集光レンズと位置および水平移動
速度、基板の回転速度が、任意に制御可能であることを
特徴とするレーザー蒸着成膜装置を提供する(請求項
3)。
【0012】さらに、上記のレーザー蒸着成膜方法を実
現するレーザー蒸着成膜装置であって、コンピュータを
用いたモーター駆動制御により、集光レンズおよびター
ゲットの位置、移動距離、移動速度を制御し、基板上の
任意の領域を成膜領域として設定し、均質膜を生成する
ことを特徴とするレーザー蒸着成膜装置も提供する(請
求項4)。
【0013】
【発明の実施の形態】この出願の発明は上記のとおりの
特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態につい
て説明する。
【0014】この出願の発明のレーザー蒸着成膜方法お
いては、まず、レーザー光源より照射されるレーザービ
ームを集光レンズにより集光し、レーザー蒸着用チャン
バーに設置されたレーザー導入窓から、レーザー蒸着用
チャンバー内部にレーザービームを入射する。レーザー
蒸着用チャンバー内部に入射されたレーザービームの焦
点は、回転するターゲットステージに固定されたターゲ
ット上に結ばれ、レーザービームの励起によってターゲ
ットによるレーザープルームが発生する。発生したレー
ザープルームの先端が基板に接触することにより、基板
上にターゲット物質が累積する。ターゲットをレーザー
光軸方向と水平に移動させつつ、基板を回転することに
より、基板上にはターゲットの物質による薄膜が生成さ
れる。
【0015】この出願の発明のレーザー蒸着成膜方法お
いては、ターゲットが、レーザー光軸方向に水平移動す
る際に、集光レンズもターゲットに同期して基板と水平
に移動する。ターゲットと集光レンズの間隔は、集光レ
ンズによるレーザービームの焦点距離と等しくなるよう
に設定される。これにより、常にターゲット上でレーザ
ービームの焦点が結ばれることから、常に同じ条件下で
ターゲットの励起が行われ、均一な厚さを持つ薄膜の生
成が可能となる。
【0016】また、この出願の発明のレーザー蒸着成膜
方法おいては、ターゲットと集光レンズの水平移動距離
を制御することにより、基板上に任意の大きさの薄膜を
生成することも可能である。
【0017】さらに、この出願の発明のレーザー蒸着成
膜方法おいては、基板は回転運動のみで移動する必要が
ないことから、加熱ヒーターは、固定され備え付けら
れ、加熱ヒーターに近接して組み込まれた基板ホルダー
のみが回転する。したがって、大型基板の高温加熱を容
易に行うことが可能となる。
【0018】この出願の発明のレーザー蒸着成膜方法に
おいては、ターゲットがその位置に保持される時間を位
置に応じて設定することによっても、大面積の基板全域
に渡って均質な膜厚を得ることを高い精度で実現してい
る。以下に、この方法について、具体的に示す。
【0019】図8に示したような、基板(81)中心を
原点とし、基板半径方向をx軸方向、基板法線方向をy
軸方向と考える座標系において、ターゲット(82)の
法線方向とのなす角度α度でレーザービーム(83)を
照射し、ターゲット物質を励起蒸発させ、基板上に成膜
する場合を考える。このとき、一般的には、基板上に堆
積する薄膜は余弦法則に従う膜厚の分布を取るが、実際
には、レーザープルーム(84)がレーザービームの入
射方向に僅かに広がって生成するため、薄膜(85)の
膜厚は不均一なものとなる。また、基板の最外縁部で
は、レーザープルームの約半分しか蒸着に寄与しないこ
とも、膜厚が不均一となる原因となる。
【0020】ターゲットがx=r(mm)の座標にある
ときに、ターゲットをその位置に保持する時間(座標保
持時間)をΔtとすると、理論的にはrとΔtとを比例
するように設定することにより均一の膜厚を得ることが
可能であるが、実際には、前記の通りの問題があり、膜
厚は不均一となる。
【0021】そこで、rとΔtとの関係式を以下のよう
に定めることにより、基板全域に渡り均一な膜厚を持つ
薄膜が生成される。
【0022】
【数3】
【0023】また、全成膜時間は、次式で求められる。
【0024】
【数4】
【0025】式(1)の関係式は、実験的に見出された
ものであり、ターゲット座標x=rのときの座標保持時
間Δtを、式(1)にしたがって設定する事により、大
面積の基板上に均一の厚さを持つ薄膜を生成すること
が、高い精度で実現される。
【0026】この出願の発明のレーザー蒸着成膜方法を
実現するレーザー蒸着成膜装置としては、図1として例
示したように、レーザービーム(1)が集光レンズ
(2)を通過し、レーザー導入窓(3)からチャンバー
(4)内部に導入される。チャンバー(4)内部に導入
されたレーザービーム(1)は、法線方向がレーザー光
軸方向(5)に対して一定の角度を持つように傾斜して
設置されているターゲット(6)上で焦点を結び、ター
ゲット(6)を励起し、レーザープルーム(7)を形成
する。レーザープルーム(7)の先端部は、入射レーザ
ー光軸(5)に対して水平に設置された回転機構(8)
を有する基板(9)に接触し、基板(9)上に薄膜を生
