JPH0579529B2 - - Google Patents

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JPH0579529B2
JPH0579529B2 JP59029263A JP2926384A JPH0579529B2 JP H0579529 B2 JPH0579529 B2 JP H0579529B2 JP 59029263 A JP59029263 A JP 59029263A JP 2926384 A JP2926384 A JP 2926384A JP H0579529 B2 JPH0579529 B2 JP H0579529B2
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JP
Japan
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air conditioner
wind direction
air
driver
vehicle
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JP59029263A
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JPS60174314A (ja
Inventor
Hiroshi Ishikawa
Kazuma Matsui
Takashi Kurahashi
Hidehiko Akatsuka
Genichi Yamada
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
Application filed by NipponDenso Co Ltd filed Critical NipponDenso Co Ltd
Priority to JP2926384A priority Critical patent/JPS60174314A/ja
Publication of JPS60174314A publication Critical patent/JPS60174314A/ja
Publication of JPH0579529B2 publication Critical patent/JPH0579529B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
    • B60H1/00735Control systems or circuits characterised by their input, i.e. by the detection, measurement or calculation of particular conditions, e.g. signal treatment, dynamic models
    • B60H1/00742Control systems or circuits characterised by their input, i.e. by the detection, measurement or calculation of particular conditions, e.g. signal treatment, dynamic models by detection of the vehicle occupants' presence; by detection of conditions relating to the body of occupants, e.g. using radiant heat detectors

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は車両用空気調和装置の送風方向を、乗
員の乗車位置に応じ、特に乗員の顔面位置に応じ
て調整する風向自動調整装置に関するものであ
る。
[従来技術] 近年、車室内の環境が乗員にとつて快適なもの
となるようにするために、カークーラ、カーエア
コン等の車両用空気調和装置を搭載した車両が一
般化されつつある。
ところで従来の車両用空気調和装置(以下、単
にエアコンともいう。)において空気調和用空気
(以下、空気用空気という。)の送風方向の調整
は、エアコンの空気吹出口に設けられた風向変更
板の角度を乗員自らが調整することによつて行な
つていた。従つて夏の暑い日には、室温が下がる
までの間は自分の顔や体の方向に空調用空気が送
風されるよう風向変更板を調整し、室温が下がつ
て車室内で快適温度となると、今度は自分に直接
送風されないように風向変更板の角度を調整する
といつたことを乗員自らが行なつていた。
このような空調用空気の送風方向の調整は、乗
員、特に運転者にとつては煩わしいものであり、
一方、調整を行なわないでいると、せつかくのエ
アコンの空調効果が損なわれてしまうといつた問
題がある。
[発明の目的] 本発明は、空調用空気の送風方向を乗員の乗車
位置に応じ、特に乗員の顔面位置に応じて自動調
整することによつて、乗員の手を煩わせることな
く、空調効果の向上と共により快適な環境を実現
することができる車両用空気調和装置の風向自動
調整装置を提供することを目的としている。
[発明の構成] かかる目的を達成するためになされた本発明の
構成は、第1図に示す如く、 車両の空気調和装置に備えられ、空気吹出口
風向変更板の角度を上下左右に調整可能なアクチ
ユエータと、 当該車両における乗員を撮影した2次元画像に
基づくパターン認識によつて、車室内における乗
員の顔面の3次元位置を検出する検出手段と、 該検出された乗員の顔面の3次元位置に応じて
上記アクチユエータに駆動信号を出力し、当該
空気調和装置からの空気調和用空気の送風方向
を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする車両用空気調和装置の
