JPH0577645U - 防振マウントの取付部構造 - Google Patents

防振マウントの取付部構造

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JPH0577645U
JPH0577645U JP1534692U JP1534692U JPH0577645U JP H0577645 U JPH0577645 U JP H0577645U JP 1534692 U JP1534692 U JP 1534692U JP 1534692 U JP1534692 U JP 1534692U JP H0577645 U JPH0577645 U JP H0577645U
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mounting
holding
cylinder
mount
vibration
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嗣也 岩下
徹 藤井
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Kurashiki Kako Co Ltd
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Kurashiki Kako Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 量産性および耐久性の向上を図るとともに、
シール性の悪化を防止する。 【構成】 取付部2と支持筒体3とをゴム製支承部材1
により互いに連結する。支持筒体の外周面に所定厚みの
ゴム層7を加硫接着する。取付ブラケット8を、上記ゴ
ム層の外周面に圧嵌装させた保持筒体8aと、この保持
筒体に溶接した脚部8b,8bとにより形成する。上記
保持筒体の下端のフランジ部8cにより上記支持筒体の
下端縁のかしめ部3aを囲み、保持筒体の上端の爪状部
8d,8d,…により支持筒体の上端縁3bを囲む。上
記弾性体層の半径方向の肉厚を支持筒体の周方向で変化
させたり、保持筒体と間の一部に隙間を設けてストッパ
ー部としたりしてもよい。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、マウント本体と取付ブラケットとからなり、例えば、自動車用エン ジンなどの振動源と車体などの固定部との間に介装されて、入力する振動の吸収 、減衰を行う防振マウントにおける、上記マウント本体と取付ブラケットとの取 付部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の防振マウントの取付部構造として、振動源および固定部の 一方に連結するための取付部が弾性支承部材の主振動入力方向の一側部に設けら れたマウント本体と、上記振動源および固定部の他方に連結するための取付ブラ ケットとを備え、この取付ブラケットを上記マウント本体の上記主振動入力方向 の他側部に一体的に取付けたものが知られている(例えば、実開平1−8084 6号公報または実開平1−178251号公報参照)。この場合、特に、自動車 用エンジンの支承用に防振マウントを用いる場合、その支承部位によって車体の 取付部形状が異なるため、防振マウントの製造に際して、共通に製造されたマウ ント本体に対して上記車体の取付部形状に応じた取付ブラケットを個別に取付け ることが行われている。このため、上記実開平1−80846号公報で提案のも のでは、マウント本体の下部外周面を構成する支持筒体に取付ブラケットを直接 に溶接することにより取付け、また、上記実開平1−178251号公報で提案 のものでは、内部に設けられるオリフィス盤およびダイヤフラムの外周縁ととも に支持筒体の下縁部で取付ブラケットをかしめることにより取付けている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上記溶接による取付けの場合、取付ブラケットが溶接歪みにより変 形して修正のための切削加工などの必要が生じることがあり、量産性を損なう原 因となる上に、溶接熱により支持筒体の内面に接触しているゴム製支承部材の弾 性を損ない耐久性を低下させるおそれもある。また、上記かしめによる取付けの 場合、振動入力に伴う引張り力がそのかしめによる挟み付け部分を拡げる方向に 作用するため、そのかしめ部が緩んでシール性を悪化させるおそれがある。
