JPH0577090A - プレス機械におけるクランク軸偏心部の偏心量調整装置 - Google Patents

プレス機械におけるクランク軸偏心部の偏心量調整装置

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JPH0577090A
JPH0577090A JP6841792A JP6841792A JPH0577090A JP H0577090 A JPH0577090 A JP H0577090A JP 6841792 A JP6841792 A JP 6841792A JP 6841792 A JP6841792 A JP 6841792A JP H0577090 A JPH0577090 A JP H0577090A
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    • B30B1/00Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen
    • B30B1/26Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen by cams, eccentrics, or cranks
    • B30B1/263Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen by cams, eccentrics, or cranks work stroke adjustment means

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プレス機械におけるクランク部の偏心量を調
整してもスライドのクランクモーション等に影響を及ぼ
すことのない偏心量調整装置を提供すること。 【構成】 フレーム28に回転自在に支持されるクラン
ク軸21の本体部22と、この本体部22の回転軸心か
ら偏心して設けられコンロッド12の一端が回動可能に
連結される偏心部23とをクランク軸21の回転軸線の
軸方向に接離可能に設け、本体部22に対する偏心部2
3の偏心量が変更可能な複数位置で係合可能でかつ係合
時に本体部22と偏心部23とを一体回転可能にする係
合手段46を、本体部22と偏心部23との接合部24
に設け、この係合手段46の係合、離脱駆動手段51を
設けた偏心量調整装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プレス機械におけるク
ランク部の偏心量を調整する偏心量調整装置に関する。
【0002】
【背景技術】従来、プレス機械において、スライドスト
ロークを変更する目的で、クランク軸の偏心量を調整す
る装置が提案されている。従来のこの種装置は、偏心ス
リーブを用いた構造とされている。
【0003】すなわち、クランク軸の回転軸線に対し偏
心した偏心部にクランクピンを設け、このクランクピン
に偏心スリーブを回転可能に取り付ける。この偏心スリ
ーブの外周にコネクティングロッド(以下、コンロッド
という)の一端部を回動自在に連結するとともに、クラ
ンクピンに対する偏心スリーブの回転方向位置を調整可
能に固定する固定手段を設けて構成されている。
【0004】このような構成において、スライドストロ
ークの調整、すなわち、クランク部の偏心量の調整をす
るには、クランクピンに対する偏心スリーブの取付角度
を調整して固定手段で固定すればよい。これにより、ク
ランク軸の回転中心軸に対して、クランクピン及び偏心
スリーブを介して偏心して取り付けられているコンロッ
ドの一端部は、前記回転中心軸からの位置が変更される
こととなり、偏心量の調整が行われるものである。
【0005】また、偏心スリーブ(偏心シーブ)を回転
させずに偏心量を調整する装置として、例えば、実開昭
63−6200号公報が知られている。この装置は、偏
心シーブは回転させず、偏心シーブとクランク軸の偏心
部との連結位置をロックピンの移動で180度反対側に
する構造である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような回転する偏心スリーブを用いた従来の前者の偏心
量調整装置においては、偏心量の変化のみでなく、スラ
イドの運動特性、いわゆるクランクモーションが変化し
てしまう。すなわち、クランクピンに対して偏心スリー
ブを回転するとコンロッドの一端部は、クランク軸の中
心線に対するクランクピンの偏心方向のみならず、これ
と交差する方にも変位するからである。
【0007】このようにクランクモーションが変化する