風向自動調整装置を要旨としている。
[作用] 上記構成を有する本発明の車両用空気調和装置
の風向自動調整装置は、検出手段が、車両にお
ける乗員を撮影した2次元画像に基づくパターン
認識によつて、車室内における乗員の顔面の3次
元位置を検出する。そして制御手段が、その検
出された乗員の顔面の3次元位置に応じてアクチ
ユエータに駆動信号を出力すると、アクチユエ
ータは、空気吹出口風向変更板の角度を上下左
右に調整して空気調和装置からの空気調和用空
気の送風方向を制御する。
例えば、体格の違いにより同じ座席に座つた際
に顔面の位置が異なつた場合にでも、それぞれの
場合の乗員の顔面の3次元位置に応じて空気調和
用空気の送風方向を制御する。従つて、着座して
いるかどうかだけでなく、同じ座席を利用する体
格の異なる不特定多数の乗員に対して、車室内に
おける顔面の3次元位置に応じて最適な方向に自
動調整することができる。
そして、顔面の3次元位置に応じた最適な方向
とは、単に漠然とした顔面位置というのではな
く、顔面を構成する鼻や頬や顎といつた位置に応
じて調整できる。すなわち、乗員の顔面を構成す
る特定の領域に集中して空調空気を当てることが
できる。
一般に、人間は体表面のある特定の場所が他の
場所に比べて温度変化に敏感であることが知られ
ている。例えば、首筋付近は、額や頬に比べて冷
気をより感じ易い。そのため、首筋付近に集中し
て冷気を当ててやれば、車室内全体を漫然と冷や
すよりも、より少ないエネルギで乗員に対する冷
房効果を発揮することができる。
また、吹き出された風が目に直接当たると、逆
に不快感を与えることもあり、送風方向が目にな
らないような風向制御も可能である。特に座高が
低い人が着座した際には、他の人の設定では丁度
首筋に当たつていた吹出風が目付近に当たる場合
もあり、その場合は上下方向への調整を行い、目
付近を避けて最適な部位への送風が可能となる。
このように、より快適な環境を実現することがで
きる。
[実施例] 以下、本発明の車両用空気調和装置の風向自動
調整装置を実施例を挙げて図面と共に説明する。
尚、以下に述べる2つの実施例においては、運転
者の顔面位置に応じて運転席側のエアコン空気吹
出口を調整するものを例にとり説明する。
第2図は本発明第1実施例の風向自動調整装置
が搭載された車両のインストルメントパネル及び
座席の配置図である。図において1は運転者、2
は運転席、3は助手席、4はステアリングホイー
ル、5a,5b,6a、及び6bは図示しないエ
アコンの空気吹出口を示し、5a,5bは運転席
2側に空調用空気を送出するための空気吹出口、
6a,6bは助手席3側に空調用空気を送出する
ための空気吹出口である。また空気吹出口5a,
6aはインストルメントパネル中央部に、空気吹
出口5b,6bはインストルメントパネル右端
部、左端部に、夫々配置されている。次に7はエ
アコンスイツチや温度設定器が設けられたエアコ
ン操作部、8はカーラジオ、9はスピーカー、1
0はスピードメータ等が設けられた計器パネルで
あつて、計器パネル10には通常設置されている
計器類の他に、運転者1の顔面部の位置を検出す
るための発光部11と、画像検出部12及び13
が備えられている。また発光部11と画像検出部
12及び13は、これらの装置から運転者1の上
体位置が見通せるよう、つまりステアリングホイ
ール4に妨げられないように設置されており、図
から明らかな如く、発光部11は運転席2の左右
方向に対して中心位置に設置され、画像検出部1
2及び13は発光部11に対して左右対称位置に
設置されている。
次に第3図はエアコンの空気吹出口及びエアコ
ンユニツトの概略系統図である。図において15
はエアコンユニツトを示し、エアコンユニツト1
5は車室内・外の空気を導入して送風するブロワ
モータ16と、導入された空気を冷却させるエバ
ポレータ17と、エンジン冷却水により空気を加
熱するヒータコア18と、該ヒータコア18に導
入する空気量の割合を調整するエアミツクスダン
パ19とからなつている。そしてこのエアコンユ
ニツト15は上記エアコン操作部7に設けられた
エアコンスイツチや温度設定器等の操作によつて
動作され、空調用空気が各空気吹出口5a,5
b,6a,6bに送られることとなる。また各空
気吹出口5a,5b,,6a,6bには夫々風向
変更板21,22,23,24が設けられ、空調
用空気の送風方向を上下・左右に調整できるよう
されており、本実施例においては、運転者1の顔
面位置に応じて風向を自動調整することから、空
気吹出口5a及び5bに、風向変更板21及び2
2を夫々駆動するアクチユエータ31,32が設
けられている。尚、風向変更板としては空調用空
気の送風方向を上下・左右に調整することから、
風向変更板21及び22は、夫々風向を左右方向
に調整する変更板(第4図に示す21a及び22
a)と、上下方向に調整する変更板(第4図に示
す21b及び22b)とを有し、アクチユエータ
31及び32もまた、夫々左右方向の調整部(第
4図に示す31a及び32a)と、上下方向の調
整部(第4図に示す31b及び32b)とを有す
る。
次に第4図は本実施例の風向自動調整装置の全
体構成を示すブロツク図である。図において41
a,41b,42a,42bは夫々アクチユエー
タ31及び32の調整部31a,31b,32
a,32bに設けられ、各々の変更板21a,2
1b,22a,22bにより空調用空気の送風方
向を検出する風向センサ、44は車外の空気温度
を検出する外気温センサ、46は車室の空気温度
を検出する室温センサ、48は同じくエアコン操
作部7に設けられたエアコンスイツチ、50は制
御回路を示している。
図に示す如く本風向自動調整装置は、発光部1
1と、画像検出部12及び13と、アクチユエー
タ31及び32に備えられた調整部31a,31
b,32a,32bと、風向センサ41a,41
b,42a,42bと外気温センサ44と、室温
センサ46と、エアコンスイツチ48と、制御回
