JP2006192127A - 防臭方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】水まわり空間において、日常の清掃をしたり消臭剤などを用いているにも関わらず、時間の経過とともに臭気が発生するのが現状であり、これら慢性的な臭気を除去する簡便な方法はなかった。
【解決手段】
水まわり空間における普段水洗できない、かつ、清掃時に手の届かない隙間などの部位に対して、臭気物質の生成を促す酵素の活性を阻害する成分を含有する液剤をスプレーなどの手法を用いて行き届かせることで、臭気の発生を継続的に防止する方法を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】
水まわり空間における普段水洗できない、かつ、清掃時に手の届かない隙間などの部位に対して、臭気物質の生成を促す酵素の活性を阻害する成分を含有する液剤をスプレーなどの手法を用いて行き届かせることで、臭気の発生を継続的に防止する方法を提供する。
【選択図】 図1
Description
本発明は臭気の発生を抑制する方法に関する。
近年、消費者の生活環境への関心が高まりから、身近な課題として身の回りの不快な臭気を除去する手段・技術が求められている。特にアミン類・アンモニア等の窒素原子を含む臭気は生臭い、あるいは鼻腔を強く刺激するなどの性質のため万人に不快感を与える悪臭である。
これらの不快な臭気の発生を防止する方法として、以下のものが挙げられる。
これらの不快な臭気の発生を防止する方法として、以下のものが挙げられる。
特許文献1には便器水洗時に尿素加水分解酵素であるウレアーゼを阻害する成分を含有する洗浄水を流すことによってアンモニアの発生とそれに伴う小便器内pH上昇を防ぐことにより小便器への尿石付着を抑制する方法が記載されている。
特許文献2には、有効成分として0.5wt%から20wt%のグルコン酸銅を含む液剤を、生ゴミに噴霧して、生ゴミから発生する窒素や硫黄などを含む臭気成分と有効成分を化学反応させて脱臭する方法、並びに有効成分の抗菌作用による防臭方法が開示されている。
特許文献3では、有効成分として1.0wt%から20wt%の亜鉛化合物とHLBが4から20の非イオン性界面活性剤0.1wt%から5.0wt%を含有する液剤を、産業廃棄物の動物性有機残さおよびそこからしみ出した廃水などに噴霧または添加して、臭気を無臭化する消臭方法が開示されている。
特許文献4には、臭気と化学反応ないし中和反応あるいはマスキングすることで消臭作用を発現する有効成分と平均分子量が2000から2000000の水溶性高分子を含有する液剤を、衣類などの繊維にスプレー噴霧して、前記水溶性高分子の働きで繊維からの有効成分の脱落を防止することによって、有効成分の消臭作用を効果的に発揮し得る消臭方法が開示されている。
特許文献5には、臭気と化学反応ないし中和反応あるいはマスキングすることで消臭作用を発現する有効成分を含有する液剤を、喫煙が原因の不快な臭気が漂う空間に噴霧して無臭化する消臭方法が開示されている。
特許文献2には、有効成分として0.5wt%から20wt%のグルコン酸銅を含む液剤を、生ゴミに噴霧して、生ゴミから発生する窒素や硫黄などを含む臭気成分と有効成分を化学反応させて脱臭する方法、並びに有効成分の抗菌作用による防臭方法が開示されている。
特許文献3では、有効成分として1.0wt%から20wt%の亜鉛化合物とHLBが4から20の非イオン性界面活性剤0.1wt%から5.0wt%を含有する液剤を、産業廃棄物の動物性有機残さおよびそこからしみ出した廃水などに噴霧または添加して、臭気を無臭化する消臭方法が開示されている。
特許文献4には、臭気と化学反応ないし中和反応あるいはマスキングすることで消臭作用を発現する有効成分と平均分子量が2000から2000000の水溶性高分子を含有する液剤を、衣類などの繊維にスプレー噴霧して、前記水溶性高分子の働きで繊維からの有効成分の脱落を防止することによって、有効成分の消臭作用を効果的に発揮し得る消臭方法が開示されている。
特許文献5には、臭気と化学反応ないし中和反応あるいはマスキングすることで消臭作用を発現する有効成分を含有する液剤を、喫煙が原因の不快な臭気が漂う空間に噴霧して無臭化する消臭方法が開示されている。
