JPH0578394U - スクリュープレス式脱水機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 し渣や塵芥を連続的に脱水するためのスクリ
ュープレス式脱水機を提供する。 【構成】 周囲に多数の水抜き孔を有する外筒と、外周
にスクリュー羽根を有する回転自在な軸を備え、脱水対
象物の進行方向に向かって外筒と軸とスクリュー羽根と
で区画される容積を減少するスクリュープレス式脱水機
であって、外筒とスクリュー羽根とは、前記進行方向に
向かって等比率で縮径しており、スクリュー羽根は脱水
対象物の供給側でのみ軸支されており、脱水対象物の排
出口は前記外筒の延長上にあり、前記スクリュー軸の排
出端は円錐形をなすとともに、前記排出口は前記円錐形
の外周で縮径し、排出口の縮径部以降に直管部を有する
ことを特徴とするもの。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、し渣や塵芥などの含水固形物を連続的に圧搾脱水するスクリュー式 脱水機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来よりスクリュープレス式脱水機は汚泥の脱水に使用されており、その構造 は図２に示すようなものである。汚泥ホッパー１０の供給口１１と、脱水ケーキ 排出口１２との間に設けた円筒ろ材の外筒１３と外周にスクリュー羽根１４を有 するスクリュー軸１５とからなり、しかも外筒１３、スクリュー軸１５及びスク リュー羽根１４とで形成される空間容積を漸次縮小して、投入された汚泥をスク リュー軸１５の回転によって軸方向、即ち脱水ケーキ排出口１２方向に押し出し て圧搾し、汚泥より搾り出されたろ液を円筒ろ材の外筒１３より排出させ、脱水 ケーキを脱水ケーキ排出口１２より取り出すような構造、機能を有している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記した従来のスクリュープレス式脱水機をし渣や塵芥などの含水固 形物を脱水することに適用しようとしたら、次のような問題点があることが判明 した。即ち、汚泥に比してし渣や塵芥はスクリューによる搬送の抵抗が大きく、 排出口側に障害物があるときは、たちまち閉塞してしまうということであり、ま た障害物がないときは、脱水率の低下をきたすというものである。 本考案は上記欠点を解消して、し渣や塵芥をも連続的に閉塞することなしに脱水 し得るスクリュープレス式脱水機を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は周囲に多数の水抜き穴を有する外筒と、外周にスクリュー羽根を有す る回転自在な軸を備え、脱水対象物の進行方向に向かって外筒と軸とスクリュー 羽根とで区画される容積を減少するスクリュープレス式脱水機において、外筒と スクリュー羽根とは前進方向に向かって等比率で縮径しており、スクリュー軸は 脱水対象物の供給側でのみ軸支されており、脱水対象物の排出口は前記外筒の延 長上にあり、前記スクリュー軸の排出口端は円錐形をなすとともに、前記排出口 は前記円錐形の外周で縮径し、排出口の縮径部以降に直管部を有することを特徴 とするものである。

【０００５】

【実施例】

本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１は本考案の実施例の断面図である。図中１は外筒で、円筒部１−１とテーパ 部１−２とからなり、外筒１の後端部には供給口２を接続し、前端部には排出口 ３を直線的に設ける。そして外筒１はステンレス鋼のパンチングメタルで形成す る。外筒１内にはスクリュー４を回転自在に配設する。スクリュー４はスクリュ ー軸５の外周にスクリュー羽根６を固説したものであり、スクリュー羽根６の外 周部は前記外筒１のテーパ部１−２と同一のテーパとなるように形成する。更に スクリュー軸５の後端部側は軸受７で軸支し、且つ電動機８に連結する。スクリ ュー軸５の先端部５−１は円錐形に形成してあり、この先端部５−１は軸受で軸 支はしない。 更に、外筒１の排出口３に連続して排出筒９を設ける。この排出筒９はスクリ ュー軸５の先端部５−１の外周側にあり、先端部５−１とほぼ同一の傾斜を有す る縮径部９−１と、それに連続する直管部９−２とよりなる。 そして外筒１及びスクリュー４は排出口３が上側になるように傾斜して設置する 。

【０００６】 次に上記構成の作用について説明する。水とし渣の混合物は供給口から外筒１ 内へ供給する。この部分ではし渣は圧縮されずにスクリュー４によって搬送され るのみであるが、ここでは水は重力によりパンチングメタルの穴から外部へ排出 される。し渣がスクリュー４の先端部方向へ搬送されるに従い、スクリュー羽根 ６と外筒１とスクリュー軸５とで形成される空間の容積が小さくなるから、し渣 は圧縮されるようになり、ここで圧搾脱水が行われる。搾り出されたろ液はパン チングメタルの穴から外部へ排出される。そして外筒１の前端部から排出口３へ 排出されるのである。ここで、スクリュー軸５の先端部は円錐形をしており、し かも軸受等の障害物が無いため、圧搾されたし渣はスムーズに排出口３へ押し出 される。 又、外筒１とスクリュー４とは排出口３を上方にして傾斜して設置されているた め、特に重力による脱水機でのろ液の排出が速やかに行える。 前記した脱水機でし渣を脱水した結果のグラフを図２に示す。図２のグラフは 排出筒９の直管部９−２の長さを種々変えて、それによる脱水率の変化を示した ものである。 これによれば、直管部があるものと、それがないものとでは脱水率は明かに変 化するが、直管部の長さによる脱水率の変化はみられなかった。

【０００７】

【考案の効果】

本考案は上記構成としたから、圧搾脱水されたし渣が閉塞を起こすことなく、 スムーズに排出でき、しかも脱水率が向上したスクリュープレス式脱水機を得る ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の部分断面図である。

【図２】本考案の脱水機によりし渣の脱水をおこなった
結果を示すグラフである。

【図３】従来例の脱水機の断面図である。

【符号の説明】

１ 外筒 ２ 供給口 ３ 排出口 ４ スクリュー ５ スクリュー軸 ５−１ 先端部 ６ スクリュー羽根 ９ 排出筒 ９−１ 縮径部 ９−２ 直管部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 多数の水抜き穴を有する外筒と、外周に
   スクリュー羽根を有する回転自在な軸を備え、脱水対象
   物の進行方向に向かって外筒と軸とスクリュー羽根とで
   区画される容積を減少するスクリュープレス式脱水機に
   おいて、 外筒とスクリュー羽根とは前進方向に向かって等比率で
   縮径しており、スクリュー軸は脱水対象物の供給側での
   み軸支されており、脱水対象物の排出口は前記外筒の延
   長上にあり、 前記スクリュー軸の排出口端は円錐形をなすとともに、
   前記排出口は前記円錐形の外周で縮径し、排出口の縮径
   部以降に直管部を有することを特徴とするスクリュープ
   レス式脱水機。