JPH0578261A - 三置換スチリル化合物の製造方法 - Google Patents
三置換スチリル化合物の製造方法Info
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- JPH0578261A JPH0578261A JP2167391A JP2167391A JPH0578261A JP H0578261 A JPH0578261 A JP H0578261A JP 2167391 A JP2167391 A JP 2167391A JP 2167391 A JP2167391 A JP 2167391A JP H0578261 A JPH0578261 A JP H0578261A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】トリハロゲン化ベンゼンとビニル化合物をVIII
族の遷移金属化合物、トリアリールホスフィンおよび塩
基性物質の存在下に反応させることにより、三置換スチ
リル化合物を製造する方法を提供する。 【効果】本発明の製造方法により三置換スチリル化合物
を高収率、高純度で得ることができる。本発明の製造方
法により得られた該化合物は高純度であるので、電子写
真感光体の電荷輸送材として用いた場合、感光特性にお
いて高感度、残留電位の低下が達成できる。
族の遷移金属化合物、トリアリールホスフィンおよび塩
基性物質の存在下に反応させることにより、三置換スチ
リル化合物を製造する方法を提供する。 【効果】本発明の製造方法により三置換スチリル化合物
を高収率、高純度で得ることができる。本発明の製造方
法により得られた該化合物は高純度であるので、電子写
真感光体の電荷輸送材として用いた場合、感光特性にお
いて高感度、残留電位の低下が達成できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は三置換スチリル化合物の
製造方法に関する。詳しく述べると、電子写真感光体、
蛍光増白染料等に利用できるものであり、特に感度、耐
久性に優れた電子写真感光体用の素材として有用な三置
換スチリル化合物の製造方法に関するものである。
製造方法に関する。詳しく述べると、電子写真感光体、
蛍光増白染料等に利用できるものであり、特に感度、耐
久性に優れた電子写真感光体用の素材として有用な三置
換スチリル化合物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真方式を用いた複写機、プ
リンターの発展は目覚ましく、用途に応じて様々な形
態、種類の機種が開発され、それに対応してそれらに用
いられる感光体も多種多様のものが開発されつつある。
従来、電子写真感光体としては、その感度、耐久性の面
から無機化合物が主として用いられてきた。これらの無
機化合物としては、例えば酸化亜鉛、硫化カドミウム、
セレン等を挙げる事ができる。しかしながら、これらは
有害物質を使用している場合が多く、その廃棄が問題と
なり、公害をもたらす原因となる。又、感度の良好なセ
レンを用いる場合、蒸着法等により導電性基体上に薄膜
を形成する必要があり、生産性が劣り、コストアップの
原因となる。近年、無公害性の無機物感光体としてアモ
ルファスシリコンが注目され、その研究開発が進められ
ている。しかしながら、これらも感度については優れて
いるが、薄膜形成時において主にプラズマCVD法を用
いるため、その生産性は極めて劣っており、感光体コス
ト、ランニングコストとも大きなものとなっている。
リンターの発展は目覚ましく、用途に応じて様々な形
態、種類の機種が開発され、それに対応してそれらに用
いられる感光体も多種多様のものが開発されつつある。
従来、電子写真感光体としては、その感度、耐久性の面
から無機化合物が主として用いられてきた。これらの無
機化合物としては、例えば酸化亜鉛、硫化カドミウム、
セレン等を挙げる事ができる。しかしながら、これらは
有害物質を使用している場合が多く、その廃棄が問題と
なり、公害をもたらす原因となる。又、感度の良好なセ
レンを用いる場合、蒸着法等により導電性基体上に薄膜
を形成する必要があり、生産性が劣り、コストアップの
原因となる。近年、無公害性の無機物感光体としてアモ
ルファスシリコンが注目され、その研究開発が進められ
ている。しかしながら、これらも感度については優れて
いるが、薄膜形成時において主にプラズマCVD法を用
いるため、その生産性は極めて劣っており、感光体コス
ト、ランニングコストとも大きなものとなっている。
【0003】一方、有機感光体は、焼却が可能であり、
無公害の利点を有し、更に多くのものは塗工により薄膜
形成が可能で大量生産が容易である。それ故にコストが
大幅に低下でき、又、用途に応じて様々な形状を加工す
る事ができるという長所を有している。しかしながら、
有機感光体においては、その感度、耐久性に問題が残さ
れており、高感度、高耐久性の有機感光体の出現が強く
望まれている。有機感光体の感度向上の手段として様々
な方法が提案されているが、現在では電荷発生層と電荷
輸送層とに機能が分離した主に二層構造の機能分離型感
光体が主流となっている。例えば、露光により電荷発生
層で発生した電荷は、電荷輸送層に注入され、電荷輸送
層中を通って表面に輸送され、表面電荷を中和すること
により感光体表面に静電潜像が形成される。機能分離型
は単層型に比して発生した電荷が捕獲される可能性が小
さくなり、各層がそれぞれの機能を阻害される事なく、
効率良く電荷が感光体表面に輸送され得る(アメリカ特
許第2803541号)。
無公害の利点を有し、更に多くのものは塗工により薄膜
形成が可能で大量生産が容易である。それ故にコストが
大幅に低下でき、又、用途に応じて様々な形状を加工す
る事ができるという長所を有している。しかしながら、
有機感光体においては、その感度、耐久性に問題が残さ
れており、高感度、高耐久性の有機感光体の出現が強く
望まれている。有機感光体の感度向上の手段として様々
な方法が提案されているが、現在では電荷発生層と電荷
輸送層とに機能が分離した主に二層構造の機能分離型感
光体が主流となっている。例えば、露光により電荷発生
層で発生した電荷は、電荷輸送層に注入され、電荷輸送
層中を通って表面に輸送され、表面電荷を中和すること
により感光体表面に静電潜像が形成される。機能分離型
は単層型に比して発生した電荷が捕獲される可能性が小
さくなり、各層がそれぞれの機能を阻害される事なく、
効率良く電荷が感光体表面に輸送され得る(アメリカ特
許第2803541号)。
【0004】電荷発生層に用いられる有機電荷発生材と
