JPH0542186A - マツサージ器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 足、腰、背中等の身体の一部を押し当て、適
度の押圧刺激を与えて加療するマッサージ器の薄型化を
図り、また変化に富んだ押圧刺激により満足すべき加療
効果が得られるようにする。 【構成】 ケーシング１内部の支持板２，２間に、一平
面内にて互いに略平行をなして複数の駆動軸10，10…を
架設し、これらにモータ３の回転力を伝達して夫々の軸
心回りに回転駆動する。各駆動軸10，10…に、軸心を偏
心させて各複数のローラ５，５…を取り付け、夫々の駆
動軸10上でのローラ５，５…の偏心方向を相互に異なら
せ、また、各駆動軸10，10…上にて軸長方向の位置が対
応するローラ５，５…の偏心方向も相互に異ならせる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、足、腰、背中等の身体
の一部を押し当て、適度の押圧刺激を与えて加療すべく
用いられるマッサージ器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来この種のマッサージ器としては、例
えば、特開昭62-172954 号公報等に開示されている構成
が一般的に知られている。これは、夫々の一面を相対向
させて同一軸心回りに回転駆動される一対の支持板間
に、これらの面上の所定の円周上に略等配をなして複数
本のローラを架設したものである。

【０００３】前記ローラの周面には複数の凸部が夫々突
設してあり、これらのローラに足、腰、背中等の加療部
を押し当てて前記支持板を回転駆動すると、各ローラが
これらの架設円周上を周回し、この周回動作により前記
加療部には、各ローラの凸部による押圧刺激が間欠的に
付与されることとなり、血行の促進、筋肉の揉みほぐし
等の所定の加療効果が得られる。

【０００４】更に前記特開昭62-172954 号公報に開示さ
れたマッサージ器においては、前記各ローラにおける凸
部の突設態様を種々に変えて変化に富んだ押圧刺激が与
えられるようになし、加療効果を高めるようにしてい
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】さて、以上の如き構成
のマッサージ器は、床面上に置き、仰臥姿勢又は横臥姿
勢にて、足，腰又は背中を押し当てて使用したり、ま
た、椅子の背もたれに立て掛け、この椅子に着座した姿
勢にて、腰又は背中を押し当てて使用したり等、種々の
使用形態にて使用されるものであり、小型，軽量化の実
現が重要な課題となっており、また、仰臥姿勢での腰又
は背中への加療に際しては、無理な姿勢の強要を回避す
るため薄型化の実現が要求されている。

【０００６】ところが、前述した構成の従来のマッサー
ジ器においては、押圧刺激用のローラが一対の支持板の
所定の円周上に架設されており、この円周の大きさによ
りマッサージ器全体の大きさが支配されることから、小
型化、特に薄型化の達成に限界があり、種々の形態での
使用に支障を来す難点があった。

【０００７】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、従来に比して大幅な薄型化が図れ、また変化に
富んだ押圧刺激により満足すべき加療効果が得られるマ
ッサージ器を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の第１発明に係る
マッサージ器は、一平面内にて互いに略平行をなし、夫
々の軸心回りに回転駆動される複数の駆動軸と、これら
夫々の軸長方向に並設してあり、各駆動軸の回転に伴っ
て加療部に押圧刺激を与える複数の偏心ローラとを備
え、各駆動軸上の前記偏心ローラは、夫々の偏心方向が
相互に異ならせてあることを特徴とする。

【０００９】また本発明の第２発明に係るマッサージ器
は、更に、前記複数の駆動軸上にて軸長方向の位置が対
応する偏心ローラは、夫々の偏心方向の位相が相互に異
ならせてあることを特徴とする。

【００１０】

【作用】本発明においては、一平面内に並設された駆動
軸の夫々に偏心して取付けた偏心ローラが前記平面上に
て進退動作しつつ回転し、これらの偏心ローラの周面に
押し当てた足、腰又は背中等の加療部に押圧刺激を与え
る構造により薄型化を実現する。

【００１１】また第１発明においては、各駆動軸上に並
ぶ偏心ローラ間にて偏心方向の位相を相互に異ならせ、
更に第２発明においては、各駆動軸上にて対応する位置
にある偏心ローラ間にて偏心方向の位相を相互に異なら
せて、これにより各偏心ローラでの押圧刺激を異なるタ
イミングにて行わせ、加療部に変化に富んだ刺激を与え
て良好な加療効果を得る。

