JPH0577417A - インクジエツトプリンタヘツド - Google Patents

インクジエツトプリンタヘツド

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JPH0577417A
JPH0577417A JP23793291A JP23793291A JPH0577417A JP H0577417 A JPH0577417 A JP H0577417A JP 23793291 A JP23793291 A JP 23793291A JP 23793291 A JP23793291 A JP 23793291A JP H0577417 A JPH0577417 A JP H0577417A
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JP
Japan
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ink
orifice
printer head
ink jet
jet printer
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Application number
JP23793291A
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English (en)
Inventor
Minoru Ogawa
実 小川
Masashi Shimozato
正志 下里
Takashi Harakawa
崇 原川
Osamu Tsutsumida
治 堤田
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Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Tokyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0577417A publication Critical patent/JPH0577417A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1621Manufacturing processes
    • B41J2/164Manufacturing processes thin film formation
    • B41J2/1643Manufacturing processes thin film formation thin film formation by plating
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/162Manufacturing of the nozzle plates

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オリフィスの外周部の装置表面をインクに対
する撥液性が高いように形成し、この装置表面の耐久性
を向上させる。 【構成】 フッ素を構成成分として含有する粒子を含む
金属41で少なくともオリフィスの外周部の装置表面4
0を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェットプリン
タヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、静粛で高密度印刷が可能なインク
ジェットプリンタヘッドとして、オリフィスからインク
滴を吐出させて印刷用紙に定着させるインクジェットプ
リンタヘッドなどが実用化されている。
【0003】例えば、オンデマンド方式のインクジェッ
トプリンタヘッドでは、アレイ状に連設されたオリフィ
スの各々に連通した圧力室内に電歪素子や発熱素子から
なる圧力発生手段を設けた構造などとなっている。そし
て、このようなインクジェットプリンタヘッドでは、印
刷画像に対応した駆動電力を圧力発生手段に印加して圧
力室内のインクを加圧し、オリフィスからインク滴を吐
出させて画像を形成するようになっている。
【0004】ここで、このようなインクジェットプリン
タヘッドでインク滴の吐出特性を良好にするためには、
インクを保持する圧力室やオリフィスの内面はインクと
の親液性を高くする必要があり、かつ、インク滴が形成
されるオリフィスの外周部に位置する表面はインクとの
撥液性が高い必要がある。そこで、このような課題を解
決する各種の手段が提案されているが、オリフィスの外
周部の撥液性を向上させるためにフッ素を利用するよう
にしたインクジェットプリンタヘッドが、特開平2-4895
3号公報、特公昭52-24821号公報、特開昭58-175666号公
報等に開示されている。そこで、これらの公報に開示さ
れた装置をインクジェットプリンタヘッドの従来例とし