【0004】 本考案は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするとこ ろは、量産性および耐久性の向上を図るとともに、シール性の悪化を防止するこ とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の考案は、振動源および固定部の一 方に連結するための取付部が弾性支承部材の主振動入力方向の一側部に設けられ たマウント本体と、上記振動源および固定部の他方に連結するための取付ブラケ ットとを備え、この取付ブラケットが上記マウント本体の上記主振動入力方向の 他側部に一体的に取付けられているものを前提とする。上記マウント本体を、上 記主振動入力方向に配置されかつ内周面が上記弾性支承部材の外周面に固着され た支持筒体を備えたものにする。また、上記取付ブラケットを、上記支持筒体の 外周側を囲む保持筒体と、この保持筒体の上記主振動入力方向両側の各端縁部か ら半径方向内方に突出する保持部とを備えたものにする。そして、上記支持筒体 と上記保持筒体とを、半径方向の相対向面間に介装した弾性体層によって互いに 連結し、かつ、上記支持筒体の主振動入力方向両側の各端縁部が上記保持筒体の 各保持部により上記主振動入力方向両側から挟んだ状態で、互いに取付ける構成 とするものである。
【0006】 請求項2記載の考案は、支持筒体を半径方向一方向から挟む弾性体層の両部位 を、この弾性体層の他の部位より上記半径方向一方向に分厚く形成する構成とす るものである。
【0007】 また、請求項3記載の考案は、支持筒体を半径方向一方向から挟む弾性体層の 両位置に上記半径方向一方向に突出する一対の厚肉凸部を形成する。また、この 各厚肉凸部の外面と相対向する保持筒体の各位置に上記半径方向一方向の外方に 膨出する一対の膨出部を形成する。そして、この各膨出部の内面と上記各厚肉凸 部との間に隙間を形成する構成とするものである。
【0008】 さらに、請求項4記載の考案は、弾性体層の主振動入力方向一端側位置にこの 主振動入力方向に突出する凸部を一体形成する。そして、この凸部の先端と、こ の先端に対して上記主振動入力方向に相対向する保持筒体の保持部の内面との間 に隙間を形成する構成とするものである。
【0009】
【作用】
上記の構成により、請求項1記載の考案では、保持筒体と支持筒体とが両者間 に介装した弾性体層によって互いに連結されてマウント本体と取付ブラケットと が互いに一体的に取付けられるため、溶接熱による弾性支承部材の性能低下を招 くことはない。しかも、取付ブラケットの製造時に溶接によりその取付ブラケッ トに溶接歪みが生じても、上記取付ブラケットを介して防振マウントを車体に連 結する際に、その溶接歪みが上記弾性体層により吸収されるため、上記取付ブラ ケットの切削加工などの修正作業を行う必要はない。さらに、上記マウント本体 の支持筒体は上記保持筒体の両保持部により主振動入力方向両側から挟まれて主 振動入力方向の相対移動が阻止される。この際、上記支持筒体の一端縁部のかし め部により液室を形成するダイヤフラムなどが位置固定されている場合であって も、主振動入力方向の振動に起因する引張り力がそのかしめ部を拡げる方向に作 用することはない。
【0010】 請求項2記載の考案では、上記請求項1記載の考案による作用に加えて、弾性 体層の肉厚が周方向で変化しているため、この弾性体層の半径方向のばね定数が 周方向の各位置で変化する。
【0011】 また、請求項3記載の考案では、上記請求項1記載の考案による作用に加えて 、半径方向への衝撃力などの大振動が入力した場合、各厚肉凸部が支持筒体とと もに半径方向に相対移動して各膨出部に当たることによりそれ以上の相対移動が 阻止されて、防振マウントの半径方向の変形が所定範囲に制限される。
【0012】 さらに、請求項4記載の考案では、上記請求項1記載の考案による作用に加え て、主振動入力方向への衝撃力などの大振動が入力した場合、凸部が支持筒体と ともに上記主振動入力方向に相対移動して保持筒体の保持部に当たることにより 、それ以上の相対移動が阻止されて、防振マウントの主振動入力方向の変形が所 定範囲に制限される。
