JPH057610A - マツサージ機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単な構成で揉みとローラとの両方のマッサー
ジを良好に行うことができる。 【構成】左右移動部材７６，８０に支点ピン９２，９４
を立設して、支持部材３４，３６の回転を規定し、偏芯
カム１０，１２の回転により、施療子４２，４４に揉み
運動を行わせる。また、主軸６と平行な複数のローラ１
０７〜１１０を移動部材７６，８０の外側に、一体に設
けローラマッサージを行う。しかも、ねじ軸６８を回転
させて、ねじ軸６８に螺合した移動部材７６，８０を移
動して、両施療子４２，４４の間隔を変更できるように
構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、揉みマッサージとロー
ラマッサージとを行うことができるマッサージ機に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来より、揉みマッサージを行うことが
できるマッサージ機として、実公昭５５−３０４８８や
特公平２−４９７４１が知られている。これらのマッサ
ージ機は、施療子に、偏芯カムの回転による揉み運動を
行わせるように構成していた。

【０００３】また、ローラマッサージを行うことができ
るマッサージ機として、回転する主軸と平行な複数のロ
ーラを、主軸と一体的に回転可能に設けたものも知られ
ている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】施療子による揉みマッ
サージとローラによるローラマッサージとの両方を行う
ことができるようにするためには、主軸に複数のローラ
を一体的に設けなければならない。しかしながら、こう
した従来のマッサージ機では、施療子の間隔を調節でき
るようにするために、主軸と平行に左ねじと右ねじとを
形成したねじ軸を設け、ねじ軸の回転により施療子を移
動できるようにしていた。そのため、構造が複雑で、施
療子の近傍にローラを設けることが困難で、装置が大型
化してしまいハンディタイプには適さない。また、ロー
ラを患部に適した間隔で配置することが困難であるとい
う問題があった。

【０００５】そこで本発明は上記の課題を解決すること
を目的とし、簡単な構成で揉みとローラとの両方のマッ
サージを良好に行うことができるマッサージ機を提供す
ることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成すべ
く、本発明は課題を解決するための手段として次の構成
を取った。即ち、駆動源により回転駆動される主軸に、
２個の偏芯カムを摺動可能に設けると共に、該両偏芯カ
ムに前記主軸に対して偏芯かつ傾斜したカム部をそれぞ
れ対称に形成し、かつ、該両カム部にそれぞれ回転自在
に挿着した支持部材にそれぞれ施療子を配置すると共
に、前記両支持部材に、前記カム部の中心に向かって延
びた支点用溝をそれぞれ形成し、また、前記主軸と平行
に回動可能に支承されたねじ軸に、左ねじ部と右ねじ部
とを形成すると共に、該両ねじ部にそれぞれ移動部材を
螺合して、前記ねじ軸の回転に伴って移動可能とし、更
に、前記移動部材と前記偏芯カムとを前記主軸の軸方向
に一体的に移動可能に係合し、先端に球状部が形成され
た支点ピンを前記主軸と平行に前記移動部材に立設する
と共に、前記球状部を前記支点用溝に摺動可能に挿入
し、前記主軸と平行な複数のローラを前記両移動部材の
外側に、前記主軸と一体的に回転可能に配置したことを
特徴とするマッサージ機の構成がそれである。

【０００７】

【作用】前記構成を有するマッサージ機は、駆動源によ
り主軸が回転駆動され、主軸と共に偏芯カムが主軸の廻
りに回転される。この回転する偏芯カムのカム部によ
り、支点ピンの球状部が支持部材の支点用溝内を相対的
に摺動しながら、支持部材が、主軸の廻りを偏芯かつ傾
斜した状態で回転し、施療子が、揉みマッサージを行
う。また、複数のローラが、主軸の廻りに回転して、ロ
ーラマッサージを行う。

【０００８】一方、ねじ軸が回転されると、移動部材が
ねじ軸の軸方向に互いに逆方向に移動する。この移動部
材の移動と共に、偏芯カムが移動し、両施療子の間隔が
変わる。

【０００９】

【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。図１は本発明の一実施例であるマッサージ機
の概略斜視図である。１は電動モータを用いた駆動源
で、駆動源１の回転軸２にはウォームギヤ４が取り付け
られている。そして、この回転軸２と直交して、主軸６
が図示しない本体に回動可能に支承されている。この主
軸６のほぼ中央には、ウォームギヤ４に歯合したホィー
ルギヤ８が一体的に取り付けられている。

【００１０】また、主軸６には、ホィールギヤ８の両側
に、それぞれ偏芯カム１０，１２が挿着されている。こ
れらの両偏芯カム１０，１２は、主軸６にそれぞれキー
１４，１６により結合されて、両偏芯カム１０，１２
が、主軸６の軸方向には、摺動可能に、かつ主軸６と共
に回転するようにされている。尚、両キー１４，１６
は、止め輪１８，２０により抜け止めがなされている。