と、適正なプレス加工を行うことができず、製品にも悪
影響を及ぼすという問題点がある。
【0008】一方、後者の偏心量調整装置は、クランク
モーションの変化を生じない反面、2段階のストローク
変化しかできず、適用範囲が狭いという問題点がある。
【0009】また、プレス機械における偏心量の調整
は、スライドのコンロッドが連結される部分に限らず、
クランク軸にバランスウェイトが連結される場合には、
このバランスウェイトの連結部における偏心部において
も偏心量の調整が必要となる。しかし、従来はこのよう
なバランスウェイトの偏心部における偏心量調整装置
は、開発されておらず、バランスウェイトの部分にも使
用できる偏心量調整装置が望まれている。
【0010】本発明の目的は、プレス機械におけるクラ
ンク部の偏心量を調整しても、スライドのクランクモー
ション等に影響を及ぼすことのないプレス機械における
クランク軸偏心部の偏心量調整装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、スライドのコ
ンロッド、バランスウェイトのコンロッド、バランスウ
ェイトのすべり子等の連結部材が取り付けられるクラン
ク軸の偏心部において、クランク軸の本体部と偏心部と
を接離可能に設けるとともに、この本体部と偏心部との
接合部に歯部等からなる係合手段を設けて接合状態の本
体部と偏心部とを一体回転可能に設け、これにより、偏
心部のスライドストローク方向のみの偏心量の調整を可
能にして前記目的を達成するものである。
【0012】具体的には、本発明は、フレームに回転自
在に支持されるクランク軸の本体部と、この本体部の回
転軸心から偏心して設けられ連結部材の一端が回動可能
に連結される偏心部とをクランク軸の回転軸線の軸方向
に接離可能に設けるとともに、前記本体部に対する前記
偏心部の偏心量が変更可能な複数位置で係合可能でかつ
係合時に前記本体部と偏心部とを一体回転可能にする係
合手段を、前記本体部と前記偏心部との接合部に設け、
更に、この係合手段を係合、離脱させる駆動手段を設け
たことを特徴とするプレス機械におけるクランク軸偏心
部の偏心量調整装置である。
【0013】本発明において、前記係合手段は、互いに
噛合可能な歯部により構成されるとともに、この歯部の
噛合が外れた状態においても互いに係合され前記本体部
と前記偏心部とを偏心量変更方向に案内する案内手段が
前記接合部に設けられた構造とするのが好ましい。
【0014】
【作用】本発明の構成において、クランク軸の偏心部の
偏心量を調整するには、まず、駆動手段を作動して係合
手段の係合を解除し、クランク軸の偏心部を本体部に対
して移動可能にする。この状態で、スライドあるいはコ
ンロッド等を適宜な手段で偏心部の偏心方向に移動さ
せ、偏心部と本体部との相対位置を変更する。
【0015】次いで、駆動手段を前述とは逆方向に作動
して係合手段を係合状態とする。この係合により、クラ
ンク軸の本体部と偏心部とは偏心状態が変化した状態で
連結され、かつ、一体回転可能にされる。
【0016】すなわち、偏心量が変化した状態でクラン
ク軸の回転が可能となる。この際、連結部材がスライド
のコンロッドである時は、偏心部の偏心はその偏心方向
の移動であるため、スライドのクランクモーションの変
化を生じることはない。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜図4には、本発明の一実施例が示されてい
る。
【0018】図4には、本実施例を適用したプレス機械
の全体構成の概略が示されている。この図において、プ
レス機械1は、ベッド2を備え、このベッド2にはコラ
ム3を介してクラウン4が支持されている。ベッド2上
にはボルスタ5が固定されるとともに、このボルスタ5
に対向してスライド6が上下動自在に設けられている。
これらのボルスタ5及びスライド6の対向面にはそれぞ
れ下型7及び上型8が取付けられ、かつ、スライド6と
コラム3との間にはスライド6を所定位置で停止させる
スライド固定手段90が設けられている。
【0019】クラウン4内には、本実施例に係る偏心量
調整装置20を備えたクランク軸21が回転自在に設け
られている。このクランク軸21には偏心量調整装置2
0を介して連結部材としてのコンロッド12の一端部が
回動可能に連結されている。このコンロッド12の他端
は、ねじ・ナット構造等の一般的構成のスライドアジャ
スト装置13を介してスライド6に連結されている。従
って、スライドアジャスト装置13を調整することによ
り、コンロッド12の長さを調節してダイハイト調整等
ができるようになっている。