て以下に説明する。
【0005】まず、特開平2-48953号公報に開示された
インクジェットプリンタヘッドを第一の従来例として図
10ないし図12に基づいて説明する。このインクジェ
ットプリンタヘッド1は一般的にバブルジェット方式と
呼称されるものであり、図10及び図11に例示するよ
うに、ここでは基板2上に所定パターンの隔壁3を介し
て基板4を装着した構造となっている。そして、このイ
ンクジェットプリンタヘッド1では、前記隔壁3に形成
された空隙で圧力室とインク供給路とを兼用したオリフ
ィス5やインク槽6が形成されており、前記基板2上に
は前記オリフィス5内の位置に圧力発生手段である発熱
素子7が形成されている。また、このインクジェットプ
リンタヘッド1では、前記基板2,4や隔壁3は、各々
インクに対する親液性が良好なセラミックや感光性樹脂
などで形成されており、前記基板2,4と隔壁3とで形
成された装置表面8には、インクに対する撥液性が良好
なフッ素ゴム等からなる表面処理層9が形成されてい
る。
【0006】このような構成において、このインクジェ
ットプリンタヘッド1では、インク槽6内に供給された
インク(図示せず)が親液性が良好なオリフィス5内に保
持されるので、この状態で発熱素子7が発熱駆動される
とインク内に急成長するインクの圧力でオリフィス5か
らインク滴が吐出されることになる。この時、もしもオ
リフィス5の外周部に位置する装置表面8の撥液性が良
好でないと、ここにインクが付着するなどしてインク滴
の吐出が阻害されるので、このインクジェットプリンタ
ヘッド1では、インクとの撥液性が良好なフッ素ゴム等
で表面処理層9を装置表面8に形成している。
【0007】ここで、上記公報に開示されている表面処
理層9の製作方法の具体例の一つを図12に基づいて説
明する。まず、予め用意したシリコンゴム等の弾性材か
らなる支持体10をフッ素ゴム等の溶液に浸漬して膨潤
させ、同図(a)に例示したように、これを大気中に放置
して溶媒を揮発させることで表面に薄膜層11が析出し
た転写台12を得る。そこで、同図(b)に例示するよう
に、これとは別に上述のような構造のインクジェットプ
リンタヘッド1を転写台12上に圧接することで、同図
(c)に例示するように、このインクジェットプリンタヘ
ッド1の装置表面8に薄膜層11が転写されて表面処理
層9が形成されるので、この表面処理層9を乾燥させる
ことでインク滴の吐出特性が良好なインクジェットプリ
ンタヘッド1が完成することになる。
【0008】なお、上記公報には、表面処理層9を溶液
の塗布で形成することや、装置表面8に予め微細な凹凸
を形成して表面処理層9の耐久性を向上させることなど
も開示されている。
【0009】つぎに、特公昭52-24821号公報に開示され
たインクジェットプリンタヘッドを第二の従来例として
図13に基づいて説明する。このインクジェットプリン
タヘッド13では、装置本体14がオリフィス15を中
心とした円錐状に形成されており、このオリフィス15
の外周部に位置する装置表面16上には、窒化タンタル
等の高抵抗体層17とフッ素樹脂等の高分子材料層18
とを順次積層した表面処理層19が形成されている。
【0010】このような構成において、このインクジェ
ットプリンタヘッド13は、インクとの撥液性が良好な
高分子材料層18でインクの付着を防止すると共に、高
抵抗体層17の発熱駆動で付着したインクを蒸発させる
ようになっている。なお、このインクジェットプリンタ
ヘッド13では、上述のような高抵抗体層17と高分子
材料層18とを各々スパッタリング法で形成することが
例示されている。
【0011】さらに、特開昭58-175666号公報に開示さ
れたインクジェットプリンタヘッドを第三の従来例とし
て図14に基づいて説明する。このインクジェットプリ
ンタヘッド20は一般的にピエゾ方式と呼称されるもの
であり、ここでは装置本体21とオリフィス板22とを
一体に接合した構造となっている。ここで、前記装置本
体21には、ピエゾ素子23が内蔵される圧力室24と
流路25とがアレイ状に形成されており、これらの流路
25と各々連通するオリフィス26が前記オリフィス板
22にアレイ状に形成されている。そして、このような
オリフィス板22の装置表面27には、インクに対する
撥液性が良好なフッ素化合物からなる表面処理層(図示
せず)が形成されている。
【0012】このような構成において、このインクジェ
ットプリンタヘッド20では、圧力室24やオリフィス
26内にインクが保持された状態でピエゾ素子23が駆
動されて振動すると、この振動の圧力伝播でオリフィス
5からインク滴が吐出されることになる。なお、このイ
ンクジェットプリンタヘッド20では、オリフィス板2
2の装置表面27の表面処理層を、フッ素化合物のガス
でプラズマ処理して形成するようになっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に開示された
