JPH0579056B2 - - Google Patents

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JPH0579056B2
JPH0579056B2 JP62238615A JP23861587A JPH0579056B2 JP H0579056 B2 JPH0579056 B2 JP H0579056B2 JP 62238615 A JP62238615 A JP 62238615A JP 23861587 A JP23861587 A JP 23861587A JP H0579056 B2 JPH0579056 B2 JP H0579056B2
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formula
chain
straight
carbon atoms
dicarboxylic acid
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JP62238615A
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Shimon Uiruherumu
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UIRI MEERAA
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Publication date
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Publication of JPH0579056B2 publication Critical patent/JPH0579056B2/ja
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  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はアミン成分がジシクロヘキシルアミン
である、ジカルボン酸ジアミドに関する。このジ
カルボン酸ジアミドは親油性溶媒に可溶性である
リチウム錯体を形成する。このジカルボン酸ジア
ミドは他のアルカリ金属イオン及びアルカリ土類
金属イオンに対する選択性と比較してリチウムイ
オンに対して高い選択性を有する。このジカルボ
ン酸ジアミドはリチウムイオンの濃度測定用のイ
オン選択膜のイオン選択成分として、そして更に
試験剤の成分、例えば液状媒体中のリチウムイオ
ンの測定用の試験ストリツプとして使用できる。 本発明の別の目的は新規なジカルボン酸ジアミ
ドの製造のための方法である。 多くの出版物には種々の陽イオンと親油性錯体
を形成しそして問題の陽イオンの濃度測定用のイ
オン選択膜として使用できるジカルボン酸ジアミ
ドが記載されている。この従来技術のジカルボン
酸ジアミドの中には、また他のアルカリ金属イオ
ンに対するよりリチウムイオンに対してより高い
選択性を有する対応する化合物が見出されてい
る。 ケミカルアブストラト、第102巻、第11号、
1985年3月18日、第539頁、アブストラクト番号
95269f、Yeda Research and Development Co.
には、リチウムイオンに対して若干の選択性を有
するジカルボン酸ジアミドが記載される。このジ
カルボン酸ジアミドのアミド形成性アミン成分は
二つのアルキル基の一つが置換されずそしてこの
二つのアルキル基の他のものがアルコキシ基、ア
シル基、エステル基又はアミド基で置換されるジ
アルキルアミンである。このジカルボン酸ジアミ
ドの親油性リチウム錯体はラツトの脳内に注入さ
れ、そしてこの投与を介して動物の皮質中のリチ
ウム比がこの動物への塩化リチウムの対応する投
与と比較してより高かつた。 体液中に見出されるべき最も重要な陽イオンの
濃度、即ちNa+、K+、Ca2+及び水素イオンの濃
度は通常にはこのイオンの測定用の対応するイオ
ン選択膜を備えた電極を使用することによつて臨
床検査室で測定される。これに対して、リチウム
イオンの濃度測定のための対応する試験は今日ま
で炎光分光光度計又は原子吸光分光法に用いて行
なつている。 血清中のリチウムイオンの濃度測定は躁鬱病に
なつた人がリチウムイオンの治療投与を受ける場
合に又はこの躁鬱病の発現を阻止するために人に
リチウムイオンを予防的に投与する場合に非常に
重大である。これに関してA.Amidsen及びM.
Schouの“Munch.,Med.Wochenschr.”117
(1975)1417の刊行物及びA.AmidsonのDan.
Mrd.Bull.,22(1075)277の刊行物が挙げられる。 血清中ではナトリウムイオンの濃度はリチウム
イオンの濃度よりずつと高い。リチウムイオンの
活性又は濃度の測定のためのイオン選択膜を備え
た電極は、電極が血清中のリチウムイオンの濃度
測定用として使用できるためには、他のアルカリ
金属イオン以上に、特にナトリウムイオン以上に
リチウムイオンに対して高い選択性を有しなけれ
ばならない。従つて血清のような体液中のリチウ
ムイオンの測定のためのイオン選択膜のイオン選
択成分はそのLi+/Na+選択性に関して高い要件
を満たさねばならない。更に、このリチウム選択
膜を備えた電極はE.m.F応答の十分な安定性を有
しなければならず、そして更にこの膜の寿命期間
は、リチウムイオンの濃度の測定のため使用した
時に血清又は全血液と膜が度々接触するならば十
分に長くなければならない。 他のアルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属
イオン以上にリチウムイオンに対して必要な高い
選択性を有する新規な錯体形成剤を供するために
ジカルボン酸の新規なジアミドを調製するために
既に広範囲な研究がなされている。更にまたこの
ジカルボン酸ジアミドがリチウムイオンの濃度測
定用のイオン選択膜のイオン選択成分として使用
できるかどうか決定するために試験が行なわれ
る。 ケミカルアブストラクト、第98巻、第3号、
1983年1月17日、第207頁、アブストラクト番号
13059Zには、リチウムイオン選択イオノフオア
(ionophores)が記載され、これはジカルボン酸
ジアミドでありそしてまた対応するモデル膜のイ
オン選択性が試験された。このジカルボン酸ジア
ミドのアミド形成性アミンはヘプチル基が脂肪族
エーテル、テトラヒドロフラン、エステル及びア
ミドからなる群から選択される置換基で置換でき
る置換ジ−ヘプチルアミンである。しかしなが
ら、このジカルボン酸ジアミドの最良でナトリウ
ムイオン以上にリチウムイオンに対して選択度係
数は僅か13であつた。これは前記のリチウム選択
成分を含有する対応の膜を液媒体中のリチウムイ
オンの測定のために使用する場合には完全に不十
分である。 ナトリウムイオン以上にリチウムイオンに対し
て選択性を有するジカルボン酸ジアミドをイオン
選択成分として含有するイオン選択膜を有する電
極はA.F.Zhukov,D.Erne,D.Awman,M.
