JPH0579989B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は画像記録装置に関し、特に画像信号に
応じて記録媒体上に画像の記録を行なう画像記録
装置に関する。

従来より、この種の画像記録装置例えば静電記
録装置では、記録信号発生部より出る画像信号書
き込み開始タイミング、いわゆる垂直同期タイミ
ングは、電子写真記録装置より発生する画像先端
書き込み開始信号（TOP信号と呼ばれている）
を記録信号発生部が受信して決定している。この
方法を用いると、所定のタイミングより速く記録
信号発生部が画像信号をシフトレジスタに送る
と、その信号に同期して光ビーム（レーザービー
ム）が発生し、感光体上を走査する。その結果、
紙送り方向において転写紙の先端部にもトナーが
付着してしまい、このようにトナーが付着した紙
は転写紙搬送系を通り、一対のローラで構成され
た定着器に達し、熱及び圧力が加えられてそのト
ナー部分が定着される。しかし、このように、紙
送り方向で紙の先端部分にトナーが付着している
と、熱で溶融したトナーのため紙先端がローラか
ら分離しにくくなり、上ローラに紙が巻きついて
正常な紙運搬が妨げられ、ジヤミングが多発する
という欠点があつた。

また、最適の画像を形成するために、通常感光
体の表面電位を測定し、その電位に従つて帯電量
や露光量などが制御されているが、この場合制御
量を求めるために送給される転写紙の間でレーザ
ー光線を感光体上に当てて明部電位を求めるとと
もにレーザー光線を遮断して暗部電位を測定して
いる。しかし、このような方法で表面電位を制御
する場合、紙送り方向で所定の紙サイズ範囲を越
えて、レーザー光線が感光体に当たつてしまう可
能性があり、そのような場合には、暗部電位の測
定は不正確となり、画像情報が無駄になるばかり
でなく、感光体の寿命を縮めてしまうという欠点
があつた。

本発明は上述の従来の欠点を除去し、不適切な
位置へ画像記録が行なわれるのを防止し、紙詰ま
りを未然に防止できるとともにレーザーによる画
像記録を安定して行うことが可能な画像記録装置
を提供することを目的としている。

即ち、本発明は、画像信号を受け取る画像信号
受け取り手段、前記画像信号によりレーザー光を
変調する変調手段、前記変調手段により変調され
たレーザー光により感光体上を走査するために前
記レーザー光を偏向する偏向手段、前記感光体上
に形成された静電潜像を現像する現像手段、前記
現像手段により現像された現像像を記録媒体上に
転写する転写手段、前記記録媒体上の画像を定着
する定着手段、前記レーザー光の前記走査の所定
位置を各走査毎に検出するために前記レーザー光
を検出する走査位置検出手段、前記画像信号受け
取り手段により受け取られた画像信号の前記変調
手段への印加を制御する制御手段とを有し、前記
制御手段は、前記記録媒体の搬送方向における所
定位置を示す同期信号に応じて一定期間画像信号
の前記変調手段への印加を画像信号の受け取りの
有無にかかわらず禁止することにより前記搬送方
向における前記記録媒体の先端部に余白を形成す
るとともに、前記検出手段による前記走査の所定
位置の検出を前記一定期間中も可能とすべく前記
変調手段に信号を印加して前記レーザー光を周期
的にオンさせることを特徴とする画像記録装置を
提供するものである。