インクジェットプリンタヘッド1,13,20では、何
れもオリフィス5,15,26の外周部に位置する装置
表面8,16,27にフッ素を構成成分とする表面処理
層9,19を形成することでインク滴の吐出特性を向上
させている。
【0014】ここで、このようなインクジェットプリン
タヘッド1,13,20では、実際には紙粉等でオリフ
ィス5,15,26に目詰りが発生することがあり、こ
れを防止するためにゴムブレード等で装置表面8,1
6,27を擦過するワイピングを周期的に行なう装置が
ある。そこで、このようなワイピングを繰返して表面処
理層9,19上のインク液接触角の変化を測定すること
で、インクジェットプリンタヘッド1,13,20の耐
久性を検査することができる。
【0015】例えば、特開平2-48953号公報に開示され
たインクジェットプリンタヘッド1では、表面処理層9
を転写や塗布で形成することが例示されているが、この
ような装置を本出願人が実際に試作したところ、このよ
うにして形成した表面処理層9は膜厚が不均一でワイピ
ング耐性等の耐久性も低いことが確認された。
【0016】また、特公昭52-24821号公報や特開昭58-1
75666号公報に開示されたインクジェットプリンタヘッ
ド13,20では、表面処理層19等を高分子材料など
の樹脂材で形成するので、やはりワイピング耐性などの
耐久性が低下しがちである。しかも、上記公報には表面
処理層19等をスパッタリングやプラズマ処理で製作す
ることが開示されているが、このような製膜方法は位置
の選択性が低いため、オリフィス15,26の内面まで
表面処理層19等が形成されてインク滴の吐出特性が低
下する懸念もある。
【0017】本発明は、インクに対する撥液性が高い装
置表面の耐久性が良好なインクジェットプリンタヘッド
を得るものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】オリフィスとインク供給
路とが連通した圧力室内に圧力発生手段を配置し、前記
インク供給路から前記圧力室内に流入したインクを前記
圧力発生手段で加圧して前記オリフィスから吐出させる
ようにしたインクジェットプリンタヘッドにおいて、フ
ッ素を構成成分として含有する粒子を含む金属で少なく
とも前記オリフィスの外周部の装置表面を形成した。
【0019】
【作用】フッ素を構成成分として含有する粒子を含む金
属で少なくともオリフィスの外周部の装置表面を形成し
たことにより、インクに対する撥液性が高い装置表面の
耐久性が良好なインクジェットプリンタヘッドを得るこ
とができる。
【0020】
【実施例】本発明の実施例を図1ないし図9に基づいて
説明する。まず、図1に例示するように、このインクジ
ェットプリンタヘッド28は、基板29と圧力室層30
と供給路層31及びオリフィス板32が順次積層された
構造となっている。そして、このオリフィス板32にア
レイ状に連続形成されたオリフィス33と前記基板29
の表面に形成された圧力発生手段である発熱抵抗体34
とが各々同軸上に位置しており、この発熱抵抗体34を
略中心とする矩形環状の隔壁35が形成された前記圧力
室層30により前記オリフィス33の軸心に対して対称
形の圧力室36が形成され、この圧力室36と対向する
部分が開口した前記供給路層31により前記オリフィス
33の軸心に対して全周方向に開口したインク供給路3
7が形成されている。なお、このインクジェットプリン
タヘッド28では、前記圧力室層30の隔壁35間にイ
ンク貯蔵室38が形成されており、このインク貯蔵室3
8に連通したインク補給孔39が前記基板29に形成さ
れている。
【0021】そして、このインクジェットプリンタヘッ
ド28のオリフィス板32は、図2に例示するように、
平板状に形成されて前記オリフィス33が線形に配列さ
れており、その装置表面40にはフッ素を構成成分とし
て含有する粒子を含む金属のメッキで表面処理層41が
形成されている。
【0022】そこで、このようなオリフィス板32の製
作方法の第一の実施例を図3に基づいて説明する。ま
ず、同図(a)に例示するように、ステンレス等からなる
導電性が高い電鋳基板42を用意し、同図(b)に例示す
るように、この電鋳基板42上にフォトレジスト等の非
導電性材料43等をスピンコート等で一様に塗布する。
そして、同図(c)に例示するように、この上に所定パタ
ーンのフォトマスク44を配置して紫外線でフォトエッ
チングを行なうことで、同図(d)に例示するように、非
導電性のレジストマスク45が所定形状に形成された導
電性の電鋳基板42を形成する。そこで、このような電
鋳基板42をNiやCuの電鋳浴(図示せず)中に浸漬して
電鋳基板42が陽極となるように通電を行なうと、同図
(e)に例示するように、レジストマスク45上の部分が
開口した電鋳品46が電鋳基板42上に製膜されること
になる。
【0023】例えば、この状態で電鋳品46を電鋳基板
