JPH0576826A - 樹脂成形体の静電塗装方法 - Google Patents

樹脂成形体の静電塗装方法

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JPH0576826A
JPH0576826A JP7410191A JP7410191A JPH0576826A JP H0576826 A JPH0576826 A JP H0576826A JP 7410191 A JP7410191 A JP 7410191A JP 7410191 A JP7410191 A JP 7410191A JP H0576826 A JPH0576826 A JP H0576826A
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JP
Japan
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resin
resin molding
coating
integer
kneaded
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JP7410191A
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English (en)
Inventor
Shuichi Fujiwara
藤原秀一
Kenji Motogami
本上憲治
Shigeo Mori
茂男 森
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Kanto Jidosha Kogyo KK
Toyota Motor East Japan Inc
DKS Co Ltd
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Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
Kanto Jidosha Kogyo KK
Kanto Auto Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂の物性及び色相を実質的に害することな
く、樹脂成形体に塗着性及び付着性に優れた静電塗装を
実施できる方法を提供する。 【構成】 樹脂成形体原料に、下記一般式 【化1】 〔但し、Zは活性水素含有化合物残基、Yは活性水素基
mは1〜250 の整数、kは1〜12の整数、Aは下記一般
式 【化2】 (nは0〜25の整数、Rは炭素数1〜20のアルキル基、
アリール基、又はアルキルアリール基である) を表す〕
で示される骨格を有する有機化合物を架橋反応させた有
機高分子化合物とこれらに可溶性の電解質塩との錯体を
練り込み、その混練物を成形した後、得られた樹脂成形
体の表面をプラズマ処理し、静電塗装する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂成形体の静電塗装方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の樹脂成形体の静電塗装としては、
例えば特開昭50-66538号記載のように、樹脂成形体表面
に、導電性の金属粉末を含有した導電塗料を塗布するな
どして導電性プライマー層を形成し、導電性をもたせて
から静電塗装を行う方法、及びカーボンブラック、カー
ボンファイバー及び導電性マイカ等の無機質系導電物質
を樹脂成形体原料に練り込んでから成形し、静電塗装を
行う方法等がある。しかしながら、このような従来の樹
脂成形体の静電塗装法は、次のような欠点があり、実用
性に問題があった。例えば特開昭50-66538号記載のよう
に樹脂成形体表面に導電性プライマー層を形成する場合
には、樹脂成形体表面と表面に塗布した導電性プライマ
ーとの密着性が悪く、これを改良するためには多種類の
導電性プライマー層を多層にわたって形成せざるを得な
くなり、このことから導電性や生産性に問題を生ずるだ
けでなく、導電性プライマーの多種類使用による塗布の
際のロスやコスト面にも問題があった。また、カーボン
ブラック、カーボンファイバー及び導電性マイカ等の導
電性物質を練り込んで静電塗装する場合には、これらの
物質を樹脂成形体原料に多量に練り込まざるを得ないた
め、樹脂成形体の物質劣化を起こし易く、また樹脂成形
体の着色により静電塗装表面の色相に影響する等の問題
があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来法の欠点を解消し、樹脂の物性及び色相を実質的に
害することなく、樹脂成形体に塗着性及び付着性に優れ
た静電塗装を実施できる方法を提供することを課題とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、樹脂成形体
原料に、特定の骨格を有する有機化合物を架橋反応させ
た有機高分子化合物と、これらに可溶性の電解質塩との
