JPH0576708U - 成形装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形金型のコストを低減する。 【構成】 ノックアウトピンとノックアウトピンを動作
させるエジェクタープレート２とを具備する成形金型３
を形成する。油圧シリンダー４を具備する油圧ユニット
５を形成する。油圧ユニット５に成形金型３を脱着自在
に取り付けると共に油圧シリンダー４をエジェクタープ
レート２に脱着自在に結合する。油圧ユニット５の油圧
シリンダー４を複数種類の成形金型３に共用することが
でき、成形金型３毎に油圧シリンダー４を設ける必要が
なくなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、圧縮成形等に用いられる成形装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

圧縮成形等の樹脂成形をおこなう成形金型３には、図４に示すように、成形後 に成形品をキャビティ８から取り出すためのノックアウトピン１が設けられてい る。このノックアウトピン１は成形金型３に設けたエジェクタープレート２に基 部が結合されており、エジェクタープレート２を上下に昇降駆動させることによ ってノックアウトピン１を動作させることができるようにしてある。

【０００３】 図５は従来の成形金型３の下金型３ａの一例を示すものであり、成形金型３の 側面に油圧シリンダー４を取り付け、この油圧シリンダー４のシリンダーロッド ９をエジェクタープレート２に結合してある。そしてこの成形金型３では、油圧 シリンダー４を作動させることによってエジェクタープレート２を上下に駆動さ せてノックアウトピン１を動作させるようにしてある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし図５の従来例のように、成形金型３に油圧シリンダー４を設けると、各 成形金型３毎に油圧シリンダー４が必要になると共に油圧シリンダー４に付随す る切り換えバルブなども各成形金型３毎に必要になり、一面当たりの成形金型３ のコストが高くなるという問題があった。

【０００５】 本考案は上記の点に鑑みてなされたものであり、成形金型のコストを低減する ことができる成形装置を提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る成形装置は、ノックアウトピン１とノックアウトピン１を動作さ せるエジェクタープレート２とを具備する成形金型３と、油圧シリンダー４を具 備する油圧ユニット５とで形成され、油圧ユニット５に成形金型３を脱着自在に 取り付けると共に油圧シリンダー４をエジェクタープレート２に脱着自在に結合 して成ることを特徴とするものである。

【０００７】

【作用】

油圧ユニット５に設けた油圧シリンダー４を成形金型３のエジェクタープレー ト２に結合することによってノックアウトピン１を動作させることができるため に、油圧ユニット５の油圧シリンダー４を複数種類の成形金型３に共用すること ができ、成形金型３毎に油圧シリンダー４を設ける必要がなくなる。

【０００８】

【実施例】

以下本考案を実施例によって詳述する。 油圧ユニット５は基板１０の上面に枠体１１を取着し、枠体１１内において基 板１０の上面に油圧シリンダー４を取り付けることによって図１や図２のように 形成されるものであり、油圧シリンダー４はシリンダーロッド９を上向きにして 取り付けるようにしてある。基板１０の上面には断面逆Ｔ字形の係合溝１２がス リット状に形成してあり、油圧シリンダー４の下端に突設した逆Ｔ字形のスライ ド係合片１３をこの係合溝１２にスライド自在に係合することによって、油圧シ リンダー４を基板１０に取り付けるようにしてある。油圧ユニット５にはさらに 油圧シリンダー４に付随する切り換えバルブなども取り付けてある。図の実施例 では複数の油圧シリンダー４を設けて油圧ユニット５を形成するようにしてある 。

【０００９】 成形金型３は図４のように下金型３ａと上金型３ｂとで形成されるものであり 、下金型３ａにはエジェクタープレート２が上下動自在に取り付けてある。エジ ェクタープレート２は上プレート２ａと下プレート２ｂとを重ね合わせることに よって形成されるものであり、上下プレート２ａ，２ｂ間にノックアウトピン１ の下端の係合片１ｂを挟み込むことによってエジェクタープレート２にノックア ウトピン１を取り付けてある。このノックアウトピン１は下金型３ａに上下スラ イド自在に挿通させてある。