42から剥離させることでオリフィス33がテーパ状の
オリフィス板32を得ることができるが、このようにす
ると前述したようにオリフィス33に充填材を圧入する
などしても表面処理層40を良好に形成することができ
ない。
【0024】そこで、本実施例の製作方法では、電鋳品
46が形成された状態の電鋳基板42を洗浄して乾燥さ
せ、これをスパッタリング等の薄膜製造装置(図示せず)
にセットしてSiO2等の絶縁性や半絶縁性を有する薄膜
層47を電鋳品46上にスパッタリング等で形成する。
すると、同図(f)に例示するように、この電鋳品46は
圧力室36やオリフィス33を形成する部分のみが薄膜
層47で被われるので、この電鋳品46を電鋳基板42
から剥離させてから装置表面40のレジストを除去して
洗浄し、このオリフィス板32をフッ素系樹脂の粒子を
含有したNiの電界や無電界のメッキ浴(図示せず)に浸
漬する。このようにすることで、同図(g)に例示するよ
うに、このオリフィス板32は、インク48に対する撥
液性が良好な表面処理層41がオリフィス33の外周部
の装置表面40に形成され、オリフィス33や圧力室3
6を形成する部分にはインク48に対する親液性が良好
な薄膜層47が形成されるので、これはオリフィス33
内のインク48の保持とインク滴48aの生成とが共に
良好となる。
【0025】なお、このような特性を確認するために本
出願人が実際に試作したオリフィス板32は、膜厚30
(μm)で約20(mm)角のNiの電鋳品で、最小直径30(μm)
のオリフィス33を200(μm)のピッチで10個形成した。
そして、このようなオリフィス板32は多数個取りが可
能であり、実際には一個の電鋳基板42から25個を製作
することができた。また、ここではNi電鋳の成長速度
が縦方向と横方向で略同一と仮定し、膜厚30(μm)の電
鋳品に直径30(μm)のオリフィス33を形成するため、
レジストマスク45の直径を90(μm)とした。
【0026】さらに、上述のようにインクに対する親液
性が良好な薄膜層47としては、前述したSiO2等の他
にSi34やガラスなども利用可能である。また、この
ような薄膜層47は、Niからなる電鋳品46との密着
性が比較的低いので、これをスパッタリングで製膜する
場合は、スパッタエッチング後に製膜を行なうことや、
バイアス電圧を印加しながら製膜を行なうことや、所定
材料の中間膜(図示せず)を介して製膜を行なうことなど
で密着性を向上させることが可能である。
【0027】このような構成において、このインクジェ
ットプリンタヘッド28は、発熱抵抗体34に駆動回路
(図示せず)が接続されてインク補給孔39に連通管等で
インク槽(共に図示せず)が連結され、相対的に副走査移
動する印刷用紙49に対向配置される。そこで、このイ
ンクジェットプリンタヘッド28は、電力が印加された
発熱抵抗体34が発熱すると、これに接触しているイン
ク48が蒸発して気泡50が発生する。この時、この気
泡50の発生によるインク48の圧力変化の伝播方向
は、圧力室36に規制されてオリフィス33に向かうこ
とになる。そこで、このオリフィス33からインク48
が吐出するタイミングに同期して電力供給が停止され、
発熱抵抗体34の温度が低下して気泡50が収縮する。
すると、この気泡50の収縮によるインク48の圧力変
化によってオリフィス33から突出していたインク48
の一部が切断され、これがインク滴48aとなって飛翔
する。そこで、発熱抵抗体34を選択的に発熱駆動して
所定のオリフィス33からインク滴48aを飛翔させる
ことで、相対的に副走査移動する印刷用紙49の表面に
画像を形成することができる。なお、各圧力室36に
は、インク補給孔39から順次補給されるインク48が
インク貯蔵室38からインク供給路37を経て供給され
ることになる。
【0028】そして、このインクジェットプリンタヘッ
ド28では、オリフィス33の内部などはインク48と
の親液性が良好なので、このインク48はオリフィス3
3内に良好に保持され、装置表面40の表面処理層41
はインク48との撥液性が良好なので、インク滴48a
は表面処理層41に付着することなく良好に吐出され
る。しかも、このインクジェットプリンタヘッド28で
は、オリフィス33の外周部の装置表面40に金属メッ
キで表面処理層41を形成しているので、この表面処理
層41はワイピング耐性等の耐久性が極めて良好であ
る。つまり、この表面処理層41は、金属メッキで形成
されているので強固であり、しかも、含有したフッ素系
樹脂の粒子が表面に析出するので、この析出した粒子に
よってインク48との撥液性が確保される。
【0029】つぎに、オリフィス板32の製作方法の第
二の実施例を図4に基づいて説明する。まず、同図(a)
に例示するように、図3に基づいて前述した製作方法と
同様にして電鋳基板42上に電鋳品46を形成し、これ
を洗浄後に乾燥させる。そこで、図4(b)に例示するよ