上記の如く、有効成分を含む洗浄水を便器に直接流すことによる防臭方法や、生ゴミや衣類などの臭気発生源あるいは臭気の発生している空間に液剤をスプレーすることによる脱臭・消臭方法は従来から存在する。しかし、水まわり空間において清掃を行ったり前記脱臭、消臭方法を用いても、日常の水洗清掃や拭取り清掃などでは手が入らない隙間などの部分に汚れが残ってしまうために、時間の経過とともに残存した汚れを元に臭気が発生してしまう。そこで本発明では、水まわり空間に慢性的に存在する臭気の発生を抑制する方法を提供することを目的とする。
本発明では、上記課題を解決するために、水まわり空間における普段水洗できない、かつ、清掃時に手の届かない部位に対して臭気物質の生成を促す酵素の活性を阻害する成分を含有する液剤を適用することにより、臭気物質の発生を継続的に防止する方法を提供する。
本発明によれば、水まわり空間において慢性的に漂う臭気を防止することが可能となる。
以下に、本発明の具体的な実施形態について説明する。
本発明において、「水まわりの空間」とは日常生活で水を使用する空間のことであって、具体的にはトイレ、浴室、台所、洗面所などを指す。これらの水まわり空間では水洗い、あるいは拭取りなどの清掃が日常的に行われている。
本発明において、「普段水洗できない、かつ、清掃時に手の届かない部位」とは、前述の水洗いができず、日常の清掃では手が入らないために拭取りなどの清掃が十分に行われず、汚れが残存している部位のことである。具体的にはトイレ空間においては、洋式便器袴部と床面とが接触する部分に生じる隙間、洋式便器と壁とが接触する部分に生じる隙間、便座と便座取付け面とに生じる隙間、便蓋と便座の接続部分に生じる隙間、局部洗浄装置本体と便座取付け面との接触する部分に生じる隙間、便座とタンクとの間に生じる隙間、和式トイレの便器と床面とが接触する部分に生じる隙間、小便器と壁とが接触する部分に生じる隙間、小便器と床とが接触する部分に生じる隙間、ポータブルトイレの蓋や便座取付け部など稼動部に生じる隙間などが挙げられる。ユニット式の浴室空間においては、浴槽のエプロン部裏面、あるいは壁を構成するパネル材の継目などが挙げられる。台所においては、魚焼きグリル内の各所や排水口周り、排水管周り、システムキッチンと壁との隙間などが挙げられる。洗面所においては、洗面台と壁との隙間などが挙げられる。
本発明において、前記「臭気物質の生成」とは、それ自体の臭いにはそれほど不快感を感じない臭気発生の原因物質が、酵素の触媒作用により、加水分解反応、酸化反応、還元反応など種々の反応を起こして臭気物質に変化することを言う。前記臭気発生の原因物質とは、窒素系、硫黄系の臭気の原因となる食物に含まれる脂質、タンパク質や、排泄物である尿や汗の中に含まれる尿素、尿酸などが挙げられるが、これに限定する物ではない。
本発明における「酵素」とは、前記種々の反応の触媒となるものであり、微生物が保有する、あるいは分泌する酵素はもとより、動物の排泄物に含まれる酵素も含まれる。例えば、尿素を基質としてアンモニア臭気を発生する加水分解酵素であるウレアーゼや、尿酸を基質としてアラントイン臭気を発生する酸化還元酵素であるウリカーゼ等が挙げられる。なお、前記微生物は特に限定されず、日常の環境で、一般に存在している細菌類、酵母、カビ類のことであり、大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、納豆菌などが挙げられる。
本発明において「酵素の活性を阻害する」とは臭気原因物質が臭気物質となる反応が起こらないようにするべく、酵素に直接働きかけて触媒としての活性を失わせることを言う。すなわち菌に作用して殺菌するいわゆる抗菌とは異なり、菌や微生物自体を殺す必要は無く、微生物の臭気物質の生成に関わる活動を阻害することを目的としている。
本発明において、「液剤を適用する」とは、噴射剤を利用したスプレー噴霧、トリガー付きノズル、ポンプでの噴霧・散布、刷毛・スポンジ・布を用いた塗布など、既存の任意の手法によって、液剤を前記部位に接触させ、毛管力、表面張力、重力等の物理的作用によって浸透させることを言う。本発明では液剤が該部位に十分に行き届くようにすることを目的としており、噴霧や散布などの手段においては前記部位に十分に近づけて行うことが望ましい。なお、適用した部位が濡れてしまっても構わない。