成する。
【0027】集光レンズ(2)はスライダー(10)上
に設置され、レーザー光軸方向(5)に水平移動が可能
である。また、ターゲット(6)は、その支持機構が水
平移動機構(11)と回転機構(12)と連結されてお
り水平移動および回転運動が可能である。ターゲット
(6)と集光レンズ(2)は、両者の間隔が集光レンズ
(2)によるレーザービームの焦点距離と等しくなるよ
うに維持され、レーザー光軸方向と水平な方向に往復移
動する。
【0028】この出願の発明のレーザー蒸着成膜装置に
おいては、コンピュータ制御を利用したモーター駆動に
よって、集光レンズおよびターゲットの位置、移動距
離、移動速度の制御がなされてもよい。
【0029】この出願の発明は、以上の特徴を持つもの
であるが、以下に実施例を示し、さらに具体的に説明す
る。
【0030】
【実施例】実施例1 この出願の発明のレーザー蒸着成膜方法における式
(1)の関係式を構成する定数nおよびAの導出に関し
て、実施例により具体的に説明する。
【0031】ターゲット物質としてYBaCu
(YBCO)超伝導体を用いた場合、レーザーパワー密
度4J/cm、レーザー照射部面積3mmの条件下
におけるレーザー1パルス当たりのターゲット物質の蒸
発量mは0.3μg/パルスとなる。
【0032】また、YBCOの密度ρは3.5g/cm
であり、レーザービームの照射繰り返し数fを10パ
ルス/s、基板の直径Dを1.2cm、また、生成され
る薄膜の膜厚μを0.4μmとしたとき、式(2)よ
り、全成膜時間Tは5300秒と求まる。
【0033】ターゲットを、基板の最外縁座標(x=6
0(mm))より中心に向かって、1回当たりの移動距
離Δrを5mmとして移動するとき、実験から膜厚が均
一となるための条件がn=1.5と定まり、移動毎に移
動先の座標xにターゲットが保持される時間Δt
(k=1,2,…,12)は、次式で与えられる。
【0034】
【数5】
【0035】したがって、
【0036】
【数6】
【0037】が成立し、上記の定数を代入して、A=
2.1が求まり、ターゲットの座標保持時間と座標との
関係式が導出された。実施例2 実施例1の条件下で、この出願の発明のレーザー蒸着成
膜方法による薄膜の生成を実施した。レーザー蒸着成膜
装置として、図1で例示した構成を持つレーザー蒸着成
膜装置を製作した。
【0038】作製したレーザー蒸着成膜装置において、
集光レンズの焦点距離は700mmであった。ターゲッ
トには、直径35mmのYBaCu(YBC
O)超伝導体を用い、法線方向が入射レーザー光軸に対
して50度傾斜させて設置した。ターゲットの水平移動
機構として、ストローク120mmの水平移動導入機を
用いた。レーザー導入窓材としては、直径35mmの石
英製の円板を用いた。基板は直径120mmのガラス円
板を用いた。
【0039】ターゲットは、移動距離Δr=5mm毎
に、保持時間Δt=Axの間だけ停止するように設定
した。ここでは、実施例1よりA=2.1、n=1.5
とした。ターゲットと集光レンズの間隔は、レンズの焦
点距離である700mmに設定し、両者の全移動距離は
60mmであった。
【0040】また、薄膜の生成は、雰囲気1.5×10
−1Torrの酸素下、室温で行われた。レーザー照射
繰り返し数は、10パルス/秒とした。生成された薄膜
の基板半径方向の膜厚分布をダイアモンド触針式膜厚計
で測定した結果を、図2に示す。直径100mm内にお
いて、膜厚の誤差は±10%以下であった。
【0041】また、このとき、ターゲットの回転はレー
ザービームの照射位置の固定による穴掘り現象が発生し
ないことを目的としており、約1rpm程度の回転速度
で十分であることが確認された。実施例3 作製したレーザー蒸着装置によって、基板にはイットリ
ア安定化ジルコニアバッファー層を設けたNi基合金板
(50mm×50mm)を750℃に加熱し、雰囲気
1.5×10−1Torrの酸素下で成膜を行なった。
ターゲットと集光レンズに関しては、コンピュータ制御
によるステッピングモーターを用いて、移動距離Δrを
2mmに、保持時間Δt=AxにおいてはA=0.0
16、n=3に設定した。ターゲットおよび集光レンズ
の全移動距離は30mmであった。また、レーザー照射
繰り返し数は7パルス/秒とした。
【0042】生成された薄膜の膜厚と超伝導遷移温度分
布を、図3に示す。図3より、膜厚と超伝導遷移温度の
両方が、良好な均一性を示していることがわかる。
【0043】
【発明の効果】この出願の発明であるレーザー蒸着成膜
方法によって、任意の大きさの基板上に大面積を持つ薄
膜を生成することが可能となる。また、この出願の発明
のレーザー蒸着成膜方法よって、レーザー導入窓を小型
化できるため、高価な石英やサファイア製導入窓の交換
に伴う経費が、大幅に削減される。さらに、この出願の
発明のレーザー蒸着成膜方法は、原理的に、ターゲット
が基板の大きさに依存しないことから、高価なターゲッ
トの原料物質の利用効率が格段に高める効果も有する。
【0044】このように、この出願の発明のレーザー蒸