【００１０】 この成形金型３は油圧ユニット５の上に取り付けて使用されるものであり、成 形金型３の下金型３ａを油圧ユニット５の枠体１１の上に載せてボルト止め等す ることによって取り付けると共に、エジェクタープレート２の端部の結合用切欠 部１５に油圧シリンダー４のシリンダーロッド９を結合させるようにしてある。 エジェクタープレート２の結合用切欠部１５への油圧シリンダー４のシリンダー ロッド９の結合は、シリンダーロッド９の先端部のねじ部９ａを結合用切欠部１ ５に差し込むと共にねじ部９ａに螺合したナットで結合用切欠部１５の上下を挟 むようにしたり（図１の場合）、シリンダーロッド９の先端にＴ字形の係合突部 ９ｂを設けると共に結合用切欠部１５を断面Ｔ字形に形成して係合突部９ｂを結 合用切欠部１５に差し込み係合したりして（図２の場合）、おこなうことができ る。

【００１１】 そしてこの成形装置にあって、成形を完了した後に成形金型３のキャビティ８ から成形品を取り出すにあたっては、下金型３ａと上金型３ｂとを型開きし、油 圧シリンダー４を作動させてエジェクタープレート２を上昇させることによって ノックアウトピン１を上動させ、ノックアウトピン１によって成形品を突き出す ようにしておこなうことができる。また、成形金型３として異なる種類のものを 用いる場合には、油圧ユニット５上の成形金型３を取り外して別の成形金型３を 油圧ユニット５上に取り付けると共に油圧シリンダー４をこの成形金型３のエジ ェクタープレート２に結合させることによって、同様にしてノックアウトピン１ を動作させて成形品の取り出しをおこなうようにすることができる。

【００１２】 このように一台の油圧ユニット５を複数種の成形金型３に共用することができ るものであり、従って各成形金型３には油圧ユニット５を設けるような必要がな くなるものである。また成形金型３の大きさが異なる場合など、エジェクタープ レート２の大きさは成形金型３の種類に応じて各種のものがある。このために、 図３（ａ）や図３（ｂ）に示すように係合溝１２に沿ってスライド係合片１３を スライドさせることによって、油圧シリンダー４の位置を変更できるようにして あり、エジェクタープレート２の大きさが各種あっても結合用切欠１５に油圧シ リンダー４のシリンダーロッド９を結合できるようにしてある。

【００１３】

【考案の効果】

上記のように本考案は、ノックアウトピンとノックアウトピンを動作させるエ ジェクタープレートとを具備する成形金型と、油圧シリンダーを具備する油圧ユ ニットとで形成され、油圧ユニットに成形金型を脱着自在に取り付けると共に油 圧シリンダーをエジェクタープレートに脱着自在に結合するようにしたので、油 圧ユニットに設けた油圧シリンダーを成形金型のエジェクタープレートに結合す ることによって成形金型のノックアウトピンを動作させることができるものであ り、油圧ユニットの油圧シリンダーを成形金型に共用することができて成形金型 毎に油圧シリンダーを設ける必要がなくなり、成形金型のコストを低減すること ができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の分解斜視図である。

【図２】同上の一部の正面図である。

【図３】同上の一部を示すものであり、（ａ），（ｂ）
はそれぞれ断面図である。

【図４】成形金型の断面図である。

【図５】従来例の斜視図である。

【符号の説明】

１ ノックアウトピン ２ エジェクタープレート ３ 成形金型 ４ 油圧シリンダー ５ 油圧ユニット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ノックアウトピンとノックアウトピンを
   動作させるエジェクタープレートとを具備する成形金型
   と、油圧シリンダーを具備する油圧ユニットとで形成さ
   れ、油圧ユニットに成形金型を脱着自在に取り付けると
   共に油圧シリンダーをエジェクタープレートに脱着自在
   に結合して成る成形装置。