【0013】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
【0014】 図1ないし図4は、本考案の実施例に係る防振マウント装置の取付部構造を示 し、1は内部に中空部1aが形成された略円錐状ゴムブロックである支承部材、 2はこの支承部材1の主振動入力方向(図1および図2の上下方向、以下、単に 上下方向という)一側の上端に設けられた取付部、3は上記支承部材1の下側部 位の外周面に配置された支持筒体、4はこの支持筒体3の半径方向一方向(図1 および図2の左右方向、以下、単に左右方向という)の両側位置に溶接手段によ り固定された一対の略コ字状の規制部材、5は上記支持筒体3の下端部に固定さ れて上記中空部1a内に配置されたオリフィス盤、6はこのオリフィス盤5の下 側を覆うゴム製薄膜であるダイヤフラム、7は上記支持筒体3の外周面に加硫接 着された弾性体層である所定厚のゴム層、8は取付ブラケットである。この防振 マウントにおいては、上記取付ブラケット8を除く他の部材1〜7によってマウ ント本体9が構成されている。
【0015】 上記支承部材1は、上記取付部2を構成する取付プレート2a、上記支持筒体 3および各規制部材4と一体的に加硫成形されたものであり、この支承部材1に より上記取付部2と支持筒体3とが互いに弾性的に連結されている。
【0016】 上記取付部2は、左右方向に延びる上記取付プレート2aと、この取付プレー ト2aの中央部から上方に向けて固定した取付ボルト2bとからなり、上記取付 プレート2aの左右両突出端部2c,2cに加硫成形により一対のゴムストッパ ー部1b,1bが形成されている。上記取付ボルト2bに例えば自動車のエンジ ンが取付けられる。
【0017】 上記各規制部材4は略コ字状に屈曲形成された板状部材であり、左右方向内方 に向いて両規制部材4,4が相対向するように配置されている。この各規制部材 4の内部に上記各ゴムストッパー部1bが配置されており、この各ゴムストッパ ー部1bと上記各規制部材4の内面とは所定距離だけ左右方向に離されている。 また、上記各規制部材4の上下方向の内間隔は上記各ゴムストッパー部1bの上 下方向寸法より所定量だけ大きく設定されている。つまり、上記各規制部材4は 、支承部材1の上下方向および左右方向の変形を、上記各ゴムストッパー部1b が上記規制部材4内を移動できる範囲内に規制するようになっている。
【0018】 上記オリフィス盤5と上記ダイヤフラム6との各外周縁は、カップ状の保護部 材10の外周縁とともに互いに重ねられた状態で、上記支持筒体3の下端縁部の かしめ部3aにより位置固定されており、上記ダイヤフラム6と上記支承部材1 の中空部1aとに仕切られた密閉空間内に液体11が封入されている。そして、 この密閉空間が上記オリフィス盤5により二つに仕切られて、作動室12がこの オリフィス盤5の上側に、平衡室13が下側にそれぞれ形成されている。
【0019】 上記オリフィス盤5は、外周部の内部に形成された環状のオリフィス5aと、 中央部の内部に形成された収容室5bと、この収容室5b内に上下方向に移動可 能に収容された図示しない可動板とを備えている。そして、上記オリフィス5a の一端が上記作動室12に、他端が上記平衡室13にそれぞれ開口されて、上記 作動室12および平衡室13の液体11がこのオリフィス5aを通して互いに流 動する際の流動抵抗により振動の吸収、減衰を行うようになっている。また、特 に、高周波振動に対して、上記可動板の移動による上記作動室12の容積変動に より上記高周波振動の減衰、吸収を行うようになっている。
【0020】 上記取付ブラケット8は上記ゴム層7の外周面に圧嵌合された保持筒体8aと 、この保持筒体8aの外周面に固定されて斜め下方に伸びる複数の脚部8b,8 b,…とからなる。上記ゴム層7および保持筒体8aは原則として共通の部品と して形成され、上記各脚部8bは車体の取付部形状に応じて個別に形成される。
