JPH0579681U - 取引処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レシート用紙が無くなっても取引運用を中断
せず、レシートを発行して顧客サービスの向上を図る。 【構成】 ジャーナル用紙９にジャーナル情報を印字す
るジャーナル印字部２３にカッタ部２６を設ける。また
レシート用紙６の終了を検知する検知センサ２４を設
け、レシート用紙６の終了を検知した場合、レシート情
報をジャーナル用紙９に印字し、レシートとして発行す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、取引の際に顧客に渡すレシートと店舗側の控えとなるジャーナルの 両方を印字する機構を有する取引処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ＰＯＳシステムにおける金銭登録機や自動取引装置等の取引処理装置に おいては、取引データをレシート用紙とジャーナル用紙の両方に印字し、レシー ト用紙を顧客に渡すようにしている。

【０００３】 図８は従来の取引処理装置を示す外観斜視図である。同図において、取引処理 装置１は小売店舗等に設置され、売上金額等の取引情報を処理する装置であり、 操作者がデータ入力を行う入力部２、入力されたデータを表示する表示部３、顧 客用の表示部４を備えている。またアッパカバー５の内部には売上金額等をレシ ート用紙６およびジャーナル用紙に印字する印字部が設けられている。印字され たレシート用紙６は、アッパカバー５に形成された放出口７から装置１外へ出さ れ、顧客に渡される。

【０００４】 図９は取引処理装置１に設けられる印字部を示す切欠斜視図であり、この図で はアッパカバー５を省略している。 図９において、印字部８ではレシート用紙６とジャーナル用紙９に並行して印 字を行う。レシート用紙６は挿入口１０から挿入され、プラテン１１を巻回する ように装着され、ジャーナル用紙９も同様に、挿入口１２から挿入されプラテン １１を下側から巻回して装着される。レシート用紙６が巻回されるプラテン１１ の上方には、レシート用紙６にスタンプを行うスタンプ部１３およびレシート用 紙６を切断するカッタ部１４が配設されている。プラテン１１に対向する位置に 印字ヘッド１５およびインクリボン１６が設けられ、これにより印字を行う。

【０００５】 次に動作を説明する。 操作者が入力部２から金額データ等を入力すると、入力されたデータは図示せ ぬ制御部へ送られ、ここで文字および数値データに変換されて表示部３，４およ び印字部８へ送られる。

【０００６】 印字部８では、制御部から送られてくる文字および数値データを、レシート情 報とジャーナル情報に分離し、１つの印字ヘッド１５により印字する。印字ヘッ ド１５がレシート用紙６に１行印字すると、ジャーナル用紙９側へ印字ヘッド１ ５が移動し、ジャーナル用紙９に１行印字する。これを繰り返して全データを印 字する。

【０００７】 印字が終了すると、レシート用紙６はスタンプ１３で一定情報がスタンプされ 、カッタ部１４で切断されて、放出口１７および放出口７を通って外部に放出さ れる。またジャーナル用紙９は店舗側控えとして装置１内の図示せぬ収納部に収 納される。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記従来の装置においては、取引運用中にレシート用紙が無くな ると、たとえ顧客がいる場合でも、装置を停止して用紙交換を行わなければなら なかった。それ故顧客サービスの低下を招くという問題があった。

【０００９】 本考案は上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、運用途中でレシー ト用紙が無くなった場合には、ジャーナル用紙をレシート発行用に代用すること により、レシートを確実に発行し運用を継続できる優れた装置を提供することで ある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

上記課題を発行するために、ジャーナル情報をジャーナル用紙に印字して装置 内へ格納するとともにレシート情報をレシート用紙に印字して装置外へ放出する 機構を有する取引処理装置における本考案は、レシート用紙の終了を検出する検 出手段と、ジャーナル情報を記憶するメモリと、印字したジャーナル用紙を切断 するカッタと、印字したジャーナル用紙を装置外に放出する放出口とを設け、検 出手段によりレシート用紙の終了を検出した場合にジャーナル情報を前記メモリ に記憶させるとともにレシート情報をジャーナル用紙に印字し前記カッタで切断 して前記放出口より放出するようにしたものである。

