JPH0577605B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0577605B2
JPH0577605B2 JP29262987A JP29262987A JPH0577605B2 JP H0577605 B2 JPH0577605 B2 JP H0577605B2 JP 29262987 A JP29262987 A JP 29262987A JP 29262987 A JP29262987 A JP 29262987A JP H0577605 B2 JPH0577605 B2 JP H0577605B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cations
montmorillonite
amount
smectite
exchangeable cations
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP29262987A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01133918A (ja
Inventor
Kenji Suzuki
Toshiaki Mori
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Agency of Industrial Science and Technology filed Critical Agency of Industrial Science and Technology
Priority to JP29262987A priority Critical patent/JPH01133918A/ja
Publication of JPH01133918A publication Critical patent/JPH01133918A/ja
Publication of JPH0577605B2 publication Critical patent/JPH0577605B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は層間化合物を製造するための母材原料
である交換性カチオン量の異なつたスメクタイト
の製造法に関するものである。
〈従来の技術〉 従来、化学的手法により交換性カチオン量を変
え、希望する交換性カチオン量を有するスメクタ
イトの製造法は知られていない。
〈発明が解決しようとする問題点〉 天然品あるいは合成品の別を問わずスメクタイ
トの交換性カチオン量はそれぞれに特有の物性値
であり、従来、それを任意に、希望する値に変え
る方法は知られていない。従つて、希望する交換
性カチオン量を有するスメクタイトを得ることは
非常に困難であつた。
この発明は希望する交換性カチオン量を有する
スメクタイトが得られないという従来の問題点を
克服し、希望する交換性カチオン量を有するスメ
クタイトを簡便に製造する方法を提供することに
ある。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明はスメクタイトをカチオンでイオン交換
したのち、加熱することを特徴とする交換性カチ
オン量の異なつたスメクタイトの製造法である。
本発明の製造法において用いられるスメクタイ
トはモンモリロナイトおよびヘクトライトが挙げ
られるが、以下において説明するスメクタイトと
同様の膨張性粘土でありさえすれば、これらに限
られるものではない。スメクタイトについて、モ
ンモリロナイトを例に挙げて説明する。モンモリ
ロナイトの結晶構造は、けい酸四面体−アルミナ
八面体−けい酸四面体が積重なつて結合し、一枚
の結晶層を形成している。また、八面体層の中心
金属であるアルミニウムがそれより陽電荷の小さ
いマグネシウムによつて一部置換されており、そ
のために層が負電荷を帯びている。この負電荷に
応じた交換可能なカチオン(例えばNa+,Ca2+
等)が層と層との間に介在し、結晶層の電荷を中
和している。このように層と層との間に介在する
カチオンがNa+の場合にNa型スメクタイト、ま
たCa2+の場合にCa型スメクタイトと言われる。
カチオン量は八面体層中のアルミニウムのマグネ
シウムによる置換の程度により決つており、従つ
てその置換の程度を変えない限り、層と層の間に
介在するカチオン量を変えることは不可能であ
る。そのうえ、さらにその置換の程度を変えるこ
とは不可能である。ヘクトライトもモンモリロナ
イトと同様の性質を有している。
本発明の製造法において、スメクタイトを希望
する交換性カチオン量になるまで他カチオンでイ
オン交換反応を行う。用いることができるカチオ
ンは、例えばH,Mg,Al,K,Ti,V,Cr,
Mn,Fe,Co,Ni,Zn,Sr,Y,Zr,Mo,Ru,
Rh,Pd,Ag,Sn,Ba,希土類元素、Hf,Ta,
W,Pt等のカチオンを挙げることができる。こ
こで、イオン交換反応についてNa型スメクタイ
ト(Na−Smecと略記する)を例として詳しく説
明する。Na−Smecがイオン(A+)を含む溶液
(AS)と接するとき、A+の一部がNa−Smecの
中に入り、Na+が溶液中に出てくる。このとき、
Na−Smecの中に入るA+と、溶液中に出てくる
Na+との当量数は等しく、次のような化学式で示
される反応が進む。
A+Na−Smec→Na++A−Smecこの反応は、
一般に常温常圧下で、短時間で、平衡に達する。
また、イオン交換反応で、交換される強さは、イ
オンの種類により異なり、例えば1価カチオンで
は、次の順序でイオン交換力が増大する。
Li<Na<K<H<Rb<Cs イオン交換力を比較すると、同じ原子価のもの
では原子量の大きいものが強く、さらに原子価の
比較では多価イオンのようが強い。この順は、イ
オンの和水半径の小さいものほどイオン交換力が
強いことを示している。Na型スメクタイトのカ
チオンによるイオン交換反応について、Na−モ
ンモリロナイトのAl3+イオンによるイオン交換
反応を具体例に示して、さらに詳しく説明する。
Na−モンモリロナイトの交換性カチオン量は120
ミリ当量/100g−粘土であり、これにAl3+を添
