JPH0576467A - 縦型電気掃除機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 部屋から部屋への移動が楽に行えるととも
に、移動時のスイッチ操作が不要で、操作性にもすぐれ
る竪型電気掃除機を提供する。 【構成】 電気掃除機が作動状態のまま、掃除機本体を
スタンド状態にすると、掃除機本体と吸込具がロック機
構１５により固定されるとともに、これに連動してブラ
シ補助スイッチが働き、吸込具２のパワーブラシ７が自
動的に停止する。このスタンド状態のまま、電気掃除機
全体を傾けて移動させると、吸込具２が傾斜して、送風
機補助スイッチ機構２６が働き、電動送風機も自動的に
停止する。再び、移動先でスタンド状態を解除すると、
送風機補助スイッチ機構２６とブラシ補助スイッチの作
用で、パワーブラシ７および電動送風機の電源が移動前
の状態に復帰する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明はアップライト型と称さ
れる縦型電気掃除機において、特に、その移動性および
操作性等の使用性を向上させる構造に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の縦型電気掃除機は、不使
用時には掃除機本体を直立状態に立てる構造とされてお
り、一般に、吸込具本体とこれに回動自在に支持される
ロータリパイプとの間に、これらを固定する係止機構が
設けられ、この係止機構は、使用者が外部から足で操作
するレバーを備えている。

【０００３】また、掃除機本体の構造上、そのスイッチ
部は掃除機本体の上面に設けられる一方、絨毯等の保護
を目的として、上記吸込具のパワーブラシの安全装置が
設けられており、掃除機本体を立てた時、パワーブラシ
モータがオフにされるように構成されていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成では、移動時には、掃除機本体を立てることに
より、上記安全装置の作用でパワーブラシモータがオフ
とされるが、この場合でも掃除機本体の電動送風機はオ
フとされず、移動の度に電動送風機のスイッチをオン−
オフ操作する必要があり、その改良が要望されていた。

【０００５】また、掃除機の高出力化に伴って、掃除機
本体が大型化して重量的にも重くなっているため、持ち
上げて運ぶのは困難であった。そのため、掃除機本体を
持ち上げずに移動でき且つ操作性の優れた縦型電気掃除
機が要望されていた。

【０００６】この発明は、かかる従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、部屋から部屋への移動が楽であ
り、しかも、移動時のスイッチ操作が不要で、操作性に
もすぐれる縦型電気掃除機の提供を目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明の縦型電気掃除
機は、掃除機本体を直立状態に立てた時に、掃除機本体
と吸込具を固定するロック機構と、このロック機構が働
くと、これに連動して前記吸込具のパワーブラシをオフ
にするブラシ補助スイッチと、前記吸込具が傾斜する
と、前記掃除機本体の電動送風機をオフにする送風機補
助スイッチを備えたことを特徴とする。

【０００８】

【作用】掃除をする場合、本体スイッチをオンにすると
ともに、掃除する場所に応じてパワーブラシスイッチを
オンにして、電気掃除機を作動させる。

【０００９】電気掃除機を移動させる場合、この作動状
態から、グリップをスタンド状態つまり掃除機本体を直
立状態に立てると、掃除機本体と吸込具がロック機構に
より固定されるとともに、ブラシ補助スイッチが働い
て、吸込具のパワーブラシが自動的に停止する。さら
に、このスタンド状態のまま、電気掃除機全体を傾けて
移動させると、吸込具が傾斜して、送風機補助スイッチ
が働き、電動送風機も自動的に停止する。

【００１０】再び、移動先で掃除をする状態に戻すこと
により、送風機補助スイッチとブラシ補助スイッチの作
用で、パワーブラシおよび電動送風機の電源が移動前の
状態に復帰する。

【００１１】

【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。この発明に係る電気掃除機を図１ないし図３に
示し、この電気掃除機はいわゆるアップライト型と称さ
れる縦型電気掃除機であって、掃除機本体１と吸込具２
とから構成されている。