うに、この電鋳品46上に充填材51を塗布や圧入で製
膜すると、この場合は電鋳品46の装置表面40が電鋳
基板42と密着しているので充填材51はオリフィス3
3内に正確に充填される。そこで、同図(c)に例示する
ように、この電鋳品46を電鋳基板42から剥離させて
から装置表面40のレジストを除去して洗浄し、このオ
リフィス板32をフッ素系樹脂の粒子を含有したNiの
メッキ浴(図示せず)に浸漬することで、同図(d)に例示
するように、このオリフィス板32は装置表面40のみ
に表面処理層41が形成されるので、同図(e)に例示す
るように、充填材51を除去することでオリフィス33
内のインク48の保持とインク滴48aの生成とが共に
良好なオリフィス板32を得ることができる。
【0030】なお、この製作方法では、上述のように電
鋳品46が電鋳基板42上に密着した状態で充填材51
を形成するので、この充填材51がオリフィス33から
突出するようなことがなく、表面処理層41を極めて正
確に形成することができる。また、この場合は電鋳品4
6からレジストを除去する際に充填材51が侵食される
懸念がある。そこで、これを解消する手段として本出願
人は、充填材51をワックスとしてサンドブラストでレ
ジストを除去することや、電鋳用のレジストをポジ型に
すると共に充填材51をネガ型レジストとして選択的な
エッチングを行なうことなどを提案し、これを実際に実
験して良好な結果が得られることを確認した。
【0031】さらに、オリフィス板32の製作方法の第
三の実施例を図5に基づいて説明する。まず、同図(a)
に例示するように、図3に基づいて前述した製作方法と
同様にして電鋳基板42上に電鋳品46を形成し、これ
を洗浄後に乾燥させる。そこで、図5(b)に例示するよ
うに、これをAu等のメッキ浴(図示せず)に浸漬してイ
ンク48に対する親液性や耐食性が良好なメッキ膜52
を電鋳品46上に形成し、以下は図4に基づいて前述し
た製作方法と同様にして表面処理層41を形成すること
で、インク48に対する親液性や耐食性が良好なメッキ
膜52がオリフィス33の内面等に形成されたオリフィ
ス板32を得ることができる。
【0032】このようにすることで、オリフィス板32
を形成するNiの電鋳品46はインク48に対する親液
性や耐食性が十分でないが、これはメッキ膜52を形成
することで解消することができる。なお、上述した製作
方法ではメッキ膜52の形成後に充填材51を設けてい
るが、これは表面処理層41がメッキ膜52上にも形成
されることを防止するためである。
【0033】ここで、上述した製作方法では、何れもオ
リフィス板32を形成する電鋳品46の装置表面40に
インク48との撥液性が良好な表面処理層41を金属メ
ッキで形成することを例示したが、本発明は上記形式に
限定されるものではなく、フッ素を構成成分として含有
する粒子を含む金属でオリフィスの外周部の装置表面が
形成されていれば良い。
【0034】そこで、このようなオリフィス板53の製
作方法の第四の実施例を図6に基づいて説明する。ま
ず、同図(a)に例示するように、ステンレス等からなる
導電性が高い電鋳基板42を用意し、同図(b)に例示す
るように、この電鋳基板42上にフォトレジスト等の非
導電性材料43等をスピンコート等で一様に塗布する。
そして、同図(c)に例示するように、この上に所定パタ
ーンのフォトマスク44を配置して紫外線でフォトエッ
チングを行なうことで、同図(d)に例示するように、非
導電性のレジストマスク45が所定形状に形成された導
電性の電鋳基板42を形成する。そこで、このような電
鋳基板42を、フッ素系樹脂の粒子を含有したNiのメ
ッキ浴(図示せず)中に浸漬して電鋳基板42が陽極とな
るように通電を行なうと、同図(e)に例示するように、
レジストマスク45上の部分が開口した電鋳品54が電
鋳基板42上に製膜されることになる。そこで、この状
態でメッキ浴内のフッ素系樹脂の粒子の懸濁量を減少さ
せてゆくと、同図(f)に例示するように、電鋳品54の
最上層にはフッ素系樹脂の粒子を略含有しないNi層5
5が形成されることになる。そこで、このような電鋳品
54を電鋳基板42から剥離させてから装置表面56の
レジストを除去して洗浄することで、同図(g)に例示す
るように、装置表面56はインク48に対する撥液性が
良好でオリフィス33内はインク48に対する親液性が
良好なオリフィス板53を形成することができる。この
場合、このオリフィス板53では、特別なコーティング
等を要することなく電鋳品54の装置表面56の撥液性
が良好なので、この装置表面56はワイピング耐性など
の耐久性が極めて良好である。
【0035】なお、実際には一個のメッキ浴内の粒子含
有率を低下させることは困難であるので、本出願人が実
際に試作した場合では、フッ素粒子の含有率の比が10
0,80,50,20,0となるメッキ浴を個別に用意してお
き、これらのメッキ浴に電鋳基板42を順次浸漬するよ