加し、そのときのイオン交換量を調べた結果を第
1図に示した。Al3+によるNa+のイオン交換は添
加したAl3+イオン量の全量がイオン交換され、
その結果、添加したAl3+のイオン当量とイオン
交換されてモンモリロナイトから溶液中に出てき
たNa+イオン量は等しい。従つてAl3+の全量がモ
ンモリロナイトに取り込まれてしまうので、溶液
中にはもはやAl3+は存在しない。また、Na−モ
ンモリロナイトのイオン交換容量よりも多い
Al3+を添加した場合は、交換性カチオン量の120
ミリ当量/100g−粘土のNa+が溶液中に出てく
る。このときはNa−モンモリロナイトがAl−モ
ンモリロナイトに変つてしまつたことを意味す
る。以上のことをまとめて示すと、Al3+が添加
されたNa−モンモリロナイトはAl3+の添加量を
はじめに有していた交換性カチオン量との比xと
表せば、Na−モンモリロナイト+x・Al3+
(Na1-x,Alx)−モンモリロナイト+x・Na+
なり、任意に層間カチオンのNa+のイオン量を変
える事ができる。他のスメクタイトもNa−モン
モリロナイトと同様の性質を有している。
本発明の製造法において、希望する交換性カチ
オン量に成るまでスメクタイトの交案性カチオン
量を変える方法は、まずイオン交換力の強いカチ
オンでイオン交換反応を行うことである。このと
きイオン交換力のより強いカチオンを使用するほ
ど迅速かつ簡便に希望する交換性カチオン量に変
えることができる。
本発明の製造法は、スメクタイトをイオン交換
力の強いカチオンで希望する交換性カチオン量に
まで変えたのち、加熱することに特徴を有する。
スメクタイトは加熱すると、層間に存在するカチ
オンが結晶層内に移動する固着現象を生じる。こ
の現象により層間に存在したカチオンはもはや層
間に存在しなくなり、その結果として交換性カチ
オン量が減少する。この現象をさらに詳しくモン
モリロナイトを例にとつて説明する。モンモリロ
ナイトの結晶層の表面は酸素原子が6員環を形成
するように配列している。その6員環の内側には
半径1.4オングストロームの孔があり、その孔を
通して結晶層間に存在するカチオンが加熱される
ことにより結晶層内に入る。その結果、結晶層の
負電荷量が減少する。この現象を固着と称する
(F.B.Bear編、Chemistry of the Soil,p.385〜
p.386(1964)Reinhold Publishing Corp.,
USA)。モンモリロナイトの結晶層間に存在する
カチオンが固着現象を示すか否かは、カチオンの
イオン半径と6員環の半径(1.4オングストロー
ム)とを比較することにより判断される。すなわ
ち、イオン半径が6員環の半径に等しいかあるい
は小さいことが必要である。これらのカチオンに
は前述したH,Mg,Al,K,Ti,V,Cr,
Mn,Fe,Co,Ni,Zn,Sr,Y,Zr,Mo,Ru,
Rh,Pd,Ag,Sn,Ba,希土類元素、Hf,Ta,
W,Pt等のカチオンを挙げることができる。
固着現象について、さらに詳しい説明をNa−
およびNi−モンモリロナイトを例に挙げて具体
的に説明する。第2図にNa−およびNi−モンモ
リロナイトの加熱温度と交換性カチオン量との関
係を示した。Na−モンモリロナイトでは、加熱
温度が室温〜600℃までは交換性カチオン量が約
115ミリ当量/100g−粘土と一定であり、700℃
になると94ミリ当量/100g−粘土に減少し、さ
らに800℃以上の温度で加熱することにより交換
性カチオン量はほぼゼロになる。一方、Ni−モ
ンモリロナイトでは、Na−モンモリロナイトの
場合とは異なり加熱温度の上昇につれて低い温度
から交換性カチオン量が減少し、600℃での加熱
においてもはや交換性カチオン量はゼロになる。
Na−モンモリロナイトおよびNi−モンモリロナ
イトの両方とも加熱すると固着現象が生じ、交換
性カチオン量が減少することは同じであるが、加
熱温度と交換性カチオン量との関係はカチオンの
種類(例えば、Na+とNi2+の場合のように)に
より大きく異なる。したがつて、本発明の製造法
は、スメクタイトをNi2+のようなイオン交換力
の強いカチオンで希望する交換性カチオン量に成
るまでイオン交換したのち、200℃〜700℃の温度
範囲で加熱することを特徴とする製造法である。
〈発明の効果〉 層間化合物を構成する重要な要素として、第3
図に示したように層間距離(Interlayer
distance)および柱と柱の間隔(Lateral
distance)がある。このうち層間距離の制御につ
いてはすでに特許(特開昭54−5884号公報、特開
昭54−16386号公報、特開昭60−137812号公報等)
があるが、柱と柱の間隔(第3図)の制御につい
ては、これからの課題になつていた。柱と柱の間
隔はスメクタイトが有する交換性カチオン量によ
り決定される。したがつて本発明の製造法により
得られる交換性カチオン量の異なつたスメクタイ
トは、柱と柱の間隔を制御する母材材料を提供
し、層間化合物の材料設計をさらに発展させるも
のと考えられる。
以下、この発明の実施例を示す。
実施例 1 蒸溜水300ml中へ交換性カチオン量が120ミリ当
量/100g−粘土のNa−モンモリロナイト2.0g
を添加し、十分に攪拌する。得られた懸濁液中に
0.19N NiCl2水溶液をそれぞれ0ml、2.5ml、5.0
ml、7.4ml、9.9ml、12.4ml添加したのち1時間放
置し、その後遠心分離を行い沈殿物を凍結乾燥す
る。乾燥物を空気雰囲気の電気炉で400℃、30分
間加熱した後にモンモリロナイトが有する交換性
カチオン量を第1表に示す。
実施例 2 蒸溜水300ml中へ交換性カチオン量が120ミリ当
量/100g−粘土のNa−モンモリロナイト2.0g
を添加し、十分に攪拌する。得られた懸濁液中に
0.19N NiCl2水溶液5.0mlを添加したのち、室温で
1時間放置する。その後、遠心分離を行い、沈殿
物を凍結乾燥し、得られた乾燥物を空気雰囲気の
電気炉で200℃〜700℃の範囲を100℃間隔で30分
間加熱した後にモンモリロナイトが有する交換性
カチオン量を第2表に示す。なお、第2表には比
較例として加熱しないもの、および800℃で加熱