しては、照射される光のエネルギーを吸収し、効率よく
電荷を発生する化合物が選択使用されており、例えば、
アゾ系顔料(特開昭54−14967号公報)、無金属
フタロシアニン顔料(特開昭60−143346号公
報)、金属フタロシアニン顔料(特開昭50−1653
8号公報)、スクエアリウム塩(特開昭53−2703
3号公報)等を挙げることができる。
しては、照射される光のエネルギーを吸収し、効率よく
電荷を発生する化合物が選択使用されており、例えば、
アゾ系顔料(特開昭54−14967号公報)、無金属
フタロシアニン顔料(特開昭60−143346号公
報)、金属フタロシアニン顔料(特開昭50−1653
8号公報)、スクエアリウム塩(特開昭53−2703
3号公報)等を挙げることができる。
【0005】電荷輸送層に用いられる電荷輸送材として
は、電荷発生層からの電荷の注入効率が大きく、更に電
荷輸送層内で電荷の移動度が大である化合物を選定する
必要がある。そのためには、イオン化ポテンシャルが小
さい化合物、ラジカルカチオンが発生しやすい化合物が
選ばれ、例えばトリアリールアミン誘導体(特開昭53
−47260号公報)、ヒドラゾン誘導体(特開昭57
−101844号公報)、オキサジアゾール誘導体(特
公昭34−5466号公報)、ピラゾリン誘導体(特公
昭52−4188号公報)、スチルベン誘導体(特開昭
58−198043号公報)、トリフェニルメタン誘導
体(特公昭45−555号公報)等が提案されている。
しかしながら、これらの電荷移動度は無機物に比較する
と小さく、感度もまだまだ満足できないものであり、更
に改良された材料が求められていた。
は、電荷発生層からの電荷の注入効率が大きく、更に電
荷輸送層内で電荷の移動度が大である化合物を選定する
必要がある。そのためには、イオン化ポテンシャルが小
さい化合物、ラジカルカチオンが発生しやすい化合物が
選ばれ、例えばトリアリールアミン誘導体(特開昭53
−47260号公報)、ヒドラゾン誘導体(特開昭57
−101844号公報)、オキサジアゾール誘導体(特
公昭34−5466号公報)、ピラゾリン誘導体(特公
昭52−4188号公報)、スチルベン誘導体(特開昭
58−198043号公報)、トリフェニルメタン誘導
体(特公昭45−555号公報)等が提案されている。
しかしながら、これらの電荷移動度は無機物に比較する
と小さく、感度もまだまだ満足できないものであり、更
に改良された材料が求められていた。
【0006】最近、本発明者らは電荷輸送材として上記
の欠点を解決した三置換スチリル化合物(特開平2−8
4657号公報)を見出し、高感度、高耐久性を達成し
た。置換スチリル化合物の製造方法としては、パラジウ
ム触媒、トリアリールホスフィンおよび塩基性物質の存
在下でハロゲン化合物とビニル化合物を反応させてスチ
リル化合物を製造するJ.Org.Chem.,37,
2320(1972)、特公昭62−37624号公
報、特公昭62−39626号公報等が知られている。
しかし、J.Org.Chem.,37,2320(1
972)、特公昭62−37624号公報に記載されて
いる方法は、いずれも二置換スチリル化合物の製造方法
であり、三置換スチリル化合物の製造に関しては何ら記
載されていない。また、三置換スチリル化合物の製造方
法は特公昭62−39626号公報に記載されている
が、ビニル化合物としては強い電子吸引性を示すp−ニ
トロフェニル基を有するもののみであり、特開平2−8
4657号公報に記載の三置換スチリル化合物のような
種々の置換基、特に強い電子供与性を示すp−ジアルキ
ル又はジアリールアミノ基を持つ化合物に関しては何ら
記載されていない。
の欠点を解決した三置換スチリル化合物(特開平2−8
4657号公報)を見出し、高感度、高耐久性を達成し
た。置換スチリル化合物の製造方法としては、パラジウ
ム触媒、トリアリールホスフィンおよび塩基性物質の存
在下でハロゲン化合物とビニル化合物を反応させてスチ
リル化合物を製造するJ.Org.Chem.,37,
2320(1972)、特公昭62−37624号公
報、特公昭62−39626号公報等が知られている。
しかし、J.Org.Chem.,37,2320(1
972)、特公昭62−37624号公報に記載されて
いる方法は、いずれも二置換スチリル化合物の製造方法
であり、三置換スチリル化合物の製造に関しては何ら記
載されていない。また、三置換スチリル化合物の製造方
法は特公昭62−39626号公報に記載されている
が、ビニル化合物としては強い電子吸引性を示すp−ニ
トロフェニル基を有するもののみであり、特開平2−8
4657号公報に記載の三置換スチリル化合物のような
種々の置換基、特に強い電子供与性を示すp−ジアルキ
ル又はジアリールアミノ基を持つ化合物に関しては何ら
記載されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記した特開平2−8
4657号公報に記載の三置換スチリル化合物の製造方
法は、強塩基性物質の存在下、ホスホン酸エステル化合
物とカルボニル化合物とのWittig反応を使用する
ため反応が激しく、反応制御が困難である。さらには三
置換スチリル化合物との分離が困難な不純物ができるた
め、高純度化にはカラムクロマトグラフィーによる分離
を必要とし、その結果三置換スチリル化合物は高価とな
る等の問題点がある。従って、本発明の目的は反応がお
だやかに進行し、目的とする三置換スチリル化合物を高
収率、高純度で得ることができ、さらに感光特性におい
ても高感度、残留電位の低下を達成することにある。
4657号公報に記載の三置換スチリル化合物の製造方
法は、強塩基性物質の存在下、ホスホン酸エステル化合
物とカルボニル化合物とのWittig反応を使用する
ため反応が激しく、反応制御が困難である。さらには三
置換スチリル化合物との分離が困難な不純物ができるた
め、高純度化にはカラムクロマトグラフィーによる分離
を必要とし、その結果三置換スチリル化合物は高価とな
る等の問題点がある。従って、本発明の目的は反応がお
だやかに進行し、目的とする三置換スチリル化合物を高
収率、高純度で得ることができ、さらに感光特性におい
ても高感度、残留電位の低下を達成することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決するため鋭意研究の結果、本発明を完成するに至
った。即ち、本発明の要旨は一般式(1)
を解決するため鋭意研究の結果、本発明を完成するに至
った。即ち、本発明の要旨は一般式(1)
【化4】 (式中、Xは同一もしくは相異なって、塩素原子、臭素