錯体を練り込み、成形することにより上記課題を解決す
る。即ち、本発明の方法は、樹脂成形体原料に、下記一
般式:
【0005】
【化3】
【0006】〔但し、Zは活性水素含有化合物残基、Y
は活性水素基、mは1〜250 の整数、kは1〜12の整
数、Aは一般式:
【0007】
【化4】
【0008】(nは0〜25の整数、Rは炭素数1〜20の
アルキル基、アリール基又はアルキルアリール基)を表
す〕で示される骨格を有する有機化合物を架橋反応させ
た有機高分子化合物とこれらに可溶性の電解質塩との錯
体を練り込み、その混練物を成形した後、得られた樹脂
成形体の表面をプラズマ処理し、静電塗装することを特
徴とする。
【0009】本発明では、樹脂成形体原料として、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、A
BS樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビ
ニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹
脂、フェノール樹脂等の表面抵抗値の高い樹脂がいずれ
も使用できる。
【0010】また、樹脂成形体原料に練り込む錯体に使
用される式で示される骨格を有する有機化合物(以
下、ポリエーテルと述べる)としては、出発物質として
活性水素含有化合物を使用し、これにグリシジルエーテ
ル類を反応させたものを使用するのが好ましい。
【0011】かかる活性水素含有化合物としては、例え
ば、メタノール、エタノール等のモノアルコール;エチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジ
オール等のジアルコール;グリセリン、トリメチルール
プロパン、ソルビトール、シュークローズ、ポリグリセ
リン等の多価アルコール;ブチルアミン、2−エチルヘ
キシルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジア
ミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサ
ミン、アニリン、ベンジルアミン、フェニレンジアミン
等のアミン化合物;モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン等の一分子中に異種の活性水素含有基を併含有
する化合物等がいずえも使用でき、特に、多価アルコー
ルの使用が好ましい。次に、このような活性水素含有化
合物と反応させるグリシジルエーテル類としては、例え
ば、下記式で示されるアルキル−又はアリール−又はア
ルキルアリール−ポリエチレングリコールグリシジルエ
ーテル類
【0012】
【化5】
【0013】(但し、R及びnは一般式と同じ)を挙
げることができる。代表的なものとしては、Rが例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の直鎖ア
ルキル基、イソプロピル基、sec-ブチル基、tert- ブチ
ル基等の分枝アルキル基、フェニル基、ナフチル基、ノ
ニルフェニル基、トリル基、ベンジル基等のアリール又
はアルキルアリール基等であるものが挙げられ、中でも
nが1〜15、Rの炭素数が1〜12であるのが好ましい。
【0014】グリシジルエーテル類を反応させる場合に
使用する触媒としては、ソジウムメチラート、苛性ソー
ダ、苛性カリ、炭酸リチウム等の塩基性触媒が一般的で
あるが、ポロントリフルオライドのような酸性触媒や、
トリメチルアミン、トリエチルアミンのようなアミン系
触媒も有用である。
【0015】このようにして得られるポリエーテルの架
橋方法としては、イソシアネート架橋、エステル架橋等
の方法が挙げられ、それぞれの架橋に用いられる架橋剤
としては、イソシアネート架橋の場合、例えば2,4-トリ
レンジイソシアネート(2,4-TDI) 、2,6-トリレンジイソ
シアネート(2,6-TDI) 、4,4-ジフェニルメタンジイソシ
アネート(MDI) 、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMD
I)、イソボロンジイソシアネート、トリフェニルメタン
ジイソシアネート、トリス( イソシアネートフェニル)
チオホスフェイト、リジンエステルトリイソシアネー
ト、1,8-ジイソシアネート-4- イソシアネートメチルオ
クタン、1,6,11- ウンデカントリイソシアネート、1,3,
6-ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタ
ントリイソシアネート、ビューレット結合HMDI、イソシ
アヌレート結合HMDI、トリメチロールプロパン TDI3モ
ル付加物、又はこれらの混合物等が挙げられ、エステル
架橋の場合、例えば、マロン酸、コハク酸、マレイン
酸、フマル酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イ