以下、図面を用いて本発明の一実施例を詳細に
説明する。

第１図には本発明の一実施例による電子写真記
録装置の構成がブロツク図として図示されてお
り、本実施例では、光ビームとしてレーザービー
ムを用いたレーザービームプリンタとして例示さ
れている。同図において、記録信号発生部１で
は、例えば画像読み取り装置によつて原画像が読
取られて記録すべき画像信号が発生する。この画
像信号は、いつたんメモリ（図示せず）に格納さ
れ、読み出し信号でパラレル信号となつて画像信
号受け取り手段としてのシフトレジスタ２に格納
される。シフトレジスタ２に格納された信号は、
後述する画像クロツク同期回路８からの信号によ
りシリアル画像信号となつて半導体レーザー３に
送られ、その画像信号に従つて半導体レーザー３
のレーザービームが変調される。このようにして
変調されたレーザービームは、スキヤナ４で偏向
された後レンズ５で結像して記録体として機能す
る感光ドラム６を露光する。この感光ドラム６
は、帯電器（図示せず）により全面に一様に帯電
されており、上述したように変調されたレーザー
ビームにより除電されて、静電潜像が形成され、
現像器（同様に図示せず）によりトナー現像され
る。

このようにして形成されたトナー画像は、第４
図に図示したように搬送系１７″によつて搬送さ
れてくる転写紙１７上に転写され、定着器を構成
する定着ローラ１６を介して熱及び圧力がかけら
れ、トナー像が定着される。

再び第１図に戻ると、感光ドラム６を走査する
レーザービームと画像信号を同期させるため、レ
ーザービームが感光ドラム６を走査する直前にビ
ーム検出器７でビーム位置を検出する。このビー
ム検出器の信号は、アンブランキング信号と呼ば
れており、画像クロツク同期回路８のトリガー信
号として画像転送クロツクに同期をかける。この
画像転送クロツクでシフトレジスタ２を駆動する
ので、感光ドラム６に形成される画像は同期のと
れた画像となる。

第２図には制御部の構造がさらに詳細に図示さ
れており、同図において内部制御回路９と外部制
御回路１４が設けられる。内部制御回路９は信号
線SL３を介して画像書き込み禁止信号を発生し、
この信号はゲート回路１０，１１に入力される。
このゲート１０，１１は、シフトレジスタ２並び
にパターンジエネレータ２１からの信号をそれぞ
れ信号線SL１，SL２を介して受け、例えば信号
線SL３にハイレベルの信号が現れるとゲート回
路１０，１１が閉じ、画像信号の通過を禁止す
る。なお、パターンジエネレータ２１は、例えば
機械起動の際などの調子を見るためにテストパタ
ーンを発生させるもので、内部制御回路９の信号
線SL９からの信号に応答してテストパターンを
ゲーロ回路１１に送る。また、第１図に示した画
像クロツク同期回路８からは、信号線SL４を介
してクロツク同期信号をシフトレジスタ２、パタ
ーンジエネレータ２１、ゲート回路１２の入力に
それぞれ入力され、画像の水平同期がとられる。
本実施例では、水平同期は信号線SL４にローレ
ベルの信号を発生させることにより行なわれ、そ
れによりシフトレジスタ２、パターンジエネレー
タ２１の内容が更新される。

また内部制御回路９には、信号線SL１０を介
いてドラムクロツク信号が入力される。このドラ
ムクロツク信号は、第４図に図示したように感光
ドラム６と同軸に付けられた歯車状の板２１の回
転に伴なう歯車の山と谷をセンサー２２によつて
検出することにより取り出され、内部制御回路９
のCPUに入力される。内部制御回路９は、さら
に信号線SL７，SL８を介して外部制御回路１４
を制御する。また、内部制御回路９、外部制御回
路１４からは、信号線SL６，SL５を介してゲー
ト回路１３に信号が入力され、それによりレーザ
ーを強制的にオン、オフさせ、ドラム表面上の明
部電位及び暗部電位を測定するようにしている。