原子あるいはヨウ素原子を表す。)で示されるトリハロ
ゲン化ベンゼンと、一般式(2)
原子あるいはヨウ素原子を表す。)で示されるトリハロ
ゲン化ベンゼンと、一般式(2)
【化5】 (式中、R1 は水素原子、置換されていてもよい直鎖ま
たは分岐のアルキル基、置換されていてもよいアリール
基のいずれかを表し、R2 、R3 は同一もしくは相異な
って、水素原子、置換されていてもよい直鎖または分岐
のアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換
されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよい
複素環基のいずれかを表すか、あるいはR2 とR3 が隣
接する炭素原子とともに環を形成する。)で示されるビ
ニル化合物とをVIII族の遷移金属化合物、トリアリール
ホスフィンおよび塩基性物質の存在下で反応させること
を特徴とする、一般式(3)
たは分岐のアルキル基、置換されていてもよいアリール
基のいずれかを表し、R2 、R3 は同一もしくは相異な
って、水素原子、置換されていてもよい直鎖または分岐
のアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換
されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよい
複素環基のいずれかを表すか、あるいはR2 とR3 が隣
接する炭素原子とともに環を形成する。)で示されるビ
ニル化合物とをVIII族の遷移金属化合物、トリアリール
ホスフィンおよび塩基性物質の存在下で反応させること
を特徴とする、一般式(3)
【化6】 (式中、R1 、R2 、およびR3 は前記と同じ)で示さ
れる三置換スチリル化合物の製造方法に関する。
れる三置換スチリル化合物の製造方法に関する。
【0009】一般式(1)に関して、Xは塩素原子、臭
素原子あるいはヨウ素原子を表し、特に限定されるもの
ではないが、トリハロゲン化ベンゼンとして具体的には
例えばトリブロモベンゼン、トリクロロベンゼン、ジク
ロロヨードベンゼン等を用いるのが高い反応性の点から
好ましい。
素原子あるいはヨウ素原子を表し、特に限定されるもの
ではないが、トリハロゲン化ベンゼンとして具体的には
例えばトリブロモベンゼン、トリクロロベンゼン、ジク
ロロヨードベンゼン等を用いるのが高い反応性の点から
好ましい。
【0010】一般式(2)および(3)に関して、R1
で表される置換されていてもよい直鎖または分岐のアル
キル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル
基、n−ブチル基等、通常炭素数1〜4のものが挙げら
れ、置換されている場合としては通常、置換基はアルコ
キシ基等である。また、置換されていてもよいアリール
基としては、通常フェニル基、ナフチル基等が挙げら
れ、置換されている場合としては通常、置換基はアルキ
ル基等である。R1 は水素原子の他、これらのいずれで
もよく特に限定されるものではないが、製造が容易な点
から、水素原子が好ましい。
で表される置換されていてもよい直鎖または分岐のアル
キル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル
基、n−ブチル基等、通常炭素数1〜4のものが挙げら
れ、置換されている場合としては通常、置換基はアルコ
キシ基等である。また、置換されていてもよいアリール
基としては、通常フェニル基、ナフチル基等が挙げら
れ、置換されている場合としては通常、置換基はアルキ
ル基等である。R1 は水素原子の他、これらのいずれで
もよく特に限定されるものではないが、製造が容易な点
から、水素原子が好ましい。
【0011】一般式(2)および(3)に関して、R2
およびR3 で表される置換されていてもよい直鎖または
分岐のアルキル基としては、メチル基、エチル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基等、通常炭素数1〜4のもの
が挙げられ、置換されている場合としては通常、置換基
はハロゲン原子、メチル基、エチル基等のアルキル基、
メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、−NR4 R
5 (R4 、R5 は同一もしくは相異なって、メチル基、
エチル基等のアルキル基、メチル基、メトキシ基等によ
り置換されていてもよいアリール基を表す)で表される
アミノ基等が好ましい。置換されていてもよいアリール
基としては、通常フェニル基、ナフチル基等が挙げら
れ、置換されている場合の置換基は前記と同様である。
置換されていてもよいアルケニル基としては、通常スチ
リル基等が挙げられ、置換されている場合の置換基は前
記と同様である。また、置換されていてもよい複素環基
としては通常ピリジル基、カルバゾリル基等が挙げら
れ、置換されている場合の置換基は前記と同様である。
R2 およびR3 は水素原子の他、これらのいずれでもよ
く、またR2 とR3 が隣接する炭素原子とともに環を形
成してもよいが、製造が容易な点から水素原子、置換さ
れていてもよいアリール基、置換されていてもよいアル
ケニル基、置換されていてもよい複素環基が好ましい。
およびR3 で表される置換されていてもよい直鎖または
分岐のアルキル基としては、メチル基、エチル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基等、通常炭素数1〜4のもの
が挙げられ、置換されている場合としては通常、置換基
はハロゲン原子、メチル基、エチル基等のアルキル基、
メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、−NR4 R
5 (R4 、R5 は同一もしくは相異なって、メチル基、
エチル基等のアルキル基、メチル基、メトキシ基等によ
り置換されていてもよいアリール基を表す)で表される
アミノ基等が好ましい。置換されていてもよいアリール
基としては、通常フェニル基、ナフチル基等が挙げら
れ、置換されている場合の置換基は前記と同様である。
置換されていてもよいアルケニル基としては、通常スチ
リル基等が挙げられ、置換されている場合の置換基は前
記と同様である。また、置換されていてもよい複素環基
としては通常ピリジル基、カルバゾリル基等が挙げら
れ、置換されている場合の置換基は前記と同様である。
R2 およびR3 は水素原子の他、これらのいずれでもよ
く、またR2 とR3 が隣接する炭素原子とともに環を形