本発明において、「臭気物質の発生を継続的に防止する」とは、清掃が行き届かず汚れが残存してしまう部位に液剤をスプレーなどにより適用して、臭気物質の発生を促す酵素の活性を抑制することで、該残存汚れを原因物質として発生する不快な臭気を元から断ち、少なくとも1週間以上は継続的に不快な臭気の発生を防止することを指し示す。すなわち従来の防臭方法として知られている臭気物質と反応して一過的に無臭化する方法や、芳香剤により臭気をマスキングする方法がとは異なり、日常清掃では除去できない残存汚れに液剤を適用することにより、水まわり空間に漂う慢性的な臭気を防止することをいう。本発明では、予め液剤を前記清掃時手が入らない部位に適用しておいて、その後の使用により発生する臭気を予防することができる。また既に臭気が存在している場合にも該部位に液剤を適用して防臭効果を得る方法も採用できる。ただし前者のように予め液剤を適用しておく方法のほうが慢性的な臭気除去の観点からより好ましい。
前記「窒素を含有する化合物」とは、例えば、アンモニア、各種アミン類等、その分子構造内に窒素原子が存在することを特徴とする化合物のことである。
本発明において「2価の金属イオン」とは、イオン価数が正の2価である金属イオンのことである。各種金属イオンを検討した結果、酵素活性の抑制にはアルミニウムよりもイオン化傾向が小さな2価の金属イオンに効果があり、銅イオン、亜鉛イオン、ニッケルイオンが好ましいことが明らかとなった。中でも銅イオンが最も効果的であった。なお、抗菌あるいは臭気物質との反応による消臭・防臭に効果があるとして知られている銀イオンや3価の鉄イオンでは酵素活性を抑制できないあるいは抑制の効果は小さかった。2価の金属イオンであっても、カルシウムイオンやマグネシウムイオンのようなイオン化傾向が大きな金属イオンでは酵素活性を抑制できなかった。
酵素活性の抑制は、前記金属イオンが酵素のタンパク質に配位することで達成されると考えられる。酵素を形成するタンパク質には、ペプチド結合、ジスルフィド架橋、およびアミン基、カルボキシル基、チオール基などのアミノ酸の残基が存在する。銀イオンの効果が小さいことを鑑みると、銅イオン、亜鉛イオン、ニッケルイオンなどの2価の金属イオンは、ペプチド結合部やアミン基、カルボキシル基などのアミノ酸の残基部へ強く配位することによって、酵素の活性中心の触媒としての働きを効果的に抑制していると考えられる。中でも、酵素の活性を阻害する性能が最も優れていたのは銅イオンである。
銅イオンは、亜鉛イオン、ニッケルイオンも含む他種金属イオンに比べると、エチレンジアミン四酢酸のような物質に含まれるカルボキシル基の配位によってキレート化合物を容易に形成する、また、エチレンジアミンのような物質に含まれるアミン基の配位によってキレート化合物を容易に形成するなどの特徴がある。これらの性質のために、銅イオンが前記酵素の構造に容易に配位して、最も効果的に酵素を阻害したと考えられる。前記キレート化合物とは、1個の「分子又はイオン」のもつ2個以上の「配位原子」が、金属イオンを挟むように配位してできた構造をもつ化合物のことである。ここで「分子又はイオン」とは、前記エチレンジアミン及びエチレンジアミン四酢酸のことをす。また、前記「配位原子」とは、エチレンジアミン分子ではその構造中の2個のアミン基の窒素原子を指し、エチレンジアミン四酢酸ではその構造中の4個のカルボキシル基の負に帯電した酸素原子のことを指し示す。
銅イオンは、亜鉛イオン、ニッケルイオンも含む他種金属イオンに比べると、エチレンジアミン四酢酸のような物質に含まれるカルボキシル基の配位によってキレート化合物を容易に形成する、また、エチレンジアミンのような物質に含まれるアミン基の配位によってキレート化合物を容易に形成するなどの特徴がある。これらの性質のために、銅イオンが前記酵素の構造に容易に配位して、最も効果的に酵素を阻害したと考えられる。前記キレート化合物とは、1個の「分子又はイオン」のもつ2個以上の「配位原子」が、金属イオンを挟むように配位してできた構造をもつ化合物のことである。ここで「分子又はイオン」とは、前記エチレンジアミン及びエチレンジアミン四酢酸のことをす。また、前記「配位原子」とは、エチレンジアミン分子ではその構造中の2個のアミン基の窒素原子を指し、エチレンジアミン四酢酸ではその構造中の4個のカルボキシル基の負に帯電した酸素原子のことを指し示す。
