JPS592956Y2 - スクリユ−プレス型脱水装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、用水、排水、その他の液体の清澄処理の際に
発生する汚泥、あるいはこれら汚泥に有機高分子凝集剤
その他の凝集剤を添加し、凝集させた凝集汚泥をスクリ
ュー羽根で連続的に圧搾脱水してろ液を絞り出し、著し
く含水率の低い脱水ケーキを生成することのできる円筒
型炉材の外筒と錐状筒型炉材の内筒からなるスクリュー
プレス型脱水機の改良に関するものである。

従来のスクリュープレスは、第１図に示されるように汚
泥ホッパー２′の汚泥供給口１′と、脱水ケーキ排出口
６′の間に設けた円筒型炉材の外筒３′と、外周にスク
リュー羽根４′を有するスクリュー軸５′とから成り、
しかも外筒３′、スクリュー軸５′及びスクリュー羽根
４′との環状間隙容積を適宜順次縮小して、汚泥供給口
１′に投入された汚泥をスクリュー軸５′の回転によっ
て軸方向、すなわち脱水ケーキ排出口６′方向に押出し
順次圧搾し、汚泥より絞り出されたろ液を円筒型炉材外
筒３′より排出させ脱水ケーキを脱水ケーキ排出口１よ
り取り出すようにした構造・機能を有している。

一般に汚泥の圧搾脱水において、炉材面積当りの固形物
量、すなわち固形物負荷量が小さい程脱水は容易になる
。

換言すれば一定の含水率の脱水ケーキを生成させる場合
、炉材面積を大きくして投入汚泥の厚さを薄くすればす
るほど短時間で脱水が終了し、また圧搾時間が一定であ
れば生成する脱水ケーキの含水率がより低下するなどと
いう傾向にある。

すなわち従来のスクリュープレスにおいて汚泥を脱水す
る場合、炉材が円筒型炉材の外筒３′だけであるので、
スクリュープレスに投入された汚泥の厚さはスクリュー
軸５′外面と円筒型炉材の外筒３′内面との間隙に相当
し、この間隙が大きいため一定の含水率の脱水ケーキを
得るには長時間装置内で圧搾脱水する必要があり、この
ため勢い円筒型が材の外筒３′とスクリュー羽根４′、
スクリュー軸５′を長くしたり、あるいはスクリュー軸
５′の回転速度を小さくして汚泥の滞留時間を長くしな
ければならず、従って円筒型炉材の外筒３′の直径に対
して長さが非常に長いもの、あるいはスクリュー軸５′
の回転速度を小さくしたものでは処理固形物量がすくな
くなるなどという欠点があった。

また装置が大きくなった場合、スクリュー軸５′外面と
円筒型炉材の外筒３′との間隙もそれに比例して大きく
なり、大きくなった分即ち、装置内での汚泥層が厚くな
った分だけ圧搾脱水に時間を多く必要とし、直径に対し
て長さがますます長くなるという欠点もある。

本考案は、これら従来のスクリュープレスにおける諸欠
点を有効に除去し得る汚泥脱水機を経済的に提供しよう
とすることを目的としたものである。

本考案は、汚泥の供給口とケーキ排出口とを有し、かつ
筒型炉材からなる外筒内に、スクリュー羽根を外周に有
する錐状スクリュー軸を回転自在に配備し、該スクリュ
ー軸の回転で汚泥を圧搾脱水しつつケーキ排出口から排
出するスクリュープレスにおいて、ケーキ排出口からみ
てスクリュー羽根の裏側に相当する部分を炉′材とし、
しかもスクリュー軸を中空筒にして、この部分にろ液排
出パイプを設けることによって汚泥供給口より投入され
た汚泥を圧搾脱水する際、従来のスクリュープレスと同
じように汚泥に含まれる水を円筒炉材より排出すると共
に、これ以外にスクリュー羽根裏側炉材からろ液案内導
出用の部材によってスクリュー軸中空部のろ液排出パイ
プを通してスクリュープレス型脱水機外へ排出すること
、あるいはこの中空部に真空圧を作用させてスクリュー
羽根裏側炉材より強制的に排出させることなどを特徴と
するスクリュープレス型脱水機である。

以下本考案の実施例を第２図〜第４図を参照して説明す
る。

第２図は錐状筒型が材の内部に真空圧を作用させない場
合の例で、汚泥供給口１のあるホッパー２を一端に備え
、他端にケーキ排出口６を有する筒型炉材の外筒３内に
スクリュー羽根４を外周に有する錐状のスクリュー軸５
を回転自在に配備し、スクリュー軸５は回転用シャフト
７を介して駆動装置８に連絡し、該スクリュー軸５の回
転で汚泥を圧搾脱水しつつケーキ排出口６から排出する
スクリュープレスにおいて、ケーキ排出口６からみてス
クリュー羽根４の裏側即ち汚泥供給口側の面に相当する
部分を炉材９にしてスクリュー羽根裏側炉材９とし、し
かもスクリュー軸５を中空にしてこの中空部にろ液排出
部材例えばパイプ１０を設け、汚泥の供給口より投入さ
れた汚泥を圧搾脱水する際、汚泥に含まれる水を円筒炉
材より排出すると共に、これ以外にスクリュー羽根裏側
炉材９よりスクリュー軸中空部のろ液排出パイプ１０を
通してスクリュープレス型脱水機外へ排出するようにな
っている。