路50とからなり、画像検出部12及び13にて
得られた運転者1の上体を示す2つの2次元画像
から運転者1の顔面位置を検出し、検出された顔
面位置に応じて各空気吹出口からの風向を調整す
る。
また制御回路50は、図に示す如く、上記各装
置に信号を入・出力するためのA/D変換器や増
幅回路等を備えた入・出力部51、上記2つの2
次元画像から運転者1の顔面位置を検出する画像
処理及び風向調整処理を実行するCPU52、
CPU52にて演算処理実行の際に必要なデータ
が予め記憶されたROM53、同じく演算処理実
行の際に必要なデータが一時的に記憶される
RAM54、及び電源が常時供給されたバツクア
ツプRAM55を有すると共に、バツクアツプ
RAM55に常時電源を供給するためにバツテリ
56と直接接続された電源回路57と、上記バツ
クアツプRAM55以外の各部に電源を供給する
イグニツシヨンスイツチ58又はアクセサリスイ
ツチ59を介してバツテリ56に接続された電源
回路60とを備えている。
次にアクチユエータ31及び32の構造を、ア
クチユエータ31における左右方向の調整部31
aを例にとり説明する。第5図に示す如く、調整
部31aは、電動機と減速用の歯車が一体化され
たギヤードモータ71と、ギヤードモータ71の
回転軸に設けられたピニオン72と、ピニオン7
2と咬合し、ギヤードモータ71の回転運動を直
線運動に変換するラツク73が刻設されたギヤア
ダプタ74とからなり、このギヤアダプタ72の
直線運動は連結部材75を介して変更板21a後
端の取付部材76に伝達される。変更板21aは
支持部材77を中心として左右方向回動自在に空
気吹出口5aに取付けられていることから、取付
部材76の直線運動によつて左右方向の風向調整
ができるようになる。また風向センサ41aはギ
ヤアダプタ74に設置され、変更板21aによる
空調用空気の送風方向をラツク73とピニオン7
2との咬合位置(以下、実ラツク位置という。)
として検出するものであり、ポテンシヨメータか
らなる。
次に発光部11と画像検出部12及び13は、
前述の如く、計器パネル10の運転者1の上半身
が見通せる位置に設置されているのであるが、本
実施例においては、発光部11として赤外ストロ
ボを、画像検出部12及び13として2次元固体
撮像素子(以下、単に2次元CCDと呼ぶ。)を用
いることとし、夫々の構成を第6図及び第7図を
用いて説明する。
第6図は赤外ストロボを用いた発光部11の側
面図であつて、80は赤外発光体、81は赤外光
を運転者1に広く照射するためのレンズ、82は
赤外光を透過し可視光を通さない赤外フイルタ、
83はケース、84はレンズ81とフイルタ82
をケース83に固定するインナを表わし、本発光
部11の計器パネル10への取り付けは、ボルト
85とナツト86との螺合によつて行なわれる。
ここで上記フイルタ82は可視光を通さないため
のものであるが、これは赤外発光体80からの発
光スペクトルが必ずしも赤外領域のものだけでは
なく可視光領域のものも含まれることから、この
フイルタ82によつて例えば波長800nm以下の光
はカツトし、運転者に眩しさを感じさせないよう
にしているのである。
第7図は2次元CCDを用いた画像検出部12
(又は13)の側面図であつて、90はプリント
基板91に装着された2次元CCD、92ないし
96は2次元CCD90からの画像の読み出しを
制御する画像信号制御回路が装着されたプリント
基板、100は2次元CCD90上に画像を結ば
せる焦点距離fのレンズ101、2次元CCD9
0へ集光する光量を調節する液晶絞り素子10
2、2次元CCD90に集光される光の量を検出
するフオトトランンジスタ103が組込まれたマ
ウントアダプタを表わしている。また105は本
画像検出部12(又はは13)のケースであつ
て、フランジヤ106を介して、ボルト107及
びナツト108の螺合により計器パネル10に固
定されている。
ここで上記液晶絞り素子102の構造は、第8
図に示す如く、液晶層111と、液晶層111を
挟持する透明電極層112及び113と、互いに
直交する偏光面を有する偏光板層114及び11
5とからなつており、液晶層111と透明電極層
112及び113は、本液晶絞り素子102が光
量を5段階に調整できるよう、同心円状に夫々
a,b,c,d,eと区分されている。そして電
極層112及び113の各部、つまり112a―
113a,112b―113b,112c―11
3c,112d―113dには夫々同時に電源が
供給できるようにされており、フオトトランジス
タ103にて検出された光量に応じて、つまりフ
オトトランジスタ103に流れる電流に応じて上
記電極層の外側から112a―113a,112
b―113b,……の順に電圧が印加できるよう
にされている。従つて、各電極層に電源が印加さ
れていない場合には、液晶層111が透過光の偏
光面を90゜旋回させる性質を有することから、偏
光板層114を透過して単偏光となり外光は液晶
111によつて偏光面が90゜旋回され、もう一方
の偏光板層115を通過するようになるのである
が、電極層112及び113に電圧が印加される
と液晶層111は結晶の配列方向を変えることか
ら、偏光板層114を透過した後の単偏光の偏光
面は液晶層111によつて90゜旋回されることな
く、もう一方の偏光板層115に遮ぎられてしま
い、この液晶絞り素子102を透過する光量は著
しく減少することとなる。
故に画像検出部12及び13においては、レン
ズ101側へ透過される光量が上記液晶絞り素子
102によつて調整されるので、2次元CCD9
00全体へ集光される平均光量を一定に保つこと
ができるようになる。そしてこのように光量を調
整された光は、レンズ101によつて2次元
CCD90上に外部の像を結び、2次元CCD90
における各素子によつて量子化されて、各素子毎
に光量に応じた光電変換の後、電荷として蓄積さ
れる。尚、第8図においてイは液晶絞り素子10