本発明において、塩とは、前記2価の金属イオンが結合して水溶性の電解質を形成した物のことで任意のものを使用できるが、有機酸を対イオンとした塩は一般に安全性に優れるため、有機酸塩として添加されるものが好ましい。有機酸の例としては、ギ酸、酢酸のような飽和脂肪属モノカルボン酸や、マロン酸、コハク酸、アジピン酸のような飽和脂肪属ジカルボン酸、オレイン酸、フマル酸、マレイン酸のような不飽和脂肪属カルボン酸、安息香酸のような炭素環カルボン酸、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸など、カルボキシル基を含有するものの中から任意に選ぶことができる。中でもグルコン酸銅、グルコン酸亜鉛は、栄養機能食品に使用できる規格基準型の食品添加物に指定されており、日常的に使用するにあたっても安全である。
本発明では臭気物質の発生を促す酵素を阻害することを目的としており、前記液剤中の金属イオンは濃度は、0.001mM以上1.00mM以下の低濃度で十分な効果を発現する。すなわち発生した臭気物質と反応して消臭する場合の濃度や、抗菌効果を発現するとされる濃度よりも低濃度で作用する。そのため最も効果があった銅イオンを含む溶液のような有色の液体であっても、含有濃度が低濃度であるため、同一部分に大量に使用したり、長期間に渡って使用しても被適用部への着色などの不具合も生じない。さらに低濃度であるため安全性も十分確保される。
本発明において、液剤を構成する溶媒は、水を主体とするが、用途や適用部位の周辺部材を鑑みて、エタノール、プロパノールなどの水よりも揮発性が高い溶媒を添加して用いても良い。
本発明における液剤には、酵素活性を抑制する必須成分の働きが十分発揮でき、液剤の安全性が確保できる範囲で、付加価値を高めるため任意に選択した成分を添加できる。任意の成分とは臭い成分と反応して無臭化する消臭剤、臭いを吸着して無臭化する活性炭・ゼオライト・アパタイトなどの多孔吸着脱臭剤、白金やパラジウム、酸化チタン等の臭いを分解消臭する触媒、微生物の繁殖を抑制する抗菌剤・抗カビ剤、分散剤、乳化剤、増粘剤、ゲル化剤等の添加剤、防腐剤、pH調整剤および各種香料成分等が挙げられる。
本発明に係る液剤による臭気物質の防臭性能を評価するに当たって、発生した臭気の濃度は、ガステック検知管を用いて評価している。後段で示す評価2では、アンモニアに加えてアミン類も発生し得る状況であるが、検知管では両ガスが干渉し、それぞれの濃度を検知できないため、アンモニア測定用の検知管にて評価し、検知管が示した濃度を不快な臭気の濃度とした。なお、検知管の測定限界以下の臭気物質濃度の場合、結果には「N.D」と記載した。
表1に本発明にて評価した配合例をまとめる。
評価1: 液剤の酵素活性阻害性能試験1
5Lのテドラーバッグ中で、1.73wt%尿素水15gと表1に記載の配合例1から配合例19の液剤を0.7g、3750ppmウレアーゼ(和光純薬株式会社製、ナタ豆由来、80〜150units/mg)水溶液を0.1g混合し、前記バッグ内に発生したアンモニア濃度を経時測定した。
3時間反応後のアンモニア発生量が3ppm未満である液剤の判定を「OK」とし、それ以外の場合「NG」とした。
5Lのテドラーバッグ中で、1.73wt%尿素水15gと表1に記載の配合例1から配合例19の液剤を0.7g、3750ppmウレアーゼ(和光純薬株式会社製、ナタ豆由来、80〜150units/mg)水溶液を0.1g混合し、前記バッグ内に発生したアンモニア濃度を経時測定した。
3時間反応後のアンモニア発生量が3ppm未満である液剤の判定を「OK」とし、それ以外の場合「NG」とした。
評価1の試験結果を表2にまとめる。