【００１１】両偏芯カム１０，１２（図３では、一方の
偏芯カム１０のみを図示する。）には、主軸６の中心Ａ
から所定量Ｌ偏芯し、かつ中心Ａに対して所定角度θ傾
斜したカム中心Ｂを中心とする円筒状のカム部２２，２
４が形成されている。また、両カム部２２，２４の傾斜
の方向は、互いに逆方向となるようにされて、カム部２
２，２４が、回転軸２に対して対称となるように形成さ
れている。この両カム部２２，２４には、ベアリング２
６，２８がそれぞれ挿着され、止め輪３０，３２により
抜け止めがされている。

【００１２】前記両ベアリング２６，２８の外周には、
それぞれ支持部材３４，３６が嵌合されて、カム部２
２，２４に回転自在に支持部材３４，３６が挿着されて
いる。そして、両支持部材３４，３６には、弾性を有す
る板状部材３８，４０が、主軸６の径方向に延出され
て、それぞれ取り付けられている。尚、本実施例では、
この板状部材３８，４０により、ベアリング２６，２８
の抜け止めを兼ねている。

【００１３】そして、両板状部材３８，４０には、それ
ぞれ施療子４２，４４が取り付けられている。両施療子
４２，４４は、同一構成であり、一方の施療子４４につ
いて、図１に基づいて説明する。この施療子４４は、半
球状の２個の揉み玉４６，４８を備え、両揉み玉４６，
４８は、ビス５０により板状部材４０に取り付けられた
一対の係止部材５２，５４により、軸受け５６，５８を
介して、回動自在に支承されている。

【００１４】一方、支持部材３４，３６には、カム中心
Ｂに向かって延びた支点用溝６０，６２が形成されてい
る。この支点用溝６０，６２は、長円形状で、かつ、カ
ム中心Ｂ方向に、支持部材３４，３６を貫通して穿設さ
れている。また、主軸６に平行に、図示しない本体に、
ねじ軸６４が回動可能に支承されており、ねじ軸６４
は、本実施例では、左雄ねじが形成された左ねじ部６６
を有する左ねじ軸６８と、右雄ねじが形成された右ねじ
部７０を有する右ねじ軸７２とを中央で同芯上に接続し
て、形成されている。これにより、組立が容易になり、
またねじ加工が容易になる。尚、このねじ軸６４の一端
には、つまみ７４が一体的に取り付けられている。

【００１５】前記左ねじ部６６には、左移動部材７６の
左ねじが形成されたねじ穴７８が、右ねじ部７０には、
右移動部材８０の右ねじが形成されたねじ穴８２がそれ
ぞれ螺合されている。更に、前記両偏芯カム１０，１２
には、主軸６と同芯の円筒部８４，８６が形成されてお
り、この両円筒部８４，８６には、左右移動部材７６，
８０が回動可能に挿着されている。また、左右移動部材
７６，８０は、止め輪８８，９０により抜け止めが施さ
れて、両偏芯カム１０，１２と左右移動部材７６，８０
とは、対になって、主軸６の軸方向に、一体的に移動で
きるように係合されている。

【００１６】前記左右移動部材７６，８０には、前記支
持部材３４，３６の支点用溝６０，６２に向かって、そ
れぞれ支点ピン９２，９４が主軸６と平行に立設されて
おり、この両支点ピン９２，９４の先端には、支点用溝
６０，６２の幅に応じた球状部９６，９８が、それぞれ
形成されている。そして、この両球状部９６，９８が、
支点用溝６０，６２内に、摺動可能に挿入されている。

【００１７】一方、支持部材３４，３６の両外側に、主
軸６と垂直に、主軸６に２組の取付板１００，１０２が
一体的に取り付けられている。そして、この取付板１０
０，１０２には、主軸６と平行にそれぞれ６本の支持軸
１０４，１０６（一部のみ図示する）が、主軸６を中心
とする円上を等分した位置に架け渡されている。また、
この支持軸１０４，１０６には、それぞれ中央が突出し
たローラ１０７，１０８と両側が突出したローラ１０
９，１１０とが交互に、回転可能に挿着されている。

【００１８】次に、前述した本実施例のマッサージ機の
作動について説明する。まず、駆動源１が回転駆動され
ると、ウォームギヤ４、ホィールギヤ８を介して、主軸
６が回転される。この主軸６の回転に伴って、両偏芯カ
ム１０，１２が回転し、両カム部２２，２４のカム中心
Ｂは、主軸６の中心Ａの廻りに円錐状の運動をする。

【００１９】また、支持部材３４，３６も、カム中心Ｂ
の運動と共に移動するが、支点用溝６０，６２に挿入さ
れている支点ピン９２，９４により回転が規制される。
この際、支点ピン９２，９４の球状部９６，９８は、支
点用溝６０，６２内を相対的に摺動する。

【００２０】支持部材３４，３６の移動により、施療子
４２，４４は、施療子４２，４４の中心点が、「ハ」の
字状に向かい合った平面上で、偏心量Ｌに応じた円運動
を行う。しかも、両施療子４２，４４が最も突き出たと
きには、両施療子４２，４４間の間隔が狭まり、かつ、
両施療子４２，４４は、逆「ハ」の字状になる。また、
最も引っ込んだときには、その間隔が広がり、かつ、両
施療子４２，４４は、「ハ」の字状になる。このような
両施療子４２，４４の運動により、揉みマッサージが行
われる。