Gu¨ggi,E.Pretsch及びW.SimonのAnalytica
Chimica Acta,131(1981)、第117−122頁、の
刊行物に記載される。この刊行物に記載されたジ
カルボン酸ジアミドの一つは下記の式Aを有する
ジシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジアミ
ドである:
【式】 そしてこの特定の化合物中で式
【式】 の基そしてまた式
【式】 の基は下記の構造を有する:
【式】 この刊行物のジカルボン酸ジアミドについて、
式Aの化合物はナトリウムイオン以上にリチウム
イオンに対して最も高い選択性を有した。式Aの
このシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジア
ミドの合成はD.Erne,D.Ammann,A.F.
Zhukov,F.Behm,E.Pretsch及びW.Simonの
Helv.Chem.Acta,65(1982)、第538〜545頁の刊
行物に記載される。 ヨーロツパ特許公告第0174572号には、シクロ
ヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジアミドである
二つの特定の化合物が記載され、そしてすべての
従来技術の化合物の中でこれらが他のアルカリ金
属イオン以上にリチウムイオンに対して最も高い
選択性を有した。この二つの化合物は前記の式A
に対応しそして式
【式】 を有する基は式Aの化合物に対して前に述べたも
のと同一の構造を有する。これと対護的に式
【式】 を有する基は二つの化合物の一つで、これは
【式】 を有する基でありそしてこれらの化合物の他のも
のは下記の構造
【式】 を有する基である。 イオン選択成分としてヨーロツパ特許公告第
0174572号に記載された二つのシクロヘキサン−
1,2−ジカルボン酸ジアミドの一つそして更に
可塑剤としてo−ニトロフエニル−n−オクチル
エーテルを含有するイオン選択膜はナトリウムイ
オン以上にリチウムイオンに対して高い選択性、
即ち−2.3という logKPot LiNa に対する数値を有する。前記の式Aと構造的に密
接に関連する化合物の対応する数値は僅かに−
1.0である。 イオン選択成分として前記のヨーロツパ特許公
告第0174572号に記載された二つのジカルボン酸
ジアミドの一つ及び更にかなり極性の可塑剤o−
ニトロフエニル−n−オクチルエーテルを含有す
るイオン選択膜は血清又は全血液のような生物学
的流体中のリチウムイオンの測定のため使用でき
る。しかしながら、この対応する膜はこれらが血
清又は全血液と度々接触する場合には数週の寿命
期間を有するのみである。可塑剤のかなり極性の
性質が試験溶液へ可塑剤の移行を引起こし可塑剤
の極性によりこの膜の寿命の短い期間を生ずると
思われる。しかしながら、極性のより少ない可塑
剤と組合わせて前記の二つのシクロヘキサン−
1,2−ジカルボン酸ジアミドを使用することに
よつて前記の欠陥を避ける試みは失敗で、その理
由は対応する膜がアルカリ金属イオン以上にリチ
ウムイオンに対して十分に高い選択性を有せず、
従つて対応する膜が生物学的流体中のリチウムイ
オンの測定に適さなかつたからである。 本発明の目的は他のアルカリ金属イオン以上に
リチウムイオンに対して高い選択性を有しそして
対応するイオン選択膜のイオン選択成分として使
用できる新規なジカルボン酸ジアミドを供するこ
とにある。この膜はこれが試験溶液、そして特に
また例えば、血清又は全血液のような生物学的流
体と接触する場合に寿命の長い期間を有すべきで
ある。 本発明の別の目的は前記のジカルボン酸ジアミ
ドの前記の新規なジカルボン酸ジアミドとリチウ
ム錯体の製法である。 本発明は更にリチウムイオンの濃度の測定のた
めのイオン選択膜及びイオン選択成分として前記
のジカルボン酸ジアミドを含有する、リチウムイ
オンの濃度を測定するための試験剤に関する。 新規なジカルボン酸ジアミドが必要な要件を満
たすこと、しかもこの新規なジカルボン酸ジアミ
ドが今日まで知られるリチウムイオンに対し最も
高い選択性を有する二つの従来技術の化合物、即
ちヨーロツパ特許公告第0174572号に記載される
二つのシクロヘキサンジカルボン酸ジアミドに構
造的に少しも密接に関連していないことが極めて
予想外に判つた。この新規なジカルボン酸ジアミ
ドが誘導されるジカルボン酸は7の炭素原子及び
2のエーテル酸素原子を含む脂肪族鎖を有するジ
カルボン酸である。 本発明の一目的は下記の式
【式】 (式中、基Rは互いに別個に水素原子、1〜20
炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基、2
〜20炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルケニル
基又は2〜20炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖ア
ルキニル基の意味を有する)を有する新規なジカ
ルボン酸ジアミドである。 式の前記の新規なジカルボン酸ジアミドはナ
トリウムイオン以上にリチウムイオンに対して非
常に高い選択性を有しそしてイオン選択成分とし