【0021】 上記保持筒体8aは横断面形状が円形の上記支持筒体3に対して楕円形に形成 されており、半径方向一方向における支持筒体3との間隔よりも、その方向に直 交する他の半径方向における間隔が大きくなっている。つまり、上記支持筒体3 の外周面を覆うゴム層7の厚みが上記間隔に対応して周方向に変化するようにな っており、上記支持筒体3を挟む上記半径方向一方向の両側位置の薄肉ゴム層部 7aから、上記他の半径方向両側位置の厚肉ゴム層部7bまでゴム層7の肉厚が 徐々に変化するようになっている。
【0022】 また、上記保持筒体8aの下端側に半径方向内方に突出する保持部であるフラ ンジ部8cが形成されており、このフランジ部8cの上向き面に上記かしめ部3 aが下方への移動を阻止された状態で保持されている。さらに、上記保持筒体8 aの上端側に半径方向内方に突出する保持部である複数の爪状部8d,8d,… が周方向に所定間隔を隔てて形成されており、この各爪状部8dにより上記支持 筒体3の上端縁3bが上方への移動が規制された状態で保持されている。これに より、上記支持筒体3は半径方向および上下方向への移動が規制された状態で、 上記保持筒体8aに連結されている。
【0023】 つぎに、上記液封マウント装置の製造手順について説明する。
【0024】 まず、両規制部材4,4が溶接により取付けられた支持筒体3と取付部2とを 、支承部材1の加硫成形により一体化する。そして、この支持筒体3の外周面に ゴム層7を加硫接着により形成するとともに、内部に液体11を封入した状態で 上記支持筒体3のかしめ部3aによりオリフィス盤5、ダイヤフラム6および保 護部材10を位置固定する。これにより、マウント本体9の製造が終了する。
【0025】 また、車体側の取付位置に対応した形状の各脚部8bを保持筒体8aに溶接に より固定して取付ブラケット8の製造を行う。なお、この段階において、上記保 持筒体8の各爪状部8dは半径方向内方に屈曲前の状態、すなわち、上方に延び た状態にされている。
【0026】 次に、上記保持筒体8aの上方位置から支持筒体3のかしめ部3aがフランジ 部8cに当接するまで上記マウント本体9を圧嵌装して、ゴム層7の外周面を上 記保持筒体8aの内周面に密着させる。その後、上記保持筒体8aの各爪状部8 dの部分を半径方向内方に折曲げて上記支持筒体3の上端縁3bに被せる。これ により、防振マウントの製造が完了する。
【0027】 そして、取付部2に、例えば、自動車用エンジンが取付ボルト2bを介して取 付けられ、取付ブラケット8の各脚部8bに、例えば、車体の構造部材が取付け られる。
【0028】 上記構成の防振マウントの場合、各脚部8bを保持筒体8aにあらかじめ溶接 により固定して、取付ブラケット8をマウント本体9とは別に製造し、上記保持 筒体8a内にマウント本体9をゴム層7の弾性を利用して圧嵌装することにより 、上記取付ブラケット8とマウント本体9とが一体的に取付けられるため、上記 溶接の熱による支承部材1の性能低下を確実に防止することができ、耐久性の向 上を図ることができる。
【0029】 しかも、上記溶接により取付ブラケット8に溶接歪みが生じても、車体側への 取付けに際してその溶接歪みが上記ゴム層7により吸収されるため、上記取付ブ ラケット8を介して防振マウントを車体側の取付位置に確実に取付けることがで き、上記ブラケット8の切削などの修正作業を省略することができる。これによ り、防振マウントの量産性の向上を図ることができる。
【0030】 さらに、上記マウント本体9の支持筒体3は上記保持筒体8aのフランジ部8 cおよび各爪状部8dにより上下方向両側から係止されて上下方向の相対移動が 阻止されるため、上記取付ブラケット8を上記マウント本体9に確実に固定する ことができ、両者8,9を確実に一体化することができる。この際、上下方向に 衝撃力などの大振動が入力しても、上記フランジ部8cは支持筒体3のかしめ部 3aの下面に当接しているだけであり、上記衝撃力に起因する引張り力が上記か しめ部3aを拡げる方向に作用することはないため、このかしめ部3aにおける シール性能を所定の状態に保つことができ、そのシール性の悪化を確実に防止す ることができる。
【0031】 また、ゴム層7の肉厚が周方向で変化しているため、その半径方向のばね定数 を周方向の各位置で変化させることができ、エンジンの車体への取付位置に応じ て保持筒体8aへの各脚部8bの取付位置を周方向に変化させることにより、上 記エンジンと車体との位置関係に応じてより合理的な振動の吸収、減衰を行うこ とができる。