ソフタル酸、テレフタル酸、イタコン酸トリメリト酸、
ピロメリット酸、ダイマー酸等の多価カルボン酸、前記
多価カルボン酸のモノメチルエステル、ジメチルエステ
ル、モノエチルエステル、ジエチルエステル、モノプロ
ピルエステル、ジプロピルエステル、モノブチルエステ
ル、ジブチルエステル等の多価カルボン酸の低級アルキ
ルエステル化物、前記多価カルボン酸の酸無水物等が挙
げられる。イソシアネート架橋を行う場合、その反応
は、例えばイソシアネート類とポリエーテルをNCO/OH当
量比1.5〜0.5 の範囲で混合し、温度80〜150 ℃で1時
間から5時間行う。また、エステル架橋を行う場合、そ
の反応は、例えば、エステル化反応又はエステル交換反
応は、官能比としてポリエーテルと多価カルボン酸その
低級アルキルエステル化物又はその酸無水物を1:2 〜2:
1 で混合し、温度120 〜250 ℃、10-4〜10Torrの条件下
で行う。
【0016】次に、このようなポリエーテルと錯体を構
成する可溶性電解質塩としては、例えば、LiI、LiCl、L
iClO4、LiSCN 、LiBF4 、LiAsF6、LiCF3SO3、LiC6F13SO
3、LiCF3CO2、LiHgI3、NaI、NaSCN、NaClO4、NaBr、K
I、CsSCN 、AgNO3 、CuC12Mg(ClO4)2等の少なくともL
i、Na、K 、Cs、Ag、Cu又はMgの1種を含む無機イオン
塩、ステアリルスルホン酸リチウム、オクチルスルホン
酸ナトリウム、ドデジルベンゼンスルホン酸リチウム、
ナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジブチルナフタレン
スルホン酸カリウム等の有機イオン塩が挙げられる。
【0017】これら可溶性電解質塩の添加量に関して
は、特に制限はないが、ポリエーテルに対して0.5 〜10
wt%程度であるのが好ましい。また、ポリエーテルと可
溶性電解質塩との錯体の使用量は、樹脂成形体原料に対
して、1〜30wt%、特に1〜10wt%であるのが好まし
い。
【0018】次に、ポリエーテルと可溶性電解質塩との
錯体を形成させる方法としては、予め水、メタノール、
メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、アセトン、
塩化メチレン等のポリエーテルと相溶性の高い単独又は
混合溶媒に可溶性電解質塩を溶解させ、この溶液とポリ
エーテルを均一に混合し、錯体溶液を調整した後、溶媒
を除去し、錯体を得る方法が好ましい。しかし、場合に
よっては、ポリエーテルと可溶性電解質塩をそれぞれ成
形体原料に練り込み、成形体原料中で錯体を形成させて
もよい。
【0019】ポリエーテルと可溶性電解質塩の錯体を、
樹脂成形体原料に練り込む方法としては二軸式押出し
機、熱ロール式等、一般的に用いられる方法がいずれも
使用でき、また樹脂成形体の成形方法としても射出成
形、押出し成形、カレンダー加工、圧縮成形、SMC法
等がいずれも使用できる。
【0020】プラズマ処理は、高周波放電、マイクロ波
放電等で低圧の酸化性ガス、例えば酸素、又はこれに窒
素、アルゴン等を混入させたガスを励起して活性ガスを
発生させ、これを被処理物(成形体)の表面に接触させ
る方法を用いるが、その際の圧力は通常0.1 〜5トー
ル、好ましくは0.2 〜 1.0トールであり、温度は40〜10
0 ℃程度であり、処理時間は10秒〜10分程度でよい。な
お、処理ガスは酸素18〜90容量%であるのが好ましい。
静電塗装方法としては、電気遠心力、エア、エアレス霧
化式塗装機などによる方法がいずれも使用でき、印加電
圧は -60KV〜-120KV程度でよい。また、塗料の種類
はウレタン系、アクリル系、アルキッド系、メラミン系
等、通常用いられている塗料がいずれも使用できる。
【0021】作用 このような本発明においては、樹脂に練り込まれた上記
錯体の可溶性電解質塩のカチオンがポリエーテルの主鎖
スパイラル構造内を移動するだけでなく、側鎖エーテル
結合酸素を介して分子内を移動でき、また、主鎖セグメ
ント運動による分子間移動に加えて、側鎖セグメント運
動によって橋かけ的に分子間移動が可能となる。よって
高いイオン導電性を生じ、樹脂全体の表面抵抗値を低下
させるものであり、これが、更に成形後に実施されるプ
ラズマ処理による表面抵抗値の低下と相乗効果を発揮
し、成形体表面に、静電塗装に非常に適した抵抗値を付
与し、従来になく塗着性に優れた静電塗装を可能とす
る。また、これらの錯体に用いるポリエーテルを架橋反
応を用いて高い分子量にすることにより、樹脂との相溶
性がより向上し、低分子量のポリエーテルの使用を可能
にしている。
【0022】
【実施例】
実施例1 エチレングリコール30g を出発物質として触媒に水酸化
カリウム7gを用いて、下記式に示す
【0023】
【化6】
【0024】n-ブチルジトリエチレングリコールグリシ
ジルエーテル2390g を反応させて、脱塩精製を行ない、