表2で、配合例1から配合例5、配合例7、配合例10、配合例11、配合例19の液剤の評価結果が示すように、濃度が0.001mM以上の2価の金属イオン、銅イオン、亜鉛イオン、ニッケルイオンが、低濃度で効果的に酵素活性を阻害できることが分った。配合例14及び配合例15のアンモニアと中和反応して消臭する消臭剤のみ、あるいは配合例16のアンモニアと化学反応して消臭する消臭剤のみでは、酵素活性を阻害できず、前記基準以上の防臭性能は得られないが、配合例6、配合例8、配合例9に示すようにこれらの成分を該金属イオンと混合して使用することも可能である。
評価2:液剤の酵素活性阻害性能試験2
5Lのテドラーバッグ中で、実尿15gと表1中の配合例1、配合例6、配合例8、配合例9、配合例11、配合例12、配合例14、配合例16、配合例17、及び配合例18に記載の液剤1g、便器と便座の隙間から回収した汚れ液2gを混合し、前記バッグ内に発生したアンモニア、アミンを含む不快な臭気の濃度を経時測定した。なお、現場から回収した汚れ液に含まれるウレアーゼ量はナタ豆由来ウレアーゼ試薬(100units/mg)換算で32μg/mlであった。
10日間反応時のアンモニア・アミン類の臭気強度が20ppm未満である液剤の判定を「OK」とし、それ以外の場合「NG」とした。
5Lのテドラーバッグ中で、実尿15gと表1中の配合例1、配合例6、配合例8、配合例9、配合例11、配合例12、配合例14、配合例16、配合例17、及び配合例18に記載の液剤1g、便器と便座の隙間から回収した汚れ液2gを混合し、前記バッグ内に発生したアンモニア、アミンを含む不快な臭気の濃度を経時測定した。なお、現場から回収した汚れ液に含まれるウレアーゼ量はナタ豆由来ウレアーゼ試薬(100units/mg)換算で32μg/mlであった。
10日間反応時のアンモニア・アミン類の臭気強度が20ppm未満である液剤の判定を「OK」とし、それ以外の場合「NG」とした。
評価2の試験結果を表3にまとめる。
表3より、配合例1、配合例6、配合例8、配合例9の液組成物では、実際の小便存在の下で不快な臭気を発生している便器に残留した汚れに作用する酵素に対しても阻害効果を示し、優れた防臭性能を発揮した。
評価3:液剤適用部位および適用方法による防臭性能評価
トイレ空間内にはっきりと分る不快な臭いがあると答えたモニター20人による、適用部位および適用方法の違いによる液剤の防臭性能評価を実施した。液剤は株式会社三谷バルブ製トリガータイプスプレーポンプZ−305シリーズに充填した。用いる液剤、適用部位、適用方法は以下のとおりとした。
表1の配合例8の液剤を、便座と便座取付け面とに生じる隙間、及び洋式便器袴部と床面とが接触する部分に生じる隙間に対して、10cmの距離から各1回スプレーした
表1の配合例8の液剤を、洋式便器内の貯水部分に向けて、50cmの距離から3回スプレーした
表1の配合例8の液剤を、トイレ入口の高さ150cmの位置から前方のトイレ空間に向けて5回スプレーした
表1の配合例16の液剤を1)と同様に便座と便座取付け面とに生じる隙間、及び洋式便器袴部と床面とが接触する部分に生じる隙間に対して、10cmの距離から各1回スプレーした
防臭性能としては、スプレー後の空間の臭気強度変化を1週間に渡って評価した。判定に用いる対象臭気は以下のように設定した。
対象臭気:よくわからない不快な臭い・ムッとする臭い・小便の臭い・生臭い臭い・ツンとする匂い
判定に用いる対象臭気の臭気強度は以下のように設定した。
臭気強度5:はっきりと分かる臭い
臭気強度4:よく嗅ぐとわかる臭い
臭気強度3:なんとなくわかる臭い
臭気強度2:ほぼ臭わない
臭気強度1:まったく臭わない
液剤を適用する前、試験開始時の対象臭気の臭気強度と比較して、1週間経過時の対象臭気の臭気強度が2ポイント以上低減している場合の判定を「OK」とし、それ以外の場合「NG」とした。
トイレ空間内にはっきりと分る不快な臭いがあると答えたモニター20人による、適用部位および適用方法の違いによる液剤の防臭性能評価を実施した。液剤は株式会社三谷バルブ製トリガータイプスプレーポンプZ−305シリーズに充填した。用いる液剤、適用部位、適用方法は以下のとおりとした。
表1の配合例8の液剤を、便座と便座取付け面とに生じる隙間、及び洋式便器袴部と床面とが接触する部分に生じる隙間に対して、10cmの距離から各1回スプレーした
表1の配合例8の液剤を、洋式便器内の貯水部分に向けて、50cmの距離から3回スプレーした
表1の配合例8の液剤を、トイレ入口の高さ150cmの位置から前方のトイレ空間に向けて5回スプレーした