て式の前記のジカルボン酸ジアミドを使用して
血清又は全血液と度々接触したとしても長い寿命
期間を有するリチウム選択膜を製造できる。 式の好適な発明のジカルボン酸ジアミドにお
いて、基Rは互いに別個に水素原子又は1〜15炭
素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基、好ま
しくは1−8炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖ア
ルキル基の意味を有する。 更に式の好適なジカルボン酸ジアミドにおい
て、基Rの少なくとも二つは水素原子の意味を有
しそして好ましくは基Rの3〜6は水素原子の意
味を有する。好ましくは水素原子でない基Rは1
〜6炭素原子、例えば1〜4炭素原子を有する直
鎖又は分枝鎖アルキル基の意味を有する。 一般式に含まれる発明のジカルボン酸ジアミ
ドに対する特定例は下記の式から式を有する
化合物である。
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】 構造式から発明のジカルボン酸ジアミドにお
いて二つの酸アミド基のアミン成分がジシクロヘ
キシルアミンであることが判る。酸アミド形成性
アミンがジシクロヘキシルアミンでない対応の化
合物と比較して、他のアルカリ金属イオン以上に
リチウムイオンに対して式の前記の化合物の高
い選択性は少しも予期されるものではなかつた。 比較のためジカルボン酸が前記の式の発明の
化合物のジカルボン酸と同一の構造を有するジカ
ルボン酸ジアミドを試験した。しかしながら、比
較のための前記のジカルボン酸ジアミドにおいて
アミド形成性アミン成分はジシクロヘキシルアミ
ンではなく、メチル−ヘプチルアミンであつた。
それに応じて比較のため前記のジカルボン酸ジア
ミドは下記の式Bを有した:
【式】 式Bの化合物及び更にアミド形成性ジカルボン
酸が式、及びを有する発明のジカルボン酸
ジアミドのジカルボン酸部分に同一であるが、ア
ミド形成性アミン基がメチルペプチルアミンであ
るジカルボン酸ジアミドは前記のZhukov等の
Aualytica Chimica Acta,131(1981)第117〜
122頁の刊行物が開示している。前記の刊行物に
記載される従来技術化合物の最上のものは100以
上のアルカリ金属イオン以上にリチウムイオンに
対する選択度係数そして約1000以上のアルカリ土
類金属イオン以上にリチウムイオンに対する選択
度係数を有した。しかしながら、前記の化合物を
イオン選択膜のイオン選択成分として使用する場
合には、ナトリウムイオン以上にリチウムイオン
に対する選択度係数は前記の膜を生物学的流体中
のリチウムイオンの測定のために使用できるほど
十分に高くない。類似の組成物を有する膜では、
一方ではイオン選択成分として前記の刊行物に記
載された比較のための化合物B及び前記の式の
構造的に密接に関連した発明の化合物が使用され
た。前記の試験において logKPot LiNa の数値は従来技術の化合物Bに対して−1.2であ
りそして式の発明に対して−1.7であつた。 本発明の別の目的は式
【式】 の新規な発明のジカルボン酸ジアミドの製法であ
り、ここで基Rは前記の意味を有する。 この新規な方法によれば式
【式】 (式中基Rは式におけるものと同一の意味を
有する)のジオールは式
【化】 (式中Xは残余基である)を有する酸アミドで
エーテル化されて式のジカルボン酸ジアミドを
生ずるか、又は式を、有する前記のジオールは
【式】 (式中Xは脱離性基でありそしてR′は脂肪族、
シクロ脂肪族、芳香族又は複素環式基である)を
有するエステルでエーテル化されて式
【式】 を有するジカルボン酸エステルを生ずる。その後
に式の前記のエステルを式
【式】 を有するジシクロヘキシルアミンと直接反応させ
て式のジカルボン酸アミドを生ずるか、又は前
記のエステルを最初にケン化させそして活性ジカ
ルボン酸誘導体に変換させ、その後に式のジ
シクロヘキシルアミンと反応させて式のジカル
ボ酸ジアミドを生ずる。 前記の方法において、式の出発物質及び式
の出発物質の脱離性基Xは各々、前記の化合物が
式のジオール出発物質の二つの水酸基をエーテ
ル化することができるほど十分に式の対応す
る酢酸アミドのCH2基又は式の対応する酢酸エ
ステルのCH2基と活性化しなければならない。前
記の方法の実施に使用できる式の対応するエス
テル出発物質の例は例えばジアゾ酢酸エチルエス
テルのようなジアゾ−酢酸エステルである。 前記の式から式の発明のジカルボン酸ジア
ミドは出発物質として式の対応するジオールを
使用して前記の方法により製造される。 本発明の別の目的は式を有するジカルボン酸
ジアミドのリチウム錯体である。 更に式の好適化合物のリチウム錯体は式か
ら式を有する化合物のリチウム錯体と同様に製
造される。 前記のリチウム錯体のX線分析によりこの錯体
が1:1錯体であること、従つて1つのリチウム
イオンが式の錯体形成剤1モルと錯化すること
が判つた。 前記の式の錯体形成剤とLiNCSの錯体の結
晶構造を調べた。これによつて錯体形成剤の四つ
の酸素原子、即ち、二つのエーテル酸素原子及び
カルボン酸ジアミドの二つのカルボニル酸素原子
が僅かに変形した正方形のピラミツドのベースを
形成することが判明した。Li+陽イオンは前記の