成してもよいが、製造が容易な点から水素原子、置換さ
れていてもよいアリール基、置換されていてもよいアル
ケニル基、置換されていてもよい複素環基が好ましい。
【0012】本発明に用いられるVIII族の遷移金属化合
物としては、コバルト金属、ニッケル金属、パラジウム
金属、ロジウム金属等の化合物を挙げることができる
が、特に塩化パラジウム、酢酸パラジウム、テトラキス
(トリフェニルホスフィン)パラジウム等のパラジウム
金属触媒が好ましい。使用する量は一般式(2)で示さ
れるビニル化合物1モルに対して、通常0.001〜
0.5モル、好ましくは0.005〜0.3モル、さら
に好ましくは0.01〜0.1モルである。0.5モル
を越えると不純物ができやすく、0.001モルより少
ないと反応が進みにくくなるので好ましくない。
物としては、コバルト金属、ニッケル金属、パラジウム
金属、ロジウム金属等の化合物を挙げることができる
が、特に塩化パラジウム、酢酸パラジウム、テトラキス
(トリフェニルホスフィン)パラジウム等のパラジウム
金属触媒が好ましい。使用する量は一般式(2)で示さ
れるビニル化合物1モルに対して、通常0.001〜
0.5モル、好ましくは0.005〜0.3モル、さら
に好ましくは0.01〜0.1モルである。0.5モル
を越えると不純物ができやすく、0.001モルより少
ないと反応が進みにくくなるので好ましくない。
【0013】本発明に用いられるトリアリールホスフィ
ンとしては、トリフェニルホスフィン、トリ−o−トリ
ルホスフィン、トリス(2,5−ジイソプロピルフェニ
ル)ホスフィン、トリス(2−メチル−5−t−ブチル
フェニル)ホスフィン等を挙げることができるが、特に
トリフェニルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン
が好ましい。使用する量はVIII族の遷移金属化合物1モ
ルに対して、通常0.1〜20モル、好ましくは0.5
〜10モル、さらに好ましくは1〜5モルである。20
モルを越えると不純物ができやすく、0.1モルより少
ないと反応が進みにくくなるので好ましくない。
ンとしては、トリフェニルホスフィン、トリ−o−トリ
ルホスフィン、トリス(2,5−ジイソプロピルフェニ
ル)ホスフィン、トリス(2−メチル−5−t−ブチル
フェニル)ホスフィン等を挙げることができるが、特に
トリフェニルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン
が好ましい。使用する量はVIII族の遷移金属化合物1モ
ルに対して、通常0.1〜20モル、好ましくは0.5
〜10モル、さらに好ましくは1〜5モルである。20
モルを越えると不純物ができやすく、0.1モルより少
ないと反応が進みにくくなるので好ましくない。
【0014】本発明に用いられる塩基性物質としては、
通常、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸カリウム、アミン類等を挙げることがで
きるが、特にトリエチルアミン、トリブチルアミン、テ
トラメチルエチレンジアミン等のアミン類が好ましい。
使用する量は発生するハロゲン化水素に対して当モルも
しくは過剰に使用する。
通常、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸カリウム、アミン類等を挙げることがで
きるが、特にトリエチルアミン、トリブチルアミン、テ
トラメチルエチレンジアミン等のアミン類が好ましい。
使用する量は発生するハロゲン化水素に対して当モルも
しくは過剰に使用する。
【0015】反応は無溶媒もしくはN,N−ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリ
ドン、ジオキサン、トルエン、キシレン等の溶媒中で行
うことができる。
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリ
ドン、ジオキサン、トルエン、キシレン等の溶媒中で行
うことができる。
【0016】反応温度は室温から200℃の範囲で行う
ことができる。反応温度が200℃よりも高い場合、一
般式(2)で示されるビニル化合物の重合が起こり、室
温よりも低いと反応に長時間を要するので好ましくな
い。反応時間は通常0.5〜30時間であり、反応終了
後、常法により例えば溶剤抽出、再結晶等による後処
理、精製を行うことにより三置換スチリル化合物を得る
ことができる。
ことができる。反応温度が200℃よりも高い場合、一
般式(2)で示されるビニル化合物の重合が起こり、室
温よりも低いと反応に長時間を要するので好ましくな
い。反応時間は通常0.5〜30時間であり、反応終了
後、常法により例えば溶剤抽出、再結晶等による後処
理、精製を行うことにより三置換スチリル化合物を得る
ことができる。
【0017】本発明の製造方法は反応がおだやかに進行
するため、高収率で三置換スチリル化合物を得ることが
できる。さらには、本発明の製造方法で得られる三置換
スチリル化合物は不純物が無く、再結晶のみで高純度に
なるため低価格とすることができる。
するため、高収率で三置換スチリル化合物を得ることが
できる。さらには、本発明の製造方法で得られる三置換
スチリル化合物は不純物が無く、再結晶のみで高純度に
なるため低価格とすることができる。
【0018】本発明の製造方法により得られた三置換ス
チリル化合物と前記した三置換スチリル化合物の製造方
法(特開平2−84657号公報)により得られた同一
の三置換スチリル化合物を電荷輸送材として使用し、感
光特性を比較すると、本発明の製造方法により得られた
三置換スチリル化合物の方が高感度となり残留電位も低
く抑えることができる。この原因として不純物による電
荷のトラップが無くなり、電荷が効率良く移動するため
と考えられる。
チリル化合物と前記した三置換スチリル化合物の製造方
法(特開平2−84657号公報)により得られた同一
の三置換スチリル化合物を電荷輸送材として使用し、感
光特性を比較すると、本発明の製造方法により得られた
三置換スチリル化合物の方が高感度となり残留電位も低
く抑えることができる。この原因として不純物による電
荷のトラップが無くなり、電荷が効率良く移動するため
と考えられる。
【0019】以下に本発明の製造方法により得られる三
置換スチリル化合物を具体的に挙げるが(化合物(7)
〜化合物(96))、本発明はこれらの化合物の製造方
法に限定されるものではない。
置換スチリル化合物を具体的に挙げるが(化合物(7)
〜化合物(96))、本発明はこれらの化合物の製造方
法に限定されるものではない。