式(但し、置換基等は下記の通り)で示される、分子
量4758(水酸基価より算出) の有機化合物1738g を得
た。
【0025】
【化7】
【0026】減圧ニーダー中に上記有機化合物1000g 、
架橋剤として、テレフタル酸ジメチル38.8g 及びフレー
ク状水酸化カリウムの10%水溶液1g を加え、1Torrの
減圧下で200 ℃まで昇温させ、メタノールを除去しなが
ら反応させて、上記有機化合物のY部分に下記の架橋結
合を有する有機高分子量化合物を得た。
【0027】
【化8】
【0028】有機高分子量化合物は、高速液体クロマト
グラフィーで測定したところ、その平均分子量は約100,
000 であった。上記有機高分子量化合物500gをメタノー
ル1Kgに溶解し、この溶液とチオシアン酸リチウム25g
をメタノール100gに溶解した溶液と混合し、撹拌して均
一な溶液とした後、該溶液中のメタノールを減圧トッピ
ングし、錯体を得た。この錯体30g とポリプロピレン樹
脂1Kgを二軸押出し機で180 ℃、10分間混練し、この混
練物を同温度で2分間、50Kg/cm2の加圧による熱プレス
法で、成形(230mm ×230mm ×3mm) し、得られた成形
体の表面をガス流量6.75リットル/分、酸素89容量%、
窒素11容量%、圧力0.2mmHg、温度40℃、出力1200Wで
1分間プラズマ処理して、テストピースを作成した。次
いで、テストピースをアースし、静電圧-60KV、レシ
プロストローク400mm 、吹付距離300mm 、コンベア速度
2.2m/分、塗装機 (ランズバーグ・ゲマ社製μμBEL 30
φ) でウレタン塗料を塗布した。
【0029】実施例2 グリセリン20g を出発物質とし、触媒に水酸化カリウム
6g を用いて、まず下記式に示す
【0030】
【化9】
【0031】n−ヘキシルジエチレングリコールグリシ
ジルエーテル2160g を反応させて、脱塩精製を行ない、
式(但し、置換基等は下記の通り)で示される、分子
量9443(水酸基価より算出) の有機化合物1861g を得
た。
【0032】
【化10】
【0033】上記有機化合物500gと架橋剤として 4,4'-
ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI) をNCO/OH当量
比1.0 で反応させて、上記有機化合物のY部分に下記の
架橋結合を有する有機高分子量化合物を得た。
【0034】
【化11】
【0035】有機高分子量化合物は高速液体クロマトグ
ラフィーで測定したところ、その平均分子量は200,000
であった。上記有機高分子量化合物500gをメタノール1
Kgに溶解し、この溶液とチオシアン酸カリウム25g をア
セトン200gに溶解した溶液と混合し、撹拌して均一な溶
液にした後、該溶液中のメタノール・アセトンの有機溶
媒を減圧トッピングし、錯体を得た。この錯体50g とポ
リプロピレン樹脂1Kgを二軸押出し機で180 ℃、10分間
混練し、この混練物を同温度で2分間、50Kg/cm2の加圧
による熱プレス法で成形 (230mm ×230mm ×3mm) し、
得られた成形体の表面をガス流量6.75リットル/分、酸
素89容量%、窒素11容量%、圧力0.2mmHg、温度40℃、
出力1200Wで1分間プラズマ処理して、テストピースを
作成した。次いで、テストピースをアースし、静電圧 -
60KV、レシプロストローク400mm 、吹付距離300mm 、
コンベア速度2.2m/分、塗装機 (ランズバーグ・ゲマ社
製μμBEL 30φ) でウレタン塗料を塗布した。
【0036】実施例3 1,4-ブタンジオール20gを出発物質とし、触媒に水酸化
カリウム5gを用いて、下記式に示す
【0037】
【化12】
【0038】フェニルエチレングリコールグリシジルエ
ーテル1800g を反応させて、脱塩精製を行ない、式
(但し、置換基等は下記の通り)で示される、分子量71
90 (水酸基価より算出) の有機化合物1461g を得た。
【0039】
【化13】
【0040】減圧ニーダー中に上記有機化合物1000g 、
架橋剤として、テレフタル酸ジメチル38.8g 及びフレー
ク状水酸化カリウムの10%水溶液1g を加え、1Torrの
減圧下で200 ℃まで昇温させ、メタノールを除去しなが
ら反応させて、上記有機化合物のY部分に実施例1と同
様の架橋結合を有する有機高分子量化合物を得た。有機
高分子量化合物は、高速液体クロマトグラフィーで測定
したところ、その平均分子量は約100,000 であった。上
記有機高分子量化合物500gをメタノール1Kgに溶解し、
この溶液と過塩素酸ナトリウム25g をメタノール100gに
溶解した溶液と混合し、撹拌して均一な溶液とした後、
該溶液中のメタノールを減圧トッピングし、錯体を得
た。この錯体50g とポリプロピレン樹脂1Kgを二軸押出
し機で180 ℃、10分間混練し、この混練物を同温度で2
分間、50Kg/cm2の加圧による熱プレス法で成形 (230mm