【００１２】掃除機本体１は、その内部に電動送風機３
および集塵室４を備え、吸込具２から吸引した塵埃が、
サイドホース５を介して上記集塵室４内に貯められるよ
うになされている。上記サイドホース５は伸縮可能なも
ので、その下端部５ａが掃除機本体１に着脱自在に装着
されている。部屋の隅や家具の隙間等を掃除する際に
は、この下端部５ａを掃除機本体１から取外して、ここ
に図示しないアタッチメントを装着して掃除するように
されている。

【００１３】掃除機本体１の上部にはスイッチ部６が形
成されており、このスイッチ部６には、電気掃除機のメ
インスイッチである本体スイッチ３０（図９参照）と、
吸込具２のパワーブラシ７をオン−オフするパワーブラ
シスイッチ３１（図９参照）が設けられている。また、
掃除機本体１の後部には、支持パイプ８が上下動自在に
支持されるとともに、その上端にグリップ９が設けられ
ている。

【００１４】吸込具２は、図４ないし図８に示すよう
に、本体ケース１０の後部にロータリパイプ１１が設け
られるとともに、前部にパワーブラシ７が回転自在に設
けられてなる。ロータリパイプ１１には連結パイプ１３
が一体的に形成され、この連結パイプ１３は上記掃除機
本体１の下端部に連結されている。１４は本体ケース１
０の後部両側に配設された一対の車輪である。

【００１５】上記ロータリパイプ１１は、その回り止め
リブが上記本体ケース１０に形成した回り止めリブ（共
に図示省略）に当接されて、前方向および後方向への回
り止めがなされている。つまり、ロータリパイプ１１の
前方回動時には、連結パイプ１３が前方へ若干傾斜した
状態で、ロータリパイプ１１の回り止めリブが本体ケー
ス１０の回り止めリブに当接して、ロータリパイプ１１
の前方への回り止めがなされる。

【００１６】また、このロータリパイプ１１と本体ケー
ス１０の間には、ロック機構１５が設けられている。こ
のロック機構１５は、掃除機本体１を直立状態に保持す
るためのもので、ロックアーム１６を備えてなる。

【００１７】このロックアーム１６は、その基端部１６
ａが本体ケース１０の下部に回動自在に枢支されるとと
もに、その先端部１６ｂが上記ロータリパイプ１１と係
脱可能とされている。

【００１８】すなわち、ロックアーム１６の基端部１６
ａには長孔１７が長手方向へ延びて設けられ、これが本
体ケース１０の支持ピン１８に回動自在かつ摺動自在に
挿通支持されている。また、ロックアーム１６の先端部
１６ｂには第１係合部１９が設けられ、これが上記ロー
タリパイプ１１の略三角形状の第１係合突起２０と係脱
可能とされている。さらに、上記第１係合部１９と並ん
で設けられた第２係合部２１は、上記ロータリパイプ１
１のピン形状の第２係合突起２２と係脱可能とされてい
る。

【００１９】また、上記ロックアーム１６と本体ケース
１０との間には、弾発スプリング２３が介装されてお
り、これにより、ロックアーム１６が常時矢符Ａ方向へ
付勢されている。２４はロックアーム１６と支持ピン１
８との衝突を阻止するための弾性体である。

【００２０】而して、図４に示すように、掃除機本体１
を直立状態に立てた時には、上記ロック機構１５の作用
により、掃除機本体１と吸込具２が固定される。つま
り、図４に示すように、ロックアーム１６の第１係合部
１９がロータリパイプ１１の第１係合突起２０に係合
し、この状態が弾発スプリング２３の付勢力により保持
される。

【００２１】一方、掃除を行う際には、図２に示すよう
に、吸込具２と掃除機本体１との傾斜角度を大きくし
て、ロータリパイプ１１が回動自在な状態にする。この
状態にするには、吸込具２が回動しないように足等で押
さえながら、掃除機本体１を後方へ回動させて、上記ロ
ック機構１５による固定状態を解除すればよい。