【0032】 さらに、支持筒体3と各規制部材4との溶接箇所がゴム層7により覆われて空 気と遮断されているため、上記溶接箇所の腐食を確実に防止することができ、こ の点においても、耐久性の向上を図ることができる。
【0033】 図5は本考案の第2実施例に係る防振マウント取付部構造を示し、14は支持 筒体3の外周面に加硫接着により形成されたゴム層、15はこのゴム層14を介 して上記支持筒体3に取付けられた取付ブラケットである。
【0034】 上記ゴム層14は、上記支持筒体3を挟む半径方向一方向の両側の部位に形成 された一対の等厚ゴム層部14a,14aと、上記半径方向一方向に直交する他 の半径方向の両側の部位に形成されて半径方向外方に突出する一対の厚肉凸部1 4b,14bとを備えている。
【0035】 また、上記取付ブラケット15は、上記ゴム層14の各等厚ゴム層部14aの 外周面に圧嵌装された保持筒体15aと、この保持筒体の外周面に溶接により取 付けられた複数の脚部15b,15bを備えている。上記保持筒体15aは、上 記ゴム層14の各厚肉凸部14bに対応する部位に半径方向外方に突出する一対 の膨出部15c,15cが形成されており、この各膨出部15cの内面と上記各 厚肉凸部14bの外面との間に両厚肉凸部14b,14bを結ぶ半径方向(図5 の上下方向)およびこの半径方向に直交する他の半径方向(同図の左右方向)両 側に所定寸法L1 ,L2 ,L2 の隙間がそれぞれ形成されるようになっている。 つまり、上記両厚肉凸部14b,14bを結ぶ半径方向または上記他の半径方向 に衝撃力などの大振動が入力した際に、上記各厚肉凸部14bが支持筒体3とと もにその入力方向に移動して各膨出部15cの内面に当たることにより、それ以 上の移動を阻止するようになっており、上記支持筒体3の相対移動範囲を上記隙 間の寸法L1 またはL2 に相当する範囲に規制するようになっている。
【0036】 なお、上記第2実施例のその他の構成は第1実施例のものと同様であるため、 その説明は省略する。
【0037】 そして、上記第2実施例の場合、半径方向への衝撃力などの大振動入力時に、 各規制部材4と各ゴムストッパー部1bとによる移動の規制に加えて、上記各厚 肉凸部14bと各膨出部15cとによる移動の規制を行うことができるため、上 記大振動が入力しても支承部材1の変形を確実に所定範囲に制限することができ 、防振マウントの損傷の発生を確実に防止することができる。これにより、耐久 性のより一層の向上を図ることができる。
【0038】 また、上記第2実施例の場合、上記第1実施例の場合と同様に、ゴム層14を 介して取付ブラケット15を取付けているため、各脚部15bの溶接による弊害 の発生を確実に防止することができ、量産性および耐久性の向上を図ることがで きる。また、上記保持筒体15aの図示しないフランジ部および爪状部によりマ ウント本体と確実に一体化することができるという効果も、上記第1実施例の場 合と同様に得ることができる。
【0039】 図6は本考案の第3実施例に係る防振マウントの取付部構造を示し、16は支 持筒体3の外周面に加硫接着により形成されたゴム層、17はこのゴム層16を 介して上記支持筒体3に取付けられた取付ブラケットである。
【0040】 上記ゴム層16は、その下端部に上記支持筒体3のかしめ部3a位置より下方 に突出する凸部である突出縁部16aを備えている。
【0041】 また、上記取付ブラケット17は、上記ゴム層16の外周面に圧嵌装された保 持筒体17aと、この保持筒体の外周面に溶接により取付けられた複数の脚部1 7b,17bを備えている。また、上記保持筒体17aにはその下端側に半径方 向内方に突出するフランジ部17cと、上端側に半径方向内方に突出する図示し ない複数の爪状部とが形成されている。そして、上記保持筒体17aは、上記フ ランジ部17cの上面と上記ゴム層16の突出縁部16aとが上下方向に所定距 離の隙間を隔てて相対向した状態に、上記ゴム層16の外周面に圧嵌装されてい る。
【0042】 なお、上記第3実施例のその他の構成は第1実施例のものと同様であるために 、同一部材には同一符号を付して、その説明は省略する。