【化7】
【0020】
【化8】
【0021】
【化9】
【0022】
【化10】
【0023】
【化11】
【0024】
【化12】
【0025】
【化13】
【0026】
【化14】
【0027】
【化15】
【0028】
【化16】
【0029】
【化17】
【0030】
【化18】
【0031】
【化19】
【0032】
【化20】
【0033】
【化21】
【0034】
【化22】
【0035】
【化23】
【0036】
【化24】
【0037】
【化25】
【0038】
【化26】
【0039】
【化27】
【0040】
【化28】
【0041】
【化29】
【0042】
【化30】
【0043】
【化31】
【0044】
【化32】
【0045】
【化33】
【0046】
【化34】
【0047】
【化35】
【0048】
【化36】
【0049】
【化37】
【0050】
【化38】
【0051】
【化39】
【0052】
【化40】
【0053】
【化41】
【0054】
【化42】
【0055】
【化43】
【0056】
【化44】
【0057】
【化45】
【0058】
【化46】
【0059】
【化47】
【0060】
【化48】
【0061】
【化49】
【0062】
【化50】
【0063】
【化51】
【0064】
【化52】
【0065】
【化53】
【0066】
【化54】
【0067】
【化55】
【0068】
【化56】
【0069】
【化57】
【0070】
【化58】
【0071】
【化59】
【0072】
【化60】
【0073】
【化61】
【0074】
【化62】
【0075】
【化63】
【0076】
【化64】
【0077】
【化65】
【0078】
【化66】
【0079】
【化67】
【0080】
【化68】
【0081】
【化69】
【0082】
【化70】
【0083】
【化71】
【0084】
【化72】
【0085】
【化73】
【0086】
【化74】
【0087】
【化75】
【0088】
【化76】
【0089】
【化77】
【0090】
【化78】
【0091】
【化79】
【0092】
【化80】
【0093】
【化81】
【0094】
【化82】
【0095】
【化83】
【0096】
【化84】
【0097】
【化85】
【0098】
【化86】
【0099】
【化87】
【0100】
【化88】
【0101】
【化89】
【0102】
【化90】
【0103】
【化91】
【0104】
【化92】
【0105】
【化93】
【0106】
【化94】
【0107】
【化95】
【0108】
【化96】
【0109】
【実施例】以下、実施例および試験例により本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何
ら限定されるものではない。 実施例−1 1,3,5,−トリス(β−(p−クロロスチリル))
ベンゼン 撹拌装置、冷却管、窒素導入管、温度計を備え付けた2
00ml4つ口フラスコに1,3,5−トリブロモベン
ゼン3.15g、p−クロロスチレン4.57g、トリ
−o−トリルホスフィン0.18g、酢酸パラジウム
0.07g、トリブチルアミン6.11g、N,N−ジ
メチルホルムアミド10gを入れて窒素ガスを吹き込
み、撹拌しながら125℃まで加熱し、4時間反応させ
た。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチル50mlを加
えた。その後、水50mlを加えてよく混合し、酢酸エ
チル層を分取した。この溶液を3回水洗し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した後、酢酸エチルを留去した。得られ
た黄色固体をクロロホルム/ヘキサン混合液で再結晶
し、淡黄色結晶4.39g(収率90%)を得た。
らに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何
ら限定されるものではない。 実施例−1 1,3,5,−トリス(β−(p−クロロスチリル))
ベンゼン 撹拌装置、冷却管、窒素導入管、温度計を備え付けた2
00ml4つ口フラスコに1,3,5−トリブロモベン
ゼン3.15g、p−クロロスチレン4.57g、トリ
−o−トリルホスフィン0.18g、酢酸パラジウム
0.07g、トリブチルアミン6.11g、N,N−ジ
メチルホルムアミド10gを入れて窒素ガスを吹き込
み、撹拌しながら125℃まで加熱し、4時間反応させ
た。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチル50mlを加
えた。その後、水50mlを加えてよく混合し、酢酸エ
チル層を分取した。この溶液を3回水洗し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した後、酢酸エチルを留去した。得られ
た黄色固体をクロロホルム/ヘキサン混合液で再結晶
し、淡黄色結晶4.39g(収率90%)を得た。
【0110】実施例−2 1,3,5,−トリス(β−(p−メトキシスチリ
ル))ベンゼン 撹拌装置、冷却管、窒素導入管、温度計を備え付けた2
00ml4つ口フラスコに1,3,5−トリブロモベン
ゼン3.15g、p−メトキシスチレン4.43g、ト
リ−o−トリルホスフィン0.18g、酢酸パラジウム
0.07g、トリブチルアミン6.11g、N−メチル
ピロリドン10gを入れて窒素ガスを吹き込み、撹拌し
ながら80℃まで加熱し、6時間反応させた。反応液を
室温まで冷却し、酢酸エチル50mlを加えた。その
後、水50mlを加えてよく混合し、酢酸エチル層を分
取した。この溶液を3回水洗し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した後、酢酸エチルを留去した。得られた黄色固体
をクロロホルム/エチルアルコール混合液で再結晶し、
淡黄色結晶4.17g(収率88%)を得た。
ル))ベンゼン 撹拌装置、冷却管、窒素導入管、温度計を備え付けた2
00ml4つ口フラスコに1,3,5−トリブロモベン
ゼン3.15g、p−メトキシスチレン4.43g、ト
リ−o−トリルホスフィン0.18g、酢酸パラジウム
0.07g、トリブチルアミン6.11g、N−メチル
ピロリドン10gを入れて窒素ガスを吹き込み、撹拌し
ながら80℃まで加熱し、6時間反応させた。反応液を
室温まで冷却し、酢酸エチル50mlを加えた。その
後、水50mlを加えてよく混合し、酢酸エチル層を分
