JPH0580264U - 釣り竿 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 餌類の残留物に腐敗を生じても、悪臭を抑制
できる釣り竿を合理的に構成する。 【構成】 竿材Ｒの外面、あるいは、内面、あるいは、
竿材Ｒに備えられるガイド、尻栓等の部材に脱臭塗料７
を塗布する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、釣り竿に関し、詳しくは、釣り竿の脱臭を行う技術に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

従来、釣り竿の脱臭を行うための特別の技術は存在せず、釣り竿に付着した撒 き餌等の悪臭を減ずるには、使用後に竿を水洗い、あるいは、拭き取りを行う手 段が存在する。 尚、従来、釣り竿以外の分野で脱臭を行う技術として、特開昭５０−３２２３ ３号公報、特開昭６１−１５１２７３号公報等に示されるものが存在する。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

磯竿を例に挙げると、この種の竿では撒き餌が竿に付着しやすく、又、釣り餌 が付着した手でグリップを握ること等により、撒き餌等で竿を汚すことが多く、 従来、竿を使用した後には、前述のように水洗いによって汚れを落とすことが良 く行われている。

【０００４】 しかし、餌類は油脂分を含むことから水洗いだけでは落ちにくく、外見上は洗 い落とした状態にあっても、僅かの残留物が時間経過に伴って腐敗等により悪臭 を放つ状態に陥り、釣り人に不快感を与えているのが現状である。

【０００５】 尚、このような不都合は洗剤等を用いて丹念に洗い落とすことにより、ある程 度は改善されるものの、ガイドを備えた振出竿のように、全ての竿を分離できな い竿では、撒き餌等の完全な除去が困難なことから、悪臭防止の面で適切な技術 が望まれている。

【０００６】 本考案の目的は、餌類の残留物に腐敗を生じても、悪臭を抑制できる釣り竿を 合理的に構成する点にある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案の特徴は、竿材の外面、あるいは、内面、あるいは、竿材に備えられる 部材のうち少なくともいずれかに脱臭塗料の塗布面を形成してある点にあり、そ の作用、及び、効果は次の通りである。

【０００８】

【作用】

上記特徴を例えば図１及び図２に示すように化学物質を含んだ脱臭塗料７の塗 布面を形成した場合には、餌類の残留物の腐敗により悪臭が発生した際に、この 悪臭を化学物質が中和するものとなり、又、物理物質を含んだ脱臭塗料７の塗布 面を形成した場合には、悪臭は物理物質の微細な空間に吸着され、又、微生物を 含んだ脱臭塗料７の塗布面を形成した場合には、微生物が悪臭の元になる残留物 を分解するものとなる。

【０００９】 つまり、本考案では、竿材Ｒに残留した餌等の悪臭を脱臭塗料７が減ずるもの になるのである。

【００１０】

【考案の効果】

従って、餌類の残留物に腐敗を生じても、悪臭を抑制できる釣り竿が合理的に 構成できたのである。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１に示すように、元竿１、複数の中間竿２、穂先竿３夫々の竿材Ｒ‥を備え ると共に、元竿１にリールシート４、グリップ５を形成し、又、夫々の竿材Ｒ‥ にガイド６を形成して釣り竿として振出型の磯竿を構成する。 この磯竿では、図２に示すように、前記グリップ５に脱臭塗料７の塗布面を形 成して、該グリップ５に付着した撒き餌等に起因する悪臭、竿材Ｒに付着した撒 き餌等に起因する悪臭を減ずるよう構成されている。

【００１２】 この脱臭塗料７はカルボン酸基、第一鉄塩、あるいは、酵素など臭気との化学 反応により臭気を中和する化学物質、あるいは、活性炭のように微細な空間に対 して物理的に臭気を吸着する物理物質、あるいは、臭気物質を分解する微生物等 を塗料ベースに混入したものであり、使用後において水洗いが不充分でグリップ 等に残留した餌が腐敗して悪臭を放つ状態に陥っても、脱臭塗料７がこの悪臭を 減じ快適に釣りを行えるようになっている。

【００１３】 尚、カルボン酸基を含んだ化学物質としてはクエン酸、ベンゼントリカルボン 酸等が用いられ、第一鉄塩といしては硫化第一鉄、塩化第一鉄等が用いられ、又 、物理的に臭気を吸着する物理物質としては、活性炭以外に前述した従来例に示 す沸石も用いられ、更に、塗料ベースとしてアクリル樹脂、酢酸ビニル等を用い ることが可能である。

【００１４】 〔別実施例〕 本考案は上記実施例以外に、例えば、脱臭塗料を竿材の外面、内面の少なくと も一方に塗布する形態で実施でき、又、ガイド、尻栓等釣り竿に備えられる部材 に塗布する形態で実施でき、更に、渓流竿、投げ竿、船竿等様々な種類の釣り竿 に適用することも可能である。

【００１５】 又、この本考案では、塗料ベースを揮発性の溶剤を含んだもの、エマルジョン のように水溶性の溶剤を用いる形態等様々に実施できる。

【００１６】 尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記 すが、該記入により本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】磯竿の側面図

【図２】グリップ部の断面図

【符号の説明】

５ グリップ ７ 脱臭塗料 Ｒ 竿材

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 竿材（Ｒ）の外面、あるいは、内面、あ
   るいは、竿材（Ｒ）に備えられる部材のうち少なくとも
   いずれかに脱臭塗料（７）の塗布面を形成してある釣り
   竿。
2. 【請求項２】 前記脱臭塗料（７）がカルボン酸基、第
   一鉄塩、あるいは、酵素など臭気との化学反応により臭
   気を中和する化学物質を含んで成る請求項１記載の釣り
   竿。
3. 【請求項３】 前記脱臭塗料（７）が活性炭のように微
   細な空間に対して物理的に臭気を吸着する物理物質を含
   んで成る請求項１記載の釣り竿。
4. 【請求項４】 前記脱臭塗料（７）が臭気物質を分解す
   る微生物を含んで成る請求項１記載の釣り竿。
5. 【請求項５】 前記脱臭塗料（７）が元竿のグリップ
   （５）に塗布されて成る請求項１記載の釣り竿。