【0043】 そして、上記第3実施例の場合、防振マウントに衝撃力などの大振動が上下方 向に入力した場合、オリフィス5aによる液体11の流動抵抗による振動の吸収 、減衰に加えて、上記突出縁部16aが支持筒体3とともに下方に相対移動して 保持筒体17aのフランジ部17cの上面に当たることにより、それ以上の相対 移動が抑制、阻止される。このため、上記上下方向の衝撃力に対して、防振マウ ントの変形を確実に所定範囲に制限することができ、防振マウントの損傷の発生 を確実に防止することができるとともに、耐久性のより一層の向上を図ることが できる。
【0044】 また、上記第3実施例の場合、上記第1実施例の場合と同様に、ゴム層16を 介して取付ブラケット17を取付けているため、各脚部17bの溶接による弊害 の発生を確実に防止することができ、量産性および耐久性の向上を図ることがで きる。また、上記保持筒体17aのフランジ部17cおよび図示しない爪状部に よりマウント本体と確実に一体化することができるという効果も、上記第1実施 例の場合と同様に得ることができる。
【0045】 なお、本考案は上記第1〜第3実施例に限定されるものではなく、その他種々 の変形例を包含するものである。すなわち、上記第1実施例では、ゴム層7の肉 厚を周方向で変化させているが、これに限らず、例えば、周方向の肉厚をすべて 等厚にしてもよい。この場合、上記半径方向のばね定数を周方向の各部位で変化 させることができるという効果を得ることはできないが、上記第1実施例のその 他の効果、すなわち、量産性、耐久性の向上、および取付ブラケットとマウント 本体との確実な一体化などの効果を得ることができる。
【0046】 上記第1〜第3実施例では、保持筒体8a,15a,17aの上下端に形成す る保持部として下側にフランジ部8c,17cを、上側に複数の爪状部8d,8 d,…をそれぞれ形成しているが、これに限らず、例えば下側に爪状部などを形 成してもよい。
【0047】 また、第3実施例では、ゴム層16の下端に形成する凸部として、周方向に連 続する突出縁部16aを形成しているが、これに限らず、例えば、部分的に凸部 を形成してもよい。
【0048】 さらに、上記第1〜第3実施例では、支承部材1の中空部1a内に液体11が 封入されたものを用いているが、これに限らず、例えば、上記中空部1aのない 中実な支承部材、すなわち、液体11が封入されていない支承部材を用いてもよ い。
【0049】
【考案の効果】
以上説明したように、請求項1記載の考案における防振マウントの取付部構造 によれば、取付ブラケットとマウント本体とが両者間に弾性体層を介在させた状 態で取付けられるため、従来の取付部構造における溶接熱に起因する弾性支承部 材の性能低下の発生を確実に防止することができ、防振マウントの耐久性の向上 を図ることができる。しかも、上記溶接により取付ブラケットに溶接歪みが生じ ても、固定部などへの取付けに際してその溶接歪みが上記弾性体層により吸収さ れるため、上記取付ブラケットの切削などの修正作業を省略することができ、防 振マウントの量産性の向上を図ることができる。さらに、上記マウント本体の支 持筒体が上記保持筒体の両保持部により上下方向両側から挟まれて上下方向の相 対移動が阻止されるため、上記取付ブラケットと上記マウント本体とを確実に一 体化することができる。また、支持筒体の一端のかしめ部に液室を構成するダイ ヤフラムなどが位置固定されている場合において、振動が入力しても上記かしめ 部を拡げる力は作用しないため、この部分におけるシール性能を確実に所定の状 態に維持することができる。
【0050】 請求項2記載の考案によれば、上記請求項1記載の考案による効果に加えて、 ゴム層の肉厚が周方向で変化しているため、そのばね定数を周方向の各部位で変 化させることができ、エンジンの車体への取付位置に応じて保持筒体への各脚部 の取付位置を変化させることにより、上記エンジンと車体との位置関係に応じて 合理的な振動の吸収、減衰を行うことができる。
【0051】 また、請求項3記載の考案によれば、上記請求項1記載の考案による効果に加 えて、半径方向に衝撃力などの大振動が入力しても、各厚肉凸部が各膨出部に当 たることにより、防振マウントの半径方向の変形を確実に所定範囲に制限するこ とができ、防振マウントの損傷発生の防止、および、耐久性のより一層の向上を 図ることができる。