【００１２】

【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。図１は、本発明に係るマッサージ器の一部
を破断して示す斜視図、図２は、本発明に係るマッサー
ジ器の縦断面図である。

【００１３】図中１は、浅底の矩形箱形をなすケーシン
グである。ケーシング１の天面には矩形の開口1aが形成
してあり、ケーシング１の内部には、前記開口1aの相対
向する側縁に夫々沿って一対の支持板２，２が延設され
ている。ケーシング１の天面における前記開口1aの一側
縁に沿う所定幅の部分は他部よりも盛り上げてあり、こ
の盛り上げ部の内側には、一方の支持板２の背面（他方
の支持板２との非対向面）に沿わせて駆動源となるモー
タ３が収納してあり、該モータ３への通電は、前記盛り
上げ部の外側には装着されたスイッチ４の操作に応じて
行われる構成となっている。

【００１４】ケーシング１内側の前記支持板２，２間に
は、これらの延設方向に所定間隔毎に複数本の駆動軸1
0，10…（２本のみ図示）が架設してある。図２に示す
如くこれらの駆動軸10，10…は、支持板２，２の該当位
置に夫々嵌着された各別の玉軸受11，12により軸心回り
での回動自在に両持ち支持されてケーシング１の天面と
略平行をなす面内にて相互に平行をなして並んでおり、
並び方向一側端部の１本の駆動軸10は、一方の支持板２
の背面側に突出され、この突出端に嵌着されたウォーム
ホィール13を前記モータ３の出力軸に嵌着されたウォー
ム14に噛合させてある。

【００１５】また、前記駆動軸10，10…の支持板２の正
面（他方の支持板２との対向面）側には夫々、同形の平
歯車15，15…が嵌着してあり、これらの平歯車15，15…
は、各一対の伝動歯車16，16を介して相隣するものと噛
合させてある。

【００１６】而してモータ３が回転駆動された場合、こ
の回転はまず、ウォーム14及びこれに噛合するウォーム
ホィール13を介して一本の駆動軸10に伝達され、次い
で、この駆動軸10に嵌着された平歯車15、これに噛合す
る一対の伝動歯車16，16及び平歯車15を介して相隣する
駆動軸10に伝達され、更に同様の伝動経路を経て全ての
駆動軸10，10…に順次伝達される。即ち駆動軸10，10…
は、モータ３の回転に応じて各別の軸心回りに等速度に
て回転駆動される。

【００１７】駆動軸10，10…の夫々には、ケーシング１
の前記開口1aの形成範囲内において、軸長方向に各複数
個（本実施例においては６個）のローラ５，５…が並設
してある。図３は、駆動軸10へのローラ５，５…の固定
状態を示す拡大断面図、図４は、図３のIVーIV線による
横断面図である。

【００１８】図２及び図３に示す如くローラ５は、一側
端部に鍔を備えた円柱形のローラ本体5aの外周に押圧環
5bを相対回転自在に遊嵌せしめた構成となっている。ロ
ーラ本体5aには、その外周に対して偏心した位置を軸長
方向に貫通する態様にて軸挿通孔50が形成してあり、ま
た、外周面の一か所からこの軸挿通孔50の軸心に向けて
ねじ孔51が穿設されている。

【００１９】図示の如くローラ本体5aは、夫々の軸挿通
孔50を駆動軸10に挿通させ、ねじ孔51に螺合せしめた止
めねじ52を締め付けて固定されるが、前記軸挿通孔50は
ローラ本体5aの外周に対して偏心させてあるから、駆動
軸10の周上での止めねじ52の締め付け位置を変えること
により、ローラ本体5aを駆動軸10の軸心に対して適宜の
方向に偏心させることができる。前記６個のローラ５，
５…のローラ本体5a，5a…は、図示の如く各３個を一組
とし、一方の側にて駆動軸10に嵌着されたストッパ53と
共に、軸長方向に相互に接触せしめた状態で固定されて
おり、図４に示す如くこの固定は、夫々の偏心方向を略
均等な角度だけ異なる方向に向けて行われている。

【００２０】前記押圧環5bは、合成樹脂等の比較的柔か
い材料からなり、中央部に向けて逐次拡径された樽形の
外形形状を有しており、前述の如く固定されたローラ本
体5aの外周に各別に遊嵌されて、このローラ本体5a一側
の鍔部と、他側に接触するローラ本体5aの鍔部、又は前
記ストッパ53との間にて軸長方向への移動を制限される
ようになっている。