したものについて併記した。
【図面の簡単な説明】
第1図はNa−モンモリロナイトのAl3+による
イオン交換反応の結果を表す。第2図はNa−お
よびNi−モンモリロナイトの加熱温度と交換性
カチオン量の関係を表す。第3図は層間化合物の
概念図を示す。図中符号1はスメクタイト、2は
柱、3は層間距離および4は柱と柱の間隔を示
す。
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 スメクタイトをカチオンでイオン交換したの
    ち、加熱することを特徴とする交換性カチオン量
    の異なつたスメクタイトの製造法。 2 該スメクタイトはモンモリロナイトおよびヘ
    クトライトの一種あるいは混合物から成る群より
    選択される、特許請求の範囲第1項記載の製造
    法。 3 該カチオンはイオン半径が1.4オングストロ
    ーム以下のカチオンの一種あるいは混合物から成
    る群より選択される、特許請求の範囲第1項記載
    の製造法。 4 該加熱は200℃〜700℃の範囲で行われる、特
    許請求の範囲第1項記載の製造法。
JP29262987A 1987-11-19 1987-11-19 交換性カチオン量の異なったスメクタイトの製造法 Granted JPH01133918A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29262987A JPH01133918A (ja) 1987-11-19 1987-11-19 交換性カチオン量の異なったスメクタイトの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29262987A JPH01133918A (ja) 1987-11-19 1987-11-19 交換性カチオン量の異なったスメクタイトの製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01133918A JPH01133918A (ja) 1989-05-26
JPH0577605B2 true JPH0577605B2 (ja) 1993-10-27

Family

ID=17784272

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29262987A Granted JPH01133918A (ja) 1987-11-19 1987-11-19 交換性カチオン量の異なったスメクタイトの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH01133918A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0624971B2 (ja) * 1989-03-06 1994-04-06 工業技術院長 イオン固着により減少したモンモリロナイトのカチオン交換容量の回復法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01133918A (ja) 1989-05-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Breu et al. Charge homogeneity in synthetic fluorohectorite
US3119659A (en) Process for producing molecular sieve bodies
JP5081589B2 (ja) 遺伝子の保管及び伝達の可能な生−無機ハイブリッド複合体及びその製造方法
JPH0123414B2 (ja)
JPH0712926B2 (ja) 層間高分子状酸化物含有積層酸化物およびその製法
JP2719971B2 (ja) ゼオライト結合剤を含むゼオライト粒子
US4715987A (en) Method of treating phyllosilicates
JPH0258204B2 (ja)
US5858081A (en) Kaolin derivatives
JPH0577605B2 (ja)
JPS6351969B2 (ja)
CN111684020B (zh) 层状硅酸盐的分层方法
JPH0818812B2 (ja) 合成多孔質材料及びその製造方法
JPS636486B2 (ja)
JPS6060921A (ja) ゼオライト物質
DE69213058T2 (de) Dioktaedrische 2:1 Phyllosilikate und Verfahren zu ihrer Herstellung
Feng et al. Synthesis of LiAl2 (OH) 6+ intercalated montmorillonite by a hydrothermal soft chemical reaction
US5087598A (en) Method for production of pillared clay
Carlino et al. High-resolution solid-state magic angle spinning nuclear magnetic resonance studies on the layered antimony hydrogen phosphate, HSb (PO 4) 2· 2H 2 O, and its reaction products with tetrakis (pyridyl) iron (II) chloride
JP2667978B2 (ja) 合成多孔体およびその製造方法
JPH0624972B2 (ja) ピラー量の異なるジルコニウム架橋モンモリロナイトの製造法
WO1993017964A1 (en) Silver-bearing tobermorite
JPH02133312A (ja) ピラー量の異なる架橋粘土層間化合物の製造法
KR100352108B1 (ko) 다공성 가교화 점토의 제조방법
JPH0232205B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term