このように構成された電子写真記録装置の動作
を説明する。

まず、第３図ａに図示したように水平同期信号
が信号線SL４を介して現れ、この同期信号はス
キヤナ４が回転している間信号を発生し続ける。
また、第３図ｂには、センサー２２から得られる
ドラムクロツク信号が図示されており、このクロ
ツク信号に同期して第３図ｃに図示したように垂
直同期信号が得られ、この信号は後述するように
紙の先端部に信号が書き込まれるように少しタイ
ミングを早くして出力される。これは、信号の伝
送遅れと画像信号作成に要する時間を考慮して出
力させる効果である。一方、信号線SL８を介し
て紙の後端部に画像信号が書き込まれるタイミン
グで転写終了信号が発生する。信号線SL１，SL
２を経てくる画像信号は、第３図ｃの垂直同期信
号によつて転送が開始される。この場合、垂直同
期信号SL７に同期して転写紙の先端部５〜６mm
及び給紙間に画像信号を強制的にオフさせるため
に、信号線SL３を介して画像書き込み禁止信号
Ａ，Ｂが発生する。具体的には、画像書き込み禁
止信号Ａが現れると、転写紙１７上の先端部を所
定の区間画像信号がゲート回路１０，１１を通過
するのが禁止され、それにより画像信号が感光ド
ラム６に形成されることはない。

一方、画像書き込み禁止信号Ｂは、転写終了信
号に応答して発生し、それにより転写紙と転写紙
の間並びに次の転写紙１７先端部の所定区間画像
が記録されるのを禁止する。この禁止信号Ｂの間
に、第３図ｇに図示したように、信号線SL５，
６を介してレーザーオン信号Ｃが現われ、それに
より明部電位及び暗部電位が形成されて感光ドラ
ムの表面電位が制御される。

なお、画像書き込み禁止信号によつて画像信号
がオフされている間でもビーム位置検出器７によ
つてレーザー光線を検出するためにゲート回路１
２を設けてレーザー光を周期的にオンさせる構成
を採用しているが、レーザーがオンされるのは有
効画像領域ではないので画像に影響は出ない。な
お、付言するならば、ゲート１２の働きにより画
像信号、アンブランキング信号（水平同期信号に
対応）、レーザーオン信号のいずれかの信号でも
オンされる方向に作用すると、その結果としてレ
ーザー３は作動する。

ところで、第４図を見ると明らかなように、レ
ーザーを照射するスポツトのレーザー書き込み点
１８と書き込まれた情報が紙に転写される転写位
置１９とはドラム６の全周の1/3ほどの距離があ
るため、垂直同期信号SL７′や転写終了信号SL
８′は、第４図に図示したようになる。すなわち
転写紙１７がＸに来たときに垂直同期信号SL
７′を発生し、またＹの位置に来たときに転写終
了信号SL８′を発生させる。この際、転写紙１７
と画像信号との同期をとるのがタイミングローラ
１５であり、転写紙がこのローラ１５に到着する
際クラツチを止めておき、転写紙に10mm程度のル
ープを作成することにより、それまでの紙搬送の
ばらつきを吸収して紙を送り出す働きを行なつて
いる。

なお、第３図において内部制御回路９から出る
信号、すなわち画像書き込み禁止信号SL３、レ
ーザーオン信号SL６、垂直同期信号SL７、転写
終了信号SL８は、ドラムクロツク信号に同期し
て発生しており、パターンイエネレータ駆動信号
SL９はドラムクロツクに同期していないことに
注意しておく。

尚、上述した実施例で機器制御をドラムクロツ
クに同期させたのは、感光ドラムを駆動するモー
タ個々の回転速度のばらつき或いは経時的ばらつ
きの問題を解決するためのものである。例えばモ
ータの回転が遅い時には信号を出すタイミングが
遅れ、またモータの回転が速いときには信号を出
すタイミングが早くなるが、クロツク間の紙搬送
距離は一定であり所定のタイミングで垂直同期信
号等を出力できる。一方タイマーを用いて信号の
制御を行うと回転ムラなどの影響が大きくなり、
良質の画像が得られなくなる。

上記実施例では、記録信号発生部と制御回路が
互いに独立している場合について述べたが、両方
とも同じCPU内にある場合には、内部制御回路
の方で直接記録信号発生部よりの画像信号を所定
のタイミングまでホールドしておけば、画像書き
込み禁止信号と同様の効果が得られる。