【0020】偏心量調整装置20は、後に詳述するが、
図4において概略を述べると、クランク軸21の本体部
22が、偏心部23に対してクランク軸21の回転軸線
の軸方向に接離可能に設けられて構成され、本体部22
と偏心部23との接合部24の係合状態を偏心部23の
偏心方向に変位させることにより、偏心量の調整を行え
るようになっている。
【0021】図1、図2には、偏心量調整装置20の詳
細構造が示されている。これらの図において、クランク
軸21は左右に分離された本体部22を備え、この本体
部22の軸部25は、それぞれ軸受メタル26及び軸受
部材27を介してクラウンフレーム28に回転自在に支
持されている。これにより、クランク軸21は、本体部
22の軸部25の中心軸線を中心として回転できるよう
になっている。
【0022】軸受部材27の内側すなわち偏心部23側
の端面は、偏心部23の端面に近接するようフレーム2
8から突出して設けられている。これにより、偏心部2
3から本体部22が分離された時、偏心部23がクラン
ク軸21の軸方向に倒れて再度の本体部22との接合に
不都合となることがないようにされている。また、2つ
の本体部22のうち図1,2中右側の一方の軸部25に
は、図示しないモータ等の駆動源に連結されるクランク
軸駆動ギヤ29が固定されている。
【0023】各本体部22は、軸部25に一体のフラン
ジ部31を備えている。また、フランジ部31の端面に
は、断面台形の多数の歯部32がクランク軸22の回転
軸線に直交しかつ偏心部23の偏心方向に直交する方向
に平行に設けられている。フランジ部31の端面におい
て、これらの歯部32に直交する中心部には、所定深さ
のキー溝33が形成されている。更に、本体部22のう
ち一方、すなわち、前記駆動ギヤ29が取り付けられた
側の本体部22の中心よりやや偏心した位置にはねじ孔
34が、他方の本体部22のこのねじ孔34に対向した
位置には貫通孔35がそれぞれ設けられている。
【0024】一対の本体部22の間、すなわち、各フラ
ンジ部31の歯部32間には、偏心部23がクランク軸
21の回転軸線の軸方向に接離可能に設けられている。
この偏心部23は、略円柱状に形成されるとともに、両
端面には、前記本体部22に形成された歯部32と係
合、離脱可能な同様形状の歯部37が形成されている。
偏心部23の偏心位置には、偏心部23を貫通して長孔
38が形成され、この長孔38は、本体部22の一方に
形成されたねじ孔34及び他方に形成された貫通孔35
と対応した位置に設けられている。また、偏心部23の
端面には、長孔38が形成された位置にそれぞれ歯部3
7と噛合可能な歯部41を有するキー42が噛合され、
ボルト43により固定されている。このキー42には、
偏心部23の長孔38と対向する位置に、長孔44が形
成されている。
【0025】このような偏心部23と本体部22との構
成により、本体部22の歯部32と偏心部23の歯部3
7とは互いに係合可能とされ、かつ、キー溝33とキー
42とも係合可能にされている。この際、キー42とキ
ー溝33との係合深さは、歯部32と37との噛合が外
れた状態においても互いに係合状態が保持される寸法と
なっている。従って、本体部22と偏心部23とには、
歯部32あるいは37が設けられた本体部22のフラン
ジ部31の端面と偏心部23の端面とにより接合部24
が構成されることとなる。
【0026】ここにおいて、歯部32,37により本体
部22に対する偏心部23の偏心量が変更可能な複数位
置で係合可能で、かつ、係合時に本体部22と偏心部2
3とを一体回転可能にする係合手段46が構成される。
また、キー溝33とキー42とにより、係合手段46を
構成する歯部32,37の噛合が外れた状態においても
互いに係合され、本体部22と偏心部23とを偏心量変
更方向に案内する案内手段48が構成されている。
【0027】一対の本体部22のうち、駆動ギヤ29を
設けられていない側の本体部22における軸部25の端
面には、係合手段46を係合、離脱させる駆動手段51
の一部を構成するシリンダ52が取り付けられている。
このシリンダ52は、一端が開放された箱状のケーシン
グ53と、このケーシング53の開放端に固定される端
板54と、ケーシング53を貫通して設けられた複数
本、例えば、3本のブッシュ55と、端板54及び各ブ
ッシュ55を貫通して本体部22に先端をねじ込まれる
ボルト56とを備えて構成されている。
【0028】シリンダ52内には、接離駆動軸57の一
端に形成されたピストン58が摺動可能に収納され、こ
の接離駆動軸57の他端は、シリンダ52が取り付けら
れる本体部22に形成された貫通孔35、キー42に形