【００１１】

【作用】

上記構成を有する本考案によれば、まずレシート用紙の終了は検出手段により 検出される。レシート用紙の終了が検出されると、ジャーナル用紙に印字すべき ジャーナル情報はメモリに記憶され、ジャーナル用紙には印字しない。そしてカ ッタでジャーナル用紙を切断した後、レシート情報をジャーナル用紙に印字する 。印字が終了するとカッタでジャーナル用紙を切断して、放出口からジャーナル 用紙を放出し、レシート発行とする。

【００１２】

【実施例】

以下本考案に係る実施例を図面にしたがって説明する。なお各図面に共通する 要素には同一の符号を付す。 図１は本考案に係る実施例の取引処理装置を示す要部切欠斜視図であり、装置 の印字部を示す。 図において、実施例の印字部２１にはレシート印字部２２とジャーナル印字部 ２３が並設されている。レシート印字部２２には従来例と同様に、レシート用紙 ６が挿入される挿入口１０、レシート用紙６にスタンプするスタンプ部１３、レ シート用紙６を切断するカッタ部１４および放出口１７がそれぞれ設けられてい る。スタンプ部１３およびカッタ部１４は、後述するようにソレノイドにより同 時に動作する。レシート用紙６はプラテン１１に巻き掛けられ、従来例と同様に 印字ヘッド１５により印字される。

【００１３】 レシート印字部２２の下方にはレシート用紙６の走行面に対向して検知センサ ２４が配設されている。検知センサ２４は反射型の光センサから成り、レシート 用紙６が終了したことを検知するものである。

【００１４】 ジャーナル印字部２３には、レシート印字部２２と同様に、ジャーナル用紙９ が挿入される挿入口１２、ジャーナル用紙９にスタンプするスタンプ部２５、ジ ャーナル用紙９を切断するカッタ部２６およびジャーナル用紙放出口２７がそれ ぞれ設けられている。スタンプ部２５およびカッタ部２６は後述するソレノイド により同時に動作する。ジャーナル用紙９はプラテン１１に巻き掛けられ印字ヘ ッド１５により印字される。

【００１５】 次に実施例の制御系について図２にしたがって説明する。図２は実施例の制御 系を示すブロック図である。 図において、制御部３１は取引処理装置３０の動作全体を制御するもので、た とえばマイクロコンピュータから成る。制御部３１には、操作者がデータを入力 するデータ入力部２、取引金額等を表示する表示部３、前述した印字部２１およ び印字データを記憶するメモリ３２がそれぞれ接続されており、制御部３１はこ れら各部を制御する。制御部３１にはさらに検知センサ２４が接続されており、 検知信号が検知センサ２４から制御部３１へ送られるようになっている。

【００１６】 次に本実施例の動作を主に図３に示すフローチャートにしたがって説明する。 レシート印字部２２に配設された検知センサ２４は絶えずレシート用紙６が終 了したかどうかを監視している（ステップ２）。終了していなければ、通常運用 を行う（ステップ２）。通常運用においては、データ入力部２から操作者により 入力された金額等のデータが制御部３１へ送られ、ここで処理される。そして処 理されたデータはレシート情報およびジャーナル情報の印字データとして印字部 ２１へ送られる。印字部２１では、レシート情報はレシート用紙６に、またジャ ーナル情報はジャーナル用紙９に、ともに印字ヘッド１５により印字される。印 字されたレシート用紙６は装置外へ放出されて顧客に手渡される。また印字され たジャーナル用紙９は装置３０内の図示せぬ格納部に控え用として格納される。

【００１７】 データ入力部２からデータが入力された後、検知センサ２４がレシート用紙６ の終了を検知すると（レシート用紙６の終了検知は、レシート用紙６の終端が印 字位置から一定のマージンを持つ時点で行われ、印字途中でレシート用紙６が終 了しないようにしている。）、その検知信号は制御部３１へ送られる。制御部３ １は表示部３へレシート用紙交換要求を表示させるとともに（ステップ３）、印 字用のジャーナル情報をメモリ３２へ格納する（ステップ４）。レシート用紙交 換要求の表示はたとえば図４に示すように行われる。