ピラミツドのベースの上0.76オングストロームに
位置しそしてこのリチウム陽イオンにNCS−陰
イオンの窒素原子が結合する。更にこの錯体にお
いてリチウム陽イオンとカルボニル基の酸素原子
間の平均距離は1.94Åであり、一方リチウム陽イ
オンとエーテル基の酸素原子間の平均距離は2.16
Åである。 発明のリチウム化合物の結晶構造の前記の正確
な研究の後に、式の発明的錯体形成剤が前記の
Zhukov等の刊行物に開示された錯体形成剤より
ナトリウムイオン以上にリチウムイオンに対して
ずつと高い選択性を有し、その理由は式の発明
の化合物と従来技術化合物間の構造的差異が酸ア
ミドのアミン成分に見出されそしてこの酸アミド
のジカルボン酸部分の構造にはないためであるこ
とは極めて驚くべきである。この技術に精通する
人は結晶構造の研究からジカルボン酸ジアミドの
アミン成分がこの化合物のナトリウム選択性以上
にリチウムに関して重要な影響を有しないとむし
ろ結論むるであろう。しかしながら、式の発明
の化合物を式Bの従来技術化合物と比較すると、
反対のことが真実である(前に説明したことを参
照せよ)。 本発明の別の目的はイオン選択膜がイオン選択
成分として前記の式を有する発明のジカルボン
酸ジアミドを含むことを特徴とする、リチウムイ
オンの濃度測定のためのイオン選択膜である。 好適なイオン選択膜はイオン選択成分として前
記の好適なジカルボン酸ジアミドを含み、そのす
べては例えば式から式を有する特定の化合物
のように式に含まれる。 更に好適な発明のイオン選択膜はイオン選択成
分のための基質としてポリ(塩化ビニル)を含
む。 通常には更にこの発明のイオン選択膜は可塑剤
を含有する。好適な可塑剤は親油性可塑剤であ
り、特にジカルボン酸のエステルのような可塑剤
が好適である。 基質としてポリ(塩化ビニル)、イオン選択、
成分として式のジカルボン酸アミドそしてかな
り非極性の可塑剤ビス(1−ブチルペンチル)ア
ジペートを使用してイオン選択膜を製造し、これ
は血清、血漿及び全血液中のリチウムイオンの測
定に適しそしてこれは前記の適用分野で使用した
時に数ケ月の寿命期間を有した。 イオン選択成分として式の発明のジカルボン
酸ジアミド、基質としてポリ(塩化ビニル)そし
て更に可塑剤としてビス(1−ブチルペンチル)
アジペートを含有したイオン選択膜は通常には下
記の組成を有した: 膜の全重量に関して0.9〜5.0重量%の式のイ
オン選択成分、膜の全重量に関して64.9〜67.3重
量%のビス(1−ブチルペンチル)アジペートそ
して膜の全重量に関して31.5〜33.5重量%のポリ
(塩化ビニル)。 前記のイオン選択膜の特に好適なものは膜の全
重量に関して1.2から2.0重量%の式のイオン選
択ジカルボン酸ジアミドを含有する。 イオン選択成分として式の発明の化合物を含
有する膜及び比較のための膜のEMF−測定を、
下記の型式の電池を使用して実施した: Hg;Hg2Cl2,KCl(飽和)|3M KCl|試料溶
液‖イオン選択膜‖内部充填溶液、AgCl;Ag。 照合電極はE.Metzger,D.Amman,R.Asper,
W.Simon,のAnal.Chem.1986,58,第132〜135
頁の刊行物に既に記載されるように、二重接続飽
和カロメル電極であつた、この二重接続飽和カロ
メル電極は自由流動、自由拡散液体接続及び時間
当り1μlの流速を有する。これは詳細にはR.E.
Dohner,D.Wegmanu,W.E.Morf,及びW.
SimonのAnalytical Chemistry,1986,58,第
2585〜2589頁の刊行物に記載されている。 内部充填溶液はLiClの0.001モル溶液でありそ
して測定の実施及び結果の数学的評価について更
に詳細はE.Metzger等の前記の刊行物に開示され
ている。 一定したイオンバツクグランドを有する血清及
び試験溶液の検討を、下記の電池型式を使用して
ミニ電極で行なつた: Hg;Hg2Cl2,KCl(飽和)|1M NH4NO3|試
料溶液‖イオン選択膜‖内部充填溶液AgCl;
Ag。 前記のイオン選択ミニ電極は内側直径0.8mmを
有する垂直チヤネルを有するポリ(メチル−メタ
クリレート)の小電極ボデーを含んだ。このチヤ
ネルに試料溶液を頂部から注入した。試料を充填
したチヤネルをイオン選択膜の片側に接触させそ
してイオン選択膜の他の側を内部充填溶液と接触
させた。内部照合は塩化銀で被覆された銀ワイヤ
であつた。内部充填溶液は0.001M LiClプラス
0.14M NaClプラス0.5%寒天の溶液であつた。 前記の装置では外部照合電極はE.Metzger等の
前記の刊行物に記載されるように、従来のマクロ
電極であつたが、薄いガラスチツプを備えた。こ
の外部照合電極をイオン選択電極ボデーの試料チ
ヤネルの中に上から浸漬した。 試料溶液を小ガラスシリンジで注入してこの測
定後真空を適用することによつて下方へ移動させ
た。試料チヤネルの容積は0.1mlであつた。 試料を注入した後に、20秒間隔でEMF−値を
とることによつて4分間これを測定した。次の評
価のために少なくとも6回の数値の平均をとつ
た。 P.Anker;E.Wieland;D.Awmann;R.
Dohner;R.Asper及びW.SimonのAnal,Chem.