成された長孔44及び偏心部23に形成された長孔38
を貫通して延長され、駆動ギヤ29が取り付けられた本
体部22のねじ孔34にねじ込み固定されている。これ
により、シリンダ52におけるピストン58の駆動に伴
い、接離駆動軸57を介して駆動ギヤ29側の本体部2
2がクランク軸21の回転軸線の軸方向に移動可能にさ
れている。一方、ピストン58とは相対運動をするケー
シング53側に取り付けられた本体部22もクランク軸
21の回転軸線の軸方向に移動できるようになってい
る。従って、歯部32,37は、シリンダ52の作動に
より互いに係合あるいは離脱されるようになっている。
【0029】シリンダ52の端板54には、圧力油等の
圧力流体が供給される給油部材59が設けられている。
ここにおいて、シリンダ52、接離駆動軸57及び給油
部材59により駆動手段51が構成されている。
【0030】次に、前述のように構成された本実施例の
作用につき説明する。
【0031】スライド6が上死点位置にきた状態でクラ
ンク軸21の回転を停止させる。これにより、クランク
軸21の偏心部23は最上位置で停止される。スライド
6の停止後、スライド固定手段90を作動してスライド
6をコラム3に固定する。
【0032】次いで、係合手段46の駆動手段51を作
動して一対の本体部22を偏心部23から遠ざかる方向
に駆動する。この駆動は、駆動手段51におけるシリン
ダ52の端板54とピストン58との間に給油部材59
から圧力油を供給して行う。これにより、ピストン58
は図1中矢印A方向に付勢され、一方、端板54と一体
のケーシング53は矢印B方向に駆動される。これに伴
い、駆動ギヤ29が取り付けられた本体部22はA方向
に、ケーシング53が取り付けられた本体部22は矢印
B方向にそれぞれ移動され、本体部22に設けられた歯
部32と偏心部23に設けられた歯部37との係合が外
れる。一方、案内手段48を構成するキー42とキー溝
33との係合は、外れることはない。
【0033】このようにして、一対の本体部22が移動
されて係合手段46の係合が外された状態を示すのが図
3である。図3の状態において、図4に示されるスライ
ドアジャスト装置13を操作して、コンロッド12の長
さを偏心部23の偏心方向、すなわち、図3の矢印C方
向に所定量変位させる。次いで、係合手段46の駆動手
段51を前述とは逆方向に駆動する。すなわち、駆動手
段51におけるシリンダ52のケーシング53とピスト
ン58との間に給油部材59から圧力油を供給する。こ
れに伴い、ピストン58が前述とは逆方向に移動し、接
離駆動軸57は一方の本体部22を偏心部23側に引き
寄せ、かつ、ケーシング53は他方の本体部22を偏心
部23に押しつけることとなる。これにより、本体部2
2の歯部32と偏心部23の歯部37とが再び係合さ
れ、クランク軸21を構成する本体部22と偏心部23
とは一体回転可能となる。
【0034】このようにして、クランク軸21の偏心部
23における偏心量の調整は完了するが、このままで
は、プレス機械1のダイハイトが変化してしまう。この
ため、駆動手段51による係合手段46の係合固定後、
スライド固定手段90を開放してスライド6の移動を可
能とし、この状態で再度スライドアジャスト装置13を
調整する。このスライドアジャスト装置13の調整によ
り、適正なダイハイトを設定して作業を完了する。
【0035】前述のような本実施例によれば、次のよう
な効果がある。
【0036】すなわち、本実施例においては、クランク
軸21の本体部22に対し偏心部23を接離可能に設
け、この偏心部23のみを偏心部23の偏心方向に移動
可能にしたから、従来の偏心スリーブによるものと異な
り、クランクモーションの変化を伴うことなく偏心量の
調整、すなわち、スライドストロークの調整を行うこと
ができる。
【0037】また、スライドストロークの調整は、係合
手段46を駆動する駆動手段51の駆動と、スライドア
ジャスト装置13の駆動とにより容易に行うことができ
る。しかも、係合手段46は、本体部22に対する偏心
部23の偏心量が複数位置で変更可能な歯部32,37
で構成されているから、微細な偏心量の調整すなわちス
ライドストロークの調整が可能となる。この際、係合手
段46は多数の歯部32,37で係合されているから、
強度も大きくできる。
【0038】更に、本体部22と偏心部23とは、案内
手段48を構成するキー42とキー溝33とにより偏心
方向に案内されているから、係合手段46の係合を外し
ても、偏心方向への移動以外の動きが規制され、係合手
段46の歯部32,37の再度の係合時に、その係合を