【００２２】すなわち、この解除動作時において、ま
ず、図５に示すように、ロータリパイプ１１の矢符Ｂ方
向への回動に伴って、ロックアーム１６の第１係合部１
９が第１係合突起２０により押圧され、これにより、ロ
ックアーム１６は、弾発スプリング２３の付勢力に抗し
て長孔１７の長さ分だけ後方（図５において左方向）へ
移動する。

【００２３】さらに、ロータリパイプ１１が矢符Ｂ方向
へ回動すると、図６に示すように、上記第１係合部１９
が第１係合突起２０により下方へ押し下げられて、これ
ら両者の係合が外れ、ロックアーム１６は弾発スプリン
グ２３の付勢力により前方（図６において右方向）へ移
動して、掃除機本体１の直立状態が解除される。

【００２４】以上のロック機構１５の解除により、ロー
タリパイプ１１は、図６に示す位置と図７に示す位置の
間において回動可能となり、掃除機本体１は、掃除の状
況に応じて適宜の傾斜角度をとることができることとな
る。なお、図７に示す状態において、ロータリパイプ１
１の第２係合突起２２とロックアーム１６の第２係合部
２１が係合して、掃除機本体１の吸込具２に対する最大
傾斜角度が規定される。

【００２５】また、上記ロック機構１５と連動するブラ
シ補助スイッチ（図示省略）が設けられており（図９参
照）、このブラシ補助スイッチは、掃除機本体１が直立
状態となり、ロック機構１５が働くと、これに連動して
オフ動作し、上記パワーブラシ７のブラシ駆動モータ２
５（図９参照）の電源をオフにする。

【００２６】さらに、吸込具２の本体ケース１０の底部
には、送風機補助スイッチ機構２６が設けられている。
この送風機補助スイッチ機構２６は、送風機補助スイッ
チ２６ａと、このスイッチ２６ａを開閉動作させる鋼球
２６ｂとを備えてなる。

【００２７】すなわち、上記本体ケース１０の底部にス
イッチケース２６ｃが設けられ、この中に上記鋼球２６
ｂが移動可能に挿入されるとともに、スイッチケース２
６ｃの開口部が上記送風機補助スイッチ２６ａにより閉
塞されている。上記スイッチケース２６ｃの底面は、前
側から後側へ向けて上方へ傾斜する傾斜面とされてい
る。

【００２８】したがって、図４ないし図７に示すよう
に、吸込具２が水平状態にあるとき、鋼球２６ｂは自重
によりスイッチケース２６ｃの前端にあって、上記送風
機補助スイッチ２６ａは開成され、送風機補助スイッチ
機構２６はオン状態にある。一方、図８に示すように、
吸込具２が後方へ傾斜状態にあるとき、鋼球２６ｂは自
重によりスイッチケース２６ｃの後端へ移動して、送風
機補助スイッチ２６ａが閉成され、送風機補助スイッチ
機構２６はオフ状態にある。つまり、吸込具２が上記傾
斜状態にあるときは、掃除機本体１のスイッチ部６の本
体スイッチ３０がオンの状態にあっても、電動送風機３
の送風機駆動モータ３２の電源はオフとされる。

【００２９】次に、以上のように構成された掃除機の動
作を説明する。 掃除をする場合は、図２に示すように、吸込具２を
床面ＦＬ上に水平に置き、掃除機本体１を後方へ傾斜さ
せた状態で、本体スイッチ３０をオンにし、電気掃除機
を作動させる。そして、掃除する場所に応じてパワーブ
ラシスイッチ３１をオンにし、パワーブラシを作動させ
る。