×230mm ×3mm) し、得られた成形体の表面をガス流量
6.75リットル/分、酸素89容量%、窒素11容量%、圧力
0.2mmHg、温度40℃、出力1200Wで1分間プラズマ処理
して、テストピースを作成した。次いで、テストピース
をアースし、静電圧 -60KV、レシプロストローク400m
m 、吹付距離300mm 、コンベア速度2.2m/分、塗装機
(ランズバーグ・ゲマ社製μμBEL 30φ)でウレタン塗料
を塗布した。
【0041】実施例4 ブチルアミン15g を出発物質とし、触媒に水酸化カリウ
ム 9g を用いて、次に下記式に示す
【0042】
【化14】
【0043】n−ヘキシルヘキサエチレングリコールグ
リシジルエーテル3100g を反応させて、脱塩精製を行な
い、式(但し、置換基等は下記の通り)で示される、
分子量14,360 (水酸基価より算出) の有機化合物2497g
を得た。
【0044】
【化15】
【0045】上記有機化合物500gと架橋剤としてヘキサ
メチレンジイソシアネート(HMDI)をNCO/OH当量比1.0 で
反応させて、上記有機化合物のY部分に下記架橋結合を
有する有機高分子量化合物を得た。
【0046】
【化16】
【0047】有機高分子量化合物は高速液体クロマトグ
ラフィーで測定したところ、その平均分子量は200,000
であった。上記有機高分子量化合物500gをメタノール1
Kgに溶解し、この溶液と過塩素酸リチウム25g をメタノ
ール100gに溶解した溶液と混合し、撹拌して均一な溶液
にした後、該溶液中のメタノールを減圧トッピングし、
錯体を得た。この錯体70g とポリプロピレン樹脂1Kgを
二軸押出し機で180 ℃、10分間混練し、この混練物を同
温度で2分間、50Kg/cm2の加圧による熱プレス法で成形
(230mm × 230mm×3mm) し、得られた成形体の表面を
ガス流量6.75リットル/分、酸素89容量%、窒素11容量
%、圧力0.2mmHg、温度40℃、出力1200Wで1分間プラ
ズマ処理して、テストピースを作成した。次いで、テス
トピースをアースし、静電圧 -60KV、レシプロストロ
ーク400mm 、吹付距離300mm 、コンベア速度2.2m/分、
塗装機 (ランズバーグ・ゲマ社製μμBEL 30φ) でウレ
タン塗料を塗布した。
【0048】比較例 ポリプロピレン樹脂1Kgを、二軸押出し機で180 ℃10分
間練り、同温度で2分間、50Kg/cm2 の加圧による熱プ
レス法で成形(230mm× 230mm×3mm)し、得られた成形体
の表面をガス流量6.75リットル/分、酸素89容量%、窒
素11容量%、圧力0.2mmHg、温度40℃、出力1200Wで1
分間プラズマ処理して、テストピースを作成した。次い
で、テストピースをアースし、静電圧 -60KV、レシプ
ロストローク400mm 、吹付距離300mm 、コンベア速度2.
2m/分、塗装機 (ランズバーグ・ゲマ社製μμBEL 30
φ) でウレタン塗料を塗布した。
【0049】実施例1〜4及び比較例で得た製品に静電
塗装した塗料の膜厚及び塗着効率は下記の通りであっ
た。 なお、実施例1〜4及び比較例で得た製品のその他の
物性及び色相などには、実質的な差異は認められなかっ
た。
【0050】
【発明の効果】本発明では、従来静電塗装が困難であっ
た表面抵抗値の高い樹脂に対して、その物性を害するこ
となく、塗着効率・表面外観に優れた品質のよい静電塗
装を可能とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 3/10 7167−4J 5/00 7167−4J C08L 71/02 LQD 9167−4J LQE 9167−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂成形体原料に、下記一般式 【化1】 〔但し、Zは活性水素含有化合物残基、Yは活性水素
    基、mは1〜250 の整数、kは1〜12の整数、Aは一般
    式 【化2】 (nは0〜25の整数、Rは炭素数1〜20のアルキル基、
    アリール基又はアルキルアリール基)を表わす〕で示さ
    れる骨格を有する有機化合物を架橋反応させた有機高分
    子化合物とこれらに可溶性の電解質塩との錯体を練り込
    み、その混練物を成形した後、得られた樹脂成形体の表
    面をプラズマ処理し、静電塗装することを特徴とする樹
    脂成形体の静電塗装方法。
JP7410191A 1991-03-12 1991-03-12 樹脂成形体の静電塗装方法 Pending JPH0576826A (ja)

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JP7410191A Pending JPH0576826A (ja) 1991-03-12 1991-03-12 樹脂成形体の静電塗装方法

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