円滑に行うことができる。しかも、軸受部材27の偏心
部23側の端面は、キー42の外面に極めて近接して設
けられているため、偏心部23がクランク軸22の軸方
向にも大きく変位することがない。
【0039】また、駆動手段51の取付けの中心軸、す
なわち、接離駆動軸57の中心軸は、クランク軸21の
回転中心軸よりも偏心部23の偏心方向に偏心して設け
られているため、偏心部23の長孔38、キー42の長
孔44の長さをそれほど大きく形成しなくとも、偏心部
23の偏心量を比較的大きくとれる。しかも、駆動手段
51の部分は、スライド6の重量のアンバランスを多少
なりとも修正する方向に作用させることができる。
【0040】図5、図6には、前記実施例を応用した他
の実施例が示されている。この実施例は、前記実施例の
クランク軸21にスライド6の重量のアンバランスを調
整するバランス装置60を設けた例である。従って、こ
の他の実施例における前記実施例と同一もしくは相当構
成部分は、前記実施例と同一符号を用い、説明を省略も
しくは簡略にする。
【0041】図5,6において、クランク軸21の一対
の本体部22のうち、駆動ギヤ29が取り付けられたと
は反対方向の本体部22には、一端にフランジ部61を
有するとともに、他端にフランジ部61の一部に対向す
る角状の係止部62を有する偏平なガイド駒63が固定
されている。このガイド駒63の係止部62側は、バラ
ンス装置60における偏心部を構成する摺動片64に設
けられた角孔65を貫通して挿入され、係止部62が摺
動片64の外方に位置するようにされている。この際、
角孔65は、ガイド駒63の図中上下方向長さよりも長
く形成され、ガイド駒63に対し摺動片64がガイド駒
63に沿ってクランク軸21の偏心部23の偏心方向と
逆方向へ移動可能とされている。
【0042】摺動片64の両端部にはボールベアリング
66を介して筒体67が回転自在に支持され、この筒体
67の一部には、連結部材としてのバランスウェイト用
コンロッド68の一端が取付フランジ82を介して固定
されている。従って、筒体67は、コンロッド68の大
端部を構成している。また、ボールベアリング66は筒
体67に対してクランク軸21の軸方向に移動自在とな
っている。
【0043】筒体67のコンロッド68が固定されたと
は反対側位置には、半径方向に沿って切欠69が形成さ
れている。この切欠69に対応する位置において、摺動
片64には、角孔65に連通する半径方向の調整ねじ支
持孔71が形成され、この支持孔71内には、調整ねじ
72のつば部73が一対のライナ74を介して回転自在
かつ軸方向変位不能に支持されている。調整ねじ72の
一端ねじ部は、角孔65内に挿入されたガイド駒63の
一側端面に形成されたねじ孔75に螺合されている。ま
た、調整ねじ72の他端頭部76には、クラウンフレー
ム28に取り付けられた調整ねじ駆動機構101が対向
して設けられている。この調整ねじ駆動機構101は、
調整ねじ72の頭部76に向かって進退可能にされると
ともに、回転自在なドライバ部102を備え、このドラ
イバ部102は図示しないモータ等により回転されるよ
うになっている。従って、ドライバ部102が調整ねじ
72側に進出され、ドライバ部102が頭部76に係合
された状態でモータが駆動されると、調整ねじ72のガ
イド駒63との螺合位置が調整できるようになってい
る。従って、ガイド駒63に対する摺動片64の位置が
変更可能とされている。
【0044】摺動片64の係止部62側の端面には、前
記実施例で述べた係合手段46の駆動手段51が設けら
れている。すなわち、駆動手段51は、シリンダ52を
備え、このシリンダ52は、前記実施例と同様にケーシ
ング53、端板54、ブッシュ55、ボルト56及び接
離駆動軸57とを含んでいる。ケーシング53は、ボル
ト56によりガイド駒63の係止部62に固定されてい
る。
【0045】シリンダ52内に一端のピストン58を挿
入された接離駆動軸57は、ガイド駒63に設けられた
貫通孔77、ガイド駒63側の本体部22に設けられた
貫通孔35、キー42及び偏心部23に設けられた長孔
44,38を貫通して挿入され、駆動ギヤ29側の本体
部22に設けられたねじ孔34にねじ込まれている。従
って、駆動手段51の操作に応じて、接離駆動軸57に
より一方の本体部22が、また、シリンダ52のケーシ
ング53により摺動片64を介して他方の本体部22が
それぞれ偏心部23に対して接離方向に移動できるよう
になっている。これにより、本体部22と偏心部23の
歯部32,37は係合、あるいは、離脱される。
【0046】なお、シリンダ52には圧力流体の給油部