【００３０】 上述した電気掃除機の作動状態のまま
電気掃除機を移動させる場合は、グリップ９をスタンド
状態にして、掃除機本体１を直立に立てる。、掃除機本
体１を立てることにより、前述したように掃除機本体１
と吸込具２がロック機構１５により固定される（図４参
照）。また、このロック機構１５と連動してブラシ補助
スイッチ（図示省略）が働き、ブラシ駆動モータ２５の
電源がオフとされるため、パワーブラシ７が作動状態に
あっても、その作動が自動的に停止される。

【００３１】 さらに、このスタンド状態のまま、図
３に示すように、電気掃除機全体を傾けて移動させる
と、吸込具２も傾斜して、図８に示すように、送風機補
助スイッチ２６ａが働き、送風機駆動モータ３２の電源
がオフとされるため、電動送風機３が作動状態にあって
も、その作動が自動的に停止される。

【００３２】 再び、移動先で掃除をする状態（図２
参照）に戻すことにより、ブラシ補助スイッチと送風機
補助スイッチ２６ａがオンとなり、電動送風機３，パワ
ーブラシ７の駆動モータ３２，２５の電源が移動前の状
態に復帰する。

【００３３】なお、スイッチ部６の本体スイッチ３０お
よびパワーブラシスイッチ３１に加えて、グリップ９の
部分に手元操作スイッチを設けてもよい。

【００３４】

【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、掃除機本体を直立状態に固定するロック機構が働く
とき、これに連動して吸込具のパワーブラシをオフにす
るブラシ補助スイッチと、吸込具が傾斜するとき、掃除
機本体の電動送風機をオフにする送風機補助スイッチと
を備えるから、吸込具のパワーブラシと電動送風機は、
電気掃除機が作動状態のままでも、掃除機本体を直立状
態に立てて移動するときには自動的に停止し、一方、再
び、移動先で掃除をする状態に戻すことにより、自動的
に移動前の状態つまり作動状態に戻る。

【００３５】したがって、部屋から部屋への移動時、グ
リップ操作のみでスイッチ操作ができるとともに、その
移動も、掃除機自体を持ち上げて運ぶ必要がなく、手軽
にできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係る一実施例である縦型電気掃除機
を示す正面図である。

【図２】同電気掃除機の掃除をするときの状態を示す側
面図である。

【図３】同電気掃除機を移動するときの状態を示す側面
図である。

【図４】同電気掃除機の要部を拡大して示す側面断面図
で、掃除機本体が直立している固定状態を示す。

【図５】同掃除機本体の直立状態から傾斜状態への中途
動作を示す図４に対応する図である。

【図６】同掃除機本体の傾斜状態を示す図４に対応する
図である。

【図７】同掃除機本体の最大傾斜状態を示す図４に対応
する図である。

【図８】同電気掃除機の移動時の状態を示す図４に対応
する図である。

【図９】同電気掃除機の電気的構成を示す電気回路図で
ある。

【符号の説明】

１ 掃除機本体 ２ 吸込具 ３ 電動送風機 ６ スイッチ部 ７ パワーブラシ ９ グリップ １０ 本体ケース １１ ロータリパイプ １５ ロック機構 １６ ロックアーム １９ ロックアームの第１係合部 ２０ ロータリパイプの第１係合突起 ２３ 弾発スプリング ２５ ブラシ駆動モータ ２６ 送風機補助スイッチ機構 ２６ａ 送風機補助スイッチ ２６ｂ 鋼球 ２６ｃ スイッチケース ３０ 本体スイッチ ３１ パワーブラシスイッチ ３２ 送風機駆動モータ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 掃除機本体を直立状態に立てた時に、掃
   除機本体と吸込具を固定するロック機構と、このロック
   機構が働くと、これに連動して前記吸込具のパワーブラ
   シをオフにするブラシ補助スイッチと、前記吸込具が傾
   斜すると、前記掃除機本体の電動送風機をオフにする送
   風機補助スイッチと、を備えることを特徴とする縦型電
   気掃除機。