1981,53,1970に記載される方法によりこのイオ
ン選択膜を調製した。発明の膜ではイオン選択成
分として式の化合物を使用しそして比較のため
の膜では従来技術のイオン選択成分を使用した。
発明の膜及び比較のための膜の基質はポリ(塩化
ビニル)であり、そして任意にこの膜は可塑剤及
び更に既に前に言及した成分を含有した。 前記の電池型式を使用するマクロ電極でEMF
−測定を行なつた時に、このイオン選択膜をフイ
リツプス電極ボデー、IS560(N.V.Philips,
Eindhoven,Netherlands)に装着し、そして使
用前に内部充填溶液約2mlの中でこの電極を夜通
し調質した。 マクロ電極と前記のミニ電極と共にイオン選択
成分として式の発明の化合物を含有する発明の
イオン選択膜、並びにイオン選択成分として従来
技術のジカルボン酸ジアミドを含有するイオン選
択膜を用いて測定を行なつた。発明の膜及び比較
のための膜を用いて数値 logKPot LiNa が決定された。 本発明の別の目的は液体媒体中のリチウムイオ
ンの測定のための試験剤であり、この試験剤はこ
れが成分として式の発明のジカルボン酸ジアミ
ドを含むことを特徴とする。 イオン選択成分を含むイオンの濃度測定のため
の対応する試験ストリツプは既にヨーロツパ特許
公告第0153641号に記載されている。 この発明の試験剤は好ましくは重合体基質、例
えばポリ(塩化ビニル)中にイオン選択成分を含
有する。好ましくはこの試験剤は別の成分として
PH値の変更を指示する指示薬を含有する。例えば
この指示薬はその色彩の変更によりPHの変化を示
す周知の指示薬の一つでよい。 イオン選択成分として式の発明のジカルボン
酸ジアミドを含有する発明の試験剤を、リチウム
イオンを含有する液体媒体と接触させる時に、こ
の試験剤においてリチウムイオンと式の発明の
化合物の間に錯体が形成される。この錯体が形成
されると、更に試験剤中のPH値が変化しそしてPH
のこの変更はPH指示薬の対応する色彩変化により
指示される。 この発明の試験剤は例えば、試験ホイル、試験
リボン又は試験ストリツプでよい。 例えば対応する試験ストリツプのような、発明
の試験剤を使用して、リチウムイオンを液体媒
体、例えば体液中で容易にかつ迅速に検出でき
る。 下記の非限定例は式の発明の化合物の製法、
式の化合物のリチウム錯体の製法並びに発明の
化合物を含有するイオン選択膜を製造する工程を
例示する。更にこの例はEMF−測定の実施を例
示する。 例 1 N,N,N′,N′−テトラシクロヘキシル−5
−ブチル−5−エチル−3,7−ジオキサ−ア
ゼライン酸−ジアミドの製造 この化合物の前記の式を有する発明の化合物
である。 工程 A 5−ブチル−5−エチル−3,7−ジオキサ−
アゼライン酸−ジエチルエステルの製造 2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジ
オール(purum,Fluka AG,Buchs,スイス)
5.0g(31.2mモル)及びエチルジアゾアセテート
(purum,Fluka AG)6.5ml(62.4mモル)を乾
燥した塩化メチレンに加える。この溶液を通し窒
素を起泡させそして氷浴を使用して0〜5℃の温
度にこれを冷却した。注入筒を使用してボロン−
トリフルオリド−エチル−エーテレート
(pract.,Fluka AG)1mlを徐々に加えた。窒
素生成と共に激しい反応が見られた。 ボロン−トリフルオリド−エチル−エーテレー
トの全量を加えた後にこの溶液を室温で1時間か
きまぜ、そしてその後に11/2時間45℃の温度で
還流させた。次に溶媒を蒸発させた。シリカゲル
(Silicagel6,Fluka AG)上でフラツシユクロマ
トグラフイーにより残りの粗生成物を精製し、そ
して溶離媒体はヘキサン8部とエチルアセテート
2部の混合物であつた。 表記の名称の生成物6.08g(18.3mモル)が回
収され、従つて収量は理論収量の58.6%であつ
た。この液体のI.R.スペクトルは1755cm-1でピー
クを示した。 工程 B 5−ブチル−5−エチル−3,7−ジオキサ−
アゼライン酸の製造 5−ブチル−5−エチル−3,7−ジオキサ−
アゼライン酸ジエチルエステル6.08g(18.3mモ
ル)を、メタノール4部と水1部の混合物100ml
に溶解した。水酸化カリウム(purum,
Siegfried AG,Zofingen,スイス)306g(64m
モル)を加えそしてこの混合物を19時間80℃で還
流させた。 反応混合物を室温に冷却した後に、約1のPH値
に達するまで6モルの塩酸を加えた。その後に溶
媒を蒸発させそして残渣をアセトンで抽出した。
このアセトン溶液を硫酸マグネシウムで乾燥し、
その後に溶媒を真空下除去した。 収量は理論収量の95%以上に対応する約5g
(18mモル)であつた。 クロロホルム中でI.R.スペクトルは3500〜2500
cm-1の範囲内で広いピーク、及び1720cm-1でピー
クを示した。 工程 C 5−ブチル−5−エチル−3,7−ジオキサア
ゼライン酸ジクロリドの製造 5−ブチル−5−エチル−3,7−ジオキサア
ゼライン酸5.0g(18.1mモル)、チオニルクロリ
ド(purum,Fluka AG)5.2ml(72.4mモル)及
びN,N−ジメチルホルムアミド(puriss,p.a.,
Fluka)3滴をトルエン100mlに溶解し、そして
この物質を1時間100〜120℃の温度で還流させ
た。溶媒の蒸発後に0.08mmの圧力と205℃の温度
で真空下粗生成物を蒸留した。 収量は理論収量の71.6%に対応する4.06g
(13.0mモル)であつた。 I.R.スペクトルでは、前記の液体は1805cm-1
1750cm-1でピークを示した。 工程 D N,N,N′,N′−テトラシクロヘキシル−5
−ブチル−5−エチル−3,7−ジオキサ−ア
ゼライン酸−ジイミドの製造 ジシクロヘキシルアミン(puriss,p.a.,