2の平面図、ロはA―A線断面図を示している。
以上の如く構成された本風向自動調整装置にお
いては、制御回路50によつて第9図に示すごと
き制御プログラムに従つて処理が実行され、運転
者の顔面位置に応じて風向変更板が調整されて、
空調用空気の風向が調整される。図に示す如く、
まずステツプ200にて後述の画像処理及び風向
調整処理実行の際に用いられるレジスタやパラメ
ータ等をセツトする初期化の処理が実行され、次
ステツプ300にて運転者の顔面位置を3次元的
に検出する画像処理が実行される。そしてステツ
プ300にて運転者の顔面位置が3次元的に検出
されると続くステツプ400に移行し、その検出
された顔面位置に応じて各空気吹出口毎に風向調
整処理が実行され、空気吹出口から送出される空
調用空気が運転者の顔面方向に吹出されるよう制
御されるのである。尚、本制御処理は運転者がキ
ースイツチを操作し、第4図に示すイグニツシヨ
ンスイツチ58又はアクセサリスイツチ59が
ON状態にされた場合に処理が開始され、両スイ
ツチが共にOFF状態とされるまでの間は、ステ
ツプ300及びステツプ400の処理がくり返し
実行されることとなる。
以下、上記ステツプ300及びステツプ400
にて実行される画像処理及び風向調整処理につい
て詳しく説明する。
まずステツプ300に示す画像処理は、第10
図に示す制御プログラムに従つて実行される。
ステツプ301においては上記発光部11の赤
外発光体80を発光させる発光信号を出力すると
共に、画像検出部12及び13に検出された2次
元画像データを読み出すための同期信号が出力さ
れ、各画像検出部12及び13のプリント基板9
2ないし96上に装着された画像信号制御回路に
て各画素毎に画像信号が読み出される。
読くステツプ302においては上記読み出され
た画像信号を本制御回路20内に入力し、各画像
検出部12及び13の画像信号をRAM54内に
設けられた所定のエリア内に画像データRf及び
Lfとしてストアする処理がなされ、次ステツプ
303にて上記画像信号の入力が各画像検出部1
2及び13の全ての画素について行なわれたか否
かが判定される。そしてこのステツプ303にお
いては全ての画素について画像信号が入力される
までの間「ON」と判定され続け、ステツプ30
2及びステツプ303の処理がくり返し実行され
る。
次に全ての画素について画像信号が入力される
と、読くステツプ304に移行し、上記RAM5
4の所定エリア内にストアされた画像データRf
及びLfに対して2値化の処理が実行され、2値
化画像データRf′,Lf′を得る。ここで2値化の処
理とは、上記画像データRf及びLfが有する各々
の濃淡データを所定の判定レベルと大小比較し、
判定レベルよりも濃い部分については黒レベル
に、一方判定レベルよりも薄い部分については白
レベルに截然と分離する処理のことである。つま
り、第11図に示す如く、例えば画像検出部にて
検出され、RAM54内にストアされた画像デー
タがAに示す如き画像である場合に画像データの
2値化の処理を実行すると、Bに示す如き画像
Lf′(又はRf′)となる。尚この2値化画像は判定
レベルにより変化されるが、前述の液晶絞り素子
102によつて各画像検出部12及び13に透過
される光量が調整されていることから、図のよう
に運転者の顔が白レベルとなり背景が黒レベルと
なるように判定レベルを設定することは容易であ
る。
次にステツプ305においては上記ステツプ3
04の2値化の処理によつて得られた2つの2値
化画像データRf′,Lf′毎に、白レベル部の最大閉
部分を検出する処理、つまり運転者の顔面部分を
検出する処理がなされ、続くステツプ306に移
行する。
ステツプ306においては、上記検出された各
2値化画像データRf′,Lf′の白レベル最大閉部分
の面積中心を算出する処理がなされ、続くステツ
プ307にてこの面積中心を運転者顔面の特異点
として、画像検出部から特異点までの距離dをい
わゆる三角測量の原理を用いて算出する処理がな
される。
つまり、まずステツプ306にて第12図に示
す如く、2値化画像データRf′,Lf′毎に運転者の
顔面を示す最大閉部分Oの面積中心Pを算出する
処理がなされ、次ステツプ307にてこの面積中
心Pを運転者顔面部の特異点として、この面積中
心Pが求められた2つの画像データから次式 d=a×l/(Xl−Xr) により、画像検出部から運転者顔面部の特異点ま
での距離dが算出されるのである。尚、上記a,
l,Xr,Xlは第13図に示す如く、画像検出部
12又は13の2次元CCD90とレンズ101
間の距離a、各画像検出部12,13横方向(X
方向)の中心間の距離l、各画像検出部12,1
3毎に横方向の中心を基点とした面積中心(特異
点)Pの画像中心からのずれを示すX座標(Xr,
Xl)を夫々表わしている。またこの場合1/f
=1/a+1/dであり、a<<dとみなされる
ことから次式 d=f×l/(Xl−Xr) によつて距離dを求めることもできる。fは前述
した如くレンズ101の焦点距離である。
このようにして運転者の顔面部の特異点Pと画
像検出部との間の距離dが算出されると、つづく
ステツプ308において、この特異点Pの運転席
中心に対する左右方向(X方向)のずれXsを算
出する処理が、次式 Xs=Xl×d/a−l/2 を用いて実行される。尚この式においても前述の
距離d算出の場合と同様の理由から、 Xs=Xl×d/f−l/2 としてもよい。
次にステツプ309においては、上記算出され
た距離dとX座標Xs、及び第13図に示す特異
点位置の縦方向(Y方向)のずれご表わすY座標
Ysを、運転者顔面の特異点を3次元的に表わす
データ(d,Xs,Ys)としてバツクアツプ
RAM55の所定のエリア内にストアし、本画像
処理を終える。
次に前記ステツプ400に示した風向調整処理
は各空気吹出口毎に第14図に示す制御プログラ
ムに従つて実行されるものである。以下、空気吹