うにした。このようにすることで、フッ素系樹脂の粒子
を多量に含有した電鋳品54で装置表面56が形成さ
れ、フッ素系樹脂の粒子を略完全に含有しないNi層5
5でオリフィス33等の内面等が形成されたオリフィス
板53を得ることができた。
【0036】なお、本実施例の製作方法では、フッ素系
樹脂の粒子を多量に含有したNiの電鋳品54でオリフ
ィス板53を形成し、インク48を保持するオリフィス
33の内面などの部分はフッ素系樹脂の粒子を含有しな
いNi層55を形成するものとしたが、このようにイン
ク48との親液性が要求される部分を金メッキやガラス
薄膜等でコーティングすることも実施可能である。
【0037】また、図7及び図8に例示するように、上
述した製作方法で形成したオリフィス板53では、オリ
フィス33の外周部の装置表面56の一部にインク48
との親液性が良好なNi層55が形成されることにな
る。従って、この場合はNi層55によってインク滴4
8aの生成が阻害される懸念があるので、このような製
作方法は機器の仕様や要求性能などに従って採用される
ことになる。
【0038】なお、本出願人が実際に試作したオリフィ
ス板32では、フッ素系樹脂の粒子を含有した金属材と
して、PTFE(Poly-Tetrafluoru-Ethylene)を含有
した無電界や有電界のNi複合メッキ液を利用した。
【0039】そこで、このような無電界のNi複合メッ
キ液を利用して本出願人が実際にオリフィス板32を試
作したところ、その表面処理層41はPTFEの含有率
が約23(%)で水の接触角は約100度であった。そこで、
このようなオリフィス板32のワイピング耐性の試験を
行なったところ、図9に例示するように、ワイピング回
数が100回を超過しても接触角に変化は見られず、従来
の塗布形成した樹脂膜に比して100倍以上の耐久性が確
認された。これは、このオリフィス板32の表面処理層
41が金属メッキで形成されているので、その耐摩耗性
が良好であると共に膜厚も均一であることに起因してい
ると考えられる。
【0040】なお、上述した実施例では、オリフィス板
32,53の各部を電鋳で形成することで生産性を向上
させることを例示したが、本発明は上記形式に限定され
るものではなく、例えば、SUS基板にエッチングやプ
レス等で形成したオリフィスに充填材を充填し、その装
置表面をフッ素を構成成分として含有する粒子を含む金
属で外装したオリフィス板なども実施可能である。
【0041】
【発明の効果】本発明は上述のように、オリフィスとイ
ンク供給路とが連通した圧力室内に圧力発生手段を配置
し、インク供給路から圧力室内に流入したインクを圧力
発生手段で加圧してオリフィスから吐出させるようにし
たインクジェットプリンタヘッドにおいて、フッ素を構
成成分として含有する粒子を含む金属で少なくともオリ
フィスの外周部の装置表面を形成したことにより、イン
クに対する撥液性が高い装置表面の耐久性が良好なイン
クジェットプリンタヘッドを得ることができる等の効果
を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す作動状態の縦断側面図で
ある。
【図2】オリフィス板の斜視図である。
【図3】製作方法の第一の実施例を示す工程図である。
【図4】製作方法の第二の実施例を示す工程図である。
【図5】製作方法の第三の実施例を示す工程図である。
【図6】製作方法の第四の実施例を示す工程図である。
【図7】要部を拡大した縦断側面図である。
【図8】底面図である。
【図9】ワイピング回数と親液性との関係を示す特性図
である。
【図10】第一の従来例を示す分解斜視図である。
【図11】斜視図である。
【図12】製作方法を示す工程図である。
【図13】第二の従来例を示す縦断正面図である。
【図14】第三の従来例を示す横断平面図である。
【符号の説明】
28 インクジェットプリンタヘ
ッド 33 オリフィス 34 圧力発生手段 36 圧力室 37 インク供給路 40,56 装置表面 48 インク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堤田 治 静岡県三島市南町6番78号 東京電気株式 会社技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オリフィスとインク供給路とが連通した
    圧力室内に圧力発生手段を配置し、前記インク供給路か
    ら前記圧力室内に流入したインクを前記圧力発生手段で
    加圧して前記オリフィスから吐出させるようにしたイン
    クジェットプリンタヘッドにおいて、フッ素を構成成分
    として含有する粒子を含む金属で少なくとも前記オリフ
    ィスの外周部の装置表面を形成したことを特徴とするイ
    ンクジェットプリンタヘッド。
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