該スクリュー羽根裏側炉材９にはスクリュー軸５の円周
−周当り一つ以上のろ液排出用チャンネル１１が設けら
れている。

このろ液排出用チャンネル１１は第４図Ａ。Ｂ、 Ｃに
詳細を示すがスクリュー軸５の回転にともなってろ液排
出用チャンネル１１も回転し、スクリュー羽根裏側炉材
９の下部にたまっているろ液（第４図Ａ）は一部筒型炉
材の外筒３より排出されるが、排出されないものはろ液
排出用チャンネル１１の回転によって回転方向にもちあ
げられ（くみあげられ）Ｐ液排出用チャンネル１１が水
平に近すき（第４図Ｂ）徐徐に中心方向に傾むく （第
４図Ｃ）と、スクリュー軸５に穿設されたろ液用穴１４
を通ってろ液排出パイプ１０内に流入しろ液排出口１０
′よりスクリュープレス外へ排出される。

一部のろ液はスクリュー軸５内壁下部よりろ液排出口１
０“より流出する。

なお、ろ液排出パイプ１０はスクリュー軸５の中空部内
中央に配備され、ろ液排出用パイプ固定サポート１２に
よって固定されている。

このように汚泥供給口１より投入された汚泥は、スクリ
ュー軸５の回転によって、ケーキ排出口６方向に、すな
わち、筒型炉材の外筒３、スクリュー軸５およびスクリ
ュー羽根４とで形成させる環状間隙の容積が順次縮小す
る部分に押込まれ、圧搾され、汚泥中に含まれる水をろ
液として筒型炉材の外筒３あるいはスクリュー羽根裏側
炉材９よりろ液排出口１０’、 １０″などにより排出
して、脱水しつつケーキ排出口６から極めて含水率の低
い脱水ケーキを得るようにしである。

第５図の具体例では前記スクリュー軸５の中空部を密閉
し、真空源例えば真空ポンプ１６によって真空圧を作用
させ、脱水排出するようにしたもので真空ポンプ１６に
よってスクリュー軸５の中空部を減圧状態にすると共に
、汚泥よりスクリュー羽根裏側ｊｆ材９を通して排出さ
れたろ液をろ液排出口１３より排出する作用を与えた実
施態様で、ろ液排出用パイプ１０のろ液排出口側に真空
ポンプ１６をとりつけろ液排出用パイプ１０より真空圧
を作用させてスクリュー軸５の中空部およびスクリュー
羽根裏側炉材９の内側を減圧状態にして、スクリュー羽
根裏側炉材９附近の汚泥に含まれる水を吸引して脱水す
る。

汚泥よりスクリュー羽根裏側炉材９を通して排出された
ろ液はろ液排出用チャンネル１１とろ液排出用パイプ１
０を通って真空ポンプ１６によってろ液排出口１３より
排出される。

また前記スクリュー軸５の中空部下部にたまったろ液は
ろ液吸引パイプ１５よりろ液排出用パイプ１０に吸引さ
れ、同じく真空ポンプ１６によってろ液排出口１３より
排出される。

なお前記ろ液排出用パイプ１０はろ液排出用バイブ固定
サポート１２によって固定されているため、直接真空ポ
ンプを結合させることができる。

しかして、汚泥の圧搾脱水において先にのべたように脱
水に要する時間が一定であれば、炉材面積当りの固形物
量が少なければ少ないほど脱水ケーキの含水率は低下す
るので、炉材として円筒型炉材の外筒３およびスクリュ
ー羽根裏側炉材９をもつため、炉材として円筒型炉材の
外筒だけの従来のスクリュープレス型脱水機にくらべ、
装置の大きさが同じでもスクリュー羽根裏側炉材骨だけ
濾過面積が大きく、裏をかえせば炉材面積当りの固形物
量が少なくなるため脱水ケーキの含水率が従来のものよ
り低下し、含水率の低いケーキを得ることができる。

この場合、スクリュープレス型脱水機においてスクリュ
ー羽根・４は、汚泥供給口１より投入された汚泥をケー
キ排出口６側に送る役目をしており、汚泥をケーキ排出
口６側に送る力はすべてケーキ排出口６側からみてスク
リュー羽根４の表側に加わる。

このためスクリュー羽根４の表側の表面はできるだけ汚
泥がスリップしやすいようになめらかにし、抵抗となる
ようなものをとりつけないようにし、スクリュー羽根４
の回転と共に汚泥が共まわりをする汚泥の共まわり現象
を予防している。