着成膜方法によって、高品質な薄膜の生成が、低コス
ト、高効率で実現することから、その実用化が期待され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明である大面積レーザー蒸着成膜
装置の実施の形態を示す概略図である。
【図2】この出願の発明の実施例において、100mm
径のガラス基板上に生成された薄膜の膜厚分布を示した
図である。
【図3】この出願の発明の実施例において、50mm径
のバッファー層付きNi基合金基板上に生成された薄膜
の膜厚分布および超伝導遷移温度分布を示した図であ
る。
【図4】従来技術によるレーザー蒸着成膜法を示した概
略図である。
【図5】従来技術によるレーザー蒸着成膜法を示した概
略図である。
【図6】従来技術によるレーザー蒸着成膜法を示した概
略図である。
【図7】従来技術によるレーザー蒸着成膜法を示した概
略図である。
【図8】この出願の発明である大面積レーザー蒸着成膜
方法において薄膜生成の様子を示す概略図である。
【符号の説明】
1 レーザービーム 2 集光レンズ 3 レーザー導入窓 4 チャンバー 5 レーザー光軸 6 ターゲット 7 レーザープルーム 8 回転機構 9 基板 10 スライダー 11 水平移動機構 12 回転機構 41 ターゲットステージ 42 ターゲット 43 基板ステージ 44 基板 45 レーザービーム 46 レーザープルーム 51 レーザービーム 52 レーザープルーム 53 基板 61 レーザー導入窓 62 レーザービーム 63 チャンバー 64 集光レンズ 65 ターゲット 66 レーザープルーム 67 基板 71 集光レンズ 72 反射鏡 73 レーザービーム 74 ターゲット 75 レーザープルーム 76 基板 81 基板 82 ターゲット 83 レーザービーム 84 レーザープルーム 85 薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸叶 一正 茨城県つくば市千現1丁目2番1号 科学 技術庁金属材料技術研究所内 Fターム(参考) 4K029 CA15 DB20 EA00 5F103 AA01 BB38 BB42 DD30 NN10 RR03 RR06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザービームを集光レンズにより集光
    し、チャンバーに設置されたレーザー導入窓からレーザ
    ービームを入射し、回転機構および水平移動機構を有す
    るターゲット上に焦点を結ぶことにより発生したレーザ
    プルームを、レーザービームの光軸に水平に設置された
    回転機構を有する基板に接触させることにより、基板上
    にターゲット物質の薄膜を生成するレーザー蒸着成膜方
    法であって、ターゲットの法線方向とレーザービームの
    光軸方向が一定の角度を有し、また、ターゲットと集光
    レンズとの間隔が集光レンズによるレーザービームの焦
    点距離と等しくなるよう維持しつつ、ターゲットおよび
    集光レンズを水平移動させることを特徴とするレーザー
    蒸着成膜方法。
  2. 【請求項2】 基板中心を原点とし、基板半径方向をx
    軸方向、基板法線方向をy軸方向と考える座標系におい
    て、ターゲットのx座標がx=rであるとき、そのx座
    標における座標保持時間Δtを、次式 【数1】 で決定することを特徴とする請求項1記載のレーザー蒸
    着成膜方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のレーザー蒸着成膜方法を
    実現するレーザー蒸着成膜装置であって、レーザービー
    ムを集光するための集光レンズと、集光レンズを水平移
    動させるためのスライダーと、レーザー蒸着用チャンバ
    ーと、このチャンバーに設置されたレーザー導入窓と、
    法線方向がチャンバー内に導入されたレーザービームの
    光軸方向と一定の角度を持ち、かつ、回転機構および水
    平移動機構を有するターゲットと、チャンバー内に導入
    されたレーザービームの光軸方向に水平に設置された回
    転機構を有する基板とを具備し、ターゲットの回転速
    度、位置、および水平移動速度と、集光レンズの位置お
    よび水平移動速度、基板の回転速度が、任意に制御可能
    であることを特徴とするレーザー蒸着成膜装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のレーザー蒸着成膜方法を
    実現するレーザー蒸着成膜装置であって、コンピュータ
    を用いたモーター駆動制御により、集光レンズおよびタ
    ーゲットの位置、移動距離、移動速度を制御し、基板上
    の任意の領域を成膜領域として設定し、均質膜を生成す
    ることを特徴とするレーザー蒸着成膜装置。
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