【0052】 さらに、請求項4記載の考案によれば、上記請求項1に記載の考案による効果 に加えて、上下方向に衝撃力などの大振動がしても、弾性体層の下端の凸部が保 持筒体の保持部に当たることにより、防振マウントの上下方向の変形を確実に所 定範囲に制限することができ、防振マウントの損傷発生の防止、および、耐久性 のより一層の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す断面図である。
【図2】図1の実施例の正面図である。
【図3】図1のA−A線における断面図である
【図4】図2のB−B線における断面図である。
【図5】第2実施例を示す図3相当図である。
【図6】第3実施例を示す図1相当図である。
【符号の説明】
1 支承部材(弾性支承部材) 2 取付部 3 支持筒体 3a かしめ部(主振動入力方向の端縁部) 3b 上端縁部(主振動入力方向の端縁部) 7,14,16 ゴム層(弾性体層) 7b 厚肉ゴム層部 8,15,17 取付ブラケット 8a,15a,17a 保持筒体 8c,17c フランジ部(保持部) 8d 爪状部(保持部) 9 マウント本体 14b 厚肉凸部 15c 膨出部 16a 突出縁部(凸部)

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動源および固定部の一方に連結するた
    めの取付部が弾性支承部材の主振動入力方向の一側部に
    設けられたマウント本体と、上記振動源および固定部の
    他方に連結するための取付ブラケットとを備え、この取
    付ブラケットが上記マウント本体の上記主振動入力方向
    の他側部に一体的に取付けられている防振マウントの取
    付部構造において、 上記マウント本体は、上記主振動入力方向に配置されか
    つ内周面が上記弾性支承部材の外周面に固着された支持
    筒体を備えており、 上記取付ブラケットは上記支持筒体の外周側を囲む保持
    筒体と、この保持筒体の上記主振動入力方向両側の各端
    縁部から半径方向内方に突出する保持部とを備えてお
    り、 上記支持筒体と上記保持筒体とは、半径方向の相対向面
    間に介装された弾性体層によって互いに連結され、か
    つ、上記支持筒体の主振動入力方向両側の各端縁部が上
    記保持筒体の各保持部により上記主振動入力方向両側か
    ら挟まれた状態で、互いに取付けられていることを特徴
    とする防振マウントの取付部構造。
  2. 【請求項2】 支持筒体を半径方向一方向から挟む弾性
    体層の両部位が、この弾性体層の他の部位より上記半径
    方向一方向に分厚く形成されている請求項1記載の防振
    マウントの取付部構造。
  3. 【請求項3】 支持筒体を半径方向一方向から挟む弾性
    体層の両位置に上記半径方向一方向に突出する一対の厚
    肉凸部が形成され、この各厚肉凸部の外面と相対向する
    保持筒体の各位置に上記半径方向一方向の外方に膨出す
    る一対の膨出部が形成され、この各膨出部の内面と上記
    各厚肉凸部との間に隙間が形成されている請求項1記載
    の防振マウントの取付部構造。
  4. 【請求項4】 弾性体層の主振動入力方向一端側の位置
    にこの主振動入力方向に突出する凸部が一体形成され、
    この凸部の先端と、この先端に対して上記主振動入力方
    向に相対向する保持筒体の保持部の内面との間に隙間が
    形成されている請求項1記載の防振マウントの取付部構
    造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015151953A (ja) * 2014-02-17 2015-08-24 三菱重工業株式会社 スクロール圧縮機

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JPS62204030A (ja) * 1986-02-25 1987-09-08 オ−トモビル・プジヨ− 流体弾性支持具
JPH04334625A (ja) * 1991-05-10 1992-11-20 Tokai Rubber Ind Ltd 流体封入式吊下げ型マウントに対する取付部材の組付方法

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