以上、説明したように、転写紙の感光ドラムに
対する位置を示す信号に従つて画像信号を禁止す
るようにしているので、 (1) 転写紙先端への画像書き込みを禁止して定着
器への紙の巻き付きを防止し、ジヤミング発生
頻度を減少させることができる。

(2) 転写紙間の画像書き込みを禁止して感光ドラ
ムの表面電位制御を確実に行なうことができ、
良質の画像を記録することができる。

(3) 画像書き込みの禁止をドラムクロツクに同期
して行なうことにより、ドラム回転が、変動し
ても画像書き込みのタイミングを確実にとるこ
とができる。

などの種々の効果が得られる。

以上の説明から明らかなように本発明によれ
ば、レーザー光を変調して記録する画像記録装置
において、記録媒体が搬送方向における所定位置
にあることを示す同期信号により、画像信号受け
取り手段が画像信号を受け取つても、一定期間画
像信号のレーザー変調手段への印加を禁止して記
録媒体の先端部に余白を形成していると共に、前
記一定期間中であつても、レーザー光の走査方向
の所定位置の検出を可能とすべく前記変調手段に
信号を印加してレーザー光を周期的にオンさせる
ものである。

従つて、記録媒体の先端部における余白部の形
成を、記録媒体が搬送方向における所定位置にあ
ることを示す同期信号を用いて一定期間画像信号
の変調手段への印加の禁止を同期制御するように
しているので、簡単に記録媒体上に余白部を形成
でき、また、画像信号の変調手段への印加を禁止
することにより余白を形成するため、誤つて画像
信号受け取り手段が画像信号を早めに受け取つて
も確実に余白を形成でき、従つて、紙詰まりを確
実に防止できる。

更に、禁止期間中であつてもレーザー光の走査
方向の位置の検出が可能であるので、画像記録開
始時に画像記録位置の位置合わせが正確に行な
え、安定した画像の形成が可能となる等の優れた
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本実施例による電子写真記録装置の
構成を示すブロツク図、第２図は第１図の主要部
を示すブロツク回路図、第３図ａ〜ｇは、第２図
回路の各部における信号波形を示す信号波形図、
第４図は電子写真記録装置のドラムと転写紙の同
期を説明する説明図である。 １……記録信号発生部、２……シフトレジス
タ、３……半導体レーザー、４……スキヤナ、６
……感光ドラム、７……ビーム検出器、８……画
像クロツク同期回路、１５……タイミングロー
ラ、１６……定着ローラ、１７……転写紙、１８
……レーザー書き込み点、１９……転写位置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 画像信号を受け取る画像信号受け取り手段、 前記画像信号によりレーザー光を変調する変調
   手段、 前記変調手段により変調されたレーザー光によ
   り感光体上を走査するために前記レーザー光を偏
   向する偏向手段、 前記感光体上に形成された静電潜像を現像する
   現像手段、 前記現像手段により現像された現像像を記録媒
   体上に転写する転写手段、 前記記録媒体上の画像を定着する定着手段、 前記レーザー光の前記走査の所定位置を各走査
   毎に検出するために前記レーザー光を検出する走
   査位置検出手段、 前記画像信号受け取り手段により受け取られた
   画像信号の前記変調手段への印加を制御する制御
   手段とを有し、 前記制御手段は、前記記録媒体の搬送方向にお
   ける所定位置を示す同期信号に応じて一定期間画
   像信号の前記変調手段への印加を画像信号の受け
   取りの有無にかかわらず禁止することにより前記
   搬送方向における前記記録媒体の先端部に余白を
   形成するとともに、前記検出手段による前記走査
   の所定位置の検出を前記一定期間中も可能とすべ
   く前記変調手段に信号を印加して前記レーザー光
   を周期的にオンさせることを特徴とする画像記録
   装置。