取した。この溶液を3回水洗し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した後、酢酸エチルを留去した。得られた黄色固体
をクロロホルム/エチルアルコール混合液で再結晶し、
淡黄色結晶4.17g(収率88%)を得た。
【0111】実施例−3 1,2,4,−トリス(β−(p−メトキシスチリ
ル))ベンゼン 撹拌装置、冷却管、窒素導入管、温度計を備え付けた2
00ml4つ口フラスコに1,2,4−トリクロロベン
ゼン1.81g、p−メトキシスチレン4.43g、ト
リ−o−トリルホスフィン0.18g、酢酸パラジウム
0.07g、トリブチルアミン6.11g、N−メチル
ピロリドン10gを入れて窒素ガスを吹き込み、撹拌し
ながら150℃まで加熱し、10時間反応させた。反応
液を室温まで冷却し、酢酸エチル50mlを加えた。そ
の後、水50mlを加えてよく混合し、酢酸エチル層を
分取した。この溶液を3回水洗し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した後、酢酸エチルを留去した。得られた黄色固
体をクロロホルム/ヘキサン混合液で再結晶し、淡黄色
結晶4.03g(収率85%)を得た。
ル))ベンゼン 撹拌装置、冷却管、窒素導入管、温度計を備え付けた2
00ml4つ口フラスコに1,2,4−トリクロロベン
ゼン1.81g、p−メトキシスチレン4.43g、ト
リ−o−トリルホスフィン0.18g、酢酸パラジウム
0.07g、トリブチルアミン6.11g、N−メチル
ピロリドン10gを入れて窒素ガスを吹き込み、撹拌し
ながら150℃まで加熱し、10時間反応させた。反応
液を室温まで冷却し、酢酸エチル50mlを加えた。そ
の後、水50mlを加えてよく混合し、酢酸エチル層を
分取した。この溶液を3回水洗し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した後、酢酸エチルを留去した。得られた黄色固
体をクロロホルム/ヘキサン混合液で再結晶し、淡黄色
結晶4.03g(収率85%)を得た。
【0112】実施例−4 1,2,4,−トリス(β−(p−N,N−ジエチルア
ミノスチリル))ベンゼン 撹拌装置、冷却管、窒素導入管、温度計を備え付けた5
00ml4つ口フラスコに1,2,4−トリブロモベン
ゼン3.24g、p−N,N−ジエチルアミノスチレン
6.0g、トリ−o−トリルホスフィン0.18g、酢
酸パラジウム0.08g、トリブチルアミン6.30
g、N,N−ジメチルホルムアミド20gを入れて窒素
ガスを吹き込み、撹拌しながら100℃まで加熱し、1
時間反応させた。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチル
100mlを加えた。その後、水100mlを加えてよ
く混合し、酢酸エチル層を分取した。この溶液を3回水
洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、酢酸エチルを
留去した。得られた黄色固体をクロロホルム/イソプロ
ピルアルコール混合液で再結晶し、淡黄色結晶5.66
g(収率92%)を得た。
ミノスチリル))ベンゼン 撹拌装置、冷却管、窒素導入管、温度計を備え付けた5
00ml4つ口フラスコに1,2,4−トリブロモベン
ゼン3.24g、p−N,N−ジエチルアミノスチレン
6.0g、トリ−o−トリルホスフィン0.18g、酢
酸パラジウム0.08g、トリブチルアミン6.30
g、N,N−ジメチルホルムアミド20gを入れて窒素
ガスを吹き込み、撹拌しながら100℃まで加熱し、1
時間反応させた。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチル
100mlを加えた。その後、水100mlを加えてよ
く混合し、酢酸エチル層を分取した。この溶液を3回水
洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、酢酸エチルを
留去した。得られた黄色固体をクロロホルム/イソプロ
ピルアルコール混合液で再結晶し、淡黄色結晶5.66
g(収率92%)を得た。
【0113】実施例−5 1,2,4,−トリス(β−(p−N,N−ジフェニル
アミノスチリル))ベンゼン 撹拌装置、冷却管、窒素導入管、温度計を備え付けた5
00ml4つ口フラスコに1,2,4−トリブロモベン
ゼン3.24g、p−N,N−ジフェニルアミノスチレ
ン9.2g、トリ−o−トリルホスフィン0.18g、
酢酸パラジウム0.08g、トリブチルアミン6.30
g、N,N−ジメチルホルムアミド20gを入れて窒素
ガスを吹き込み、撹拌しながら100℃まで加熱し、1
時間反応させた。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチル
100mlを加えた。その後、水100mlを加えてよ
く混合し、酢酸エチル層を分取した。この溶液を3回水
洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、酢酸エチルを
留去した。得られた黄色固体をクロロホルム/イソプロ
ピルアルコール混合液で再結晶し、淡黄色結晶8.64
g(収率95%)を得た。
アミノスチリル))ベンゼン 撹拌装置、冷却管、窒素導入管、温度計を備え付けた5
00ml4つ口フラスコに1,2,4−トリブロモベン
ゼン3.24g、p−N,N−ジフェニルアミノスチレ
ン9.2g、トリ−o−トリルホスフィン0.18g、
酢酸パラジウム0.08g、トリブチルアミン6.30
g、N,N−ジメチルホルムアミド20gを入れて窒素
ガスを吹き込み、撹拌しながら100℃まで加熱し、1
時間反応させた。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチル
100mlを加えた。その後、水100mlを加えてよ
く混合し、酢酸エチル層を分取した。この溶液を3回水
洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、酢酸エチルを
留去した。得られた黄色固体をクロロホルム/イソプロ
ピルアルコール混合液で再結晶し、淡黄色結晶8.64
g(収率95%)を得た。
【0114】実施例−6 1,2,3,−トリス(β−(p−N,N−ジエチルア
ミノスチリル))ベンゼン 撹拌装置、冷却管、窒素導入管、温度計を備え付けた2
00ml4つ口フラスコに1,2−ジクロロ−3−ヨー
ドベンゼン1.41g、p−N,N−ジエチルアミノス
チレン3.0g、トリ−o−トリルホスフィン0.09
g、酢酸パラジウム0.04g、トリエチルアミン1.