材59が接続されている。
【0047】バランスウェイト用コンロッド68の他端
には、バランスウェイト81が回動自在に連結されてい
る。このバランスウェイト81は、クラウンフレーム2
8に設けられた図示しないガイド軸により、上下方向に
のみ変位可能にされ、スライド6の移動に対する動的バ
ランスをとれるようになっている。また、コンロッド6
8の筒体67への連結部に設けられた取付フランジ82
の両側、すなわち、クランク軸21の軸方向の両側に
は、それぞれバランスウェイト81から延長されたガイ
ド83が接触され、コンロッド68の、クランク軸21
の軸方向への変位を規制できるようになっている。
【0048】ここにおいて、ガイド駒63に支持される
摺動片64、この摺動片64に回動自在に支持される調
整ねじ72、調整ねじ72の駆動機構101等により、
バランス装置60の偏心量調整装置80が構成されてい
る。
【0049】次に、この他の実施例の作用につき説明す
る。この実施例においては、スライド6に連結されたコ
ンロッド12の変位量の調整は、前記実施例と全く同様
であるのでその説明を省略する。
【0050】スライド6のスライドストロークが前記実
施例のようにして偏心部23の調整で調整されると、バ
ランス装置60におけるバランスウェイト81の偏心量
の調整も行われる方が、より良く動的バランスをとるこ
とができる。このため、本実施例では、スライドストロ
ークが調整された場合には、バランス装置60の偏心量
調整装置80が操作されてその偏心量の調整がなされ
る。
【0051】バランス装置60の偏心量を調整する作業
は、係合手段46の駆動手段51が駆動され、これによ
り前述の場合と同様に偏心部23の偏心量を調整した後
に行う。なお、係合手段46の係合を解除するために駆
動手段51を駆動すると、ガイド駒63側の本体部22
とガイド駒63とシリンダ52とが一体となってクラン
ク軸21の軸方向に移動するとともに、摺動片64とベ
アリング66もクランク軸21の軸方向に一体となって
移動し、ベアリング66と筒体67との間ですべりが生
じて駆動手段51の駆動が行われることになる。バラン
ス装置60の偏心量を調節するためには、偏心量調整装
置80の調整ねじ駆動機構101を駆動する。これによ
り、ドライバ部102を調整ねじ72側に進出させ、ド
ライバ部102を調整ねじ72の頭部76に係合させ
る。この状態で、ドライバ部102を所定方向に回転さ
せれば、調整ねじ72が回転され、ガイド駒63に対す
る摺動片64の偏心方向位置が調整される。
【0052】このように摺動片64がクランク軸21の
軸方向と直角方向に移動すると、ベアリング66を介し
てコンロッド68の一端の筒体67も同じ方向へ移動
し、これによりクランク軸21の軸心からの筒体67の
偏心量が変更され、バランス装置60の偏心量がスライ
ドストロークに見合ったものに調整されることになる。
【0053】このようにしてバランス装置60の偏心量
がスライドストロークに見合って調整された後、プレス
機械1は運転される。この運転時において、バランス装
置60の偏心量が変更されているため、バランスウェイ
ト81の上下動ストロークが変わり、上下動ストローク
が変更されているスライドとの動的バランスが確保され
ることになる。
【0054】前述のような他の実施例によれば、スライ
ドストロークの調整に伴うアンバランス量をバランス装
置60の偏心量調整装置80による偏心量の調整によっ
て丁度相殺することができるから、従来のプレス機械に
比べより良好な動バランスをとることができる。
【0055】また、バランス装置60の偏心量調整装置
80は、調整ねじ72の回転により簡単に偏心量の調整
をでき、安価に提供できる。しかも、調整ねじ72の回
転も、調整ねじ駆動機構101を駆動することにより自
動的に行うことができ、操作性も良好である。
【0056】なお、本発明は前記各実施例に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での改
良、変形等は、本発明に含まれるものである。
【0057】例えば、前記各実施例におけるスライド6
側に設けられた偏心量調整装置20の構成は、そのまま
バランス装置60の偏心量調整装置80に代えて適用す
ることもできる。しかし、歯部32,37を有する偏心
量調整装置20よりも、調整ねじ72によるバランス装
置60の偏心量調整装置80の方が安価に製造できるた
め、スライド6側と違って大きな加圧力を必要としない
バランス装置60側は、図5,6の偏心量調整装置80
の方が有利である。
【0058】また、偏心量調整装置20において、係合