出口5aの風向調整を例にとり説明してゆくこと
とする。
処理が開始されると、まずステツプ401に
て、風向センサ41a及び41bにより検出され
た変更板21a及び21bの送風方向を示す実ラ
ツク位置Pa及びPb、室温センサ46により検出
された室温Tin、外気温センサ44により検出さ
れた外気温Tout、エアコンスイツチ48のON・
OFF信号等を読み込む処理が実行される。
続くステツプ402においてはエアコンスイツ
チ48がON状態であるか否かを判定する処理が
実行され、エアコンスイツチ48がON状態であ
れば本ステツプ402にて「YES」と判定され
て次ステツプ403に移行し、上記検出された室
温Tinと外気温Toutとの温度差|Tout―Tin|
が所定温度差△T以上か否かを判定する。そして
|Tout−Tin|>△Tの場合にはステツプ40
3にて「YES」と判定され、続くステツプ40
4に移行する。一方、ステツプ402又はステツ
プ403にて「NO」と判定された場合にはステ
ツプ405に移行してアクチユエータを基準位置
に駆動し、そのまま本風向調整処理を終える。
ここでステツプ405のアクチユエータを基準
位置に駆動する処理とは、エアコンが作動中でな
い場合には送風方向を運転者方向にする必要がな
く、また車室内・外の温度差が所定値以内の場合
には送風方向を運転者方向にしていると運転者に
不快感を与えてしまうといつた問題があることか
ら、基準となる送風方向を予め設定しておき、そ
の位置にアクチユエータを駆動するのである。ま
た上記ステツプ403にて用いられる車室内・外
の所定温度差△Tとしては予め所定の値を設定し
ておいてもよいが、運転者がエアコン作動時に設
定する設定温度に応じて温度差△Tを決定するよ
うにしてもよい。例えば設定温度と外気温との温
度差をパラメータとするマツプを用いて上記ステ
ツプ403に用いられる温度差△Tを設定するよ
うにしてもよい。
ステツプ404においては、前記画像処理にて
求められた運転者顔面の特異点位置(d,Xs,
Ys)に応じたアクチユエータの目標ラツク位置
(PaO,PbO)を算出する処理がなされる。これ
は、予め定められた2つのマツプからアクチユエ
ータに設けられた各調整部31a及び31bのラ
ツク位置を求めることによつて、空気吹出口21
からの空調用空気が運転者顔面の特異点方向に送
風されるよう、各調整部の目標ラツク位置を算出
する処理がなされるのである。尚右調整部31a
の目標ラツク位置Paoは運転者の特異点位置を表
わすdとXsとをパラメータとするマツプから、
調整31bの目標ラツク位置PboはdとYsとを
パラメータとするマツプから夫々求めることがで
きる。
続くステツプ406においては前記ステツプ4
01及びステツプ405にて求められた各調整部
の目標ラツク位置(Pao,Pbo)と実ラツク位置
(Pa,Pb)との差|Pa−Pao|,|Pb−Pbo|を
夫々算出し、それらの値が夫々設定値εa,εb以
上であるか否かを判定する。そして|Pa−Pao
|<εaであり、かつ|Pb−Pbo|<εbである場
合には、本ステツプ406にて「No」と判定し、
そのまま本風向調整処理を終える。一方|P−
Pao≧εaである場合、あるいは|Pb−Pbo|≧εb
である場合には、本ステツプ406にて「YES」
と判定し、続くステツプ407に移行する。
ステツプ407においては各調整部のラツク位
置を目標ラツク位置に調整すべくアクチユエータ
31の調整部31a及び31bに駆動信号を出力
し、空気吹出口5aから送出される空調用空気の
送風方向を調整する。そしてこの風向調整が終え
られると再び前述の画像処理に戻る。
以上説明した様に本実施例においては、まず画
像処理にて2つの2次元固体撮像素子から得られ
る顔面部分の面積中心の3次元位置を特異点とし
て検出し、次いで風向調整処理にてエアコンが作
動中であり、かつ車室内・外の温度差が所定温度
差以上の場合に特異点位置に応じて空調用空気の
送出方向を調整するようにしている。つまり、体
格の違いにより同じ運転席に座つた際に顔面の位
置が異なつた場合にでも、それぞれの場合の運転
者の特異点位置に応じて送風方向を制御する。こ
のように、同じ運転席を利用する体格の異なる不
特定多数の運転者に対して、顔面の特異点位置に
応じて最適な方向に自動調整することができる。
そして、顔面の特異点位置に応じた最適な方向
とは、単に漠然とした顔面位置というのではな
く、顔面を構成する鼻や頬や顎といつた位置に応
じて調整できる。すなわち、顔面の中心に向けて
送風することには限られず、運転者の顔面を構成
する特定の領域に集中して空調空気を当てること
ができる。例えば、首筋付近は、額や頬に比べて
冷気をより感じ易いため、首筋付近に集中して冷
気を当ててやれば、車室内全体を漫然と冷やすよ
りも、より少ないエネルギで運転者に対する冷房
効果を発揮することができる。
また、吹き出された風が目に直接当たると、逆
に不快感を与えることもあり、送風方向が目にな
らないような風向制御も可能である。このよう
に、空調効果の向上と共により快適な環境を実現
することができる。またエアコンが停止された
り、車室内・外の温度差が所定温度差内となつた
場合にはアクチユエータを基準位置に戻し、空調
用空気が運転者に直接送風されないようにしてい
る。従つて本実施例の風向自動調整装置によれば
運転者に対するエアコンの空調効果を向上するこ
とができるとともに、運転者が空気吹出口の変更
板角度を調整する必要もなくなる。尚本実施例に
おいて前述の検出手段に相当するものとして
は、制御回路50にて処理される第9図に示すス
テツプ300の画像処理と、その処理実行の際に
使用される発光部11、画像検出部12及び13
との組み合わせが挙げられ、制御手段に相当す
るものとしては、制御回路50にて処理される第
9図に示すステツプ400の風向調整処理が挙げ
られる。
ここで上記実施例において、画像処理及びミラ