【００２１】一方、主軸６の回転と共に、取付板１０
０，１０２も回転し、これに伴って、ローラ１０７〜１
１０は、主軸６の廻りを公転する。このローラ１０７〜
１１０の公転運動により、ローラマッサージが行われ
る。そして、つまみ７４を回転させると、両左右移動部
材７６，８０が互いに接近、または離間する方向にねじ
軸６８に沿って移動し、左右移動部材７６，８０の移動
に伴って、両偏芯カム１０，１２が主軸６に沿って摺動
する。また、両偏芯カム１０，１２の摺動により、支持
部材３４，３６、板状部材３８，４０を介して、両施療
子４２，４４の間隔が変わる。

【００２２】前述した如く、本実施例のマッサージ機
は、左右移動部材７６，８０に支点ピン９２，９４を立
設して、支持部材３４，３６の回転を規定し、偏芯カム
１０，１２の回転により、施療子４２，４４に揉み運動
を行わせる。また、主軸６の回転と共に、ローラ１０７
〜１１０が主軸６の廻りを公転してローラマッサージを
行う。しかも、ねじ軸６８を回転させて、両施療子４
２，４４の間隔を変更できる。

【００２３】従って、左右移動部材７６，７８に支点ピ
ン９２，９４を立設して、支持部材３４，３６の回転を
規制するので、構成が簡単になり、移動部材７６，７８
の両外側に設けたローラ１０７〜１１０の間隔を、人の
肩幅程度に配置することが可能となる。よって、施療子
４２，４４により首筋等の患部を揉みマッサージするこ
とができ、またローラ１０７〜１１０を足の裏側等の患
部をのせて、ローラマッサージを行うことも可能にな
る。

【００２４】即ち、移動部材７６，８０の移動範囲を確
保した上で、その外側に接近してローラ１０７〜１１０
を配置することができるので、装置を小型化できる。ま
た、ローラ１０７〜１１０の間隔を肩幅程度の両足を楽
な状態で少し開いた間隔にすることができる。

【００２５】また、板状部材３８，４０は弾性を有する
ので、施療子４２，４４と、取付板１００，１０２との
間に、筋肉等が挟み込まれても、板状部材３８，４０が
弾性変形するので、苦痛を感じることがなく、マッサー
ジを続行することができる。以上本発明はこの様な実施
例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱
しない範囲において種々なる態様で実施し得る。

【００２６】

【発明の効果】以上詳述したように本発明のマッサージ
機は、移動部材に支点ピンを立設して、支持部材の回転
を規制するので、構成が簡単になり、ローラを移動部材
に接近して配置することができるので、装置が小型化に
なり、ハンディタイプにすることも可能となる。また、
施療子により首筋等の患部を揉みマッサージを行うこと
もでき、またローラの間隔を、足の裏側等の患部に適し
た間隔にすることができるので、ローラマッサージを行
うことも可能になるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例としてのマッサージ機の概略
斜視図である。

【図２】本実施例のマッサージ機の展開断面図である。

【図３】本実施例の主軸と偏芯カムとの拡大断面図であ
る。

【符号の説明】

１…駆動源 ６…主軸 １
０，１２…偏芯カム ２２，２４…カム部 ３４，３６…支持部材 ６
０，６２…支点用溝 ７６，８０…移動部材 ６８…ねじ軸 ９
２，９４…支点ピン ９６，９８…球状部 １０８，１１０…ローラ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 駆動源により回転駆動される主軸に、２
   個の偏芯カムを摺動可能に設けると共に、該両偏芯カム
   に前記主軸に対して偏芯かつ傾斜したカム部をそれぞれ
   対称に形成し、 かつ、該両カム部にそれぞれ回転自在に挿着した支持部
   材にそれぞれ施療子を配置すると共に、前記両支持部材
   に、前記カム部の中心に向かって延びた支点用溝をそれ
   ぞれ形成し、 また、前記主軸と平行に回動可能に支承されたねじ軸
   に、左ねじ部と右ねじ部とを形成すると共に、該両ねじ
   部にそれぞれ移動部材を螺合して、前記ねじ軸の回転に
   伴って移動可能とし、 更に、前記移動部材と前記偏芯カムとを前記主軸の軸方
   向に一体的に移動可能に係合し、 先端に球状部が形成された支点ピンを前記主軸と平行に
   前記移動部材に立設すると共に、前記球状部を前記支点
   用溝に摺動可能に挿入し、 前記主軸と平行な複数のローラを前記両移動部材の外側
   に、前記主軸と一体的に回転可能に配置したことを特徴
   とするマッサージ機。
2. 【請求項２】 前記施療子が、前記支持部材に取り付け
   られ、前記主軸の径方向に延出された弾性を有する板状
   部材に配置されたことを特徴とする請求項１記載のマッ
   サージ機。
3. 【請求項３】 前記ねじ軸が、左ねじ部を有する左ねじ
   軸と、右ねじ部を有する右ねじ軸とを同芯上で結合して
   形成したことを特徴とする請求項１及び請求項２記載の
   マッサージ機。