Fluka AG)4.94g(27.2mモル)及びトリエチ
ルアミン(無水、Siegfried AG,Zofingen,ス
イス)2.73g(27.mモル)を塩化メチレン150ml
に溶解した。塩化メチレン20mlに溶解した5−ブ
チル−5−エチル−3,7−ジオキサ−アゼライ
ン酸ジクロリド4.06g(13.0mモル)を激しくか
きまぜた溶液に徐々に加えた。この混合物を室温
で18時間かきまぜ、そして次に水で数回洗浄し
た。 この塩化メチレン層を硫酸マグネシウムで乾燥
しそして溶媒を蒸発させた。粗生成物5.6g
(9.3mモル)を回収し、これは理論収量の71.5%
の収量に対応する。この粗生成物をFluka AGの
シリカゲル60.240gで充填したシリカゲルカラム
で精製した。選択された画分の収量は0.11g
(0.18mモル)で、理論収量に関して、1.4%の前
記の精製生成物の収量に対応する。 クロロホルム中でI.R.スペクトルは300cm-1
2930cm-1及び1630cm-1でピークを示した。CDCl3
中のNMR−スペクトル(1H−NMR)は示し
た: 0.81(t,3H,CH3CH2CH2CH2);0.88(t,
3H,CH3CH2);1.06−1.83(m,44H,シクロヘ
キシル環のCH2及び脂肪族鎖;2.40−2.47(m,
4H,NCHCH2);2.87−2.93(m,2H,NCH);
3.32(s,4H,CH2OCH2CO);3.50−3.57(m,
2H,NCH);4.02(s,4H,CH2OCH2CO)。 質量スペクトルは示した: 602(4,M+),381(10),380(37,M+−(CH2
CON(C6H112)),365(6),364(4,M+
(OCH2CON(C6H112))365(6),364(4,M+
−(OCH2CON(C6H112))、180(s,N(C6H11
),160(24),57(100,(CH23CH3),29(31,
CH2CH3)。 CDCl3中のNMRスペクトル(13C−NMR)は
示した: 7.7(q,CH3);14.2(q,CH3);23.6−31.4(m
ブチル−、エチル−及びシクロヘキシル−置換基
の24×CH3;41.2(s,C(CH24);56.0(d,2
×NCH(C5H10));57.3(d,2×NCH(C5
H10));73.4(t,2×CH2OCH2CO);74.2(t,
2×CH2OCH2CO);168.5(s,2×CO)。 分析結果は下記の通りであつた: C37H66N2O4に対する計算値;C=73.71,H=
11.03,N=4.65 実測値C=73.71,H=10.84,N=4.56 例 2 例1に記載された方法により式,,及び
を有する発明の化合物を製造した。式,及
びの化合物の製造のために出発物質として使用
したジオールはFluka AGスイスの製品でありそ
して式の化合物の製造のために出発物質として
使用したジオールは会社Aldrich,Steinheim,
西ドイツの対応する製品であつた。 前記の四つの生成物の化学分析を下記を示す: N,N,N′,N′−テトラシクロヘキシル−5,
5−ジメチル−3,7−ジオキサ−アゼライン
酸−ジアミド この生成物は前記の構造式を有する化合物で
ある。 式C33H58N2O4の化合物に対する計算値; C=72.53,H=10.70,N=5.13; 実測値 C=72.61,H=10.61,N=4.95 N,N,N′,N′−テトラシクロヘキシル−3,
7−ジオキサ−アゼライン酸ジアミド この生成物は前記の構造式を有する化合物で
ある。 式C31H54N2O4に対する計算値; C=71.77,H=10.49,N=5.40 実測値 C=71.74,H=10.55,N=5.31 N,N,N′,N′−テトラシクロヘキシル−4
−メチル−3,7−ジオキサアゼライン酸−ジ
アミド この生成物は前記の式を有する化合物であ
る。 分析は下記の結果を示した: 式C32H56N2O4の化合物に対する計算値: C=72.14,H=10.59,N=5.26 実測値 C=72.08,H=10.62,N=5.14 N,N,N′,N′−テトラシクロヘキシル−4
−イソプロピル−5,5−ジメチル−3,7−
ジオキサ−アゼライン酸−ジアミド この生成物は前記の構造式を有する化合物で
ある。 この分析は下記の結果を示した: 式C36H64N2O4に対する計算値: C=73.42,H=10.95,N=4.76 実測値 C=73.09,H=10.76,N=4.70 例 3 N,N,N′,N′−テトラシクロヘキシル−5,
5−ジメチル−3,7−ジオキサ−アゼライン
酸−ジアミドのリチウム錯体の製造 式LiNCSのロダン化リチウムと前記の構造式
を有する前記の発明の化合物のリチウム錯体を
製造した。 N,N,N′,N′−テトラシクロヘキシル−5,
5−ジメチル−3,7−ジオキサ−アゼライン酸
ジアミド300mg(0.55mモル)及びLiSCN
(pract.,Fluka AG)17.8g(0.27mモル)をエ
チルアセテート(puriss.,Fluka AG)4mlに溶
解した。その使用前にこのロダン化リチウムを高
真空下24時間乾燥した。一部蓋が開いたフラスコ
中にこの溶液を放置した。放置中針状結晶が沈殿
しそしてこの針状物を濾別した。 この結晶性生成物100mg(0.16mモル)を回収
し、これは理論収量の29.7%の収量に対応する。 クロロホルム中でI.R.スペクトル2080cm-1
1630cm-1でピークを示した。 化学分析は下記の結果を示した: 式C33H58N2O4,LiNCSの化合物に対する計算
値: C=66.74,H=9.56,N=6.87 実測値: C=66.89,H=9.64,N=6.95 例 4 生物学的流体中のリチウムイオンの定量測定の
ための膜の製造 前記のP.Anker等のAnal.Chem.1981,53,
1970,の刊行物に記載される方法でこの膜を製造
した。 使用したポリ(塩化ビニル)は現在Fluka
AG、スイスにより市販される、Lonza AG,