ー角度調整処理の一連の処理はくり返し実行する
ものとしたが、第10図のステツプ306にて求
められる最大閉部分(顔面部分)の面積中心が移
動する許容範囲を予め設定しておき、現在調整さ
れている空調用空気の送風方向に対応する面積中
心に対して許容範囲を超えた場合にのみ次ステツ
プ307以後の処理を実行するようにし、それ以
外は単にステツプ301ないしステツプ306の
処理だけを行なうようにしてもよい。
また上記実施例においては制御対象となる空気
吹出口を運転席側の空気吹出口5a,5bとして
運転者の顔面位置方向にのみ空調用空気を送出す
るようにしているが、助手席側乗員に対しても同
様の制御を行なうことができる。この場合、空気
吹出口6a,6bにアクチユエータを設けると共
に、助手席側乗員の顔面位置を検出する検出手段
を設ける必要がある。
更に上記実施例においては運転者の特異点を検
出するために2個の2次元固体撮像素子を使用し
ているが、例えば2次元固体撮像素子1個と、超
音波送受信器を備え、2次元固体撮像素子にて検
出された2次元画像から乗員の鼻の位置を検出
し、その鼻の位置までの距離を超音波送受信器に
て検出するようにしてもよい。尚この場合鼻の位
置を検出するとしたのは、人間の顔面で最も突出
されているのが鼻であつて超音波送受信器にて検
出し易いことからである。この他にも、単に超音
波送受信器だけを使用して超音波ビームを走査さ
せることによつて乗員顔面部の3次元位置を検出
することもできる。
以上、説明した風向自動調整装置は、運転者の
顔面位置を検出するための2次元固体撮像素子や
超音波送受信器を、座席正面に取り付けたもので
あり、また風向を調整するためのアクチユエータ
にはギヤードモータを使用し風方向を検出するセ
ンサを取り付けたものを使用しているが、次に本
発明の第2実施例として、2次元固体撮像素子を
運転席の斜め前方に設けることによつて、2次元
固体撮像素子1個だけで運転者の顔面位置を検出
し、またアクチユエータのモータにステツピング
モータを使用したものを用いて風向変更板角度の
調整を実行するようにした風向自動調整装置を挙
げ説明する。
まず、本実施例においては2次元CCDを単に
1個だけ使用するものとしたことから、前述実施
例の画像検出部と発光部とを一体化した画像検出
器を使用し、運転者の乗車状態を左側面から検出
するように、第15図に示す如く助手席側斜め上
前方に本画像検出器511を設置した。
この画像検出器511は第16図イに示す如
く、画像検出部512を中心としてその周囲に複
数の発光部513が設置されている。そして第1
6図ロに示すA―A線端面図から明らかな如く、
画像検出部512はホルダ520内に接着剤等で
固定されたレンズ521と2次元固体撮像素子5
22とからなつており、検出された画像信号は前
記実施例と同様に画像信号制御回路が装着された
プリント基板523に出力される。また発光部5
13は前述の発光部11と同様に、赤外発光体5
25、レンズ526及びフイルタ527からなつ
ており、電源はプリント基板523を介して供給
されるように構成されている。尚上記第15図に
おいて501ないし504,505a,505
b,506a,506b、及び507ないし51
0は、前記第2図に示した1ないし4、5a,5
b,6a,6b、及び7ないし10と同様である
ので説明は省略する。
次に本実施例の風向自動調整装置の全体構成は
第17図に示す如く、画像検出器511と、空気
吹出口505a及び505bに設けられた風向変
更板の方向を調整するアクチユエータの調整部5
31a,531b,532a,532bと、エア
コンスイツチ548と、制御回路550とからな
る。また制御回路550は前記実施例と同様、入
出力部551と、CPU552と、ROM553
と、RAM554と、バツクアツプRAM555
と、バツテリ556に直接接続された電源回路5
57と、及びイグニツシヨンスイツチ558又は
アクセサリスイツチ559を介してバツテリ55
6に接続された電源回路560とから構成されて
いる。調整部531a,531b,532a、及
び532bの構造としては前記実施例の調整部3
1a,31b,32a、及び32bと殆んど同様
であるが、前述したようにギヤードモータの替わ
りとしてステツプモータが設けられており、風向
センサが設置されていない。
以下、本実施例の風向自動調整装置の動作を制
御回路550にて実行される制御プログラムに沿
つて説明する。尚、本実施例においても前記実施
例と同様に、運転者がキースイツチを操作し、イ
グニツシヨンキー551又はアクセサリスイツチ
552がON状態にされた場合に処理が開始さ
れ、両スイツチが共にOFF状態とされるまでの
間は第9図に示したように画像処理とミラー角度
調整処理がくり返し実行されるようになる。
画像処理は第18図に示すごとき制御プログラ
ムに従つて実行され、まずステツプ601にて発
光部513の赤外発光体525を発光させるため
の発光信号を出力すると共に、画像検出部512
に検出された2次元画像データを読み出すための
同期信号を画像信号制御回路が装着されたプリン
ト基板523に出力する処理がなされる。
次にステツプ602においては上記画像信号制
御回路にて読み出された画像信号を本制御回路5
50内に入力する処理がなされ、次ステツプ60
3にて画像検出部512の全ての画素について画
像信号入力処理が実行されたか否かが判定され
る。そして全ての画素について画像信号が入力さ
れるまでは本ステツプ603にて「NO」と判定
され、ステツプ602、ステツプ603の処理が
くり返し実行されることとなる。一方全ての画素
について画像信号が入力されるとステツプ603
にて「YES」と判定され、続くステツプ604
以降の画像処理が実行される。
ステツプ604においては、上記ステツプ60
2の画像信号入力処理にて得られた画像データを
修正、強調する処理がなされる。この処理は、い
わゆるエツヂ強調と呼ばれる処理であつて、例え