表1の配合例16の液剤を1)と同様に便座と便座取付け面とに生じる隙間、及び洋式便器袴部と床面とが接触する部分に生じる隙間に対して、10cmの距離から各1回スプレーした
防臭性能としては、スプレー後の空間の臭気強度変化を1週間に渡って評価した。判定に用いる対象臭気は以下のように設定した。
対象臭気:よくわからない不快な臭い・ムッとする臭い・小便の臭い・生臭い臭い・ツンとする匂い
判定に用いる対象臭気の臭気強度は以下のように設定した。
臭気強度5:はっきりと分かる臭い
臭気強度4:よく嗅ぐとわかる臭い
臭気強度3:なんとなくわかる臭い
臭気強度2:ほぼ臭わない
臭気強度1:まったく臭わない
液剤を適用する前、試験開始時の対象臭気の臭気強度と比較して、1週間経過時の対象臭気の臭気強度が2ポイント以上低減している場合の判定を「OK」とし、それ以外の場合「NG」とした。
図1は1)の方法を用いた場合の1週間の臭気強度評価結果である。本結果が示すように、普段水洗できず、清掃時手の届かない部位に、低濃度のグルコン酸銅を含む液剤を適用することで、優れた防臭効果が得られることが分かる。
図2は2)の方法を用いた場合の1週間の臭気強度評価結果である。また図3は3)の方法を用いた場合の1週間の臭気強度変化である。普段水洗できず、清掃時手の届かない部位以外に液剤をスプレーしても防臭効果を得ることはできなかった。
図4は4)の方法を用いた場合の1週間の臭気強度評価結果である。有効成分である銅イオンを含有しない液剤では、十分な防臭効果は得られないことが分かる。
図2は2)の方法を用いた場合の1週間の臭気強度評価結果である。また図3は3)の方法を用いた場合の1週間の臭気強度変化である。普段水洗できず、清掃時手の届かない部位以外に液剤をスプレーしても防臭効果を得ることはできなかった。
図4は4)の方法を用いた場合の1週間の臭気強度評価結果である。有効成分である銅イオンを含有しない液剤では、十分な防臭効果は得られないことが分かる。
評価4:液剤適用による着色性評価
表1に記載の配合例2、配合例8及び配合例20に記載の液剤に白色の綿布を浸し、引上げた後にそのまま風乾した。水にて同様の操作を行なった綿布と比較して、色調にほぼ変化が無いものを「OK」、変色が確認された物を「NG」と判定した。
表1に記載の配合例2、配合例8及び配合例20に記載の液剤に白色の綿布を浸し、引上げた後にそのまま風乾した。水にて同様の操作を行なった綿布と比較して、色調にほぼ変化が無いものを「OK」、変色が確認された物を「NG」と判定した。
評価4の試験結果を表4にまとめる。
表4に示すように銅濃度が1mMを超えて10mMに達すると、液剤自体の青色呈色が強くなり、液剤が接触した布が青く着色した。
本発明の防臭方法は、トイレ、浴室、台所、洗面所などにおける臭気発生の防止に用いることができる。
Claims (4)
- 水まわり空間における普段水洗できない、かつ、清掃時に手の届かない部位に、臭気物質の生成を促す酵素の活性を阻害する成分を含有する液剤を適用して、臭気物質の発生を継続的に防止する方法
- 前記臭気物質は窒素を含有する化合物である請求項1に記載の方法
- 前記液剤の臭気物質の生成を促す酵素の活性を阻害する成分が2価の金属イオンであって、銅イオン、亜鉛イオン、ニッケルイオンの少なくとも1種以上を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の方法
- 前記金属イオンが水溶性の塩として添加され、該塩の濃度が0.001mM以上1.00mM以下である請求項3に記載の方法
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JP2011229894A (ja) * | 2010-04-06 | 2011-11-17 | Kao Corp | 尿臭生成抑制用組成物 |
US9200269B2 (en) | 2007-09-20 | 2015-12-01 | Kao Corporation | β-glucuronidase inhibitor |
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