Visp.スイスにより製造される製品
“PVC5704hochmolekular”であつた。 すべての膜においてビス(1−ブチルペンチ
ル)アジペートを可塑剤として使用した。このエ
ステル可塑剤はFluka AGスイスから市販される
対応する製品purum p.a.であつた。 下記の膜を製造した: 膜1 成分 重量%の量 式の化合物 1.6 可塑剤 65.3 ポリ(塩化ビニル) 33.1 膜2 成分 重量%の量 式の化合物 1.7 可塑剤 65.3 ポリ(塩化ビニル) 33.0 膜3 成分 重量%の量 式の化合物 1.8 可塑剤 65.6 ポリ(塩化ビニル) 32.6 膜4 成分 重量%の量 式の化合物 1.8 可塑剤 65.7 ポリ(塩化ビニル) 32.5 膜5 成分 重量%の量 式の化合物 2.0 可塑剤 65.6 ポリ(塩化ビニル) 32.4 膜1,2,3,4及び5は発明の膜である。 更に同一のポリ(塩化ビニル)と同一の可塑剤
を使用して比較のための膜を製造した。しかしな
がら、比較のためのこの膜では、イオン選択成分
は前記の式Bの従来技術化合物であつた。 比較のための膜 成分 重量%の量 式Bの化合物 1.2 可塑剤 66.9 ポリ(塩化ビニル) 31.9 EMF−測定 石英再蒸留水と最高純度のクロリド塩を用いて
電位差測定のための電解液溶液を製造した。対応
する製品はFluka AG,Buchs,スイスの製品
purum p.a.又はpuriss.p.a.及びE.Merk,
Darmstadt、西ドイツの製品pro.analysisであつ
た。 使用した血清はMedico−Chemical Central
Laboratory,University Hospital,Zurich,ス
イスから得られた。炎光分光法又は原子吸光分光
法の何れかにより前記の血清中でナトリウムイオ
ン及びカリウムイオンの濃度並びにカルシウムイ
オン及びリチウムイオンの全含量を測定した。使
用した血清でこの工程により0.12mモル/のリ
チウムイオンの濃度が測定された。 0.05モルの塩化リチウムと0.135モルの塩化ナ
トリウムを含む少量の溶液を血清に加えることに
よつて発明の膜を用いてリチウムイオンの測定を
行なつた。リチウムイオン並びにナトリウムイオ
ンを含有する前記の少量の溶液の各添加後にこの
血清を短時間混合し、次に0.1ml容量試料を取出
しそしてこの容量試料のEMFを測定した。 マクロ電極、並び前記のミニ電極、即ち電極を
通して小さなチヤネルフロー、を用いてこの
EMFを測定した。EMFの更に詳細を本例の前に
既に明細書中で示した。 このEMF測定によれば例4に記載した発明の
膜1,2,3,4及び5はナトリウムイオン以上
にリチウムイオンに対して十分に高い選択性を有
し、このため血清試料中でリチウム濃度を臨床的
関心の濃度範囲内で測定できた。従つて、血清中
の前記の膜を用いて、ナトリウムイオンのずつと
高い濃度の存在で、即ち、当り0.14モルのナト
リウムイオンのバツクグランドで、当り0.7−
1.5mモルのリチウムイオンの範囲でリチウム濃
度を測定できた。 しかしながら、例4で同様に記載する比較のた
めの対応する膜はリチウムイオンに対して十分な
選択性を有せず、従つて前記のかなり高い濃度の
ナトリウムイオンが対応する試料溶液に存在する
時には前記の範囲内のリチウム濃度の測定はもは
や不可能であつた。 例4に記載した発明の膜1,2,3,4及び5
は血清試料中のリチウムイオンの定量測定に適し
ていた。測定した数値の安定性は良好でありそし
て更に応答時間は非常に短い。従つて前記の発明
の膜を用いてEMFの最終値は20〜30秒後に既に
到達した。従つて、前記の膜はずつと高い濃度の
ナトリウムイオンを含有する試料中のリチウムイ
オンの迅速なかつ正確な測定のために適してい
る。 この発明の膜を血清試料、並びに全血液中のリ
チウム濃度の測定のため度々かつ数ケ月の間使用
した。前記の期間中、老化問題は起こらず、即ち
前記の膜の性質は前記の期間中劣化しなかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 【式】 (式中、基Rは互いに別個に水素原子、1〜20
    炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基、2
    〜20炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルケニル
    基又は2〜20炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖ア
    ルキニル基の意味を有する)を有することを特徴
    とする、ジカルボン酸ジアミド。 2 基Rが互いに別個に水素原子、1〜15炭素原
    子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基、好ましく
    は1〜8炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキ
    ル基の意味を有することを特徴とする、特許請求
    の範囲第1項によるジカルボン酸ジアミド。 3 基Rの少なくとも二つが水素原子の意味を有
    しそして好ましくは基Rの3〜6が水素原子の意
    味を有することを特徴とする、特許請求の範囲第
    1項又は第2項によるジカルボン酸ジアミド。 4 下記の式から式 【式】【式】 【式】【式】 【式】 を有する化合物であることを特徴とする、特許請
    求の範囲第3項によるジカルボン酸ジアミド。 5 式 【式】 (式中、基Rは互いに別個に水素原子、1〜20
    炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基、2
    〜20炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルケニル
    基又は2〜20炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖ア
    ルキニル基の意味を有する)で表されるジカルボ
    ン酸ジアミドを有効成分とする錯体形成剤。 6 式 【式】 (式中、基Rは互いに別個に水素原子、1〜20
    炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基、2
    〜20炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルケニル
    基又は直鎖又は分枝鎖アルキニル基の意味を有す
    る)を有するジカルボン酸ジアミドの製法におい
    て、式 【式】 (式中、基Rは式におけるものと同一の意味
    を有する)のジオールが式 【式】 (式中、Xは脱離性基である)を有する酸アミ
    ドでエーテル化されて式のジカルボン酸ジアミ
    ドを生ずるか、又は式を有するジオールが式 【化】 (式中、Xは残余基でありそしてR′は脂肪族、
    シクロ脂肪族、芳香族又は複素環式基である)を
    有するエステルでエーテル化されて式 【式】 を有するジカルボン酸ジエステルを生じそしてこ
    のエステルが式 【式】 を有するジシクロヘキシルアミンと直接に反応し
    て式のジカルボン酸ジアミドを生ずるか、又は
    前記のエステルが最初にケン化されそして活性ジ
    カルボン酸誘導体に変換されその後に式のジ
    シクロヘキシルアミンと反応して式のジカルボ
    ン酸ジアミドを生ずることを特徴とする、ジカル
    ボン酸ジアミドの製法。 7 イオン選択成分として式 【式】 (式中、基Rは互いに別個に水素原子、1〜20
    炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基、2
    〜20炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルケニル
    基又は2〜20炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖ア
    ルキニル基の意味を有する)のジカルボン酸ジア
    ミドを含むことを特徴とする、リチウムイオンの
    濃度の測定のためのイオン選択膜。 8 イオン選択成分として、基Rが互いに別個に
    水素原子、1〜15炭素原子を有する直鎖又は分枝
    鎖アルキル基、好ましくは1〜8炭素原子を有す
    る直鎖又は分枝鎖アルキル基の意味を有するジカ
    ルボン酸ジアミドを含むことを特徴とする、特許
    請求の範囲第7項のイオン選択膜。 9 イオン選択成分として、基Rの少なくとも二
    つが水素原子の意味を有しそして好ましくは基R
    の3〜6が水素原子の意味を有するジカルボン酸
    ジアミドを含むことを特徴とする、特許請求の範
    囲第7項のイオン選択膜。 10 イオン選択成分として、下記の式から式
    【式】【式】 【式】【式】 【式】 を有するジカルボン酸ジアミドを含むことを特徴
    とする、特許請求の範囲第7項のイオン選択膜。 11 更にイオン選択成分のための基質としてポ
    リ(塩化ビニル)を含むことを特徴とする、特許
    請求の範囲第7、8、9又は10項のイオン選択
    膜。 12 基質としてポリ(塩化ビニル)そして可塑
    剤、このましくは例えばビス(1−ブチルペンチ
    ル)−アジペートのようなエステル可塑剤のよう
    な親油性可塑剤を含むことを特徴とする、特許請
    求の範囲第11項のイオン選択膜。 13 式 【式】 (式中、基Rは互いに別個に水素原子、1〜20
    炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基、2
    〜20炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルケニル
    基又は2〜20炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖ア
    ルキニル基の意味を有する)のジカルボン酸ジア
    ミドを含むことを特徴とする、液体媒体中のリチ
    ウムイオンの測定のための試験剤。 14 成分として基Rが互いに別個に水素原子、
    1〜15炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル
    基、好ましくは1〜8炭素原子を有する直鎖又は
    分枝鎖アルキル基の意味を有するジカルボン酸ジ
    アミドを含むことを特徴とする、特許請求の範囲
    第13項の試験剤。 15 成分として基Rの少なくとも二つが水素原
    子の意味を有しそして好ましくは基Rの3〜6が
    水素原子の意味を有するジカルボン酸ジアミドを
    含むことを特徴とする、特許請求の範囲第13項
    の試験剤。 16 成分として、下記の式から式 【式】【式】 【式】【式】 【式】 を有するジカルボン酸ジアミドを含むことを特徴
    とする、特許請求の範囲第13項の試験剤。 17 更に重合体物質の基質および好ましくは更
    にPH値の変更を示しそして好ましくはその色彩の
    変更によりPH値の変化を示す指示薬を含むことを
    特徴とする、特許請求の範囲第13、14、15
    又は16項の試験剤。
JP62238615A 1986-09-23 1987-09-22 ジカルボン酸ジアミド、その製法、イオン選択膜及びこれを含む試験手段並びにこのジカルボン酸ジアミドのリチウム錯体 Granted JPH01146850A (ja)

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