ば2次元CCDの縦・横に夫々3個、合計5個の
画素における中心画素の値を決定する処理を、2
次元CCD522における周縁の画素を除く全て
の画素について行なうことによつて実行すること
ができる。つまり第19図に示す縦・横3個合計
5個の画素における中心画素Poの値に、まず中
心画素P0ととなり合う4つの画素P1,P2,P3
P4の値を加え、次に中心画素P0の値の4倍の値
を引き、更にその値を4で割つたものを新しく中
心画素P0の値とする演算処理を、2次元CCD5
22の全領域にわたつて実行すればよい。
続くステツプ605においては、上記ステツプ
604にて修正・強調された画像データを所定の
レベルで2値化する処理が実行され、次ステツプ
606にてこの2値化画像データを細線化する処
理が実行される。ここでステツプ605にて実行
される2値化の処理は前述の実施例と同様であ
り、また続くステツプ606の細線化処理は2値
化画像データの黒線部分の中心を求めることによ
つて容易に実行できるものである。
従つて、例えばステツプ602及び603の処
理にて得られた画像データが第20図に示す如き
ものであれば、ステツプ604にて得られる画像
データは第21図に示す如く明暗が強調された画
像データとなり、続くステツプ605の2値化処
理実行後には、第22図に示す如き運転者等の輪
部だけが黒く残された2値化画像データが得ら
れ、更にステツプ606の細線化処理によつて第
23図に示す如き細線化画像データが得られるこ
ととなる。
このようにして細線化画像データがステツプ6
06にて得られると、続くステツプ607が実行
され、特異点の画像座標を検出する処理がなされ
る。ここで特異点としては運転者顔面部の最も突
出している部分である鼻の先端部分とすればよ
く、第23図に示す如く画像上部より運転者の顔
面部あたりを走行査してゆくとによつて特異点の
画像座標(Xt,Yt)を求めることができる。
次にステツプ608においては特異点の画像座
標(Xt,Yt)から特異点の3次元的位置を、運
転者の運転席に対する左右方向の移動はないもの
として算出し、本画像処理を終了する。つまり運
転席自体は前後方向にのし移動するものあつて左
右方向には移動しないことから、運転者も左右方
向には移動しないものと仮定して運転者の上下方
向(Y方向)及び前後方向(d方向)の移動のみ
を検出して特異点位置(d,O,Ys)を算出し、
バツクアツプRAM555内にこの算出データを
格納して、本画像処理を終えるのである。
次に本実施例の風向調整処理は第24図に示す
制御プログラムに従つて実行され、まずステツプ
701にてエアコンスイツチ548のON・OFF
信号が読み込まれ、続くステツプ702にてその
信号よりエアコンスイツチ548がONであるか
否かの判定を実行する。ここでエアコンスイツチ
548がONである場合には本ステツプ702に
て「YES」と判定され、続くステツプ703に
移行してタイマがON状態であるか否かを判定
し、一方エアコンスイツチ548がOFFである
場合にはステツプ702にて「NO」と判定され
ステツプ704に移行する。
ステツプ704においてはタイマをOFF状態
とする処理がなされ、続くステツプ705に移行
し、前述実施例のステツプ405と同様にアクチ
ユエータを基準位置に駆動する処理を実行してそ
のまま本風向調整処理を終える。
ステツプ703において上記したようにタイマ
がON状態であるか否かを判定するのであるが、
このタイマは、エアコンスイツチ548がON状
態となつてからの経過時間を計時するためのタイ
マであつて、エアコンスイツチ548がON操作
され始めてステツプ703の処理が実行された場
合には、前回のステツプ704の処理にてタイマ
は必らずOFF状態とされていることから本ステ
ツプ703にて「NO」と判定され、ステツプ7
06に移行する。そしてステツプ706において
はタイマをON状態とし、本風向調整処理を終え
る。
一方タイマがON状態の場合、例えばステツプ
706にてタイマがON操作された後、再びステ
ツプ703の処理が実行された場合には、本ステ
ツプ703にて「YES」と判定され、続くステ
ツプ707にてタイマからエアコンスイツチ54
8がON操作されてからの経過時間Tmを計時す
る。
ステツプ707にて経過時間Tmが計時される
と、続くステツプ708に移行し、その経過時間
Tmと予め定められた設定時間Tsとの大小比較を
実行する。ここでTm≧Tsの場合には本ステツプ
708にて「NO」と判定され、ステツプ705
に移行し、アクチユエータを基準位置に駆動して
本風向調整処理を終える。一方Tm<Tsの場合に
は本ステツプ708にて「YES」と判定され、
ステツプ709の処理に移行する。
ステツプ709においては、前述実施例のステ
ツプ404と同様、前記画像処理にて求められた
運転者の特異点位置に応じたアクチユエータの目
標ラツク位置(Pao,Pbo)を算出し、続くステ
ツプ710に移行する。
ステツプ710においてはバツクアツプRAM
55内に格納されているアクチユエータの実ラツ
ク位置(Pa,Pb)を読み込む処理を実行し、次
ステツプ711にてこの実ラツク位置(Pa,Pb)
と上記求められた目標ラツク位置(Pao,Pbo)
との差(△Pa,△Pb)を次式 △Pa=Pao−Pa △Pb=Pbo−Pb より算出する。
ステツプ711にて実ラツク位置と目標ラツク
位置との差(△Pa,△Pb)が算出されると続く
ステツプ712が実行され、アクチユエータの実
ラツク位置を目標ラツク位置に調整すべく、上記
求められた△Pa,△Pbだけステツピングモータ
を駆動する処理が実行される。そしてステツプ7
13に移行して、バツクアツプRAM555内の
実ラツク位置(Pa,Pb)の値を目標ラツク位置
(Pao+Pbo)の値に書き換え本風向調整処理を
終える。
以上説明したように、本実施例のバツクミラー
自動調整装置においては2次元固体撮像素子を1