一方スクリュー羽根４の裏側は汚泥をケーキ排出口６側
に送る役目に関与しておらず、この部分に加わる力は汚
泥に加わった圧力を保持するだけである。

従ってスクリュー羽根４の裏側表面はできるだけなめら
かな方がよいが、表側表面はどなめらかさは要求されな
く、スクリュー羽根４の裏側だけを炉材にした場合には
表側がなめらかな面であるため、汚泥はスリップしやす
くほとんど汚泥の共まわり現象が発生しない。

なお汚泥を圧搾脱水する場合、汚泥に含まれる氷のうち
炉材面の水は圧力（ゲージ圧力）がＯになっている。

すなわち汚泥中の固形物が加えられた圧力を支持するた
め汚泥中に含まれる水の圧力は０になる。

このためが材外面より真空圧を作用させれば炉材面近く
の水は真空圧によって炉材より排出され、ケーキ含水率
が低下する傾向にある。

しかし従来のスクリュープレス型脱水機はスクリュー羽
根４が炉材でないためスクリュー羽根４内側より真空圧
を作用させることはできないのに反し、第５図例の実施
態様のようにスクリュー羽根裏側炉材９に真空ポンプ１
６よする液排出用パイプ１０、ろ液排出用チャンネル１
１．Ｐ洗用穴１４などを介して真空圧を作用させること
が可能であり、これによって従来のスクリュープレス型
脱水機より含水率の低い脱水ケーキを連続的に容易に生
成させることが可能である。

このように本考案は筒型炉材の外筒内にスクリュー羽根
を外周に有するスクリュー軸を回転自在に備え、該スク
リュー軸の回転で汚泥を圧搾脱水しつつケーキ排出口か
ら排出するスクリュープレス型脱水機において、ケーキ
排出口からみてスクリュー羽根の裏側に相当する部分を
炉材とし、しかもスクリュー軸を中空にして、この中空
部にろ液排出パイプを設けることによって汚泥の供給口
より投入された汚泥を圧搾脱水する際、汚泥に含まれる
水を円筒炉材より排出すると共に、これ以外にスクリュ
ー羽根裏側炉材よりスクリュー軸中空部のろ液排出パイ
プを通してスクリュープレス型脱水機外へ排出する、あ
るいはこの中空部、スクリュー羽根裏側炉材などに真空
圧を作用させ強制的に排出させるなどによって、従来の
スクリニープレス型脱水機とくらべ脱水ケーキの含水率
を著しく低下させることができ、従来のスクリュープレ
ス型脱水機の欠点を合理的に排除解決できる実用上の効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の縦断面図、第２図は本考案の実施例の
縦断面図、第３図は第２図Ｉ−Ｉ線における切断正面図
、第４図は作用状態を示す切断正面図、第５図は他の実
施例の縦断面図、第６図は第５図ＩＩ −ＩＩ線におけ
る切断面図である。 １・・・汚泥供給口、２・・・ホッパー ３・・・外筒
、４・・・スクリュー羽根、５・・・スクリュー軸、６
・・・ケーキ排出口、１・・・回転用シャフト、Ｂ・・
・駆動装置、９・・・スクリュー羽根裏側群、材、１０
・・・ろ液排出用パイプ、１１・・・ろ液排出用チャン
ネル、１２・・・パイプ固定サポート、１３．１０’、
１０”・・・Ｐ：液排出口、１４・・二″Ｐ液用穴、
１６・・・真空ポンプ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 汚泥供給口とケーキ排出口とを有する筒型炉材の外
   筒内にスクリュー羽根を外周に有するスクリュー軸を回
   転自在に配備し、該スクリュー軸の回転で汚泥を圧搾脱
   水しつつケーキ排出口から排出するスクリュープレス型
   脱水機において、前記スクリュー軸を中空筒とし、該中
   空筒内軸方向に上部開口を有するろ液排出部材を固定配
   備すると共に、前記スクリュー羽根の汚泥供給口側の面
   に炉材を張設し、該炉材にその炉材外周からろ液を前記
   ろ液排出部材へ案内するようにろ液案内導出部材をスク
   リュー羽根と一体に回転するように配設したスクリュー
   プレス型脱水装置。 ２ 前記スクリュー軸が、その中空部を真空ポンプに連
   絡され、ろ液を強制的に排出するようにしたものである
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の脱水装置。 ３ 前記が液案内導出部材が、スクリュー軸の中空筒内
   に突設されるチャンネルであって、前記ろ液排出部材の
   半径方向にスクリュー軸−周当り少なくとも一つ設けら
   れているものである実用新案登録請求の範囲第１項又は
   第２項記載の脱水装置。 ４ 前記ろ液排出部材が、スクリュー軸の中空部内中央
   に配設されるパイプであって、軸方向のほぼ全長にわた
   り開口を形成し固定サポートで固定されているものであ
   る実用新案登録請求の範囲第１項、第２項又は第３項記
   載の脱水装置。