【００１８】 また制御部３１は印字部２１に対して印字処理をレシート印字部２２からジャ ーナル印字部２３に切り換える指示を出す。これにより印字部２１では、ジャー ナル印字部２３のカッタ部２６で、ジャーナル印字部２３に装着されているジャ ーナル用紙９を切断するとともに、スタンプ部２５でジャーナル用紙９に一定情 報をスタンプする（ステップ５）。

【００１９】 ステップ５の動作を詳しく図５および図６を用いて説明する。図５はジャーナ ル用紙９を切断する前の状態を示し、この状態でソレノイド２８を駆動すること によりカッタ部２６およびスタンプ部２５は矢印Ａ方向に移動する。するとカッ タ部２６の先端がジャーナル用紙９を切断し、また図６に示すように、スタンプ 部２５がジャーナル用紙９に当接することによりスタンプ情報がスタンプされる 。なお図５、図６はジャーナル用紙９の切断動作を示す説明図である。

【００２０】 次にジャーナル印字部２３では、制御部３１から送られてきたレシート情報を 印字ヘッド１５により、切断後のジャーナル用紙９に印字する（ステップ６）。 印字処理が進むにしたがってジャーナル用紙９は搬送され、図７に示す装置３０ のアッパカバ５の放出口７から装置１外へ出ていく。なお図７はジャーナル用紙 ９の搬送経路を示す説明図である。

【００２１】 レシート情報の印字が終了すると、ジャーナル用紙９はカッタ部２６で切断さ れ（ステップ７）、印字された部分のジャーナル用紙９は切り離され、レシート として顧客に渡す。

【００２２】 操作者は、レシート発行の状況（顧客の切れ目）を見て、レシート用紙６を交 換するとともに、印字済のジャーナル用紙９を取出して新しいジャーナル用紙９ をセットする（ステップ８）。用紙の交換が終了すると、制御部３１は印字部２ １へ通常運用状態に戻す指示を出すとともに、メモリ３２に格納されているジャ ーナル情報を印字部２１へ送る。印字部２１では送られてきたジャーナル情報を 印字ヘッド１５により、新たにセットされたジャーナル用紙９に印字する（ステ ップ９）。これによりジャーナル情報は店舗側控えとして保管される。

【００２３】 ステップ８において用紙を交換する前に顧客が連続した場合は（ステップ１０ ）、制御部３１から送られてくるジャーナル情報はメモリ３２に格納され（ステ ップ１１）た後ステップ６へ戻る。

【００２４】

【考案の効果】

以上詳細に説明したように本考案によれば、取引運用中にレシート用紙がなく なった場合、ジャーナル用紙にレシート情報を印字しレシートとして発行するよ うにしたので、用紙交換による運用の中断がなくなり、運用効率にすぐれ、顧客 サービスの向上した取引処理装置が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る実施例の取引処理装置を示す要部
切欠斜視図

【図２】実施例の制御系を示すブロック図

【図３】実施例の動作を示すフローチャート

【図４】用紙交換要求の表示例を示す説明図

【図５】ジャーナル用紙切断動作を示す説明図

【図６】ジャーナル用紙切断動作を示す説明図

【図７】ジャーナル用紙の搬送経路を示す説明図

【図８】従来の取引処理装置を示す外観斜視図

【図９】従来の印字部を示す切欠斜視図

【符号の説明】

６ レシート用紙 ７ 放出口 ９ ジャーナル用紙 １５ 印字ヘッド ２１ 印字部 ２４ 検知センサ ２６ カッタ部 ３１ 制御部 ３２ メモリ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ジャーナル情報をジャーナル用紙に印字
   して装置内へ格納するとともにレシート情報をレシート
   用紙に印字して装置外へ放出する機構を有する取引処理
   装置において、 レシート用紙の終了を検出する検出手段と、 ジャーナル情報を記憶するメモリと、 印字したジャーナル用紙を切断するカッタと、 印字したジャーナル用紙を装置外に放出する放出口とを
   設け、 検出手段によりレシート用紙の終了を検出した場合にジ
   ャーナル情報を前記メモリに記憶させるとともにレシー
   ト情報をジャーナル用紙に印字し前記カッタで切断して
   前記放出口より放出することを特徴とする取引処理装
   置。