個だけ使用して、運転者を側面からとらえると共
に、運転者の左右方向への移動はないものと仮定
することによつて運転者顔面部の特異点位置を検
出し、検出された特異点位置に応じてステツピン
グモータを用いた数値処理によつて風向変更板角
度を調整するようにしている。このためアクチユ
エータの各ラツク位置を検出する必要はなく、ポ
ジシヨンセンサが不要となる。また本実施例にお
いてはエアコンスイツチ548がON状態とされ
所定時間経過するまでの間、運転者方向に空調用
空気を送風するようにしていることから、車室
内・外の温度を検出するセンサも不要となる。
[発明の効果] 以上詳述した如く本発明の車両用空気調和装置
の風向自動調整装置においては、車両における乗
員を撮影した2次元画像に基づくパターン認識に
よつて、車室内における乗員の顔面の3次元位置
を検出する検出手段を備え、その乗員顔面の3次
元位置に応じて空気吹出口風向変更板の角度を上
下左右に調整し、空気調和装置からの空気調和用
空気の送風方向を制御している。
従つて、乗員が吹出口を調整することなく、同
じ座席を利用する体格の異なる不特定多数の乗員
に対して、車室内における顔面の3次元位置に応
じた最適方向に風向が自動調整される。例えば、
冷房時には、額や頬に比べて冷気をより感じ易い
首筋付近に集中して冷気を当てるように制御すれ
ば、車室内全体を漫然と冷やすよりも、より少な
いエネルギで乗員に対する冷房効果を発揮するこ
とができる。このように、空調効果の向上と共に
より快適な環境を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成図、第2図ないし第14
図は本発明の第1実施例を、第15図ないし第2
4図は本発明の第2実施例を夫々表わす図であつ
て、第2図は車室のインストルメントパネル及び
座席を示す斜視図、第3図は空気吹出口及びエア
コンユニツトの概略系統図、第4図は本風向自動
調整装置の全体構成を示すブロツク図、第5図は
アクチユエータの調整部及び風向変更板の構造を
示す説明図、第6図は発光部11の構成を示す部
分断面図、第7図は画像検出部12(又は13)
の構成を示す部分断面図、第8図は液晶絞り素子
102の構造を示し、イは平面図、ロはA―A線
断面図、第9図は制御回路50にて実行される制
御プログラムを示すフローチヤート、第10図は
第9図に示すフローチヤートの画像処理を表わす
フローチヤート、第11図は2値化処理を説明す
るための図であつて、Aは画像データ図、Bは2
値化画像データ図、第12図は特異点Pを説明す
る画像図、第13図は特異点位置座標算出を説明
する説明図、第14図は風向調整処理を表わすフ
ローチヤート、第15図は第2図と同様車室のイ
ンストルメントパネル及び座席を示す斜視図、第
16図は画像検出器511を表わし、イは平面
図、ロはA―A線端面図、第17図は風向自動調
整装置の全体構成を示すブロツク図、第18図は
制御回路550にて実行される制御プログラムの
うち画像処理を示すフローチヤート、第19図は
画像データ修正・強調処理を説明する2次元撮像
素子522及び画素を表わす説明図、第20図は
2次元撮像素子522にて検出された画像デー
タ、第21図は修正・強調処理後の画像データ、
第22図は2値化画像データ、第23図は細線化
画像データを夫々示す画像図、第24図は風向調
整処理を示すフローチヤートである。 5a,5b,6a,6b,505a,505
b,506a,506b…空気吹出口、11,5
13…発光部、12,13,512…画像検出
部、21,22…風向変更板、31,32…アク
チユエータ、31a,31b,32a,32b,
531a,531b,532a,532b…調整
部、41a,41b,42a,42b…風向セン
サ、50,550…制御回路、511…画像検出
器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 車両の空気調和装置に備えられ、空気吹出口
    風向変更板の角度を上下左右に調整可能なアクチ
    ユエータと、 当該車両における乗員を撮影した2次元画像に
    基づくパターン認識によつて、車室内における乗
    員の顔面の3次元位置を検出する検出手段と、 該検出された乗員の顔面の3次元位置に応じて
    上記アクチユエータに駆動信号を出力し、当該空
    気調和装置からの空気調和用空気の送風方向を制
    御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする車両用空気調和装置の
    風向自動調整装置。 2 上記制御手段が、空気調和装置作動後所定時
    間だけ空気調和用空気を乗員方向に送風するよう
    制御する特許請求の範囲第1項記載の車両用空気
    調和装置の風向自動調整装置。 3 上記制御手段が、当該車両の車室内・外の温
    度差を検出する温度差検出手段を有し、該検出さ
    れた温度差が所定の温度差となるまで空気調和装
    置空気を乗員方向に送風するよう制御する特許請
    求の範囲第1項記載の車両用空気調和装置の風向
    自動調整装置。 4 上記検出手段が、運転席正面に備えられた2
    個の2次元固体撮像素子を有する特許請求の範囲
    第1項ないし第3項いずれか記載の車両用空気調
    和装置の風向自動調整装置。 5 上記検出手段が、運転席正面に備えられた1
    個の2次元固体撮像素子と超音波送受信器を有す
    る特許請求の範囲第1項ないし第3項いずれか記
    載の車両用空気調和装置の風向自動調整装置。 6 上記検出手段が、運転席側面又は斜め前方に
    備えられた1個の2次元固体撮像素子を有する特
    許請求の範囲第1項ないし第3項いずれか記載の
    車両用空気調和装置の風向自動調整装置。
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