72g、ジオキサン10gを入れて窒素ガスを吹き込
み、撹拌しながら95℃まで加熱し、15時間反応させ
た。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチル50mlを加
えた。その後、水50mlを加えてよく混合し、酢酸エ
チル層を分取した。この溶液を3回水洗し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した後、酢酸エチルを留去した。得られ
た黄色固体をクロロホルム/エチルアルコール混合液で
再結晶し、淡黄色結晶2.49g(収率81%)を得
た。
ミノスチリル))ベンゼン 撹拌装置、冷却管、窒素導入管、温度計を備え付けた2
00ml4つ口フラスコに1,2−ジクロロ−3−ヨー
ドベンゼン1.41g、p−N,N−ジエチルアミノス
チレン3.0g、トリ−o−トリルホスフィン0.09
g、酢酸パラジウム0.04g、トリエチルアミン1.
72g、ジオキサン10gを入れて窒素ガスを吹き込
み、撹拌しながら95℃まで加熱し、15時間反応させ
た。反応液を室温まで冷却し、酢酸エチル50mlを加
えた。その後、水50mlを加えてよく混合し、酢酸エ
チル層を分取した。この溶液を3回水洗し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した後、酢酸エチルを留去した。得られ
た黄色固体をクロロホルム/エチルアルコール混合液で
再結晶し、淡黄色結晶2.49g(収率81%)を得
た。
【0115】試験例−1 電荷発生材としてX型無金属フタロシアニン5g、ブチ
ラール樹脂(エスレックBM−2、積水化学株式会社
製)5gをシクロヘキサノン90mlに溶解し、ボール
ミル中で24時間混練した。得られた分散液をアルミ板
上にバーコーターにて乾燥後の膜厚が0.3μmになる
ように塗布して乾燥させ、電荷発生層を形成した。次
に、電荷輸送材として実施例−4で得られた1,2,4
−トリス(β−(p−N,N−ジエチルアミノスチリ
ル))ベンゼン5g、ポリカーボネート樹脂(レキサン
141−111、エンジニアリングプラスチック株式会
社製)5gをジオキサン90mlに溶解し、これを先に
形成した電荷発生層上にブレードコーターにて乾燥膜厚
が25μmになるように塗布して乾燥させ、電荷輸送層
を形成した。このようにして作製した電子写真感光体を
株式会社川口電気製作所静電複写紙試験装置EPA−8
100を用いて、−6.0kVのコロナ電圧で帯電させ
たところ、初期表面電位V0 は−810Vであった。暗
所にて5秒放置後の表面電位V5 は−790Vとなっ
た。次いで790nmの単色光を照射し、半減露光量E
1/2 を求めたところ、0.35μJ/cm2 であり、残留
電位VR は−6Vであった。
ラール樹脂(エスレックBM−2、積水化学株式会社
製)5gをシクロヘキサノン90mlに溶解し、ボール
ミル中で24時間混練した。得られた分散液をアルミ板
上にバーコーターにて乾燥後の膜厚が0.3μmになる
ように塗布して乾燥させ、電荷発生層を形成した。次
に、電荷輸送材として実施例−4で得られた1,2,4
−トリス(β−(p−N,N−ジエチルアミノスチリ
ル))ベンゼン5g、ポリカーボネート樹脂(レキサン
141−111、エンジニアリングプラスチック株式会
社製)5gをジオキサン90mlに溶解し、これを先に
形成した電荷発生層上にブレードコーターにて乾燥膜厚
が25μmになるように塗布して乾燥させ、電荷輸送層
を形成した。このようにして作製した電子写真感光体を
株式会社川口電気製作所静電複写紙試験装置EPA−8
100を用いて、−6.0kVのコロナ電圧で帯電させ
たところ、初期表面電位V0 は−810Vであった。暗
所にて5秒放置後の表面電位V5 は−790Vとなっ
た。次いで790nmの単色光を照射し、半減露光量E
1/2 を求めたところ、0.35μJ/cm2 であり、残留
電位VR は−6Vであった。
【0116】電荷輸送材として実施例−4で得られた
1,2,4−トリス(β−(p−N,N−ジエチルアミ
ノスチリル))ベンゼンの代わりに、前記の製造方法
(特開平2−84657号公報)により得られた同一の
1,2,4−トリス(β−(p−N,N−ジエチルアミ
ノスチリル))ベンゼンを使用した以外は、上記と同様
に電子写真感光体を作製し、性能評価を行った。その結
果、V0 、V5 、E1/2 、VR はそれぞれ−790V、
−720V、0.42μJ/cm2 、−18Vであった。
1,2,4−トリス(β−(p−N,N−ジエチルアミ
ノスチリル))ベンゼンの代わりに、前記の製造方法
(特開平2−84657号公報)により得られた同一の
1,2,4−トリス(β−(p−N,N−ジエチルアミ
ノスチリル))ベンゼンを使用した以外は、上記と同様
に電子写真感光体を作製し、性能評価を行った。その結
果、V0 、V5 、E1/2 、VR はそれぞれ−790V、
−720V、0.42μJ/cm2 、−18Vであった。
【0117】試験例−2 電荷輸送材として実施例−4で得られた1,2,4−ト
リス(β−(p−N,N−ジエチルアミノスチリル))
ベンゼンの代わりに、実施例−5で得られた1,2,4
−トリス(β−(p−N,N−ジフェニルアミノスチリ
ル))ベンゼンを使用した以外は、試験例−1と同様に
電子写真感光体を作製し、性能評価を行った。その結
果、V0 、V5 、E1/2 、VR はそれぞれ−850V、
−825V、0.30μJ/cm2 、−5Vであった。
リス(β−(p−N,N−ジエチルアミノスチリル))
ベンゼンの代わりに、実施例−5で得られた1,2,4
−トリス(β−(p−N,N−ジフェニルアミノスチリ
ル))ベンゼンを使用した以外は、試験例−1と同様に
電子写真感光体を作製し、性能評価を行った。その結
果、V0 、V5 、E1/2 、VR はそれぞれ−850V、
−825V、0.30μJ/cm2 、−5Vであった。
【0118】電荷輸送材として実施例−5で得られた
1,2,4−トリス(β−(p−N,N−ジフェニルア
ミノスチリル))ベンゼンの代わりに、前記の製造方法