手段46としては歯部32,37を用いるものに限ら
ず、他の構造でもよく、例えば多数のピンと、このピン
の対応位置に形成された孔等によるもの等でもよい。更
に、偏心量調整装置20における案内手段48は、キー
42を本体部22のフランジ31側に、キー溝33を偏
心部23側に設ける構造でもよく、また、キー42とキ
ー溝33とによるものに限らず、偏心部23と本体部2
2とを所定方向に案内できる構造であれば、他の構造で
もよい。
【0059】また、係合手段46を接離する駆動手段5
1としては、1つの駆動源で同時に一対の本体部22を
駆動するものに限らず、各1つの本体部22を別々に駆
動する形式でもよい。
【0060】更に、バランス装置60の偏心部である摺
動片64にベアリング66を介して取り付けられる筒体
67は、コンロッド68を介してバランスウェイト81
に連結されるものに限らず、例えば特開昭60−231
600号公報に示されるようにすべり子等の適宜な連結
部材を介してバランスウェイト81に連結されるもので
もよい。
【0061】
【発明の効果】前述のような本発明によれば、プレス機
械におけるクランク部の偏心量を調整しても、スライド
のクランクモーション等に影響を与えることがないとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る偏心量調整装置の一実施例を示す
断面図である。
【図2】図1の要部を示す分解斜視図である。
【図3】図1の実施例の作動状態を示す断面図である。
【図4】本実施例の偏心量調整装置が適用されたプレス
機械の概略構成を示す正面図である。
【図5】図1の実施例を応用した他の実施例を示す断面
図である。
【図6】図5の要部を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 プレス機械 6 スライド 12 連結部材としてのコンロッド 20 偏心量調整装置 21 クランク軸 22 本体部 23 偏心部 24 接合部 28 クラウンフレーム 32,37 歯部 33 キー溝 42 キー 46 係合手段 48 案内手段 51 駆動手段 57 接離駆動軸 60 バランス装置 64 偏心部としての摺動片 67 筒体 68 バランスウェイト用連結部材としてのコンロッド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレームに回転自在に支持されるクラン
    ク軸の本体部と、この本体部の回転軸心から偏心して設
    けられ連結部材の一端が回動可能に連結される偏心部と
    を前記クランク軸の回転軸線の軸方向に接離可能に設け
    るとともに、前記本体部に対する前記偏心部の偏心量が
    変更可能な複数位置で係合可能でかつ係合時に前記本体
    部と前記偏心部とを一体回転可能にする係合手段を、前
    記本体部と前記偏心部との接合部に設け、更に、この係
    合手段を係合、離脱させる駆動手段を設けたことを特徴
    とするプレス機械におけるクランク軸偏心部の偏心量調
    整装置。
  2. 【請求項2】 前記係合手段は、互いに噛合可能な歯部
    により構成されるとともに、この歯部の噛合が外れた状
    態においても互いに係合され前記本体部と前記偏心部と
    を偏心量変更方向に案内する案内手段が前記接合部に設
    けられたことを特徴とする請求項1に記載のプレス機械
    におけるクランク軸偏心部の偏心量調整装置。
JP6841792A 1991-03-26 1992-03-26 プレス機械におけるクランク軸偏心部の偏心量調整装置 Expired - Lifetime JPH07115226B2 (ja)

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JP3-87816 1991-03-26
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19980069851A (ko) * 1997-02-07 1998-10-26 슈드호프 로버트 조절가능한 행정 크랭크축상의 편심기 타이밍 조절장치 및 방법

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KR19980069851A (ko) * 1997-02-07 1998-10-26 슈드호프 로버트 조절가능한 행정 크랭크축상의 편심기 타이밍 조절장치 및 방법

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