【００２１】以上の如く、各駆動軸10へのローラ本体5
a，5a…の固定及びこれらへの押圧環5b，5b…の遊嵌に
より構成されたローラ５，５…は、各駆動軸10の周上で
の偏心方向が相互に異なることになり、また、相隣する
駆動軸10，10の対応する位置に固定されたローラ５，５
の偏心方向もまた図１に示す如く異ならせてある。この
ことは、各駆動軸10へのローラ本体5aの固定に際し、夫
々の止めねじ52の締め付け位置を変えることにより実現
される。

【００２２】本発明に係るマッサージ器は、ケーシング
１の開口1aの周縁に伸縮性を有する布製の上カバー６を
被着し、この上カバー６により、各駆動軸10，10…に固
定されたローラ５，５…の上部全体を覆った構成となっ
ており、ケーシング１の内部には、適宜の方向に偏心す
る各複数のローラ５，５…が固定された複数本の駆動軸
10，10…が一平面内に並設されているのみであり、図１
に示す如く、ケーシング１を極めて薄型に構成すること
ができる。

【００２３】さて、このマッサージ器の使用は、足、
腰、背中等の加療部を前記上カバー６の表面上の所定位
置に置き、スイッチ４を操作して適宜の速度にてモータ
３を回転駆動する手順にて行われる。このとき、ケーシ
ング１が薄型であることから、例えば、床面上に載置し
たマッサージ器に対し、仰臥姿勢での加療部の押し当て
を容易に行わせることができる。

【００２４】前記モータ３の回転駆動により、駆動軸1
0，10…は、夫々の軸心回りに回転駆動され、各駆動軸1
0に固定されたローラ５，５…もまた回転するが、これ
らのローラ５，５…は、駆動軸10の軸心、即ち回転中心
に対して偏心しているから、駆動軸10の回転に伴ってそ
の高さを順次変えつつ上カバー６を押し上げることにな
り、上カバー６表面上の加療部は、ローラ５，５…の外
周、即ち、ローラ本体5a，5a…に夫々遊嵌された押圧環
5b，5bの外周により押圧刺激される。

【００２５】そしてこのとき、ローラ５，５…の偏心方
向が、各駆動軸10上及び駆動軸10，10…間にて異ならせ
てあるから、上カバー６の表面に置かれた加療部の各部
位での押圧刺激の状態が相違し、更にこれが順次変化す
ることになり、血行の促進、筋肉の揉みほぐし等の満足
すべき加療効果が得られる。

【００２６】またローラ５の回転時に上カバー６と直接
的に接触する押圧環5bは、駆動軸10に固定されたローラ
本体5aに相対回転自在に遊嵌されているから、ローラ
５，５…の回転は、上カバー６との摩擦により阻害され
ることなく滑らかに生じる。

【００２７】

【発明の効果】以上詳述した如く本発明に係るマッサー
ジ器においては、一平面内に並設された駆動軸の夫々
に、偏心方向を相互に異ならせて偏心ローラを取り付け
た構成となっており、従来に比して大幅な薄型化が図れ
る。また各偏心ローラが、夫々の偏心に応じて進退しつ
つ回転するから、これらの偏心ローラの周面に押し当て
た加療部の各部位には、相異なる強さの押圧刺激が順次
変化しつつ加えられて満足すべき加療効果が得られる
等、本発明は優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るマッサージ器の一部破断斜視図で
ある。

【図２】本発明に係るマッサージ器の縦断面図である。

【図３】偏心ローラの固定状態を示す要部拡大断面図で
ある。

【図４】図３のIVーIV線による横断面図である。

【符号の説明】

１ ケーシング ２ 支持板 ３ モータ ４ スイッチ ５ ローラ 5a ローラ本体 5b 押圧環 ６ 上カバー 10 駆動軸

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一平面内にて互いに略平行をなし、夫々
   の軸心回りに回転駆動される複数の駆動軸と、これら夫
   々の軸長方向に並設してあり、各駆動軸の回転に伴って
   加療部に押圧刺激を与える複数の偏心ローラとを備え、
   各駆動軸上の前記偏心ローラは、夫々の偏心方向が相互
   に異ならせてあることを特徴とするマッサージ器。
2. 【請求項２】 前記複数の駆動軸上にて軸長方向の位置
   が対応する偏心ローラは、夫々の偏心方向が相互に異な
   らせてある請求項１記載のマッサージ器。