(特開平2−84657号公報)により得られた同一の
1,2,4−トリス(β−(p−N,N−ジフェニルア
ミノスチリル))ベンゼンを使用した以外は、上記と同
様に電子写真感光体を作製し、性能評価を行った。その
結果V0、V5 、E1/2 、VR はそれぞれ−805V、
−740V、0.38μJ/cm2 、−12Vであった。
1,2,4−トリス(β−(p−N,N−ジフェニルア
ミノスチリル))ベンゼンの代わりに、前記の製造方法
(特開平2−84657号公報)により得られた同一の
1,2,4−トリス(β−(p−N,N−ジフェニルア
ミノスチリル))ベンゼンを使用した以外は、上記と同
様に電子写真感光体を作製し、性能評価を行った。その
結果V0、V5 、E1/2 、VR はそれぞれ−805V、
−740V、0.38μJ/cm2 、−12Vであった。
【0119】
【発明の効果】本発明の製造方法は以上述べたように反
応がおだやかに進行し、目的とする三置換スチリル化合
物を高収率、高純度で得ることができた。さらには感光
特性においても高感度、残留電位の低下が達成できた。
応がおだやかに進行し、目的とする三置換スチリル化合
物を高収率、高純度で得ることができた。さらには感光
特性においても高感度、残留電位の低下が達成できた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 17/28 25/24 9280−4H 41/30 43/215 8619−4H 209/68 211/50 6917−4H 211/54 6917−4H 211/57 6917−4H C07D 209/80 9283−4C 213/127 6701−4C // C07B 61/00 300
Claims (1)
- 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (式中、Xは同一もしくは相異なって、塩素原子、臭素
原子あるいはヨウ素原子を表す。)で示されるトリハロ
ゲン化ベンゼンと、一般式(2) 【化2】 (式中、R1 は水素原子、置換されていてもよい直鎖ま
たは分岐のアルキル基、置換されていてもよいアリール
基のいずれかを表し、R2 、R3 は同一もしくは相異な
って、水素原子、置換されていてもよい直鎖または分岐
のアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換
されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよい
複素環基のいずれかを表すか、あるいはR2 とR3 が隣
接する炭素原子とともに環を形成する。)で示されるビ
ニル化合物とをVIII族の遷移金属化合物、トリアリール
ホスフィンおよび塩基性物質の存在下で反応させること
を特徴とする、一般式(3) 【化3】 (式中、R1 、R2 、およびR3 は前記と同じ)で示さ
れる三置換スチリル化合物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2167391A JPH0578261A (ja) | 1991-01-21 | 1991-01-21 | 三置換スチリル化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2167391A JPH0578261A (ja) | 1991-01-21 | 1991-01-21 | 三置換スチリル化合物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0578261A true JPH0578261A (ja) | 1993-03-30 |
Family
ID=12061571
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2167391A Pending JPH0578261A (ja) | 1991-01-21 | 1991-01-21 | 三置換スチリル化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0578261A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6818368B2 (en) * | 2000-04-14 | 2004-11-16 | Canon Kabushiki Kaisha | Electrophotographic photosensitive member, process cartridge, and electrophotographic apparatus |
CN102060652A (zh) * | 2010-12-20 | 2011-05-18 | 四川大学 | 用水作反应溶剂制备多苯乙炔基苯类化合物的方法 |
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1991
- 1991-01-21 JP JP2167391A patent/JPH0578261A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US6818368B2 (en) * | 2000-04-14 | 2004-11-16 | Canon Kabushiki Kaisha | Electrophotographic photosensitive member, process cartridge, and electrophotographic apparatus |
US6958204B2 (en) | 2000-04-14 | 2005-10-25 | Canon Kabushiki Kaisha | Electrophotographic photosensitive member, process cartridge, and electrophotographic apparatus |
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